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インドの譲渡利得税
小 林 威
は 1
:肩
白
IV
目
次
し が き
譲渡利得税の創設と廃止 廃止から復活まで 復活後の譲渡利得税
§1
§2
§3
§4
§5
§6
§7
§8
§9
§10 結
資本的資産の定義
譲渡利得と事業所得との区別 証券 取 引
特許権等の売却 上記以外の資産の取引 譲渡利得の免税 譲渡利得の決定
譲渡利得の計算法と税額の算定
譲渡損失
課税回避に対す規定 語
は し が き
インドでは,独立と呼応して譲渡利得に課税することになった。こ〜で云う譲渡利得と はcapital gainのことである。課税される利得は,資本的資産(capital assets)の売 却または移転等により実現された利得のみに限定された。譲渡利得の課税にあたっては,
多年にわたって保有した資本的資産の売却が一時になされるために,特に累進税率との関 係で問題が多い。インドで最初の譲渡利得税が僅か2年で廃止されたのは,この他に,資 本の増殖を阻害するという議論と,時期尚早論が支配的となったからである。譲渡利得税 が,果して資本の最適配分に好ましからざる効果を与えるか,否か,この点に関しては,
現在アメリカで大いに論ぜられている。これまでの成果では,悪効果が生じるとの決定的 な理論は提出されていない。
本稿では,インドに譲渡利得税の創設された事情と,廃止までのいきさつについて先ず
述べ,次いでケンブリッジ大学のニコラス・カルドアによる復活の消息を述べる。カルド
アの勧告に従って1956年度から再実施されている譲渡利得税は現行のものなので,この制
度について,や\詳しい紹介をおこない,最後に,現行制度の疑問となる点にっき,幾つ かとり出して触れてみたい。
工
譲渡利得税の創設と廃止
1947年度の財政法で最も注目すべき点は,1946年4月1日以降に実現した二品利得に対 して課税することであった。独立後のインドに与えられた課題は,いかにして植民地的,
従属的経済から脱却して発展するかということであった。インドの経済発展計画では財政 力の充実が問題視され,租税収入を確保するために所得税の整備がおこなわれ,同国はじ
まって最初の譲渡利得税が導入された。
譲渡利得税が断行された理由は,一つには,上に述べたように税収の増大を期すること にあったが,同時に,戦後のインドには,かなり多額の譲渡利得が発生し,実現されてい た点にもある。同国の所得税制度は,1918年度インド所得税法に則り施行されていた。英 国支配下のもとに制定されたこの税法の下では,譲渡利得は,無論,非課税とされてい た。独立後も,1918年度インド所得税法を継承すれば,譲渡利得は課税の対象とならず,
課税の公平の点から考えて,非常に問題があるとされた。φる財政委員は,譲渡利得への 課税を強力に主張し次のように述べた。 「わが国の(所得税)制度に存在するこの抜け道 を塞がねばならないと,私は痛感している。これらの利益は,いみじくも不労利潤と呼ば れているものに相当するから,利得に対する課税は,一般所得に対す課税よりも更に強く (1)
主張されるのが当然である」。
当時のインドでは,戦後のインフレーションの影響もあって土地価格が高騰し,株式で は,特に繊維素の騰貴がめだっており,戦争中に,資産家は「いわば眠っている間に豊か
(2)
になって」いた。この財政委員が問題にした譲渡利得は,厳密に云えば,純粋の譲渡利得 である。純粋の譲渡利得とは,投資家がそれを得ようと努力しないでも,利子率の変更,
物価変動,投資資産の収益力の変化により得られるもので,僥倖の利得と同性格のもので ある。しかしながら,純粋の利得の発生要因を仔細に検討してみると,それは単なる僥倖 (3)
によるものではない。インドの譲渡利得が純粋のそれであるか否かの論理的詮索を除外す るが,譲渡利得が多額に発生していた事実は,譲渡利得課税の最も大きな推進力となっ
た。
(4)
新設された譲渡利得税は,大要,次のようであった。15,000ルーピーまでの譲渡利得に
(1) Bharvaga,1%4如πPπδ〃。 F4%α%6θ, London,1962, P.69。
(2) 1624,P。70.
(3) Lawrence H・Seltzer,丁加エVα伽7θ伽4 Tακ77θα伽鋸。/Co;1》πo:10砺πs olπol五〇ssθ5,
New York,1951, PP.53−54;拙稿『セルツァーのキャピタル・ゲイン課税論(1}』(『租税研究』
164号,1963年,26頁。拙稿『譲渡利得および損失の本質について』(長崎大学『経営と経済』第 97号,1964年,94−99頁)参照。
(4) Bharvaga, oρ・6 あP。69。
インドの譲渡利得税 229
対しては,免税とする。15,000ルーピーを超過する譲渡利得には累進税率が適用されて,
1,000,000ルーピー超の31.25%が最高税率とされた。以上の課税法は個人にのみ適用され 法人の場合には,免除規定も無ければ,前述のような低減率で課税することも認められな かった。また,長期にわたって保有している資産の評価には,次のような便宜が与えられ た。即ち,1939年1月1日以前に取得した資産は,1939年1月1日の価格をもって,その 取得価格と査定した。また,譲渡損失には,次のような取扱いがなされた。資産の売却に
よって生じた譲渡損失は,損失の実現した年度の譲渡利得と相殺され,残額のある場合に は,6年間にわたる損失繰越が認められた。繰越と云っても,譲渡損失が相殺できるのは 譲渡利得とだけであった。
上のような施行細則のもとにヴィシー政権により譲渡利得税が実施され,それに従って,
新税をめぐる賛否両論が,活濃に交わされた。賛成者は,既に紹介した財政委員と同様な 意見をもっていた。即ち,譲渡利得には担税能力があり,課税の水平的平等から,これへ の課税が当然であるとした。これに対して,反対者の方は,譲渡利得税がアメリカ合衆国 の課税法に基いていて,採用国は極く僅かであり,イギリスのような先進国でも非課税と なっている点から時期尚早であるとして財政委員を批判した。これにもまして批判説の中 心にあった考えは,インドでは何よりも資本の増殖が必要とされているのに,譲渡利得税 は,この国是に反するとの見解であった。バールヴァーガによれば,反対論者は,大体,
(5)
次の3点から譲渡利得税を攻撃した。
第1の点は,本税が産業への新投資を阻害し,インドの資本不足を激化すると説いた。
第2に,投資資産の所有者が騰貴した価格で資産を売却したがらないから,資産の移動性 を減少するとされた。第3の反対根拠は,実現された譲渡利得は再投資されるであろう。
その際には,設備価格が高騰しているから,課税され\ば投資々金がそれだけ減少して,
産業の再装備と拡張に困難を来たすであろう,という考えであった。これら反対論には何 (61
一つ目新らしいものはなく,アメリカでよく議論されているものである。
バールヴァーガは,上記の反対論を以下のように批判している。先ず,第1番目の新投
(5) 1δゴ。「,P.71.
(6)以上の論点に立つ反対説については,Seltzer, oρ・oゴム, PP。83〜105,282〜284.を参照。第2 番目の反対論は,封鎖効果(lcck・in effect・)と呼ばれているものである。封鎖効果に関しては 下記の諸論文を参照されたい。Harold M・Somers・An Economic Analysis of the Capital Gains Tax,2v8♂ゴ。π01 Tακノ。πプπα1, Vol.1, No.3,1948, PP.226−232;R. F・Ge皿mi1,
The Effect of the Capital Gains Tax on Asset Prices,ハ1α〃。κπα17ακノ。%7πα1, VoL D(.No.4,1956, PP。289−301;W. W. H:eller, Investors Decisions, Equity and Capital
Gains Tax, Fα!θナα17廊乃1勿ノ07 E60κo廊6070ω疏伽48踊2〃y, Washinington,
1955,PP,381−394;H. M. Somers, Reconisideration of the Capital Gains Tax,ノvθ露。π・
α12「ακ∫o%ノ纐1,Vol. X1,No.4,1956, PP,289−309;C. H. Holt and John P. Shelton, The Lock・in Effect of the CapitaI Gains Tax,2>α Jo%β17σκノ o%7%β!, Vol。 xV,1962, No.4.,
PP.337−352.なおサマーズの議論をめぐる論争は,藤i田晴『キャピタル・ゲインの課税につい
て(下)』(『大阪大学経濱学』第13巻第2号,1964年,43−56頁)に紹介されている。
資阻害の点について,次のように述べる。 「かような逆効果を生ずると考えるのは難かし いことである。それ(譲渡利得税)は,投資あるいは資産評価に対して課税するのではな
く,利得が実現した時にのみかけられる。人は,健全な投資を確保する目的をもって新事 業に投資する……資産の値上りは,疑いもなく,魅力的ではあるが,投機的基盤に立って 投資をするのではない限り,投資家の主たる関心事は,応分の収益を確保することにあ
る。稼得力の増加は,高率配当や多額の社内留保をもたらし,その結果,資産価額の騰貴 となって現われる。資産の売却による資産価値の増加分が実現されない限りにおいて,所 (7}
有者は課税されない」。
投資家が資産の売却を行わなければ,いわゆる封鎖効果が発生するが,この点について バールヴァーガは次のように述べている。「これは既存の産業に影響を与えるのではなく,
かような企業の株式所有者に影響を与える。……もし彼等(株式所有者)が(資産の値上 り分を)実現しなければ,課税されない。何れにせよ,15,000ルーピーまでの譲渡利得が (8)
免税となっているから,小撰資家は影響きれない」。封鎖効果に対するバールヴァーガの批 判は,余り鋭くない。投資々産の移動を阻害するか否かについては・譲渡利得の課税率と (9)
一般所得の課税率とを比較して投資家の行動を分析しなければならない。しかし,封鎖効 果が,一般に過大に考牽られているという点で・バールヴァーガは正しい。
第3の反対論は,物価水準に関するものである。物価変動に起因する譲渡利得は,「架
(10)
空の譲渡利得」とも呼ばれている。架空の譲渡利得に対して,バールヴァーガは,「これ は,利得が如何に使用されるかという点を不二にして,すべての実現せる譲渡利得を免税 とする正しい根拠とはならない」と反論する。しかし語を継いで,再投資の際には幾らか (11}
の控除を認めたり,減価償却を寛大にしたりすることを容認している。
かように反対論の理論的根拠には,別に傾聴に値いするものが見当らない。た団,新税 (1助
の採用にあたっては,時期が適当でなかったようで,「余りにも遅きに失した」との評が ある。そのためか,税収が期待通りに得られなかったのが,反対論者を大いに勢いづかせ (1助
たようである。』税収が少かった理由として2つあげられている。第1に,課税当局に申告
(7) Bharvaga, oか6 ム, P.71。
(8) 16ゴ4,P。71.
(9)W・W・Heller, oか。漏PP・
(1①Seltzer,oか6猛, PP.51−52,98−103。物価変動による譲渡利得に対して,セルツァーは,譲 渡利得の発生原因を正確に把握することが困難であるから,課税の際に特に考慮することができ ないと指摘する。サイモンズは,現金や預金との比較において,物価変動による譲渡利得も当然 課税すべきであると説いている。これに対してヴィクリイは,物価変動が激しい時は,何等かの 考慮が必要であるとする(Henry C・Simons,■㍑50ηαZ I%60〃zθ7■oκ碗。π,Chicago,1938,
PP.155−156;William Vickrey,49θπ面∫07 P7097a3s勿θ丁砺痂伽, New York,1947,
PP。 149−150.)。
(11).Bharvaga, oか6ゴ∫・, P.71.
(12) 16夢4,P.70.
(13) 1δガ4,PP.70−7/。
インドの譲渡利得税 231
された利得額と,実際の利得額とにかなりの差があったこと。第2に,課税の時期が資産 価格の下落時と重なり,課税収入が1,000万ルーピー程度だったことである。
「新税は悪税なり」との命題は,いつの世にも新税反対者には正しいらしく,最初の誰 渡利得税は資本の優遇措置に反するものとして,1949年度で廃止になった。
皿 廃止から復活まで
前節の最後に述べたような事情で,僅か2年の生存期間をもらて譲渡利得税が廃止にな った。譲渡利得税の廃止について,識者の申には,かなり強い反対論を唱える者があった。
バー1ジヴァーガは,所得のうち譲渡利得だけが課税されないことに問題があるとして,次 のように述べている。「現行の所得税率が非常に高いので,たとえ,譲渡利得を稼ぐ機会 がとてつもなく増大したとは云え,一人の人間が,・その生存中に法外な富を蓄積すること は,殆ど木可能である。譲渡利得に課税されなければ,明敏な人間は,賢明に投資物件を 選択して適宜な時期に売却することにより,急速に富を蓄え得る……譲渡利得は一般に不 労の価値増加であるから,労働所得よりも高率で課税さるべきである。かく6如き労働に
よらない富の増加分は,担税能力の良き指標であり,国家の資源を増殖するように用いる 四
べきであると,課税の公平が要求する」。かように彼は,譲渡利得が高額所得の発生因であ る点から,課税の公平達成のために譲渡利得税が当然行なわれるべきであると論じている。
チェリーアは,インド経済にとって資本の増加が何よりも必要だと考えているが,経済 発展のための負担は国民が平等に負担すべきであるとして,L課税の水車的平等に賛意を表 する。水平的平等の観点からは,当然,譲渡利得に課税しなければならない。彼は次のよ
うに云う。 「譲渡利得への課税は, (所得)格差のある個人個人を,より公平に取扱うば かりではなく,周知の租税回避の道を閉鎖することになる。しかしながら・譲渡利得の課 ㈲
税にあたっては,貯蓄優遇となるように,一ム部免税とすべきである」。かようにチェリーア も課税の公平な観点から,譲渡利得税の必要を説くが・ニュアンスはバールヴァーガと少
し違う。
インドで譲渡利得を非課税としたことにつき,強い批判を行なったのは,グードであ る。彼は1953年に任命された「インド税制調査団』の報告書の内容を批判した。同報告書 (16}
では1譲渡利得を所得であると認めたが,それへの課税を拒否していた。その根拠に2っ
(凶 Bh軍vaga, oρ・σ , P.70.彼は譲渡利得を不労所得だと考えているが,譲渡利得の発生要因 を追求すると,必ずしも不労所得でない部分のあることが判る。この点について詳しくは,セル ッァ【『前掲書』67−70頁および前掲拙稿『セルツァーのキャピタル・ゲイン課税論(1)』26頁並びに 『譲渡利得の本質について』95−99頁を参照されたい。
(15) R・J・Chelliah,・Fゴsoα1 Po〃6ツノ%σπ4〃4ωθ10ρ8ノσo%%云7げθs, London,1960,P.69。
(16>調査団の報告書は,Report of the Indian Taxation Enquiry Commission,1953−54.と してインド政府刊行物出版所より1955年に出版されている。本書は3部1350頁に及ぶ大冊であり,
同国大藏省では121頁の要約を同年発行した。
あげられる。第1は,既に前節で述べて来た投資意欲への逆効果である。第2は,譲渡利 得が課税されても必ず低減税率が適用きれるから,租税回避のために一般所得を譲渡利得 に転換することが行われるとの危惧である。この2点について,グードは次のように批判
している。「しかしながら,投資への刺戟に関しては,譲渡利得への課税が,投資から生 ずる規則的な収益への課税よりも,より大きな逆効果を持つであろうということを納得す
るのは困難である。譲渡利得の免税は,騰貴した価格で容易に売却できる投資を,他の投 資よりも優遇する。前者は,必ずしも後者よりも,より生産的ではない。租税回避の点は 現行の譲渡利得税率がゼロであることを無視しているのだ!譲渡利得税率が正ではあるが
一般所得税率より低い時よりも,譲渡利得税率がゼロである時の方が,納税者は一般所得 を譲渡利得に転換することに,より大きな誘惑を感じる。アメリカ合衆国の経験では,多 種類の事業所得や財産所得ならびにある種の個人労役への報酬ですら,譲渡利得の形に転 117}
換する方法が技術的に可能であることを証明した」。グードは直接には調査団の報告書を批 判する形で,譲渡利得を非課税とする根拠が薄弱である点を突いた。
グードの論文が発表された年に,カルドアがインド政府から招聰されて,同国の税制改 正・特に所得税の改正の調査を行なった・ 「当時インドは所得税の脱税と滞納・課税額の 決定遅延が眼にあまる状態にあり,か\る所得税の税務行政の改革のため,インド所得税 圏
の改革にかんする調査勧告を(以下略)」カルドアに委嘱した。カルドアの勧告書は,1956 年に1%♂㍍%丁侃1〜40欄:Rρport of a Surveyと題して刊行された。彼の勧告はイン
ド政府により部分的に順次とりいれられた。
(1) 譲渡利得税 G956年)
(2) 富裕税G957年)
(3) 支 出(総合消費)税(1957年)
(4) 贈与税(1958年)
というようにである。カルドアは所得税,富裕税,贈与税,相続税,支出(総合消費)税 の課税について,所得および財産の両面から把握できるような総合申告制度を勧告したが,
インド政府は遂にこれを採用しすることなく過ぎている。ともあれ,かくして短命に終っ た譲渡利得税は,カルドアにより7年後に復活された。
E(17)Richard G60de;Report of the India Taxation EIlquiry Commission,2Vσ〃。πζ1 Tα劣 Joπ勿κ1, Vol。 IX, No.2,4956, PP.139一一/40。
(18)吉国二郎編『ブジブ諸国の租税制度1一インド・セイ戸ンー』1962年,105頁。
・fンドの譲渡利得税 233
皿 復活後の譲渡利得税
カルドアの勧告により復活した譲渡利得税は,原則的にも,また条項の上でも最:初の譲 qg 渡利得税と同一であるが,実施細目については,かなりの相違があると云われる。第2回
目の譲渡利得税は,1956年4月1日以降に実現した譲渡利得にかけられているが,資産の 評価にあたっては,次のような便法が与えられた。即ち,資産の評価を受ける者は,実際 〔2①
の資産原価の代りに,1954年1月1日の公正な市場価格を選ぶことができた。譲渡利得と は,資本的資産の売却,交換,または移転等から実現する利得であり,後に述べるような 方法で所得に通算して課税する。インド国の居住者は,一般に,譲渡利得の発生の場所や 受領の場所を問わず,すべての譲渡利得に課税される。たゴし,普通の居住者でない(長 期滞在者の楽ならん)納税者により,インド国外で実現し,インド国に持ちこまれずイン ド国で受領されない利得に限って免税されている。非居住者は,インド国で受領したりま たは受領するとみなされるすべての譲渡利得,あるいは,インド国で発生したりまたは発 生するとみなされるすべての譲渡利得に課税される。インド国で発生するとみなされるの ⑳ は,利得の生じている資本的資産が処分される時に,インド国に存在している場合である。
かように,譲渡利得の規定は相当厳格にされているが,課税計算にあたっては,後出§8 にあるように大巾な特典が認められている。以下,項目を幾つかに分けて現行の課税法に ついて述べよう。
§1 資本的資産の定義
資本的資産とは,事業および職業に関係なく,納税者によって保有されているすべての資 産を含むが,下にか㌧げるものを除く。
α)棚 卸 資 産
@ 在庫消耗晶 の 事業用の原料 ㈱ 、 ω 個人の所持品 (ホ)農… 地
§2 譲渡利得と事業所得との区別
譲渡利得を生ぜしめる資本的資産は,§1に規定されているが,譲渡利得と事業所得とで
⑲ Walter W. Brudno, Charles K。 Cobb, Jr. and Nani A. Palkhivala,㍑κ碗。π勿
1π4伽,Boston,1960. PP.255−256。この書物は, Harvard Law 3choolの編集1こ成るWorld Tax Seriesの一巻で,・1ンドの租税制度に関する最も包括的にして信頼のおけるものである。
以下丁ακ認伽吻伽4如と記す場合あり。
12G} Bharvaga, oか6ノ ・, P。71.
{21) 7看瓢謡 o%ゴπ1ノ占4ε3,PP。256,296−298,300−301。
⑳ 1固人の所持品(Personal effects)は,個人の使用のために保有される所持品で,衣類,家具,
宝石な.どを含む(乃認,P.261.)。
は課税率が異なるので,取引をめぐる紛争が絶えない。これらの訴訟を通じて,法延が事 ㈱
業所得と,譲渡利得とを区別している基準は,大体,』以下のようである。
レ取引の実体
単に所有しているだけでは所有者に所得を生じないし,、また個人的満足をもたらさない 財産,即ち,通常投資のためではなく,交易のために所有されている資産は,交易の目的
をもって取得されたと考えられる。
@ 所 有 期 間
取得後,短期間しか保有しない資産は,取得の目的が,担資よりも営業利潤のためとみ
ら再る。
の取引の頻度
馳同一資産を何回も取引したならば,特定資産を購入する納税者の目的は,取引を営業目 的としたものとみなされよう。
ω 売却を容易にするための資産の変更
市場性を得るため1資産に実質的な変更や改良を施こした場合には,投資々産の売却により 利益が実現したというよりも,事業収益により利益が生じたと考えられよう。土地を取得し,
改良を施こして,分割し売却するのは,この好例である。しかしながち,土地ブローカァ ではなく土地所有者により,土地の分譲がなされた時には,利益は譲渡利得として取り扱
う。
困 資産の処分にあたり使用される方法
事務所を開設し儲り・広告を行なって購入者を葵るような特別の行為は・資産が事業様 式で処分されたとみられよう。取引方法が,事業性格を示しているからである。それゆえ 売却する目的で資産を購入するために借金することは,事業性格を有することを意味する であろう。
㈲ 売 却 事 情
突発的の緊急事態や,予測されざる必要により資産の売却をすることは,事業様式によ って処分されたとはみられないであろう・それゆえ・会社が事業鱒止し三三群入 る時三三に附随する取引・あるいは機械設備の一括売却は・、特別三三を除し・て灘利 得をもたらす。
(ト)動 『機
単に利益を得て後日転売することを予期して投資を行なっても,その崩得を譲渡利得よ りも事業所得として課税すること\はならない。しかしながら,取得の目的が,利益を得 て転売することに商取引がからんでいれば,この取引は事業であると結論されるであろ
う。
⑫鋤 1δ 4,PP.25了一258.
インドの譲渡利得税 235
§3証 券 取 引
証券を売買する納税者が,資本的資産の処分により単に利益を実現するだけか,あるい は,証券取引を事業としているかは,個々の場含で異ってくる。.一般に投資のた一めに保有
している証券を処分して生じた利得は,譲渡利得だと考えられるが,純然たる投機による 場合には,一般所得,事業所得と考えてよかろう。 しかしこ㌧に起ってくる問題は,如何 なる規準をもって,一を普通の投資,他を投機的投資と区別するかということである。
個人の場合には,証券売買の取引回数と取引金額が,譲渡利得と事業所得とを区別する 基準となっている。法人の場合,証券売買の取引が営業行為であるか,単に投資を目的と した証券の売却により利益を得たかは,実状に応じて判断される。このゆえに,経営管理 などを確保する意図をもって取得した証券を法人が売却すれば,得られた利益は譲渡利得
とされる。これに対して,証券取引を主たる目的としないでも,投機的取引によりに証券 ⑳
を売買して利益を得たときは,事業所得となる。
銀行,金融会社,保険会社等で証券の売買行為をした場合は,普通,その利益は事業所 得となる。その理由は・これらの会社が基金を投資したり再投資するこ≧は・普通の事業 活動であるとみられるからである。たゴし,これらの会社が,投資目的として資本勘定に ㈱
記載されている資産の処分により生じた利得は,譲渡利得となる。
§4 特許権等の売却
特許権や著作権を売却した収入は,受領者が職業的発明家や職業的著作家であったり,
特許権や著作権の取引を営業としている場合には・事業所得として課税される。レかし・
納税者が職業的に発明や著作に従事していなかったり,特許権や著作権の売買をしていな 飼
い時に!ま,特許権および著作権の売却による収入は譲渡利得として課税される・
著作家の場合には,職業的たるとアマチュアたるとに関わりなく,所得あるいは譲渡利 ⑳
得を文学作声,芸術作品の利子として一・部を経費に計上(spread)できる。
§5 上記以外の資産の取引
外国為替の売買によって生ずる利得珠たは損失は・面高の営業過程より起った場合には 事業所得とし,営業活動以外の別個の投資より起った場合には譲渡利得として取扱ってい る。生命保険や損害保険の一括支払保険金は非課税となっている。また,年金の基金が取 消不能の信託に付されている適格老齢退職年金の運用および基金の売却,交換等による譲 ㈱
渡利得は免除される。
§6譲渡利得の免税
(24) 1δ 4,P.259.
⑫5) 16 4,PP.259−260.
26) 16 4,P.260。
⑫7) 1δ 4,P.230,260.
㈱ 1砿ノ,P.247,260;前掲『アジア諸国の租税制度工』146頁。
⑳ 下記の場合には,譲渡利得が非課税となっている。
α)贈与,遺贈,相続または取消不能の信託により資産が移転された時には,利得およ び損失が実現しないものとされる。また,組合の解散,法人の清算,ヒンドゥー未分割家 剛
族の資産分割により分配された資産に対しても,上と同じ取扱いがされる。
(ロ)全額出資をしている子会社へ,親会社から資本的資産を譲渡した場合,譲渡利得に たいす課税は免除される。子会社へ譲渡した資産の原価は,減価償却上,親会社の手許に あるかの如くみなされるからである。
信D
の 推定所得に課税されている不動産は,その売却価格が25,000ルーピーを超過しない 時は課税を免除される。た団し,この措置は,所有総不動産の公正な市場価格が,5万ル ーピーを超えるときは適用されない。
ω 推定所得の課税がされており,上記のの免除を受けない取得後2年以内の住宅用家 屋は,その住宅を処分の前後1年以内に新住宅を購入すれば,譲渡利得の課税がおこなわ れない。たざし譲渡利得への課税が免除されるのは,旧家屋の譲渡額が,新家屋の取得額
と同額またはそれ以下のときに限る。この場合,さらにこの新家屋をその取得後3年以内 に譲渡した時の譲渡利得の計算にあたっては,新家屋の取得額は実際の取得額から買換え 時において発生したにもか〜わらず・譲渡利得として課税されなかったその譲渡利得の金 額を控除したものとする。
旧家屋の譲渡額より新家屋の取得額が大きい時は,この差額を譲渡利得として課税する。
さらに,この新家屋をその取得後3年以内に譲渡した場合には,新家屋の取得額をゼロと
⑳ 丁伽αノ2伽2%1雇伽,PP.260−261;前掲『アジア諸国の租税制度1』161−162頁。
剛 ヒンドゥー末分割家族(Hindu undivided family)とは,ヒンドゥー社会の重要な特徴で ある。この末分割家族は,其通の祖先の後衛であるすべての父系男子と,その妻および未婚の娘 から構成されているが,実際には,三世代以上にわたることがない。また, 娘が結婚すれば,そ の家族の構成員ではなく,夫の家族の構成員となる。
ヒンドゥー末分割家族では,家長(karta)と呼ばれる最年長の男子が,家族財産(共同財産 とも云われる世襲のもの)を管理している。父系男子はすべて,家族財産にたいする権益を有す るが,夫が死亡した場合に限り,妻はこの権益を相続することができる。家族財産にたいす権益 を有する者は共同相続人と呼ばれている。
共同相続人はタ家族財産の分割を要求してその配分を受けることができる。』以上の権益をもつ 以外に,共同相続人は,親戚からの財産を相続したり,彼自身の貯蓄によって固有財産を所有す る。固有財産は,自らの意志によって処分することができるが,この財産が父系男子に相続され た時は,i家族財産…となる (Toκ8翻。フzゴ7z 1πゴ2α, P.38. Goode,〜06?62ム, P。140;Richard M.Eigner, Indian Income, Wealth and Expenditicre Taxes:Integration and Admi.
nistration,ハア。∫ゴ。κα1 Tβ劣ノ o%7κくz1, Vo1. X:皿,No。2,1959, P。152n.)。
⑳ 推定所得(presumed income)とは,実際には所得がなくても,たとえば,自宅所有者は家
賃を支払わないでも済むから,家賃相当額を発生した所得とする。インドでは,事業用に使用さ
れていない建物とその附随する土地が,推定所得の対象となっている。たゴし推定所得には諸控
除が認められているので,推定所得は実際の家賃額および地代よりもかなり低く評価される
(7−oκα oπ2 1πゴゴα,PP.248−252。)。
インドの譲渡利得税 237
して,譲渡利得を計算する。
§7 譲渡利得の決定
譲渡利得の計算:に当っては,資産の売却,交換、または移転の必要経費となった広告費,
手数料等を控除することができる。その他,資産の変更に要した改良費の如きも控除でき るが,既に所得税で控除を認められた経費は控除できない。譲渡した資産が減価償却を認 められている場合には,資産の譲渡額が取得額より大きい時に限り,その差額が譲渡利得 働
として計算される。資産の帳簿価額よりも売却額のほうが大きい場合には,差額利益が計 ⑬
算される。差額利益は,事業所得として課税される。
資産の取得が,1954年1月1日以前になされた場合には,同日付の市場価格をもって敢 待額に代行することが認められた。また,贈与,相続,会社の清算,ヒンドゥー末分割家
族の資産分割等によって資産を取得した場含には,取得額は,所有者の取得額をもって,
これに当てられた。前所有者の取得額が不明であり,また資産の取得者が1954年1月1日 半公正な市場価格を取得額とすることを肯んじない場合には,直前の所有者が資産を取得
した日付の公正な市場価格をもって取得額とされた。
また,全額出資しているる会社へ,親会社から資産を移転して非課税となるので,この (3の
場合,子会社の資産取得額は,親会社で減価償却した残存価額となる。
§8 譲渡利得の計算法と税額の算定
譲渡利得の計算は,資産の譲渡額から,資産の取得額,売却経費,改良費等を加えた金 額を差引いて決定される。た曳し,減価償却を認められている資産については,§7で説明
したように,資産の譲渡額が取得額より大きい時に限り,その差額が譲渡利得となる。こ のようにして計算された譲渡利得への課税法は,納税者が法人の場合と,法人以外の場合 1 ㈲
とで異る。次に,その課税法を各々の場合について説明しよう。
働差額利益(balancing charge)および譲渡利得の計算法を例云しよう。
〔例1〕差額利益 取 得 三 巴 償 却
帳簿価
売、却 価 差 額 利
〔例2〕
売 却 価
差 額利 譲渡.利
圃
鉤
絡(1943年)
額
i1943〜58年)
額(1959年1月1日現在)
格 益
5G,000ノし 。ピ【一
28,GOO 〃 22,000 〃 30,000 〃 8,000 〃
差額利益および譲渡利得(取得価格,厩償却額,帳簿価額は〔例1〕に同D)。
格 益 得
52,000ルーピー 28,000 〃
2,000 ク
この計算例は,前掲『アジア諸国の租税制度1』149−150頁に拠った。
Tごzκo 07z 2%1%4げα, PP。261−262。
1620「,PP.262−263。
16づ4㌧PP.263,324,329−331,339−34・4.
(イ〉納税者が法人でない場合
この場合には,譲渡利得をふくむ総所得が1万ルーピーを超えないときは,譲渡利得に たいして課税されない。また,譲渡利得の金額が,5,000ルーピーを超えるときは,譲渡 利得にたいす税額は,その超過額の半分をこえることができないという制限がある。譲渡 利得をふくむ総所得が1万ルーピーを超えるとき,次のように課税される。譲渡利得を除
く総所得に,譲渡利得の3分の1を加算した金額を求め,この金額にたいして適用される 税率を,譲渡利得をふくむ総所得金額に適用して税額が算出される。また,譲渡利得にた いしては,付加税が課せられない。今こ〜に,譲渡利得以外の総所得が9万4.000ルーピ ー,譲渡利得が6,000ルーピーの納税者がいたとする。彼の譲渡利得の課税分は,1959年 度の税率表では,1,314ルーピーとなるが,既に述べた制限条項のために,500ルーピーが (3③
徴収されるに過ぎない。
(ロ)納税者が法人の場合
この場合には,譲渡利得と他の所得を加算した総所得額に法人税率がかけられる。なお 1960−61年度以降は,譲渡利得にも付加税率がかけられている。譲渡利得にたいする実効 税率は,法人所得税率20%に付加税率10%を加えた30%である。譲渡利得以外の法人所得 の付加税率が25%であるから,法人の場合にも,譲渡利得にたいす課税は,かなり軽減措 置がとられている。
§9譲 渡損失
資産の譲渡額が取得額より小さいときは,譲渡損失が実現する。譲渡損失は,課税の対 象となる譲渡利得のみにより相殺を認められている。譲渡損失が実現した課税年度の損失 額が,譲渡利得で相殺しきれない場合には,純譲渡損失として計上される。この純譲渡損 失額は,最高8年聞の繰越が許容されており,その間の譲渡利得で相殺できる。たゴし,
㈱ 法人以外の納税者の場合には,5,000ルーピー以下の純譲渡損失を繰越すことができない。
§10 課税回避にたいす規定
密接な関係をもつ納税者のあいだで,課税の回避を企てるために不当に低い価格で資本 的資産の処分がなされたと,所得税査定官が認めたときは,実際に支払われた価格の代り に,公正な市場価格をもって譲渡利得を課税することができる。この場合,資産を譲渡さ れた者が,「さらにその資産を転売すれば,控除できる金額は,資産の取得に対して実際に (矧
支払った金額である。
岡1ゐ∫・♂,PP.328−329.なお,税額の決定が500ルrピーとなる理由は,下の式の通りである。
(6,000−5,000x事色=・500)
㊤の 1ゐゴ4.P.263.
{3鋤 10ゴ・♂,P。263,
インドの譲渡利得税 239
】v 結 語
インドにおける最:初の譲渡利得税と,第2回目のものについて概観してきた。殊に,
1957年度に復活した譲渡利得税は,現在も行なわれているので,その点にっき,や〜詳細 に紹介した。
譲渡利得にたいする課税は,最初,水平的平等の観点から,当時のインドとしては,ま さに開国以来の大英断で採用された。なるほど,仔細にわたって見ると相当な金額までは 免税が認められたり,実施の方法に関しては,まだ不備な点がかなり存在していた。しか
しながら,英国の統治を離れて,イギリスの所得税とは異る所得税制度を採用した意欲に は,十分に敬意を払うべきところがある。アメリカ,スエーデン等では譲渡利得税が既に 施行されていたが,当時,譲渡利得税は,他の諸国では,殆ど採用されていなかった。に
もか\わらず,敢て譲渡利得課税を断行したところに,独立後のイ,ンド政府の若々しい気 力が察せられる。 レかしながら,最初の譲渡利得税は,資本側Q圧追から,僅か2年にし て回折しでしまった。そしてそこに,識者の不満が拾頭したが,自力では遂に再起するこ
とができなかった。
角度を窄えてみれば,インドのように税収のうち所得税の占める比率が小さい国で,精 細な所得税制度を施行するのは,おかしいという議論も成立っであろう。しかしこの考え は・後姻においては,その租聯旺脚回していなくでよいということにな編所關 念の相違から,回帰的な規則的な所得のみを課税所得と規定している国もあるが,課税の 水平的平等の立場を推進すれば,譲渡利得は,当然,課税所得に含まれるべきであるb こ の意味1こおいて,カルドアの所得税改革案は,インドにおける実験ではなくて,学者的使 命観によるものだと云えるであろう。この点,シヤウプ使節団によるわが国の税制改革も 同一線上にあったものと云える。
現行の譲渡利得税が完壁なものかと云えば,必ずしもそうでなく,疑問となる点が2,
3ある。まず第1に,カルドアは譲渡利得税のみならず,純資産税,、支出(総合消費)税,
贈与税,相続税を総了して課税するように勧告レた。しかし,綜合所得課税は未だにインド 政府のとるところとならず・、譲渡利得の課税津も前節で、見たような特殊な謬税法がやこ なわれている。確かに,カルドアの考えた贈与税および相続税を綜合所得とするこ.とには 働
異論があろう。しかし,実現した譲漢利得は,噛綜含所得としても,何等不都合が生じないで あろう。特に個人の場合に,譲渡利得が実質上分離課税されるところに,重大な問題があ
㈲ この説を信奉する代表国はイギリスである。しかしながら同国でも,1962年から短期の譲渡利 得に課税することになった。詳細は,Percy E H:ughes, Toκ観。%o!8加7ム77θ7〃2 Cσが α1 00勿s,London,1962.およびTheodore J. Sophian,8加7 ・Tθ7郷。σ♪伽1(3α伽s Tα筋 :London.1962.を参照。
㈹ Eigner2106,6ノムP.155.
る。第2に,個人の場合,免税点が初回のもの\3分の1となったが,課税額が限定され ている点に,疑問がある。238頁に示されているように,課税の最高額が(利得一5,000 ルーピー)×%を超過してはならないとされている。このため,高額所得者には,かなり 有利な取扱いがされている。第3に,贈与,相続等により資産が移転された場合に,課税
されないことは,封鎖効果の大きな原因となる。この点,改善が望ましい。
第1表 ω 1957−1958年度の所得および所得税の構成比
L
所得の構成
給 与 所 得 22.00
証 券 利 子 1.36
資 産 所 得 3.43
事 業 所 得 56.92
配 当 所 得 5.39
譲 渡 利 得 0.09
そ の 他 10.81
一