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所得分配と生産函数

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Academic year: 2021

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(1)

.ニ

巨視的な分配理論において︑生産の技術的側面から︑所得分配率の問題を考察する場合︑最もよく利用される生産

函数はコップ=ダグラス型の生産函数である︒この型の生産函数ではたとえ一次の同次性を仮定せずとも︑代替の弾

力性は常に1にひとしくなる︒代替の弾力性が1であるということが︑分配率コンスタントの必要条件であり︑ダグ

ラス型の生産函数はこの条件をみたす︒これが︑所得分配率の長期的安定性という経験的事実を説明する上に最も便

宜的な手段としてコップ=ダグラス生産函数が利用される理由である︒もっとも︑分配率の安定性を生産函数を媒介

とせず︑他の側面から説明せんとす塙いろいろな分配理論が存在する︒カレツキーは企業の独占度という側面から分

l配率の安定性を証明しようとしたし1また︑カルドアは﹁生産力圧実質貿銀率の比例的上昇︑資本と労働の相対的分2け前の歴史的不変性は資本主義的発展の新著な特徴の一つであるJことを指摘し︑限界生産力.という概念の盛大を拒

否した分配モデルを形成している︒一般的に所得分配率の安定性を取り上げた文献ではつぎのような根拠が示されて

いる︒即ち︑巨視的な生産函数がコップ=ダグラス型のもので代替の弾力性が1であったということ︑或いは技術的

進歩が中立的であったということ︑また︑代替の弾力性は1ではなかったが相対的分け前をコンスタントならしめる

(2)

所得分配と生産函数

ように非中立的技術進歩と資本労働比率の変化とが平行したということ︒これらの仮説の実証にはいまだ決定的な結

n o  

論はでていない吋ところで︑ダグラス生産函数では所得分配の変化それ自体を説明できない︒代替の弾力性がーであ

る制限的な場合にのみにその適用が限定される︒このような欠点を回避する目的からソロ

l

は独自の生産函数を使用

'M ︑

生産函数として知られるものに発展せしめている引ソロ

l

的生産函数はダグラス的生産函数より

ω

もやや複雑であるが︑分配率の不変性をそれ自体に含んでいない︒そこでこれを内生的変数として取り扱いうる長所

をもっている︒乙のソロl的生産函数を積極的に活用して所得分配に関する諸命題を考察したのがこの小論で吟味し

ようとするヒルホ

l

まずソロ!的生産函数について同次函数と非同次函数とに区別して考察しよう︒

︑ ︐

F

1 i  

一次の同次函数

1 1

〆 ー 、  

同 Q 

~I同

( )

X

L

K

は資本ストックを示し︑この函数について等量生産物曲線が原点にたいして凸であるた

めには係数

α

はーより小であらねばならぬ︒労働の限界生産物は︑

Q)

I

Q) 

t'"41

1 1   〆 戸 、 、

~

、../

~l同

~

( M )  

(3)

これから労働の生産弾力性は︑

1 1  

F n H  

FR+

関 門 村

( ω )  

資本の限界生産物は︑

ω ! ω  

同│凶

1 1  

F  R 

~

~I回

開 Q 

( )

同様に資本の生産弾力性は︑

而 穴 H

関 門 開

Q+

開 門 肘

( )

生産函数より産出量の成長率を求めると︑

FQ FR+

nR

同 Q

FQ+

関 門 間

州 内

(

)  

門 同 一

u l

色 丹

( )

l

的生産函数では︑生産の弾力性は︑労働と資本の使用比率に依在する︒自由競争の仮定では︑各生産要素の所

(4)

所得分固と生産函数

得分配率は各要素の生産弾力性によって示される︒そこで乙の生産函数ほ所得分配率の変化を示すことができる︒

ω

一次でない同次函数

1 1  

+  同

(

∞ )  

労働と資本の各生産弾力性は︑

FQ

  FQ+

Q

(

)  

同 Q

FR+

関 門 村

( ( ) )

hH¥

v ‑

であれば生産規模の経済が生じ︑災¥冶八一であれば生産規模の不経済が住じる︒生産函数が同次函数であ

る場合︑生産要素聞の代替弾力性は︑各要素の限界生産物の比は︑

山町¥ね

1(ltQ│

〆 '、

‑"" 

‑ ー ー 晶

、 ‑ '

( 3 )  

β

の導入によって影響をうけないことがわかる︒

非同次の生産函数

1 1  

+  同

( ‑

M )

 

(5)

各生産要素の生産弾力性は︑

F n

R  

FR

十同 F

、‑../

F

Q

( ω )

生産要素市場が自由競争的であると仮定して︑賃銀率を

w

︑資本用役価格を

r

で示すと︑均衡では要素価格の比は限

界生産物の比にひとしい︒

h H

F Q

l H

 

E l

H

賃銀の相対的分け前をλ︑資本用役価格の相対的分け前を

p

者 同

円 一

h H

F Q

l

F

N一 同

El

回 開

h H

F R

H  

H町一間同町

y ︑ ︑

乙の関係から各生産要素の生産開力性はつぎのごとく示される︒

判円

v r

qy

+

L ‑ . . . l  

NV

﹁ + 及

生産要素間の代替踏力性はアレンの公式を使用すれば︑

I l  

y+

( 一 l

q)

vr

+(

l

hH

)

経 営 と 経 済

で一不される︒代替の弾力性はダグラス型の生産函数の如く︑

L . . . l  

( 一 ム ・ )

(一切) ( 一

∞ )

(一

. 3

σは資本集約皮に依存する︒同

(6)

所得分酎と主産函数

,よー

/ ¥  

次函数であると︑司

HR

1 1

一  

l a

( 一 ∞ )

となる︒ここで費用の弾﹄力性という概念を導川仇する︒ヒルホ

l

ストはつぎのごとく定義している︒

ヴ '

増加によって生ずる生産要素投入量の変化率﹂乙れを定式化してみよう︒労働についての費用の開力性は

内 同 円

︑ ハ い

l

円!とする︒いま総費用をの

l

1 4

5 +

民とすると︑生産函数より︑

1

M m

九川同1

︻ 同 一

凶 阿

( 一 ∞ )

( M

O )

 

ω

1 1  

討 ‑

︿ 山

1

J や

‑ M

J ¥

ー 引 け

( M

一 )

( M

M )

 

H O F

とおくことができる︒この倒より

(7)

dKα‑:‑1  dL 

7t ‑1 

~Q1 式市三 [1 古!::!.~三r<..)い P

部l(H.E{Q日目官吋.c‑.I'

dL 

εa+εK  (手十)

dC  wdL  +  rdK 

ウて I

I¥.0

!::!.u

‑¥J凶ベ

JQ

縦士三時

Q

起さ;21' dX 

dX 

dC  =  (εd

ε

キ)(品誌)

// 

// 

寝泊,..¥j.1梨結

(23)  (24)  (25)  (26)  (2

7) 

(28) 

‑tJ 

(8)

所得分配と生産函数

/ ¥  

( N U )  

「ー「

L‑ー」

ゎI~

( ω O )  

これを仰に代入して︑

作ヲ ドA

.

.

  1

ー ‑ > 1 の ヲ

. ¥ 1 +  

~I~ヲ+

のヲ│

i

〆 ー 、 、 同 │ 一 品

~II

I~

~I'-../

、 ‑ '

( ω

)  

資本についての費用の弾力性(これをんで示そう)も同じ万法で求めて︑

1 1  

( 九 川 匂 + 町 田 内 ) ( ↓

i h H )

hJ2

・lq)

十九川穴(一

lQ)

(ω

N)

 

もし生産函数が同次であればぬけ日叫円であるから

PH

p u

ここで依術進歩を導入する︒伝統的な技術進歩導入の仕方は生産要素の限界生産物の相対的変化をもって表現する

︒ ︒

乙とである︒ヒックスにおいて採用されている︒ヒックスによれば︑資本の限界生産物が労働の限界生産物に比して

相対的に増大する場合︑発明は労働節約的といい︑反対に労働の限界生産物が資本の限界生産物に比して相対的に増

大する場合︑発明は資本節約的といい︑両要素の限界生産物の比を不変ならしめる発明は中立的といわれる︒そして︑

ζ

のような発明の定義らミックスは所得分配率の変化に関連せしめる︒ヒックスの定義では町ルは一定と仮定され

(9)

いる︒成長分析の観点からすれば

UA

不変と仮定した中立的発明の定義には難点がある︒マクロ的経済の水準で

/ L

は上昇する︒成長分析でば利潤率或いは資本係数がコンスタントとされる︒もし︑ヒックス的中立性が在し︑

l K /  

ルバんが資本の限界生産物をコンスタントならしめるように調節するならば︑乙のことはVA

UA

とが上昇する

ことを意味する

o

バについては一般的な結論を示すことができない

u u

o

そこで︑中立性の概念は所与の

/

乙こいしてでなく︑斤与の

L

/ Y

こむすびつ?ることができる︒ハロッド的中立性の定義はこの仕万で示されるO

K / l T

f k / l L  

l

ストはヒックスの定義は純粋に技術的な問題に経済的推理を持込んでいるという︒即ち︑ヒックスによる

発明の分類基準は発明利用の直接的効果を注目したのではなく︑均衡回復後の終局的な効果に注目したものである︒

たとえば︑労働節約的な発明を一商品経済に利用した場合︑つぎのような結果が生ずる︒この発明によって労働の平

均生産物と限界生産物は増大するから︑以前と同一の産出量を生産するにはより少ない労働ですむことになり︑生産

過程から余剰労働者は解放せられる︒乙の解放された労働者が再び雇用されるように実質賃銀率が決められる︒生産

過程に労働が投入せられると産出量は増大し︑実質賃銀率は資本の実質報酬に比して相対的に低下する︒ヒルホ

l

Uしろ︑全く技術的な段階の最初の効果に注目して技術進歩のタイプを分類する︒確かにヒックスの説明にはや

や暖昧性を合んでいる︒ヒックス自身も︑さきにあたえた定義は﹁発明の最初の効果﹂に注目したものであるといっ

n v  

ており︑戸﹂してさらに発明の経済的効果を正当に評価するには︑右に定義された自発的発明以外に︑生産要素の価格

変化によって誘発される誘発的発明を考慮する必要があるといっている︒この文脈より理解すれば︑本来の技術進歩

の効果は︑生産要素価格を不変と仮定して吟味しなければならぬ︒ところでヒックスは亦ヒルホ

i

ストの批判が成立

するような意味の文句を技術進歩の定義に先立ちあたえている︒ヒル・ホ

l

ストの定義はこうである︒労働の限界生産

経 営 と 経 済

(10)

所得分配と生産函数

物の増加率をして資本の限界生産物の増加率より相対的に大ならしめる発明は労働節約的発明であり︑資本の限界生

産物の増加率の方を相対的に大ならしめる発明を資本節約的発明であり︑両要素の限界生産物の増加率を同一ならし

める発明は中立的発明である︒そこで︑この定義は︑中立的発明を除いて︑ヒックスの定義と全く逆になっている︒

l的生産函数で技術進歩を考えよう︒

1(

FQ

+

) 討

J 川

( ω ω )

 

両要素の限界生産物は︑

ω M

h H

¥

ノ 同 同

HIllulil(ロ+内

) l

il

HR

lH

ω F h u /

¥  

( ω

ム )

ω

凶 ぬ

¥ / 同

RIll‑‑H││

F

Q+

1U

ll

回 開

r

L P ω

︑ /

¥ e

( ω

印 )

L

K

を一定として札と札の増加率を見ょう︒

KVH{

+ 2 4 5

+

γ

[ + ( )

(∞∞) 

‑ 5

q

d

r H + ( 3 p p

+ Ell‑(一+も)l

l+(73PP1ml

足 ﹄

﹁ 内

F

﹄ 泊

(∞吋)

Hu

zm

H

.

uz

m(

FQ

+

)

ぬ‑

I l  

0.

1

0. 

~IR

'"tb. 

11 

l g

V H h

lとおかれている︒︻回同

(11)

ω /

冨 囲 内

労働節約的発明でま

lly‑‑

f

; l

冨白¥富沢ある︒労働節約的発明では︑

ω

¥ 冨 国 内

資本節約的発明でま︑

1 1 1

︿

1 1 1

/

中立的発明では

~~I~~

F l F  

+  + 

E

て b

¥ /  

司 I~

〆 戸 、

"

"

  p c l : : >  

( ω

∞ )  

等量生産物曲線が原点にたいして凸の条件をみたすためには︑

α

β

対 ¥ 司

H0

O

であれば右の不等式は成立する︒乙の場合︑不等式より︑ 万はマイナスでなければならぬ︒そこで︑

一 +

h H

も ω

V O

( ω ω )

 

の条件をうる︒ソロ

i

的生産函数では︑

βとがコンスタントで

α

の絶対値が時間とともに上昇すれば労働節約的 発明と定義される︒同様にαβとがコンスタントでだの絶対値が上昇すれば資本節約的発明である︒ところで︑

. J

M

m w

k

30

乙の場合は優れて労

働節約的発明︑優れて資本節約的発明と定義される︒中立的発明の場合︑R¥R10w

可吋

¥qloβの絶対値の低下

は同一割合で肌とぬとを上昇せしめる

o

この場合︑

}:I.

  : s

1b

1

1b 

p l p  

+  c l : : >  

( k F O )  

となる︒中立的発明は亦

R¥

4 0

¥

(12)

所得分間と主産函数

γ ¥ Q 2 5 7

1

l

(

)

(

)

一次の同次的生産函数の下で技術進歩の要素報酬に与える効果を吟味する︒

乙の場合︑技術進歩は

α

の絶対値の上昇によって示される︒

α

の上昇は

F V

同では労働節約的技術進歩を意味し︑

円︑八開では資本節約的技術進歩を︑

FH

同では中立的技術進歩を意味する︒生産物価格を

P

で示そう︒総産出物の貨 すべての市場を自由競争市場と仮定し︑

H

MM

( A

M )

 

生産函数より

ω

ω

ω

HI l

F +I ll

Il l1 a ω F ω

ω

H

( A

ω )

 

F R V

‑ a

1illl111111+Ill‑

Ih

a

︼ ︒

mF

lF q+

Q

F F Q

+

Fa

+

同 吋 Q J

︿

川 ド

a

︒ 間

l

︒ 肉

( F Q +

Q )

l

nl

Fn

H+

( 主 ﹀

(13)

山ー;山

+

r

+

(

1

r r

ー も ) ふ ー

生産費極小の条件式は︑

d

1 1 1 1 1 1 E 1 H M  

FR

lM

 

a l

H

/ 月 『 ¥

I

r

¥‑./ 

1 1  

‑ 一

¥ 戸 間

J

I

}

i

1

4 司

. q /

¥

~.

P ¥

CD 

て b

、 ‑ ‑ '

これは生産要素の需要函数である︒総産出物の価値は労働と資本に配分されるとすると︑

ベ日当F

J

F F

者 同

︑ 者 同 一 問 問 同 開 門

t i l i l i

l i l l  

F . J

町 当

. J 同 開

. J

円 円

ヨ F¥

u y a

同 開

¥ J

H

もであるから︑所得の定義式は

l uy ( l+ [ )+ l+ lγ )

生産要素の供給増加率を所与として︑一品︑一也として

経 営 と 経 済

( 品

ω )

(k

)

( k

苛 )

( )

( ム

∞ )

( 印

O )

(14)

所得分配と生産函数

(

ω

)

さらに総産出物の価値の増加率が外生的にあたえられているとしてこれをむとおくと

( ω

N )

 

そこでいま

ph 穴

ph FR Y

︑及び h H ¥ h H

を一定とすると未知数は凶¥戸同

M ¥

H J

F ¥

F W

同 ¥

同 ¥

ベ ¥

J ?

当 ¥

d p

円¥円

いま人口増加率︑資本の増加率︑総産出物の価値増加率を零とすると自由競争の仮定により︑所得分配率は

生産要素の生産弾力性にひとしく︑且つ労働と資本の生産弾力性の和は1

〆ー¥

< : 1 : )  

+  て b

~

" t : >  

< : 1 : )  

J

( ω ω )

 

当 l 当

F

" t : >  

q

て b

p 司

I R

( ω

ム )

(切切)

技術進歩による実質賃銀率の上昇率は︑

ill11

lu U1 (F lp )

l

当 h

< : 1 : )  

て b

~I~

( ω ∞ )

 

(15)

で示され︑要素価格比率の変化率は︑

4

︿

ー ー ー 山

i l

l R

( p

i p

) ム ー

4

(印吋)

で一示される︒労働節約的発明の場合は

p v p

であるから実質賃銀率が上昇するかどうかは(も

l p

)

の値に依存す

Q ¥

F v ‑

(

l

p )

は正である︒実質賃銀率は低下する︒しかし︑

F V

プ 良 八

O

であるから(も

l p

)

とならない︒そこで実質賃銀率が労働節約的発明によって低下するかどうかは(も

l p

)

の現実の値に依存する︒

が大で

α

が小であるほど実質賃銀率が上昇する機会が多くなる︒資本節約的発明の場合には明らかに実質賃銀率は上

昇する︒中立的発明の場合︑

pup

であるから︑実質賃銀率は上昇する︒門別式によって労働節約的発明の場合は︑

賃銀率は資本用役価格に比して相対的に低下し︑資本節約的発明の場合には賃銀率は相対的に上昇し︑中立的発明の

場合には生産要素価格の比率はコンスタントである︒

つぎに所得分配率にあたえる効果を吟味しよう︒労働所得の分配率当

F¥

ly

(印∞)

円四V乙の式では

yu‑‑

D

十 日

︑ [ ( 了 斗 ) ( が

!

? R 5 l p

作 )

]

( ω ω )

 

一 五

(16)

q

八一であるから技術進歩がなくとも資本の成長率が労働の成長率より大であれば︑

一 六

労働所得の分配率は上昇する︒

qu

一であれば技術進歩がなければ分配率は不変である︒しかし︑ソロ

l

的生産函数では

α

は零でないからσ1

FH0

m

穴 HUO

( m O )  

h H

O

であるから︑労働節約的発明は労働所得の分配率を低下せしめ︑資本節約的発明は労働所得の分配率を上昇せ

しめ︑中立的発明では所得分配率は不変である︒以上は勿論︑一次の同次的生産函数を仮定した上での結果である︒

ロビンソン等の伝統的な命題と一致している口

以上では生産要素市場︑生産物市場が共に自由競争的と仮定されている

D

ところで独占競争的な市場型態であると

上述の結果はどのように修正せらるべきか︒乙の節で吟味しよう︒先ず︑競争企業の数が問題となる︒ミトラもクー

l

の分析手法にしたがって独占競争的な市場の下における分配モデルを展開した場合︑競争企業の数を問題とし

ている︒彼の分配モデルで競争企業者の数を示す

N

は現実に存在する企業の数ではなく︑むしろ競争の強度を示す指

数を意味する︒それは経済の代表的部門における重要な競争企業の平均数を示すものと解釈される︒彼のモデルでは

4

という数値があたえられている︒ヒルホ

1

ストもミトラと同じように︑カナダの統計から競争者の関係数を3から

4

と推定してい向︒彼によれば︑競争者の関係数とは特定商品についてその理論的価格の数値を決定するような企業

の数と定義される︒一般的に乙の数は産業における企業の総数より遥かに小である︒ヒルホ

l

ストのモデルではかか

(17)

る価格リーダシップをとる企業を

Zl

一個とし︑その他の追随者的な企業を一括して第

N

呑の企業にまとめている︒

つぎのモデルをあたえよう︒定義式として︑

HMMT

:

::

z

〆 目 、 、

個 圃F晶

、.../

投入生産要素は労働と資木とすると利潤

Z

は ︑

N

由H凶由同

y l d

F

︑ 山

‑ 片

山 間

( M )  

各企業の使用労働Lと資本丸の和について︑

FHMFF 

( ω )  

同 日

M

( )

生産函数として︑

M 内

山 日

( T

E +

F ‑

日 ) 吋 川

H H

::

' Z

( )

商品に対する需要函数として︑

w

u

( H V : 句 u w

・ : : ・

w

同 M Z W J

内 )

:

:

Z

(

)  

資本の供給函数として︑

間 同 ¥ 同 即 日 ( 円 H ¥ 刀

﹀ ︿

U

M

:

:

wz

( )

ここで引は資本代替の供給弾力性を示し︑資本市場では需要独占が仮定されている︒この式は資本の供給者はより高

い資本用役価格を支払う企業に資本を供給する傾向のあることを示している︒いま第一企業の支払う賃銀率をニユメ

経 営 と 経 済

一 七

(18)

所得分配と生産函数

/ ¥  

d J 1 H

"

H 4 J

﹃同

(

)  

一般に労働の供給函数として︑

d

且可申

"

H d

可即

J

HU

N

:

:

wZ

(

)  

者ご当時は外生的変数を示す︒

均衡条件として所与の労働量一

L

K

について

F I F  

(

) )

同 内

H

阿 内

〆 ' 、 、

~

‑ ー 晶

、../

利潤極大条件として︑

ω

ω

の二式があたえられる︒

者 ﹄

FM

, . ‑ ‑ . 、 、

~I~

¥ーノ

~I~

FFQ

F

+

(

N )

乙の式できは需要の直接価格弾力性を示す︒これはヒックスリアレンによればつぎのととく示される︒

T

・ r

‑ : ‑

・ 山

z

北 ﹂

( 一 ∞ )

引は商品

i

に対する需要の所得弾力性︑引は商品

i

jに対する需要の代替弾力性を示し︑炉問

u

目¥ベは各商品の市場

占有率を示している︒

(19)

dJ

可即

( 一 + 斗 )

hp

FF

BI

¥

3

山 ︐

山 ‑

( 一 品 )

ω

この式でさ

H1lilLi

員本の供給弾力性を示す︒

ω

われわれはこ乙で分析を簡単にするために全ての企業は同一規模をもら︑また同一の生産函数と同一の需要函数とを

もっと仮定しよう︒乙の仮定の下では商品にたいする需要の所得弾力性はーであり資本供給の代替弾力性もすべて同

一の値をもつことになる︒上述の万程式から︑増加率で示される方程式を誘導しよう︒

(一切)

Hf

::

Z

(一白)

χは市場占有率を示す︒各売上額については︑

‑ N

‑ w

4

‑ H

L

│ │

│ 十 1 1

1 ulir‑‑

+ l

i i ﹁

lr

+ I l l i ‑

+ I l l i ‑

‑ ‑ 十 l l l

H

r

NF

MJ

F

目凶間同

J

4 3

"

F D

F

(

)

Jh

‑ w

‑ w

‑ t i

l

+ ー ー い l u l l

l l l L

│ + ー ド

﹁ y + 1 1 1 ﹁

y 十

Li

℃ + ー い

﹁ ー も

NF

L M

F d

司 問 問

‑ 片 山

( 一 ∞ )

労働と資本については︑

(20)

所得分配と生産函数

T

は労働量の各企業間の配分比率を示す︒仮定により同である︒

~[~

l

O

( 一 ∞ )

( N O )  

ている︒生産函数より︑ やは企業間の資本配分比率を示し仮定により同一である︒労働と資本の成長率はともに外生的犯きまり一定と仮定し

ω

¥ Z l H

2

(

+u

nM

も 7

d

+M

un

SI

C

Ll

j+

/ 同

¥ h F

﹄ ベ

資本の供給函数から

賃銀資本用役価格比率倒式より︑

~

~[~

仙 北

H

T H f : : : Z  

H

UM

::

w

z

::

z

( N

)

( N

N )

 

( N

ω )

 

( M K )

(21)

最後に

ω

: < [ 炉

同︾同

町 酌

即 日

プ :

: :

z

( M

印 )

ところで︑既述のととく全ての企業にとって同一の条件という対称的前提をおくと右の万程式は更に縮約することが

できる

o

到 ふ

凶 日

HF

とすると

FHFUHF‑W ﹁ H

似 川

l

u i

一ー例式は

w

T Z l H

MM

‑ q l u N Z

一 │

│ l + I l l i ‑

‑ ‑

‑ ‑ + 1 1 1

HM

( N

m )

 

さらに倒式にNHZl同を代入しても側式と同じ式をうる︒そこで側を残在し︑似をおとすか或いは制式を残して

ω

式のうち一つを残すかどちらかが可唱である︒さき乙

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

i

﹁であるから︑倒式もおとすこと

l

│ 阿

p . 3 1 3

ができる︒結局七個の万程式と七個の未知数から方程式体系をうる︒

( N

J

)

可 コ

¥ 

内外

¥‑./ 

( N

∞ )  

乙の式でωは

N ¥

u q

( N U )  

(22)

1

志位ヰ司自ベ

j

制組閣総

(30) 

一三

=εaJ

+εK‑E (31) 

‑E何一1)

ι‑

(32) 

三一 (1‑β) +子= (1‑α) 主+す (33) 

L"

一一一一

ga 

設中併合l'Q

..¥)1' 

(34) 

(35) 

一一 一云一 =εaga +  eKgK  (36) 

(37)  'i  W  一 一ー (十= (1‑α)  ga

十一=ー

+β(ωa+εKgK)

(23)

(

lQ)ma+

当│毛

. 1

lh

)(

hm

mω

+

町 田 ハ 問 穴 )

( ω

∞ )  

l u

l i

+ ( 1 5

! ?

一 )

F

( ω ω )

 

N

│   間

ω

+

+ J 工 ︑ ( ふ ー め ) + ゐ ( h y p ‑ ‑

( {

)

ω式によって賃銀支払額が大であるほど国民所得の増加率はより大となり︑また︑β

α  、

πはともにマイナスであ

るから産出量の増大は国民所得を減少せしめる乙とが分る︒生産の増大は物価水準にネガティブな効果をあたえる乙

ω

式から理解しうる︒側式により資本の成長が労働の成長より急速であればそれだけ資本用役価格の増加率は小

となる︒利潤は賃銀支払額の増大に比例して増加する︒乙の傾向は伝の正の効果によって強められる︒

大であるほど︑

β

の絶対値が小であるほど︑資本蓄積の効果は強い︒商品にたいする需要曲線は右下りであるから︑

Z

の絶対値が

生産の増大は利潤にマイナスの効果をあたえる︒

ここで︑所得分配率の変化を吟味しよう︒労働所得の分配率は︑その比例的変化として

v r

 

( k

三)

ところで︑利潤極大化条件式

ω

より

(24)

所得分配と生産函数

労働の生産弾力性は︑

(

)

Y H (

+

1

汁)?士ー

民 (

? い

)+ LP

FQ

 

FR+

. 可

↓ + J

¥ ‑ /  

河町

Y Q

‑ Y

Q +

h H

も ( プ + ︐ Q )

ここでさらに資本の供給弾力性

γ

についての式をあたえる︒

、 之

・ 1 1

 

IIMz  回同

c 

対称性の仮定により︑1pw

淀 川

HUP

Q 1 (

lN) ぐ

FQ 

問 ︑

r

FQ

 

州 内 .

二 四

( k

応 )

( 士 山 ) (

)

︿ム印)

( k B )  

(品吋)

(25)

h H ご

l

l

a J f ] j

YHlwl

N2

14

U)

+

) l

(

l u

n )

︿ )

( ム

∞ )

J

( k S )  

資本の生産弾力性についてはつぎの式をうる︒

町 四 ハ

H

︑ 一 一 +

( l

k) L

N (

一ーも)+も

( 印 O )

削式に納式とω式とを代入し︑納式と

m w

式の生産弾力性を代入してつぎのような労働所得分配率の上昇率を示す式を

v f  

y

│  

( Z

ー一)︿

+ Z ) {

一 +

( Z

ー一)も)

l ( Z

ー 一 ) ぬ

( も

l

一 ) ぐ

( a m a

l ‑ 吋間穴)

( ω

)

叶吋¥もは生産の技術関係を示し︑商品市場の独占状態を示す係数は︑

冨 叫

H 一 +

( Z l ‑ )

( Z

ー 一 ) ( も

l

一 )

( 印

N )

経 営 と 経 済

二 五

参照

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