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光感受性物質

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Academic year: 2021

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公立千歳科学技術大学紀要第1巻第1号 (2020) 大学院光科学研究科光科学専攻博士後期課程研究中間発表会要旨

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光感受性物質 Talaporfin の細胞内取り込み及び排出の同定

Identification of intracellular uptake and discharge for photosensitizer Talaporfin

齋藤 琢磨 (Takuma SAITO)

The photosensitizer Talaporfin is widely used for photodynamic therapy (PDT). However, its uptake and discharge mechanism has not been clarified. In this study, we aim to clarify the uptake and dis- charge mechanism of Talaporfin. We analyzed the cells using flow cytometry and investigated the tendency of uptake and discharge. As a result, it was suggested that endocytosis may be involved in Talaporfin uptake. In the future, knock down the autophagy master gene TFEB and examine whether it affects the ability to excrete Talaporfin.

【背景・目的】光感受性物質Talaporfinは第二世代の光感受性物質として早期肺癌、食道癌、

脳腫瘍に適応されており、我が国では、早期胃癌や子宮頸癌といった癌腫に対する保険適応 も進められている。しかし、Talaporfinの取り込み、排出の過程は明らかになっていない。

これらに関わる遺伝子を同定することができれば、光線力学的治療 (PDT)に有効な癌種を 治療前に解析、検討することができる。本研究では、光感受性物質の細胞内の取り込みと排 出の過程を明らかにすることを目的とする。

【材料・方法】細胞内のTalaporfinの排出量を定量的に解析するためにフローサイトメトリ ー法を用いた。排出の測定では1時間取り込ませ、その後1~24時間インキュベートし、解 析を行った。エンドサイトーシスの細胞内局在の実験では、細胞株にTalaporfinと初期エン ドソーム抗原1(EEA1)もしくはリソソーム関連膜タンパク質1(LAMP1)を取り込ませ、共焦 点顕微鏡で2時間、20分おきにホルマリン固定をして観察した。エンドサイトーシスの経 路の実験では6 種類のエンドサイトーシス阻害剤と氷上に置いたものと、2-デオキシ-D-グ ルコースとアゾ化ナトリウムを用いて、各種取り込み経路を阻害し、エンドサイトーシスを 解析した。ABC-Transporter との関連性を調べるため、フローサイトメトリー法で解析した 細胞の中から8種類を候補とし解析を行った。解析した遺伝子の中から全細胞で発現し、蛍 光強度比が一致したTransporterに対してsiRNAでノックダウンをし、相関性を確かめた。

【結果・考察】フローサイトメトリー法を用いて解析した結果、ヒト癌細胞株293T、MFH03、

ACHNでは高い排出能を示し、HDFa、SUP T-1、U2OS、UMUC3では中程度の排出能、CRC21 では低い排出能であった。Talaporfin の細胞種ごとの取り込み、排出に関する実験の結果か ら、Talaporfinは細胞種ごとに排出能に差が出ることが判明し、細胞膜タンパク質が関与し ていることが示された(Fig.1)。次にエンドサイトーシスの局在を蛍光顕微鏡で観察した結果、

EEA1及びLAMP1でTalaporfinの蛍光と細胞内局在が一致するという結果となり、Talaporfin の取り込みにはエンドサトーシスが関わっている可能性が高いことが明らかになった

(Fig.2)。エンドサイトーシスの経路の結果、2-デオキシ-D-グルコースと氷上固定でTalaporfin

の取り込み量が5~20%に減少することが確認された。また、それぞれの阻害剤を用いた結 果、スクロースとゲニステイン、メチル-β-シクロデキストリンの3種類でTalaporfinの取

り込みが20~50%に減少した。これらの結果から、Talaporfinの取り込みには、クラスリン

及びカベオラエンドサイトーシスが関与している可能性が示唆された(Fig.3)。フローサイト

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公立千歳科学技術大学紀要第1巻第1号 (2020) 大学院光科学研究科光科学専攻博士後期課程研究中間発表会要旨

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メトリー法で解析した8つの細胞から、全細胞で発現し、293T、MFH03、ACHNでは発現 が強く、CRC21では発現が弱いABC-Transporterを解析した結果、ABCC10及びABCF1が 候補となった(Fig.4)。siRNA でノックダウンを試み、ABCF1 はノックダウンが確認された

が、ABCC10ではノックダウンが確認されなかった。ABCF1のTalaporfinの排出量が低下す

るかを測定した。しかし、コントロールと比較し、有意な差は見られなかった。このことか ら、ABCF1はTalaporfinの排出に関与していないことが示された。

Fig.1 Analysis of intracellular Talaporfin Fig.2 Fluorecence imaging of MFH03

Discharge time 1-24 hours Green: EEA1, Red: Talaporfin, Merge: yellow

Fig.3 Uptake pathway of Talaporfin using Fig.4 RT-PCR for 8 cell line endocytosis inhibitor 参考文献 1. H. Hong et al., Int. J. Nanomedcine 12, 6937-6947 (2016)

2. DL. Ulrich et al., J. Biol. Chem. 287, 12679-12690 (2012)

参照

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