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(1)

日本データ通信 No.183 A

Japan Data Communications Association ISSN 0386-7889

2015.11

November

No.

206

special issue

最近の情報漏えい事案の動向について

事故統計に見る個人情報保護の現状

column

我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算

コンテンツ政策の現状

1

10年の歩みと今後の展望 ─

電気通信個人情報保護推進センター/Pマーク審査部

3

2

topics

info

試験実施体制の見直し等について

challenge

国家試験「工事担任者試験」に向けての取組 ─

愛知県立春日井工業高等学校

米国におけるコネクテッド・カーの動向とIT企業・通信事業者の取り組み

trend

米国におけるICT産業の潮流─❸

(2)

CONTENTS

2015.11 November

No.

206

foreword

───────────────────────────────────────────

1

対人関係とセキュリティー

一般財団法人日本データ通信協会 理事長 

齊藤 忠夫

special issue

─────────────────────────────────────────

2

最近の情報漏えい事案の動向について

一般財団法人日本データ通信協会 テレコムアイザック部 部長 

佐藤 晴樹

topics

──────────────────────────────────────────────

8

我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算

──

8

総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課 

清瀬 健

コンテンツ政策の現状

──

12

総務省 情報流通行政局 情報通信作品振興課 

須賀 政幸

10

年の歩みと今後の展望

──

14

電気通信個人情報保護推進センター/ Pマーク審査部

一般財団法人日本データ通信協会 Pマーク審査部長 兼 電気通信個人情報保護推進センター所長 

小堤 康史

info

──────────────────────────────────────────────

18

試験実施体制の見直し等について

一般財団法人日本データ通信協会 電気通信国家試験センター 所長 

大蔵 啓

trend

米国における

ICT

産業の潮流─❸ ────────────────────────────

20

米国におけるコネクテッド・カーの動向と IT 企業・通信事業者の取り組み

一般財団法人マルチメディア振興センター 情報通信研究部 主席研究員 

田中 絵麻

challenge

──────────────────────────────────────────

24

国家試験「工事担任者試験」に向けての取組

愛知県立春日井工業高等学校

column

────────────────────────────────────────────

26

事故統計に見る個人情報保護の現状

一般財団法人日本データ通信協会 Pマーク審査部 

中山 隆

report

─────────────────────────────────────────────

28

1

.

迷惑メール相談センター

4

. P

マーク審査部

2

.

タイムビジネス部

5

.

電気通信国家試験センター

3

.

電気通信個人情報保護推進センター

6

.

事業推進部

(3)

 人は生まれて来て母親との生活、家族での生活から、次第に成長して多くの人々と交流 する社会生活に入ってゆく。この間交流する相手は増え、その付き合い方も相手によって 区別し、社会のなかでの関係構築を学んで行く。多くの動物の中で、人間ほど大きな社会 を作る動物はない。人類が地球上で成功したのも社会を形成する能力が優れていたためで ある。  個人にとってみれば、どのような人と交流するかについての選択は重要である。社会生 活に近づく 2 歳児で、まず初めての人には人見知りをし、その中から信頼できる相手を選 別する。こうした経験を重ね相手の人格を知り、交流する相手を選び社会経験を深めてゆ く。この時には話をするだけではなく、信頼できる行動をとれる人かどうかを判断する。 親も知らない人と付き合う危険を教え安全に配慮する。  近年の通信技術の発展は、個々の人の交流範囲を大幅に拡大した。長距離で電話を掛け られる技術は 100 年の歴史を持つが、初期には電話料金は高価であり個人の交流の拡大に は限界があった。しかし、通信技術の発展とともに世界中の多くの人とのネットワークを 通した交流ができるようになり、その中には見ず知らずの人が含まれることも珍しくない。 そうした社会でも、より重要な情報交換をするのは、実空間での交流を含む多様なやり取 りによって信頼を醸成した相手でなくてはならない。しかし通信による交流が一般化した 時、不完全な相手の理解に立っていても、利用者にはあたかも実空間で理解しているよう な錯覚が生ずる。ネットワークセキュリティ事例は最初の頃の単純なマルウェアから最近 では標的形攻撃に変化し、企業や官庁から多様な秘密データが流失する事例につながって いる。標的形攻撃はこうした錯覚による信頼関係を悪用していると言えよう。  通信による信頼性構築を妨げる要因の一つは、通信を通してセキュリティーを脅かす心 配をしなくてよかった過去の技術が、今でも通信サービスを支配していることである。携 帯電話では発信者がどこで発信しているかを事業者は知っていても、着信者に知らせるこ とはない。こうした要求を満足することは通信の秘密のルールに反するという言い訳もあ る。最近のインターネットでは IPv4 アドレスの不足を契機として、アドレスを使いまわ すためのアドレス変換が多用され発信者の特定を困難にしている。IPv6 アドレスの採用 を積極化し、アドレス変換による混乱を防ぐ努力が必要である。発信者を明確に特定し、 発信者の信頼性を確認して交流する状況が、通信を通した関係では困難であることがセ キュリティー問題の根底にある。その改善の努力が通信事業者に求められている。  現在のコンピュータセキュリティーの問題は、伝統的社会に存在した相互に信頼関係を 構築するマナーが、インターネットを経由した関係のなかでは実現困難になったことに よって発生していると言える。信頼性構築に必要な情報が得られないのは通信の秘密や個 人情報保護のための行きすぎた制約の結果でもある。こうした理解のもとに、過去の制約 の考え方に改善が進みつつあることは望ましいことである。ネットワークの運用者と利用 者の理解によって社会の安全性が高まることを期待したい。

foreword

対人関係とセキュリティー

一般財団法人日本データ通信協会 理事長  

齊藤 忠夫

日本データ通信 No.206 1 foreword

(4)

special issue

最近の情報漏えい事案の動向について

 年金機構の事案をはじめ、情報漏えいに関する事件が急激に増加しています。そ

の攻撃対象は、多くの顧客情報を保有する大手一般企業に加え、最近では、個人情

報全般を保有する政府機関や大学等を狙った事案も目立っており、その社会的影響

度や被害規模も非常に大きいものになっています。 

 そこで、本稿では、最近の代表的な事案の概要とメカニズムを概観し、このよう

な事案に遭遇しない、また、その遭遇場合の影響を最小限にするには、どうすべき

かについて解説します。

一般財団法人日本データ通信協会 テレコムアイザック部 部長 

佐藤 晴樹

 2014年の後半から2015年に入り、多くの情報漏洩の 事件が発生しています。図 1 に2015年に入ってから報道 された情報漏洩に関する事件をまとめてみました。図を ご覧頂くと分かるよう に、最近は、大手一般 企業だけでなく、多く の 大 学 や 各 種 業 界 団 体、病院、政府機関な どにもそのターゲット が広がっています。ま た、その規模も、数千 人から、事例によって は、百万人を超える個 人情報の漏洩事案も報 告されており、その事 案が起きた際の影響の 甚大さを考えると、こ のような事案の被害に 遭わない、また、遭っ たとしても被害を最小 限に食い止めるための

1

最近の情報漏洩事案の動向

対策を事前に考えておくということが非常に重要だと考え られます。  このような情報漏洩事案の原因を調べると、その多くは、 図1 2015年度 情報漏洩に関する報道一覧

(5)

日本データ通信 No.206 3 special issue

special issue

(a) 標的型メールにより発生した事例  はじめに、2015年6月に発表された石油連盟の事例に ついて紹介します。この事案は、石油連盟の職員個人(非 公開)のアドレス宛に医療費通知を装ったメール(添付ファ イル有)が送りつけられ、そのファイルを開いてしまった ことにより、マルウェアに感染してしまった典型的な標的 型メール攻撃の事例です。その感染したPCには、石油連 盟が管理する個人情報約27000件と石油政策上の要望事 項に関連する資料が入っており、機密情報の漏洩の可能性 が否定できないということでした(図 2)。  石油連盟等からは、ここで使われた標的型メール攻撃の 手法についての説明はありませんが、医療費通知を装っ たメール手法というこ と で、 当 方 で は、 日 本 年 金 機 構 で 使 わ れ た 「CloudyOmega」 と い う攻撃に類似したもの ではないかと想定して います(図 3)。  この事案が発生して しまった要因としては、 やはり、石油連盟の職 員が、安易に標的型メー ルであった医療費通知 を装ったメールの添付 フ ァ イ ル を 開 け て し まったことが、大きな 要因です。このように ならないためには、職 員それぞれが、日ごろ

2

最近の情報漏洩事案の事例とその問題点

から、自らに送られて来るメールは必ずしも安全なメール だけではないとの認識を持ってもらい、不審なところが少 しでもありそうであれば、添付ファイルを開かないように 啓蒙することが大切です。  さらに、今回の件では、個人の意識の問題だけではなく、 組織全体として、個人情報を扱う端末、環境等が厳密に管 理される体制になっておらず、個人端末の感染が情報漏洩 に直結するような体制となっていたようです。個人情報等、 重要な情報については、インターネットから直接アクセス されないような環境で扱い、また、端末についても、イン ターネット通信を行う端末と区別し、専用線やVPN等を 使った閉域網のみで扱う専用の端末を準備するなど、組織 標的型メール攻撃(a)と呼ばれる手法で不審なメールを受 け取り、不用意にその添付ファイルを開いてしまったり、 本文中に記載されているURLをクリックしてしまったこ とから、マルウェアに感染し、機密情報を抜き取られるケー スでした。  また、それ以外のケースとしては、システム構築時の単 純なネットワーク装置の設定ミスや機密情報を扱うネット ワークとインターネットとの接続に関する設計の不備に長 期間気づかず、インターネットから、情報を抜き取られた 事例(b)や情報漏洩が発覚した後の原因調査の不備や対応 の遅れより、漏洩の被害を拡大させてしまった事例(c)も 報告されています。  次項では、このような事例の代表例について紹介し、そ の対応の問題点について解説します。 図2 石油連盟からの報道発表内容

(6)

全体として、インターネット等、公開されている領域に機 密情報が漏れない情報通信システムを整備、確立すること も必要です。 (b) ネットワーク装置等の設定ミスにより発生した事例  次に、2015年1月に発表された首都大学東京の事例に ついて紹介します(図 4)。この事案は、首都大学東京学内 のNAS(ネットワーク接続ストレージ)に格納している延 べ5万1000人分の住所・氏名・電話番号・成績他等の電 子データが一定期間、セキュリティがかかっていない状態 (ID/PWなし)で外部からアクセス可能になっていたとい うものです。   この原因は、システム構築時のNAS設置時における設 定ミスによるものでしたが、もうひとつのポイントは、本 件の発生を大学が認識したのが、「NASのデータが外部か ら閲覧できる」という学外の人物からの電子メールによる 情報提供のおかげだったということです(図 5)。  この事例が発生してしまった直接的要因としては、NAS 等のネットワーク装置の設置時に十分なテスト、設定確認 を行うことが出来なかったことですが、本システム運用後 の定期的な動作チェック、確認試験等も行わなかったこと により、そのミスを自らが早期に発見できなかったことも 図3 石油連盟と日本年金機構の事例との関連 図4 首都大学東京の報道発表内容

(7)

日本データ通信 No.206 5 special issue

special issue

大きな問題です。今回の件では、学 外の人物からの情報提供がなければ、 そのまま問題が継続して放置された 可能性が大きく、情報提供者が悪意あ る人物でなかったことが非常に幸運 だったとてもリスクの高い事案だっ たと考えられます(アクセス可能だっ た期間は2014年8月22日から2015 年1月5日まで)。  また、同様な事案は、名古屋大学 でも2015年5月8日に「名大7年間ミ スで成績公開か」という記事で、報道 されており、こちらは、大学が自ら 行ったサーバー情報調査で、発見で きた事例です(図 6)。 (c) 発生後の対応がタイムリーに出 来なかった事例   次 に、2015年6月 に 発 表 さ れ た 日本年金機構の事例について紹介し ます(図 7)。この事件は、125万件、 101万人分の年金個人情報が流出し たもので、多数報道されるとともに、 国会審議でも取り上げられました。  日本年金機構がこの事案を認識し た の は、2015年5月8日、 労 働 厚 生 省経由で内閣サイバーセキュリティ センター(NISC)から伝えられた「日本年金機構のネット ワークから外部と大量通信をしている形跡がある」との情 報提供からでした。  その一連の情報に基づき、日本年金機構がネットワーク を調査した結果(図 8)、「福岡県内の職員が一般に公開され ているメールアドレス宛に送られてきたメール本文に書き 込まれたURLをクリックしたことで、端末がマルウェア に感染したことが原因」と判断し、該当の感染端末を切り 離す措置を行い、一旦対応を完了させてしまいました。  しかし、その後、別の職員が使っている一般には公開さ れていないメールアドレス宛に、同様の不審なメールが届 いたとの報告を受け、再度、詳しく調査を実施したところ、 他の九州ブロック拠点や東京本部の職員の端末にも感染が 図5 首都大学東京の記事(日経コンピュータ) 広っており、影響が広範囲に及んでいることが判明しま した。    この時点で、やっと、日本年金機構は、システムネット ワークと、全拠点のインターネット接続(メール以外)を遮 断する処置を行いましたが、その時には既に、本件の発覚 後3週間経過しており、その数日後の6月1日に、本一連 の情報を日本年金機構が報道発表しています。  この事例は、基本的には、最近多く報告されている標的 型メールの対応の不十分さに起因しており、可能な限り、 本文中に記載されているURLをクリックしてしまうこと のないように十分注意することも重要ですが、本事例で教 訓とすべきもう一つの大きな問題は、本事案を認識した後 の対応の甘さ、不十分さにあります。

(8)

 5月8日時点で、本事案を認識した後、最 初に感染した職員端末のみを唯一の感染端末 と安易に判断し、他の広範囲な感染調査等を 行わず、その端末のみをネットワークから切 り離す対応で処置を完了させてしまい、後 に他の端末でも同様の事象が発覚してから、 やっと全体の調査に乗り出す形になってし まったことが、ここまで、被害を拡大させた 要因と考えられます。  本件については、初期の段階で、感染が発 覚した端末及びその他設備等の十分な調査と 平行し、マルウェアを制御しているインター ネット通信の早期遮断を行って、日本年金機 構のシステムネットワークにおけるマルウェ ア等の影響を早期に排除する対応を行えば、 ここまで、被害を拡大させなくても済んだか もしれません。ネットワークの停止等は、日 本年金機構で行っている日常業務への影響も 大きく、厳しい判断が要求されますが、重大 なセキュリティインシデント対応では、時と して、このような早期のタイミングでの的確 な状況判断が重要となります。 図6 名古屋大学の報道発表内容 図7 日本年金機構情報流出事件の概要(各報道内容の抜粋)

(9)

日本データ通信 No.206 7 special issue

special issue

 今回、紹介した事例から見ても、情報漏洩事案への対応 で重要なのは、やはり、個々人のリテラシー向上です。  組織全体のセキュリティに関する重要性の啓蒙によっ て、個々人のセキュリティ・インシデント対応力が向上 しその結果、組織全体としてのセキュリティに対する対応 力が上がっていくような流れを作っていくべきと考えられ ます。  そのためには、今回紹介した事例のような事案につい ての情報を積極的に提供し、個々人が、その問題の原因 と対策について主体的に検討する等のマインド醸成が重要 です。  さらに、今回の事例にも挙げましたが、個々人の対応だ けではなく、組織全体のセキュリティ・インシデントに対 する対応方法の改善も重要です。紹介した事例の中にも、 システム構築時ミスや運用後の定期確認を怠っていたため

3

まとめ

にインシデントが発生してしまったり、インシデント発生 後の対応の不十分さにより、被害が拡大した事例がありま す。これは、組織としてのリスクマネージメントの問題に 起因しており、事前に、設備に関する工事確認方法のルー ル化、定期的な運用確認スキームの構築、インシデント発 生時の確認、措置方法の標準化(マニュアル化)、セキュリ ティ危機管理に関する指揮命令系統の明確化等、組織とし ての必要なスキームやシステムを事前に十分確立すること ができなったことによります。  今後も、サイバーセキュリティを取り巻く環境は、さら に厳しさを増していくと想定され、サイバーセキュリティ の手法、技術もますます、急速に進化して行くと思います。 今回、ご紹介した本稿の内容がみなさんの今後のサイバー セキュリティ対応に関する参考になれば幸いです。 図8 個人情報流出までのイメージ

(10)

 総務省では、我が国のインターネットにおけるトラヒック(通信量)の実態を把握するため、インター

ネットサービスプロバイダ(ISP)5 社

1

、インターネットエクスチェンジ(IX)5 団体

2

及び研究者

3

の協力を得て、年 2 回(5 月と 11 月)当該トラヒックの集計・試算を行い、その結果を公表しています

4

本稿では、2015 年 5 月時点の当該トラヒックの集計・試算結果について報告します。

集計したトラヒックの種類

 今回の試算に当たって集計したトラヒックの種類は 以下のとおりで、それぞれ、1 秒あたりのトラヒック量 の 1 カ月平均値で表します。 A 契約者別トラヒック  A1: 協 力 ISP 5 社 の ブ ロ ー ド バ ン ド サ ー ビ ス (DSL、FTTH 等)契約者のトラヒック  A2: 協力 ISP 5 社のうちの 3 社のその他の契約者 (専用線、データセンター等)のトラヒック B ISP 間で交換されるトラヒック  B1: 協力 ISP 5 社と国内主要 IX(協力 IX 5 社)との 間で交換されるトラヒック  B2: 協力 ISP 5 社と国内主要 IX(協力 IX 5 社)を介 さず国内 ISP 等との間で交換されるトラヒック  B3: 協力 ISP 5 社と国外 ISP 等との間で交換され るトラヒック C 国内主要 IX(協力 IX 5 社)におけるトラヒック (図 1)

我が国のブロードバンドサービス契約者

の総トラヒックの試算とその推移

  協 力 ISP 5 社 の ブ ロ ー ド バ ン ド サ ー ビ ス(DSL、 FTTH 等)契約者のトラヒック(A1)と、我が国のブロー ドバンドサービス契約数に対する協力 ISP 5 社の契約数 のシェアから、次頁に示す算出式により我が国のブロー ドバンドサービス契約者の総トラヒック(ダウンロード、 アップロードそれぞれ)を試算しました。  図 2 に示すとおり、我が国のブロードバンドサービ ス契約者の総トラヒックは増加傾向にあります。2015 年 5 月時点での総ダウンロードトラヒックの試算値は約 4.4Tbps となり、前年同月比での伸び率は 53.5% で、過 去最大の伸び率となりました。また、総アップロード トラヒックの試算値は約 1.2Tbps となり、前年同月比で の伸び率は 35.5% で、こちらも過去最大の伸び率となり ました。  これは、動画や音声等のリッチコンテンツのダウン ロードや、ハイパージャイアントのトラヒックが増加

topics

我が国のインターネットにおける

トラヒックの集計・試算

総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課  総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課 

清瀬 健

清瀬 健

1

(11)

日本データ通信 No.206 9 topics 1 図1 集計したトラヒックの種類 我が国のブロードバンド サービス契約者の総トラヒック (試算値) 協力ISP 5社のブロードバンド サービス契約者のトラヒック(A1) ブロードバンドサービス契約者数に対する 協力ISP 5社の契約数のシェア(X) (X)=42.1[%](2015年5月推定値) [bps]

=

しているためと想定されます。また、携帯電話ネット ワークのトラヒックを Wi-Fi 経由で固定通信ネットワー クに流すオフロード通信の増加や、クラウドストレー ジにファイルを自動でアップロード(バックアップ)す るサービスの普及、個人の動画アップロードの増加も トラヒック増の一因となっていると想定されます。  実際に、ブロードバンドサービス 1 契約当たりのトラ ヒックについても、前年同月比でダウンロードトラヒッ クが 46.5%、アップロードトラヒックが 29.0% 増加して います。  なお、ブロードバンドサービス契約者(A1)の時間帯 別トラヒックのピークは、21 時から 23 時にあり、土曜日、 日曜日は日中の利用も多いと言えます(図 3)。 1 「インターネットイニシアティブ」、「NTT コミュニケーションズ」、「ケイ・オプティコム」、「KDDI」及び「ソフトバンク」の ISP 5 社。

2 「インターネットマルチフィード」、「エクイニクス・ジャパン」、「日本インターネットエクスチェンジ」、「BBIX」及び「WIDE Project」の IX5 団体。

3 江 浩東京大学教授、加藤朗慶應義塾大学教授、長健二朗インターネットイニシアティブ研究員、福田健介国立情報学研究所准教授及び関谷勇司東京大学准教授 4 http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/eidsystem/market01_05_03.html

(12)

図3 時間帯別のトラヒックの変化(ダウンロード) 図2 我が国のブロードバンドサービス契約者の総トラヒック

その他のトラヒックの推移

(1)契約者別トラヒックの推移(図 4)  協力 ISP 5 社のうちの 3 社のその他の契約者(専用線、 データセンター等)のトラヒック(A2,In)(A2,Out)の伸 び率は、前年同月比でそれぞれ 46.3%、38.8% と大幅に 増加しています。これは、米国等のグローバルなクラ ウドサービス事業者の日本への事業展開の増加もあり、 国内のデータセンターからのトラヒックが増加してい ることが一因と考えられます。また、ブロードバンド サービス契約者のトラヒック(A1)と異なり、アップロー ドとダウンロードのトラヒックが同程度となってい ます。 (2)ISP 間で交換されるトラヒックの推移(図 5)  協力 ISP 5 社と国外 ISP 等との間で交換されるトラ ヒック(B3,In)(B3,Out)は、前年同月比でそれぞれ 16.5%、 9.1% と増加していますが、伸びは鈍化してきていま す。一方、協力 ISP 5 社と国内主要 IX(協力 5 社)を介 さず国内 ISP 等との間で交換されるトラヒック(B2,In) (B2,Out)は、前年同月比でそれぞれ 55.4%、34.2% と大

(13)

日本データ通信 No.206 11 topics 1 きく増加しており、今回の調査で初めて国内 ISP 等と の間で交換されるトラヒック(B2,In)が、国外 ISP 等か ら流入するトラヒック(B3,In)を上回りました。これは、 海外でコンテンツ配信していた事業者が日本に進出し、 国内にキャッシュサーバを設置することで、本来海外の サーバにあるコンテンツの複製をそのキャッシュサー バに蓄積し、海外のサーバに代わってコンテンツを配 信することが増えたため、海外のサーバからのダウン ロードが減少傾向にあるのではないかと想定されます。

おわりに

 我が国のブロードバンドサービス契約者の総トラ ヒックは、調査開始から継続して増加傾向にあり、さ らに今回の調査では前年同月比で過去最大の伸びとな りました。また、国内外で流通するトラヒックの分布 にも変化が見られました。  総務省では、我が国のトラヒックについて、引き続 き集計・試算を実施していく予定です。 図4 契約者別のトラヒックの推移 図5 ISP間で交換されるトラヒックの推移

(14)

 総務省では、放送コンテンツの海外展開に取り組むとともに、インターネット経由の豊富なアプリ

やコンテンツが放送番組と連動して表示されるスマートテレビの推進に取り組んできました。本稿で

は、両取組の動向を紹介します。

放送コンテンツの海外展開

 放送コンテンツの海外展開は、映像による不特定多 数に向けた分かりやすい発信であり、放送を通じて日 本の魅力を伝えることにより、海外における日本への 関心が高まり、日本各地における外国人観光客の増加、 地域産品等の海外販路開拓といった周辺産業への波及 効果が期待でき、「クールジャパン」、「ビジット・ジャ パン」、「地方創生」に貢献するものです(図 1)。例えば、 日本の地域を紹介する番組を外国で放送し、放送と連 動して、番組内で取り上げた観光地を訪問するツアー を造成することや番組内で紹介された産品を現地の小 売店やインターネット経由で販売すること等による波 及効果が期待されます。  また、「日本再興戦略」改訂 2015(平成 27 年 6 月 30 日 閣議決定)においては、「2018 年度までに放送コンテン ツ関連海外市場売上高を現在(2010 年度)の約 3 倍に増加 させること」が目標として掲げられているほか、コンテ ンツを核としたクールジャパンの推進として、「始めか ら海外展開を念頭に置いたコンテンツ制作、権利処理 の一層の迅速化、コンテンツの現地化・プロモーション、 国際共同製作、及び放送コンテンツの継続的放送を推 進する」こととされています。  総務省では、これまで ASEAN を始めとするアジア等

コンテンツ政策の現状

総務省 情報流通行政局 情報通信作品振興課  総務省 情報流通行政局 情報通信作品振興課 

須賀 政幸

須賀 政幸

図1 放送コンテンツ海外展開が目指すもの

topics

2

(15)

の新興国等を中心に、日本の魅力あるコンテンツを継 続的に発信する事業を実施しており、平成 26 年補正予 算事業においては、関係省庁(総務省・経済産業省・外 務省・観光庁)が連携して、コンテンツ制作・現地化(字 幕付与等)から発信・プロモーションまで、一体的、総 合的かつ切れ目なく戦略的に展開する事業を実施して います。  放送コンテンツの海外展開は、上述のとおり、様々 な波及効果が期待されるものであり、引き続き、放送 コンテンツの海外展開の取組を推進していきます。

スマートテレビ

(1)これまでの動向  平成 24 年に地上波テレビ放送のデジタル化への完全 移行が完了し、ハイビジョン映像やデータ放送をテレ ビで手軽に楽しめる環境が整備されています。さらに、 ブロードバンド環境の普及・高速化やスマートフォン の急速な普及に伴い、インターネットと連携した番組 関連情報の提供などの放送サービスを楽しめるスマー トテレビの普及も進んできています(図 2)。こうした放 送・通信連携サービスを実現する技術は、「世界最先端 IT 国家創造宣言」(平成 27 年 6 月 30 日閣議決定)などに おいて、4K・8K とともに今後の映像産業分野の活性化 に資する技術として位置付けられるなど、放送サービ スの高度化の一環として期待されています。 (2)総務省の取り組み  総務省ではこれまで、スマートテレビの高度化・普 及促進のため、その要素技術となるハイブリッドキャ スト1等に係わる以下の実証実験を実施しました2。  (平成 24 年度) ハイブリッドキャストの基本動作に関 する実証  (平成 25 年度) ハイブリッドキャストによる多様な ジャンルの番組(アニメ、スポーツ、 クイズ等)に連動したアプリケーショ ンの実証  (平成 26 年度) 放送・通信連携による公共・地域情報 等を発信するアプリケーションの実証  これら実証事業の成果を踏まえ、一般社団法人 IPTV フォーラム3がハイブリッドキャストの技術仕様等を策 定(平成 25 年 3 月に技術仕様の第 1 版が公開され、その 後順次改訂)し、それに基づいた実用化放送が順次開始 (NHK が平成 25 年 9 月、民放各局は平成 26 年から開始) されています。またハイブリッドキャスト等の放送・ 通信連携技術が将来的に海外の放送事業者にも利用で きるよう国際標準化にも取り組んでいます4。  今後、放送・通信連携技術が更に進化し、より便利 で楽しい社会の実現ができるよう官民一体となりサー ビス展望や必要となる制度整備等に関する検討を行っ ていきます。 1 日本における代表的なスマートテレビの技術。番組内容に関連する情報やコンテンツ(クーポン等)配信、追っかけ再生、複数のカメラアングルによるマルチビューイ ング等のサービスをテレビやモバイル端末上で楽しむことが可能。 2 総務省 HP“スマートテレビの推進”http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/housou_suishin/smart-tv.html 3 IPTV やハイブリッドキャストの技術仕様・運用規定の策定、管理、また広報・普及活動等を担う団体。 4 国際標準化機関である ITU 等に関連仕様を提案。その成果の 1 つとして、他の放送・通信連携技術と併記される形にてハイブリッドキャストが平成 27 年 6 月に ITU 勧告化(ITU-R BT.2075-0 Integrated broadcast-broadband system)されている。

図2 放送・通信連携によるスマートテレビのサービスイメージ

(16)

 当協会では、情報通信セキュリティ事業の中に個人情報保護関係の組織として、「電気通信個人情

報保護推進センター」と「Pマーク審査部」を設けています。この度、この 2 つの組織が 10 年を迎えま

したので、そのことも含め、近況等をご報告いたします。

 個人情報保護法が国会で成立したのは 2003 年(平成 15 年)のことでした。その後、約 2 年以内の完全施行が見 込まれたので、当協会ではこれに対応すべく 2 つの取組 みを行いました。  ひとつは、同法の枠組みである「認定個人情報保護団 体」となることです。これにより、電気通信事業分野向 けの個人情報保護指針を作成し、苦情・相談への対応 を行い、事業者の皆様向けに情報提供を行うなどを通 して、電気通信事業分野の事業者の皆様の活動に資す ると考えました。しかし、これについては当協会単独 で立ち上げることは難しく、電気通信関連 4 団体 ( 電気 通信事業者協会、テレコムサービス協会、日本インター ネットプロバイダー協会、日本ケーブルテレビ連盟 ) と ともに設立検討連絡会を発足させ、設立準備を進めま した。その結果、2005 年(平成 17 年)4 月に総務省に「認 定団体の申請書」を提出し、同月 12 日に認定を受けて、 業務を開始しております。  もうひとつは「プライバシーマーク」制度への合流で す。こちらも、同法の成立に伴い、電気通信事業者の 中においてもプライバシーマークを取得しようとする 取り組みが活発化してきたことから、対応の必要性を 痛感しました。そこで、1998 年(平成 10 年)から行って きた「個人情報保護マーク」制度(図 1)(「個人情報保護登 録センター」による審査・認定業務 ) を、2005 年(平成 17 年)9 月に廃止し、同年 12 月に「Pマーク推進室」を新設 して準備を進めました。そして 2006 年 6 月にプライバ シーマーク指定審査機関の認定を受けて、審査・認定 業務を開始しております(図 2)。  いずれも、2005 年の個人情報保護法の完全施行にタ イミングを合わせ、電気通信事業分野の事業者の皆様 に向けた活動を行い、少しでも役に立ちたいとの思い で取り組みを進めてきたところです。そして振り返れ ば「10 周年」となり、両事業とも概ね順調に、当初目指 した活動を行うことができたと考えています。 ◆ ◆ ◆

topics

電気通信個人情報保護推進センター/P マーク審査部

一般財団法人日本データ通信協会 P マーク審査部長 兼 電気通信個人情報保護推進センター所長  一般財団法人日本データ通信協会 P マーク審査部長 兼 電気通信個人情報保護推進センター所長 

小堤 康史

小堤 康史

3

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日本データ通信 No.206 15 topics 3  この度、個人情報保護法等の改正が行われました(9 月 3 日成立・同月 9 日公布)。  この詳細内容の説明は、また別の機会に譲りますが、 「個人情報保護委員会」が新設され、同法における、現 行の各主務大臣の権限が同委員会に一元化されること になります。  これまで各省庁が作成し公表してきた「分野別ガイド ライン」関係も、根本的なところで同委員会に一元化す ると見られるので、そのことによる影響もあると考え ています。  「認定個人情報保護団体」の位置付けも変更となりま す。当「電気通信個人情報保護推進センター」は、既に 主務大臣の認定を受けていますが、同委員会の認定に 位置づけが変わることになります。そして、既に公表 している電気通信事業分野の「個人情報保護指針」に変 更が生じれば、今後は同委員会に届け出るようになる と見られます。その指針の内容も、個人情報保護法等 の改正を受けて、今後大幅に内容を拡充する必要があ ると考えています。なお、「認定団体」の業務報告も同 委員会に対して行うことになります。  こうした状況の中で、「電気通信個人情報保護推進セ ンター」は、今後、改正個人情報保護法等の円滑な運用 に向けて、引き続き総務省の指導と、新たに個人情報 保護委員会の指導も得ながら、実施業務の具体的な内 容に変動が生じると考えています。  一方、プライバシーマーク制度においても、その準 拠規格である JISQ15001(現在は 2006 版)の改正が確実 に予想されます。JIS の改正、個人情報保護法等の改正、 「分野別ガイドライン」一元化とその内容改正、個人情 報保護法の適用対象(個人情報取扱事業者)の拡大、マ イナンバー対応など、事業者の皆様が個人情報保護の 取り組み上必要となる関連情報への求めは、一層拡大 しています。その結果、「Pマーク審査部」によるプラ イバシーマークの審査・認定業務も、相当の対応準備 を進めていくことになると考えています。  このようにめまぐるしく変化が生じるこの時期は、 なかなかまとまった形での情報提供が難しく、両組織 のホームページ、電子メール配信、または、12 月 5 日に 予定している、情報法制研究会の第 3 回シンポジウム、 P マーク取得事業者向けセミナー、「個人情報保護セミ ナー」などを通して、さまざまなお知らせをしていき ます。  こうした中、関係する協会職員・審査員一同、身を 引き締める思いで、「次の 10 年」に向けて、遺漏なきよ う、精力的に準備その他の取り組み活動を行う所存で す。皆様の一層の叱咤激励、ご指導ご鞭撻のほど、よ ろしくお願い申し上げます。 図1 個人情報保護マーク 図2 プライバシーマーク

(18)

年 表

現在の体制

年 P マーク審査部 電気通信個人情報保護推進センター 日本及び世界 1995 年 ( 平成 7 年 ) EU データ保護指令採択 1998 年 ( 平成 10 年 ) 「個人情報保護登録センター」開設 ※堀部正男先生を委員長とする審査会 の設置 ( 個人情報保護マークの使用 許諾審査 )。 郵政省「電気通信事業における 個人情報保護に関するガイド ライン」告示 (12 月 ) 1999 年 ( 平成 11 年 ) JISQ15001:1999「個人情報 保護に関するコンプライアン ス・プログラムの要求事項」 (4 月 ) 2003 年 ( 平成 15 年 ) 「認定個人情報保護団体」設立検討の開 始 ( 秋頃 ) 「個人情報保護法」成立 (5 月 ) 2004 年 ( 平成 16 年 ) 「認定団体の設立検討連絡会」発足 (11 月:デ協、電気通信関連 4 団体 ) ※「団体連絡会」、「業務企画委員会」、「業 務運営委員会」の各会合の設置 総務省「電気通信事業における 個人情報保護に関するガイド ライン」改訂 (8 月 ) ※以降約 1 年毎に見直し 2005 年 ( 平成 17 年 ) 「個人情報保護登録センター」活動停止 (9 月 ) P マーク推進室設立 (12 月 ) 「電気通信個人情報保護推進センター」 認定団体として認定 ( 総務省・経済産 業省 )、業務開始 (4 月 ) 「個人情報保護法」全面施行 (4 月 ) 2006 年 ( 平成 18 年 ) 「P マーク指定審査機関」認定 (6 月 ) JISQ15001:2006「個人情報 保護マネジメントシステム - 要 求事項」(5 月 ) 2010 年 ( 平成 22 年 ) 業務運営委員会を廃止し、業務企画委 員会へ機能を移管。 2011 年 ( 平成 23 年 ) P マーク審査部へ改称 JISQ15001:2006 解説の改 訂 (10 月 ) 2015 年 ( 平成 27 年 ) 現在に至る 個人情報保護改正 (9 月 ) 事 務 局:7 名 審 査 員:30 名 審査員補:4 名 審査委員:6 名 相 談 員:2 名 P マーク審査部 小堤 康史 (推進センター所長業務) 電気通信個人情報保護推進センター

(19)

日本データ通信 No.206 17 topics 3

10

年間の活動(データ)

最近の取り組み

 P マーク審査部では、P マーク取得事業者向けに個人 情報保護に関するセミナー(情報通信マネジメントシ ステム研究会)を開催してきました。こうした取り組み を一歩進め、個人情報保護に関わる諸問題にさまざま な立場から議論できる場所を提供すること目的に、本 年 1 月に「情報法制研究会」を設立しました。  本研究会では、鈴木正朝新潟大学教授を会長代行に、 P マーク審査会等で関係する先生方を運営委員に就いて 頂き、第 1 回シンポジウムを 3 月 28 日、第 2 回を 6 月 28 日に開催し、活発に意見交換をしました。次回(第 3 回 シンポジウム)は 12 月 5 日に予定しています。  電気通信個人情報保護推進センターでは、設立当初 (平成 17 年)より毎年会員事業者(電気通信事業者)の個 人情報の取り扱いの実態を分析・把握することを目的 に、アンケート調査を実施しています。特に昨年発生 した B 社事案は電気通信事業者においても課題である ことから、平成 26 年度は設問を「委託先の監督」や「安全 管理措置」等に絞り込み、対象・準対象事業者に向けて 実施しました。  その集計結果については、毎年全国 6 都市で開催して いる「個人情報保護セミナー」の席上で紹介し、好評を 博しています。

情報法制研究会設立

アンケート調査、個人情報保護セミナー

Pマーク審査部年度別認定事業者数推移 推進センター対象(会員)事業者数推移 累計認定事業者数:2,726社/累計新規認定事業者数:1,089社/有効認定事業者数:838社 48 139 146 158 165 172 174 176 183 187 192 92 108 86 63 95 118 111

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 電気通信主任技術者試験及び工事担任者試験の試験申請者数は、前者には下げ止まりの兆しが見え

るものの後者は減少傾向にあります。試験センターでは、これまで、試験申請者数の推移等を踏まえ

て試験実施体制の見直し等を行ってきておりますが、平成 27 年度の状況は、以下の通りです。

試験実施体制の見直し等について

一般財団法人日本データ通信協会 電気通信国家試験センター 所長 

大蔵 啓

info

【工事担任者試験実施地の拡大】

 平成 27 年度第 1 回の工事担任者試験から大分に試験実施地を新規開設し、全国 39 か所で試験を実施する体制を 整備しました。

【信越支部及び九州支部の廃止】

 平成 27 年 9 月 30 日に信越支部及び九州支部を廃止し、10 月 1 日から信越支部担当業務は国家試験センターが、 また、九州支部担当業務は近畿支部がそれぞれ当該業務を引き継ぎました。これにより、国家試験センター(東京) 及び3支部(東海、近畿および四国)の試験実施体制をもって、公平・公正な試験の実施と試験申請をされる皆様へ のサービスを維持してまいります。  信越支部は、昭和60年に長野市に設置され、新潟及び長野の両県を担当地域として、電気通信主任技術者試験及 び工事担任者試験実施のための業務を担当してきました。平成24年7月からは、北陸支部廃止に伴い富山、石川及び 福井の3県も併せて担当し、30年余となりました。  当時の電気通信サービスは固定電話が主たるものでアナログ通信からISDNの普及、ネットワークのデジタル化が 加速し、電気通信技術の革新的な発展の中で平成16年、17年に両資格試験制度も改正され本格的に電話からIP技術 よるブロードバンド化、また、高速化・大容量化へと進展し、今日では、インターネット、携帯情報端末の飛躍的な 普及に伴い、情報漏えい等が大きく社会問題化する中で、情報セキュリティー意識の向上とその保護対策等に関心が 高まり、情報通信技術者の育成・確保が重要な課題となっております。  信越支部設置当初、年間受験者数は電気通信主任技術者試験が約1,000名、また、工事担任者試験が約10,000名 と多数の受験者対応等試験事務を行っておりましたが、近年では北陸地域を含め、それぞれ約400名前後、約3,200 名前後と大きく減少してきています。  全国的にもこの傾向が見られるところですが、情報通信の技術革新が進む中、ネットワークを構築・管理する人材 は益々必要となっており、その育成も大きな課題ではないかと思います。

信越支部長からのご挨拶

(21)

日本データ通信 No.206 19 info  信越支部は、9月30日をもって廃止となりましたが関係の皆様方には 長年に亘りご支援・ご協力を賜り深く感謝申し上げると同時に、引き続 き広く人材育成にご尽力賜りますようお願いいたします。 (北島 昭) (信越支部事務室) (信越支部入居ビル)  九州支部は、昭和60年に熊本市に設置され、九州管内7県を担当地域として電気通信主任技術者試験及び工事担任 者試験実施業務を開始しました。また、平成22年7月からは沖縄支部廃止に伴い沖縄県も併せて担当し30年になり ましたが、9月30日をもって廃止されました。  支部開設当初は、電気通信主任技術者試験で約1,000名、工事担任者試験で年間約20,000名をそれぞれ越える方 が受験していましたが、昨年度、両資格合わせても年間約6,500名程度(沖縄含む)まで減少しています。この間、メ タル回線から光ファイバー回線の普及に伴う高速大容量通信や携帯電話の普及、固定回線契約の減少等アナログから デジタルへの移行に伴い試験内容も相当変わり資格名もアナログ種、デジタル種からAI種、DD種に変わりました。 支部では受験申請書の受付、試験の執行及び試験スケジュール等の周知広報を行って来ましたが受験者はなかなか増 加に転じる様子は見られません。これは主に企業での資格者がかなり充足してきたことにあるのではないかと思われ ますが、学校等の教育機関では、毎年多くの学生が受験しています。  九州支部廃止後も管内の試験実施地は、そのまま 変更しない予定です。試験申請書は、九州支部の業 務を引き継ぐ近畿支部(大阪市)や国家試験センター (東京)に請求していただくことになりましたが各県 1∼2か所の書店にも置かせてもらっておりますし、 今年度から移動系の情報通信端末(スマートホンや タブレット)からでもインターネットによる申請が 可能となりました。是非利用していただければと思 います。  最後に永年にわたりご支援ご協力いただきました 関係各位に厚くお礼申しあげます。 (荒木 米夫)

九州支部長からのご挨拶

(九州支部事務室)

(22)

trend

米国におけるコネクテッド・カーの動向と

IT

企業・通信事業者の取り組み

一般財団法人マルチメディア振興センター 情報通信研究部 主席研究員 

田中 絵麻

 米国は、世界に先駆けてモータリゼーションが進展した 国であり、移動手段における車の割合が高い車社会である と言われる。調査会社の AutoData によると、2014 年の 小型車(小型乗用車と小型トラック)の新車販売台数は合計 1,652 万台である1 。なお、世界の新車販売台数は、2014 年には 8,500 万台、うち 23%が北米での販売台数である2 。 また、日本自動車工業会の集計によると、米国は、四輪自 動車の保有台数ベースでみると、世界 1 位の 2 億 5,721 万 台(2013 年)である3。  ただし、近年では、電車等の公共交通機関の利用が拡大、 2013 年には、公共交通機関の年間利用回数は 107 億回に 達し、1995 年からの成長率でみると人口増加率(20.3%) や車の移動マイル数の伸び率(22.7%)を上回る 37.2%の 伸びを示している4 。また、20 歳から 24 歳の若年層の車 免許の保有率は、1983 年には 92%であったが、2010 年 には 81%と大幅に低下していることから、若者の車離れ が米国でも議論されている5 。一方で、車中での通話やネッ ト利用等は、多くの州で禁止されているものの6、AT&T の調査では、運転中にテキスト・メッセージ利用するとし た割合は 61%と高い比率となったほか、メールは同 33%、 ネット閲覧は 28%、Facebook 利用は 27% であった7 。  このように、車中でのネット利用の需要が高いことも踏 まえて、米国では、ネットに常時接続するコネクテッド・ カーが注目を集めており、自動車メーカーに加え、IT 企 業も自動車分野への取り組みを強化している。調査会社の ReportsnReports によると、2020 年には、世界のコネク テッド・カー市場の年間売上高は、400 億ドル規模にまで 拡大すると予測されており、IoT(Internet of Things)市 場のなかでも成長速度の速い市場セグメントとされる8。  米国でコネクテッド・カーへの取り組みが活発化してい る背景としては、消費者のニーズもさることながら、①車 の情報を把握し伝送するシステム・レベルの変化(車の電 子制御の標準化、ソフトウェア化、要素技術開発等)、② 車の情報収集・車からの情報発信を活用するサービス・レ ベルの変化(IT 企業と自動車メーカーという異業種の企業 間連携によるビジネス・モデルの開発、クラウド・プラッ トフォーム活用)、③車の常時接続を可能にするインフラ・ レベルの変化(LTE 網の全国カバレッジ)の 3 つの変化があ ると思われる。  まず、①としては、車メーカーの側で、車載 LAN の標

準規格の CAN(Control Area Network)が普及9、車の電

子制御の標準化が進展するとともに、CAN から取得する 情報を利用した車向けサービス市場が登場した。また、米 国では、自動車の自己診断機能の規格である OBD2(On-board diagnostics)対応機器の搭載が、1998 年 1 月より 義務付けとなった10。こうした標準化や OBD2 の搭載義務 付けにより、ODB ポートから情報を取り出す端末(ドング ル)やその情報を元に、自動車保険料率が算出されるテレ マティクス保険が登場、デロイト・トーマツは 2020 年に は同保険が欧米の全車保険契約の 3 割に達すると予測して いる11 。なお、車内の通信では、3G・LTE の他、Wi-Fi や Bluetooth 等のモバイル通信規格が利用される。  こうした車内部の技術変化は、自動車産業のソフトウェ ア化、ネットワーク化、サービス化を引き起こしており、 同時に、自動車自体の高度化と、それに伴う新たな付加価 値サービス市場を創出しつつある。そのため、コネクテッ ド・カーの分野は、自動車メーカーにとっての市場機会で あるばかりでなく、IT 企業や通信事業者にとっても、既存 の OS・プラットフォーム事業やネットワーク事業を基盤 として参入することのできる新たな収益を得る市場機会と なっている。以上を踏まえて、本稿では、米国における IT 事業者と通信事業者のコネクテッド・カー分野の取り組み について、各社の動向と戦略の特徴について概観する。ま た、「おわりに」では、コネクテッド・カーのセキュリティ・ リスク対策やプライバシー対策にかかる関連制度整備の進 展状況も報告する。

─ はじめに ─

コネクテッド・カー市場の活性化要因と事業者の戦略

(23)

日本データ通信 No.206 21 trend

1

Microsoft

の取り組み:

Windows

Embedded

Automotive

Azure

 Microsoft では、比較的古くから車載システム向けの OS の開発・提供を行っており、1998 年には、Windows CE をベースとした車内情報システムをナビ関連機器メーカー の Clarion 向けに提供した12 。その後、同社の車載システ ム向けのプラットフォームの名称は何度か変更されたも のの、2010 年には新バージョンの「Windows Embedded Automotive 7」の提供が開始された13。  同プラットフォームは、Ford や Kia、Fiat、日産といっ た 自 動 車 メ ー カ ー が 採 用 し て い る。 例 え ば、Ford は、 2007 年から、Microsoft のシステムを採用して、自動車 内でのコミュニケーション・システムである「SYNC」の提 供を開始した。SYNC は、音声操作が可能なインフォテイ メント用の車載情報システムで、2008 年には緊急通報の 911 アシスト機能と、車両の自己診断の「ビークルヘルス レポート」を、2009 年には、渋滞状況を踏まえた経路情報、 最新ニュースや天気予報を配信する機能が追加された。  さらに、Microsoft では、2011 年に、同社のクラウド・ プラットフォームである Azure をコネクテッド・カー用に 活用する共同事業をトヨタと開始した14 。2015 年 5 月の Ascii 記事によると、トヨタ専務役員の友山茂樹氏は、「自 動車ビジネスの付加価値はハードウェアから上位レイヤー のクラウドに移行していく」と述べており、Azure の採用 により、同社のテレマティクス・サービスを迅速にグロー バル展開することができたとしている15 。なお、Ford は、 SYNC の新バージョンの SYNC 3 では、一旦は Microsoft

ではなく、Blackberry と提携したものの16 、2015 年に入り、 再度、Microsoft と提携、同社のクラウド・プラットフォー ムである Azure の採用を発表した17 。  Microsoft の収益において、コネクテッド・カー分野の 占める割合は不明であるが、個人向け OS や Offi ce 関連の 売上げが減少するなか、Azure を含むクラウド・サービス 分野からの売上は、2014 年第 2 四半期の 22 億 ,6200 万ド ルから 2015 年第 2 四半期には 30 億 7,600 万ドルへの伸び を見せており、新たな収益源として成長しつつある18。 (

2

Google

の取り組み:

Android

Auto

Open Automotive Alliance

 Google のコネクテッド・カーへの取り組みは、自動運 転技術開発と Android Auto が注目されている。前者につ いては、Google は、2010 年 10 月に自動運転カーの開発 プロジェクトを公表、同プロジェクトでは、国防総省の国 防高等研究計画局(DARPA)の自動運転チャレンジ(2004 年∼ 2007 年)に参画した技術者を集めたとしている19。 Google の自動運転技術は、センサー技術や車の周辺の 3D 画像処理技術、ビッグデータ解析といった高度な情報技術 の組み合わせで実現、毎秒 1 ギガバイトのデータが処理さ れているという20。  Google では、こうした将来を見据えた自動運転技術の 開発に加えて、2014 年 7 月に、車載用統合システムであ る「Android Auto」を発表、車載システム市場にも意欲的 に取り組んでいる。同社の取り組みの特徴は、同システム の発表とほぼ同時に、2014 年 6 月に、Open Automotive Alliance(OAA)を結成し、オープンな車向け Android プ ラットフォームの利用を推進している点である。OAA の 参加企業は、開始時には、29 社であったが、2015 年 9 月 現在では 58 社まで拡大している(表 1)。 (

3

Apple

の取り組み:

CarPlay

 Apple も コ ネ ク テ ッ ド・ カ ー 分 野 に 意 欲 を 見 せ て お り、2014 年 3 月には、自動車向けの iOS 拡張機能である 「CarPlay」を発表した。「CarPlay」は、接続した iPhone 端 末(iPhone 5 以降の端末)を音声、画面タッチ、コントロー ラーで操作することが可能な車載システムで、地図の表示 や、メッセージ作成等の操作ができる。CarPlay に対応す るとしている自動車メーカーは、2015 年 9 月現在、主要

1

IT企業のコネクテッド・カーへの

取り組み動向

分類 2014 年 6 月の開始時 2015 年 9 月現在 自動車 メーカー

Bentley、FIAT Chrysler、

Ford、Maserati、Mazda、

Mitsubishi、Nissan、

Renault、Škoda、Subaru、

Suzuki、Volkswagen、

Volvo

Abarth、Acura、

Alfaromeo、Audi、

Bentley、Buick、Cadillac、

Chevrolet、Chrysler、

Citroen、Dodge、

Driveds、FIAT、Ford、

gmc、Holden、Honda、

Hyundai、Infi niti、

Jeep、Kia、Mahindra、

Maserati、Mazda、

Mitsubishi、Nissan、Opel、

Peugeot、Ramtrucks、

Renault、Seat、Škoda、

Smotor、Subaru、Suzuki、

Vauxhall、Volkswagen、 Volvo 技術 パートナー Alpine、Clarion、 CloudCar、Delphi、 Freescale、FUJITSU

TEN、HARMAN、Infi niti、

JVCKENWOOD、LG、

Panasonic、Parrot、

Pioneer、Renesas、SEAT、

Symphony Teleca

Alpine、clarion、Cloudcar、

Continental-corporation、 Delphi、Denso、 Freescale、FUJITSU、 Google、HARMAN、 JVCKENWOOD、LG、 Magnetimarelli、Nvidia、 Panasonic、Parrotoem、 Pioneer、Renesas、

Symphony Teleca、Visteon 出所:OAA 21。 表1 OAA参画企業

(24)

な自動車メーカーを含む 33 社に上っている22 。  さらに、2015 年 2 月には、Apple も 2020 年に向けて、 電気自動車の開発に取り組んでいるとの報道があった23 。 詳細は不明であるが、自動車各社や電池メーカーの技術者 を引き抜いて開発に取り組んでいるとされる。

  な お、Google の Android Auto と Apple の CarPlay は、 車のダッシュボードに搭載されるシステムの二大勢力にな ると見られている。調査会社の BI Intelligence によると、 2015 年には、両システムを搭載する車両数はそれぞれ数 百万台レベルであるものの、2020 年には、累計でそれぞ れ 3,500 万から 4,000 万台程度までに増加すると予測され ている24 。また、両社とも、標準搭載のアプリのほか、サー ドパーティが開発したアプリやスマートフォン向けの一部 アプリも利用可能であることから、アプリの売上げからの 収益分配分が売上げになっていくと思われる。 供している。前者は、自動車の ODB2 ポートに接続する手 のひらサイズの端末で、スマートフォン経由で車の状態が 確認できるほか、緊急時のロードサービスにも対応してい る31 。後者は、2015 年 9 月発表の新製品で、ZTE 社製の 手のひらサイズの端末で、ODB2 ポートに装着すると、車 の始動と同時に起動し、最大 5 台の機器を無線で接続でき る端末である。本体価格は 100 ドルで、AT&T と 2 年契約 を結ぶと無料で提供される。なお、両製品とも、1996 年 製造以降の多くの車種に対応している。 (

2

Verizon

 一方、Verizon もコネクテッド・カー分野に参入してい るものの、同社のモバイル網が通話とデータ通信が同時 にできないという技術的制約があるとされ、AT&T ほど は 活 発 で は な い32 。Verizon は、2009 年 か ら Mercedes-Benz の一部高級車種向けにテレマティクス・サービスの 「mbrace」を提供33 、2013 年からは、Volkswagen 向けに 「Car-Net」34を提供している。  最近の取り組みとして、Verizon は、2015 年 8 月、消費 者に直販される端末である「Hum」(2015 年 1 月に発表さ れた Verizon Vehicle の名称を変更)を発表した。「Hum」 は、車の診断ポートと接続する端末と、バイザーに装着す る Bluetooth スピーカーの 2 つの機器から構成されている (図 1)。診断ポートからの情報は、専用アプリに送信され、 燃費や車の状態、バッテリーの充電レベルなどがチェック 可能になるほか、日・週・月毎に車の状態を報告するレポー ト作成機能、緊急路上支援サービス、牽引サービス、修理 工場とのホットライン、駐車場情報、盗難車捕捉機能に対 応している。機器の価格は 120 ドルで、毎月のサービス料 金は 14.99 ドルである。  本稿で概観したように、米国では、自動車メーカーと IT 企業、通信事業者が、相次いで、新サービスや新端末を開 発、コネクテッド・カー市場が立ち上がりつつある。一方で、 コンピューターやスマートフォン等の端末と同様に、ソフ トウェア化した車にもサイバー・セキュリティ上のリスク があることが明かになりつつある。実際に、2015 年 7 月に、 (

1

AT&T

 モバイル OS とプラットフォーム基盤からコネクテッド・ カー分野に参入している IT 企業とは異なり、通信事業者 は、整備した LTE 網を武器として、コネクテッド・カー からの収益を上げつつある。取り組みで先行する AT&T は、2013 年 2 月に GM と提携し、翌年から、同社の車載情 報システムの「OnStar」向けにモバイル接続の提供を開始 した25 。AT&T では、2015 年第 1 四半期の無線接続の増 加数の約 120 万のうち、コネクテッド・カーの増加分が約 68 万と半分以上を占めた26 。さらに、2015 年第 2 四半期 では、純増数約 210 万のうち、コネクテッド・カーの増加 分は約 100 万に達し、収益化が進んでいる27。コネクテッ ド・カー向けのモバイル接続の料金は、GM の対応車種の 場合、契約データ量に応じた従量制課金になっており、30 日間で 200M バイトが利用可能な 10 ドルのプランから、 5G バイトが利用可能な 50 ドルのプランまで、複数の料金 プランが用意されている28 。その他、Audi や29 、Volvo 等 の提携自動車メーカーの各社向けにモバイル接続を提供し ている。2015 年 9 月には、9 社目の自動車メーカーのパー トナー企業として、Jaguar Land Rover と提携したと発表 した30。

 また、AT&T は、上述のような自動車各社の新車のコネ クテッド・カー向けの接続サービスの他に、既存の自動車 向けの端末として「Car Connection 2.0」と「Mobley」を提

─ おわりに ─

コネクテッド・カーにおけるリスクと制度整備の状況

2

通信事業者・ケーブル事業者の

取り組み状況

図1 VerizonのHumのODB2用ドングル、スピーカー 出所:Humウェブサイト(https://www.hum.com/)

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