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はじめに 1 第 1 章土砂災害警戒区域の概要と現状分析 1 近年の土砂災害状況 2 2 土砂災害警戒区域 土砂災害特別警戒区域について 4 3 大阪府内の指定状況等について 6 4 土砂災害警戒区域等指定に伴う不動産価格への影響 8 第 2 章固定資産税評価について 1 固定資産税の概要 10 ⑴

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平成 26 年度市町村課研修生卒業研究報告書

災害想定区域指定に伴う固定資産税評価

~土砂災害警戒区域指定に伴う土地評価のありかた~

市町村課税政グループ 森野 英三・大黒 雄幸

平成 27 年1月

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はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

第1章 土砂災害警戒区域の概要と現状分析

1 近年の土砂災害状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

2 土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域について・・・・・・・・・・4

3 大阪府内の指定状況等について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6

4 土砂災害警戒区域等指定に伴う不動産価格への影響・・・・・・・・・・8

第2章 固定資産税評価について

1 固定資産税の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

⑴ 課税客体

⑵ 納税義務者

⑶ 非課税

⑷ 課税標準

⑸ 地目

2 固定資産税(土地)の評価について・・・・・・・・・・・・・・・・・12

⑴ 市街地宅地評価法

⑵ その他の宅地評価法

⑶ 画地計算法と宅地の比準表における補正

第3章 土砂災害警戒区域等指定に伴う固定資産税の評価

1 具体的な評価方法の内容について・・・・・・・・・・・・・・・・・・15

⑴ 評価方法の紹介

⑵ 各評価方法の長所・短所

⑶ 評価方法の検討

2 補正内容の詳細について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

⑴ 補正の方法について

⑵ 補正率について

おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24

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1 は じ め に 近 年 、東 日 本 大 震 災 や 広 島 県 に お け る 大 規 模 な 土 砂 災 害 な ど 地 震 や ゲ リ ラ 豪 雨 に 伴 う 大 き な 災 害 が 頻 繁 に お こ っ て い る 。気 象 庁 で は こ れ ら の 災 害 が 警 報 の 発 表 基 準 を は る か に 超 え 、重 大 な 災 害 の 危 険 性 が 著 し く 高 ま っ て い る 場 合 、「 特 別 警 報 」 を 発 表 し 、 発 表 さ れ た 地 域 の 住 民 が 周 囲 の 状 況 や 市 町 村 か ら 発 表 さ れ る 避 難 指 示・避 難 勧 告 な ど の 情 報 に 留 意 し 、命 を 守 る 行 動 を と れ る よ う 、平 成 25 年 8 月 30 日 か ら こ の「 特 別 警 報 」の 運 用 を 開 始 し て い る 。 ま た 、水 防 法 や 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に お け る 土 砂 災 害 防 止 対 策 の 推 進 に 関 す る 法 律 ( 以 下 、 本 文 中 「 土 砂 災 害 防 止 法 」 と い う 。) な ど の 法 律 が 制 定 さ れ 、国 土 交 通 大 臣( 水 防 法 に 限 る )及 び 都 道 府 県 知 事 は 浸 水 想 定 区 域 や 土 砂 災 害 警 戒 区 域 、土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域( 以 下 、本 文 中「 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 」 と い う 。)を 指 定 す る 。指 定 さ れ た 区 域 の 市 町 村 長 は 警 戒 避 難 体 制 の 整 備 や 、 ハ ザ ー ド マ ッ プ で の 住 民 へ の 周 知 義 務 等 が 生 じ 、予 測 さ れ る 災 害 の 発 生 地 点 や 被 害 程 度 、 さ ら に は 避 難 経 路 等 を 定 め る こ と に よ り 減 災 に 努 め て い る 。 本 研 究 で は 、土 砂 災 害 防 止 法 に お け る 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に つ い て 、そ の 指 定 を 受 け る と ど の よ う な 影 響 が あ る の か 、指 定 に 伴 う 不 動 産 価 格 へ の 影 響 、 そ の 不 動 産 を 税 の 対 象 と し て い る 固 定 資 産 税 に お い て ど の よ う な 措 置 が 講 じ ら れ る べ き か 。こ れ ら の 点 に お い て 考 察 し 、特 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 に 伴 う 固 定 資 産 税 の 評 価 に つ い て 考 え て い き た い 。 な お 、本 文 中 意 見 に あ た る 部 分 に つ い て は 、筆 者 の 私 見 で あ る こ と を あ ら か じ め お 断 り し て お く 。

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2 第 1 章 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 概 要 と 現 状 分 析 1 . 近 年 の 土 砂 災 害 状 況 日 本 列 島 は 国 土 の 約 7 割 が 山 地・丘 陵 地 で あ り 、急 流 河 川 が 多 く 、地 質 的 に も 脆 弱 で あ る 。 活 火 山 も 多 数 存 在 し 世 界 の 約 2 割 の 地 震 が 発 生 す る な ど 、 厳 し い 国 土 条 件 の た め 、全 国 の 約 9 割 の 市 町 村 が 土 砂 災 害 の 危 険 と 隣 合 わ せ と な っ て い る 。【 図 1 】 ま た 、 台 風 や 梅 雨 前 線 な ど に よ っ て 豪 雨 が 降 り や す い 環 境 で 、 過 去 10 年 間( 平 成 16 年 ~ 25 年 )の 土 砂 災 害 発 生 件 数 は 年 平 均 で 約 1,000 件 を 上 回 っ て お り 、 人 命 や 家 屋 等 に 多 大 な 被 害 が 生 じ て い る 。 記 憶 に 新 し い 平 成 26 年 8 月 に 広 島 市 北 部 で 発 生 し た 集 中 豪 雨 で は 、甚 大 な 土 砂 災 害 が 発 生 し 、死 者 7 4 名 と 多 く の 尊 い 人 命 が 失 わ れ た ほ か 、全 壊 1 3 3 戸 、半 壊 1 2 2 戸 、一 部 損 壊 1 7 4 戸 の 家 屋 被 害 が 発 生 し た 。 大 規 模 な 土 砂 災 害 は「 集 中 豪 雨 」「 火 山 活 動 」「 地 震 」等 に よ っ て 引 き 起 こ さ れ る 事 が 多 く 、中 で も 台 風 等 に よ り 生 じ る 集 中 豪 雨 で は 甚 大 な 土 砂 災 害 に よ る 被 害 が 発 生 し て い る 。1 時 間 降 水 量 50 ミ リ 以 上 の 短 時 間 強 雨 や 、 日 降 水 量 200 ミ リ 以 上 の 大 雨 の 発 生 数 は 長 期 的 な 変 化 傾 向 を み る と い ず れ も 増 加 傾 向 に あ り 、集 中 豪 雨 に よ る 土 砂 災 害 の 発 生 の 危 険 性 は 増 加 す る 傾 向 に あ る と 言 え る 。【 図 2 】・【 図 3 】 【 図 1 】 土 砂 災 害 危 険 箇 所 の 状 況

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3 【 図 2 】 土 砂 災 害 発 生 件 数 【 図 3 】 近 畿 エ リ ア の 土 砂 災 害 等 発 生 件 数 推 移 7 12 3 4 9 4 0 8 74 41 23 100 41 98 22 56 0 20 40 60 80 100 120 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25

近畿エリアの土砂災害等発生件数推移

大阪 近畿2府4県

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4 2 . 土 砂 災 害 警 戒 区 域 ・ 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 に つ い て 平 成 13 年 に 施 行 さ れ た 土 砂 災 害 防 止 法 で は 、 土 砂 災 害 か ら 国 民 の 生 命 及 び 身 体 を 保 護 す る た め 、 土 砂 災 害 が 発 生 す る 恐 れ の あ る 区 域 を 明 ら か に し 、 急 傾 斜 地 の 崩 壊 等 が 発 生 し た 場 合 に 住 民 等 の 生 命 又 は 身 体 に 危 害 が 生 じ る お そ れ が あ る「 土 砂 災 害 警 戒 区 域 」( 通 称:イ エ ロ ー ゾ ー ン )、急 傾 斜 地 の 崩 壊 等 が 発 生 し た 場 合 に 建 築 物 に 損 壊 が 生 じ 住 民 等 の 生 命 又 は 身 体 に 著 し い 危 害 が 生 じ る お そ れ が あ る「 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 」( 通 称:レ ッ ド ゾ ー ン ) を 指 定 す る こ と に よ り 、危 険 の 周 知 警 戒 避 難 体 制 の 整 備 、一 定 の 開 発 行 為 の 制 限 、建 築 物 の 構 造 の 規 制 に 関 す る 所 要 の 措 置 を 定 め る 等 、土 砂 災 害 防 止 対 策 の 推 進 を 図 っ て い る 。【 図 4 】 イ エ ロ ー ゾ ー ン に 指 定 さ れ る と 、市 町 村 地 域 防 災 計 画 に お い て 警 戒 避 難 体 制 に 関 す る 事 項( 災 害 情 報 の 収 集・伝 達 、予 警 報 の 発 令・伝 達 、避 難・救 助 等 )を 定 め る こ と( 土 砂 災 害 防 止 法 第 7 条 第 1 項 )、高 齢 者 、障 が い 者 及 び 乳 幼 児 等 災 害 時 に 犠 牲 者 と な り や す い「 災 害 時 要 援 護 者 」が 利 用 す る 施 設 が 警 戒 区 域 内 に あ る 場 合 は 、円 滑 な 警 戒 避 難 を 実 施 す る た め 土 砂 災 害 に 関 す る 情 報 等 の 伝 達 方 法 を 定 め る こ と( 土 砂 災 害 防 止 法 第 7 条 第 2 項 )、ま た 、こ れ ら の 必 要 な 事 項 を ハ ザ ー ド マ ッ プ の 配 布 等 に よ り 住 民 に 周 知 す る こ と 、そ の 他 必 要 な 措 置 を 講 じ る こ と と さ れ て い る( 土 砂 災 害 防 止 法 第 7 条 第 3 項 )。 レ ッ ド ゾ ー ン に 指 定 さ れ る と 、上 記 に 加 え て 住 宅 地 分 譲 や 災 害 時 要 援 護 者 施 設 の 開 発 行 為 に つ い て は 、土 砂 災 害 を 防 止 す る た め に 自 ら 施 行 し よ う と す る 対 策 工 事 の 計 画 が 安 全 を 確 保 す る た め に 必 要 な 技 術 的 基 準 に 従 っ て い る か ど う か に つ い て 都 道 府 県 知 事 の 許 可 を 受 け る 必 要 が あ る( 土 砂 災 害 防 止 法 第 9 条 )。 住 民 の 生 命 又 は 身 体 に 著 し い 危 害 を 生 じ る 恐 れ が あ る 居 室 を 有 す る 建 築 物 に つ い て は 、土 砂 災 害 に 伴 う 土 石 等 が 建 築 物 に 及 ぼ す 力 に 対 し て 、建 築 物 の 構 造 が 安 全 な も の と な る よ う に 、建 築 等 に 着 手 す る 前 に 一 定 の 基 準 を 満 た す も の と な っ て い る か に つ い て 、建 築 確 認 の 申 請 書 を 提 出 し 、建 築 主 事 の 確 認 を 受 け る こ と が 必 要 と な る ( 土 砂 災 害 防 止 法 第 2 3 、 2 4 条 )。

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5 建 築 物 の 所 有 者 、管 理 者 又 は 占 有 者 に 対 し て は 、レ ッ ド ゾ ー ン か ら 安 全 な 区 域 に 移 転 す る 等 の 土 砂 災 害 の 防 止 及 び 軽 減 の 措 置 に つ い て 都 道 府 県 知 事 が 勧 告 す る こ と が で き る と さ れ て い る ( 土 砂 災 害 防 止 法 第 2 5 条 )。【 図 5 】 【 図 4 】 土 砂 災 害 警 戒 区 域 ・ 特 別 警 戒 区 域 に つ い て 【 図 5 】 土 砂 災 害 防 止 法 の 概 要 ( 参 考 資 料 : 国 土 交 通 省 土 砂 災 害 防 止 法 に 基 づ く 取 り 組 み )

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6 3 . 大 阪 府 内 の 指 定 状 況 等 に つ い て 大 阪 府 内 で は 平 成 2 6 年 4 月 1 1 日 ま で に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 3 ,7 6 0 箇 所 、 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 2 , 3 8 5 箇 所 が 指 定 さ れ て い る 。【 図 6 】・【 図 7 】 平 成 2 6 年 度 に つ い て は 平 成 2 6 年 8 月 か ら 平 成 2 7 年 2 月 ま で 順 次 、区 域 指 定 の 為 に 必 要 な 現 地 調 査 を 行 い 、 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 を 指 定 す る 。 指 定 後 、大 阪 府 は 関 係 市 町 村 長 へ む け て 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 公 示 に か か る 図 書 ( 以 下 本 文 中 「 区 域 図 」 と い う 。) を 送 付 し 、 関 係 市 町 村 は 必 要 な 措 置 を 講 じ る こ と と な る 。 ●大 阪 府 内 警 戒 区 域 ・特 別 警 戒 区 域 箇 所 数 一 覧 【図 6】急 傾 斜 地 の崩 壊 指 定 指 定 区 域 指 定 指 定 区 域 警 戒 区 域 特 別 警 戒 区 域 警 戒 区 域 特 別 警 戒 区 域 第 1 次 指 定 H 1 7 年 1 1 月 2 5 日 1 3 箇 所 1 3 箇 所 第 1 8 次 指 定 H 2 3 年 3 月 2 9 日 1 6 1 箇 所 4 箇 所 第 2 次 指 定 H 1 8 年 3 月 2 4 日 1 4 7 箇 所 1 4 7 箇 所 第 1 9 次 指 定 H 2 3 年 1 0 月 7 日 2 0 箇 所 2 0 箇 所 第 3 次 指 定 H 1 8 年 1 2 月 2 6 日 8 9 箇 所 8 9 箇 所 第 2 0 次 指 定 H 2 3 年 1 2 月 2 0 日 2 4 箇 所 2 4 箇 所 第 4 次 指 定 H 1 9 年 3 月 2 8 日 8 3 箇 所 8 3 箇 所 第 2 1 次 指 定 H 2 4 年 2 月 1 6 日 1 1 4 箇 所 3 1 箇 所 第 5 次 指 定 H 1 9 年 1 0 月 3 1 日 6 5 箇 所 6 5 箇 所 第 2 2 次 指 定 H 2 4 年 3 月 1 4 日 1 7 3 箇 所 1 1 4 箇 所 第 6 次 指 定 H 2 0 年 2 月 2 9 日 3 2 箇 所 3 2 箇 所 第 2 3 次 指 定 H 2 4 年 3 月 3 0 日 1 8 7 箇 所 9 1 箇 所 第 7 次 指 定 H 2 0 年 3 月 2 5 日 9 1 箇 所 6 0 箇 所 第 2 4 次 指 定 H 2 4 年 1 2 月 1 7 日 1 1 2 箇 所 1 0 9 箇 所 第 8 次 指 定 H 2 0 年 8 月 2 9 日 2 3 箇 所 1 4 箇 所 第 2 5 次 指 定 H 2 5 年 1 月 9 日 5 8 箇 所 5 8 箇 所 第 9 次 指 定 H 2 0 年 1 1 月 2 8 日 8 7 箇 所 2 4 箇 所 第 2 6 次 指 定 H 2 5 年 4 月 1 日 2 0 2 箇 所 1 8 6 箇 所 第 1 0 次 指 定 H 2 1 年 1 月 3 0 日 5 4 箇 所 0 箇 所 第 2 7 次 指 定 H 2 5 年 8 月 2 0 日 2 0 1 箇 所 2 0 1 箇 所 第 1 1 次 指 定 H 2 1 年 2 月 2 7 日 9 1 箇 所 6 箇 所 第 2 8 次 指 定 H 2 5 年 1 2 月 2 6 日 1 0 4 箇 所 6 3 箇 所 第 1 2 次 指 定 H 2 1 年 3 月 3 1 日 3 3 1 箇 所 8 0 箇 所 第 2 9 次 指 定 H 2 6 年 4 月 1 1 日 1 8 9 箇 所 1 8 9 箇 所 第 1 3 次 指 定 H 2 1 年 1 0 月 5 日 2 8 箇 所 4 箇 所 3 , 0 3 7 箇 所 1 , 8 9 7 箇 所 第 1 4 次 指 定 H 2 2 年 2 月 1 日 7 8 箇 所 5 8 箇 所 第 1 5 次 指 定 H 2 2 年 3 月 3 0 日 1 4 9 箇 所 9 8 箇 所 第 1 6 次 指 定 H 2 2 年 1 1 月 3 0 日 2 6 箇 所 1 0 箇 所 第 1 7 次 指 定 H 2 3 年 3 月 7 日 1 0 5 箇 所 2 4 箇 所

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7 【図 7】土 石 流 指 定 指 定 区 域 警 戒 区 域 特 別 警 戒 区 域 第 1 9 次 指 定 H 2 3 年 1 0 月 7 日 2 箇 所 1 箇 所 第 2 0 次 指 定 H 2 3 年 1 2 月 2 0 日 3 6 箇 所 2 9 箇 所 第 2 1 次 指 定 H 2 4 年 2 月 1 6 日 7 9 箇 所 3 7 箇 所 第 2 2 次 指 定 H 2 4 年 3 月 1 4 日 1 2 8 箇 所 5 4 箇 所 第 2 3 次 指 定 H 2 4 年 3 月 3 0 日 6 9 箇 所 5 3 箇 所 第 2 4 次 指 定 H 2 4 年 1 2 月 1 7 日 4 6 箇 所 4 5 箇 所 第 2 5 次 指 定 H 2 5 年 1 月 9 日 3 3 箇 所 2 7 箇 所 第 2 6 次 指 定 H 2 5 年 4 月 1 日 1 1 5 箇 所 7 5 箇 所 第 2 7 次 指 定 H 2 5 年 8 月 2 0 日 1 1 5 箇 所 8 6 箇 所 第 2 8 次 指 定 H 2 5 年 1 2 月 2 6 日 6 1 箇 所 4 8 箇 所 第 2 9 次 指 定 H 2 6 年 4 月 1 1 日 3 9 箇 所 3 3 箇 所 7 2 3 箇 所 4 8 8 箇 所

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8 4 . 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 指 定 に 伴 う 不 動 産 価 格 へ の 影 響 以 上 、 こ れ ま で 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に つ い て 述 べ た が 、 で は 実 際 に 指 定 を 受 け た 場 合 、 不 動 産 の 価 格 に ど れ だ け 影 響 を 及 ぼ す か 考 え て い き た い 。 不 動 産 売 買 を 行 う 際 、 宅 地 建 物 取 引 業 法 に よ り 当 該 宅 地 が 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ て い る か も 含 め た 重 要 事 項 の 説 明 義 務 が 生 じ る 。 つ ま り 、 不 動 産 購 入 者 は 契 約 ま で に 当 該 宅 地 が 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 有 無 に つ い て 把 握 す る こ と が で き 、 土 砂 災 害 の 危 険 性 が あ る こ と を 知 っ た う え で 取 引 す る こ と に な る 。 ま た 、 土 砂 災 害 の 危 険 が あ る こ と が 、 信 頼 性 の 高 い 公 共 の 調 査 に よ り 明 ら か に な っ て お り 、 そ の 土 地 を 住 宅 地 等 の 利 用 の た め に 購 入 し よ う と い う 人 は 極 め て 少 な く 、 流 通 性 に 欠 け 、 そ れ な り に 価 格 が 安 く な け れ ば 購 入 者 は 現 れ な い の が 一 般 的 で あ る 。 よ っ て 、 売 買 価 格 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 が 指 定 さ れ た 場 合 は 不 動 産 取 引 価 格 に 影 響 す る と 考 え ら れ る 。 で は 、 固 定 資 産 税 は ど う で あ ろ う か 。 ま ず 、 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 は 土 地 に 対 し て 指 定 さ れ 、 先 述 の よ う に 土 地 の 利 用 制 限 等 が な さ れ る 為 、 固 定 資 産 税 に お い て も 土 地 に 対 し て 影 響 が あ る と 捉 え る べ き で あ る 。 さ ら に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 に 伴 う 利 用 制 限 は 宅 地 利 用 に つ い て の 制 限 で あ り 、 土 地 の 中 で も 宅 地 や 宅 地 並 み の 評 価 を し て い る 土 地( 以 下 、本 文 中「 宅 地 等 」と い う 。)に つ い て 影 響 が あ る と 考 え ら れ る 。 固 定 資 産 税 は 、地 方 税 法( 以 下 、本 文 中「 法 」と い う 。)第 3 4 1 条 に お い て 、 価 格 は 適 正 な 時 価 を い う と 規 定 さ れ て い る 。 こ の 適 正 な 時 価 と は 、 土 地 に お い て は 固 定 資 産 評 価 基 準( 以 下 、本 文 中「 評 価 基 準 」と い う 。)で 売 買 実 例 価 額 を 基 準 と し て 評 価 す る 方 法 が 基 本 と な っ て お り 、 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 に 伴 い 、 不 動 産 取 引 価 格 上 影 響 が あ る な ら ば 、 固 定 資 産 税 に お い て も 影 響 が あ る と 考 え ら れ る 。 で は 、 固 定 資 産 税 の 具 体 的 減 価 方 法 を 考 え る 前 に 次 章 で は 、 固 定 資 産 税 の 概 要 や 影 響 が あ る と 考 え ら れ る 土 地 、 特 に 宅 地 等 の 評 価 方 法 に つ い て の 説 明 を 行

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9 う こ と と す る 。

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10 第 2 章 固 定 資 産 税 に つ い て 1 . 固 定 資 産 税 の 概 要 ( 1 ) 課 税 客 体 固 定 資 産 税 は 、土 地 、家 屋 及 び 償 却 資 産 を 総 称 し た 固 定 資 産 を 課 税 客 体 と し て 固 定 資 産 所 在 地 の 市 町 村 が 課 す 税 目 で 、 市 町 村 民 税 と と も に 、 市 町 村 の 主 要 な 税 源 を な し て い る 。 土 地 と は 、 田 、 畑 、 宅 地 を は じ め 法 第 341 条 第 2 項 に 規 定 さ れ た も の で あ り 、 家 屋 と は 、 住 家 、 店 舗 、 工 場 を は じ め 法 第 341 条 第 3 項 に 規 定 さ れ た も の で あ る 。 償 却 資 産 と は 、 上 記 の 土 地 及 び 家 屋 以 外 の 事 業 の 用 に 供 す る こ と が で き る 資 産 を い う 。 こ れ ら の 固 定 資 産 が 固 定 資 産 税 の 課 税 客 体 と な る た め に は 、賦 課 期 日 で あ る 当 該 年 度 の 初 日 の 属 す る 年 の 1 月 1 日 現 在 に お い て 固 定 資 産 と して 存 在 し 、 当 該 市 町 村 に 所 在 し て い る 必 要 が あ る 。 ( 2 ) 納 税 義 務 者 固 定 資 産 税 の 納 税 義 務 者 は 賦 課 期 日 現 在 の 固 定 資 産 の 所 有 者 で あ る 。こ こ で い う 所 有 者 と は 土 地 又 は 家 屋 に つ い て は 登 記 簿 又 は 土 地 補 充 課 税 台 帳 、 家 屋 補 充 課 税 台 帳 に 所 有 者 と し て 登 記 ま た は 登 録 さ れ て い る 者 を い い 、 償 却 資 産 に つ い て は 、 償 却 資 産 課 税 台 帳 に 所 有 者 と し て 登 録 さ れ て い る 者 を い う 。 ( 3 ) 非 課 税 法 第 348 条 第 1 項 に お い て 、そ の 所 有 者 の 性 格 か ら み て 国 、都 道 府 県 、 市 町 村 な ど に は 固 定 資 産 税 を 課 税 す る こ と が で き な い と さ れ て い る 。 ま た 、 法 第 348 条 第 2 項 各 号 、 第 4 項 か ら 第 9 項 に お い て 、 こ れ ら の 固 定 資 産 が 供 さ れ て い る 用 途 の 特 質 に か ん が み 課 税 す る こ と が で き な い と さ れ て い る 。

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11 ( 4 ) 課 税 標 準 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 は 、 原 則 と し て 固 定 資 産 の 価 格 で あ る が 法 第 341 条 第 5 項 に お い て 適 正 な 時 価 と さ れ て い る 。適 正 な 時 価 と は 、固 定 資 産 の 評 価 に あ た っ て 求 め る 正 常 な 条 件 の 下 に お け る 取 引 価 格 を い い 、原 則 と し て 土 地 は 売 買 実 例 価 格 、家 屋 は 再 建 築 価 格 、償 却 資 産 は 取 得 価 格 を 基 準 と し て 評 価 す る 。 土 地 及 び 家 屋 に つ い て は 法 第 349 条 に よ り 原 則 と し て 基 準 年 度 か ら 3 年 間 据 え 置 く こ と と さ れ る 。た だ し 、二 年 度 ま た は 三 年 度 に お い て 新 た に 対 象 と な っ た も の 、改 築 、地 目 変 換 等 に よ り 基 準 年 度 の 価 格 に よ る こ と が で き な い も の に つ い て は 類 似 す る 土 地 ま た は 家 屋 の 基 準 年 度 価 格 に 批 准 し て 決 定 す る こ と と さ れ て い る 。 償 却 資 産 に つ い て は 、 法 第 349 条 の 2 に よ り 賦 課 期 日 に お け る 価 格 で 、 償 却 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 さ れ た も の と さ れ て い る 。 ( 5 ) 地 目 地 目 と は 土 地 を 利 用 面 か ら 分 類 し た 名 称 で あ り 、固 定 資 産 税 に お け る 土 地 の 評 価 に あ た っ て は 、利 用 形 態 を 異 に す る 地 目 の 区 分 に よ っ て 価 格 構 成 要 件 を 異 に す る 為 、 地 目 ご と に そ れ ぞ れ 評 価 方 法 が 定 め ら れ て い る 。 地 目 認 定 の 時 期 は 賦 課 期 日 で あ る 1 月 1 日 現 在 で あ り 、土 地 の 現 況 及 び 利 用 目 的 に 重 点 を お い て 行 い 、土 地 評 価 上 の 地 目 は 現 況 の 地 目 に よ る も の と さ れ て い る 。( 評 価 基 準 第 1 章 第 1 節 )

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12 2 . 固 定 資 産 税 ( 土 地 ) の 評 価 に つ い て こ こ ま で 、固 定 資 産 税 の 概 要 に つ い て 述 べ た が 、具 体 的 な 評 価 に あ た っ て は 、 総 務 大 臣 が 定 め た 評 価 基 準 に よ っ て 行 わ な け れ ば な ら な い 。 減 価 を 受 け る べ き 土 地 と し て 、宅 地 と 宅 地 並 み の 評 価 を 行 う 土 地 を 挙 げ た が 、そ の 評 価 方 法 は 評 価 基 準 に お い て「 市 街 地 宅 地 評 価 方 法 」と「 そ の 他 の 宅 地 評 価 法 」 の 2 種 類 が 規 定 さ れ て い る 。 ( 1 ) 市 街 地 宅 地 評 価 法 市 街 地 宅 地 評 価 法 と は い わ ゆ る 路 線 価 方 式 と い わ れ る も の で 、街 路 ご と に 当 該 街 路 に 沿 接 す る 標 準 的 な 宅 地 の 1 平 方 メ ー ト ル 当 た り の 価 格 を 表 す 路 線 価 を 付 設 し 、こ の 路 線 価 に 基 づ い て「 画 地 計 算 法 」を 適 用 し 、各 筆 の 評 点 数 を 求 め る も の で 、市 街 地 的 な 形 態 を 形 成 す る 地 域 に あ っ て は こ の 評 価 方 法 に よ る こ と が 望 ま し い と さ れ て い る 。 路 線 価 の 設 定 の 流 れ は 、宅 地 の 利 用 状 況 に 基 づ い て 、商 業 地 区 や 住 宅 地 区 、 工 業 地 区 な ど に 分 け る「 用 途 地 区 」を 設 定 し 、区 分 さ れ た 用 途 地 区 に つ い て 、 そ の 状 況 が 概 ね 類 似 す る 地 域 ご と に「 状 況 類 似 地 域 」と し 、細 区 分 す る 。ま た 、状 況 類 似 地 域 ご と に 1 箇 所「 主 要 な 街 路 」を 選 定 し 、主 要 な 街 路 に 沿 接 す る 宅 地 の う ち 、地 形 等 か ら 標 準 的 な 宅 地 を 選 定 し 、標 準 宅 地 と す る 。選 定 さ れ た 標 準 宅 地 に つ い て は 、地 価 公 示 価 格 、都 道 府 県 地 価 調 査 価 格 及 び 不 動 産 鑑 定 士 等 に よ る 鑑 定 評 価 価 格 の 7 割 を 目 途 と し て「 標 準 宅 地 の 適 正 な 時 価 」 を 求 め る 。こ の 標 準 宅 地 の 価 格 に 基 づ い て「 主 要 な 街 路 の 路 線 価 」を 付 設 し 、 こ の 路 線 価 を 基 礎 と し 、「 街 路 の 状 況 」、「 公 共 施 設 等 の 接 近 の 状 況 」、「 家 屋 の 疎 密 度 そ の 他 の 宅 地 の 利 用 上 の 便 」等 の 相 違 を 総 合 的 に 考 慮 し て「 そ の 他 の 街 路 の 路 線 価 」 を 付 設 す る 。 付 設 さ れ た 路 線 価 に 基 づ き 、画 地 計 算 法 に よ り 各 筆 の 評 点 数 を 求 め る 。【 図 8 】

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13 ( 2 ) そ の 他 の 宅 地 評 価 法 そ の 他 の 宅 地 評 価 法 と は 、市 町 村 内 の 宅 地 の 沿 接 す る 道 路 の 状 況 な ど 利 用 状 況 が 概 ね 類 似 し て い る 地 区 を 区 分 し 、 地 区 ご と に 標 準 的 な 宅 地 を 選 定 し 、 こ の 宅 地 の 評 点 数 に 基 づ い て 所 定 の「 宅 地 の 比 準 表 」を 適 用 し 、各 筆 の 評 点 数 を 求 め る も の で あ る 。 評 価 の 方 法 は 、 そ の 状 況 が 概 ね 類 似 し て い る 地 区 ご と に 「 状 況 類 似 地 区 」 を 区 分 し 、「 状 況 類 似 地 区 」ご と に 道 路 に 沿 接 す る 宅 地 の う ち 、奥 行 、間 口 、 形 状 等 か ら み て 標 準 的 な 宅 地 を 選 定 し 、標 準 宅 地 と す る 。選 定 し た 標 準 宅 地 に 市 街 地 宅 地 評 価 法 と 同 様 に 各 鑑 定 価 格 等 の 7 割 を 目 途 に 標 準 宅 地 の 評 点 数 を 付 設 し 、こ の 評 点 数 を 基 に 上 記 の「 宅 地 の 比 準 表 」を 用 い 、各 筆 の 評 点 数 を 求 め る も の で あ る 。【 図 8 】 ( 3 ) 画 地 計 算 法 と 宅 地 の 比 準 法 に お け る 補 正 宅 地 の 評 価 に 当 た っ て は「 市 街 地 宅 地 評 価 法 」に お け る「 画 地 計 算 法 」や 「 そ の 他 の 宅 地 評 価 法 」に お け る「 宅 地 の 比 準 表 」の 中 で 土 地 の 形 状 や 間 口 の 広 さ 等 か ら 補 正 を 行 い 、 各 画 地 の 評 点 数 を 算 出 す る 。 こ れ ら の 補 正 に 加 え 、評 価 基 準 で は 市 町 村 長 は 評 価 の 均 衡 を 図 る た め 宅 地 の 状 況 に 応 じ 必 要 が あ る と き は「 所 要 の 補 正 」を 加 え て 適 用 す る こ と が で き る こ と と さ れ て い る 。こ の 趣 旨 に つ い て は 、価 格 の 低 下 等 の 原 因 が 画 地 の 個 別 的 要 因 に よ る こ と 、そ の 影 響 が 局 地 的 で あ る こ と 等 の 理 由 か ら 、そ の 価 格 事 情 を 状 況 類 似 地 域 の 設 定 又 は 路 線 価 の 付 設 に よ っ て 評 価 に 反 映 さ せ る こ と が で き な い 場 合 に つ い て 、価 格 事 情 が 特 に 著 し く 影 響 が あ る と 認 め ら れ る と き に 限 り 、個 々 の 画 地 に つ い て そ の 価 格 事 情 に 見 合 っ た 所 要 の 補 正 を で き る も の で あ る 。 次 に こ れ ま で 述 べ た 評 価 方 法 に よ り 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ た 場 合 の 評 価 方 法 に つ い て 考 え て い き た い 。

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14 【 図 8 】 宅 地 の 評 価 方 法 市 街 地 宅 地 評 価 法 ( 路 線 価 方 式 ) そ の 他 の 宅 地 評 価 法 用 途 地 区 の 区 分 状 況 類 似 地 域 の 区 分 主 要 な 街 路 の 選 定 標 準 宅 地 の 選 定 標 準 宅 地 の 適 正 な 時 価 の 評 定 主 要 な 街 路 の 路 線 価 の 付 設 そ の 他 の 街 路 の 路 線 価 の 付 設 各 筆 の 評 点 数 の 付 設 各 筆 の 評 価 額 の 算 出 状 況 類 似 地 区 の 区 分 標 準 宅 地 の 選 定 標 準 宅 地 の 適 正 な 時 価 の 評 定 標 準 宅 地 の 評 点 数 の 付 設 各 筆 の 評 点 数 の 付 設 各 筆 の 評 価 額 の 算 出 標 準 宅 地 の 価 格 宅 地 の 比 準 表 画 地 計 算 法 路 線 価

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15 第 3 章 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 指 定 に 伴 う 固 定 資 産 税 の 評 価 こ れ ま で 、第 1 章 で 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 状 況 や 不 動 産 取 引 価 格 へ の 影 響 を 述 べ 、第 2 章 で 固 定 資 産 税 の 概 要 、評 価 方 法 に つ い て 述 べ た が 、土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ た 箇 所 へ の 具 体 的 な 評 価 方 法 に つ い て 紹 介 し 、そ の 長 所 、 短 所 を 考 察 し て い き た い 。 1 . 評 価 方 法 に つ い て ( 1 ) 評 価 方 法 の 紹 介 市 街 地 宅 地 評 価 法 で は 評 価 額 の 算 出 の 為 に「 状 況 類 似 地 域 内 の 標 準 宅 地 の 価 格 」、「 路 線 価 の 付 設 」 お よ び 「 画 地 計 算 法 を 用 い た 各 筆 の 評 点 数 の 算 出 」 の 3 つ の ポ イ ン ト で 価 格 等 を 求 め て い る 為 、い ず れ か の ポ イ ン ト で 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ た こ と に 伴 う 減 価 を 行 う 。 ま た 、 そ の 他 の 宅 地 評 価 法 で は 「 路 線 価 」 を 除 く 2 つ の ポ イ ン ト ( 但 し 、 各 筆 の 評 点 数 を 求 め る 際 は「 宅 地 の 比 準 法 」を 用 い る )の い ず れ か で 減 価 を 行 う 。 ま ず 、「 状 況 類 似 地 域 内 の 標 準 宅 地 の 価 格 」 を 求 め る 際 の 減 価 ( 以 下 、 本 文 中 「 状 況 類 似 地 域 に よ る 減 価 」 と い う 。) は 、 先 述 し た 土 地 の 評 価 に お い て 概 ね そ の 状 況 が 類 似 す る 地 域 を 決 め る 中 で 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ た 区 域 を 1 つ の 状 況 類 似 地 域 と し て ま と め 、標 準 宅 地 の 適 正 な 時 価 を 求 め る 際 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ て い る こ と に 伴 う 減 価 を 行 う 方 法 で あ る 。 次 に「 路 線 価 の 付 設 」の 際 の 減 価( 以 下 、本 文 中「 路 線 価 に よ る 減 価 」と い う 。) は 、 主 要 な 街 路 の 路 線 価 を 求 め る 際 の 標 準 宅 地 の 価 格 に は 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 減 価 は な い が 、比 準 さ せ る「 そ の 他 の 路 線 」か ら 評 価 を 行 う 宅 地 等 に は 指 定 が あ る 場 合 、主 要 な 街 路 と の 相 違 の 中 で 減 価 を 行 い 、路 線 価 を 付 設 す る 方 法 で あ る 。 最 後 に「 画 地 計 算 法( 宅 地 の 比 準 法 )を 用 い た 各 筆 の 評 点 数 の 算 出 」の 際 の 減 価 ( 以 下 、 本 文 中 「 画 地 ご と の 減 価 」 と い う 。) は 、 画 地 計 算 法 や そ の

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16 他 の 宅 地 評 価 法 に お け る 宅 地 の 比 準 表 に お い て 所 要 の 補 正 と し て 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 に 伴 う 補 正 率 を 設 定 し 、そ の 率 を 乗 じ 減 価 し て い く と い う 方 法 で あ る 。 ( 2 ) 各 評 価 方 法 の 長 所 ・ 短 所 こ れ ら 3 つ の 評 価 方 法 の 長 所 お よ び 短 所 と し て 、ま ず 状 況 類 似 地 域 に よ る 減 価 で は 、1 画 地 毎 の 評 価 に お い て の 減 価 は 不 要 と な り 、減 価 が 必 要 な 土 地 で あ る の に も 関 わ ら ず 減 価 し て い な い 等 の 課 税 誤 り が 少 な い と い う 長 所 が あ る 。 一 方 、 土 砂 災 害 警 戒 区 域 と 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 と も に 減 価 を 行 う 場 合 、 指 定 さ れ た 場 合 の 影 響 の 違 い か ら 減 価 額 が 同 一 に な る 事 は 考 え に く い た め 、 状 況 類 似 地 域 を 細 か く 分 け る 必 要 性 が 生 じ る 。そ も そ も 状 況 類 似 地 域 に つ い て は「 街 路 の 状 況 」、「 公 共 施 設 等 の 接 近 の 状 況 」、「 家 屋 の 疎 密 度 そ の 他 の 宅 地 の 利 用 上 等 の 便 等 」と い う 3 つ の 要 因 に 照 ら し 区 分 す る こ と に な る が 、土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 有 無 と い う 理 由 だ け で 状 況 類 似 地 域 を 細 分 化 す る の は 適 当 で は な い と 思 わ れ る 。 ま た 、細 分 化 し た こ と に よ り 、標 準 宅 地 数 も 増 加 し 、一 般 的 に は 標 準 宅 地 は 不 動 産 鑑 定 士 に 鑑 定 を 依 頼 し て い る 為 、そ の 鑑 定 費 用 の 増 加 が 見 込 ま れ る 。 次 に 路 線 価 に よ る 減 価 は 、状 況 類 似 地 域 に 比 べ 路 線 価 毎 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 影 響 を 反 映 し 、細 か い 評 価 が で き 、同 じ 状 況 類 似 地 域 内 で も 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 有 無 に よ っ て 評 価 を 分 け る こ と が 可 能 に な る 。ま た 、前 述 の よ う に 状 況 類 似 地 域 を 細 分 化 す る こ と に 伴 う 鑑 定 費 用 の 増 加 は 防 ぐ こ と が で き る 。 一 方 、付 設 の 際 に 本 来 減 価 を す べ き 路 線 で あ る の に も 関 わ ら ず 減 価 を さ せ て い な い な ど の 誤 り が あ る と 、そ の 路 線 価 を も と に 評 価 し て い る 宅 地 等 は 基 本 的 に 複 数 あ る こ と か ら 、複 数 の 宅 地 等 に 誤 っ た 評 価 が な さ れ る こ と に な る 。 ま た 、 同 一 街 路 内 の 中 で 、 あ る 宅 地 等 は 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ 、 別 の 宅 地 等 は 指 定 さ れ て い な い 場 合 、同 一 街 路 に お い て も 宅 地 の 価 格 に 格 差

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17 が 生 じ る こ と が 想 定 さ れ る 。 こ の 場 合 、 評 価 の 均 衡 を 保 つ べ き で あ る の で 、 1 つ の 街 路 に 2 つ 以 上 の 路 線 価 を 付 設 す る こ と に な り 、路 線 価 付 設 を 委 託 し て い る 場 合 に つ い て は 、路 線 本 数 の 増 加 に よ り 、委 託 金 額 が 増 加 す る こ と も 考 え ら れ る 。 最 後 に 、画 地 ご と の 減 価 の 場 合 、個 々 の 画 地 に つ い て そ の 価 格 事 情 に 見 合 っ た 所 要 の 補 正 が で き 、今 ま で 述 べ た 2 つ の 方 法 に 比 べ 最 も き め 細 か い 評 価 が で き る 。 ま た 、費 用 面 か ら も 他 の 方 法 は 鑑 定 毎 、路 線 価 付 設 毎 に 費 用 が 掛 か っ て い く が 、こ の 方 法 の 場 合 、新 た な 補 正 を 設 定 す る シ ス テ ム 改 修 費 の み で 完 了 し 、 一 時 的 な も の で あ る と 考 え ら れ る 。 一 方 、画 地 毎 に 補 正 の 有 無 を 設 定 す る 為 、評 価 を 行 う 画 地 数 は 、上 記 で 述 べ て き た 状 況 類 似 地 域 の 数 や 路 線 価 数 よ り は 多 く な る た め 、設 定 誤 り や 漏 れ に よ る 課 税 誤 り の リ ス ク が あ る 。 ( 3 ) 評 価 方 法 の 検 討 今 ま で 述 べ て き た 3 種 の 評 価 方 法 を 、減 価 を 行 う 数 と 課 税 誤 り の リ ス ク を 比 較 す る と【 図 9 】の と お り に な る 。減 価 を 行 う 数 が 増 え る と そ れ に 比 例 し て 課 税 誤 り の リ ス ク も 高 く な る の が 分 か る 。こ う い っ た 観 点 か ら 一 番 理 想 的 で あ る の は 状 況 類 似 地 域 に よ る 減 価 で あ る が 、先 述 の と お り 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 有 無 だ け で 状 況 類 似 地 域 を 細 分 化 す る の は 適 当 で な い 。し た が っ て 、既 存 の 状 況 類 似 地 域 内 す べ て に 指 定 が あ る 場 合 や 山 間 部 一 体 に 指 定 が さ れ て お り 、か つ 減 価 の 対 象 と な る 宅 地 等 の 評 価 を 行 う 土 地 が 多 い 場 合 は 状 況 類 似 地 域 に よ る 減 価 や 路 線 価 に よ る 減 価 の 評 価 方 法 が 適 し て い る と 考 え ら れ る 。反 対 に 部 分 的 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 が 指 定 さ れ て い る 、あ る い は 山 間 部 一 体 に 指 定 が さ れ て い る が 、減 価 の 対 象 と な る 宅 地 等 の 評 価 を 行 う 土 地 が 少 な い 場 合 は 所 要 の 補 正 で 画 地 ご と に 減 価 す る 評 価 方 法 が 適 し て い る と 考 え ら れ る 。 市 町 村 に お け る 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 状 況 や 宅 地 等 の 数 な ど か ら 総 合 的

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18 に 判 断 を 行 い 、 適 切 な 評 価 方 法 を 選 択 し て い く べ き だ と 考 え る 。 大 阪 府 の 場 合 、土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 は 宅 地 等 の 評 価 を 行 う 画 地 数 が 少 な い 場 合 や 、範 囲 が 狭 い 場 合 が 多 い 為 、状 況 類 似 地 域 に よ る 減 価 や 路 線 価 に よ る 減 価 の 方 法 よ り も 所 要 の 補 正 で 画 地 ご と に 減 価 す る 方 法 が 最 も 適 し て い る の で は な い か と 考 え ら れ る 。 【 図 9 】 3 種 の 減 価 方 法 の 比 較 2 . 補 正 内 容 の 詳 細 に つ い て 次 に 所 要 の 補 正 に よ る 補 正 率 な ど 補 正 の 詳 細 に つ い て 考 察 す る 。 ( 1 ) 補 正 の 方 法 に つ い て 補 正 を 行 う に 当 た っ て 、補 正 を 行 う 土 地 に 対 し て 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 が 指 定 さ れ た 面 積 の 割 合 で 補 正 率 を 求 め 補 正 を 行 う 方 法( 以 下 、本 文 中「 面 積 割 合 補 正 」と い う 。)、あ る い は 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 一 部 で も 指 定 さ れ た 場 合 一 律 の 補 正 率 で 補 正 を 行 う 方 法 ( 以 下 、 本 文 中 「 一 律 補 正 」 と い う 。) に 分 け ら れ る 。 両 者 の 補 正 方 法 の 長 所 、短 所 と し て 面 積 割 合 補 正 の 場 合 、指 定 面 積 に よ っ て 補 正 率 が 変 わ る こ と か ら 、 バ ラ ン ス の 取 れ た 補 正 に な る 。 一 方 、指 定 面 積 を 算 出 し 、面 積 割 合 を 正 確 に 求 め る 事 が 重 要 で あ り 、正 確 に 求 め ら れ な け れ ば 公 平 性 が 担 保 で き な く な る 。 次 に 一 律 補 正 の 場 合 、指 定 さ れ た 面 積 以 外 に も 減 価 の 影 響 が 及 ぶ と い っ た 場 合 、一 律 に 補 正 を 行 う こ と に よ り そ の 影 響 も 考 慮 し 公 平 な 補 正 を 行 う こ と が で き る 。 一 方 、単 純 に 指 定 面 積 の 割 合 だ け で 考 え る と 、全 体 に 指 定 が さ れ て い る 画 地 と そ う で な い 画 地 と の バ ラ ン ス に つ い て 説 明 が 難 し い 。 減価を行う数 課税誤りのリスク 状況類似地域による減価 最も少ない 小 路線価による減価 (画地ごとに減価に比べ)少ない 中 画地ごとに減価 多い 大

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参 考 に こ の 両 者 の 採 用 ( 採 用 予 定 ) 割 合 に つ い て 調 査 し た と こ ろ 、【 図 1 0 】 の と お り で あ っ た 。

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20 以 上 の よ う に 、土 砂 災 害 警 戒 区 域 で は 一 律 補 正 を 採 用 し て い る 割 合 が 多 く 、 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 で は 両 者 の 割 合 が 拮 抗 し て い る こ と が 分 か っ た 。こ の 違 い は 土 砂 災 害 警 戒 区 域 と 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 で 採 用 し て い る 補 正 の 方 法 が 違 う 市 町 村 や 土 砂 災 害 警 戒 区 域 の み 減 価 を 行 っ て い る 市 町 村 が 面 積 割 合 補 正 を 採 用 し て い る こ と が 多 い こ と か ら 生 じ て い る も の で あ る 。 評 価 基 準 に お い て は 所 要 の 補 正 の 方 法 等 の 規 定 は な く 、そ の 実 態 に 応 じ て 具 体 的 内 容 に つ い て は 各 市 町 村 の 裁 量 で 採 用 し て い る と こ ろ で あ る 。 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 が 土 地 の 一 部 に 指 定 さ れ た と し て も 、土 地 全 体 に 利 用 制 限 が 生 じ て お り 、移 転 の 勧 告 が 行 わ れ た り す る 恐 れ が あ る 。ま た 、土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 区 域 は「 急 傾 斜 地 の 崩 壊 等 が 発 生 し た 場 合 に 住 民 等 の 生 命 又 は 身 体 に 危 害 が 生 じ る お そ れ が あ る 」区 域 を 線 引 き の 対 象 と し て い る が 、災 害 発 生 時 、土 砂 が 必 ず し も 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 収 ま る と は 考 え に く く 、生 命 又 は 身 体 に 危 害 が 生 じ る お そ れ は な い が 、土 砂 の 流 入 等 に よ り そ の 画 地 全 体 の 土 地 の 価 格 に 影 響 が 及 ぶ 可 能 性 が 極 め て 高 い 。さ ら に 第 1 章 で も 述 べ た が 、土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 が 指 定 さ れ る と 指 定 区 域 を 区 域 図 で 表 す 形 に な る が 、大 阪 府 の 場 合 、こ の 区 域 図 の 縮 尺 が 一 番 大 き く て 2 5 0 0:1 の 図 に な る 。こ の 区 域 図 に 基 づ い て 市 町 村 は 補 正 対 象 地 番 を 絞 り 出 す 作 業 を 行 っ て い る の が 現 状 で 、面 積 割 合 補 正 を 行 っ て い る 場 合 は 更 に 画 地 の 中 の 指 定 区 域 の 面 積 を こ の 区 域 図 か ら 算 出 す る こ と に な る 。こ の 区 域 図 の 縮 尺 か ら は 正 確 な 面 積 割 合 を 求 め る の が 困 難 で あ る 。【 図 1 1 】 以 上 か ら 、補 正 の 方 法 と し て は 、一 律 補 正 が 適 当 で あ る 。な お 、一 律 補 正 を 行 っ て い る 市 町 村 の 理 由 も こ う い っ た 内 容 で は な い か と 思 わ れ る 。

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【 図 1 1 】 指 定 図 ( 参 考 : 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 指 定 の 公 示 に 係 る 図 書 ( 大 阪 府 河 川 室 ホ ー ム ペ ー ジ よ り )

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( 2 ) 補 正 率 に つ い て

採 用 ( 採 用 予 定 ) 数 は 【 図 1 2 】 の と お り で あ る 。

【 図 1 2 】 補 正 率 一 覧 ※ 全 国 47 都 道 府 県 1718 市 町 村 の 状 況 調 査 結 果 よ り

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23 こ ち ら に つ い て も 補 正 方 法 の 採 用 割 合 と 同 様 に 調 べ た 結 果 で あ る 。 土 砂 災 害 警 戒 区 域 の 補 正 に つ い て は 、土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 で の 補 正 よ り 減 価 の 割 合 が 低 い 、あ る い は 補 正 を 行 わ な い 市 町 村 も あ る な ど 、補 正 実 施 の 有 無 の 時 点 で 意 見 が 分 か れ る と こ ろ で あ る 。 補 正 を 行 わ な い 理 由 と し て は 、 土 砂 災 害 警 戒 区 域 は あ く ま で 土 砂 災 害 が 起 こ る 恐 れ の あ る 土 地 を 公 示 し た だ け に す ぎ ず 、法 律 上 の 規 制 等 は な い た め で あ り 、補 正 を 行 う 理 由 と し て は 、 指 定 区 域 に 存 す る こ と の 心 理 的 嫌 悪 感 に 基 づ く 市 場 性 の 減 退 感 と い う の が 一 般 的 で あ る 。た だ し 、こ こ で い う 市 場 性 の 減 退 感 が 固 定 資 産 評 価 上 で の 適 正 な 時 価 に ど の 程 度 影 響 す る の か は 、適 切 に 見 極 め る 必 要 が あ り 、補 正 を 行 う 場 合 、 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 よ り 減 価 の 割 合 を 低 く 設 定 す べ き で あ る 。 土 砂 災 害 警 戒 特 別 区 域 の 補 正 率 に つ い て は 、調 査 の 結 果 か ら 、一 律 補 正 を 行 っ て い る 市 町 村 の 補 正 率 は 0 .7 か ら 0 .9 の 値 の 範 囲 で 補 正 率 を 採 用 し て い る 市 町 村 が 多 い こ と が わ か っ た 。

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24 お わ り に 以 上 、 災 害 区 域 の 指 定 に お け る 固 定 資 産 税 評 価 と し て 、 特 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 に 指 定 さ れ た 土 地 評 価 に つ い て 、 土 砂 災 害 防 止 法 や 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 の 概 要 、 固 定 資 産 税 の 概 要 お よ び 土 地 評 価 を 踏 ま え た う え で 、 減 価 方 法 に つ い て 述 べ て き た 。 土 地 評 価 に お け る 減 価 に つ い て は 、 平 成 2 5 年 6 月 1 4 日 付 け 総 税 評 第 1 4 号 総 務 省 自 治 税 務 局 資 産 室 長 発 、「 平 成 2 7 年 度 固 定 資 産 の 評 価 替 え に 関 す る 留 意 事 項 に つ い て 」の 通 知 の 中 で 、「 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 、急 傾 斜 地 崩 壊 危 険 区 域 等 の 指 定 に よ る 土 地 の 利 用 制 限 等 が 土 地 の 価 格 に 影 響 を 与 え る 場 合 に は 、 当 該 区 域 の 個 別 的 要 因 に つ い て 、 適 正 に 補 正 を 行 う こ と 。」 と あ り 、 土 地 の 価 格 、 つ ま り 固 定 資 産 の 適 正 な 時 価 に 影 響 が あ る 場 合 の 減 価 は 必 要 で あ る と さ れ て い る 。 こ の ほ か 、 災 害 が 想 定 さ れ る 区 域 は 様 々 あ り 、 こ れ ら に つ い て も 区 域 指 定 に 伴 う 影 響 が 土 地 の 価 格 に 与 え る 場 合 、 市 町 村 に お い て は 価 格 に ど れ だ け 影 響 が あ る か ど う か を 踏 ま え 、 減 価 の 必 要 性 を 見 極 め 、 必 要 が あ る と き は 適 正 な 方 法 お よ び 内 容 で 減 価 を 行 う こ と が 公 平 、 公 正 な 課 税 の 観 点 か ら も 必 要 で あ る 。

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【参考文献一覧】

『固定資産税評価基準解説』

(固定資産税務協会編)

『平成 26 年度版 要説固定資産税』

(固定資産税務協会編)

・全国における土砂災害警戒区域等の指定状況

(国土交通省 http://www.mlit.go.jp)

・土砂災害防止法に基づく区域指定について(大阪府都市整備部河川室)

・土砂災害防止法の概要(国土交通省 http://www.mlit.go.jp)

『平成 27 年度固定資産の評価替えに関する留意事項について』

(平成 25 年 6 月 14

日付総税評第 14 号総務省自治税務局資産評価室長発通達)

・特別警報について(気象庁 http://www.jma.go.jp)

『土地に関する調査研究-防災計画等の策定と地価の関係に関する調査研究-』

(一財)資産評価システム研究センター 平成 25 年 3 月)

・西嶋 淳『土砂災害等リスクの資産価値への影響と資産評価上の課題』

(一財)日本不動産研究所システム評価部)

・評価情報(

(一財)資産評価システム研究センター)

『市町村長が行う所要の補正に関する一考察』

(平成 25 年 1 月号)

『市町村長所要の補正の必要性と補正率の求め方の例示』

(平成 25 年 5 月号)

『土砂災害防止法区域指定における固定資産税の取り扱いについて』

(平成 25 年 11

月号)

・月刊「税」

『固定資産税における「適正な時価」

(平成 14 年 7 月号)

『固定資産税土地評価における土砂災害関係法令による減価要因とその補正』

(平成 25 年 8 月号)

参照

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