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微粉炭燃焼プロセスにおけるホウ素の挙動に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

微粉炭燃焼プロセスにおけるホウ素の挙動に関する研究( 内

容の要旨(Summary) )

Author(s)

桑原, 隆

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第304号

Issue Date

2006-09-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/21444

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名(本籍) 学 位 の′種 類 学位授与番号 学位授与日付 専 攻 学位論文題目 学位論文審査委員 桑 原 隆(埼玉県) 博 士(工学) 甲第 304 号 平成18 年 9 月13 日 環境エネルギーシステム専攻 微粉炭燃焼プロセスにおけるホウ素の挙動に関する研究 (Studyonboronbehaviorinpulverizedcoalnredprocess) (主査)教 授 (副査)教 授 助教授 彦 善 宮 二 授 教 寛樹志 秀伝 言浦原 守 箕 神

論文内容の要旨

環境への社会的な関心の高まりを背景に,石炭火力発電所から排出される微量物質が注 目される中,平成13年7月に水質汚濁防止法として「フッ素及びその化合物」,「ホウ素 及びその化合物」,「アンモニア・アンモニア化合物・亜硝酸化合物・硝酸化合物」が新た に追加された。これらは主に既設及び新設の石炭火力発電所での排水の排出基準に適用さ れることから,規制物質の管理には,着目元素がガスや煤嵐 フライアッシュ,石膏,排 水中への分配挙動を把握し排出量を定量化する必要がある。しかしながら,規制元素の中 でホウ素については知見が少なく,評価方法が確立していないのが現状である。 本論文は,微量元素の中で排水の排出基準が新たに設けられたホウ素に着目し,微粉炭 火力発電所を想定した燃焼場における挙動を解明にすることを目的としている。この研究 では,国内に輸入されている石炭を対象に石炭中ホウ素濃度を分析し,石炭性状との関係 を明らかにしている。次に,石炭の比重分離,溶出試験を行い,ホウ素の石炭中での存在 分布とその由来について考察し,化学形態を明らかにしている。さらに,燃焼試験を行っ て得られたフライアッシュの溶出特性からフライアッシュに捕捉されるホウ素の化学形 態を明らかにし,これらの結果を総合して燃焼場におけるホウ素の移行経路を解明してい る。 第1章では本研究の背景と既往の研究を整理している。 第2章ではホウ素濃度と石炭性状の相関を明かにするために,輸入されている44種類 の石炭について分析を行い,石炭中の平均ホウ素濃度が48mg/kgであり,国別では,濃

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第3章では石炭中のホウ素の存在分布と化学形態を把握するために,4炭種の石炭を比 重で分離し,それぞれの比重区分のホウ素濃度を測定し,比重に対するホウ素濃度分布と 石炭性状の相関を検討している。その結果,マセラル分析区分では,Vitrinite中のホウ 素濃度がInertiniteやExiniteよりも高いこと,鉱物含有率はホウ素濃度と負の相関を 示し,鉱物が石炭中ホウ素濃度に及ぼす影響は極めて小さく,ホウ素が脱灰により除去さ れ難い元素であることを明らかにしている。 第4章では,溶出試験結果から石炭中には水溶性のホウ素化合物が存在し,植物あるい は陸水や海水の堆積層への浸漬に由来する水溶性ホウ素化合物が存在することをつきと

め,石炭中のホウ素は石炭の有機質中に高濃度で存在し,その一部は水溶性の化合物であ

ることを明らかにしている。さらに,比重分離した4種類の石炭及びその低温灰化灰の溶 出試験とその11B-Ⅲ侃分析を行い,石炭中に含まれるホウ素化合物の種類とその含有率は 炭種によって異なり,ホウ素化合物の一部は低温灰化(低温酸化)によって燃焼ガス中に 放出され,化学形態が変化することが明らかにしている。また,石炭中の水溶性ホウ素化 合物は,3配位の化学形態を有するホウ酸とその無水物,3配位と4配位の化学形態を有 するアルカリ(Na,K)及びアルカリ土類(Ca,Mg)を含むホウ酸塩であることを明らか にしている。 第5章では,燃焼試験を実施し,石炭中のCalciteとDolomite含有率が多いほどホウ 素のフライアッシュへの移行率が高く,鉱物の形態ではないイオン交換性のCaとMgが有 機質に結合して高度に分散しているほど移行率が高くなることが明らかにしている。また, 石炭中のSiO2含有率もホウ素の移行率に影響を与え,その含有率が多いほど移行率が低く なることから,燃焼過程においては,これらの元素を含む化合物がホウ素移行に強く関わ ることを明らかにした。 第6章では,燃焼試験で得られたフライアッシュ(m)に移行したホウ素化合物の化学 形態を把握するため,重視の溶出試験,化学形態分析(肝S)及び化学平衡計算を行い∴蝕

中のホウ素鱒極めて溶出し易い化合物形嘩をも?た水啓性ホウ素で奉り,相中襲面に付考

あるいは混在すること,水溶性ホウ素化合物としては,酸化ホウ素,アルカリ・アルカリ 土類金属のホウ酸塩,非水溶性のホウ素化合物は,カルシウム,アルミニウムを含むホウ 酸塩とホウ珪酸塩であることを推定している。化学平衡計算からは,高温域では,酸化ホ ウ素(B20,),中温域ではホウ酸ナトリウム.(Na2B407),ホウ酸カルシウム(CaB407),低温 域では,メタホウ酸(雄02)が安定であり,非水溶性ホウ素化合物としては,ホウ酸アル ミニウム(5A120,・2B20,),Takedaite(Ca3(BO3)2)が安定であると述べている。 第7章の総括では,微粉炭燃焼場におけるホウ素の移行経路を,以上の結果に基づいてま とめている。

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論文審査結果の要旨

環境への社会的な関心の高まりを背景に,平成13年7月には水質汚濁防止法に「フッ 素及びその化合物」,「ホウ素及びその化合物」,「アンモニア・アンモニア化合物・亜硝酸 化合物・硝酸化合物」が新たに追加された。これらは主に既設及び新設の石炭火力発電所 での排水の排出基準に適用されることから,着目元素がガスや煤嵐 フライアッシュ,石 膏,排水中への分配挙動を把握し,排出量を定量化する必要がある。しかしながら,これ までホウ素挙動や化合物形態についての知見が少なく,評価方法が確立していないのが現 状である。 本論文では,微量元素の中で排水の排出基準が新たに設けられたホウ素に着目し,微粉 炭火力発電所を想定した燃焼場における挙動を解明にすることを目的としている。この研 究では,まず国内に輸入されている44種類の石炭について分析を行い,石炭中の平均ホ ウ素濃度が48mg/kgであり,国別の特徴をまとめているほか,石炭の炭化度を示す0/C が低い石炭ほどホウ素濃度が高くなること,無機成分と相関があることから,ホウ素は有 機質とアルカリ金属との親和性を有することを明らかにしている。また,4つ代表的な石 炭を比重分離し,比重に対するホウ素濃度分布と石炭性状の相関を検討している。その結 果,マセラル分析区分では,Vitrinite中のホウ素濃度がInertiniteやExiniteよりも高 いこと,鉱物含有率はホウ素濃度と負の相関を示し,鉱物が石炭中ホウ素濃度に及ぼす影 響は極めて小さく,ホウ素が脱灰により除去され難い元素であることを明らかにしている。 さらに,溶出試験結果から石炭中には水溶性のホウ素化合物が存在し,植物あるいは陸水 や海水の堆積層への浸漬に由来する水溶性ホウ素化合物が存在することをつきとめ,石炭 中のホウ素は石炭の有機質中に高濃度で存在し,その一部は水溶性の化合物であることを 明らかにしている。さらに,比重分離した4種類の石炭及びその低温灰化灰の溶出試験と その11B一川侃分析を行い,石炭中に含まれるホウ素化合物の種類とその含有率は炭種によ って異なり,ホウ素化合物の一部は低温灰化(低温酸化)によって燃焼ガス中に放出され, 化学形態が変化することが明らかにしている。 石炭中のホウ素の化合物形態を明らかにした上で,その石炭を燃焼し,燃焼過程におけ るホウ素の化合物形態の変化の解明を行っている。その結果,石炭中のCalciteとDolomite 含有率が多いほどホウ素のフライアッシュへの移行率が高く,イオン交換性のCaやMgの アルカリ土類金属およびSiO2含有率が重要であることを明らかにしている。さらに,燃焼 試験で得られたフライアッシュの溶出試験,化学形態分析(肝S)及び化学平衡計算を行 い,ホウ素は極めて溶出し易い水溶性ホウ素であり,フライアッシュの表面に付着あるい は混在することを実験的に明らかにするとともに,熱力学平衡計貴から高温域では,酸化

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最終試験結果の要旨

これまでの研究業績および論文内容を中心とした事項について口頭試験を行った結果,合 格と認められた。

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