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パネト細胞増殖因子としてのR Spondin1と抗菌ペプチドを用いた腸内エコロジーシステムの制御法

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Academic year: 2018

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(様式 17)

学 位 論 文 審 査 の 概 要

博士の専攻分野の名称 博士(医 学) 氏 名 早瀬 英子

主査 教授 大場雄介

審査担当者 副査 教授 豊嶋崇徳

副査 教授 佐藤典宏

副査 教授 橋野 聡

学 位 論 文 題 名

パネト細胞増殖因子としての R-Spondin1 と抗菌ペプチドを用いた腸内エコロジーシステムの制

御法

(Regulation of intestinal microbial ecology system using Paneth-cell growth factor

R-Spondin1 and antimicrobial peptides)

申請者は腸管エコシステムを保護する新たな治療法としてR-Spondin1 (R-Spo1) と抗菌ペプ

チ ド -defensinに 注 目 し , 腸 内 菌 共 生 バ ラ ン ス の 失 調 ( 腸 管dysbiosis) を 来 す 移 植 片 対 宿 主 病

(graft-versus-host disease, GVHD) モ デ ル を 用 い てR-Spo1と 遺 伝 子 組 換 え -defensin (crytdin-4;

Crp4) の有効性を検証した。本研究ではR-Spo1のパネト細胞増殖作用と -defensinの増加作用を確

認した。GVHDでは,R-Spo1がパネト細胞を保護し,糞便Crp4濃度を回復させ,dysbiosisを抑制

した。遺伝子組換えCrp4もdysbiosisを抑制した。

審査にあたり,まず副査の佐藤教授からR-Spo1はどのように同種免疫反応を抑制するのか,

-defensinはどのような物質か,GVHDによる下痢は何に起因するかと質問があり,副査の橋野教

授からはR-Spo1について,腸幹細胞以外にも作用するか,長期間投与後の変化はあるか,抗癌剤

前処置でもGVHD抑制効果があるかと質問があり,主査の大場教授からはR-Spo1のノックアウト

マウスは存在するか,dysbiosisを来す菌の由来はどこか,germ-freeマウスに対してR-Spo1のGVHD

抑制効果は認められると思うか,R-Spo1はパネト細胞を特異的に分化誘導するのか, -defensinの

細胞外分泌に必要なマトリックスメタロプロテアーゼ7(matrix metalloprotease-7, MMP-7)はパネ

ト細胞以外の細胞にも発現しているか,制御性T細胞を測定したか,超解像顕微鏡の使用動機は何

かと質問があり,申請者は概ね適切に回答した。最後に副査の豊嶋教授からヒトのGVHDにおい

てR-Spo1や -defensinは有効と思うか,今後どのように研究をつなげるかと質問があり,申請者は

概ね適切に回答し,今後は腸内代謝産物の変化に関する研究につなげたいと回答した。

この論文は、R-Spo1がパネト細胞増殖因子作用を有していること、腸管GVHDからパネト細

胞を保護し、抗菌ペプチド -defensin分泌を介して腸管dysbiosisを抑制することを見出したもので

あり、今後実臨床での使用や他の疾患への応用が期待されるものである。

審査員一同は、これらの成果を高く評価し、大学院課程における研究に対する姿勢や取得単

参照

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の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

添付)。これらの成果より、ケモカインを介した炎症・免疫細胞の制御は腎線維

 第一の方法は、不安の原因を特定した上で、それを制御しようとするもので

たらした。ただ、PPI に比較して P-CAB はより強 い腸内細菌叢の構成の変化を誘導した。両薬剤とも Bacteroidetes 門と Streptococcus 属の有意な増加(PPI

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