• 検索結果がありません。

触媒担体内流れと流動特性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "触媒担体内流れと流動特性"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

触媒担体内流れと流動特性

著者 平田 勝哉, 太田 光彦, 舟木 治郎, 谷川 博哉

雑誌名 研究成果報告書(2003年度)

ページ 57‑74

発行年 2004‑07‑17

権利 同志社大学エネルギー変換研究センター

URL http://doi.org/10.14988/re.2017.0000015823

(2)

触媒担体内流れと流動特性 

同志社(流体力学研究室)/舞鶴高専  平田勝哉,太田光彦,舟木治郎,谷川博哉 

概要

触媒コンバーターは,自動車などからの排出ガス中の有害物質を酸化/還元 して浄化する.大気汚染物質低減に寄与する触媒コンバーターは環境面からの 期待が大きい.一般に,触媒コンバーターは,排気系流路で最も圧力損失が大 きく,エンジン実質出力の低下や燃料消費悪化の主要因となる.よって,触媒 コンバーターの圧力損失低減は有効な環境対策である.ところが,実際の触媒 コンバーターでは,エンジンからの排出ガスの温度,速度変動が触媒コンバー ター中の温度分布や脈動発生などに影響を及ぼし,それに伴い流れ場も管摩擦 係数も変化しており,正確な圧力損失は不明のままである.

本研究では,触媒コンバーターの特に触媒層における流れを対象にして,実 験と数値解析を実施した.ここに,流体力学的には触媒層の格子状流路の 1 格 子は,工業上もよく利用される充分長い正方形管あるいはダクトである.

実験では,セルサイズとセル数密度が違う2種類のモノリス担体,すなわち,

4/400[mil/cpsi]の f の方が,4/600[mil/cpsi]の2種類の担体において,質量流量の 変化による担体の圧力損失への影響を計測した.その結果,(1)圧力損失は層 流の特徴を示すこと,(2)実験した2つの担体のfは理論値14.227/Reよりも常 に大きいこと,(3) 4/400[mil/cpsi]の f の方が,4/600[mil/cpsi]よりも大きいこ とが分かった.

数値計算では,熱対流効果も考慮して,正方形ダクトについて,速度場と温 度場,管摩擦係数への温度効果を見積もることを直接の目的としている.温度 境界条件は,触媒コンバーターを考え,全面冷却としている.解析手法は,有 限差分法を用いている.プラントル数 Pr=0.73 と固定し,RaRe=1.0×101から RaRe=1.0×106の範囲で,数値解析を実施している.その結果,RaRe が大きい とほど,浮力の影響力が増し,熱対流は活発になる様子を,速度場,温度場と もに把握することができた.また,RaRe≧1.0×104では,λReは,RaReの増加 に伴い急激に増加することが確認できた.この結果は,概ね Cheng & Hwang

(1969)と一致した.ここで,Raはレイリー数,Reはレイノルズ数である. 

(3)

触媒担体内流れと流動抵抗

第1部:実験 第2部:数値計算

平田勝哉(同志社・流体力学研究室)

太田光彦(同志社・流体力学研究室)

舟木治郎(同志社・流体力学研究室)

谷川博哉(舞鶴高専)

ゼロエミッション成果報告会 2004/7/17

背景

環境保護への関心の高まり

自動車に対して厳しい排気規制

大気汚染物質低減に寄与する 触媒コンバーターは,環境面 においても大きく期待されて いる.

Figure 1. An automotive catalytic converter.

(4)

排気システムの中で一番圧力損失が大きいのは,

圧力損失の増大による問題

•エンジン最高出力の低下

•燃費の悪化

ところが,

触媒コンバータ

圧力損失原因の理解と,

高精度評価の必要性!

背景

背景

触媒コンバーターの触媒層

(モノリス担体)における 格子状流路の1格子は,流 体力学的には充分長い管/

ダクトに等価.

Figure 2. The innards of a catalytic converter.

Flow

Flow

Figure 3. A cell in the innards of a catalytic converter.

(5)

第1部:実験

平田勝哉,太田光彦,中森真志,大西良平,舟木治郎

触媒担体内流動抵抗の計測

壁厚さ/セル密度が4/400[mil/cpsi]と4/600[mil/cpsi]の担体を用いて

• 実際の担体の圧力損失を計測.

• 理論値 f =14.227/Re (Shah and London) と 比較検討

研究目的

(6)

Flow

Blower Ceramic Substrate

Figure 1-1. Experimental apparatus

使用流体 室温空気

セラミック担体部 φ82[mm]×150,100,50[mm

助走区間L ] 3000[mm

] L

実験装置

Flow

①Monolithic substrate

②Pitot tube

③Static pressure holes

Figure 1-2. Experimental Apparatus (in details).

2 1

3 Φ8

2[mm]

3000[mm]

実験装置(詳細)

(7)

セラミック担体

コージェライトをハニカム状に押出成形 本研究では触媒が担持されていないものを使用

Figure 1-3. The macrograph of monolithic substrate

Table 1-1. Principal specifications of tested substrates Substrate Type(mil/cpsi) 4/600

Substrate Size A(mm) Wall Thickness B(mm)

Open Frontal Area(%) 4/400

1.17 0.94

0.10 0.10

85 81

AB

試験担体(写真)

L=150[mm]

φ82[mm]

Cell structure [mil/cpsi] 4/400 4/600 Flow-passage wall thickness [mm] 0.102 0.102 Open frontal area α [%] 84.6 81.4 Hydraulic radius rh [mm] 0.292 0.234

Table 1-2. Parameters of tested substrates

試験担体

(8)

•流速V[m/s]の算出 2(Pc P)

V ρ

= −

Pcは総圧[Pa]

Pは静圧[Pa]

は流体密度[kg/m3]

•レイノルズ数Reの定義

4mr

h

Re = αµA

mは質量流量[kg/s]

rhは動水半径[m]

は開口率 は粘度[Pa・s]

Aは担体断面積[m2]

f・Reの算出

2

8

h

f Re P

L/ αr A mµ/ρ

・ = ⊿

[ ][ ]

f は摩擦係数

⊿Pは担体の圧力損失 [Pa]

Lは担体長さ[m]

α ρ

µ

定義式

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500

0 0.005 0.01 0.015 0.02 0.025 0.03 質量流量m[kg/s]

圧力損失P[Pa]

4/600[mil/cpsi]

4/400[mil/cpsi]

線形性は良好(損失は流 速に比例)ー>ほぼ層流

注意:同じmなら

4/600[mil/cpsi]のほうが⊿P が大きいーー>後述.

質量流量の影響

Figure 1-2. Pressure loss against flow rate.

(9)

0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14

100 150 200 250 300 350 400 450 500 レイノルズ数Re

摩擦係数f

4/600[mil/cpsi]

4/400[mil/cpsi]

f・Re=14.227

両担体とも理論値14.227と ほとんど一致.(ほぼ層流)

担体ごとのf ,あるいは理 論値のf との違いを,より 精密に観察してみた.

次に

f Re との関係

Figure 1-3. Friction factor against Reynolds number.

12 12.5 13 13.5 14 14.5 15 15.5 16 16.5 17

0 100 200 300 400 500 600

Re fRe

4/600[mil/cpsi]

4/400[mil/cpsi]

f・Re=14.227

理論値14.227より も実験値は常に 大きい.

担体入口の縮流,担体出 口の拡大流れ,閉塞などな どによる損失を考慮する?

原因として

fRe Re の関係

Figure 1-4. f Reagainst Re.

(10)

12 12.5 13 13.5 14 14.5 15 15.5 16 16.5 17

0 100 200 300 400 500 600

Re fRe

4/600[mil/cpsi]

4/400[mil/cpsi]

f・Re=14.227

その原因として 閉塞効果,入口縮流効果お よび出口拡大効果によるf の増加量は,開口率αが小 さい600[cpsi]のほうが,大き くなると考えられる.

f・Reの値は4/400>4/600である.

•格子断面上の2次流れ

•格子形状が正確な正方形ではない

•格子表面が粗い

入口 出口

Flow

しかし

担体

担体ごとの fRe の違い

圧力損失は質量流量に比例し,層流近似は妥当.

•実験した担体の摩擦係数 f は理論値14.227よりも常

に大きい.

•4/400[mil/cpsi]の摩擦係数f の方が,4/600[mil/cpsi]

よりも大きい.

結論

(11)

第2部:数値解析

平田勝哉,酒井祐二郎,伯井涼子,谷川博哉,舟木治郎

正方形ダクト内流れと流動抵抗

(温度効果を含む)

研究目的

本研究での数値解析手法は有限差分法を採 用した.(Cheng & Hwang, 1969)

さらに

管摩擦係数λ(とレイノルズ数Reとの積 λRe )と,レイリー数Raとレイノルズ数Re の積RaReとの関係を求める.

Pr=0.73と固定し,RaRe=1.0×101から

RaRe=1.0×106の範囲で,格子状流路の1格子 の速度場,温度場を求める.

(12)

正方形の座標系および境界条件 正方形の座標系および境界条件

Figure 2-1.

Gravity Fluid

x v

u D

D z

w y

Coordinate system for a horizontal square duct.

境界条件は壁面上では次のようになる.

2

0, 2 , T 0, w 0

n

ψ = ζ = −ψ = =

  ∂    

無次元化支配方程式系 無次元化支配方程式系

u = 0

D D

u p

t x u

= −∂ + ∆

∂ D

D

v p

v RaReT

t y

= ∂ + ∆ + -∂

D 32

D

w w

t = ∆ +

( )

D 1

D

T T w

t = P r ∆ −

(13)

各種無次元量(*

各種無次元量(* :有次元量 : 有次元量 ) )

*

1 x x

y y

z D z

   

  =   

    

   

u D u

v ν v

 =   

    

t t

D ν

∗ ∗

=

T cD PrRaT Tw

= −

p k

z

*

*

∂ =

Pr ν α

=

g c D 4

Ra β ν α

∗ ∗ ∗

= ∗ ∗

D w

m

Re = ν

* *

*

T c

z

∂ =

2

m

32 w kD

* *

*

= µ

2 2

p p D ρ ν

= − ∗ ∗

*

* m

w w

= w

流れ関数 流れ関数 -渦度方程式 - 渦度方程式

ζ

:渦度

ψ

:流れ関数

ζ = −∆ ψ

D

2

D

RaRe T

t x

ζ = ∇ − ζ

u y

ψ

= ∂

v x

ψ

= −∂

v u

x y

ζ =

∂ ∂ 定義

Poisson方程式

渦度輸送方程式

(14)

支配パラメータ 支配パラメータ

レイリ数

プラントル数 レイノルズ数

g c D4

Ra β ν α

∗ ∗ ∗

= ∗ ∗

D wm

Re

* *

ν*

=

Pr ν α

=

管摩擦係数は次のように定義される.

管摩擦係数とレイノルズ数の積は次のように導く.

2

2 w

ave

k p

z D

λ ρ

= ∂ =

64

ave

Re w

λ

=

管摩擦係数 管摩擦係数

数値解析 数値解析

Flow 非圧縮性粘性流体

① 速度場,温度場ともに十分発達.

Boussinesq近似

③ 壁面温度は一定とし,時間的に変動しない.

④ 軸方向の温度勾配も一定とする.

また格子数は41×41の等間隔で数値解析を行なった.

(15)

x (b) 0 0.5 1 1.5 2

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.8 2 top

bottom

y

(a)

w

Axial velocity distributions along vertical and horizontal central axis at

Figure 2-2.

1 6

RaRe = .0×10

vertical horizontal

精度確認(我々の結果)

w

精度確認(野村と京免,2002)

Axial velocity distributions along vertical and horizontal central axis at

Figure 2-3.

1 6

RaRe = .0×10

Vertical Horizontal

(a) (b)

(16)

温度分布 温度分布

1.0×104

RaRe = RaRe =1.0×105 RaRe =1.0×106

0.02

0.05 0.02 0.1

(d )

(e) (f)

1.0×101

RaRe = RaRe =1.0×102 RaRe =1.0×103

0.1

(a) (b

)

(c)

0.1 0.1

Isotherms.

Figure 2-4.

速度分布 速度分布

1

1

1.0×101

RaRe = RaRe =1.0×102 RaRe =1.0×103

1

1

(a) (b

)

(c)

1

1

1

1

0

0 0

0 1

1

1.0×104

RaRe = RaRe =1.0×105 RaRe =1.0×106 (d

)

(e) (f)

Iso-velocities of axial velocity.

Figure 2-5.

(17)

垂直断面速度分布 垂直断面速度分布

0 0.5 1 1.5 2 2.5

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

bottom top

1.0 ×102

RaRe =

w

(a) y

bottom top

1.0 ×104

RaRe =

w

y

0 0.5 1 1.5 2 2.5

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

(b)

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 bottom top

1.0 ×106

RaRe =

w

(c) y

Axial velocity distributions along vertical central axis.

Figure 2-6.

Fluid

x D v

D z y

x z

水平断面速度分布 水平断面速度分布

1.0×102

RaRe = x (a)

w

1.0×104

RaRe =x

w

(b) RaRe =1.0×106

x

w

(c)

0 0.5 1 1.5 2 2.5

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 0 0.5 1 1.5 2 2.5

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

Axial velocity distributions along horizontal central axis.

Figure 2-7.

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

Fluid

x D v

D z y

z x

(18)

断面内流線 断面内流線

1.0×101

RaRe = RaRe =1.0×102 RaRe =1.0×103

0.006

0

0

‑0.006

0

0 0

0

0.06

0

0

‑0.06

0

0 0

0 0.0006

0

0

‑0.0006

0

0 0

0

(a) (b

)

(c)

1.0×104

RaRe = RaRe =1.0×105 RaRe =1.0×106

3

0

0

‑3

0

0 0

0

7

0

0

‑7

0

0 0

0 0.5

0

0

‑0.5

0

0 0

0

(d )

(e) (f)

Streamlines on a cross section.

Figure 2-8.

管摩擦係数 管摩擦係数

Friction factor.

Figure 2-9.

convection no convection

Ra Re

λRe

101 102 103 104 105 106

50 55 60 65 70 75 80

(19)

結言

触媒コンバーターの触媒層における格子状流路の1格子を想定して,数値解析を行い,

流れの詳細を知ることができた.詳細は以下にまとめた. これらは,概ね,Cheng &

Hwang (1969)と一致する.

(1) RaRe=1.0×101−1.0×103では,最高温度領域は, ほぼダクト中央にある.

RaRe≧1.0×104では,最高温度領域は,RaReの増加に伴い上昇する.

(3) RaRe≧1.0×104では,断面内流速成分の増加が著しく,特に管側璧付近下降流を

しめす流線の幅が狭くなる点が目立つ.

(2) RaRe=1.0×101−1.0×103では,最大速度領域は, ほぼダクト中央にあり,最 大値もほぼ同じである.

RaRe≧1.0×104では,最大速度領域は,RaReの増加に伴い上昇し,水平方向に 2つに分裂する(RaRe=1.0×10 ).最大速度の値も,急激に低下する.

管摩擦係数λとRaReとの関係について

(4) RaRe=1.0×101−1.0×103では,管摩擦係数は, 無対流時とほぼ同じ値をとる.

RaRe≧1.0×104では,λReは,RaReの増加に伴い急激に増加する.例えば,RaRe

=1.0×105では,λReは15%増加する.

温度分布について

速度について

今後の課題

1.実際使用時の流れ場,温度場,時系列変 化などなどのデータの採取.

2.計測手法,解析手法の開発・改良.

3.触媒の最適形状,最適条件の提案,明示.

Figure 1. An automotive catalytic converter.
Figure 3. A cell in the innards of a catalytic converter.
Figure 1-1. Experimental apparatus
Table 1-2. Parameters of tested substrates
+5

参照

関連したドキュメント

1.4.2 流れの条件を変えるもの

以上,本研究で対象とする比較的空気を多く 含む湿り蒸気の熱・物質移動の促進において,こ

式目おいて「清十即ついぜん」は伝統的な流れの中にあり、その ㈲

漏洩電流とB種接地 1)漏洩電流とはなにか

直流電圧に重畳した交流電圧では、交流電圧のみの実効値を測定する ACV-Ach ファンクショ

ⅱろ過池流入水濁度:10 度以下(緩速ろ過の粒子除去率 99~99.9%を考 慮すると、ろ過水濁度の目標値を満たすためには流入水濁度は 10

˜™Dには、'方の MOSFET で接温fが 昇すると、 PTC が‘で R DS がきくなり MOSFET を 流れる流が減šします。この結果、 MOSFET

本制度では、一つの事業所について、特定地球温暖化対策事業者が複数いる場合