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タンパク質立体構造情報を用いた正の選択の解析

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

タンパク質立体構造情報を用いた正の選択の解析

小田, 浩之

http://hdl.handle.net/2324/1937590

出版情報:Kyushu University, 2018, 博士(システム生命科学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)

(様式6-2)

氏 名 小田 浩之

論 文 名 Analysis of Positive Selection with Protein Structural Information.

(タンパク質立体構造情報を用いた正の選択の解析) 論文調査委員 主 査 九州大学 教授 神田 大輔

副 査 九州大学 教授 須山 幹太 副 査 九州大学 教授 久保田 浩行

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

タンパク質を構成するアミノ酸残基は分子進化の過程において置換される。置換の速度やパター ンは座位によって異なる。その原因として各座位は様々な選択圧が混在した固有の制約を受けてい るためと考えられる。各座位の受ける制約は、大きくタンパク質の立体構造を維持するための制約

(構造的制約)と、タンパク質の機能を維持するための制約(機能的制約)に分けられる。機能的 な制約を強く受けている座位のアミノ酸置換の速度及びパターンは、該当する部位の構造的制約の みから特定される。アミノ酸置換の速度およびパターンからしばしば逸脱することが知られている。

特に、正の選択を受けている座位においては、アミノ酸の置換が加速化されていることが知られて いる。しかし正の選択を受けている座位のアミノ酸置換のパターンと、進化の過程で受ける制約と の関係はまだ完全に理解されていない。

計算生物学の進歩により、二種類のプロファイルを比較することで、分子進化の過程で受ける様々 な選択圧が混在した制約を、構造的な制約とそれ以外の制約に分けることができるようになった。

第1のプロファイルは、マルチプルアラインメントから得られるプロファイルで、その座位におけ る様々な選択圧が混在した制約を表す。もう一つのプロファイルは、タンパク質の立体構造情報の みから作成され、構造的な制約を表す。本研究では、正の選択を受けているタンパク質について、

これら二つのプロファイルを比較することで、正の選択を受けている座位のアミノ酸置換のパター ンと、進化の過程で受ける制約との関係を調べた。その結果、正の選択を受けている座位における アミノ酸置換パターンは、その座位における構造的な制約から推測されるアミノ酸置換パターンか ら逸脱する傾向があることが示唆された。

本研究はタンパク質の分子進化の解析法とその解釈について重要な知見を得たものとして価値あ る業績であると認める。よって、本論文は博士(システム生命科学)の学位論文に値する。

参照

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