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ガススプリングによる重力負荷の低減に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)N65. ガススプリングによる重力負荷の低減に関する研究 金沢大学・工 ○疋津正利、栗田和幸、関啓明、神谷好承 Study of Reduction of Gravity Load using the Gas Spring Kanazawa University Masatoshi HIKIZU Kazuyuki KURITA, Hiroaki SEKI, Yoshitsugu KAMIYA In this paper,we examine the design manual of reduction of gravity load using the gas spring. Gas spring is effective in the mechanism that decreases the gravity load. Gas spring is small, has a small spring constant, and the change in the repulsion power is few. However, it has a different characteristic at the compressing and the extending. We should design taking the difference of the characteristic into consideration. 1.はじめに. y. 様々な分野において,稼動部または動力部へかかる負荷を. L4. T0. 減らして効率化を図るために,重力方向の負荷を低減する機. x. 構が求められている.重力負荷を低減させるためには機構そ. θ. L0. のものの軽量化が有効であるが,強度的な問題からそこには. N φ. L1. 限界がある.そのため,カウンターウエイトやバネ等の補助. m. L2. 機構を用いた機構が考案されてきている.特にガススプリン グは小型でありながら初期荷重で小さなバネ定数を得られ, 長いストロークにおいて反発力の変化が少ないという特性を. L3 mg. 持つため,小型軽量な重力負荷低減機構を実現するにあたり 有効であると考えられている.しかしながら,ガススプリン. (x0,y0). グは圧縮方向と伸長方向とで特性に違いがあるために取り付 け位置等は経験的に求める場合がほとんどである.. 図2. 構のための設計指針の検討を行った.. ガススプリングを用いた重力負荷低減機構のモデル L4 mg cos θ (2) L0 sin φ + L1 cos φ また,実際のガススプリングの反力を N[N]とすると,駆動軸. 2.ガススプリングの特性と重力負荷低減機構のモデル. 周りの回転モーメント T0[Nmm]は. そこで本研究では,ガススプリングが持つ圧縮方向と伸長. Ns =. 方向の特性の違いを考慮に入れ,小型軽量な重力負荷低減機. T0 = L4 mg cos θ − N ( L0 sin φ − L1 cos φ ). 図 1 にガススプリングのストロークと反発力の関係を示す.. (3). ただし,ガススプリングの最短長を Lmin[mm] ,最大長を. と表される.ただし,g[mm/s2]は重力加速度であり,ガススプ. Lmax[mm],最大反発力を Fa[N],最小反発力を Fb[N]とする.. リングの圧縮時の反力を Nh[N],伸長時の反力を Nl[N]とする と,N は下記の状況で場合分けされる.. 反発力 [N]. ・. Fau Fa Fal. 縮み実線 理論線 伸び実線. Fbu Fb f Fbl f. N l ≤ N s ≤ N h → N = Ns. ・. N h < N s → N = Ns - Nh. ・. N l > N s → N = Nl - Ns. 3.シミュレーション 式(1)〜(4)を用い,1 自由度の重力負荷低減機構のシミュレ ーションを行う.ここでは-60°< θ < 60°の稼動範囲を想定し, 各パラメータは以下の表のように設定する. 表1. Lmin. ストローク [mm] 図1. Lmax. ガススプリングの反発特性. 各種パラメータ. L0. 600mm. (x0,y0). (20,-40)[mm]. L1. 0mm. m. 4kg. L4. 800mm. 図 1 に示すようにガススプリングは縮むとともに反発力は増. 図 5(a)にアームの角度θとガススプリングの反力およびアーム. 大するが,オイルシール等の摺動抵抗 f によって圧縮時と伸. を支持するために必要な反力の関係を,(b)にガススプリング. 長時で反発力が異なる.このため任意のストロークにおける. の有無によってアームにかかるトルクの違いを示す.図 5 か ら分かるとおりガススプリングを用いた場合,圧縮時と伸長. ガススプリングの反発力 N は以下の式で表される. N=. ストローク ( Fb − Fa )+Fa ± f 最大ストローク. (1). 図 2 にガススプリングを用いた 1 自由度アームの重力負荷 低減機構のモデルを示す.ただし,各リンクの長さを L0 〜 L4[mm],質量を m [kg]とする.負荷を静止させるために必要 なガススプリングの反力を Ns[N]とした場合,Ns は次式のよう に表される.. 時との反力の差によって,3 種類の状態を作り出すことが可能 である.表 1 の条件ではθ <-28°の領域においてアームを支持 するために必要な反力よりも圧縮時に発生する反力の方が小 さいために,アームは重力に従って下降してしまうことにな る.-28°< θ <5°の領域においてはアームを支持するために 必要な反力が圧縮時および伸長時に発生する反力の領域内に あるため,この領域内ではアームは外力が加わらない限り. 2005 年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 −1225−.

(2) N65. 3000. 3000. 縮み時反力 2500. 2500. 伸び時反力. アーム支持必要反力. 2000. アーム支持必要反力. 反力[N]. 反力[N]. 2000. 縮み時反力. 伸び時反力. 1500. 1500 1000. 1000 下降領域. 停止領域 500. 500. 上昇領域. 0. 0 -60. -30. 0. 30. -60. 60. -30. θ [deg]. 50000. 縮み時反力. 2500. ガススプリングの反力がない場合. 30000 20000. 伸び時反力. 2000. アーム支持必要反力. 1500 1000. 10000. 500. 0 -30 -10000 0. 60. 3000. ガススプリングの反力がある場合. 40000. -60. 30. (a)より強いガススプリングを用いた場合. 反力[N]. アームにかかるトルク[Nmm]. (a)アームの角度と反力の関係. 0. θ [deg]. 30. 0. 60. -60. -30. -20000. 0. 30. 60. θ [deg]. θ [deg]. (b)より弱いガススプリングを用いた場合 (b)アームにかかるトルク 図5. 図6. ガススプリングの強弱による違い 3000. 反力およびトルクの関係. 2500. めに必要な反力が伸長時に発生する反力よりも小さいため,. 2000. 重力に逆らって上昇することになる.これは図 5(b)のアーム にかかるトルクの関係からも明らかである.この関係はガス. 反力[N]. 停止している.θ >5°の領域においてはアームを支持するた. 縮み時反力 伸び時反力 アーム支持必要反力. 1500 1000. スプリングの強さや取り付け位置の関係により変化するため,. 500. 求める動作によってその領域を設定する必要がある.. 0. 次にガススプリングの強さによる領域の変化を図 6 に示す.. -60. -30. 0. 30. 60. θ [deg]. 図 6(a)には図 5 で用いたガススプリングよりも強いものを,(b) には図 5 で用いたガススプリングよりも弱いものを使用して. (a)アームの角度と反力の関係. なるにしたがって圧縮時および伸長時の反力は共に大きくな るため,例え同じ取り付け位置であったとしてもその動作範 囲内での各領域の範囲に違いが出てくる. また,図 5 および図 6 においてアームを支持するために必 要な反力が著しく大きくなり,ガススプリングの効果がまる で無い角度があることが見て取れるが,これはアームとガス スプリングの角度φが 0°もしくは 180°に近くなる特異姿勢 とも言うべき状態になるためである.そのため,ガススプリ. アームにかかるトルク[Nmm]. いる.図 6 から分かるように,ガススプリングの強さが強く. 50000 40000 30000 20000. ガススプリングの反力がある場合. 10000. ガススプリングの反力がない場合. 0 -60. -30 -10000 0. 30. 60. -20000 -30000. ングの取り付け位置によっては図 7 に示すように稼動範囲内. θ [deg]. でφが 0°もしくは 180°に近くなることもありうる.ただし, 特異姿勢は必ずしも忌避すべきものではなく,要求される動. (b)アームにかかるトルク. 作によっては積極的に導入する場合もある.. y. 4.結言. x. 重力負荷低減機構において有効であるとされているガスス プリングを用いるにあたって,ガススプリングが持つ動作方 向による特性の違いを考慮に入れることにより,重力負荷低 減機構において 3 種類の状態があることを明らかにした. (c)特異姿勢近傍 図7. 2005 年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 −1226−. 稼動範囲内に特異姿勢がある場合.

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