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閉合重ね継手を有する鉄筋コンクリート部材の交番載荷試験

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Academic year: 2022

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(1)5-566. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 閉合重ね継手を有する鉄筋コンクリート部材の交番載荷試験 東日本旅客鉄道株式会社. 正会員. ○築嶋. 大輔. 東日本旅客鉄道株式会社. 正会員. 杉田. 清隆. 1.はじめに 一般に、ボックスカルバート の主鉄筋は図1に示すようにL字形の長尺鉄筋同士を重ね継手を用いて接続し 組み立てられている。しかしながら、線路直下等狭隘空間 での施工においては、長尺の鉄筋を取り扱うことで 作業性が悪く、配筋作業に時間がかかることが課題のひとつとなっている 。そこで、継ぎ手長が短く、継手位 置の制約を受けない継手構造を開発することとした。継手の基本構造は、JES継手の調整エレメントに用い ている閉合重ね継手(図1)とし、継手位置に制約を受けない設計を可能とするため、疲労試験、交番載荷試 験、せん断試験を実施した。ここでは、交番載荷試験の結果について報告する。 軸方向鉄筋. 軸方向鉄筋. 2.試験概要 閉合重ね継手は、図1に示すように、コ形に 加工した鉄筋同士を重ね合わせ、閉合されたコ ンクリートにより、それぞれの定着を確保する 継手方法である。鉄筋からの支圧力を受ける閉 合されたコンクリートが支圧破壊しない限り、 鉄筋の定着は確保される。閉合されたコンクリ ートの静的な支圧耐力については、文献 1)にお いて、梁の曲げ試験結果を基に算定手法が提案 されている。今回は、柱や壁部材に用いること. <閉合重ね継手>. <通常の重ね継手>. を前提に、柱タイプの交番載荷試験を実施し、 破壊性状を確認した。 (1)試験体 試験体は、塑性ヒンジ区間に閉合重ね継手を. 閉合部コンクリート. 有する柱タイプの試験体とし、重ね継手の長さ. 閉合重ね継手;コ形の鉄筋同士で閉合されたコンクリ ートを介して接続される継手方法。. を変化させた 2 体とした。試験体諸元を表 1、 図2に示す。なお、鉄筋からの支圧力を分散さ. 図1. 閉合重ね継手. 表1. 試験体諸元. せる目的で、閉合部コンクリートの四隅には、 D13 の支圧補強鉄筋を各1本配置している。 (2)載荷方法 載荷方法は、主鉄筋が引張降伏した時. 試験体名 C−1 C−2. 断面形状(mm) 400×400 400×400. 軸方向鋼材 D25-4+4 D25-4+4. せん断補強鋼材 D13×1組ctc100 D13×1組ctc100. 直線部継手長(継手全長) 5φ=125mm(275mm) 10φ=250mm(400mm). 点の変位を基準のδy とし、δy の整数 倍毎に各サイクル1回の正負交番載荷とした。 3.試験結果 破壊状況は、両試験体ともδy の時点で、主鉄. 表2. 使用材料強度. 試験体名 コンクリート強度 主鉄筋降伏強度 C−1 31.3 N/mm2 382 N/mm2 2 C−2 36.9 N/mm 382 N/mm2. 帯鉄筋降伏強度 398 N/mm2 398 N/mm2. 筋に沿ったひび割れが生じ、継手部の鉄筋とコンクリートとの付着が切れ始める。3δy では、継手側面のコ ンクリートが浮き上がり始め、5δy で剥落した。 載荷方向面では、下側(フーチング側)の鉄筋がく体の曲げ変形に追随しないため(写真1)、下側鉄筋が 引張側でかぶりコンクリートを押し出すこととなり、3δy でかぶりコンクリートが浮き始め、7δy 付近で 完全に浮き、継手区間全域で剥落する。これは、鉄筋の段落とし部で見られるかぶりの剥落とよく似ている。 キーワード:急速施工、閉合重ね継手、交番載荷 連絡先:〒151-8512. 東京都渋谷区代 々木 2 丁目 2 番 6 号 -1131-. Tel03-3379-4353. Fax03-3372-7980.

(2) 5-566. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 試験終了後に閉合部コンク 400. げ、せん断によるひび割れは. 400. 載荷位置 主鉄筋 D25. a-a 断面. 鉄筋からの支圧力と軸力によ と思われる。. 750. 両試験体の荷重−変位(載 荷点) の包絡線を図3に示す。. 載荷方向. 275,(C-1) 400 (C-2). 1150. り圧縮状態となっていたため. 75 75 83.3×3=250. 生じていなかった(写真2) 。. 帯鉄筋は D13-100mm 間隔. 250. リートを観察したところ、曲. 支圧補強鉄筋. a. 図中には、鉄道構造物等設計 300. 50. 標準・同解説(耐震設計)に 従い計算した計算値を併せて. 50. ひずみゲージ. 示す。両試験体の荷重−変位. 支圧補強鉄筋. の関係は、ほぼ一致しており. 図2. 試験体形状. 継手長の違いが、部材の破壊 性状に影響していないことがわかる 。 これは、閉合重ね継手が、鉄筋とコンクリ ートとの付着力に期待した通常の重ね継手と は異なり、閉合部コンクリートにより機械的 に定着される構造であるためと思われる。 写真2(C-2). 写真1(C-2). また、側面のかぶりが剥落することで、側. 面側の主鉄筋が機能しなくなると懸念されたが、実験の荷. 300. 重−変位関係が全鉄筋を有効とした計算値とよく符号し から、側面かぶりの浮き・剥落を生じた 5δy 以降も継手 部のひずみの上昇が認められることから、側面側鉄筋があ る程度機能していたことがわかる。. 200. 荷重(kN). たこと、および各δy 毎の側面側鉄筋のひずみ分布(図4). 100. 0 -200. -150. -100. -50. 0. 50. 100. 150. 四隅に配置した支圧補強鉄筋の上側 2 本が下側鉄筋に. C-1 C-2 計算値. -200. 押さえられるように変形しており、この補強鉄筋が側面側 -300. 鉄筋への力の分配機能を有していたとことが推察できる。. 載荷点変位(mm). 図3 4.まとめ. 荷重−変位関係(包絡線) 40000 35000. 下側の鉄筋がかぶりコンクリートを押し出すことで、継. 30000. (2)側面かぶりが剥落し易い棒部材では、配力機能も 有する支圧補強鉄筋が有効である。. ひずみ(μ). (1)閉合重ね継手では、く体の曲げ変形に追随しない 手範囲全域に渡りかぶりコンクリートが剥落する。. 200. -100. δy 毎にひずみ増加. δy 2δy 3δy 4δy 5δy 6δy 7δy 8δy. 25000 20000 15000 10000. (3)継手部で閉合されたコンクリート は圧縮状態にあ. 5000. り、曲げ、せん断による損傷を受けにくい。. 0. (4)直線部継手長さを鉄筋径の 5 倍とすることで、継 手性能が確保され、通常のRC部材と同様の評価手法で. -800. -600. -400. -200. 0. 200. 400. 600. 800. -5000. 試験体高さ(ゲージ位置)(mm). 図 4 側面側鉄筋のひずみ分布(C-1). 部材性能が評価できる。 参考文献 1). 渡邊、石橋、西島、栗栖;閉合形状に曲げ加工した鉄筋の重ね継手の耐力に関する実験的研究、土木学会論文集 NO.763/ Ⅵ-63,133-149,2004.6 -1132-.

(3)

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