近年、RC 構造物の鉄筋継手にねじ節鉄筋継手を用い
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(2) 土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅴ‑234. は、継手があることにより圧縮側コンクリートの圧壊が 300. 軽減されることや、継手によってコアコンクリートの拘. 200. 束作用があるからであると考えられる。荷重が、降伏荷 荷重(k N). 重の 80%を下回った時の変位は、No.1 供試体で 5δy の 3 サイクル目、 No.2 供試体で 6δy の 2 サイクル目、 No.3 供試体で 7δy の 1 サイクル目であり、いずれも No.1 供. ←5δy. 100 0 -100 -200. 試体を上回る結果となった。また、それぞれの降伏荷重. -300. と最大耐力を表-4 に示す。. -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 変位(mm). 表-4 降伏荷重と最大耐力 降伏変位 最大耐力 降伏荷重 δy No. 計算値 実験値 到達時の (kN) (mm) (kN) (kN) 水平変位 4δy 1 249.6 8.5 270.7 265.7 4δy 2 246.7 263.8 8.0 4δy 3 251.7 269.3. 20. 30. 40. 60. (No.1). 300. ↓6δy. 200 荷重(k N). 50. 100 0. -100. (2) 破壊性状とひび割れ性状. -200. 3 体の供試体のせん断スパン比が 2.0 ということから、. -300. 初期に生じた曲げひび割れから、斜め方向にひび割れが. -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 変位(mm). 進展し、変位が 4δy の時に斜めひび割れ幅が最も大き くなった。No.1 と No.2 の供試体の 4δy 後のひび割れ. 20. 30. 40. 50. 300. 図を図-6 に示す。その後、かぶりコンクリートの剥落と 荷重(k N). には曲げ降伏型の破壊となった。また、曲げひび割れの 本数に違いはないものの、No.1 供試体に比べ、継手を用 いた No.2 と No.3 の供試体の方が、斜めひび割れがより. (No.2). ↓7δy. 200. コアコンクリートの圧壊によって耐力が低下し、最終的. 60. 100 0 -100 -200. 高い位置から生じた。これは継手区間内の剛性が高いこ. -300. とによってひび割れの発生する位置が上部に移動したと. -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 60 変位(mm). 考えられる。ただし、上部に移動しても、全体のひび割 れ分布には大差が見られないため、最大耐力に対してそ. (No.3). 図-4 荷重-変位履歴. れ程影響を及ぼさないと推察される。. 300. NO.1 200. まとめ. NO.2 NO.3. 100. 荷重(kN). 4.. 本実験の結果より、以下のことが明らかとなった。 (1) ねじ節鉄筋継手を有する柱は、継手のない柱と比較. 0 -100. すると、ひび割れ性状に多少の違いが見られるが、破壊. -200. 性状に大きな影響を及ぼさないことが明らかとなった。. -300. -60. (2) 荷重-変位曲線より、降伏荷重、最大耐力は継手の有. -50. -40. -30. -20. -10. 0. 10. 20. 30. 40. 50. 60. 変位(mm). 無には依存しない。また、継手を有する柱は、荷重低下. 図-5 荷重-変位履歴曲線の包絡線. の進行が遅く、高い剛性と靱性を示すことから、ねじ節 鉄筋継手を用いた RC 部材は、継手の無いものと同等、 あるいはそれ以上の十分な性能を有しているといえる。 〈参考文献〉 1) 土木学会:コンクリートライブラリー128 鉄筋定 着・継手指針【2007 年度版】 2) (社)日本道路協会:道路橋示方書・同解説 Ⅲコン クリート橋編(平成 14 年度版) 図-6 4δy 後のひび割れ図(左:No.1 、右:No.2). ‑468‑.
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