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Academic year: 2021

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(1)

博士後期課程用

(様式4)

学 位 論 文 の 内 容 の 要 旨

氏 名 小川 将太 印

(学位論文のタイトル)

Prevalence of rear seat belt use among pregnant women in a suburban area of Japan

(日本の郊外における妊婦の後部座席シートベルト使用の普及率)

(学位論文の要旨)2,000字程度、A4判

【目的】

本研究の目的は、日本の郊外における妊婦の後部座席シートベルト着用の普及率 ならびに妊婦の後部座席シートベルト着用の影響因子を明らかにすることである。

【方法】

2013年10月から12月の期間に分娩取扱い施設に来院した1,546名の妊婦に質問紙 が配布された。本研究には、1,494名(96.6%)の妊婦が参加の同意をし、質問紙に 回答した。質問紙は、年齢、妊娠週数、経産婦または初産婦、最終学歴、運転免許 の所有、運転歴、自家用車の所有、日常的に運転をするかどうか、妊娠中の正しい シートベルト着用の知識、妊娠前に運転手としてエンジンをかける前にシートベル ト着用をするかどうか、妊娠中のシートベルト着用は義務として認識しているかど うかの項目を掲載した。さらに、妊娠前ならびに妊娠中のシートベルト着用は、

「always」「often」「sometimes」「never」の4択で運転席、助手席、後部座席 のそれぞれの座席について質問した。妊娠中のシートベルト着用の影響因子を検討 するため、シートベルト着用群を「always」、シートベルト未着用群を「often」

「sometimes」「never」と群分けをし、多変量解析した。多変量解析では、オッズ 比と95%信頼区間を算出し、統計的有意差は p <0.05として解析した。解析には、

SPSS version 23を使用した。

【結果】

妊娠前も妊娠中も後部座席のシートベルトを「always」着用したのは、20%未満 の妊婦であった。一方、1/3の妊婦は妊娠前も妊娠中も後部座席シートベルト着用 が「never」であった。妊娠前と妊娠中を比較すると、妊婦の後部座席シートベル ト着用する頻度の減少について有意差はなかった。多変量解析では、「年齢」「妊 娠中の正しいシートベルト着用知識」「妊娠中の後部座席シートベルト着用は義務 である」「妊娠前の運転席での特性」が妊娠中の後部座席シートベルト着用に関連 した。

(2)

博士後期課程用

【考察】

本研究は日本の郊外における妊娠中のシートベルト着用について調査し、妊娠中 の後部座席シートベルト着用は運転席や助手席と比べると低いことを明らかにし た。先行研究では、シートベルト着用は妊娠前と妊娠中を比較すると妊娠中には減 少していたが、本研究では、妊娠前と比較しても後部座席シートベルト着用は統計 的に有意な減少はなかった。2008年施行の改正道路交通法により後部座席着用が義 務化された後に調査を実施した本研究では、改正道路交通法施行の以前に実施され た調査と比較すると妊娠中の未着用率は減り、道路交通法改正による影響の可能性 が示唆された。一般人を対象とした先行研究では、法律でシートベルト着用を義務 付ける州では法律でシートベルト着用を義務付けない州と比較するとシートベル ト着用は高かった。今後、縦断的な比較研究等で、着用義務の法律とシートベルト 着用の関連を検討する必要がある。

多変量解析では、後部座席シートベルト着用を高める有意な影響因子は、「年齢 30歳以上」「妊娠中の正しいシートベルト着用の知識」「妊娠中にシートベルト着 用が義務の認識」「妊娠前に運転手としてエンジンをかける前にシートベルトを着 用していたこと」が明らかになった。先行研究では、妊婦ケアに関わる職種は妊婦 に対して妊娠中の正しいシートベルト着用を指導する教育機会に関わることがで き、妊娠中のシートベルト着用を高めるために貢献できる役割があると提言されて いる。「妊娠前に運転手として,エンジンをかける前にシートベルトを着用してい たこと」は、妊娠中の後部座席シートベルト着用を高める有意な影響因子であった。

近年使用される車は、エンジンをかけた後や車が動き出した後に、乗客がシートベ ルトを着用していないと警報が鳴るリマインダーシステムを搭載している。先行研 究では、リマインダーシステムはシートベルト着用を効果的に増加できることを示 した。もし運転手と乗客がシートベルトを締めるまではエンジンを始動できないと いうシステムが開発されると、妊婦が自動車の後部座席に乗車している間はシート ベルト着用を促進するための有効になる手段になる可能性がある。

【結論】

妊娠中の後部座席シートベルト着用は総じて低かった。妊娠中の正しいシートベ ルト着用方法とシートベルトの着用義務という情報を広く啓発することは、シート ベルト着用の増加につながる可能性がある。

参照

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