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圧力容器の照射脆化と健全性評価

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 プロジェクト課題 - 設備運用・保全技術の高度化. 圧力容器の照射脆化と健全性評価. 背景・目的. 主な成果. 原子炉で使用される金属材料は、放射線や. の影響を明らかにする必要がある。. 熱などの 使 用 環 境に置かれることで機 械 特. 本 課 題 では 、中 性 子 で 高 照 射された 圧 力. 性が変化(脆化)する。プラント運転中の機器. 容器鋼の脆化量予測手法の高精度化と脆化. の健全性を確保するために、原子炉圧力容器. 量のモニター手法の開発、二相ステンレス鋼. や炉内構造物では中 性 子 照 射 の 影 響を、ま. の熱脆化メカニズムの解明、中性子照射によ. た 二相ステンレス鋼を用いた一次系配管や. る照 射ステンレス鋼 のミクロ組 織 変 化 の 解. ポンプ 等では高 温に置かれること( 熱 時 効 ). 明などの研究を行う。. 1. 圧力容器鋼の照射脆化への照射温度の影響. 照射脆化への照射温度の影響を調べる. しかし溶 質 原 子クラスター の 形 成 形 態によ. ために、異 なる照 射 温 度 で 照 射された 銅 含. らず、照射による降伏応力の上昇量(脆化量. 有 量 の 高 い 鋼 材 お よ び 低 い 鋼 材 の ミクロ. に比 例 )は 溶 質 原 子クラスター の 体 積 率 の. 組 織と脆 化 量 の 相 関を調 べた。照 射 温 度 が. 平方根に比例することを明らかにした(図2). 低いほど溶質原子のクラスター(集合体)の. [Q11019]。これにより、照射脆化量を、照射. 形成が高密度・微細化し (図1)、そ の 傾向は. 温度に関わらず、クラスター体積率のみで評. 銅 含 有 量 が 高 い 鋼 材 でより顕 著 で あった 。. 価できる可能性を示した。. 2. 圧 力 容 器 鋼 の 硬 化および 銅 濃 縮クラスター 形 成 へ の 元 素 の 影 響. 溶 質 原 子クラスタ ー 形 成 へ の ニッケ ル 、. 添 加は最大となる硬さ(ピーク硬さ)を減少. マンガン 、シリコン の 影 響 を 明らか に す る. さ せ るが 、ピ ーク硬 さまで の 時 間 は 変 わら. ために、鉄と銅 の 二 元 合 金にこれらの 元 素. ない。一方、マンガン添加はピーク硬さまで. を 順 次 添 加した モ デ ル 合 金 を 熱 時 効し、硬. の時間を短縮することを明らかにした(図3). さとミクロ 組 織 の 変 化 を 調 べ た 。ニッケ ル. 3. [Q11026]。. ミニチュアCT 試 験 片によるマスターカーブ 法 のラウンドロビン試験. シャルピ ー 衝 撃 試 験 片 の 破 断 材から加 工. 数の国内研究機関とともにラウンドロビン試. 可 能なミニチュア試 験 片を用 いたマスター. 験を実施した。いずれの機関においても妥当. カーブ破壊靭性試験法の確立を目指して、複. な参照温度T o*を決定できた。. 4. 二 相ステンレス鋼 の 熱 脆 化メカニズム の 温 度 依 存 性. 二相ステンレス鋼の熱時効への時効温度. 徴 付 けるクロム の 凝 集 - 希 薄 領 域 間 の 代 表. の 影 響を調 べるために、3 5 0〜4 5 0 ℃の 温. 長さは熱時効を続けると大きくなり、時効温. 度 範 囲で最 長 8 0 0 0 時 間 の 熱 時 効 試 験とミ. 度が高いほどG相と相分離組織の成長が速. クロ組 織 観 察を実 施した 。時 効 温 度 が 低 い. いこと、G相は時効温度に依らず相分離組織. ほどニッケル、シリコン、マンガンなどが凝集. よりも 速く成 長 すること( 図 4 )、などミクロ. した析出物(G相)の数密度が高い傾向にあ. 組織の時効温度依存性が明らかになった。. ること、G相の大きさおよび相分離組織を特 *靭  性の程度を表す指標でありマスターカーブ上で破壊靭性値 (き裂の進展に対する抵抗値) KJCが100MPa√mとなる点に対応する温度。 34.

(2) 図1 銅含有量の高い鋼材(0.2wt.%Cu)における溶質原子クラスター形成への温度の影響. 図2 ミクロ組織変化(体積率) と機械特性 (降伏応力上昇)の相関. (a) G相の大きさ. 図3 熱時効による硬化への添加元素の影響. (b) Crの凝集-希薄領域間の代表長さ. 図4 ミクロ組織の特徴量の時効時間依存性. 35.

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