摘され,同年11月9日当科転入院となった.入院時,
意識はI-1なるも傾限傾向にあり,左限検下垂と左同
名半盲が認められた.血液,尿の一般検査では,
ASO
320, とやや高値を示す以外は正常範囲内であった.
入院時のCTでは,低吸収域は認められず,右後頭
葉内側及び、右祝床内側部に著明な
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を認
めた.低分子デキストラン, ウロキナーゼ等の薬物療
法により,約10日の経過で意識障害は消失した.11月
22日及び11月29日に再びCTを行なったが,前述の
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は低吸収域となり,かつ
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も認められなくなった.
血管造影ではp 脳底動脈は前下小脳動脈を出した直
後より閉塞しており,上小脳動脈領域には逆行性造影
が認められた.また,後交通動脈は右側で発達が悪く,
従って右後大脳動脈への内頚動脈系からの造影は不良
であり,毛細血管相から静脈相にかけて右後頭葉に
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を認めた.昭和58年12月11日,患児は
左同名半盲を残して退院した.
小児の閉塞性脳血管障害では,モヤモヤ病を中心と
した内頚動脈系の閉塞は良くみられるが,椎骨・脳底
動脈系の閉塞症は稀である.
小児の脳底動脈閉塞症は,今日迄に16例が報告され
ているが,男児に多く, 10歳前後に好発する傾向があ
る.原因としては先天性,寒桧,血管炎,敗血症,外
傷等が報告されているが,多くは原因不明で、ある.死
亡例は4例で,成人より良好な転帰をとるものが多い.
質問 〔第二病院外科〉梶原 哲郎〔座長〕
珍らしい症例を示されましたが,大人と小児症例の
治療上の違いがありますか?
応 答 (第二病院脳外科〉田中典子
小児と成人の聞で治療の差はない.
急性期……ウロキナーゼ,低分子デキストラン,場
合によってはステロイド.
慢性期…・・・血流改善剤,抗血小板療法.報告例では
今のところ外科治療を行なった例はありません.
16.長期コンタクトレンズ装用時に認められる結膜
の う 細 菌 分 布 第 3報
(第二病院眼科〉
O
斉 藤 由 子 ・ 笹 井 章 子 ・
奥 野 慶 子 ・ 成 味 知 子
( 第 二 病 院 中 央 検 査 科 〉 土 田 章 江
目的:片限無水品体眼の視力矯正に高含水率ソフト
コンタグトレンズ(以下S.C.L.)による連続装用が検
討されているが,長期装用
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乙L.患者の角膜潰蕩よ
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93
り
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が検出されたとの報告もあり,日
和見感染が問題となってきている.今回我々は,長期
装用S.C.L.の使用に際して,結膜のう細菌分布の変化
を,装用前,連続装用7日, 14日, 21日以上の4群に
わけ検討を加えた.
方法:対象は,当科で片眼の白内障手術を施行した
患者で, S.C.L.連続装用を希望し,外眼部に異常を認
めないものとした.レンズは,
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&
Lomb
社製
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CW.79 O
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を用いた.対照眼は同一症
例の健眼とした.細菌分離は滅菌硝子棒で結膜のう,
眼険内限角部に付着している分泌物を採取し直接血液
寒天培地に塗抹した.分離同定は,当院細菌検査室に
依頼した.分離菌の薬剤感受性は,現在眼科領域で使
用されているものを中心に12種類について行なった.
結果:分離同定された菌は,いずれの群も常在菌で
ある
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が一番多く検出された.分離さ
れた
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を菌数別にみてみると, 50コロ
ニー以上の検出を示したものは,対照眼より装用眼に
多く認められた.しかし,装用期間の延長と菌数の増
加とは特に相関はなく,また,抗生剤点眼の有無とも
関係はなかった.薬剤j感受性検査は,連続装用21日以
上の群で,装用眼の方が対照限より低い感受性を示す
薬剤が多く,抗生剤点眼投与群では,連続装用14日以
上の群で同様の傾向が認められた.しかし,抗生剤点
眼投与群と未投与群では,
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に対する
薬剤感受性に大きな差は認められなかった.
結論:S.C.L.の長期装用眼の結膜のう細菌分布は,
対照限と比較して差はなく,我々の現在の装用日数で
は抗生剤;点眼の併用は必要ないと考えられた.また,
抗生剤点眼を併用した場合には,常在菌の薬剤感受性
が変化することを考慮して使う必要があると思われ
た.
1
7
.
当教室における帯状癌疹の統計的観察
〔第二病院皮膚科〉
O
酒井弥寿子・木下茂美・朝倉みどり
東京女子医大第二病院皮膚科において,昭和57年1
月から58年12月までの2年間にみられた帯状癌疹症例
について,統計的観察を行なった.この時期の帯状庖
疹患者数は216例で同期間の新来患者総数8,890人の
2.43%に相当した.男女比は1: 1. 35であった.これ
は,昭和55年1月から昭和58年12月の4年間における
帯 状 癒 疹 患 者 数 (429例u)の同時期の新来患者総数
07
,202例〉に対する割合, 2.49%と比べると,ほぼ同
じであった.次に季節的変動をみると,夏季,特に6,