DOI: http://dx.doi.org/10.14947/psychono.34.16
「顔的な表現」の使用: 顔文字研究からみた「顔」
荒 川 歩
武蔵野美術大学造形学部
The uses of face-like expression : From the perspective of emoticon research
Ayumu Arakawa
College of Art and Design, Musashino Art University
In this review, we examined; (1) the reason why people used face as emoticon, (2) the function of emoticon compared to emoji, (3) the timing we need face-like expression , and (4) the meaning of face-like expression in communication. The result implied that face-like expression is easy to understand as a figure, and has stronger ef-fects on emotion than sentences. Due to these features, emoticon was the most important way to decorate the e-mail visually, and the effective expression which defined the mood of communication to express politeness. On the other hand, in unaddressed expression such like Twitter, emoticon didn't have functions related to politeness, and it ex-pressed the sender s emotion more directly as well as decorative intention.
Keywords: emoticon, emotion, face, nonverbal communication, computer-mediated communication
顔研究における顔文字研究の意味 顔は,非言語コミュニケーションにおいて重要な位置 を占めるが(大坊,1998),「顔的なもの」が現われるの は,実際に対面する場面や映像・画像の中だけではな い。それはメールやウェブ上のブログなどテキスト空間 においても現われる。その現われ方の1つが,日本にお いて顔文字と呼ばれているものである。 顔文字の定義にはいくらかの揺らぎがあり,広義に は,メールやブログなどコンピュータ上で用いられる, 改行コードを含まない図的表現全般を指すが1,狭義に は,文字コードによって顔の形態を模した表現を指す。 コンピュータを介した通信においての使用は,1982年, Scott Fahlmanによって使われた :-) と :-( が端緒と言われ る。 携帯電話の1行に表示できる文字数の制約により顔文 字が2行にわたってしまった場合,顔としての形態は大 いに崩れるにもかかわらず,メールの印象や感情変化に ついては,2行にわたることの影響を受けなかった(荒 川・河野,2008)。これは,顔文字が,図像として知覚 されるだけではなく,語として知覚されている可能性を 示している。このように,顔文字は「顔的なもの」で あって顔そのものとは処理が異なることは,最近の fMRIやERPを用いた研究でも指摘されている(Church-es, Nicholls, Thiessen, Kohler, & Keage, 2014; 石出・村井, 2010; Yuasa, Saito, & Mukawa, 2006)。しかし,このような 違いがあっても,顔文字が「顔」文字として利用される のは,プラグマティックなレベルにおいては,一定程度 「顔」のもつ機能が期待されているからと考えられる。 この顔文字は,顔の形態を模しているという意味で 「顔的なもの」でありながら,顔とはさまざまな点で異 なる。第1に,生理的・身体的制約をもたないため,媒 体の技術革新の影響を受け,加えて文化や流行の影響も 受けるし(Chen, Feldman, Kroll, & Aragon, 2014; 小形, 2012; Park, Barash, Fink, & Cha, 2013; Sukyadi, Setyarini, & Junida, 2011; 安岡,2012; Yuki, Maddux, & Masuda, 2007), 第2に,実際の顔では意図せず表情を表出する可能性が あるのに対して,顔文字では意図しない表出は想定でき ず,さらには,対面場面で少なくとも無表情という表情 を発してしまう顔とは異なり,表出するか否かも任意で ある(荒川,2008)。よって,顔文字は,コミュニケー Copyright 2015. The Japanese Psychonomic Society. All rights reserved. Corresponding address: College of Art and Design,
Musashino Art University, 1–736, Ogawa-cho, Kodaira-shi, Tokyo 187–8505, Japan. E-mail: [email protected]
ションにおいて「顔的なもの」が必要と考えられる場面 で現われていると考えられる。 このような顔と顔文字の差違を利用して顔文字を研究 することで,「顔的なもの」がコミュニケーションにお いていつ必要なのか? 顔はどのような役割を果たして いるのか? 顔的なものと言語情報はどのような関係に あるのか? という諸問題を考察するために必要な情報 が得られると考えられる。 これまで顔文字はCMCにおける非言語コミュニケー
ションとして語られてきており(Walther & D Addario, 2001),それによって一見説明可能ではあるが,用語に よって過剰に理解してしまうのを避けるため,一度括弧 にいれて,その実際の機能を再検討する必要がある。そ こで本論考では,なぜ顔文字は顔4文字でなければならな いのかを考えた上で,顔文字の機能を絵文字と対比して 検討し,さらに,いつ「顔的なもの」が必要なのかとい う問題に進めて,最後に,顔文字研究によって示唆され る「顔的なもの」がコミュニケーションで使用される状 況について検討したい。 なぜ顔文字は顔でなければならないのか? 顔文字は「顔的なもの」と述べたが,Figure 1に示し たように,広義の定義で顔文字を考えた場合には,さま ざまな表現が用いられる。それらは,表象しているのが 顔か否か,文字コードで描かれたものか(本稿では,こ れ以降顔文字と呼ぶ。ただし先行研究の紹介においては 特に重要でない場合元の論文に従う)画像か(本稿では, これ以降絵文字と呼ぶ)によって大きく4種に分けられ る。画像の使用は,媒体やソフトウェアに依存するた め,いわゆるパソコン上のメールでは少なく,携帯電話 のメールやLine,Skype,ブログなどのサービスでより 用いられる傾向がある。絵文字を除き,顔文字に限る と,実際には,顔以外の表現というのは極端に少ない。 最も流通していると思われる“orz”でさえ,理解不能 な人が多い。これは,文字コードの制約のなかでは,顔 以外のものが描かれてもそれがそのものと認識されにく いことに起因する(安岡,2012)。すなわち,「顔的なも の」はポップアップして認識されやすいというその特徴 によって(Hadjikhani, Kveraga, Naik, & Ahlfors, 2009),顔 文字のなかで特権的な地位を占めていると考えられてい る。 顔文字の機能を絵文字と対比で考える Miyake (2007)は,携帯メールに現われる顔文字の機 能について分析し,顔文字については,「身体動作」,「対 応する感情語なしで感情を示すもの」,「対応する感情語 を伴って感情を示すもの」という3種がある一方,絵文 字に関しては,それらに加えて,「プロソディの補助」 と装飾が主目的のようにみえる「あいまいなもの」があ ると指摘している(日本語訳は引用者の一部意訳)。 このように,文を装飾する習慣は,グーテンベルグ聖 書から,近年の小中学生の間で交換される手紙(cf. デ コ研究クラブ,2013)にいたるまで行われているもので あり,このような顔文字の使用は,Miyake (2007)の指 摘しているように,表記のヴァリエーション(例: さん くす),非標準的な文字サイズやスペル(例: ぁりが とぉ),文字の分解(例: ぁレ) ヵゞ⊂ぅ),言葉遊びな どと並ぶ視覚的な表記の1つであり,表現の自由を回復 する行為の一部であると考えられる。 視覚的表記に前述のような機能があり,それが(少な くとも一部の人にとっては)コミュニケーションにおい て重要なものであるならば,絵文字の使用が制限される 場面でどのようにその機能が達成されているかが問題と なる。Miyake (2007)の先の顔文字の機能分類では,装 飾の機能を前景化したカテゴリを設けていないが,顔文 字も,前述の視覚的表記の一種なのであるから,絵文字 が制限されている場面における装飾表現の一つであると 考えられる。 つまり,前に述べたように,文字コードで図的なもの を読み取ってもらう際には顔が最もわかりやすいという ことを考慮すれば,顔文字の主たる目的は装飾にあり, その道具/契機として,感情と結びつけて用いられてい る可能性が考えられる。顔文字の使用には個人差がある が,顔文字を使用しない人が感情自体も乏しいと考える のは不合理であり,装飾の意図の有無が顔文字の使用に 主に影響していると考えるほうが合理的であることもこ の解釈を支持する根拠といえよう。 なぜ人は文を装飾するのか? なぜ人は文を装飾するのかを明らかにするには,どの ような人が/どのようなときに文を装飾するのかを分析 Table 1.
Types of emoticon and emoji (emoji are extracted from http:// emoji7.jp/. Actual figures are displayed in color.)
Face Not Face
Character code
orz
することが有効であると考えられる。
その前提として,それぞれの文化および下位文化にお ける顔文字の受容度が十分高いことが必要である。それ は,顔文字には使用する言語による違い(Kavanagh, 2010; Vogel & Janssen, 2009)や性差(文化庁文化部国語 課,2004; Tossell et al., 2012; Witmer & Katzman, 1997; Wolf, 2000),経験(荒川・中谷・サトウ,2005, 2006)が影響 し,顔文字を受容しない文化では顔文字は使いにくいか らである。 顔文字の使用が文化だけに起因するものではないこと は,第1言語話者と第2言語話者の会話の中では,第2言 語話者のほうが顔文字を多く使うという報告(Aragon, Chen, Kroll, & Feldman, 2014)からも示されるが,ほかにも, 顔文字の使用の有無に影響する諸要因が報告されている。 その第1は,相手が感じている感情の種類である。相 手が感じている感情の種類によって,顔文字を付与する 適切さは異なり,受信者が不安を感じているときには笑 顔の顔文字を付与するのがより自然だと感じられる(荒 川・竹原・鈴木,2006a)。すなわち,顔文字は相手のネ ガティブな感情を解消する必要性がある場面で用いられ ている。 第2は,受け手との関係である。他者との関係を深め ていく過程で,顔文字が用いられる頻度に違いが認めら れ,顔文字の使用は関係の初期に多い(花井・小口, 2008)2。このことは,これから関係を狭める必要性があ る場面で顔文字が使用されること(荒川,2005)を示し ている。 第3は,コミュニケーションを介して達成しようとして いる課題である。同じ関係の人であっても,課題が社会 情動的課題(友達へのプレゼントを考える)のほうが, タスク志向課題(学校の重要な企画を考える)よりも, 顔文字の使用頻度は多い(Derks, Bos, & Von Grumbkov, 2007)。また,感情価と交互作用があり,ポジティブな気 分のときには課題による差はなく,ネガティブなときに は,社会情動的課題では顔文字使用が増えるのに対し て,タスク志向的な課題では減る (Derks et al., 2007)。こ のことは,相手をポジティブな感情にもっていく必要が ある場面で顔文字が使われていることを示唆するだろう。 第 4は,相手の感情を変える必要性であり,基本的 に,メールにおいては,前述のように女性のほうが顔文 字を多く使うことが知られているにもかかわらず,人気 のあるブログなどでは,性差がない(Kavanagh, 2010), あるいは逆に男性作者のほうが多く使うという報告もあ る(Huffaker & Calvert, 2005)。すなわちこれらの見かけ の性差は対面場面における表出行動への積極性の性差 (大平,2010),およびネット上で発言力のあるユーザー ほど,顔文字を使うという傾向(Tchokni, Séaghdha, & Quercia, 2001)の両方に影響を受けると考えられる。
第5は,それほどシリアスではない場面という前提で ある。ネガティブな感情に受け手をもっていきたいとき (怒りを伝えたいとき)には使われない傾向にあること
が指摘されている(Kato, Kato, & Scott, 2009)3。
これらは,顔文字を用いるのは,シリアスである必要 のない場面において,受け手の感情をポジティブな方向 に持っていくことが求められる場面であるという点で共 通し,ネガティブ・ポライトネスやポジティブ・ポライ ト ネ ス に関 わ る 場 面 と い え る(Skovholt, Grønning, & Kankaanranta, 2014)。
これらの期待された機能を顔文字は実際に果たしてい ると考えられる。実験研究でも,顔文字の使用によっ て,言葉の攻撃性を弱める効果(Thompsen & Foulger, 1996)や,受け手の感じているネガティブな感情を緩和
する効果(荒川・竹原・鈴木,2006b)がある可能性が
指摘されており,メッセージと反対の顔文字を付与する ことでそのメッセージ自体の感情価を緩和することがで きることが指摘されている(Derks, Bos, & Von Grumb-kow, 2008). また,ビジネス場面での顔文字の使用については特に 日本では否定的な影響を指摘するものが多いが (Ellens-burg, 2012; 竹原・栗林・水岡・瀧波,2005; 戸梶,1997), 企業で従業員がメールで議論をするような場面でも,笑 顔の顔文字の付与がポジティブ感情を増加させ (Luora, Wub, Luc, & Tao, 2010)4,送り手の評価にポジティブに働
2 ただし,花井・小口(2008)の測定期間である 14 日間よりも長い,6カ月の追跡調査をしたTossell et al. (2012)の調査は時期による変化が無かったと報 告している。 3 この結果として,顔文字は,対人知覚に影響し,顔 文字使用で,開放性が高く,誠実性が低く評価され るという報告もある(Xu, Yi, & Xu, 2007)。
4 しかし,これは,メールのような時間差が生じる交 渉の場合であり,そのような時間差交渉では,顔文 字を使用した方が,競争的な言動(拒否や不同意) が減るのに対し,チャットのようなリアルタイムの やりとりにおいては,顔文字を使用した方が,競争 的な言動(拒否や不同意)が増えると指摘されてい る(Braumann, Preveden, Saleem, Xu, & Koeszegi, 2010)。ただ,顔文字が使用できることによって, 雰囲気を壊さずに拒否や不同意が行えることを示し ているとも解釈できる。
くという研究もある(cf. Byron & Baldridge, 2007)。また, 日本の研究でも,ビジネス場面ではないが,少なくとも 若い世代では絵文字のある方が丁寧だと感じられること を示唆する研究結果もある(北村・佐藤,2009)。
結果的に,顔文字は,ムードを定義する記号(Salló, 2011)であり,会話の構成要素そのもの(Jibril & Abdul-lah, 2013)であるといえる。このような顔文字のムード 情報提供機能は,CMCにおいて,文字情報チャネルと は異なるチャネルの必要性もしくは有用性を示してい る。人は多くのコミュニケーションにおいて,非言語情 報チャネルと言語情報チャネルの両方を統合的に利用し ていることが知られており,身振りと発話の関係で言え ば,McNeill (1987)の成長点理論やFreedman(1972)の 身振りと発話の関係モデルにみられるように,言語と非 言語の両チャネルでコミュニケーションの目的を達成し ようとしていると考えられる。CMCにおける文字の装 飾,そしてその一種である顔文字は,CMCにおいて抑 制された非言語チャネルの形を変えた復活であり,この ように2つめのチャネルである顔文字があるからこそ, 皮肉な表現も使うことができるようになっている(Ku-mar & Suresha, 2011)。このように,文字情報ではなく, 顔文字がムードを定義する記号として受け手により強く 影響するのは,顔文字が,文字情報よりも処理がなされ や す い こ と も影 響 し て い る と 思 わ れ る(Comesañaa, Soaresa, Pereab, Piñeirod, Fragac, & Pinheiro, 2013)5。
なお,前述のようなポライトネスの影響は特定の受け 手がいる場合であり,ツイッターやウェブ上の感想のよ うに自己の状態について一方的に発信する際には,少し 様相は異なる。このような場面では,相手の感情に配慮 する必要がなくなるため,顔文字を使う前提として,ポ ジティブな感情である必要はない。そのため,送り手の 感情と顔文字の関係はより直接的になる。その結果,顔 文字が付与された文では,顔文字の感情価を加味するこ とで文章の感情価の評価がしやすくなるのみならず(Lo, 2008; Kumar & Suresha, 2011),顔文字の感情価は,文章
と一致しなかったとしても,文全体と一致する傾向があ る(Boia, Faltings, Musat, & Pu, 2013)。すなわち,顔文字 は,文章情報以上に送り手の感情と関係すると考えられ て い る。 送 り 手 の 感 情 と 顔 文 字 の 関 係 を 検 討 し た Hogenboom et al. (2013)は,文に同じ感情価の顔文字を つけた場合(ポジティブな文にポジティブな顔文字をつ けた場合,ネガティブな文にネガティブな顔文字をつけ た場合)にその感情が強まり,ニュートラルな文にポジ ティブ,ネガティブな顔文字が付与されると,文の意味 がその顔文字の感情価に代わるのに対して,文に逆の感 情価の顔文字をつけた場合(ポジティブな文にネガティ ブな顔文字をつけた場合,ネガティブな文にポジティブ な顔文字をつけた場合),文全体が顔文字の感情価にな ると仮説を立て,その方法で2080の文を分析したとこ ろ,顔文字を無視して文だけで判断した場合の感情価の 正答率である22%よりはるかに向上して,94%の正答率 で文の感情価を判断できるようになったと報告してい る。
これは,現代版の Mehrabian & Ferris (1967)の公式 と呼べるかもしれない。Mehrabian & Ferris (1967)は, “Total attitude=7%Verbal+38%Vocal+55%Facial” と 考 えたが,論理に不備があることを承知で非常に単純化し ていえば,前述の結果は,文の態度=22%文字情報+ 94%顔文字−16%両方あった場合の重複情報であること を示すといえるかもしれない。 このように顔文字が文章の感情価と一致するため,近 年,Twitter等で,社会全体の抱える感情を測定し,経済 の先行き予測に役立てようと試みられているが,感情語 のみならず,顔文字のみによってもある程度予測が可能 だと考えられている。実際に,Vogel & Janssen (2009)の 研究は,社会的なできごとと Twitter上に現われるポジ ティブ,ネガティブ,ニュートラルの顔文字の頻度が連 動していることを指摘している。 まとめと展望 このように,顔文字は,図像として形成されやすく, かつ,文字情報よりもインパクトが強いという特性を活 かし,装飾として機能し,また,文におけるもう一つ の,より強力なチャンネルとしてムードを定義するもの として機能する表現チャネルであると考えられる。ま た,具体的な宛先がある場面ではポライトネスの一ツー ルとして,それが必要な場面で使用される。顔文字がシ リアスな文脈において不適切だと感じられるのは,葬儀 などで華美なものを控えるのと同じなのかもしれない。 他方で,宛先のない場面においては,ポライトネス方 5 ただし,ASDの場合は顔文字よりも言語のほうが容
易に処理される(Han, Yoo, Kim, McMahon, & Renshaw, 2014)。また,より顔的な要素が強い絵文 字のほうが,顔文字より心理的影響が大きいという 指摘もある(Ganster, Eimler, & Krämer, 2012)。この ような記号の効果は表情そのものより強い場合さえ あるかもしれない。たとえば,統合失調症の場合, 顔写真よりも顔文字のほうが識別しやすいという報 告もある(Manalai, Manalai, Myint, Ata, & Haracic, 2012)。
略としての機能はなく,装飾の機能とともに,書き手の 感情をより直接的に表していると考えられる。
なお,近年,LIWCの辞書を使って顔文字との共起関
係を調査したPark, Barash, Fink, & Cha (2013)は,顔文 字が社会や感情,接続詞,空間,時間に関する言葉と共 起すること,不安や,抑制,家,金,信仰,死に関する 言葉とはほとんど共起しないこと,また,笑顔の顔文字 とネガティブな顔の顔文字,つまり :( と T_T を 比較すると,前者の方が,社会,感情,知覚に関する言 葉と共起しやすく,後者の方が,認知や生物学的な言葉 や関係性を示す言葉と共起することが多いことを指摘し ている。今後このように,顔文字が使用される細かな文 脈についての理解が進むことで,顔的なものがいつ使わ れる必要があるのかがより明らかになると思われる。 引用文献 荒川 歩(2005).顔文字使用についての語りとその質 的分析 同志社心理,51, 17–26. (Arakawa, A.) 荒川 歩(2007).顔文字研究の現状と展望: 非言語コ ミュニケーション研究の視点から 心理学評論,50, 361–370. (Arakawa, A.) 荒川 歩・河野直子(2008).顔文字の表示形態および 途中での改行がメールの印象評定および受信者の感情 に与える影響 感情心理学研究,15, 107–114.
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