日本認知・行動療法学会 第44回大会
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-ワークショップ概要
WS-03 CRAFTを応用した長期ひきこもりの家族支援の実際
境 泉洋
宮崎大学教育学部
本ワークショップでは、近年注目されている長期高
年齢化したひきこもりの実態とともに、そうした事例
に対するCRAFTを応用した家族支援について紹介しま
す。
まず、ひきこもりの現状に関する最新のデータを紹
介し、ひきこもり取り巻く現状について解説します。
具体的には、近年、ひきこもり本人の長期高年齢化を
始めとした複合的課題が注目されている現状などにつ
いて紹介します。
その後、ひきこもりの家族関係について行動論的視
点からの研究を踏まえながら、ひきこもり状態が慢性
化していく中での家族関係の変遷について理解を深め
てもらいます。ひきこもりの家族支援においては、家
族が経験してきたプロセスへの理解が重要になるため
です。
こうした基礎知識を踏まえて、CRAFTを応用した家
族支援の実施手順を解説していきます。具体的には、
暴力的行動の予防、家族自身の生活を豊かにする、家
族関係の基盤作り、望ましい行動を増やす、望ましく
ない行動を減らす、相談機関の利用を勧めるといった
パートの手順を解説します。本ワークショップではこ
うした要素の実施手順を紹介したうえで、長期化した
ひきこもり事例への適応について紹介をします。
WS-04 マインドフルネス的な認知・行動療法
熊野 宏昭
早稲田大学人間科学学術院
マインドフルネスとは、“今の瞬間の現実に常に気
づきを向け、その現実をあるがままに知覚し、それに
対する思考や感情には囚われないでいる心の持ち方、
存在の有様”のことである。これは、2600年前にブッ
ダが推奨した体験と関わる際の意識の持ち方を意味す
るが、日本でも様々な武道・芸道などを通して古くか
ら実践されてきており、日本文化の底流を成している
と言ってよい。
そのマインドフルネスが広く臨床適用されるように
なったのは、1970年代に、 8 週間のグループ療法とし
て慢性疼痛への適用から始まったマインドフルネ
ス・ストレス低減法(MBSR)からである。その後、
2000年前後より、境界性パーソナリティ患者を対象に
した弁証法的行動療法(DBT)、再発性うつ病を対象に
したマインドフルネス認知療法(MBCT)、様々な精神
疾患や心身症等を対象にしたアクセプタンス&コ
ミットメント・セラピー(ACT)やメタ認知療法(MCT)
などが広く用いられるようになり、多くのランダム化
比較試験等でもその有効性が示されてきた。
上記の内、MBSR以外は、認知・行動療法の発展の流
れの中で開発されてきており、マインドフルネスを積
極的に活用する認知・行動療法は、「新世代の/第三
世代の/マインドフルネス的な認知・行動療法」と呼
ばれ、わが国でも過去10年ほどの間に広く実践される
ようになった。本ワークショップでは、昨年に引き続
き、演者の研究室で実践してきたACTとMBSR・MBCTの
実際について、運用上の工夫や留意点なども含めて解
説し、参加者の明日からの臨床に役立ててもらえるよ
うにしたい。