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『重層的経済圏』下の東・北東アジア地域連携研究 : 北太平洋経済圏と北太平洋物流ネットワーク構想を中心にして

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(1)

重層的経済圏』

下の東城東7ジ7地域連携研究

一北太平洋経済圏と北太平洋物流ネットワーク構想を中心にして-2007年 (平成19年)6月

(2)

序 - 「重層 的経済圏」 と東 ・北東 ア ジア地域連携

1

問題意識

2

論点整理

3

研究 目的

4

研究計画 Ⅰ.東 ア ジア物流 ネ ッ トワー クの発展

1

東 ア ジア物流 ネ ッ トワー クの台頭

2

強 まる日本 と東 ア ジア物流 ネ ッ トワー クとの結 びつ き Ⅱ.日本 の地域経済社会活性化 と東 ・北東 ア ジア地域連携

1

重層的広域化 とボーダ レス化

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(1)

「重層 的経済圏」 の中心軸 としての 「経済社会 圏」 と東 ・北東 ア ジア地域連携 ---・---

1

9

(2)

「ブロ ック圏」形成 と束 ・北東 ア ジア地域連携

2

束 ・北東 ア ジア地域 ネ ッ トワー クの形成

(1

)東 ・北東 ア ジア地域交流 ネ ッ トワー ク

(2

)東 ・北東 ア ジア地域国際分業

Ⅲ.

北太平洋物流ネ ッ トワー クと日本海 ・東海

BRI

Cs

分業構想

1

同心 円的経済 圏 としての 日本海 ・東海

BRI

Cs

分業

(1)

「北東 ア ジア経済 圏」 か ら 「北太平洋経済圏」へ

2

1

2

2

2

2

2

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25

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3

1

(2

)北東 ア ジア分業 と北太平洋分業 の リンケー ジによる日本海 ・東海

BRI

Cs

分業 --・---

3

1

2

「日本海 ・東海物流ネ ッ トワー ク」 と 「北太平洋物流ネ ッ トワー ク」 との リンケー ジ -- -

-3

2

(1

) 日本海 ・東海物流 ネ ッ トワー クの問題点

(2)

「北太平洋物流 ネ ッ トワー ク」構想 ① 日本 の国際物流 ネ ッ トワー クの将来像 ② 構想実現 のための施策 (3)「北太平洋物流 ネ ッ トワー ク」拠点 としての 「北陸 ・新潟経済圏」 の問題点 と課題 一新潟県 のケースを中心 に して -① 「北太平洋物流 ネ ッ トワー ク」拠点の可能性

a.

ゲ ッ トウェイ機能 における拠点性 b.対米 国際分業 の重要性 ② 「北太平洋物流 ネ ッ トワー ク」拠点 に向けての課題 a.二 つのイ ンバ ラ ンス解消 b.地元港湾利用 の拡大 C.国内物流 ビジネスネ ッ トワー クとの連携強化 Ⅳ. 日本海 ・東海BRICs分業 と 「北陸 ・新潟経済 圏」 の課題

1

「広域 ビジネス経済圏」 としての 「北陸・新潟経済圏」

3

3

3

7

3

7

4

0

(3)

2

広域経済 圏を支 え る 「経済社会 圏

3 日本海 ・東海BRICs分業 と 「北 陸 ・新潟EPA」の好循環 Ⅴ.事例研究 1 新潟県 中越企業 の ヒヤ リング結果 につ いて

A.

東芝 ホームテ クノ株式会社 B.株式会社 山之 内製作所 C.遠藤工業株式会社

D.

山崎金属工業株式会社

E.

シ ンワ測定株式会社 F.株式会社 コロナ 2 新潟県 コ ンテナ貨物貿易 の現状 と課題 A.新潟県 コ ンテナ貨物貿易 の現状

1

.新潟県 の外貿 コ ンテナ貨物取扱状況 (1)TEU ・ベ⊥ス (2)トン ・ベ ース

2.

新潟県企業 における外貿 コ ンテナ貨物 の港湾別取扱状況

(1

)新潟県企業 における外貿 コ ンテナ貨物 の港湾別輸 出入 (2)新潟港外貿 コ ンテナ貨物 の航路別 ・品 目別取扱量 B.問題点 と課題 1. 問題点 (1)新潟港利用率格差 問題 ①輸入 における新潟港利用率上昇要 因 (卦輸 出における新潟港低利用率要 因 (2)「空 コ ンテナ」 問題 ① 「空 コ ンテナ」 の発生 ②対 中国 コ ンテナ貨物 にお ける 問題の 深刻化 (3)輸 出入 イ ンバ ラ ンス問題 との 関連性 2.課題 (1)新潟港 の輸 出利用率 引 き上げ (2)新潟県 の中長期 国際物流戦略 (彰 「ベース ・カー ゴ」 の確保 ②北米航路 開設 3

考資料 A

.

「企業 ヒヤ リング」質 問項 目

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7

B

.

関連研究 一新潟県 中越地域企業の 「経済 圏別市場獲得型 ビジネスモデル」研究 ----

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0

0

[参考]「東 ア ジア共 同体」 につ いて

-

(4)

2-序 - 「

重層的経済圏

と東 ・北東 アジア地域連携

本研究 は、「重層的経済圏」 を通 じての東 ・北東 アジア地域連携が 日本 の地域経済社会活性化 にとっ て如何 に重要であるかを明 らかにす るための ものである。 こうした研究の意義をご理解頂 くためには、 本研究の背後 にある問題意識、問題意識 に係わる若干の論点、本研究の 目的そ して研究計画、な どにつ いて筆者な りの考え方を予め述べてお くことは有意義であろう。

1

問題意識

最初 に本研究の問題意識 について。 現在、 アジア とくに東 アジア (注1) においては、経済統合気運 の高 ま りを背景 に してFTAやEPA (注2) の交渉が活発 に行われている。云 うまで もな く北東 アジアで も、 こうした動 きと無関係ではな く、 日中韓三 カ国を中心 に してFTA問題が論議 され始 めてお り、 日韓両国間では既 に二国間交渉が始 まっている。だが、地方経済圏や ビジネス経済圏を基盤 にして形成 されてきたこれまでの 「自然経済圏」 とは異な り、FTAやEPAは国家間の通商交渉で もある以上、 そ こにはアジア特有の複雑な国際関係の 投影が避 けられず、その交渉 は必ず しも順調 に進展 している訳ではない。 とりわけ複雑な国際関係を抱えている北東 アジアにおいては、 日中韓FTAとい う多国間FTA構想が 様 々に提起 ・提案 されているにもかかわ らず、それ らは、交渉のテーブルに来 るにはほど遠 く、思いの 外、 困難 に遭遇 している。既 に交渉が開始 されている筈の 日韓FTA交渉です ら暗礁 に乗 り上 げている ということか らも、 このことは容易に理解 されよう。 だが、北東アジアにおける強力な地域連携 とりわ け経済的連携抜 きには、アジアとくに東 アジアにおいて経済統合が順調 に進展す るとは到底想定 し難い ということもまた否定できない事実である。加えて、北東 アジァにおける経済連掛 ま、東アジア経済統 合 にとって必要であるばか りではな く、 日本海沿岸地域 とくに産業集積地域やそこに立地す る企業の活 性化 ・発展 自体 にとって も不可欠な課題である、 ということは論 をまたないであろう。 そこで、一方ではこうした国家間の交渉が不可避的に遭遇するであろう諸問題や諸困難-とりわけボー ダ レス化の陥罪 とも云 うべき 「国益」の衝突 (注

3

) -を回避 しなが ら、他方ではアジアにおける経済 統合を推進 してい くためには、東 アジアさらには北東 アジア 「経済圏」 に対 して地域 レベルで も連携す ることが必要であ り、かつそれは、束 ・北東 アジア地域連携の下で 自らの地域活性化を 目指す 日本の新 しい国土計画 において も不可欠な課題ではないのか、 というのが本研究の問題意識である。

2

論点整理 そこで次 に、以上の問題意識 に係わる論点を整理 しておこう。 第一 に、問題 に対す るアプローチの方法 として、大企業や国家が前面 に出るナショナル ・アプローチ だけではな く、中小企業や地域企業を主体 としかつ地域 自体が前面 に出るローカル ・アプローチ も必要 であるということだ。 しか もそれは、地域経済活性化 という観点か らも見落 とせない論点なのである。 第二 に、 国際分業問題を取 り上 げる際には、貿易協定 としてのFTAだけではな く投資協定 を も含め たEPAを も考慮の対象 とす るのか、今 日のア ジアにおける国際分業 の実体 に合致 している (注4)と いう点である。 その理 由として挙げ られるのは、次の三点である。一つには、今 日のアジアとくに東 ア ジアの国際分業 は 「産業内分業」を中心 としているということだ。つま り、それが工程間分業であれ付 加価値分業であれ、いずれにせよその主たる担い手 は直接投資つま り企業進 出に他な らない以上、投資

(5)

環境整備の一環 としての投資協定の重要性 は高 まらざるを得ないのである。二つには、 アジアとくに北 東 アジアにおいては今なお国家の役割 に限界があるということだ。

FTA

が関税引き下 げない し無税化 を 目標 としている以上、関税権を持つ国家が主導す ることにな らざるを得ないが、EPAは ビジネス環 境の

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(互換性) を 目的 としている訳 だか ら、地域 と くに地域企業が積極的に関わること がより可能であ りかつ望ま しい-上述 したように国家間が緊張 ・対立関係 にある場合にはとくにそうだ-か らだ。、その結果、「地域EPA」も実現性を有す る しまた望 ま しいということになる。 そ して最後 に、 「地域EPA」は上記 の第一 の問題意識 に沿 った ものであるとい うこともまた見落 とせないであろう。

(なお、

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EPA

論 はこれだけでは終わ らない。

FTA/

EPA

ネ ッ トワーク化 は、今や単なる

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A論 に止 ま らず、そこに金融 ・環境 ・人材育成 ・エネルギー問題な どがオーバーラ ップ し、重層的地域 協力論へ と発展 しは じめてお り、 さらには東 アジア統合論へ と急進展す る様相す ら示 しているか らだ。 こう した事情 につ いて は、 参考迄 に拙論 を紹介 して お くことにす る。 興 味 の あ る方 は、本稿末尾

(

p.

103-108)の

『東 アジア共 同体』 について

を参照 されたい。) 第三 に、北東 アジアが持つ二面性である。 それは、「北東 アジア経済圏」 の再定義 に も繋が る論点で ある。 すなわち、北東 アジアは一方ではアジアの構成員であ りなが ら、他方では北太平洋 に位置 してい るということが重要である。 経済圏の選択 に関 しては、 そ もそ も

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上 の観点が不可欠であ り、 そ うした観点 に立てば、経済圏はもともと 「同心円的経済圏」 という性格を色濃 く帯 びている。 だとす れば、北東アジアにおける同心 円的経済圏は、上記の地政学的二面性 と決 して無縁ではないということ になる。 要す るに、「北東 アジア経済圏」 は、一方では 「東 アジア経済圏」 にとって不可欠な一翼をな す とともに、他方では 「北太平洋経済圏」の有力な一角を も占めているという意味で、その同心 円的展 開において、そ もそ も二面性を伏在 させているということをわれわれは見落 としてほな らないのである。 従 ってわれわれは、「北太平洋経済圏」 として再定義 され得 る 「北東 アジア経済圏」 の今 日的意義を改 めて認識 してお く必要があると云えよう (注

5

)。 第四に、「北東 アジア経済圏」再定義論すなわち 「北太平洋経済圏」論 は、 日本海 ・東海分業及 び 日 本海 ・東海物流ネ ッ トワークのあ り方 に も深 く関わ っているという点である。「北東 アジア経済圏」 は そ もそ も地方経済圏 としての 「環 日本海経済圏」 を基盤 に してお り (注6)、他方 「環 日本海経済圏」 は 日本海 ・東海分業論 に依拠 している。 従 って、「北東 アジア経済圏」 を 「北太平洋経済圏」 として再 定義す るとい うことは、 と りもなお さず、 日本海 ・東海分業論 の北太平洋分業論 -それは後述す る BRICs分業論 にも繋が っているが-への転換 と、それ と表裏の関係 にある日本海 ・東海物流ネ ッ トワー ク論の北太平洋物流ネ ッ トワーク論への転換、 という二つの転換論を合意 している、 ということが重要 である。か くして、「北東 アジア経済圏」 の二面性 は、 日本海 ・東海物流ネ ッ トワークの二面性 に も繋 が ってお り、従 って、 日本海 ・東海物流ネ ッ トワーク転換論 は、実 は、「北東 アジア経済圏」 の持つ こ うした二面性を有効 に活用 しようとい うものに他な らないのである。 第五 に、 とはいえ経済圏選択の観点は多元的でなければな らにということも見落 とされてほな らない であろう。 経済圏の選択基準を、 こうした同心 円的基準論だけに求め、単なる地政学的基準 にのみ依拠 す るな らば、 アジア全体 に係わるメガ トレン ドを見失 い大局的判断を見誤 る結果 とな りかねない。上述 したように、東 アジアにおける経済統合への歩みが、重層性を背景 に して急速 に進展 し始めてお り、既 に統合の理念す ら問われ始めている今 日、 この ことはとくに強調 しておかなければな らないであろう。 第六 に、東 ・北東 アジア経済圏論 は日本の経済社会発展論 とも密接 に関連牲 しているということだ。 日本の経済社会 は少子化 に伴 う人 口動態的-すなわち

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上の-変化をlK・に余儀な くされてお

(6)

-4-り、 しか もそうした変化はとくに地方の経済社会の停滞 ・衰退に繋が りかねないということカ噸 念

され

ているが、そうした変化がgeography上の変化すなわちアジアにおける経済圏形成問題 とオーバーラッ プしているということが重要である。従 って 日本は、アジア経済の台頭を背景 とす る東 ・北東アジア経 済圏との相互依存関係深化 によってアジア経済の活力を自国の経済発展に繋げてゆ くとともに、それだ けではな く、それを少子高齢化 という人 口構造の変化 に因る地方の経済社会の停滞 ・衰退か らの脱却 に 結びつけていかなければな らない-という意味で二重の課題を背負 っているのである。 もし日本がこう した二重の課題への対応に失敗すれば、 アジアとの相互依存関係深化は逆 に地方の停滞 ・衰退を加速 さ せ るという結果にす ら陥 って しまうということを否定できないのである。一方では、中国 ・アジアとの 国際分業関係強化を背景 にして 日本経済の回復 ・上昇が進展 しているにもかかわ らず、他方では、地域 経済においては、少子高齢化 という構造変化要因がこうした景気回復 ・上昇 という循環要因を相殺 して いるために、地域的披行性を強めてお り、その結果、本来は北東アジア ・環 日本海分業の恩恵に浴 して いる筈の北陸 ・新潟地方経済です ら地域経済活性化 にいまなお必ず しも成功 しているとは云い難い-と いう日本経済の現状か らもこのことは容易に窺えよう。か くして、一方では、少子化時代における日本 経済の 「新成長 シナ リオ」 (注 7) は、 アジアにおける地政学的な変化を も考慮 に入れた ものでなけれ ばな らず、他方では、東 ・北東アジア経済圏問題 もまたそうした観点に立 って捉え られるべきだ、 とい うことになる。 第七 に、上記の点は、東 ・北東アジア経済圏と日本 との連携は実は日本の新 しい国土利用計画 との関 連性が極めて重要であるということを示唆 している。新国土利用計画 は 「広域地方計画」 (注 8) に依 拠 しているとされるが、その基盤をなすのは東 ・北東アジア経済圏 と連携 した 「広域地方経済

」 (注 9) に他な らない。そ して、「広域地方経済国」 は、一方で束 ・北東アジア経済圏 との連携を強めると ともに (注10)、他方では 「経済社会

」 (注11)形成による地域の経済社会再生 ・活性化 とも深 く結び ついた もので もなければな らない筈だ。何故な らば、「経済社会圏」が有 している 「地域産学官協力」 モデル としての意義は、 グローバル化 ・ボーダレス化時代における ``重層性''の下でこそ発揮 され得 る か らだ。 このことか らも明 らかなように、国土利用計画が 「新国土利用計画」たる所以 は、「経済社会 圏」 ・ 「広域地方経済圏」 ・ 「束 ・北東アジア経済圏」か らなる三つの同心円的経済圏における "重層 性''-本稿ではこうした重層性を特質 とする地域経済圏をひとまず 「重層的経済圏」 と呼んでおこう一 にこそ求め られるペきだということである。要す るに、現在の 日本における地域経済社会の活性化は、 そうした意味での 「重層的経済圏」の下での束 ・北東アジア地域連供を不可欠 としているということだ。 最後は、束 ・北東アジア経済圏を 「自然経済圏」た らしめているビジネスネ ッ トワーク (注12) と地 域経済 との関連性に係わる。 ビジネスネ ッ トワークの中で も、生産 ・販売 ・物流ネ ッ トワークと産業集 積地域 との関連性が重要であ り、 とくに産業集積地域 ・企業の活性化 ・発展に対 して果たす 「国際物流 ネ ットワーク」の重要性を強調 しておかなければな らないであろう。 アジア太平洋地域がそ もそ も、大 陸諸国 と並んで、 日本をは じめとす る多 くの島峡国家か ら成 り立 ってお り、 これ らの諸国はラン ド・ブ リッジとともにオーシャン ・ネ ッ トワークによって繋が っているという地政学的条件を も考慮すればi そのことは容易に領 ける筈だ。

3

研究 目的 ではわれわれの研究 目的は何か。 以上の論点整理の結果、北東アジアにおいては、 日本の 「広域地方経済圏」 と束 ・北東アジア経済圏

(7)

との連携が とくに重要な課題 として浮かび上が って くる。だが、その際、忘れてはな らないのは国際物 流ネ ットワークの役割である。 何故な らば、上記論点整理の最後に指摘 した理 由の他 に、今 日では、地 域経済活性化にとって不可欠な産業集積地域 ・企業の活性化 ・発展の主因をな している国際分業を地域 レベルで支える上で国際物流ネ ッ トワークが果たす役割を無視す ることはできないか らである (注13)。 このことは、 日本、中国、韓国における地域別工業生産額の上昇 と港湾のコンテナ取扱量 ランキ ング上 昇 との相関関係か らも容易に領 けよう。 (図表序

-1

及び図表

Ⅰ-2

を参照のこと。) ところで、アジア における国際物流ネ ットワークは、上述 したように、オーシャン・ネ ットワークとランドブ リッジ ・ネ ッ トワークという二つの分野で展開 しているが、 日本の地域国際分業 とりわけ日本海沿岸地域国際分業の 発展にとって死活的に重要なのは、北東アジア物流ネ ットワークとりわけ日本海 ・東海物流ネ ッ トワー クのあ り方である (注14)。何故な らば、「北太平洋物流ネ ッ トワーク」形成を通 じての 日本海沿岸地域 における新国際分業の展開すなわち丁北太平洋経済圏」形成及 びそれを通 じて可能 になる 「BRICs分 業」(注15) こそが、 日本海沿岸地域国際分業の発展なかんづ く輸出市場拡大の鍵を握 っているか らだ。 「BRICs分業

は、西はイ ン ドを も含む汎アジア市場 にまで、 さらに東は米大陸市場 にまで、 日本海沿 岸地域企業の市場を拡大するという意味で、 日本海沿岸地域 にとっては正 に新国際分業なのであるが、 こうした新 しい国際分業の展開を可能 にするためには、「北東アジア経済圏」を 「北太平洋経済圏」 と して捉え直 し、 さらに日本海 ・東海物流ネ ッ トワークを 「北太平洋物流ネ ットワーク」へ と転換するこ とが必要不可欠なのである。 しか も、 日本海沿岸地域国際分業の新たな展開-すなわち 「北太平洋物流 ネ ッ トワーク」 に依拠 した 「BRICs分業」 -は、 日本の新 しい 「国土利用計画」 の一環である 「広域 地方計画」の基盤をな しかつ東 ・北東アジア経済圏と連携 した 「広域地方経済圏」形成に対 して も決定 的に重要な意味を持 っているものと想定 される。、っま り、 日本海沿岸地域新国際分業論 は、「経済社会 圏」、「広域地方経済圏」そ して 「東 ・北東アジア経済圏」 という三つの同心円的経済圏か らなる 「重層 的経済圏」を通 じて、東 ・北東アジア地域 と連携す ることによって、 日本の地域経済社会活性化を計 る という課題に深 く関わっているのである。 か くして本研究は、「北太平洋経済圏」形成 とそれを実現す るための 「北太平洋物流ネ ッ トワーク」 の研究を通 じて、「重層的経済圏」下の東 ・北東アジア地域連携が 日本の地域経済社会活性化 にとって 如何に不可欠な課題であるか、 ということを明 らかにす ることを目的 としているのである。その際本研 究は、以上の研究 目的に沿 って、 日本海沿岸地域における 「広域地方経済圏」の一つである 「北陸 ・新 潟経済圏」 (注16) -それは他方では上述 したように 「経済社会圏」 と重層的な関係 にあるということ を忘れてはな らないが一に焦点を当てることにす るが、事例研究についてはとくに、新潟県集積地域企 業のボーダ レス ・ビジネスとの関連性を重視す る。 その理由は、本学 (新潟経営大学)が新潟県 に所在 しているという地理的理 由もさることなが ら、新潟県集積地域企業のボーダ レス ・ビジネスにとって、 東 ・北東 アジア経済圏 との関係 は今や経営戦略上死活的な課題 にす らな っていると考え られるか らだ (注17)

4

研究計画 最後に研究計画 は以下の通 りである。

(1

) まず、 (イ)東 ・北東アジア分業 とそれを支える国際物流ネ ッ トワークの発展について概観 し、 (ロ) さらにそれが 日本の国際分業及び国際物流に対 して如何なる意味を持 っているのか-とい う諸点を明 らかにす ること。

(8)

-6-(2

)次いで、(イ) 日本 における人 口構造の変化を背景 とす る地域構造の変容が国際分業を基軸 とす る東 ・北東アジア地域間ネ ッ トワークの形成 にどのように関わっているのかを分析 し、(ロ) と くに 「経済社会圏」、「広域地方経済圏」 さらには 「東アジア経済圏」の重層的連携関係の意義 を明 らかにす る-ことを通 じて、「広域地方経済圏」 としての東 ・北東アジア地域連携のあ り 方を探 ること。 (3)第三 に、(イ)現在はとくに輸出の面で東 ・北東アジア国際分業発展の恩恵を必ず しも充分享受 しているとは云い難い 日本海沿岸地域の国際分業の現状 と問題点を解明 し、 (ロ)「北陸 ・新潟 経済圏」を中心 にして 日本海沿岸地域が東 ・北東アジア国際分業の発展 に積極的に関わってい くための方途 について、 とくに新潟県集積地域及び企業を事例 として取 り上げて考察する-こ とを通 じて、 日本海 ・東海物流ネ ッ トワークの北太平洋物流 ビジネスネ ットワークへの転換 と それを通 じて可能 になる日本海 ・東海地域における新国際分業構想を提示す ること。

(4

)第四に、(イ)やは り新潟県を事例 に して 日本海 ・東海新国際分業構想の下での北陸 ・新潟地方 における地域企業の輸出拡大のための課題を探 り、 (ロ)「地域

EPA」

としての 「北陸 ・新潟

E

PA」

の意義を明 らかにし、(八)それが、「経済社会圏」 に基礎を置 く 「北陸 ・新潟経済

圏」

形 成の可能性にどのように係わるのかを考察す る-ことを通 じて、「地域

EPA」

を検討す ること。 (5)最後に、上記の方法論的な研究を実体面か ら裏付けるために、新潟県企業を中心 として ヒヤ リ ング調査を行い、新潟県における国際物流の問題点 と課題が奈辺 にあるのか、 ということを明 らかにす ること。 われわれは、上記の研究 目的 ・計画 に別 して研究を行 った。その際、 ヒヤ リング調査 ・資料提供など を通 じて多 くの方 々に協力を得たが、そのことに対 して、 この場を借 りて改めて感謝の意を表 しておき たい。 (なお、第

6

章 「新潟県中越企業の ヒヤ リング結果について」 は、企業 ヒヤ リングに基づ き、執 筆者の責任 においてまとめた ものである。また、同 じく 「新潟県 コンテナ貨物貿易の現状 と課題」は、 新潟県資料等か ら執筆者が作成 した ものである。) なお本研究は、新潟経営大学 ・地域活性化研究所の研究プロジェク ト 「北東アジアにおける新国際分 業の展開 と北太平洋物流ネ ッ トワーク構想」 [仮題] (平成

1

8-1

9

年度研究)の一環 として行われた もの である。研究 メンバーは、イワン ・ツエ リチェフ教授、片上 洋教授、石井泰事前助教授及び姥名保彦 (研究責任者)である。本報告書は、「中間報告」 (平成

1

8

年度研究) として作成 された ものであ り、研 究責任者である姥名によって取 りまとめ られた ものである。従 って、本報告胃の執筆葺任は挙げて姥名 が負 っている。 (注

1

) ここで云 う 「東 アジア」 とは、 日本 ・中国 ・アジア

NI

ES・AS

EAN

か らなる地域のことを指 している。

(注

2)FTA

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であ り、

EPA

とは

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のこと である。

(注3)こうした 「国益」の衝突は、近隣諸国 ・地域間で最 も起 き易いということは、昨今の 日中関係 や 日韓関係を観れば容易に頚けよう。従 って、それはいわばボーダ レス化の陥罪 とも云 うべき ものである。だが、他方ではグローバ リゼーションの時代である限 り、ボーダ レス化 自体は不

(9)

可避であることも否定できない。そこでわれわれは、 こうした 「陥穿」を避 けなが らボーダ レ ス化を進める以外にないということになるが、そのためには 「共生」概念が不可欠 となる。 な お、共生論については、拙稿 「第 Ⅰ部 (序論)中国 ・アジアビジネスにおける人材育成の課題一 中国 ・テジア留学生教育の意義

-」

(新潟経営大学 ・平成

1

6

年度学内共 同研究 『中国 ・アジア ビジネスと人材育成 一留学生教育 に対する新たな視点 -

』)

p.

7-1

4

を参照のこと。 (注

4)

日本政府 も、 こうした観点に立 って、

FTA

EPA

をともに積極的に推進 している。 詳 しくは、新潟経営大学紀要

1

3

号掲載の

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3

8

-3

9

を参照のこと。

(注 5) さらに敷術するな らば、以上の文脈の下では、 日本海沿岸地域を起点 とした 「同心円的経済圏」 は、一方では

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の一翼を担いなが らも、他方では

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の一環を もな しているということになる。なお、 こうした問題意識に基づ く

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論に関 しては、前フィリピン大統領であるラモス氏の

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への寄稿論文

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0

0

5> p

.

4

2

-4

6

)

を参照 されたい。

(注

6

)地方経済圏 としての 「環 日本海経済圏」の定義及び、「環 日本海経済圏」 と 「北東アジア経済 圏」の関係 については、拙著 『環 日本海経済圏 と環境共生

』(

2

0

0

0

1

月、明石書店刊)

p.

1

9

-2

4

を参照のこと。

(注

7)

なお、「新成長 シナ リオ」論 については、

Ya

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Ja

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(新潟経 営大学紀要 [第

1

2

]

)p.1-3

1

を参照 されたい。 (注

8)

「国土利用計画」 は、「全国計画」 と 「広域地方計画」 とか らなるとされている (朝 日新聞

2

0

0

5

1

3

0

日より)。 (注9)同上。 (注

1

0

)

上述 したように日本政府 は現在、いまの全国総合開発計画 (全総) に代わる新 しい 「国土利用 計画」を立案中であるが、伝え られるところによれば、政府 も、そこではやは り 「東アジア圏」 重視の姿勢を打 ち出そうとしているようだ (日本経済新聞

2

0

0

5

1

0

7

日参照)。 その結果、 例えば、上海 との関係で重要性を増す北九州の機能強化 とともに、九州 と関東を結ぶ 「新太平 洋ベル ト地帯」構想を打 ち出そうとしているやに伝え られる (同上参照)。 だがこの間題 につ いて も、本稿の問題意識か らは、「北太平洋経済圏」の一翼を担 う 「北太平洋ベル ト地帯」構 想 こそが重要であ り、またその担い手は 「広域地方経済圏」 としての 「北陸 ・新潟経済圏」 に 他な らない、 ということになる。 (荏ll

)

「経済社会圏」 に関 しては、経済産業省 ・経済産業政策局 『人 口減少下 における地域運営につ いて

-2

0

3

0

年の地域経済のシュ ミレーションー』(地域経済研究会報告書)

[

2

0

0

5

1

2

]p.

1

7

-1

8

を参照のこと。 (注

1

2

)

アジアにおける経済圏は、「自然経済圏」をその特質 としているが、それは二つの要素か ら成

(10)

8-り立 っている。一つ は、 それが企業 の海外進 出 とりわけ 日系企業 の生産 ・販売拠点 を基軸 と し かつ生産 ・販売 ・物流 を中心 とす る ビジネスネ ッ トワー クに依拠 しているとい うことだ。 そ し て、 こうした ビジネスネ ッ トワー クの重層化 の結果 と して 「ビジネス経済圏」 が形成 されてい るのである。二つ には、それは地域経済圏の融合 ・統合 による経済圏であるとい うことである。 しか しなが らその中で も、 ビジネスネ ッ トワー クに関 しては、 さらに敷宿 してお く必要がある。 今 日で は、情報通信技術 (IT)及 び交通運輸手段 の発展 のお陰で、 ネ ッ トワー クが さ らに多 元化 し高度化 してきているか らだ。すなわち、 ビジネスネ ッ トワー クは、単 に生産 ・販売 ・物 流 ネ ッ トワー クとしてだけではな く、流通 ネ ッ トワ- ク、金融 ・為替 ネ ッ トワ- ク、国際物流 ネ ッ トワー ク、集硫地域間ネ ッ トワー クさ らには都市間ネ ッ トワー ク等様 々なネ ッ トワー クと して展開 されてお り、 その結果、 それは多岐 に及 びかつ相棒化す るとともに高度化 しているの である。従 って、「ビジネ ス経折 田」 とは、単 に ビジネスネ ッ トワー クの丑層化 を意 味 してい るだ けではな く、 ビジネスネ ッ トワー クの こう した多面性 ・多様性 ・高度性が もた らす相乗効 果が反映 された もので もある、 とい うことにな る。 なお、 ビジネスネ ッ トワー ク諭 の詳細 につ いて は、拙著 『日中韓 「自由貿易協定」構想』(2004年 5月、 明石習店刊)p.204-215を参照 の こと。

(注13)産業班研地域 の発展 と国際分業の関係 については、YasuhikoEbina「TheEastAsian EconomicZoneandJapaneselocaleconomies-ThesignificanceoftheEastAsianFT A (FreeTradeAgreeement)forJapaneseclusters

-

」 (抑 胃経営大学紀要 [第10号])p

.

12

を参照 の こと。

(注14)日本海 ・束梅 における国際物流ネ ッ トワー クのあ り方 を考え る場合 には、オー シャン ・ネ ッ ト ワー クとラ ン ドブ リッジ ・ネ ッ トワー クの クロスオーバー とい う問題 が浮上 して くるが、 この 問題 につ いては、一部

(

m草 [注4]<p.56-58>参照) を除いて、次年度 (平成19年度) 研究 に譲 ることに しよう。

(注15)BRICsとは、 ブラジル (Brazil)、 ロシア (Russia)、 イ ン ド (India)、

国 (China)の4カ 国か らな る新興国群を指 している。 これ ら

4

カ国が現在のペースで これか らも経済成長 を遂 げ るとす るな らば、世界経済の構造 は一変す る可能性が強 い。 まず経折規模の面では、米 ゴール ドマ ン ・サ ックス社が予測 しているよ うに、2030年 には、 日本 は、 中間は無論の こと、場合 に よればイ ン ドに も抜かれ る可胎 旺す らある。 さ らに2050年 には、 アメ リカ も中国に抜かれ る可 能牡があ り、 その結果、経済規模 に関 しては、 中国、 アメ リカ、 イ ン ド、 日本、 ブラジル、 ロ シアの胴 とな る可能性があるとい う訳 だ。 さ らに、 こう した経済規模 の面での変化が経折構造 の変化 に結 びつ くことも不可避であると想定 され る。すなわ ち、 (イ)対米 ドル為替 レー トが

4

カ国平均 で300%切 り上 げ られ る可能性 がある、 (ロ)4カ国 における高成長 と急速 なモータ リ ゼー シ ョンによるエネルギー需要急増 によ り既 にバ レル

7

0

ドルにす ら連 してい る原油価格 を中 心 に して世界のエネルギー価格が高騰す る、 (八)

4

カ国の工業化の急速 な進展 による資源需要 の拡大 によ り世界的 に資源不足が

延す る、 (ニ)

4

カ国の穀物 ・食肉消狩の大幅な増加 による 世界的な食料価格上昇が不可避 とな る、 (ホ)上記エネルギー ・質源消要望拡大 に反比例 して世界 の環境 問題が深刻化す る-な どによ り、欧米諸国経済 と くに米 ドルの不安定化 を背黒 にアメ リ カ経済の地位 と リーダー シップが後退す るとともに、資源 ・エネルギー小国である日本 もまた、 資源 ・エネルギー制約 を克服 し得 る有効 な手 だてを講 じない限 り、地盤沈下 は避 け られないの

(11)

である。か くして新 たな国際経済秩序形成 とそのための強力な リーダシップの登場が切望 され ているとい う訳だ。 (注

1

6

)

新潟県 を 「北陸地方」 に組み入れて、北陸地方 を福井 ・富 山 ・石川 ・新潟の

4

県か らなる地域 とす ることもできるが (例えば、国土交通省 ・北陸地方整備局はそ うした考え方を採 っている)、 同 じ国土交通省で も国土形成計画 に係わる国土審議会 ・圏域部会では、新潟県を北陸三県 とは 異 な る地域 に組 み入れ る方針であると伝え られてお り (朝 日新聞

2

0

0

6

6月2

2

日よ り)、 また 昨年

(

2

0

0

6

年) の国土形成計画 の "中間報告''では、 さらに一歩進 めて新潟県を東北 ブロック に割 り込 ませた と伝え られている (新潟 日報

2

0

0

7

3月1

8

日よ り)ので、混乱 を避 けるために、 本稿では、 この地域 における 「広域地方経済圏」を とりあえず 「北陸 ・新潟経済圏」 と呼んで お くことにす る。 (注

1

7

)

新潟県集積地域企業 におけるグローバル ビジネスと東 ・北東 アジア経済圏 との関係 については、 拙稿

Ⅱ.

国際 ビジネス教育 に対するニーズー新潟県の中国アジアビジネス教育を中心 に して

-」

(新潟経営大学 ・平成

17

年度学 内共 同研究

[

B

班] ・研究報告書 『国際 ビジネス教育 と新潟 経営大学 - 『国際 ビジネス学科』構想をめ ぐって-

』[

2

0

0

6

3月

]

)p.

31

-6

5

を参照 されたい。

2

0

0

7

6月1

5

日 新潟経営大学 ・地域活性化研究所 研究 プロジェク ト(「北東 ア ジアにおける新 国際分 業 の展開 と北太平洋物流ネ ッ トワーク構想」) 研究責任者 姥 名 保 彦

図表序

-1

日本、中国、韓国の地域別工業生産額の変化 日本、中国、韓国の地域別工業生産額

(

1

9

9

0

年) 地域別工業生産額上位

2

0

(単位 :億 ドル) 順 位 地域 国 生産額 吐粗ヽ、一_一., .′●一壁里-′▼I-■-:I -′:.l、. ;一一ノ'一丁、..-、、 -1 23区 日本 972 2 皇 田市 日本 571 3 大 阪市 日本 546 4 川 崎市 日本 443 5 横 浜市 日本 436 6 名古屋市 日本 406 一 7 上海 中国 341 8 ソウル 韓 国 263 9 倉敷市 日本 234 -10 神 戸市 日本 227 ll 京都市 日本 221 義

12 仁川 韓 国 207 13 市原市 日本 200 14 広 島市 日本 196 15 釜 山 韓 国 192 16 堺市 日本 188 17 北九州市 日本 173 18 藤 沢市 日本 159 19 北京 中国 154 20 相模原市 日本 144 台湾 1,747 日本、中国、韓国の地域別工業生産額

(

1

9

9

9

)

地域別工業生産額上位

2

0

(単位 :億 ドル) 順位 地 域 国 生産孤 ヽ-一ヽ一.→● 1 23区 日本 905 2 豊 田市 日本 696 3 上海 中国 684 4 ウルサ ン 韓 国 493 5 大 阪桁 日本 481 6 横浜市 日本 436 7 名古屋市 日本 397 8 川崎市 日本 382 9 蘇州 中国 363 10 広州 中国 336 ll 天排 中国 332 12 無錫 中国 301 13 寧波 中国 284 14 倉敷市 日本 266 15 探柳l 中国 259 Ll′● 16 北京 中国 259 17 ソウル 韓 国 247 18 坑州 中国 245 19 市原市 日本 241 20 神戸市 日本 233 台 湾 2526 香港(97年) 298 (備考)生産額の順位 は、都市 の地理的範囲を考慮 していないために、厳密な順位 とはな っていない。 ただ し、

1

9

9

0

年 との比較 は可能で、東 アジアの多 くの都市の工業化 は読 み とれる。 (資料)各国統計か ら作成。 (出所)経済産業省 『通商 白書

2

0

0

2

』p.

2

0

よ り。

- 1

(12)

0-Ⅰ

.東アジア物流ネ ットワークの

発展

(13)

Ⅰ.東 アジアにお ける物流ネ ッ トワークの発展

東 アジアは、国際分業 と国際物流 とが表裏の関係 にあるという点で、オー シャンネ ッ トワークが極 め て重要な役割を果た している場合 の典型をな している地域である。 その結果、一方では国際分業が国際 物流の発展を促 してお り、他方では国際物流が国際分業の発展を支えている。要す るに、束 アジアでは 国際物流が と くに重要なのである。 そ こで、束 アジアにおける物流ネ ッ トワー クの発展ぶ りか ら観てみ ることに しよう (注

1

)。

1

東 アジア物流ネ ッ トワークの台頭

まず東 アジア物流ネ ッ トワークの世界 における地位の著 しい向上を指摘 しなければな らない。例えば、 国際物流 の最 も重要な指標である海上 コンテナ取扱塁 をみてみ ると、「束 ア ジア諸国 ・地域」 における それが大幅に増加 し、 その結果その世界 に占めるシェア も上昇 している。束 ア ジア諸国 ・地域の海上 コ ンテナ取扱量が、

1

9

9

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フィー トコンテナ換算個数) であ った ものが、

2

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年 には

1

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に増加 した結果、 その.tLr非 シェア は

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年 には

4

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.

8

%

へ と

2

倍近 くにまで急増 しているのである (図表

Ⅰ-1

参照)0 さらに港湾別の コンテナ取扱丑 の世界 ランキ ングで も、 中国、 シンガポール及 び韓国等の 日本を除 く束 アジア諸国 ・地域の主要港が軒並みに上位を占めている (図表

Ⅰ-2

参照)0 (因みに、 日本の場合 には、

2

0

0

4

年 には東京が第

2

0

位 とこ・れ らアジアの主要港の遥か後方 にランクされているにす ぎず、 日本の

l

港で

2

0

以内にランクされているのは他 にはないという有様である。) 次 いで、航空貨物輸送虫 について も、 ア ジア太平洋の航空会社の輸送玉川lZ大 とともに、そのlLr界 シェ ア もまた大 き く上昇 している。 す なわ ち、 ア ジア太平洋 の航空会社 の シェアは、

1

9

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2

3

1

.

0

5

か ら、

2

0

0

2

年 には

3

6

.

1

%

へ と上昇 しているのである (図表

Ⅰ-3

参照)。 最後 に鉄道貨物輸送丑で も、束 アジア諸国 ・地域 の シェアはやは り漸fttlI傾向を辿 っている (図表 Ⅰ-4参照)0

図表

Ⅰ- 1

世界の海上 コンテナ取扱畠の推移 (1′000TEU) 350.000

3

00.000 250.000 200

.

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0

50.000

0

1990 2003(年) (往)1 各年の世界上位

6

0

位 に入 る架ア ジア諸国 ・ 地域の取扱

を束 ア ジア諸国 ・地域 の取扱

とした 。 2 束 アジア諸国 ・地域 とは以下の国 ・地域で ある。

1

9

9

0

年 :イ ン ドネ シア、韓国、 シンガポー ル、タイ、 フィリピン、マ レーシア、台湾、 香港

2

0

0

3

年 :イ ン ドネ シア、韓国、 シンガポー ル、 タイ、中国、 フィ リピン、ベ トナム、 マ レー シア、台湾 (資料)

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よ り作成。 (出所)国土交通省 『国土交通 自書

』(

2

0

0

5

)p.

2

6

よ り。

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(14)

-図表

Ⅰ-2

世界の港湾のコンテナ取扱量ランキング 平成

1

6

年 (2004年) 順位 順位03年 港湾名 I(国名) 0(14,年取000TE扱量U) 0(13,年取000TE扱量U) 前 年 比 1 1 香港 中国 21,932 20,449 7.3% 2 2- シ ンガ ポール シ ンガ ポール 20,600 18,100 13.8% 3 3 上海 中国 14,557 8,610 69.1% 4 4 深別 中国 ・13,650 10,615 28.6% 5 5 釜 山 韓 国 ll,430 10,408 9.8% 6 6 高雄 台湾 9,710 8,840. 9.8% 7 8 ロ ッテル ダ ム - オ ラ ンダ 8,300 7,107 16.8% 8 7 ロサ ンゼ ル ス ア メ リカ 7,321 7,179 2.0% 9 9 ハ ンブル グ ドイ ツ 7,003 6,138 14.1% 10 ll ドッバ イ UAE 6,429 5,152 24.8% ll 10 ア ン トワー プ ベ ル ギー 6,064 5,445 ll.4% 12 13 ロ ング ビー チ ア メ リカ 5,780 4,658 24.1% 13 12 ポー トケ ラ ン マ レー シア 5,244 4,840 8.3% 14 14 青 島 中国 5,140 4,239 21.3% 15 15 ニ ューヨーク/ニ ュー ジ ャ ー ジー ア メ リカ 4,400 4,068 8.2% 16 16 タ ンジ ュ ンペ レパス マ レー シア 4,020 3,473 15.8% 17 22 寧波 中国 4,006 2,772 44.5% 18 21 天津 中国 3,814 3,015 26.5% 19 19 レム チ ャバ ン タイ 3,624 3,181 13.9% ※2004年は速報値

(出典)ContainerisationInternationalMarch 2005 (出所)国土交通省 『海事 リポー ト』 [2005年版]p.57より。

図表

Ⅰ-3

世界の航空貨物輸送量の推移 (百万 トンキ ロ) 250,000 2015(年) コ その他 巨 北 アメ リカ 国 ヨー ロッパ ロ アジア ・太平洋 (荏)

1

各地域の国に登録す る航空会社の輸送量である。

2

アジア ・太平洋 とは東アジア諸国 ・地域、南アジア (イ ン ド以東)、オセアニア、太平洋諸 国を含む。 3 1992年 と2002年は確定値である。2015年は予測値である。

(資料)ICAO 「Outlook forAirTransporttotheYear2015」 より作成。 (出所)国土交通省 『国土交通自書』(2005)p.27より。

(15)

図表

Ⅰ-4

世界の鉄道貨物輸送量の推移 (十億 トンキ ロ) 10.000 9′000 8.000 7.000 6.000 5,000 4.000 3.000 2.000 1.000

0

1980 1990 2000(年) □ その他 口 日本 ■ その他東アジア ロ 中国 (注)その他東アジア :イ ン ドネシア、韓国、 タイ、 フィリピン、マ レーシア、 ミャンマー、香港 (資料)国連 「世界統計年鑑」 よ り作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自書

』(

2

0

0

5

)p.

2

7

よ り。

2

強まる日本 と東アジア物流ネ ッ トワークとの結びつき

こうした中で 日本 も束 アジア物流ネ ッ トワークとの関係を強めている。 まず束 アジア諸国 ・地域 と日 本 との間の海上輸送畳が増●加 している。 日本か ら東 アジア諸国 ・地域への海上輸送星をみてみると、方面別 シェアは、港湾貨物輸出 トン数で は

1

9

8

0

年 の

2

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.

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年 には

5

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.

6

%

へ と

2

倍近 く上昇 してお り (図表

Ⅰ-5

参照)、海上 コンテナ 輸 出金額で も

1

9

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0

年の

2

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.

5

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か ら

2

0

0

3

年 には

4

4

.

7

%

へ とやは り大幅に上昇 している (図表

Ⅰ-6

参照)0 一方、束アジア諸国 ・地域か ら日本への海上輸送虫 もまた増大 している。やは り方面別 シェアをみる と、港湾貨物輸入 トン数では

1

9

8

0

年の

2

0

.

2

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0

0

2

年 には

2

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.

2

%

へ と大 き く上昇 してお り (図表

Ⅰ-7

参照)、海上 コンテナ輸入金額では

1

9

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0

年 の

3

6

.

9

%

か ら

2

0

0

3

年 には

6

1

.

1

%

とこれまた倍近 く上昇 して いるのである (図表

Ⅰ-8

参照)。 さらに、 このような 日本 と束アジア諸国 ・地域 との間の海上輸送の発展が 日本 とこれ ら諸国 ・地域 と の間で定期航路のネ ッ トワーク化を促 してお り、その中でコンテナ航路がそのネ ッ トワークの主たる担 い手 とな りつつあるということもまた見落 とされてほな らないであろう (図表

Ⅰ-9

参照)。 尤 も、 こうした 日本 と東アジア諸国 ・地域 との間での海上輸送が増大す る中で、 日本の輸送イ ンバ ラ ンス もまた拡大 している、 という事実 にも目を背 けてはな らないであろう。すなわち、例えば

2

0

0

3

年 に おける日本 の海上 コンテナ貨物輸送 を取 り上 げてみると、全体では 日本が

5

9

,

6

1

0

億 円の出超を記録 しているに もかかわ らず、対束 アジア諸国 ・地域では、逆 に 日本が

1

,

3

7

0

億 円の入超をみているのであ る (注

2)

最後 に、以上の海上輸送 における結 びつきは、航空輸送 において もみ られ る。 日本の航空輸送の方面 別 シェアの推移をみてみると、航空貨物輸 出額では

1

9

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.

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年 には

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へ と

2

倍近 く に上昇 してお り (図表

Ⅰ-1

0

参照)、航空貨物輸入額で も

1

9

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年の

1

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.

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か ら

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年 には

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.

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へ と

3

-1

(16)

3-倍強に達 しているのである (図表Ⅰ-11参照)。 ところで、 日本 と東アジアとの相互依存関係の深化は地域 レベルで も進展 し始めている。 次 にこの間 題 について検討 しておこう。

図表

Ⅰ-5

日本の港湾貨物輸出 トン数 (方面別)の推移 (千 フレー ト・トン) 250.000 1980 - 1990 (荏)甲種港湾 (重要港湾等)の取扱量である。 (資料)国土交通省 「港湾統計」 よ り作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自書』(2005)p.35よ り。

図表

Ⅰ-6

日本の海上 コンテナ輸出額 (方面別)の推移 (十億円) 25,000 2002(年) (資料)財務省 「貿易統計」 よ り作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自書』(2005)p.35より。 東 ア ジ ア 諸 国 ・ 地 域 乗 ア ジ ア 諸 国 ・ 地 域 他 AN 3 印 A-E 胎 帽 □ 「」 ロ コ

(17)

図表

Ⅰ-7

日本の港湾貨物輸入 トン数 (方面別)の推移 (千フレート・トン) 1.000.000 2002 (年) 究 ア ジ ア 諸 国 ・ 地 域 (注)甲種港湾 (重要港湾等)の取扱虫である。 (資料)国土交通省 「港湾統計」 より作成 (出所)国土交通省 『国土交通 白書』(2005)p.35より。

図表

Ⅰ-8

日本の海上 コンテナ輸入額 (方面別)の推移 (十倍円) 18,000 16.000 14.000 12.000 10.000 8.000 6.000 4.000 2,000

0

(資料)財務省 「貿易統計」 より作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自書』(2005)p.35より。 -1 5-究 ア ジ ア 諸 国 ・ 地 域 他

AN

3

A-E

帽 E 3

(18)

図表

Ⅰ-9

日本の主要東アジア域内コンテナ航路の寄港航路数 (注)平均船型

1

,

5

0

0TE

U以上の定期 コンテナ 船が就航す る日本 一束アジア諸国 ・地域 の域内航路 (全

1

5

航路)のうち、各港湾 に寄港す る航路数である。 (資料) 日本海事広報協会 「数字でみる海運 ・ 造船

2

0

0

4

より作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自書

』(

2

0

0

5

)

p.

3

6

より。

図表 Ⅰ

-1

0

日本の航空貨物輸出額 (方面別)の推移 (十億円) 20.000 18.000 16.000 14.000 12.000 10.000 8.000 6.000 4.000 2.000 0 17,926 + %+負滋'千紹? 鷲..託 .-260"-.--.--"---"" 粁dr oI-.Iy菜L/1//<./::x-J//∫/≡隻/,',-/;=,ケ__fy-;-∫; py< 薮+紘 お:′I:※/,'.∼γ //////普 y/I/}a_ 6.688 材 二16こ7% .∫.18i.5'串-; 1990 2000 (資料)財務省 「貿易統計」 より作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自書

』(

2

0

0

5

)p.

3

7

より。 東 ア ジ ア 諸 国 ・ 地 域

(19)

図表

Ⅰ-1

1

日本の航空貨物輸入額 (方面別)の推移 (十億円) 14.000 (資料)財務省 「貿易統計」 よ り作成 (出所)国土交通省 『国土交通 自習

』(

2

0

0

5

)p

.

3

7

よ り。 文 ア ジ ア 諸 国 ・ 地 域 (注

1

) なお、火 ア ジア国際分業 の発展及 び 日本 と束 ア ジア との

互依存関係深化 につ いては

、拙

著 『少子高齢化 ・ア ジア地域統合時代の経折政策 - 「持続可能な成長」 を求 めて

-

』 (明:打iIFli!言刊 [予定

]

)

p

.

1

2

7

-1

4

0

を参照のこと.従 って、 ここではこのr!'J脳 については省略す ることにす る. (注

2

) こうした対 アジア梅上 コンテナ1号物輸送 における円木の入超傾向は、対 中岡1号物輸送 において 典型をな していると云えよう。確かに、 口中

両国

間の渥上 コンテナ1号物輸送 は近年大幅に

加 している。 だがその うち大凡

7

割 は lヨ本の輸入か らな っている (固

衣l-1

2

参.FT.く1.).従 って、 そこには 「空 コンテナ」 に伴 う

搾鈴

悪化問題が伏在 してお り、その こともまた両国ftfJコンテナ 輸送の発展 に対す る

i

l

主要な陣-TL71をな している、 とい うこともまた見落 とされてほな らないので ある (日本経済新

関2

0

0

5

7

2

0

日参照)。 だが最近 に至 って、輸送 内容 に摘要 な変化が表れ てきていることに も注意 を払 ってお く必要があろう。すなわち、中国一 日本輸送 においては、 衣類、雑甥、家電な どが相変わ らず中心をな しているのに対 して、 日本

中剛 倫送では、 自動 _重部品を中心 に して機械部品難がjTt..変性 を和 してきてお り、 こうした高付加

価他

部晶輸送増大 に伴 う日本一 中国 コンテナ壬号物輸送拡大が、「空 コンテナ」 問題の打開及 び隔週会社の採算割 れ問題解決 に繋が り、 さらにそれを通 じて 日本の泥運会社 による日中航路開設の可能性を強め ている-と報 じられている (同上参照)0

ー1

(20)

7-図表

Ⅰ-1

2

日中間の コンテナ貨物輸送実績 と中国船の シェア

2000年 01 02 03 04

(備考)

2

0

フィー トコンテナ換算、海運 同盟事務局調べ

(21)

Ⅱ.

日本 の地域経済社会活性化 と

東 ・北東 ア ジア地域連携

(22)

Ⅱ.

日本の地域経済社会活性化 と東 ・北東アジア地域連携

日本の地域は、 自らの経済社会再生 ・活性化を賭 けて (注

1

)、それぞれ独 自に広域化 ・ボーダ レス 化の動きを強めている。その結果、東アジアとの連携の動きが地域 レベルで も強まっている。

1

重層的広域化 とボーダ レス化

まず広域化か ら観てみよう。広域化に関 しては、一つは、「経済社会圏」形成が挙げられる (注 2)0 二つには、ブロック圏形成である。要するに、広域化が重層的性格を帯びており、そうした重層性の下 で、束 ・北東アジア地域連携が進展 しているという点が重要である。 (1)「重層的経済圏」の中心軸 としての 「経済社会圏」 と東 ・北東アジア地域連携 前者の 「経済社会圏」形成問題か ら観ておこう。「経済社会圏」構想は、経済産業省によって提唱さ れた ものである (注 3)。実際の地域経済 ・住民生活は、市町村の枠を超え、多 くの場合、複数市町村 か らなる広域的な取 り組みが求められているとして、提唱されたのである。その概念図は図表Ⅱ-

1-(1

)の通 りである (注

4)

。それは、同図か らも明 らかなとお り、大学を 「知的拠点」 (注

5)

とする 典型的な 「地域産学官協力」モデルであると云えよう。 問題は、それが何故、地域経済活性化に繋がるのか という点である。その秘密は、「経済社会圏」が 圏内産業を 「域外市場産業」 と 「域内市場産業」 とに区分 しているというところに実は隠されている (図表Ⅱ- 1- [2]参照)0「域外市場産業」 とは地域外を市場 とする産業であ り、「域内市場産業」 と は地域内を市場 とする産業であるが、肝心なことは、「域外市場産業」 によって所得が生み出され、そ の所得が 「域内市場産業」 によって地域内に循環することこそが、地域経済の

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にとって 不可欠だということである (注 6)。 しか しなが ら、前述 したように人 口減少化の下では、域内需要に 係わる 「域内市場産業」は全体 として縮小することは免れ得ないであろう。そこで、人 口減少の制約か ら免れるためには、広域的な市場 とりわけ海外市場を視野に入れた 「域外市場産業」の発展を計 る以外 にないということになる。か くして、地域経済の

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y

は 「域外市場産業」の国内外に亘 る広 域的な展開如何にかかって くることになるのだ。 その場合、 自動車産業や電機 ・電子産業など国際競争力を有する産業典故に恵まれた地方中核都市を 中心 とする 「経済社会圏」の場合には、 これ らの産業をとくに海外市場を対象 とした 「域外市場産業」 として育成することが可能な筈だ (注

7)

。 また地場産業 とくに一次産業や食品産業 さらには観光業な どに恵まれた地方中小都市を中心 とする 「経済社会圏」の場合 もまた、広域的な展開を通 じてこれ らの 産業を 「域外市場産業」 として発展 させることが可能だとされている (注 8)0 このように観て くると、「経済社会圏」構想は、実は本稿で取 り上げている 「広域地方経済圏」構想 とも深 く関わっているということが判明する。「広域地方経済圏」 は、「経済社会圏」をさらに広域化 ・ ボーダレス化 し、束 ・北東アジア経済圏との連携にまで問題を発展させたものと捉えることができるか らである。か くして、「経済社会圏」 と 「広域地方経済圏」 さらには 「東 ・北東アジア経済圏」の三経 済圏は、序章第

2

節で述べた同心円的経済圏諭 に依拠すれば、「経済社会圏」を中心点 とする 「重層的 経済圏」に他な らない、 ということになる。 この三経済圏における重層性 こそ、束 ・北東アジア地域連 携 と日本の地域経済社会活性化 とを結びつけているキー ・ファクターなのである (注 9)0 この重層的経済圏は当然北陸 ・新潟地方にも当てはめることが可能な筈だ。「広域地方経済圏」の

(23)

-図表 Ⅱ- 1

経済社会圏 (1)経済社会圏の概念図 ※ 以下 に、従来 の個 々の市町村 による取組 ではな く、広域 的な視点か ら複数市町村 が連携 して取 り組 む地域経営 のイメー ジを示す。 右 図 に示 され るよ うな、4つの市町村 か ら成 り立つ

1

つ の経済社会 圏が存在す ると仮定 をす る。 現状 では、4つの市 町村 がそれぞれ に部分 最適 を求 め る取組 を行 ってお り、下図左側 に挙 げるよ うな問題点があ る。 これ らの課題 を克服 す るために求 め られ るのは、例 えば同図右側 に 挙 げ られ るよ うな複数市町村 による取組 みであ る。 こうした取組 を進 め ることによ り、経済社会 圏全体 の活性化 を図 ることが可能 とな る。 現 状 【経済社会圏】 <周辺B町 > <周辺D市 > 製造業 産業振興支援 製造業 妄業団地 <中心市A市 '大学等 通勤 商業、サー ビス業 農業 住民 ____/ 毒 し物 へ一㌧ __㊨ 期待 される取組みのイメー ジ ◆C市 は多 くの住民がB町の工業団地に通勤。 この意味で、 C市 に とってB町の製造業振興 は重要。 B町は主 と して固定資産税狙 い で工場を誘致する。 しか し、覆用の増加 はC市 にとっては意味が あるものの、 B町 にとってあま り効果がないため、 B町は、それ 以上の産業振興 は行わず、C市 もB町の産業振興は行わない。 ◆A市の商業 にとって、E村の農業従事者の買 い物 は重要であ り、 E村の農業振興 は重要。 しか し、A市 は E村の農業振興は行わな い。 ◆農業振興の うま くいかないE村 は農地開発 と大規模 スーパーの誘 致を推進。その結果、A市の中心部が空洞化。 E村の農業の縮小 がA市の商業の不振を加速。 ◆新産業育成 に取 tJ組んでいるD市 にとってA市の中心吾郎こある大 学や研究機関などは産学連携の拠点 と して重要であるが、A市の 中心部の空洞化 に伴 う都市的機能が衰退。 ◆B町、C市 に立地 している製造業 と連携することで 新たな展開の期待できる企業を、経済社会卵全体で 共同 して誘致 (共同することで手厚 い優遇措置が可 能 となる)。 ◆A市 は、上記のような取組みを後押 しするような産 学連携を実現すべ く、大学の関連部門、産学連携機 能を強化するなど、都市機能を強化。

◆E

村独 自の地名 ・イメージにとらわれることな く、 経済社会師全体 と しての地域イメージを活かすなど して、A市 と連携 し、その市場を実験場 と して活用 しつつ、 E村の農産物の地域ブラン ド化を図る。 ◆以上のような取組みによって、高まった地域全体の 購買力をベ-スに、経済社会師の住民全休にとって、 魅力的な商業集棟を構築。 (出所)経済産業省 ・経済産業政策局 『人 口減少下 における地域運営 につ いて-2030年 の地域経済の シュ ミレー シ ョンー』 (地域経済研究会 ・報告書)[2006年12月]p.18よ り。 (2)「経済社会圏」 における二 つの市場産業 (出所)経済産業省 『人 口減少下 における地域運営 について』 (2005年12月)よ り。 -

参照

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