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原著医学検査 Vol.70 No.1 (2021) pp DOI: /jamt 当院における新生児聴力スクリーニング AABR と conventional ABR の現状 高森稔弘 1) 足立良行 1) 今井智登世 1) 佐藤明美 1) 野上智 1) 福田

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当院における新生児聴力スクリーニング AABR と

conventional ABR の現状

高森 稔弘

1)

足立 良行

1)

今井智登世

1)

佐藤 明美

1)

野上  智

1)

福田 哲也

1)

本倉  徹

2) 1) 鳥取大学医学部附属病院検査部(〒 683-8504 鳥取県米子市西町 36-1)  2) 鳥取大学医学部医学科統合内科医学講座臨床検査医学分野 要 旨 聴覚障害において早期発見の意義は高く,難聴児の quality of life を高めることが期待される。当院では AABRを新生児に対して行い,聴覚障害が疑われた場合に conventional ABR が実施される。両者の結果が 乖離する症例が散見されたため,AABR の有用性を検証した。対象は,2007 年 4 月 1 日~2018 年 3 月 31 日に AABR を施行した 4,359 例であり,両者の検査結果を比較した。また,AABR 検査時のステータスと 患児の難聴ハイリスク因子の有無を調査した。AABR で Refer となったのは 65 例で,その内 49 例に conventional ABRが実施された。偽陰性は 16.0%,偽陽性は 17.8%であった。結果が不一致になった症例の conventional ABRの閾値は 20 dB~60 dB であった。難聴ハイリスク因子を検討したところ,頭頸部奇形で は偽陽性例を認めず,例外なく conventional ABR の結果と一致した。さらに,新生児仮死では,偽陰性率 が有意に高く,偽陰性 4 耳全例が新生児仮死であった。結果の不一致な症例が存在するものの,高度・重 度難聴では不一致は生じず,AABR は新生児スクリーニングにおいて有用であることが再確認できた。し かし,AABR が Pass であっても後に聴覚障害を認める症例も存在し,特に新生児仮死では偽陰性が生じや すく注意が必要である。 キーワード 自動聴性脳幹反応,聴性脳幹反応,難聴ハイリスク因子,偽陽性,偽陰性

I

 はじめに

先天性難聴児の出生頻度は約 500~1,000 人に 1 人程度の頻度で出生するとされ1),聴覚障害におい て早期発見の意義は高く,早期に療育を開始するこ とは言語発達,コミュニケーション能力の向上をも たらし,難聴児の quality of life を高めることが期待 される。聴覚障害の早期発見に Joint Committee on Infant Hearing(JCIH)は生後 1 ヶ月までに新生児聴 覚スクリーニング(newborn hearing screening; NHS) を実施し,生後 3 ヶ月までに精密診断を行い,生後 6ヶ月までに聴力支援を開始する「1-3-6 ルール」を 推奨している2)。

当院では自動聴性脳幹反応(automated auditory brainstem response; AABR)を NHS として新生児に対 して行い,聴覚障害が疑われた場合(Refer)に聴性 脳幹反応(conventional ABR)が精密検査として実施 される。ABR とは音刺激によって誘発される脳幹で の聴覚神経系の興奮による電位を頭皮上より記録し たものであり,AABR とは,ABR に自動判定機能を 持たせたもので,当院では刺激音圧は 35 dB に設定 し,反応のあり(Pass)/なし(Refer)の結果が示 される。対して,conventional ABR は−10 dB~95 dB までのクリック音を用いて ABR を測定し,V 波が 導 出 さ れ る 最 も 小 さ な 音 圧 を 閾 値 と す る 。 Conventional ABRでは,実際に導出された波形を技 (2020 年 7 月 10 日受付・2020 年 10 月 21 日受理) © 2021 Japanese Association of Medical Technologists

(2)

師が判読して閾値を測定する。 AABRの感度はほぼ 100%に近く,偽陰性は認め な い と い う 報 告 3),4)が 存 在 す る が , AABR と conventional ABRの結果が乖離する症例が散見され たため,現状を調査することで NHS における AABR の有用性を検証した。

II

 対象・方法

対象は,2007 年 4 月 1 日~2018 年 3 月 31 日に AABRを施行した症例。AABR の測定には Natus ALGOを用いて,導出電極を前額部正中,基準電極 を後頚部正中,接地電極を肩に装着して,35 dB の クリック音を使用して測定を行った。Conventional ABRの測定には Navigator Pro を用いて,導出電極を 両耳朶,基準電極を Cz(国際 10/20 法に基づく), 接地電極を前額部正中に装着して刺激は−10 dB~95 dBのクリック音を使用して測定を行った。AABR と conventional ABRの結果により,AABR が Refer で conventional ABRの閾値が 40 dB 以上であれば一致, 閾値が 30 dB 以下であれば不一致(偽陽性),AABR が Pass で conventional ABR の閾値が 40 dB 以上であ れば不一致(偽陰性),30 dB 以下であれば一致とし た。 さらに,それぞれの対象の AABR 検査時のステー タス(接触抵抗,Sweep 回数,筋電図混入率,測定 時間)と患児の難聴ハイリスク因子の有無5)(遺伝 性感音難聴の家族歴,子宮内感染,頭頚部奇形,極 低出生体重児,交換輸血を要したビリルビン血症, 耳毒性薬剤の使用,細菌性髄膜炎,新生児仮死,人 工換気療法 5 日間以上,感音/伝音難聴が知られて いる先天性疾患・症候群)について調査を行った。 毒性薬剤の使用に関してはアミカシン,バンコマイ シン,フロセミドの使用の有無を調査し,新生児仮 死は Apgar score を用いて皮膚の色,心拍数,反応 性,活動性,呼吸を評価して 1 分後のスコアが 4 以 下または 5 分後のスコアが 6 以下の場合とした。 AABRの検査時のステータスは検査機器にデータが 残っていた 2013 年 4 月 1 日~2018 年 3 月 31 日を対 象とした。 統計解析には EZR6)を使用し,Fisher の正確確率検 定(両側検定)を用い,p < 0.05 の場合に統計学的 に有意とした。 なお,本研究は鳥取大学医学部附属病院倫理審査 の承認を得て行った(承認番号:19A135)。

III

 結 果

今回調査したところ 4,359 例に AABR が実施され た。そのうち 65 例(Refer 率:1.49%)が Refer とな り 49 例に conventional ABR が実施された。残りの 16例に関しては生命維持優先(5 例),死亡(3 例), 他院紹介(6 例),片耳正常のため(2 例),conventional ABRは実施されなかった(Figure 1)。AABR と conventional ABRの一致率に関しては AABR が Pass であった検耳においては,一致したのは 84.0%(21 耳/25 耳),偽陰性は 16.0%(4 耳/25 耳)であった。 Refer で あ っ た 症 例 に お い て は , 一 致 し た の は 82.2%(60 耳/73 耳),偽陽性は 17.8%(13 耳/73 耳) であった。AABR と conventional ABR が不一致に なった症例の conventional ABR の閾値は 20 dB~60 dBであった(Table 1)。

AABRと conventional ABR の不一致の原因を明ら かにする目的で,一致・不一致と ABR 検査時のス テータスを比較したが,明らかな有意差は認めなかっ た(Table 2)。また,難聴ハイリスク因子を調査し たところ,頭頚部奇形,極低出生体重児,人工換気 療法 5 日間以上,感音/伝音難聴が知られている先 天性疾患・症候群を伴う症例が存在し,その他の因 子を保有する症例は認めなかった。そこで,認めら れた難聴ハイリスク因子と一致・不一致と比較する と,頭頸部奇形では偽陽性例を認めず,例外なく conventional ABRの結果と一致し,統計学的に有意 であった(p < 0.05)。さらに,新生児仮死では,偽 陰性率が 57.1%(4 耳/7 耳)と有意に高く(p < 0.01), 偽陰性 4 耳全例が新生児仮死であった(Table 3)。

IV

 考 察

1.AABR 陽性率(Refer 率) 新生児の先天性聴覚障害は約 500~1,000 人に 1 人程度の頻度で生じると言われており1),県単位の 調査では,秋田県7)が 0.56%,栃木県8)が 0.70%,岡 山県9)が 0.55%と 1%未満との報告が多い。一方,難 聴ハイリスク因子を伴う患児の割合が多いと推測さ れる大学病院等では,名古屋第一赤十字病院10)が 1.10%,佐賀大学医学部附属病院11)が 2.12%,昭和大 学横浜市北部病院12)が 1.92%と 1%以上という報告 が散見される。当院の Refer 率は 1.49%と他の大学

(3)

病院と同程度であった。

2.偽陽性の原因

AABRと conventional ABR の結果を比較すると,

AABR施行 4,359例 65例 4,294例 16例 49例(98耳) Pass Refer conventional ABR施行 conventional ABR 未施行 60耳 Refer Pass 73耳 25耳 13耳 4耳 21耳 W.N.L. abnormal abnormal W.N.L.

conventional ABR abnormal 閾値40 dB以上 閾値30 dB以下 W.N.L.

Figure 1 AABRを施行した患児のフローチャート

当院で 4,359 例に AABR を施行した結果,65 例が Referとなった。そのうち 49 例に conventional ABR が 実施され Refer 耳では,60 耳が abnormal,13 耳が W.N.L.,Pass 耳では,4 耳が abnormal,21 耳が W.N.L であった。 一致・不一致した検耳の conventional ABR の閾値 閾値(dB) AABR Pass(n) Refer(n) scale out 0 8 95 0 3 90 0 6 80 0 6 70 0 11 60 1* 8 50 2* 7 40 1* 11 30 5 8* 20 13 5* 10 1 0 0 2 0 合計 25 73

* AABRと conventional ABR が不一致した症例。

破線は conventional ABR の abnormal と W.N.L.の境界線を示す。n は耳数を示す。 Table 1  AABRが偽陽性もしくは偽陰性と思われる不一致と なった症例が散見され,偽陽性は 17.8%(13 耳/73 耳)認められた。AABR が偽陽性となる原因として 聴神経や脳幹の未熟性,反応の同期性異常,羊水の 貯留,胎脂により外耳道の閉塞,中耳炎などが報告 されている8),13),14)。NICU 児またはダウン症患児で は,発達障害に伴い脳幹の髄鞘化不全を高率に認め, NICU児では 7 割程度(68 例/101 例)が後に ABR 閾値が改善したという報告がある15)。ABR は,音刺 激によって誘発された脳幹の反応を記録することに より聴力閾値を測定している。出生後の AABR では Referとなったが,発達による聴覚神経や脳幹の髄鞘 化もしくは,外耳の遺残物の消失に伴い ABR の閾 値が改善したと考えられた。さらに,ハイリスク因 子の検討において偽陽性例では頭頸部奇形が有意に 少なく,AABR が Refer であった症例で頭頸部奇形 を伴う場合は,例外なく conventional ABR の結果と 一致した。これは,頭頸部奇形を伴う場合,出生直 後から難聴を伴い,聴神経や脳幹の未熟性,羊水の 貯留等の成長もしくは時間経過で改善されうる聴覚 障害ではなく不可逆的な聴覚障害が生じていたため と考えられた。 3.偽陰性の原因 一方,三科ら3)や Mason ら4)によると,偽陰性はほ とんど認められないとされていたが,今回 16.0%(4 耳/25 耳)に偽陰性が認められた。今回と同様に AABRが片側で Refer となった症例群で検討した報 告では,田中ら16)は 7.1%(2 耳/28 耳),深美ら8)は 15%(3 耳/20 耳)で偽陰性が認められたと報告して いる。よって,偽陰性の存在は否定できないことが 再確認できた。さらに,ハイリスク因子の検討では, 新生児仮死は偽陰性例が有意に多く,偽陰性 4 耳全 例が新生児仮死であった。偽陰性となる原因として 後発難聴あるいは進行性難聴が報告されており13), 具体的には重症低酸素脳症,新生児遷延性肺高血圧 症,auditory neuropathy 等が報告されている17)。急激 な全仮死で生じた新生児低酸性虚血性脳症では酸素 需要の高い脳幹被殻部,主に脳神経の運動神経核, 網様体,上丘,下丘,楔状および薄束核に壊死が生 じやすいとされている17)。一般的に,ABR の閾値測 定に用いる V 波の発生起源は下丘とされており, ABRの閾値測定に大きく影響すると考えられた。低

(4)

酸素が脳に加わると脳循環障害やアシドーシス,次 いで脳浮腫や細胞障害が起こり,細胞アポトーシス や壊死が生じる17)。このように低酸素を来たした場 合,経時的に変化し脳幹病変が完成するまでに時間 を要する。そのため,遅発的に聴覚障害が生じると 考えられ,AABR が Pass すると推測される。今回の 偽陰性 4 耳でも同様に遅発的な聴覚障害が生じ偽陰 性となったと考えられる。このような進行性・遅発 性の聴覚障害では AABR が Pass にも関わらず,そ ハイリスク因子の有無と一致・不一致 有無 conventional abnormal(n) ABRの結果 W.N.L.(n) Refer耳 ハイリスク因子 + 45 7 − 15 6 頭頸部奇形* + 19 0 − 41 13 極低出生体重児 + 24 4 − 36 9 新生児仮死 + 17 2 − 43 11 人工換気療法 + 2634 103 先天性疾患 + 5 3 − 55 10 Pass耳 ハイリスク因子 + 4 12 − 0 9 頭頸部奇形 + 0 3 − 4 18 極低出生体重児 + 2 4 − 2 17 新生児仮死** + 4 3 − 0 18 人工換気療法 + 3 6 − 1 15 先天性疾患 + 0 4 − 4 17

**p < 0.01,*p < 0.05 by Fisher’s exact test ハイリスク因子,いずれかの因子を認めた症例 abnormal,閾値が 40 dB 以上;W.N.L.,閾値が 30 dB 以下 Table 3  の後の ABR が不一致となりうるということに留意 すべきである。とりわけ新生児仮死においては,感 度の高い AABR でも難聴の存在が見過ごされること があり,決して稀ではないことを念頭において,慎 重に経過観察することが望まれる。 4.閾値

今回の研究における AABR と conventional ABR と の不一致は,conventional ABR の閾値が 20~60 dB であった症例で生じ,高度・重度難聴では不一致し た症例は存在しなかった。黒澤ら18)も不一致は最終 閾値が 40~60 dB の軽度・中等度難聴で生じると報告 しており,同様の結果が得られた。このことから, 前述したように偽陰性例は存在するが,高度・重度 難聴では偽陰性となる可能性が限りなく低いと推測 され,AABR は新生児スクリーニングにおいて有用 であることが再確認できた。 5.AABR のステータス 今回の検討では AABR 検査時のステータスの調査 も行ったが,AABR が一致,不一致した症例で有意 な差は認められなかった。AABR は ABR に自動判 定機能を持たせたものである。自動判定は記録され た波形を極性のみで 2 値化し,加算平均を行い得ら れた波形を用いて ABR の波形を特徴付ける 9 箇所 の振幅を計算式に用いて判定される19)。なお,潜時 の個人差を考慮して,この 9 箇所の振幅は,規定し た箇所から 0.25 ms ごとに前後 1.5 ms の範囲でずら して測定した中から最も大きな振幅が採用される。 この判定は最初の 1,000 回の Sweep 後に判定され, その後 500 回ごとに反復し,Pass と判定できる数値 に達せば検査が終了となる。しかし,15,000 回を超 えて数値が満たされなければ Refer となる仕組みに AABR検査時のステータス 項目 AABR Pass Refer 一致(n = 11) 偽陰性(n = 3) 一致(n = 37) 偽陽性(n = 9) 接触抵抗 導出電極(μV) 6.9 ± 1.7 6.6 ± 2.9 5.4 ± 2.0 6.7 ± 2.9 基準電極(μV) 4.6 ± 2.5 4.5 ± 1.7 3.4 ± 1.2 4.9 ± 2.6 Sweep回数(n) 2,151.4 ± 1,249.1 3,528.3 ± 2,292.8 15,103.5 ± 32.8 15,136.0 ± 228.1 筋電図混入量 22.6 ± 24.6 60.3 ± 25.7 44.7 ± 28.9 43.9 ± 33.1 測定時間(sec) 750.2 ± 309.8 1,418.3 ± 474.3 943.9 ± 499.5 975.2 ± 476.8 平均値 ± SD Table 2 

(5)

なっている20)。この判定機能の仕組みから,Refer と 判定される Sweep 回数に類似して,偽陰性では Sweep回数が多くなると推測される。今までに偽陰 性例で Sweep 回数が有意に多かった21)という報告が 存在するが,われわれの検討では有意差が認められ なかった。ただ,一致した場合と比べて偽陰性例の Sweep回数の平均値は高かった。 6.本研究の限界 本研究の限界としては,AABR でいずれかの耳が Referになった症例のみ追跡調査を行っており, AABRで両耳ともに Pass となった小児の追跡調査は 実施できていないことである。AABR が Pass の場合 はフォローされないので,実際に偽陰性例があるか どうかは検証困難であった。

V

 結 語

AABRと conventional ABR で結果の不一致な症例 が存在するものの,高度・重度難聴では不一致は生 じず,AABR は NHS において有用であることが再 確認できた。しかし,AABR が Pass であっても後に 聴覚障害を認める症例も存在し,特に新生児仮死で は偽陰性が生じやすく注意が必要である。 なお,本研究は第 16 回合同地方会(第 65 回日本 臨床検査医学会中国・四国支部総会,第 160 回日本 臨床化学会中国支部例会・総会,第 30 回日本臨床化 学会四国支部例会・総会)で発表を行った。 文献

 1) Parving A et al.: “The need for universal neonatal hearing screening-some aspects of epdemiology and identification,” Acts Paediart Ssppl, 1999; 88: 69–72.

 2) Joint Committee on Infant Hearing: “Year 2000 position statement principles and guidelines for ealry hearing detection and

intervention programs,” Pediatrics, 2000; 106: 798–817.

 3) 三科 潤:「新生児聴覚スクリーニングの理念と実際」,MB

ETONI, 2004; 33: 9–14.

 4) Mason JA, Herrmann KR: “Universal infant hearing screening by auto mated auditory brainstem response measurement,” Pediatrics, 1998; 101: 221–228.

 5) Joint Committee on Infant Hearing: “Position statement 1994,” Pediatrics, 1995; 95: 152–156.

 6) Kanda Y: “ Investigation of the freely available easy-to-use software ‘ EZR ’ for medical statistics, ” Bone Marrow Transplantation, 2013; 48: 452–458.  7) 中澤 操:「秋田県新生児聴覚事業 6 年間のまとめ」,平成 18 年度厚生労働科学研究(こども家庭総合研究事業)報告書, 77–83, 2007.  8) 深美 悟,他:「栃木県における新生児聴覚検査事業と精密聴 力検査の結果」,日鼻耳,2009; 112: 66–72.  9) 御牧 信義:「新生児聴覚スクリーニングの取り組みと実際」, チャイルドヘルス,2017; 20: 31–34. 10) 山内 淳平,他:「新生児・乳児における自動聴性脳幹反応と 聴覚障害ハイリスク因子との関連」,医学検査,2018; 67: 631–635. 11) 宇木 望,他:「佐川大学医学部附属病院における新生児聴覚 スクリーニングの現状」,医学検査,2014; 63: 283–287. 12) 佐藤 宏美,他:「自動 ABR と ABR の結果で不一致が認めら れた症例」,医学検査,2007; 56: 575. 13) 麻生 伸:「新生児聴覚スクリーニングの結果と精密検査の結 果は一致するのか?」,JOHNS, 2012; 28: 280–281. 14) 田中 恭子,他:「市中病院における新生児聴覚スクリーニン グと精密検査の検討」,日耳鼻,2016; 119: 187–195. 15) 泰地 秀信:「厚生労働科学研究 新生児・乳幼児難聴の診断お よび療育に関する研究」,平成 17–19 年度総括・分担報告書, 1–380, 2008.

16) 田中 伸久,木村 博香:「当院 neonatal intensive care unit(NICU) における新生児聴覚スクリーニングの検討」,医学検査,2017; 66: 590–594. 17) 高嶋 幸男:「新生児低酸性虚血性脳症の神経病理」,周産期医 学,2016; 46: 945–950. 18) 黒澤 沙也加,他:「当院における AABR と ABR の不一致例 の検討」,埼臨技会誌,2018; 65: 82.

19) 都筑 俊寛:「新生児難聴の診断方法 automated ABR と ABR」, JOHNS, 2000; 16: 1743–1746.

20) 田中 大介,他:「新生児用 ABR 聴力検査装置,natus ALGO2 の当院に NICU における使用経験」,小児科臨床,1999; 52: 1465–1474.

21) 栢野 香里,他:「新生児用自動 ABR(natus-ALGO®2e)によ

る NICU 児聴覚スクリーニング」,日耳鼻,2000; 103: 885–893.

(6)

Original Article

Current status of newborn hearing screening AABR and conventional

ABR in our hospital

Toshihiro TAKAMORI1) Yoshiyuki ADACHI1) Chitose IMAI1) Akemi SATOU1)

Satoshi NOGAMI1) Tetsuya FUKUDA1) Toru MOTOKURA2)

1) Divison of Clinical Laboratory, Tottori University Hospital (36-1, Nishi-cho, Yonago-shi, Tottori 683-8504, Japan) 2) Division of Clinical Laboratory Medicine, Department of Multidisciplinary Internal Medicine, School of Medicine, Tottori

University Faculty of Medicine

Summary

Early detection of hearing impairment is of great significance. In our hospital, an AABR is performed on a newborn baby, and if a hearing disorder is suspected, a conventional ABR is performed. In some cases, the results of AABR and conventional ABR differed; thus, we investigated the current situation to assess the usefulness of AABR. The subjects were 4,359 patients who underwent AABR, and the results of AABR and conventional ABR were compared. We also investigated the status of AABR and the presence of high-risk factors for hearing loss in children. There were 65 children with a “Refer” on AABR, among which 49 had conventional ABR. False negatives were 16.0% and false positives were 17.8%. The threshold levels of conventional ABR in the mismatched ears ranged from 20 dB to 60 dB. Regarding high-risk factors for hearing loss, the results of AABR were consistent with those of conventional ABR, and no false positive results were found in children with head and neck malformations, which were statistically significant. In contrast, the false negative rate was significantly higher in children with birth asphyxia, and all four ears with false negative results were associated with birth asphyxia. There were ears with mismatched results of AABR and conventional ABR for children with birth asphyxia; however, no mismatch occurred in cases of severe hearing loss or profound deafness, confirming that AABR is useful. There were some cases in which hearing loss was recognized later in ears with a “Pass” on AABR, and it is necessary to be careful especially in children with birth asphyxia because false negative results may occur.

Key words: auditory brainstem response (AABR), conventional ABR, high risk factors for hearing loss, false

positive, false negative

Figure 1 AABR を施行した患児のフローチャート

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Analysis of the results suggested the following: (1) In boys, there was no clear trend with regard to their like and dislike of science, whereas in girls, it was significantly

・少なくとも 1 か月間に 1 回以上、1 週間に 1

key words : children with medical complexity, home care medicine for children, neonatal intensive care unit, community based integrated care system, community based

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住所」 「氏名」 「電話番号(連絡 先)」等を明記の上、関西学院 大学教務部生涯学習課「 KG 梅田ゼミ」係(〒662‐8501西 宮 市 上ケ原 一 番 町 1 - 1 5

For best postemergence weed control, activate Pruvin in the soil with rainfall or sprinkler irrigation of 1/3 to 1” (sandy soils apply at least 1/3”, sandy loams apply at least

For best results with SOLIDA herbicide postemergence, rainfall or sprinkler irrigation of 1/3 to 1 inch (sandy soils apply at least 1/3 inch, sandy loams apply at least 1/2 inch,