アニ ュ ア ルレポー ト 2003 年 3 月期
Annual Report 2003
アニュアルレポート
2003
年3
月期財務ハイライト
ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間 単位:百万円 単位:百万米ドル* (1株当り情報および従業員数を除く) 増減率(%) (1株当り情報を除く) 2002年 2003年 2003/2002 2003年 会計年度 売上高および営業収入 ¥7,578,258 ¥7,473,633 – 1.4% $62,280 営業利益 134,631 185,440 +37.7 1,545 税引前利益 92,775 247,621 +166.9 2,064 会計原則変更による累積影響額前利益 9,332 115,519 +1,137.9 963 当期純利益 15,310 115,519 +654.5 963 普通株式1株当り情報:(単位:円、米ドル) 会計原則変更による累積影響額前利益 −基本的 ¥ 10.21 ¥ 125.74 +1,131.5% $ 1.05 −希薄化後 10.18 118.21 +1,061.2 0.99 当期純利益 −基本的 16.72 125.74 +652.0 1.05 −希薄化後 16.67 118.21 +609.1 0.99 配当金 25.00 25.00 0.21 会計年度末 資本勘定 ¥2,370,410 ¥2,280,895 – 3.8% $19,007 総資産 8,185,795 8,370,545 +2.3 69,755 従業員数(単位:人) 168,000 161,100 * 米ドル金額は、読者の便宜のため、2003年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル=120円で換算しています。 注記については、61ページ、62ページをご参照下さい。株主の皆様へ . . . 2 マネジメントからのメッセージ . . . 5 ビジネス概要 . . . 18 Sony World . . . 22 研究開発 . . . 45 企業の社会的責任 . . . 48 役員(2002年度). . . 49 財務セクション . . . 51 ファクトシート . . . 69 株式情報 . . . 73 コーポレートガバナンス . . . 74 新任取締役 . . . 77 新任執行役 . . . 80 投資家メモ . . . 81 見通しに関する注意事項 このアニュアルレポートに記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でない ものは、将来の業績に関する見通しです。将来の業績に関する見通しは、将来の営業活動や業績、出来事・状況に関す る説明における「確信」、「期待」、「計画」、「戦略」、「見込み」、「予測」、「予想」、「可能性」やその類義語を用いた ものに限定されるものではありません。口頭もしくは書面による見通し情報は、広く一般に開示される他の媒体にも度々 含まれる可能性があります。これらの情報は、現在入手可能な情報から得られたソニーの経営者の判断にもとづいてい ます。実際の業績は、さまざまな重要な要素により、これら業績見通しとは大きく異なる結果となりうるため、これら業績 見通しのみに全面的に依拠することは控えるようお願いします。また、新たな情報、将来の事象、その他の結果にかかわ らず、常にソニーが将来の見通しを見直すとは限りません。実際の業績に影響を与えうるリスクや不確実な要素には、以 下のようなものが含まれます。(1)ソニーの事業領域を取り巻く経済情勢、特に消費動向、(2)為替レート、特にソニー が極めて大きな売上または資産・負債を有する米ドル、ユーロまたはその他の通貨と円との為替レート、(3)継続的な 新製品導入と急速な技術革新や、エレクトロニクス、ゲーム、音楽、映画分野で顕著な主観的で変わりやすい顧客嗜好 などを特徴とする激しい競争の中で、顧客に受け入れられる製品やサービスをソニーが設計・開発し続けていく能力、 (4)ソニーがエレクトロニクス、音楽分野において人員削減やその他のビジネス事業再編を成功させる能力、(5)ソニー がエレクトロニクス、音楽、映画、その他分野においてネットワーク戦略を成功させる能力、音楽、映画分野でインター ネットやその他の技術開発において発展し、販売戦略を成功させる能力、(6)ソニーが主にエレクトロニクス分野におい て研究開発や設備投資に充分な経営資源を適切に集中させる能力、(7)ソニーと他社との合弁、提携の成否などです。 ただし、業績に影響を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。
目 次
株主の皆様へ
2003年3月期(2002年度)業績レビュー 2002年度の事業環境は、不安定な国際情勢などにより消費の低迷が続いたことに加え、 世界的な価格競争の激化もあり、大変厳しいものとなりました。 連結売上高は、過去最高の売上高を記録した映画分野が大幅増収となったものの、 主力のエレクトロニクス分野が減収となったことで、前年度比1.4%減の7兆4,736億円 となりました。一方、営業利益は、エレクトロニクス分野やゲーム分野、映画分野などの 貢献により、前年度比508億円増の1,854億円となりました。 エレクトロニクス分野は、主にデジタルスチルカメラ、CCDなどの好調や構造改革の効 果により、前年度に比べ通年での利益は大幅に改善しました。しかしながら、第4四半期 (1-3月期)を見ると、在庫削減を進めたことや特許関連費用が増加したこと、売上が減 少したことなどにより、前年同期比で損失が拡大し大幅な営業損失を計上しました。 ゲーム分野は、ソフトの販売数量増やハードの継続的なコストダウン効果により、前年 度比で増益となりました。 出井 伸之 代表取締役 会長 兼 グループCEO (最高経営責任者)また、映画分野も、「スパイダーマン」「メン・イン・ブラック2」「トリプルX」「Mr. ディーズ」などの好調により増益となりました。 なお、音楽分野は、構造改革費用の増加やレコード作品の売上減少により損失を計上 しました。 1999年度より行っている構造改革については、2002年度も連結全体で1,000億円規 模の費用をかけ、エレクトロニクス分野、音楽分野を中心に進めました。エレクトロニク ス分野においては、その一環として、2002年12月にアイワ㈱の合併を行ったほか、人員 削減の実施やコンポーネント部門を中心とした事業の選択と集中を行いました。また、音 楽分野でも、コストの削減と経営の効率化を目的として、日本を除く全世界でビジネス を行っているソニー・ミュージックエンタテインメント社が10%を超える人員削減を行い ました。 安藤 国威 代表取締役 社長 兼 グループCOO (最高業務執行責任者)
将来に向けて ソニーは、ブロードバンド時代においても、エレクトロニクスとエンタテインメントを融 合させて、夢や感動をお客様に提供し続けていきたいと考えています。 しかし、ソニーを取り巻く環境が予想を上回る速度で変化する中で、これまでの改革 に加えて、連続線上にない新たな改革による、21世紀型企業へのトランスフォーメーショ ン(転換)が必要であると考えています。 このため、1999年度から行ってきた第一次の構造改革に加え、第二次の構造改革と して、2003年度から3年間で、戦略事業へのさらなる経営資源の集中や世界的な生産体 制の再編、間接部門の生産性向上などによる固定費削減を進めます。さらに、エレクトロ ニクス、ゲーム分野の成長を加速するため、ハードウェアを差異化する上で鍵となる半導 体事業への積極的な設備投資、エレクトロニクスとゲームの技術を融合した商品の導 入、商品力強化のための開発研究投資などを行う予定です。 また、さらなるコーポレートガバナンス強化に向けたグループ経営機構改革としては、 取締役会議長と執行トップの分離の制度化や取締役の資格要件など独自の規定を加え た上で、2003年4月1日に日本で施行された改正商法にもとづく「委員会等設置会社」 を選択することにしました(詳細は74ページをご参照下さい)。 ソニーは、これらの施策により21世紀型企業へのトランスフォーメーションを行う ことで高収益体質を築き、今後も「最強のコンスーマーブランド」であり続けることを めざします。 2003年4月24日 代表取締役会長兼グループCEO 代表取締役社長兼グループCOO
マネジメントからのメッセージ
エレクトロニクスとコンテンツを融合し、「最強のコ ンスーマーブランド」であり続ける ソニーはブロードバンド時代においても、さまざ まな機器やコンテンツ、サービスを通じて、夢や感動 をお客様に提供し続けていきたいと考えています。 エレクトロニクスとゲーム、音楽や映画などのエン タテインメントを融合させて、「最強のコンスーマー ブランド」であり続けるというソニーのビジョンは、 これからも変わりません。 21世紀型企業へのトランスフォーメーション(転換) をめざして しかしながら、21世紀に入り、ソニーを取り巻く環 境は大きく変化してきています。 たとえば、半導体や通信ネットワーク技術の急速な 発達は、エレクトロニクス産業だけでなく、通信や金融 など、さまざまな産業の構造そのものに変革をもたら しています。特にエレクトロニクス産業においては、 低廉な製造コストを背景にもつ国々の企業が市場で 台頭し、商品のコモディティ化が急速に進行してい ます。このような事業環境のもと、ソニーは20世紀 において成功してきたビジネスの仕組みを本質的に 見直し、これまでに実施した構造改革に加えて、「21 世紀型企業へのトランスフォーメーション(転換)」 が必要だと考えています。 ソニーは2003年5月に開催した経営方針説明会に おいて、「創立60周年にあたる2006年に向けて、 グローバルレベルのリーディングカンパニーにふさ わしい高収益体質を確立し、2006年度に連結営業 利益率10%(金融分野を除く)を達成できる体質を 築く」という目標を掲げました。この目標を達成する ために、抜本的な構造改革を進める一方で、商品力の 強化と、成長戦略の実行に着実に取り組んでいきま す。また、バランスシートの管理も強化し、積極的な アセットマネジメントを実施していきます。商品力の強化と成長戦略の実行 エレクトロニクス事業において4つの重点領域を 定め、それぞれの領域で新規大型商品の創出と利益 を生み出すプロフィットモデルを構築し、さらなる 成長をめざします。具体的には、(1) AV(オーディオ・ ビジュアル)領域でのNo.1ポジションの強化、(2)エ レクトロニクスとゲームの融合による新カテゴリー の創造、(3) IT・通信領域の強化、(4)半導体領域のさ らなる強化です。 この実現のために、2003年度から3年間に、ハード ウェアを差異化する上で鍵となる半導体事業への設 備投資として約5,000億円、商品力強化のためのキー デバイスなどへの開発研究投資として約5,000億円 を投じる予定です。 各重点施策について [施策-1] AV領域でのNo.1ポジション強化 2006年度に向けて、グループの中核を担うエレク トロニクスの中でも最も重要なAV商品群の利益体 質をいっそう強化していきます。そのために、①集中 領域の厳選、②第ニ次構造改革による固定費削減、 ③成長領域での商品力の強化を図ります。 商品力の強化については、PDP(プラズマディスプ レイパネル)、液晶などのフラットパネルテレビ、光 ディスク/HDD(ハードディスクドライブ)レコー ダー、ビデオカメラやデジタルスチルカメラをはじ めとしたデジタルイメージング機器などの成長領域 に魅力ある商品を投入することで、AV領域で確固た るNo.1ポジションを確立します。またブルーレイ ディスクレコーダー、ハイビジョンテレビ〈ベガ〉、 HDカムコーダーのようなHD(High Definition:高品 位)商品群の充実に力を入れていきます。 第ニ次構造改革 ソニーは、1999年度から事業の選択と集中、製造 の集約に取り組んできました。また、複数の製造事業 所を横断的に統括する設計・生産プラットフォーム であるソニーイーエムシーエス㈱を発足させ、材料 の調達からお客様への商品提供までを柔軟で効率的 に行うことができるサプライチェーンの構築をはじ め製造事業所の競争力強化を行ってきました。これ らの改革を着実に実行した結果、1998年度末に70 あった製造事業所の数は2002年度末に52に集約さ れました。また、サプライチェーンマネジメントの強 化による在庫の大幅削減や、不採算カテゴリーから の撤退、アイワ㈱の吸収合併などを実施し、固定費削 減に関しても大きな成果を上げ、2002年度の増益に 寄与しました。 しかし今、時代の流れの速さがソニーの改革のス ピードを追い越してしまっているのではないかとい う強い危機感を持っています。そこで、ソニーは、 1999年度から2002年度に成果を収めた構造改革を 第一次とし、2003年度以降3年間で行う改革を第ニ 次構造改革と位置づけ、さらに改革を加速します。 その基本施策として、2003年度から3年間にソ ニーグループ全体で約3,000億円の費用を使い、戦略 事業への経営資源の集中、世界全体を見渡した生産 能力の最適化、日本を中心とした間接部門の生産性 向上などによる固定費削減などを実施します。この 約3,000億円のうち、エレクトロニクス事業では、約 2,800億円の費用を計上する計画です。 第ニ次構造改革は、これまで実施してきた構造改 革の連続線上ではない、まったく新しいものになり ますが、ソニーのさらなる成長に向け、順次着手し、 実現をめざします。
エレクトロニクスとゲーム、音楽や映画などの エンタテインメントを融合させて、
「最強のコンスーマーブランド」であり続けること—
それがソニーの変わらないビジョン。
抜本的な構造改革の実行によって 高収益体質を構築する一方、 商品力の強化を図り、 成長の柱を生み出します。
また、これらの商品の競争力を支えるキーデバイ スも強化していきます。たとえば、ソニーが強い領域 の一つであるビデオカメラやデジタルスチルカメラ などのデジタルイメージング関連商品には、CCD、カ メラモジュール、低温ポリシリコン液晶など最先端 のソニーの技術とデバイスを使用しており、垂直統 合モデルによる高付加価値・差異化実現の典型であ ると言えます。特にCCDについては、技術で業界を リードするとともに、世界市場で第1位のシェアを維 持し続けています。これらキーデバイス群の内製化 比率を一段と上げることで、商品のさらなる競争力 強化に結び付けていきます。 また、ソニーは、これまで液晶やPDPなどのテレビ 用フラットパネルデバイスを戦略的に外部調達して きました。しかし近年、液晶を中心としたフラットパ ネルテレビの需要が急激に伸びていることから、液晶 に関しては、従来の外部調達に加えて、他社との提携 を含めた自社での積極的な投資も必要と判断し、これ らの検討に入ることにしました。なお、次世代のディ スプレイ技術として期待する有機EL(エレクトロルミ ネッセンス)とFED(フィールドエミッションディス プレイ)の自社開発については、従来どおり継続して 取り組んでいきます。 [施策-2] エレクトロニクスとゲームの融合による 新カテゴリーの創造 エレクトロニクスとゲームの融合については、 2 0 0 3年5月、ソニーは、その具体的な商品として “PSX”を発表しました。“PSX”は、“プレイステーショ ン2”(PS2)に使われているOS(オペレーティングシ ステム)や半導体をベースにし、TV/BSチューナーを 内蔵するとともに、“プレイステーション”や“PS2”用 ゲームも楽しめる機能を持つ、新しいカテゴリーの DVD/HDDレコーダーです。テレビ番組の録画再生だ けでなく、デジタルスチルカメラやビデオカメラで 撮影した静止画・動画の再生や、音楽CDも楽しむこ とが可能です。家庭で使用されるさまざまなディス クメディアや“メモリースティック”に対応し、さら にはネットワーク(イーサネット)にも対応していま す。日本では2003年末、欧米では2004年に発売を予 定しています。 “PSX”には、“EE(エモーションエンジン)”や“GS (グラフィックス・シンセサイザ)”などの半導体やOS など、“PS2”で培われた技術が使用されるとともに、 エレクトロニクス部門の持つ、半導体レーザーや記 録用DVDドライブ、コーデック(データの圧縮・解凍 技術)などさまざまな先端技術が投入されています。 “PSX”は、エレクトロニクスとゲームを融合した まったく新しいプラットフォームの提案です。“PS2” でDVDビデオ再生機能を搭載した結果、DVDフォー マットが広がり、DVDソフト市場を爆発的に拡大さ せる結果となりましたが、同様に“PSX”もDVDレ コーダー市場の起爆剤にしたいと考えています。 また、2003年5月に米国ロサンゼルスで開催され た世界最大のゲーム見本市「Electronic Entertain-ment Exposition(E3)」で、21世紀の“ウォークマン” とでも言うべき、新たな携帯型エンタテインメント システム“PSP”を、2004年末の同時期に日米欧で発売 することを発表しました。“PSP”の開発にあたっては、 ソニーグループの最先端半導体技術を導入するだけ でなく、3Dグラフィックスや立体音響、コーデックな どの技術の集約に加え、“メモリースティック”など のソニーグループの資産も活用していきます。記録 メディアには、ソニーグループが新しく開発した直径 60ミリメートルで1.8GB(ギガバイト)の小型大容量 光ディスク“UMD(ユニバーサル・メディア・ディスク)” を採用しています。ソニーではこれまでも光ディスク 技術の開発を進め、CD、MD、DVDと、さまざまな ディスクメディアの市場を大きく広げてきました。 これらのフォーマットに続き、“UMD”を新たに提案 することで、さらに市場を拡大していきたいと考え ています。“UMD”は、MPEG-4などのコーデックに対 応しており、DVDビデオと同等の画質で約2時間の 映像の収録を可能にする他、最先端の著作権保護技
術も採用していく予定です。このためゲームソフト に限らず、映画や音楽などさまざまなコンテンツに も利用できる可能性を持っており、ゲーム業界はも ちろんのこと、映画や音楽業界からも“UMD”、そし て“PSP”に強い関心が寄せられています。 “PSX”や“PSP”を皮切りに、エレクトロニクスの先 端デバイスとゲームが牽引する最先端半導体技術を 結集した巨大な融合プラットフォーム上に、ゲーム・ 映像・音楽などの最新コンテンツを含めた新市場を 創造していきます。 [施策-3] IT・通信領域の強化 IT・通信領域は、2002年に全世界で約90兆円とい う巨大な市場規模となっています。ソニーは、この領 域においてPC“バイオ”、そして携帯電話端末事業を 行っているソニー・エリクソン・モバイルコミュニ ケーションズ社(SEMC)のビジネスをあらためて強 化し、大きな成長をめざします。 “バイオ”は発売以来、その特長であるユニークな AV/ITのアプリケーションやデザインで、家庭用PC市 場にまったく新しいコンセプトを確立しました。 2002年度は、価格競争の激化などによるPC市場の環 境悪化の中で、ソニーのビジネスもたいへん厳しい ものとなりましたが、2003年度は“バイオ”ならでは の「モノづくり」にこだわった商品やアプリケーショ ンのユニークさを訴求する原点に立ち返り、ホーム ネットワークや無線LANに対応するネットワーク機 能、DVD録画再生機能などを搭載し、AV/ITの融合を さらに進めます。また同時に、継続的に新しいスタイ ルを提案し、“バイオ”が本来持っている先進性を追 求していきます。 オペレーション面では、設計、製造、販売の効率化、 eコマースの拡大などで、利益率の向上を図ります。 また、重点強化地域として、欧州での“バイオ”のビジ ネスを本格的に展開するとともに、中国市場では現 地生産の拡大を含め、大きな成長をめざします。 さらに、“バイオ”ブランドをPC本体だけでなくPC の技術を用いた新コンセプトの商品群やPCの関連製 品にも使用することで、プロダクトブランドからビ ジネスブランドへと発展させ、ビジネス全体として の成長をめざします。 2001年10月に、ソニーとスウェーデンのエリクソ ン社との合弁企業として発足したSEMCは、設立以 降、AV技術・通信技術での両社の強みを活かしたユ ニークな製品の開発に努めてきましたが、2003年度 はこれらの商品の市場導入を本格化します。欧州・ア ジアを中心に世界的に普及している携帯電話網の技 術規格であるGSM/UMTS端末の市場ですでに好評 をいただいている、イメージング・ゲーム・音楽配信 などの機能・サービスを特徴とした付加価値製品を 核に、日本市場においても、デザイン・使いやすさを 含めた差異化商品を提案していきます。オペレー ション面では、グローバルな設計、製造、販売の連携 を強化し、新製品立ち上げのスピード向上、コスト競 争力の強化を図ります。携帯電話業界全体が、通話+ 情報・エンタテインメントサービスにシフトする中、 魅力的な商品とアプリケーションで市場での確固た るポジションを確立していきます。 モバイル商品群は、市場規模、成長率ともに、大き な可能性を秘めていると同時に、ソニーが最も得意 とする分野でもあり、この分野で、ソニーらしい魅力 的な商品群を創出していきます。モバイル商品の競 争力を決定づけるキーデバイスをソニーグループ内 に持っているという強みを活かし、セットとデバイ スを垂直統合させ、商品力の強化と付加価値の増大 を図ります。
ソニーの中核を担うエレクトロニクスの中でも 最重要であるAV(オーディオ・ビジュアル)商品群 の利益体質をいっそう強化。 成長領域に魅力ある商品を投入し、 確固たるAV No.1のポジションを確立します。 副社長
エレクトロニクスとゲームの融合を、 いよいよ“PSX”から開始します。 この融合により、ゲーム機用の最先端 半導体技術とリアルタイムOSにより 格段に高速化された、高品位な 新デジタル家電商品群が誕生します。 久夛良木健 副社長
[施策-4] 半導体領域のさらなる強化 ソニーグループでは、エレクトロニクスやゲーム ビジネスを支えている半導体の投資および生産体制 の強化を図ってきましたが、今後も、既述(6ページ) のように2003年度から3年間で約5,000億円の設備 投資を行うことで半導体事業をさらに強化します。 現在180∼150ナノメートル・プロセスでPS2用の 半導体を製造しているソニー・コンピュータエンタ テインメント(SCE)の半導体生産拠点では、昨今のデ ジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話向けの需 要増大に対応するため、イメージセンサーの生産を 開始することを考えています。ソニーグループにお けるCCDの生産体制は、2003年夏以降は月産700万 個を超えますが、イメージングデバイスの分野全体 でもNo.1シェアをめざしていきます。 また、90ナノメートル・プロセスの導入が進んでい るSCEの半導体生産拠点では、EEとGSを1チップ化 した半導体や“PSX”向けの半導体に加え、エレクトロ ニクス製品向けの半導体デバイスなども生産する予 定です。さらに、次世代汎用プロセッサ“CELL”をはじ めとする次世代プロセッサ群の生産に向け、300ミリ メートルウエハに対応した65ナノメートル・プロセ スの導入も進めています。このように、“PS2”向けの 高性能半導体製造を通して培われた最先端半導体技 術が、ソニーグループ内のエレクトロニクス分野に も活用され始めています。 以上の重点施策を軸に、ソニーはグループの総力を あげて、ブロードバンド時代の新しい市場を創造し、 ユビキタス“バリュー”ネットワーク(UVN)という成 長の波を自ら創り出していきたいと思います。 ソニーのエンタテインメント事業∼収益性向上と新 しいビジネスチャンスを追求∼ 以上はエレクトロニクスおよびゲーム事業を中心 とした施策ですが、コンテンツ事業においても21世 紀型企業に向けた新たな取り組みが進んでいます。 ソニーのエンタテインメントビジネスは、コアビ ジネスにおける収益性と、新たな経路でのコンテン ツ流通などビジネスチャンスの追求を重視していき ます。収益性向上のため、ソニーは米国で、エンタテ インメントおよびエレクトロニクスビジネスでの構 造改革「プロジェクトUSA」を実施しており、人員の 削減、間接部門の共有化や購買の共通化などにより 効率性を向上させています。その結果、それぞれのビ ジネスで効果が現れており、エンタテインメントビ ジネスにおいても大きな構造改革効果が出ていま す。また、間接部門の共有化によって部門間の協力体 制が強化されたことで、ハードウェアとコンテンツ の両分野におけるソニーのユニークなポジションや 専門性を活用することができるようになり、新しい コンスーマー向けデジタルサービスの創造を可能に しています。 ソニーのエンタテインメントビジネスは、コンテン ツのライブラリーを、今までにないエキサイティング な方法で利用することにより、新たなビジネスチャン スを拡大させていきます。たとえば、ソニー・ピク チャーズエンタテインメント社(SPE)では、昼のテレ ビ番組をインターネット上で有料ダウンロードでき るオン・デマンドのブロードバンド・サービス“ソープ シティー”や「チャーリーズ・エンジェル:エンジェル X」など映画をもとにしたオンラインゲームを提供し ています。また、ソニー・ピクチャーズ・デジタルが他 の映画スタジオ4社と共同開発したビデオ・オン・デ マンドサービス「ムービーリンク」では、インターネッ ト上から著作権が保護された映画を有料でダウン ロードできるようにしています。これらはSPEの新し い収入源となっています。同様に、ソニー・ミュージッ
クエンタテインメント社(SMEI)は、自社の楽曲を成 長しつつある携帯電話の着信音市場にライセンス提 供しているほか、携帯電話の契約ユーザーに対して は、ニュースや画像、コンサートツアースケジュール、 アルバムリリースなどの情報を、鮮やかなグラフィッ ク・インターフェースを使い提供しています。 ソニーは自社のコンテンツ・ライブラリーを新しい エンタテインメント・フォーマットに活用することに より、新たな収入源を生み出そうとしています。この 新たなエンタテインメント・フォーマットには、1枚で 2時間以上のハイビジョン映像を保存できるブルー レイディスクや、ソニーグループが新たに開発した大 容量光ディスクである“UMD”を用い、ゲームや映画、 音楽を持ち運びながら楽しむことを可能とするソ ニー・コンピュータエンタテインメントの携帯型エン タテインメントシステム“PSP”が含まれます。 SMEI 現在SMEIは、新しく会長兼CEOに就任したアンド リュー・ラックのもと、明確で包括的な戦略により、 現在の世界の音楽市場における課題の解決や新しい チャンスへの取り組みを行っています。 SMEIでは、これまでもア−ティストの発掘および 育成に重点を置いてきました。その一環として、最 近、ヒップホップやR & Bなどのジャンルの音楽の アーティスト育成を手がけるソニー・アーバン・ ミュージック部門を新設しました。また世界各地で ローカルタレントを発掘・育成し、米国や他の主要な 市場で国際的に売り出すという戦略も強化していき ます。この戦略はすでに大きな成果をあげており、セ リーヌ・ディオン、リッキー・マーティン、シャキー ラ、ラス・ケチャップなどのアーティストが大きな成 功を収めています。 また、さらなる収入源として、市場が拡大しつつあ るデジタル音楽配信サービスに対して、より積極的な コンテンツの提供を図っています。さらに、ユーザー がオリジナルCDを作成できる“custommixcd.com” のように、個人の嗜好に特化したサービスも強化して います。その他、ペプシやクライスラーといったさま ざまな企業ブランドと新たにコマーシャルについて の関係を構築し、SMEIのアーティストが彼らのブラン ドやイメージをさらに広げる機会を作っています。 SPE SPEは、今後数年間、映画作品のラインアップ拡充 などによる映画やテレビ番組の膨大なライブラリー の価値の向上や、急速に拡大しているDVD市場の活 用、さらには新たなコンテンツ配信プラットフォー ムの展開などを進めていきます。 SPEでは、大作映画、人気スターの映画、観客対象を 絞った映画などを組み合わせることにより、分散化さ れたポートフォリオを作る戦略をとっています。この 結果、2002年度には記録的な好業績を達成しました。 この戦略の鍵となるのが映画のシリーズ展開です。 2003年に注目される作品には、ウィル・スミス主演 の「バッドボーイズ 2バッド」「、S.W.A.T.」、ジャック・ ニコルソン主演の「サムシング・ガッタ・ギブ」、ティ ム・バートン監督の「ビッグ・フィッシュ」などがあ り、さらに、2004年には、2002年の記録的作品「スパ イダーマン」の続編「スパイダーマン2」の劇場公開を 予定しています。また新設されたソニー・ピクチャー ズ・アニメーション部門では、コンピュータによるア ニメ映画も製作しています。 テレビ番組制作においては、安定的に利益貢献で きる番組の制作を手がけています。この中には、ゲー ムショー番組や昼のドラマシリーズ、ケーブル局向 けのシリーズ物などが含まれます。また、ネットワー ク局のプライムタイムに放映する番組の制作も厳選 しており、近く放映予定のスティーヴン・キング原作 のミニシリーズ「キングダム・ホスピタル」を制作中 です。さらに、米国外での制作や米国外のケーブル チャンネルの拡大にも注力しています。すでに全世 界で30チャンネルの新設・出資にかかわり、ソニーに とって重要な資産価値を創造しています。
ソニーのエンタテインメントビジネスは、 コンテンツのライブラリーを
新鮮でエキサイティングな方法で利用することにより、 新たなビジネスチャンスを拡大させていきます。
21世紀型企業へのトランスフォーメーション(転換)に あたって財務体質の強化は重要な課題。 損益だけではなく、バランスシートもしっかり マネジメントしていきます。 副社長兼グループCSO (チーフ・ストラテジー・オフィサー)
また、複数参加型有料オンラインゲーム「エバーク エスト」が順調に成長する中、新たに「プラネットサ イド」を市場に導入しました。これに加え、「エバーク エスト2」やルーカス・アーツの「スターウォーズ・ ギャラクシー」の導入も計画しており、新しくエキサ イティングなオンラインゲームを展開しています。 新たなオペレーション体制 これらの改革を実現させるためには、基盤となる 強固なオペレーション体制が不可欠です。 2003年4月1日付で機構改革を行い、ホームネット ワークカンパニー、IT&モバイルソリューションズ ネットワークカンパニー、ブロードバンドネット ワークカンパニー、マイクロシステムズネットワー クカンパニーの4つのNC(ネットワークカンパニー) と、ゲームビジネスグループ、エンタテインメントビ ジネスグループ、パーソナルソリューションビジネ スグループの3つのビジネスグループ、そしてSEMC を加えた8ユニットがビジネスを推進する新体制と しました。各ビジネスユニットにさらに権限を委譲 し、中長期的視点にもとづいた自主自律的経営を進 め、ビジネスカテゴリーごとに効果的な投資を積極 的に行い、着実に利益に結び付けていきます。 この権限委譲にともない、グループCFO(最高財務 責任者)に加え、各NCにCFOを個別に任命し、各NC の経営状況を包括的に把握する機能を持たせまし た。これにより、各NCは自主自律的なオペレーショ ンを推進しながら、グループ本社機能であるグロー バル・ハブと強力に連携し、同時に、グループのトッ プマネジメントが経営の実態を迅速に把握できる組 織体制を構築しました。 また、東アジア、米州、欧州での地域戦略強化のた めに、各地域代表を設置しました。2003年6月には、 コーポレートガバナンス強化に向けたグループ経営 機構改革として、日本の商法で新たな選択肢として 導入された「委員会等設置会社」に移行します(詳細 は74ページをご参照下さい)。 バランスシートのアセットマネジメントを推進 最後に、財務および金融面ですが、21世紀型企業へ のトランスフォーメーション(転換)にあたっては財 務体質の強化も重要な課題です。損益だけではなく、 バランスシートも的確にマネジメントしていく必要 があります。ソニーグループのバランスシートにつ いては、これまでもアセットマネジメント(保有財産 を効率よく、的確に管理・運用する方策)に取り組ん できました。グループ全体の総資産が増加していま すが、これは金融事業の資産増加が大きく影響して います。 実際に、金融事業以外の事業のみでバランスシー トを見ると、エレクトロニクスでの在庫改善が順調 に進んでいることもあり、資産は圧縮されています。 一方、金融事業は、成長とともに資産が増える特徴を 持つアセットビジネスであり、エレクトロニクスの ビジネスとは性質が大きく異なります。したがって、 金融事業以外の事業(エレクトロニクスなど)と金融 事業とに分けてバランスシートのマネジメントを行 うことをさらに徹底し、それぞれの事業価値をより 顕在化していきます。同時に、金融事業は、公共性が 高く、お客様の資産をお預かりしているという責任 を果たしていく義務があります。今後も社外との業 務提携や株式公開などを含め、ソニーグループの経 営全体の視点から最適な方策を検討していきます。 これらの戦略・施策により、ソニーは創立60周年 を迎える2006年に向けてグループの総合的競争力 をさらに高め、2006年度に連結営業利益率10%(金 融分野を除く)を達成できる体質を築き、最強のコ ンスーマーブランドを有するグローバルメディア &テクノロジー企業としての地位の確立をめざし ます。 (2003年5月)
ビジネス概要
オーディオ、ビデオ、テレ ビ、情報・通信、半導体、 コンポーネント、その他か ら構成されるエレクトロニ クス事業 売上高および営業収入・営業利益(損失)(単位:十億円) (3月31日に終了した1年間) 事業内容 ソニーコミュニケーション ネットワーク㈱によるイン ターネット関連事業、社 内向け情報システムサー ビス事業、ICカード事業 およびその他の事業 主としてソニー生命保険㈱、 ソニー損害保険㈱、㈱ソ ニーファイナンスインター ナショナルおよびソニー銀 行㈱による金融事業 主 としてソニ ー・ピ ク チャーズエンタテインメン ト社(SPE)による映画およ びテレビ番組などの事業 主としてソニー・ミュージッ クエンタテインメント社 (SMEI)および㈱ソニー・ ミュージックエンタテイン メント(SMEJ)による音楽 ソフトウェア事業 主として㈱ソニー・コン ピュータエンタテインメ ント(SCE)による家庭用 ゲ ー ム 機 およびソフト ウェア事業 03 02 01 4,940 251 5,455 –1 5,286 41 ■ 売上高■ 営業利益(損失) 955 –51 661 83 1,004 113 03 02 01 ■ 売上高■ 営業利益(損失) 636 21 612 20 643 – 9 03 02 01 ■ 売上高■ 営業利益(損失) 803 4 555 31 636 59 03 02 01 ■ 売上高■ 営業利益(損失) 03 02 01 541 17 479 22 512 23 ■ 金融ビジネス収入■ 営業利益 250 –14 207 –17 204 –32 03 02 01 ■ 売上高■ 営業損失 http://www.sony.jp/ http://www.scei.co.jp/ http://usa.sonymusic.com/international.html http://www.sonymusic.co.jp/ http://www.spe.co.jp/ http://www.sony.co.jp/Money/ エレクトロニクス 音 楽 映 画 金 融 ゲーム その他2003年度に向けて ■デジタルスチルカメラ“サイバーショット”などの売上増はあったものの、 アイワ製品、PC“バイオ”などの売上減により前年度比7%の減収 ■主にコンポーネント部門における構造改革の効果やデジタルスチルカメラ、 CCDなどの利益貢献により、前年度の営業損失に対して営業利益を計上 ■年度末の棚卸資産については、前年度末比796億円の減少 ■2002年12月にアイワ㈱を吸収合併 2002年度のレビュー ■フラットパネルテレビ、DVDレコーダー、ビデオ カメラおよびデジタルスチルカメラ、PC、携帯電 話など、ソニー独自の技術・デバイスに支えられ た強力な商品群を投入する ■2006年に向けた構造改革を推進する ■エレクトロニクスとゲームの融合商品“PSX”を導 入する ■NACS*関連事業や日本の広告代理店事業子会社が増収となったことで 前年度比23%の増収 ■ネットワーク技術の開発などプラットフォーム構築にともなう費用の増加 などにより、営業損失拡大 * NACS(ネットワークアプリケーション&コンテンツサービスセクター)は、2002年4月に ネットワーク関連事業の強化をめざして新設された組織です。 ■ソニー生命保険㈱における個人保険契約高の伸長や、ソニー損害保険㈱ における新規契約高の伸長などにより前年度比6%の増収 ■ソニー生命保険㈱が保険料収入の増加や一般勘定の運用損益の改善に より増益となったことなどにより、前年度比5%の増益 ■「スパイダーマン」「メン・イン・ブラック2」「トリプルX」「Mr.ディーズ」 など2002年度に公開された作品の劇場興行収入やDVD/VHSソフト販売 の好調により、前年度比26%の増収、過去最高の売上高を計上 ■営業利益は、上記要因や前年度に構造改革費用を計上したテレビ・ビジ ネスの増益などにより前年度比89%増益で、過去最高を記録 ■DVDソフト製造部門の売上が増加したものの、世界的な市場縮小の影響 を受けて音楽作品の売上が減少し、前年度比1%の減収 ■構造改革費用の増加や売上の減少などにより、前年度の営業利益に対し 2002年度は営業損失を計上 ■米国のCD製造拠点の閉鎖、米国外の複数の物流拠点の統廃合、間接部 門の統廃合などの構造改革を実施 ■欧米を中心にハード、ソフトともに販売数量が増加 ■各地域でハードの販売価格を戦略的に引き下げたこともあり、前年度比 5%の減収 ■営業利益はソフトの販売数量増やハードの継続的なコストダウン効果によ り、前年度比36%の増益 ■PS2ハードウェアの生産出荷台数:2,252万台 ■PS2向けソフトウェアの生産出荷本数:1億8,990万本 ■NACSは、グループのハードウェアとコンテンツ を融合させたビジネスモデルの早期実現を率先 し、ブロードバンド時代の新たな価値を顧客に提 供するネットワークサービスの構築をめざす ■作品のシリーズ化戦略を進め、映画業界におけ るポジションをさらに強化する ■主力番組の強化やライブラリーの活用、厳選し たビジネスチャンスの追求により、卓越した独立 系テレビ番組供給者をめざす ■SPEの持つコンテンツを直接お客様に配信できる よう、ブロードバンドネットワークを創造する ■効率性の追求と収益性の改善を実現するため に、引き続き構造改革の機会を探り実行する ■次世代の世界的なスターアーティストを育成・養 成する ■コンスーマー・フレンドリーな新しい形態の音楽 提供により収益基盤を拡大し、合法的なデジタ ル音楽サービスの活用を進める ■PS2ハードウェアの一層の普及を図るとともに、 魅力的なタイトルが世界各地域のゲームソフト 会社から継続的に発売される好循環をさらに推 進し、さらなるプラットフォームの拡大をめざす ■各地域でPS2のネットワーク接続を普及させる取 り組みを続け、オンラインゲームをはじめとする 新たなエンタテインメントを提供していく ■コンスーマーとダイレクトにつながる事業特性を 活かし、既存の枠にとらわれない新しい商品・ サービスの提供を通じて、今後もソニーの企業価 値創造に貢献する
ビジネス概要(エレクトロニクス)
家 庭 用オーディオ、携 帯 型 オーディオ、カーオーディオ、 カーナビゲーションシステム オーディオ 主要製品 ビデオ ビデオカメラ、デジタルスチル カメラ、ビデオデッキ、DVDプ レーヤー/レコーダー テレビ ブラウン管テレビ、プロジェク ションテレビ、プラズマテレビ、 デジタル放送受信システム、 コンピュータ用プロジェクター 2002年度のレビュー アナログビデオカメラやDVDプ レーヤーの売上は減少したも のの、全世界でデジタルスチル カメラの売上が伸長したこと や、アジアや欧州でデジタルビ デオカメラの売上が増加したこ とにより、前年度比2%の増収 米国での大型プロジェクショ ンテレビの売上増、米国、欧 州、日本でのプラズマテレビの 売上増があったものの、米国、 日本でブラウン管テレビの売 上が市場縮小により大幅に減 少し、売上はほぼ前年度並み ホームシアター製品や“M D ウォークマン”の売上は増加し たものの、家庭用オーディオお よび携帯型オーディオの売上 が全体として減少したことによ り、前年度比9%の減収 売上高 [対外部顧客] (単位:十億円) (3月31日に終了した1年間) 01 756 02 747 03 683 798 842 846 01 02 03 791 806 823 01 02 03情報・通信 PC、コンピュータ用ディスプレ イ、プリンターシステム、携帯 情報端末、液晶テレビ、放送 用・業務用オーディオ/ビデオ/ モニター、その他の業務用機 器(2001年9月以前の携帯電 話端末の売上を含む) LCD、CCD、その他の半導体 光学ピックアップ、電池、ブラ ウン管、オーディオ/ビデオ/ データ記録メディア、データ記 録システム アイワ製品およびエンタテイン メントロボットなど、その他の 製品やサービス 携帯情報端末の売上は増加し たものの、価格競争が激化した PCや、フラットパネルディスプレ イへの移行が進むPC用ブラウ ン管ディスプレイ、放送用・業 務用機器の売上が減少したこ とにより、前年度比18%の減収 高温ポリシリコンLCDの売上は 減少したものの、デジタルスチ ルカメラの需要の高まりによる CCDの売上増や、CD-R/RWド ライブやDVDドライブに使用さ れるバイポーラの売上増によ り、前年度比12%の増収 価格競争が激化したCD-R/ RWドライブや、ブラウン管テ レビおよびPC用ブラウン管ディ スプレイの市場低迷を受けた ブラウン管の売上は減少したも のの、DVDドライブ、“メモリー スティック”、電池の売上が増 加したことにより、前年度比 2%の増収 全世界でアイワ製品の売上が 減少したことにより、前年度比 2%の減収 569 501 491 01 02 03 569 526 537 01 02 03 238 182 205 01 02 03 1,261 1,167 959 01 02 03 半導体 コンポーネント その他
ネットワークインフラの整備が進み、今まさにブロードバンド環境が急速に普及しつつあります。ソニーでは、本格的 なブロードバンド時代の到来に向けて、ユビキタス“バリュー”ネットワーク(UVN)というビジョンを掲げています。 UVNビジョンがめざすもの—それは、主役となるユーザーが、好きな時に好きな場所で、デジタル製品をブロー ドバンドネットワークにつなげ、自由にコンテンツを楽しんだり、さらには、自らがコンテンツを創造してネットワー クを介して広く共有できるような環境の実現です。
ソニーはこれまでも常に、人々の夢の創造とその実現をサポートし、生活をより豊かにすることを追求してきました。 来たるべきブロードバンド時代に対応した家庭用・携帯用ハードウェア、さらには、ユーザーが実際に楽しむコン テンツ・アプリケーションまでをトータルに手がけることで、全てのユーザーに、ブロードバンド時代の新しい価値 を提供したいと考えています。
ADSLや光ケーブルの普及などにより、ネットワークのブロードバンド化は家庭にも急速に浸透しています。一方、AV機 器のデジタル化、PCの家庭への普及も急速に進んでいます。これらデジタルAV機器やPCをネットワークやメディアでつな ぐことで、新たな楽しみ方を提案するソニーのホームネットワーク商品群を紹介します。 テレビ テレビは、チャンネルサーバー、DVDレコーダー、ビデオカメラ“ハンディカム”などのデ ジタル録画機器や“プレイステーション”などとつながり、コンテンツを楽しむために不可 欠なものとして、家庭内のネットワークにおいて重要な役割を果たします。 ソニーは1996年に平面ブラウン管を用いたテレビを発売するなど、テレビの市場を常に リードしてきましたが、ブラウン管テレビに加え、今後市場の拡大が期待されるプラズマテ レビ、液晶テレビ、プロジェクションテレビについても、積極的な商品展開を進めています。 写真のプラズマテレビ“プラズマ〈ベガ〉”は、ソニーのデジタル映像技術を結集した“ベガ エンジン”を搭載し、さまざまな映像ソースを鮮鋭度の高いリアルな画質で再現します。 写真の液晶テレビ“液晶〈ベガ〉”は、新開発のパネルドライバーにより、動きのあるシー ンでの画像の残像感を大幅に低減し、スポーツなどの動きの速い映像も見やすく、クリア に再現します。ここでも“ベガエンジン”が活躍しています。 また、写真の“グランドベガ”は、光学エンジン部に高精細のデジタルハイビジョンの液晶 パネルを搭載したプロジェクションテレビです。 ネットワーク時代においても、家庭内のAV機器の中心となるテレビで、ソニーは、今後 も高画質を追求し続けます。 http://www.sony.jp/products/Consumer/wega/
ホームネットワーク
プラズマ〈ベガ〉 液晶〈ベガ〉 グランドベガコクーン “コクーン”は、ソニーが新たに提案する商品群です。商品そのものが成長し、 ユーザーのライフスタイルを変えていく、そのような世界をめざしています。 “コクーン”の最初の商品となるチャンネルサーバーは、キーワード登録により、 好みのテレビ番組を内蔵ハードディスクに自動的に録画する機能に加え、録画予 約の履歴などを分析し、よりユーザーの嗜好に近い番組を自動的に録画します。 また、ブロードバンド常時接続に対応し、ソニーが運営する専用ウェブサイトで “カモン!マイキャスター”サービスを利用すれば、外出先から、PCや携帯電話を 使って手軽に録画予約をすることができます。 また、ハードディスク内蔵型DVDデジタルレコーダー、ならびにハードディスク 内蔵型の5.1chDVDホームシアターシステムも“コクーン”として発売されてい ます。これらもブロードバンド常時接続機能を備え、“カモン!マイキャスター” サービスの利用が可能です。 “コクーン”は、家庭とネットワークをつなぐホームAV機器として進化していき ます。 http://www.sony.jp/products/Consumer/cocoon/ ベガエンジン ソニーの高度な画像処理のノウハウを詰め込んだ統合デジタル高画質システム“ベガエンジン”は、入 力された映像ソースを映像処理回路の入口から出口までフルデジタルで処理することによりノイズの発 生や信号劣化を防止し、ソニーの高画質技術の能力を最大限に引き出しています。ソニーは、プラズマ、 液晶、プロジェクションならびにブラウン管テレビのハイエンドモデルから続々とこの技術を投入してお り、鮮鋭度の高い、立体感までも感じさせるリアルな画質が好評を博しています。 http://www.sony.jp/products/Consumer/wega/technology/ HARDWARE BUSINESS 〈コクーン〉チャンネルサーバー 〈コクーン〉デジタルレコーダー 〈コクーン〉ホームシアターシステム
DVD レコーダー 映画やコンサートなどが高画質・高音質で収録されたDVDビデオは急速に普及が進んでおり、今後、 記録型のDVDについても市場が大きく拡大することが見込まれます。 ソニーは、すでに普及しているDVDプレーヤーとの再生互換を重視し、DVD+RW/−RW/−R方式に 対応したデュアルRW方式のDVDレコーダーを発売しています。写真の製品は、DV入力端子を装備し ており、“デジタルハンディカム”で撮影した映像をDVDに記録・編 集することができます。 また、PC用にも、DVD+RW/+R/−RW/−R方式に対応したリライ タブルドライブを発売し好評を得ています。 記録媒体をディスク化することで、より手軽に高画質映像を機器間 でやりとりできるようになりますが、それに加え、DVDの持つ高画質・ 高音質・高機能により、家庭でのデジタルディスクによる映像記録の 本格化が期待されています。同時にPC用大容量メディアとしての利 用も進んでいます。 http://www.sony.jp/products/digitaltheater/contents/ http://www.sony.jp/products/Consumer/Peripheral/CRX/ ブルーレイディスク 放送のデジタル化が進み、家庭のテレビでも高画質の映像を気軽に楽しめる環境になってきました。 このような状況の中、デジタルハイビジョン放送をそのままの画質で記録し楽しみたいというニーズが高 まっています。ブルーレイディスクは、このようなニーズに対応する規格として、日本・韓国・欧州の電気 機器メーカー9社*によって策定されました。 ソニーは、世界で初めてのブルーレイディスクレコーダーを2003年4月に日本で発売しました。DVD の約5倍の容量をもつ23GBのブルーレイディスクを使用することにより、日本国内で 放送されているBSデジタルハイビジョン放送を、そのままの画質で約2時間、VHSと 同等の画質であれば約12時間記録することができます。また、BSデジタルハイビジョ ン放送の5.1chサラウンド音声をそのまま記録でき、再生時にMPEG-2 AAC 5.1ch デコーダー内蔵アンプを使ってサラウンド音声を楽しむことができます。また、不正な コンテンツ複製を防止する、高度な著作権保護技術も搭載しています。 * 9社:ソニー㈱、㈱日立製作所、LG電子㈱、松下電器産業㈱、パイオニア㈱、ロイヤ ルフィリップスエレクトロニクス、サムスン電子㈱、シャープ㈱、トムソン(順不同) http://www.sony.jp/products/Consumer/BD/ DVDレコーダー DVD/CDリライタブルドライブ
HARDWARE BUSINESS バイオとホームネットワーク ソニーは、PC“バイオ”を軸とした家庭内のホームネットワークの構築も提案していま す。ネットワークメディアレシーバー“ルームリンク”を使えば、“バイオ”に保存したテレビ 番組や音楽、静止画などを、離れた場所にあるリビングルームのテレビやオーディオ機器 で楽しむことができます。また、付属ソフト“VAIO Media”を用いれば、“バイオ”の中の AVコンテンツに、他の部屋の“バイオ”からアクセスして楽しめます。 また、DVD作成ソフト“Click to DVD”を使えば、“ハンディカム”で撮った 映像を簡単な操作でDVDに記録し、リビングルームのDVDプレーヤー/レコー ダーを使ってテレビで楽しむこともできます。 写真の“バイオW”は、新たにNet MDドライブを搭載しています。インター ネット上の音楽配信サイトなどを通じて“バイオW”のハードディスクに取り込 んだ音楽を、著作権保護に配慮しつつ手軽にMDに録音し、リビングルームの MDデッキ搭載システムステレオで楽しんだり、“MDウォークマン”で持ち歩い たりすることもできます。 http://www.vaio.sony.co.jp/ ルームリンク バイオW
ソニーは、ユビキタス“バリュー”ネットワークの実現のため、家庭内のホームネットワーク機器だけではなく、携帯電話、 携帯情報端末、ノートブックPC、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなど、モバイルネットワーク機器の導入にも積極的 に取り組んでいます。ここでは、主にモバイル環境で使われているソニーの商品群、およびそれらのネットワーク化への取り 組みを紹介します。 クリエ 2000年から発売された携帯情報端末“クリエ”は、急速に進化しています。当 初、スケジュール管理や電子メールの送受信の用途が中心であった携帯情報端末 ですが、写真の“クリエ”は、200万画素の高画質CCD(電荷結合素子)カメラを 搭載し、静止画のみならず、音声付動画の記録も可能にしています。“メモリー スティック”に記録した音楽やビデオを外出先で楽しむこともできます。 また、“メモリースティック”スロットをはじめ、ワイヤレスネットワークへのダイレクトな接続を可能と するBluetoothTM機能や、“FeliCa”(非接触ICカード)リーダーを搭載するなど、多彩なインターフェー スを本体に内蔵しています。また、無線LANカードをカードスロットに差し込めば、オフィス、カフェ、空 港など、外出先でのワイヤレスLAN環境におけるブロードバンド接続も可能にします。 http://www.sony.co.jp/CLIE/ ネットワークハンディカム ソニーは、1985年のカメラ一体型8ミリビデオの発売以来、全世界のビデオ カメラ市場で圧倒的なシェアを獲得し続けています。2002年度に発売した 写真の“ネットワークハンディカム”は、211万画素CCDを搭載し、さらなる 画質向上を図っています。また、アダプターの使用により、撮った画像を携帯 電話やイーサネット回線で送るネットワーク機能も充実させています。 http://www.sony.jp/products/index/cam.html
モバイルネットワーク
バイオノート 写真の“バイオU”は、いつでもどこにでも持ち歩いて楽しめる小型・軽量化を実現した “モバイルグリップ・スタイル”という新しいPCのスタイルを提案しています。その小さな ボディにはモバイル環境で活用するための高機能がぎっしりと詰まっており、たとえば、 持ったままで操作できるソニー独自の“4wayマルチコントローラー”を搭載しています。 また、新開発の薄型リチウムイオンポリマーバッテリーを採用することで、本体の薄さを 保ちつつ、長時間の駆動を実現しました。ワイヤレスLAN機能も内蔵し、ケーブルを使わ ずにブロードバンド環境に接続することができます。 写真の“バイオノートZ”は、美しさと高機能を両立させた「持ち運べるメインマシン」です。 デスクトップPCに比べても遜色ない十分な性能を備えながらも、モバイルマシンとしての 要素も追求しました。高精細液晶パネルを採用し高解像度を実現する一方、低消費電力 特性を備えたプロセッサを採用することで長時間の駆動も可能にしました。また、“バイオU” と同様、ワイヤレスLAN機能も内蔵しています。 http://www.vaio.sony.co.jp/ デジタルスチルカメラ 全世界で急速に拡大しているデジタルスチルカメラ市場において、ソニーは業界をリー ドし続けています。写真は、好評を博している“サイバーショット”Pシリーズの、有効510 万画素仕様の機種です。静止画記録機能以外にもテレビでのフル画面再生に適した音声 付動画記録機能“MPEGムービーVX”を新たに搭載しています。また、撮った画像をPC から携帯電話へメッセージ付で送るサービスや、高画質のプリントサービスをインター ネット上で受け付けるなどのサービス事業“イメージステーション”にも力を入れてい ます。 http://www.sony.jp/products/index/dsc.html CCD CCDは、「電子の目」といわれる光電変換用半導体デバイスで、デジタルスチルカ メラ、ビデオカメラをはじめ、最近では、携帯電話、携帯情報端末などに使われてい ます。今後さらなる拡大が見込まれるCCDの市場におけるソニーのシェアはナン バーワンであり、技術的にも業界をリードしています。 http://www.sony.co.jp/Products/SC-HP/index-j.html HARDWARE BUSINESS バイオノートZ バイオU
ウォークマン 音楽を持ち歩くことを実現した“ウォークマン”は、1979年発売のオーディオカセッ トテープによる初代“ウォークマン”以来、進化を続けています。ソニーは、1992年には “MDウォークマン”を、2001年には“Net MDウォークマン”を発売しました。“Net MDウォークマン”は、PCとUSBインターフェースで接続することにより、CDやインター ネット上の電子音楽配信サービスからPCのハードディスクへ記録した音楽データを、 著作権を保護しつつMDに転送記録でき、日米欧の市場で好評を博しています。 “ネットワークウォークマン”は、PCに保存した音楽を内蔵のフラッシュメモリーやIC 記録メディアに転送して楽しむことができます。2003年2月に発売した写真の製品は、 256MBの内蔵メモリーに音楽CD約11枚分*の長時間記録を可能にしました。また、 IC記録メディア“メモリースティック Duo(デュオ)”を併用することで、さらに長時間 の記録ができ、より多くの音楽を持ち歩くことができるようになりました。 *CD1枚当り60分で計算。ATRAC3plus / 48kbps圧縮モードで記録時 http://www.walkman.sony.co.jp/ メモリースティック 1998年秋の発売以来、「オフライン・ネットワークメディア」として進化を遂げてきた“メモ リースティック”・ワールドにおいては、2003年3月末までに、全世界で3,900万枚のメディア が出荷され、対応機器も累計4,000万台以上になりました。デジタルスチルカメラの他、PCや 携帯情報端末、携帯電話、オーディオ機器、車載機器、テレビ、プリンター、キオスク端末など、 幅広い商品に採用されています。“メモリースティック”で楽しめるアプリケーションは、静止画 のみならず音楽などにも拡がりはじめています。 2002年度には、この“メモリースティック”に3種類の新しい仲間が加わりました。 “メモリースティック Duo(デュオ)”は、標準サイズの“メモリースティック”に対して、約1/3 の小型化、約1/2の軽量化を実現したIC記録メディアです。携帯電話やポータブルオーディオプ レーヤーなどの“メモリースティック”対応モバイル機器での利用を見込んでいます。 “メモリースティック(メモリーセレクト機能付)”は、記録容量128MBのフラッシュメモリー 2枚を搭載し、256MB相当のメモリーの高容量化を実現しました。背面のスイッチを切り替え ることにより、記録するデータを使い分けて整理できる便利な機能を搭載しています。 “メモリースティック PRO(プロ)”は、ブロードバンド時代のIC記録メディアとして、さらな る高容量・高速読み書きを実現し、高画質動画のリアルタイム記録再生にも対応した新世代の “メモリースティック”です。2002年度は、記録容量1GB、512MB、256MBの3タイプを市場 に投入しました。 “メモリースティック”は、今後も、さまざまな商品、コンテンツ・サービスをつなぐネットワー クメディアとして、いっそうの普及をめざします。 メモリースティック PRO メモリースティック (メモリーセレクト機能付) メモリースティック Duo Net MDウォークマン ネットワークウォークマン
業務用光ディスク・システム 業務用AV機器の分野でも先駆的役割を果たしてきたソニーは、2003年春、世界で初めて青紫色レー ザーを用いた業務用光ディスク・システムを発表しました。このシステムにより直径12cm・容量23GB の光ディスクに、業務用システムで使用されているDV圧縮(25Mbps)で90分、MPEG IMX圧縮 (50Mbps)で45分の記録が可能です。 ソニーは、①ディスクならではの自由な操作性、②メタデータ(時間・位置・素材情報、低解像度画像 などの付帯情報)技術、③ネットワーク技術により制作時間の大幅な短縮を実現する、新しい運用形態 を提案していきます。このシステムは、すでに世界各国の大手放送局・レンタルハウスなどからの採用や 引き合いをいたただいています。 放送やプロフェッショナルのコンテンツ制作の分野でもソニーは大きく貢献しています。 携帯電話 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ社(SEMC)は、ソニーとスウェーデンのエリクソ ン社の折半出資により、2001年10月1日に設立されました。同社はソニーとエリクソン社のそれぞれ が持つ相補的な強みを結びつけることにより、携帯電話業界で世界のリーダーとなることをめざしてい ます。 2002年度においては、SEMCは数々の魅力ある商品を世界の各市場に投入しました。GSM方式にお いては、電話機能に加え、携帯情報端末、デジタルカメラ、音楽・動画再生、ゲーム機能を搭載して注目 された「P800」のほか、カラー画面とマルチメディア・メッセージング機能を搭載し、マス・マーケットの 獲得を狙った「T300」、魅力的なデザインでアジア太平洋各国で売上上位にランキングされた「T100」 などを発売しました。また、日本では、CDMA方式の「A1101S」、PDC方式の 「SO212i」などを発売しました。 さらに、欧州を中心とした第3世代携帯電話として、TV電話機能やストリーミン グビデオ機能を搭載したW-CDMA方式対応の折りたたみ式携帯電話「Z1010」 を発表しました。発売時期は2003年(暦年)後半を予定しています。 http://www.SonyEricsson.co.jp/ HARDWARE BUSINESS S0212i A1101S Z1010 P800 モバイルデッキ 光ディスクカムコーダー
“プレイステーション”ビジネスの世界的な拡大 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、2003年5月現在、全世界100以上の国・地域で “プレイステーション”(PS)および“プレイステーション 2”(PS2)ビジネスを展開しています。PS2ハー ドウェアは、2000年3月の発売以来、全世界で急速に普及しており、2002年度の生産出荷実績は2,252 万台を記録、累計生産出荷台数は2003年3月時点で5,100万台を超えました。また、初代PSを小型化し、 2000年に発売したPS oneハードウェアも、海外を中心に好調が継続し、2002年度の生産出荷実績は 678万台を記録、初代PSを含めた累計生産出荷台数は2003年3月時点で9,600万台を超えました。 また、PS2およびPS用ソフトウェアについても、日本および海外の多くのゲームソフト会社から魅力的 なソフトウェアが引き続き多数発売され、それぞれの地域で好調な売上を記録しました。この結果、2003 年3月末におけるPS2およびPS用ソフトウェアの累計生産出荷本数は全世界で12億6,700万本に達し ています。 世界各地域における一層の普及を背景に、各地域のゲームソフト会社から魅力的なソフトウェアが 続々と発売され、数多くのヒットタイトルが生まれるとともに、そうしたソフトウェア群がハードウェアの さらなる普及を促すという好循環が継続しています。 http://www.scei.co.jp/