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特別支援教育支援員 サポートガイド 平成 28 年 10 月 1

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特別支援教育支援員

サポートガイド

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◇ 特別支援教育とは ◇

特別支援教育とは、障がいのある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取

り組みを支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人ひとりの教育的ニーズを把握し、

その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必

要な支援を行うものです。

特別支援教育を推進するため平成 18 年 6 月に学校教育法等が改正され、平成 19 年 4

月から施行されました。この改正により、特別支援学校や、小・中学校の特別支援学級だけ

でなく、通常の学級においても発達障がいを含む特別な支援を必要とする幼児児童生徒

に対して適切な教育を行うことが明確に位置づけされました。

*文科省「特別支援教育について」から引用

春日井子どもサポート KIDS COLOR は発達障がい及びその可能性のある子どもがそれ

ぞれ持つ価値を高め、生き生きと学校生活が送るための支援を行っています。

◇ 特別支援教育支援員とは ◇

小・中学校の通常学級に在籍している児童生徒のうち、自閉症スペクトラム(ASD)、学習

障がい(LD)、注意欠如多動性障がい(ADHD)により学習や生活の面で特別な支援が必要

な児童生徒が約 6.5%程度の割合で存在する可能性があり(平成 24 年文部科学省調べ)、

これらの児童生徒に対して、学校としての適切な対応が求められています。しかし、教師の

マンパワーだけでは十分な支援が困難な場合があります。その背景として、特別支援学級

や通級による指導の対象者が増えていること、通常の学級に在籍する発達障がいのある

児童生徒への教育的対応がますます求められていること、児童生徒の障がいの状態が多

様化していることなどが挙げられます。

このような状況を踏まえ、政府においては食事、排泄、教室移動の補助といった学校に

おける日常生活上の介助や、LD の児童生徒に対する学習支援、ADHD の児童生徒に対する

安全確保などの学習活動上のサポートを行うものを「特別支援教育支援員」という広い概

念で整理し、平成 19 年から地方財政措置が行われ、各市町で特別支援教育支援員の配置

が進んできています。

*文科省「特別支援教育支援員を活用するために」から引用

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◇ 特別支援教育支援員の役割 ◇

①基本的生活習慣確立のための日常生活上の介助

・自分で食べることが難しい子どもの食事の介助をする。また、必要に応じて身支度の手伝い、 食べこぼしの始末をする。 ・衣服の着脱の介助をする。一人で出来る部分は見守り、完全に出来ないところも出来るだけ 自分の力で行うように励ます。★ ・授業場所を離れられない教員の代わりに排泄の介助を行う。このとき子どもの気持ちを考慮 しながら後始末をする。

②発達障がいの児童生徒等に対する学習支援★

・教室を飛び出していく子どもに対して、安全確保や居場所の確認を行う。★ ・読み取りに困難を示す子どもに対して黒板の読み上げを行う。★ ・書くことに困難を示す子どもに対してテストの代筆等を行う。★ ・聞くことに困難を示す子どもに対して教員の話を繰り返して聞かせる。★ ・学用品等自分の持ち物の管理が苦手な子どもに対して整理場所を教える等の支援を行う。★

③学習活動、教室移動等における介助

・車いすの子どもが、学習の場所を移動する際に、必要に応じて車いすを押す。 ・車いすの乗り降りを介助する。 ・教員の指導補助として、政策、調理、休み時間の補助を行う。★

④児童生徒等の健康・安全確保

・視覚障害のある子どもが、体育の授業や図工、家庭等の実技を伴う場面(特にカッターナイフ や包丁、火などを使う場面)で介助に入り、安全面の確保を行う。★ ・教員と他の子どもが活動している間、てんかんの発作が頻繁に起こる子どもの様子を把握す る。★ ・他者への攻撃や自傷などの危険な行動の防止等の安全に配慮する。★

⑤運動会、学習発表会等の学校行事における介助

・視覚障害のある子どもに対し、運動会で一本のひもをお互いに持って同じペースで走って進 行方向を示したり、学習発表会で舞台のそでに待機し、舞台から落ちないように見守ったりす る。 ・慣れていない場所での移動や乗り物への乗降を介助する。

⑥周囲の児童生徒等の障がい理解促進

・支援を必要とする子どもに対して、友達として出来る支援や適切な接し方を学級担任等と協 力しながら周囲の子どもに伝える。★ ・支援を必要とする子どもの得意なことや苦手なこと、理解しにくい行動をとってしまう理由な どを、周囲の子どもが理解しやすいように伝える。★ ・支援を必要とする子どもに適切な接し方をしている子どもの姿を見かけたらその場の状況に 応じて称賛する。★

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4 また、学校関係者と連携の上、子どもへの支援の在り方等について専門家から意見を聞く、子ども の学校生活を保護者へ情報提供する、保護者から日々の家庭生活についての状況を聞くなどして 子どもへの対応に活かしていくことが望まれます。 *文科省「特別支援教育支援員」を活用するためにから引用 ★印は KIDS COLOR が行う支援

◇ 特別支援教育支援員の心構え ◇

① 学校・学級担任との連携を大切にする

・学校は校長をはじめ、教頭、教務主任、特別支援教育コーディネーターなど様々な役割があり 学校運営がされています。校長の指揮監督のもと、子どものサポートチームの一員として職 務を行います。★KIDS COLOR は学校と打ち合わせする際に使用するガイドラインと手引きを 作りました。※資料1・2 ・子どもへの対応でうまくいかない場面も出てきますが、一人で抱え込んだり、頑張りすぎだり せず、担任や他の教職員に連絡、相談することを心掛けましょう。 ・すべての子どもにとって「大人のモデル」となります。挨拶や言葉遣い、人と接する時の態度、 服装や振る舞いなど、学校教育を担うものとしての自覚を持ちましょう。 ・学校で知りえた情報は「守秘義務」があることを忘れないようにしましょう。 ・特別支援教育支援員は教員免許を持っていたとしても、授業を行うことはできません。子ども への教育の責任を持つのは学級担任です。主導は担任、支援員は担任の黒子となって活動し ましょう。 ・学級担任等が個別の指導計画、個別の教育支援計画を作成し、学級経営方針に基づいた特別 支援教育支援員の役割を決めます。これに従い、具体的な支援方法を担任とよく相談しまし う。★KIDS COLOR は担任と打ち合わせ後、独自の個別支援計画書に記入していただき、それ を元に学校側と学期毎振り返り会をすることで支援の検討を行っています。※資料 3 ・教職員との信頼関係を築くことが子どもへの良い支援に結びつきます。ちょっとした時間に 担任とコミュニケーションが取れるよう心がけましょう。

②子どもに寄り添う支援をする

・子どもの不適応行動の背景には「そうせざるを得ない理由」があることがあります。子どもの 言動・行動をよく観察し、理解に努めましょう。

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5 ・支援の必要な子どもは失敗体験や叱られる場面が積み重なり自己肯定感が低下している場 合が多くあります。ちょっとした努力や良い行動を認め励ますことを意識的に行うことで自 己肯定感を高めていくことができます。 ・周囲に迷惑をかけたり、わがままを通そうとしたときは「ダメなことはダメ」と譲らない姿勢を 通すことも大切です。 ・やってあげたい気持ちが強すぎて「おせっかい」になってしまうこともあります。優しく見守り、 その子にとって必要な支援を冷静に判断することも大切です。 ・「あ・い・う・え・お・」を笑顔で!(非言語で) あら!(気づき)いいね!(褒める)うんうん(共感)え?(どうしたのかな)おっけー!(認める) ・支援員が気付いたことをその日ごとのサポート連絡シートを通して担任と情報共有し、次の支 援に役立てるようにします。※資料 4 *参考 長崎県教育委員会特別支援教育支援員サポートブック *参考 茨城県教育委員会特別支援教育支援員のためのサポートマニュアル *参考 ぶどう社 NPO 法人エッジ藤堂栄子編書「学習支援員のいる教室」 「ん~。。。」 「わかった!」 「いいね!」

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6 ※資料1

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7 ※資料 2

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8 ※資料 3

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9 ※資料 4

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◇ 障がい特性とその対応 ◇

【自閉症スペクトラム(ASD)】

知的な遅れのない自閉症を高機能自閉症、そのうちハンス・アスペルガーの事例に近い場合をア スペルガー症候群ということがあるが、そういう区別をしないときに使う障がい名。「スペクトラム」 は連続体という意味の英語。 ◎特徴◎ ① 人と上手につきあえない ② コミュニケーションがとりづらい ③ 想像力が乏しくこだわりがある ◎支援のポイント◎ ① グループでの話し合いは苦手です 話すときのルールをみんなで決め、守るようにします。 ② 周りの人と感じ方や理解が違います 日常のいろいろな刺激(目に見えるもの、耳に聞こえる音、においや皮膚に触れるもの)が人 とは違い(敏感・鈍感)苦労していることがあります。 ④ 予定外のことに対応できないことがあります 前もって予告したり、シュミレーションしたりして手順を示すと安心します。 ⑤ こだわりがあり、熱中すると際限なくくりかえします 今すべきことをハッキリと伝えます。 ⑥ 相手の気持ちを察したり、空気を読むことが苦手です 人の間違いや見た目の印象などを言葉でストレートに言ってしまうことがあるので、「言わな い親切・やさしさ」を知らせます。 *そのほか、体の使い方の不器用さがあったり、思い込んだら切り替えが難しいなどの困難さも あります。丁寧に説明したり、メモで視覚情報を通して伝えたり工夫することが大切です。

【学習障がい(LD)】

学習障がいとは基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く・話す・読む・書く・計算する又 は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指す。 ◎特徴◎ ① 言葉を聞き分けることや覚えておくことが難しい ② 見るべきものに注目する働き、ものの位置関係を正しくとらえる働きに困難さがある

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11 ③ 聞くべきものに注意を向ける働きの困難さと短期記憶がうまくできない ◎支援のポイント◎ ① 文章を読むときに逐次読みになる 文字のまとまりとしてとらえる力が弱いので、文字のまとまりを囲ったりリーディング スリットを使ったりして読む行だけ見えるようにします。 ② 1 度に多くの指示が出されると覚えられません 指示は 1 つ 1 つ、できれば短く伝えます。担任の指示を復唱します。 ③ 何回も書いて学習させる、という方法は見る力の弱さが特性な子どもにとって苦痛 漢字の部首に注目させたり、成り立ちをカードやパズルで確認させると覚えられるこ とがあります。 *努力しても、頑張っても結果が報われないことが多く、「どうせできない」と苦手意識を持っ てしまいます。少しずつできたことを褒め、自信が持てるようにします。

【注意欠如多動性障がい(ADHD)】

年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障がい で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすもの。 ◎特徴◎ ① 多動性(じっとしていない、しゃべりすぎる) ② 衝動性(いきなり行動する、待てない) ③ 不注意(注意力が足りない、計画を最後まで実行するのが苦手) ④ これらが混合していることもある ◎支援のポイント◎ ① 体の動きの調節が難しい 動く前にイメージできる言葉をかけてあげるようにします。 ② 作業の手順を組み立てられない 具体的な順番を番号と短い言葉で伝えます。 ③ つい、人の話に割り込む 話に加わるときのキーワードを教えます。 ④ 忘れ物が多い 確認する時間を作ります。 ⑤ カッとなって乱暴になる

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12 行動自体を騒ぎ立てず、落ち着いてから話し合うようにします。 ⑥ 片付けが苦手で何をするにも雑になる 目安を持てるようにします。 *かける言葉を工夫し、見通しが持てる言葉をかけるようにします。また、タイミングよく褒める ことが大切です。 *ミネルヴァ書房「新しい障害と発達を考える本」から引用

おわりに

支援員になってみよう、と思ってくださった皆さん、あなたが子どもたちの傍らでやさしい笑顔で 見守ってくださるだけで安心する子どもたちがいます。子どもたちは 1 日の大半の時間を学校で 過ごします。ある小学校の校長先生は学校を「楽校」と大きく書字で掲げていらっしゃいました。 全ての子どもたちが「楽しい」と思える自分たちの居場所「楽校」となることを願っています。 http://www.kids-color.info/ [email protected] 支援員の職務を「CO(共に)」という言葉で表すと。。。 〇コーディネーション:関わる人の間で調整をする。クラスの仲間、先生と子ども、保護者と教師など。 〇コラボレーション:協働。ともに責任を担って 1 つの目的のために。それは「子どもの最善の幸せのために」、「10 年後のその子の笑顔のために」 〇コミュニケーション:意思疎通。言うだけではなく、伝える。聞くだけではなく聴く。 〇コンパッション:共感、寄り添う、泣いてたら「つらいね」と共感してあげる。そこから見えてくるものがいっぱい ある。 *ぶどう社「学習支援員のいる学校」 NPO 法人エッジ会長 藤堂栄子 より

参照

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