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感性的質感認知における視触覚相互作用

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Academic year: 2021

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感性的質感認知における視触覚相互作用

著者

藤原 大志

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2018 年度 修士論文要旨

感性的質感認知における視触覚相互作用

関西学院大学大学院理工学研究科

人間システム工学専攻 長田研究室 藤原大志

質感認知は「感覚情報をもとにして物の素材や表面の状態する機能」であり,ものから感じる印象の みならず価値判断や意思決定にまで影響すると考えられている.また,質感認知は多感覚的な機能であ り,視覚刺激により触感を変化させるなどの視触覚相互作用の存在が確認,利用されている.しかし, 印象による視触覚相互作用の違いについてはまだ明らかになっていない. 物体表面から感じる光沢感,高級感などの印象を「感性的質感」,それを認知する機能を「感性的質 感認知」と呼ぶ.本研究では,感性的質感認知における視触覚情報統合様式の違い,特に視触覚相互作 用の類型を明らかにすることを目的とする.まず,MD 法を用いた実験を行い,先行研究から収集した評 価語対をモダリティの関連度によって分類した.次に,分類された評価語対を用いて距離測定実験を行 うことで,主観評価実験に使用する網羅的かつ代表的な評価項目を選定した.また,触覚のみを用いた 主観評価実験および物性計測実験を行い,主観評価実験における触察方向を決定した.選定された評価 項目と決定した触察方向を用いて,視覚,触覚,視触覚の三条件による主観評価実験を行い,布から感 じる感性的質感を定量化した.その後,視触覚相互作用を表現する相互作用項を含む複数のモデルを用 いて,目的変数を視触覚条件の評価値,説明変数を視覚,触覚条件の評価値および相互作用項とする重 回帰分析を行い,AIC 基準によって最適なモデルを選択し,そのモデルの相互作用項を評価項目ごとに 比較した.その結果,選択されたモデルの相互作用項が評価項目ごとに異なり,評価項目により視触覚 相互作用が異なることが確認された.さらに,視覚条件の評価と触覚条件の評価が矛盾しない場合に着 目すると,視触覚相互作用は「不快な-快適な」などの高次な印象を表現する評価項目の場合は,評価 項目である評価語対の内両方の印象を強める働きを,「硬い-柔らかい」などの低次な印象を表現し,触 覚に強く依存する評価項目の場合はどちらか一方の印象を強める働きを,「不均一な-均一な」などの低 次な印象を表現し,視覚にも依存する評価項目の場合はどちらか一方の印象を弱める働きを持つことが 示唆された.このため,視覚条件と触覚条件の評価が矛盾しない場合の視触覚相互作用が,3 つに類型 化されることが明らかになった.

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