精 神 病 症 状 の 背 景 な い し基 底 と し て の
受 動 的 認 知 態 勢
一知 覚 変 容 発 作 に お け る知 覚 変 容 の 特 性 の 検 討 か
ら-岩 井 圭 司
兵 庫 県椅 神 保 健 協 会 こ ころ の ケ アセ ンター 神 戸 大 学 医 学 部 精 神神 経 科 [* ## Keywordsj 椅 神 分 裂 病 schizophrenia 知覚 percepdon 受 動 性 passivity 知 覚 変 容 発 作 perceptualalterationattack[要 約 ]
知 覚 変 容 発 作 (山 口 ) は 、 精 神 分 裂 病 に お
い て 知 覚 変 容 を 主 体 と し て 発 作 性 に 消 長 す る
症 候 群 で あ る。 知 覚 変 容 発 作 の 出 現 様 式 に つ
い て は 既 に 詳 細 な 記 載 が な さ れ て い る が 、 そ
こ に み ら れ る 知 覚 変 容 の 内 容 と 特 性 に つ い て
正 面 か ら検 討 さ れ た こ と は こ れ ま で に な か っ
た。本 稿 で は 、 精 神 分 裂 病 に み ら れ る 知 覚 変 容
発 作 に お け る 知 覚 変 容 体 験 の 自 験 例
36
例 を
検 討 し、 そ の 特 性 と し て ① 知 覚 強 度 の 増 大 、
② 知 覚 強 度 の 非 減 衰 性 、 ③ 知 覚 の 対 象 化 困 難 、
④ 自 己 対 外 界 の 関 係 の 障 害 か ら な る 「受 動 的
認 知 態 勢 」 を 抽 出 し た 。 受 動 的 認 知 態 勢 は 非
発 作 性 に も 出 現 す る こ と が 観 察 さ れ た O さ ら
に 、 受 動 的 認 知 態 勢 は 、 妄 想 知 覚 の 前 段 階 の
形 成 に 寄 与 し て い る こ と を 示 し た O
知 覚 変 容 発 作 を は じ め と す る 超 短 期 現 象 は 、
輯 神 分 裂 病 の 長 期 経 過 あ る い は 全 体 的 な 症 状
構 造 に 大 き な 意 味 を 有 し て い る と 考 え られ る 。
§
1
・緒言 [本稿 の 日的]
本論文 は、精神分裂病 におけ る知覚変容発作 (山 口1))にお いてみ られ る"知覚変容 " の内容 と特性 とを抽 出 し、椅神病理学的な位置づけ を与 えよ うとす る もので あ る。その過 程 で、 同様の知覚変容 が非発作性 に も出現 し得 る ことを示 し、 さ らに、幻覚 や妄想知覚 を も視野 に入れつつ、分裂病 をは じめとす る精神病の陽性症状 との関係 を論議 す る。 [知鷺嚢奪発作 につ いて] 山口 ら1・2)によって提 出 された知覚渡乱発作 (のちに知覚変容発作 と改名 )は、精神 分 裂病 にお いてみ られ る、 多彩な知覚変容 を中心 として発作性 に反復消 長す る症候 であるC 知覚変容発作 は、実際 にはそれ ほ ど稀 な ものではな い (分 裂病患者 の約10-20%[山 口 ・ 岩井 :未発表コ)C かつ、 それの もた らす苦痛 が大 き く患者本 人の治 療希求 も強 い。 それに もかかわ らず従来治蝶者 か らは見過 ごされ がちな症状 であった こと、患者 に よ って症状 の 出現 にはそれぞれ一定 の状況 が関連 してお り、患者 自身 によって様 々な方法 で 自己治療 努 力すなわち対処copingが行われて いる場合 が多 いこと、抗不安薬 が著 効 す る ことな ど、 定 型的な分裂病症状 とはやや異質 な ものであ ったために知覚変 容発作 は特記 すべ き もの と し て注 目を集 めた。ちなみに、幻覚以外の知覚障音 は分裂病 ではみ られ な いとす る見解 が従 来は優勢 であった。 山口 らの発表以来10年余 を経過 す る間に、知覚変容発作 を扱 った論 考 が数 多 く現 れ た (例 えば3・4・5.6・7,8・9・ 10))が、その多 くは、 「分裂病 に"発作性 " に出現 す る症状 」 と いう視 点 か らな された ものであった。筆者11)もパ ニ ック発 作 と本症 候 との関連 を論 じた こ とがあ り、永 田5)は、分裂病症状 の中には疾病 の全体経過 の中で孤立 的 に出現 し他 の症 状 との相互干渉 を欠 いているものが あるとして、 これ らを包括 的 に 「砂 丘現象 」 と命名 し、 知覚変 容発作 や不安発作 をこの一種 である とした. やがて大勢 は、「
"
発作性" に出現す る分裂病症 状 」 (の大半 )は神経速 断薬 に起 因す る錐体外路症状 に関連 した椅神症状 であるとす る見解3・4・6・7)に傾 き、本症候 に対 す る精 神病理学的な関心 は次第 に薄れ たかにみ える。 しか し、知覚変容発作 にお いてみ られ る知 覚変容 の内容 と特性 を正 面切 って論 じることが絶無 であった ことは指 摘 しておかね ばな ら ないC この決れ とは別 に、分裂病 の症状論体系 の中 に知覚変容 を位置づけ よ うと したのは山 田 8)であ る。彼 は、Zutt12)の注察 妄想諭 とMatussek13- 14)の妄想知覚 論 を援用 しつつ、 「(視 )知覚変容 は、視覚商域 におけ る幻聴 の等価物 である」 と結論 す るに至 ったC この チ ャ レンジを受 けて筆者9)は、 (祝 )知覚変容 が幻聴 の等価物 であ る とは認 め られな い こ とを主求 したが、知覚変容発作 でみ られ る知覚変容 自体は さ らに検討 され るべ きもので あ ると問題 を先送 りせ ざるを得 なか った。本稿 は、改 めて この間題 に正 面 か ら取 り組 もうと す る ものであ る。蛋2
・知覚変容発作 における知覚変容 :典型例 による予備的考察 山口l)によると知覚変容発作 には、1
1
)慢性期 または回復期 の分裂病患者 に出現 し、非妄想型 に多 くみ られ る 2 )患者 自 らが 「発作 」 と称 し、発作 の有無 につ いては明確 に答 える3
)発作は突然始 ま り、予期 で きない4)
持続 は数分 か ら数時間で、眠 って しま うと翌 日まで持 ち越 さな い5
)患者 に とって 自己違和的な体験であ り、治療要求 が強 い6
)きわめて多彩 な体験 を含むが、主 な体験 は、知覚 の鋭敏化、外界 の相貌化 な どを中心 とす る知覚変容体験である7)
発作 は移行 的状況 (例 えば夕刻、休 日明けの午後、仕事 中の小休止 な ど )でお こ りゃ す い8
)患者 はそれぞれ対処法 をもっている ことが多 い (横 にな る、 その場 を離 れ るな ど )9
)抗不安薬 が著効す る な どの特徴 があ るとされて いる。 すなわちつ ぎの ような症例が典型例 とい うことにな る。 [症例1コ51歳、男性。精神分裂病妄想型C 高卒後、工員 として精勤 して いたが、35歳頃 よ り 「なにか し らばか ばか し くな って 」時 に無断欠勤す るようにな って いた。42歳 の時 に、 「社長が 自分 をやめ させ よ う として、子 どもたちに 自分 の要 口を言 わせて いる」と して、公 園で遊 ん で いる児童 に投石 したため に 初 回入院 とな った。3
ヶ月で寛解退院 とな ったが、 その後 は通院 しなか った。復職 したが、 45歳で社長に対す る被等妄想が再燃 し、弄 火行為 もたびたびみ られ た ため再 入院 とな った。 退院後現在 まで、通院服薬 も親則的で陽性症状 はほ とん どみ られな い。病身 の両親 の世話 をしなか ら、3
人の年金 でつつま しく生活 して いる。 最近 にな って、 「頚 の中が ビア ビア、 ビカー ッとな る発作 」 (患者 自身 に よる表現 )が 出現す るようにな った。すなわち、特 によ く晴れ た 日の夕方 (冬 な ら午後4
時頃、夏 な ら6
時頃 )に多 く、 まず聴覚過敏 を以て始 ま り、それ に伴 って 「目が敏 感 にな る」。壁の ち ょっと した染 みや凹凸が気 にな って仕方 な くなる。テ レビを見 てみて も集 中で きな い。 「どう して こんな些細 な ことが気 にな るのだろ う」 といぶか し く思 うが、 この知覚変容 は 持続 し、頭痛 が加わ る。なすすべ な くじっ としていると、 1- 2時間 たつ とス ッと治 る。 寝 たき りで いる母親 と話す と、少 しは気 が まざれ る。 C1oxazola皿1-2mgを頓用す る と発作は30分程度 で消槌す る。頭痛 がひ どい ときには bro皿aZepa皿2-5mgを追 加服用す るC [症例2]35歳、女性。精神分裂病鑑別不能塾。2
9
歳 で第一子 出産後、 しき りと涙 ぐみ、家族 が理 由を尋ね て も何 も語 らな い という こと が あった。言動 がまとま らず、無気力で把洋 として過 ごす ということが1- 2ヶ月続 いた 後、約3
年間は婚家の商店 を手伝 いなが ら家事育児 を こな して いた。32歳時 の冬 か ら不 眠 がち となって いたが、翌年 の初夏 には、幻聴 に命 じ られ るままに ピル の屋上 よ り投身 自殺 をはか った。幸 いに して一命 をと りとめた ものの、骨盤 を含 む多発骨折 のために毛形外 科 で約半 年の入院加療 を要 した。入院中は特 に精神症状 を認 めなかったが、退 院直 前 にな っ て 「追 いつめ られた」
「つけ られている」
「生 きて いて も仕方 な い」な どとい う独語 が出 現 し一 日中涙 ぐむ ようにな ったたために、精神科初診 とな った。 tlaloperidol12-15皿gを中心 とす る薬物療法 で上記症状 は速 やかに改善 し、 4過後 には 2笑顔 も戻 り、 「実 は
2
9
歳 の ときか ら断続的 に幻聴 が あった」 と主治医 に話 した。 ところが、初診 か ら7
週 目に次 のような訴 えがな され た : 「先週 にな って幻聴 が消 えた頃か ら、急 に頭が冴 えて しん ど くな る ことが あ る。午後3
時 か4
時頃 に店番 をしていて客足の途絶 えた ときや、家事 の手 をふ と休 めた ときに始 まる こ とが多 い。一度始 まると30分か1
時間 くらい続 く。ふ だんは気 にな らな い もの、例 えば机 の上の小 さな塵嘆 や壁 の汚れが気 にな って仕方 ない0-度気 にな ると E]が放せ な くな る。 か と思 うと、視野の端が気 になってそのために持神集 中が ほ とん どで きな くな る。耳 も 目 も敏感 になる。 た とえば、戸外がやけに明 る く騒 々 し く、 また、周 囲の ものが 自分 に迫 っ て きて、 自分 を圧倒す る. 日常茶飯事 を行 うに もどうして いいかわか らな い とい う全面的 な困惑 があ り、客 に商品 を渡す ときに も、数 あ る同一 の品物 の うちか ら一 つ を選ぶ ことが で きな い。 じっ として いるのはつ らい ことであるが、他 に方法 がな いので とにか くじっ と して いるとその うち治 ま る。」
病気 がぶ りか え して きたのではないか と家族 は心配 して いたが、患 者 自身 に よれ ば、 「これ は全 く別 の病気 だ と思 う」 との ことであったC また、 「30歳頃 に よ く似 た体牧 を し た ことがある」 とも語 ったC 畳食後 にcl
o
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皿2
皿
g
を予防的 に服用 させ ると、 この発 作症状 は ほぼ完全 に消失 した。 症例1、2ともに前掲 山口の基準1)∼ 9)を満 たす典型 的な知覚変容発作 を しめ して いる。 さて、知覚変容発作時 の知覚変容 の内容 であるが、両症例 にお いて特徴 的な ことは、 ま ず ともに視聴覚 におけ る知覚過敏 である。 ことに、ふ だんは気 に もとま らな い ような些細 な知覚刺激 の強度 が著 し く増大 して感 じられて いる ことであ る (知覚 強度 の増 大 )。 また、 発作は突発す るだけでな くその終 息 も比較的急激で ある。 したが って、発作 が終 わ った時 点がほぼ特定 で きる。つま り、発作中には知覚強度 の増大 に対す る"慣 れ (順 応a
d
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n)
"
が生 じな い (知覚 強度 の非減衰性 )。患者 たちは、 い ったん些細 な知覚対象 が気 にな り出す と、 それ以外 の ことに注意 を向け られな くな る (知覚対象 か らの転導 困難 性 )。 その一方 で知覚対 象 を特定化す ることもで きな いために、 「ふ だんは気 にな らな い もの」が次 か ら次- と 「気 になって仕方な 」 くな り、 これ らの結果 として注意 集 中が不 可 能 にな る。 この ように して、患者 は外界知覚 に圧倒 され、無 力化 され て 「仕方 な くじっ と している」結果 とな るのであるo この ように、知覚変容発作 における知覚変容 の特性 を、知覚強度 の増大、知 覚強度 の非 減衰性、知覚 の対象化 あ るいは知覚対象の随意的選択 の困難性 (知覚対象 か らの転導 困難、 知覚対 象の焦点化 の困難 )、 自己対外界の関係 の障害 (疎隔感、推現 実感、被 圧倒感 )と 抽出す ることがで きる。次 に、 これ らを焦点 として知覚変容 を検討す る ことにす る。蛋3
・知覚変容発作 日放例仝36例 の検討 [対象 と方法] 1989年7月か ら1996年9
月 までの間 に兵庫県立光風病院 お よび神戸大学医学 部附属病 院 輪神科神経科の外来 または病棟 にお いて、筆者 が診療 にあた った栴神分裂病 お よび分裂感 3情障害 (いずれ もDSM -Ⅳ 15)の基準 を溝 たす もの )の症例 うち、知覚変容 発作 の出現 中 に筆者 が診察 を為 し得 た もの、 お よび診療場面におけ る患者 の愁訴 のなかで知覚変容発 作 の存在 が確認 で きた もの を対象 とした。治療的考慮 を優先 させ るとい う基本的態度 によ っ て構造 的面接法 は用 いず、 また、治療者 の方 か ら発作の有無 を患者 に問 い質す とい うこと を避けた。 したが って、 すべてが患者 の 自発的陳述 で ある。 なお、 ここでは以下 の条件 を満 たす もの を知覚変容発作 とした。 これは、以後 の論 旨の 展開 にお いて循環論法 を避け るためである。
1
)発 作は突然始 ま り予期 できな い2
)患 者 にとって 自己違和的な体験であ り、患者 は発作 に対 して明確 な病識 を もって い る3
)発 作は、外界 または 自己身体 についての知覚、認知、 あるいは意 味づ けの変容 をと も な う4)
単 な る幻覚、妄想 (妄想気分、妄想着想、妄想知覚 )、 体感異常 (セネス トパチー )、 パニ ック発作 は除 く。但 し、 それ らが随伴 して現 れ る場合 は除外 しな い。 対象例 は全部 で36例 あ った。その概要 を表1に示 す。なお、山口1)の症例 と本稿 の対象 例 ととにおけ る、知覚変容発作は症状論的にほぼ完全 に同一 とみな して よい もの と筆者 は 判断す る (後述 )C ①対象例のプ ロフ ィール3
6
例 中3
0
例 が男性であ るが、 これは筆者 が主 として男性病棟 の担 当医 だった という事 情 による。D SM - Ⅳによる病型は、椅神分裂病妄想型3例 (8% )、解体型12例 (33 % )、 緊張型1
例(3
% )、鑑別不能塾15
例(42%
)、残適塾3
例 (8
% )、分裂 感 情障害2
例 (6
% )であ った。 現在 の年齢は平均4
3.
8
歳 (S
D
-
l
l
.1)、発症年齢 は2
3,
8
歳(
S
D
-
7.
1
2)
、発作 出現年齢 は3
8.4歳(
S
D
-
6.
8
5)
であ った。 ②知覚変容 のモ ダ リテ ィー 知覚変容発作 中の知覚変容 を知覚のモダ リテ ィー別 にみ ると、視覚 領域での知覚変容 が3
3
例(9
2%
)、聴覚領域 が1
7
例(
4
7%
)、皮膚感覚領域が6
例 (1
7%
)、体性 知覚領域 が7
例(1
9%
)にみ られ た。但 し、 「自分 の体 が小 さ くな って しま う」
「体 の う ごきが ぎ こ ちな い」
「周囲が重苦 し く休 にの しかかって くる」等 の訴 えは、体性知覚領域 に含 めた。 ③知覚変容 の内容 (表2)
1.知覚強度の増大 (知覚過敏 ) 「ふ だんよ り目や耳が敏感である」
「ふ だんは気 に もとめな いよ うな些細 な ものが 目に つ く」
「いつ もよ り鮮 明 に見 える」といった訴 えである。3
0
例(
8
3%
)で認 め られ た。2.
知覚強度の非減衰性 「目が慣れな い」
「(知覚過敏 が )ず っと続 く」「
∼が気 にな って止 ま らな い」
「気 に な って仕方な い」といった訴 えが1
6
例(
4
4%
)にみ られた。3.
知覚 の対象化 あるいは知覚対象の随意 的選択 の困難1
5
例(
4
2%)
にみ られ た。 「視点 が固定 す る」「
∼が気 にな って逃 れ られな い」
「気 にな って仕方 な い」
「他 の こ とが考 え られな い」な どといった、知覚対象 か らの転導 困難 は6
例(1
7%
)に認 め られ た。「視点 を固定 す る ことがで きな い
」
「目が うわすべ りす る」
「全 てが気 にな る」
「見 た くな い ものまで見 えて しま う」
「目に入 る ものがいち いち気 にな って仕方 な い」な どとい った、知覚対象 の焦点化 の困難は1
2
例(
33%
)で認 め られた。4.
自己対外界 の関係の障害3
3
例(
9
2%
)にみ られ た。 「囚われた様 な」
「朗 い込 まれ た様 な」
「自分 だけが周 囲 か ら切 り稚 され て いる様 な気 分」
「周囲がよそ よしい」
「風景 に立体感 がな い」 といった、疎隔感 ・離現実 感 の訴 えが8
例 (2
2
例 )でな され た。 「どうしよ うもな い」
「仕方な い」
「圧倒 され る」
「逃 れ られな い」
「視界 が迫 って く る」
「お しつぶ されそ う」といった、無力感 ・被圧倒感 を28
例(7
8%
)が訴 えて いた。 §3
1考察 (1)
:知覚変容 か ら受動的認知態勢へ [知鷺 蜜卓の特性 につ しヽて] 以上、知覚変容発作 におけ る知覚変容の特性 として、知覚 強度 の増 大、知覚 強度 の非 減 衰性、知覚 の対 象化 あるいは知覚対象の随意的選択 の困難 (知覚対象 か らの転導 困難、 知 覚対象 の焦点化 の困難 )、 自己対外界の関係の障害 (疎隔感、離現実感、被圧倒感 )を抽 出 した。 それ では、知覚変容発作 におけ る知覚変容体験 においては、保 たれ て いるのは何 であ ろ うか。 まず、外界事物 の時空的な布置関係 (位相関係 )の認識 は保 たれて いる。 自他境 界 は保 たれて いる どころか却 って先鋭化 し、 自-他 の対立感 が深 まって いるとさえみ られ る。 こういった視点 か ら、知覚変容 の詩特性間 の相互関係 につ いて考察 してみ る こととす る。 知覚変容発作 におけ る知覚過敏 ないし知覚強度の増大 にお いては、専 ら、 ふ だんは気 に な らな いような些細な知覚刺激、殊 にその差異 が増 大 して感 じ られ る。 た とえば、 「壁 の わずかな汚れや凹凸」 (症例1、4、27)
、 「机 の シ ミ」 (症例6
)、 「畳 の筋 」 (症 例27)
、 「木 々の葉 の一枚一枚 」 (症例31)
が くっき り際 だって知覚 され るのであ る。 あ らゆ る事物 に対す る知覚 がお しなべて増 大 してい るわけではな い。 したが って、 「あた りが暗 く感 じ られ る」 という訴 えす らある (症例7
、21)
0 ます、 これ を輪神物理学(
F
e
c
h
n
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r
)
的 にみるな らば、一定 強度以下 の微小 な知覚刺激 に対 す る弁別閑が低下 す る (弁別性が増大す る )一方で、一定以上 の強度 を持 つ知覚刺 激 に対 す る弁別閑は上 昇 して いる (S字 曲線の左方偏侍 に よる"早期飽和 "、 図1
)とい うこと で ある。そのために、外界 の"背景化 した"部分 (あるいは図一地関係 におけ る地 の部 分 ) は不気味 にの っぺ りと重 くよそよそ しいもの となって (症例13、15、23、26
、27
ほか )患者 めがけて迫 って くるのであ る。風景 がの っべ らぼ うにな って 「立体感 を欠 く」「
"
書 き割 り"の様 だ」 と言 う患者が あった (症例13、34)
。 また、発作時 には比較的遠方か らの知覚刺激 が異 様 に増大 した強度 で知覚 され ると訴 え る症例 がある (「遠 くにある物が 目に飛 び込 んで くる」 (症例18)
、 「数 メー トル先 の 物 が大 き く感 じ られ る」 (症例25)
な ど )。同様 に、他者 の意 図に よって コ ン トロール されて いるもの く症例25
の 「人 や車 の動 き」、症 例28
の 「ベル トコ ンベア 」、症例32
の 「他人の足音 」な ど )の知覚 も増大 して感 じ られて い る。 それ に対 して、 自己存 在とその近傍 はふ だん よ り小 さ く弱 々しいもの として、 自己身体 は思 いの通 りにな らな い も の として感 じられて いる。た とえば、 「自分の休 が小 さ くな って しま う」 (症 例
8
)、 「体が縮 む」 (症例23)
、 「自分の休の動 きが ぎ こちな い」 (症例32、36)
、 「体 が固 い」 (症例36)
等 の訴 えがそ うである。 これ らのために、患者 の視覚世界は異様 にデ フ ォル メ され た、サ イ ケデ リックな空 間 と 化す。すなわち、遠方 の事物が患者 に盾接 す るかの ように切迫 し、 その一方 で 自他 を隔 て る空間 ・拒椎 もふ だんの知覚 よ りも大 き く感 じ られ るので あ る。症例34
は、 患者 自身 が その ことに気付 いて、 「天井 が大 き く近 い上_室生、部屋 の空 間が いつ もよ り広 く感 じ られ る」 と述べ ている。 知覚 の対象化 に関す る患者 の主 観的休故 も、一見逆説的で あるoす なわち、「
∼ が気 に な って逃れ られ な い」な どという知覚対象 か らの転導 困難 と、 「目に入 る ものが いち いち 気 にな って仕方 ない」な どといった知覚対象 の焦点化 の困難 とがみ られ る。 しか し、 これ ら一見正反対 にみ える体験 は、知覚体験 (知覚 とい う宣基 )において知覚対象 を能動的 か つ随意 的 に選択す る ことの障害 として包括 で きる。 知覚 は、感覚与件か らの知覚刺 激が主休 の感覚 器 に到達す る ことに よって成 立す る。主 休 が知覚刺激 自体 を制御 す る ことは通常で きな いので、知覚 というものは本来 受動的 な も のであ る。 しか し日常 われわれは、環界 の移 しい知覚刺 激の 中か ら、主体 の意 図 によって、 必要 な知覚情報だけ を随意的に取 り出 して いる (いわゆ る"カ クテル ・パ ーテ ィー効果" )0 あるいは、 た とえ意 図的 にではな くとも、本能 や学 習 によって裁定 され た過程 に基 づ いて、 知覚対象 をいわば主体的 ・能動的 に選択 している。 こうして、 「星 の発 した光 が私 に届 く」 という現象は、 「私 は星 を見 る」あるいは 「私 の視線 は星 に届 く」 とい う知覚 休験 とな り 得 る。 知覚 行為 に伴 うこういった随意性、主体性、能動性 が、知覚変容発作 では後退 して いる のであ る (岩井9))。そ うして、患者 を取 り巻 く感覚与件 あ るいは知覚刺激 は、患者 に 向 かって 「押 し寄 せ る」 もの とな り (症例20、25、30
な ど )、患 者 の主休 に とって感 覚刺激 は 「飛 び込んで くる」 (症例4、9
)、 「飛 び出 して きそ う」 (症例16)
、 「目 を突 き刺 す 」 (症例17)
もの と感 じ られ る。 知覚 はなん らかの運動 を伴 い、運動 は知覚 を もた らす。知覚 と運動 は、 ひ とつの円頚 を な して いる (Y
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16))。 た とえば、大 きな立体 の全休像 を把握 す る(
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のい う意味での超越Tr
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には、視点 を移動 させ て別 な角度 か ら対 象 を眺 め る 必要が ある。不 快な刺激 か ら遠 ざか るに も、運動が必要 であ る。 ところが、 「自分 の体 の 動 きが ぎこちな い」
「休 が固 い」ために、発作時には患者 たちは 「どうしよう もな い」 「仕方 ない」
「逃れ られな い」と感 じ、 「じっ として いる」 。" され るがまま" に甘 ん じ ているのである (図2
)0 最後 に、 自己対外界の関係 とい う視点か らみ ると、患者 の 自己は発作 中には、環界 の知 覚刺激 に朝弄 され る無力 な存在 とな り果て る。 自己存在 とその近傍 が、 ふ だん よ り小 さ く 弱 々しいもの として感 じ られ る。 これは既 に述 べた とお りで あ るが、 それのみな らず、 自 分 だけが 「取 り残 され」
「周閲か ら切 り放 され」
「囚われ」
「囲 い込 まれ」
「民 には め ら れ た様 に」 と、周囲か ら疎宿 され孤立化 され たように感 じ られ る。 [受動 的野知龍 鈴の抽 出]前項 で筆者 は、知覚変容発作 においてみ られ た知覚変容 を検討す る過程 で、単 な る知覚 現象 を越 えて、患者 自身 の知覚変容体験 に対す る主観的判 断 や情動、 あ るいは知覚 に先立 つ患者 の 「態度 (構 え
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」といった もの にまで踏 み込 む こととな った。 これ は、 知覚p
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というよ り認知C
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という語 であ らわすのが よ りふ さわ しい。 ここで、前項 で考察 した ことをま とめるな らば、 まず、知覚変容発作 におけ る知覚変容 の知覚心理学的 な特性 は知覚過敏 であったC特 に些細 な刺 激 の もた らす知覚 強度 が増大 し、 しか も減哀 しに くい (慣れが生 じに くい、版応 が起 こりに くい )とい う特徴 が あ った。 こ れ を知覚主体 に即 してみれ ば、知覚変容発作 においては、知覚行為 に伴 う随意性、主体性、 能動性 が減退 してお り、 自己存在 は孤立 して嬢小化 され無 力化 され て いるとい う ことにな る。 知覚変容発作 にみ られ た このよ うな知覚変容上 の特性 を、筆者 は 「受動的托知態勢」 と 命名す るC これ に対 して、 「私 の視線 は星 に届 く」 という知覚 体験 を 「能動 的認知態勢」
として対比的 に示す と、表3
のよ うになる。 この受動的認知態勢 を構成す る要 因 として、1
)知覚強度 の増大、2
)知覚 強度 の非減 衰性、3
)知覚 の対象化 困難 (知覚対象か らの転導 困難、知覚対象 の焦点化 困難 )、4)
自己対外界 の関係の障害 (疎隔感 ・触現実感、無力感 ・被圧倒感 )の4
点 を考 える ことに す る。 ここで、 この4
項 目を全て満 たす もの を知覚変容発作一受動的認知態勢 の 「中核群 」 (自 験例 では症例1-7)
と し、3
項 目以上 を満 たす もの を 「定型群 」 (症例1-19)、1
-2
項 目を満 たす もの を 「非定型群 」 (症例20-36)
とす る。 患者 の現在 の年齢、発症年齢、発作出現年齢、発症後発作 出現 までの期間 を表4
に示 す。 発症後発作出現 までの期 間は、中核群 では非定型群 よ りも統計学的 に有意 に短 いといえた (P<0.05)。現在 の年齢は、中核群 では非定型群 よ りもよ り若年 である傾 向が兄 いだせ た (P <0.10)Qつま り、典型的な受動的認知態勢 は、発病後短期間 しか経 って いな い比較的若年 の分裂病患者の知覚変容発作 でみ られやす いという ことにな る。 [知鷺嚢書発作 自鹸81の特徽] 今 回の対象例 は、発症後長期経過 を経 た (平均 で発症後20.0年経過 )入院例 が中心 で あ るので、外来例 中心 の山 口1)の症例 (同 じ く1
2.
6
年 )との比較 をして お くことに しよ う。 既述 したように、山口は知覚変容発作の特徴 として、患者 自 らの治療欲求 が強 く、患者 はそれ ぞれ対処法 を持 って いる ことを強調 して いる。 一方、筆者 の 自験例では、通常 の面接中 には発作 を訴 えな い者 も多か った。筆者 が発 作 場面に実 際に遭遇 し得 た症例 が13
例 あった (症例3、5、8、9、11、17、19
、20、22、23、26、32、33)
が、 それ らの多 くは当直帯 での診療業 務 におけ る もので ある。 この うち症例20、26
を除 く11
例 は、筆者 が当直医 として発 作 の存在 を 確認す るまでは、発作が出現す る ようにな ってか らもその ことを主治医 に訴 えた ことが な かった。 発症後長期間 を経 た入院例 では、知覚変容発作 に対す る自己の無力感 (「どうしよ う も ない」
「仕方 な い」 )が強 いために、治療 を希求す る ことが少 な い可能性 が あ る。 また、 永 田5)は、分裂病残適期 の挿話性病理現象 の一般的 な特質 として、患者 は これ らの病理 現 象 にア ンテ ・フ ェス トゥム (木村 )的 に巻 き込 まれ る ことが少 な く予期不安 を形成 しに く 7いことを指摘 し、 これ を 「砂丘現象 」と呼んで知覚変容発作 を含 めた。 この慢性分裂病 心 性が、知覚変容発作 に対す る彼 らの態度 に も反映 して いるのか もしれ な い。 山 口 ・中井2) も、分裂病患者 は知覚変容発作時 に も"恐 慌性"の反応 を取 る ことが ほ とん どな い ことを 既 に指摘 して いる。 これ を安永17・ 18)の フ ァン トム理論 に照 らせ ば、安永 が慢 性病態 にお いて指 摘 したよ う に、正常状態 にお いては知覚 の能動性 の根拠である ところの フ ァン トム機能 が弱体化 し (心的拒難 が短締 し)、 その ことによって逆説的に もその根本 的異常 性 の迫 力 を弱 めつつ、 なお分裂病 にお いて彼 が抽出 したその基本的受動性 (自<他 とい う'パ ター ン逆転 ")を示 して い るとみ る こともで きる。 なお、筆者 は山口1)の症例 と本稿の対象例 との知覚変容発作 は、症 状論的 にほぼ完全 に 同一な もので あると述べ たが、 その根拠 として山口の症例 にみ られ た受動的認知 態勢 の構 成要 因 を表
5
に示 してお く。 §4・非発作性 に出現 した受動的認知態勢 これ までに本稿 では、知覚変容発作 におけ る知覚変容 の特 性 として、受動 的認知態勢 を 取 り出 した。 しか し受動的認知態勢は発作的な もの ばか りで あろ うか。 ここにお いてわれ われは、非発作性 に出現 す る知覚変容 を論 じるための基盤 を得 た。 実際、知覚変容発作 におけ るの と同様の知覚変容 は非発作性 に も出現 す る ことが ある。 筆者 は非発作性 の知覚変容 をこれ までに4
例経験 して いる (表6
)0 まず、既出の症例15、21
で あるが、両症例 と も患者 自身 によれ ば、休験 内容 は 「発 作 の時 と全 く同 じ」 ということである。症例37、 38
は非発作性 にのみ知覚 変容 を休験 した と報告 して いる。症例のいずれにおいて も、受 動的認知態勢 は明 白に看取 され る (義7
)0 他方、4
例 とも非発作性 ・持続性の出現 ではあるが、知覚 変容 が増恵 す る よ うな状況 が どうい うもので あるか を 自覚 して いた。す なわち、外出す る とかテ レビを見 るな ど知覚刺 激が増大す る状況 に身 をお いた ときである。彼 らは、知覚 入力の増大 に対処 ・順応 で きな かった ということがで きる。 ここで も、" ヵクテル ・パ ーテ ィー効果 " の不在 がみ られ る。 雑多な刺激 に対す る、知覚的" フ ィルター機能"が不全状態 を呈 して いる。B
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によれ ば、分裂病患者は雑 多な刺 激 の中か ら重要度 の高 い刺 激 を選択 す ることがで きず、常 に 「情報の過剰負荷状態i
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」に さ らされて い る こ とを、知覚心理学的な実験 で示 した。複雑 な視覚刺 激 を与 え られ た ときに分裂 病患者 たち が示す眼球運動 による視覚走査 は、対賦群 に比 して健位 に激 しか った0F
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1
)
は、 こ れ を、知覚過程 というよ りは視覚走査 に さ らに先立 つ過程 に起 因す る現象 で あろ うとし、 「情報処理 とい う観点 か ら知覚 を論 じようとすれば、知覚 と記憶、認知 との境 界 は腺昧化 し、 それ らは もはや有効 な準拠枠 た りえな い」 と述 べて いる. また、Yi
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2
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は、分 裂病者 にみ られ る知覚的 フ ィル ターの機能不全、条件刺 激の汎化傾 向g
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、論 理的過包摂o
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はすべて同根 の現象で あると考 えて いる。 さ らにB
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に よると、慢性分裂病者 は情報の過剰状態 に対 して知覚対象の範 朗 を狭 くす る ことで対 処 しよ うとす る という。 こういった知覚心理学的な知見 は、微小 な知覚刺 激 に対 す る知覚 8強度の増大 あるいはそ こか らの転導困難 といった受動的認知態勢 の特 性 とよ く一致 す る。 知覚変容発作 は抗椅神病薬 による薬原性 の症状 であ るとす る意見3I4, 6・ 7)が あるが
、4
例 とも非発作性 の知覚変容 は不服薬期 に も出現 して いた。 とすれ ば、分裂病過程 に由来 す る受動 的認知態勢が薬廃位 の二次的加工 を受 けて、発作性 の出現 をみ る とい う可能性 も今 後は検討 されなけれ ばな らないだろう。既 に中井 ・岩井23)は、慢性 分裂病 におけ る危 うい 準平衡状態 は状況 によって も生理的 に も薬理的 に も乱 され うる もので、 これ らは等 価で あ ると主張 して いる。 §5
・分裂病以外 でみ られ る知覚変容発作 これ までに知覚変容発作 は、専 ら分裂病 圏の病態 につ いて論 じ られ て きた. これは決 し て故 な き ことではな い。器質 困性 の精神疾患 においてな らば知覚変容 が起 こる ことは周知 の事実 だか らである。 しか し、 ここで分裂病 の知覚変容発作 におけ る受動的認知態勢 か ら、ふ り返 って器質 性 疾患 を含む非分裂病性疾患 におけ る知覚変容発作一受動的認知態勢 の再検討 が必要 であ ろ う。 知覚変容発作 に類似 したG
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24)の 「発作性分裂病性症候群p
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皿」はセ ネス トパ チーの範噂 に属す るとされ て いるが、彼 の既述 に よれ ば 「器質 性 の症状 であるとの印象 を持 たれやす い」とされて いる し、中井2)も知覚変容発 作 を 「サ イケデ リック体験 」の一種 と呼んだ ことがある。 筆者 は これまでに、分裂病 にみ られ るの と同 じもの と考 え られ る、 非分裂病 性 の知覚変 容発作 を4
例経験 して いる (表8
)が、表9
にみ る ごと くここにおいて も、受 動的認知 態 勢の機 制 を兄 いだす ことがで きる。 なお、症例39
では、知覚変容発作 に随伴 して、 「このままコ ン トロールが きかな くな って、他人 を傷 つけて しま うのではないか」という加害念慮 が生 じた。症例41
で も、 「自分 は特別な視線 を発 して他人 を傷つけている」 という加害妄想 を伴 った。 また、両 例 とも漠然 とした注寮感 を訴 えた。別 に症例42
では、妄想気 分 が認 め られ た。 この3
例 で は、知覚変容発作一受動 的認知態勢が よ り持続的な妄想的な構 えの契 機 とな って いる可能性 がある。 §6
・考察 (2)
:受動的認知態勢の特性 と意義B
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K.
25)によれ ば、 「独特 な受動性 」がメスカ リン髄町 に固有 な もの としてみ ら れ るという。 メスカ リンの髄町状 態では、患者は 自分 の思考、休験、振 る舞 い を自分 自身 で制御 す る ことか ら無力 に も退却 して しまい、' され るが まま' とい うか" な りゆ きまか せ' にな る。 また、反省的分析力が減弱 し、 目的 を志 向 した行動 を為 し得 な くな る ことが あるとい う。B
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の-症例 は、些細 な知覚刺激の増大、それへの と らわれ感 (知覚対 象か らの転 導困難 )、被圧倒感、 随意的思考 力 ・集中力の減退 を報告 して いる :「
B先 生の服 につ いた小 さな糸 くずが 目にはい りま した。 その糸 くず が ・-・わ た しの注意 を全部 ひ きつけて しまいま した。 もはやわた しの限 ばか りか、 わた しとい う人間の集 中力 9の全てが、 その糸 くずか らそ らせ な くな りま した。それは ま るで、 わた しの意識 のなか に はただその糸 くすだけが あって、 それ以外 の ものはなに もな く、その糸 くずが わ た しの意 識全体 を満 た して いるかの ようで した。 」
IlerJAle,L.26)は この現象 を、 「受動症候群 PassivitatssyndroEL」 と呼 んで いるC甑町 の
深 さに伴 って 「受動性 」が克進す ると、推現実感 な いし触人体験が出現 す る と されて いる。 これ は、筆者 の言 う受動的認知態勢 に恵似 している。 とすれば、受動的認知態勢 は、 む しろ、 器質性精神病 と構神分裂病 を含む機能性精神病 (内因性椅神病 )との両者 に共通 し て、陽性症状発現 に先立 つ基礎的 な病理裁判ではな いか とも考 え られ る。筆者 の分裂病 日 放例では、知覚変容発作一受動的認知態勢か ら陽性症状への傾斜 は認 め られな か ったが、非 分裂病 症例では、知覚変容発作が患者 を妄想へ と駆 り立てて いるように考 え られ る症例 が あった。 また最近 にな って山口27)は、幻覚 と連動 した知覚 変容発作 を報告 して いる。 受動 的認知態勢は、妄想知覚 を論 じた文 献に現 れた症例 に も数 多 く兄 いだす ことがで き る。妄想知覚 は古典的には 「正常 な知覚に妄想的 な意味が付与 された もの」 と定義 され て きたが、Natussek,P.13, 14)以来、妄想知覚 には知覚 ない し認知上の変化 に基 づ いた ものが あるとされ るよ うにな って いる。tluber,a.ら28)は、 「知覚変容 Y ahrnenungsverander-ungenに基づ いた妄想知覚 」の症例 を挙げている. そ こには、 「人 々が非常 に速 く喋 る」 「人 々は平生 よ りず っと大 きい
」
「人 々の言葉は いつ もよ りはるかにかん高 い」
「風景 が 強 い色彩 で、 ゴ ッホの絵 の ように動 き燃 え上 が るよ うに見 えた」な ど、知覚強度 の増大 と 被圧倒感 といった受動的認知態勢 が読 み とれ る症例 が収 め られて いる。 これ らは 「バ ター ン逆転 (安永、前出 )」の接近 を予告す る事態であるかの よ うに思われ る。Natussek,P.13)は、 「本質属性 Yesenseigenschaftの異常優位 」によって妄想知覚 の成
立過程 を解 き明かそ うとして いるが、 それ に付随 して知覚上 の諸変化 が関 わ って いる と述 べている。すなわち、 「自然 の知覚連 関の弛緩 」 と 「本質属性 が"枠 には め られ る" こと」
である。前者 の中には、知覚す る姿勢 がなすがまま nichterzyungeElである ことが含 まれ て いる。後者 は、特定 の知覚対象物か ら逃 れる ことがで きな い こと Nicht-Loskom皿en-Kbn henyonbestiJnJntenYahrnehJlungSObjektenである。 これ らは ともに、繰 り返 しみて きた ように、筆者 の言 う受動 的認知態勢の構成要因をなす もので ある。 再 びmlber28)によると、妄想知覚の前段階 として、未 だ 自己関係づ け を持 たな い 「純 粋 な印象体故 」 というものがある (図
3
)。受動的認知態勢 もし くは知覚変容 は、通常知覚 か ら 「純粋な印象体験 」を隔絶す るようで あるd 以上 の ように、受動的認知態勢 は、妄想知覚の前段階が準備 され るのに大 きな寄与 をな していると考 え られ る。 く 結 笛 > 椅神分裂病 にみ られ る知覚変容発作 におけ る知覚変容体験 の 日放例 を検討 し、 その特 性 として受動的認知態勢 を抽出 した。受動的認知態勢 は非発作性 に も出現す る ことが観察 さ れた。 さ らに、受動的認知態勢は、妄想知覚の前段階の形成 に寄与 して いる ことを示 した。1
0
[計辞 ]
神戸 大学医学部精神神経科教授中井先生 の御指導 と御校 閲、 お よび兵庫 県立 光風病 院 山 口直彦先生の長年 の御指導 に深謝 いた します。
[文献コ 1)山口直彦 :分裂病者の訴 える知覚変容 を主 とす る'発作 '症 状 について .椅神科治療学 1 :117-125,1986. 2)山口直彦,中井久夫 :分裂病者 におけ る 「知覚浪乱発作 」 につ いて,分裂病 の精神病 理
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表
1
知 覚 変 容 発 作 の 自 験 例
No.性刺 病型◆ 辛齢 発 症年 齢 発 作 出 現年 齢 発 作 の 持 続 時 間 歴玩入 現 在 の 社 会適 応 尭 作 中 の 知 覚 変 容 体 験 (情 動 面 、思 考 面 を 含 む ) 随 伴 す る発 作 中 の そ の 他 の 体 族 身 体 症 状 発 作 の 好 発 状 況 発 作 へ の 対 処 法 発 作 時 の 錘 体 外路 症 状 備 考 1男 R 51 4251一一 1-2時愉 +*報、未婚 壁のわずかな汚れや凹凸が次々と気になって 圧倒 される 頭痛 時 2女 ∪ 35 2933..- 30分∼1時ryI 崇店手伝い- 頭がさえてしんどい、通釈的判 店事をしていて客足が 夫子あり tかわからない、集 中できない.E81される 時-4時 3男 D 50 3340JttE∼ 1-2時間 + 回転扉 入院 .k書.未 婚 視 点が固定する、垂のわずかな凹凸や天 井の ら睡眠薬を飲む -4男 ∪ 34 2433- 赦十分 + rdt良、未婚 に入るまで■Tい.書古や人のざわめきが大きく感じられ屋 内=耗 び込んで<る、視 点を国定することができなrつと続く 怖感自分だけが取り残されそうな恐 する -5男 D 36 1530■頃- 30分-3時間 +未長J婚I入焼例. 目や耳が敏感になって止まらなくなる どうしようもfJ:いという*力感 夕方 -深夜 横になる -6輿 ∪ 28 2027.- 30分-2時間 + *恥、未 婚 夕食後-就疎略 じっとしている - 入玩中に発作初発.退庁iよって消失 7男 ∪ 35 2533.- 牡分-2時欄 +*恥、未婚 用園 が不 気味に暗い、t灯ばかりが明るいの 圧供 される 日没徒 じっとしている -AA D 34 2233- 2-3時間 +*恥、未婚 自分 の体が小さくなってしまう どうしていいかわからない、*力番、他 人が怖い 夕方 -9男 D 52 1948(?)∼ 故 分∼載時間 +長期入院例 .未婚 りするほどせ愚物(親父牡)や音が3tU'込んでくる、肌がひりひ どうしていいかわからない.∼力感 めまい、生気が薄い感じ(呼吸田拙 消灯の爪捷 じっとしている -tD女 U 35 2833- 1-3時間 十 保 母(婚.一子ありA).撫婚後再′{-トタイ 耳が牡患.見えるもの聞こえるもの全てが気になる.気が散る 圧倒され てしまう_青の菓し 経ってくるまで じっとしている -日 男 ∪ 42 20つ 30分-3時間 +長期入院例.未婚 いものまで見えてしまう帳が大きく開いて閉じない,まぶしい、見たくな 排便後、または早朝夕方の諌明時 じっとしている.C.oMZOrArllをもらう -12A ∪ 33 2026-29 1.-3時間 +アルバイト 未婚 テレビの音が大きく附 こえて仕方ない、Bに入るもの(薪間、本、チラシ頬など)がいちいち気に 頭痛 正午すぎ-夕食前-13男 D 48 2245- 30分∼2時間 +未婚長JI人尿例 . てくる,遠くの音がや けに近いA兼に立体番がなく書き割りの様_FI周が迫っ 消灯時 つ布去る.入L_田をかぶってうrくEするまで持
-14弟 D 27 2025- 赦十分-数 時間 + k鞍、未 婚 早いない.人のbjに表情がない、時計の針の動きがどうなつてもいいやというなげ 夕方 ∼消灯時 いする - 入庚 申に発作初発.よって消失 退郎 15男 ∪ 58 2855.-57 敢十分 + 回転罪人侯 、■井、未婚 視界 がまぶしい一日がtにの しかかる Iれない、空気がまく体 どうしようもない気分 夕食紋∼就味時 じっとしている -16男 C 36 1530(?)- 政十分 +捷 中 浅野 のiる.視点を移しても止まらないZ]拝に見える物 が飛び出 してきそうにな怖い 且をつぶって横になる -17罪 D 57 2140jt頃∼ 赦分∼30分 十 長期入院例 .未婚 t灯がや けにまぶしく日を突き刺す様 に慈 じら 考想化声 室 内照明が必要な時fl じっとしている + (眼 球 上 転 ) 18女 U 37 1933-34 数分- 1時間 +平鹿内訳居.未婚(婚約者ありー 速くニある栃が 日に飛び込んでくる,色が異様 軽度落涙 昼間戸外にいるとき 左 内1=もどる -19男 P 62 3458(?) 30分∼1時間 + 長期入碗例 .未婚 わ けもなく急にまぶ しくなる、かすかな音が大きく湘こえる ない沖鯉がf=かぶるがどうしようも 午後6-7時頃 早めに眠れ兼をもらう
-ヱ
22負 良 72 20つ 牡分∼30分 +未婚JEN入院例. 他人のhきがスロ-モーションの拝に*aわかる TSまで + (眼 球 上 転 ) ロボトミー施行gl様歩行 、+切ろう 23弟 D 45 2010■l1- 30分∼2時間 +長期入l未婚 娃桝 . fI骨 の人の表快がお面 の様、体が頼む、耳が 自分だけFI四から切りkされ A - 潜在性 甲状腺8L他低下症 24男 U 37 2035- l∼2時tFI + 日に映るもの全てがストップモ-シヨンになった rつかまった」ようtJ:気分、抜け 壬 内患明が必妻な時 -Jtで掩婚 拝でJんより壬いQ細 まで手に取るようにわかる、空気がど られない * している 25女 U 44 2442-43 2-3時仰 + 辛店手伝い夫子あり . 教きが速い.自分に向かってym先のものが大きく呑じられる.人や車の動IL寄せてくる、 夕方店番 をしていて客が途絶えたとき じっとしている -26罪 P 46 3646? 1時間 前後 + 施設入所.未稚 空気が重く冷たくよそよそしい.遠くの灯りがまぶしい,聴覚過 払 夕方 おやつを食べる.水を飲む - いわゆるパラフレニー例
27男 A 52 4646■一 1-2時聯 +エ Ji.書手あり ♯犀 がや けに広い、空気が冷たくよそよそしい.空の凹凸や主の筋 がくっきり見える 頭痛 鼓鞍 時 入眠できるまで持つ_睡眠iEを多めに飲む
-29男 D 39 2138 数十分 +*牡.未婚 感覚がすれる.目が軽重できない,うわすべL) 何かがおこリそうfJ.L気分.他の 夕食後
-30女 ∪ 41 2222.- 30分∼2時間 *Jt.未婚 天 井や堂がのしかかってくるような慈じで胸苦し
い
適切な身動きがとれない 頚痛.動偉 母親 に付いていてもらラ-31男 D 42 2940- 鼓十分 一世 時間 +書恥、未婚、独居 い.木々の菜 の-枚一枚がくっきり見える.結いくら=強奈iな立体感、緑がやけに鮮やか "B3休的疲労恵が同居Eめた-ような央快 恵と身 iみているときI暗 い自生から度 外を水生のt灯をつける
-32男 D 56 2355(?)- 2-3時何 +未婚長期入庚例 . 他 人の足書がやけに大きい.肌がひりひりと七番、自分の休の動きがぎこちなく感じる 午後、とくに夕食後から消灯までの朋 丸くなって寝る
-33男 R 8g 19 赦 分-2時槻 +未婚長期入坑例、 る巨と耳が同時に冴えてきて休がふんわり軽くな るとき夕食練テレビを見てい 鏡になる
-34罪 ∪ 42 ー635*頃∼ 数分-3時潤 +未婚JE井入扶助_ 天井が大きく近い、そのくせ空間が広い,彼覚に立 体を がない.袋のような軸で包み込まれた 夕方-深 夜 頓用iEを飲む
-表2
知覚変容発作における知覚変容の 内容
知覚変容の特性 知 知 知覚の対象化の囲搬 関係の障害自己対外界 の 知覚変容のモダリティー No. 視 聴 皮 体 知 焦 疎 蘇 覚 隻 の覚 点 知 隔 力 強 強 転 封 化 覚 惑 感 Tf 悼 度 減 産 専 象 の 対 現 . 圧 . 感 知 の 表 の 田 か 陣 象 実 倒 賞 隻 隻 隻 大 増 性 非 錐 ら 害 の 感 搬 惑 被 l lー○
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6
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表
3
能動的認知態勢と受動的認知態勢
受動的認知態勢
能動的認知態勢
知覚刺激 > 自己 知覚 における"主導権 " 知覚刺激 < 自己 "感知" 知覚 の様相 "探 知" 現実吉忍織 主休の時間軸上の志向性 未来の予測 受苦的 主体の反応 対処 約表
4
知覚変容発作症例 の年齢、発症年齢、発作出現年齢
年 齢 発症年齢 発作出現年齢 発症後発作出現までの期 間(辛)
定型群
(
∩
=1
9
)
:
症例1- 19
40.
5±9
.423.
1:
±6,
7
36.
1±8.
6
1
2.
9=
ヒ7.
8
*)中核群
(
n=
7):症例1-7
38
.4±8
.
7
26.
9±8.
9
35.
2±8.
0
8
.4±3
.4表
5
山口1
)
の知覚変容発作症例
知覚変容の特性
知 知 知覚の対象化の困難 関係 の障害自己対外界の No
.
知覚変容のモダリテ ィー 視 徳 皮 体 知 知 疎 無 覚 隻 覚 隻 隔 力 強 痩 強痩 転 象対 点 対化 象 惑 磨 庸 性 の の 導 か の の 実 離 倒 被 磨 知 増 衰 非 困 ら 障 覚 隻 隻 隻 大 性 減 雛 の 害 焦 惑 現 感 圧1○ ○
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日○
ー2○
13○
表
6
非 発 作 性 知 覚 変 容 症 例 (
1)
現 在 の 社 会適応 発 作 中 の 知 覚 変 容 体 験 碓 伴 す る そ の 他 の 体 牒(作 動 面、む 」思 考 面 を含 陣 増 悪 状 況 輔 考 75 U 58 28l28、50*頃 ト)期oいずれも胞衣発症前後.事症状 + *恥.未婚回I云群入院、 視界 がまぶしい、巨が頼れない、辛や人が 自分めがけてLにのしかかる突進してくるかの様、空気が重く体 どうしようもない気分 - 外出時 pa{akJneSia(Kleist) 21 A 41 2424-26 発症後2年間.数 + *聴、未婚、独 あたりが急に舟くなって迫ってくる、動くものが 患い込まれたような具には - 外出時 El斗位で断枕的に 居 みな自分に向かってくる様、清いのにいつもより鮮明に見える まったような気分 37 C 26 2121 兎症から初回入院まで(約2遺間) + 未婚兼美手伝い、 聴覚過敏、昔や光が自分めがけて集中してくる 用朗から自分だけが切Lれたかのよう )推さ - 外出時表
7
非発作性知覚変容症例 (
2)
知覚変容の特性
知覚 強 知覚韓 知覚 の対象 化の 困難 関係 の障害自己対外界 の 知覚変容 のモダリティーNo
.
視 徳 皮 体 転 覚還 翼の 知 葉 栗口悪の 対覚
疏隔感 蘇磨力 膚 性 度 減 度 警 象 現 . 圧 . 磨 知 の 蓑 の 莱倒
覚 覚 覚 覚 大 増 性 非 ら の 感 離 感 被 15○
○ ○ ○
○
21○
○
○ ○
37○ ○
○
○ ○ ○
表 8
非分裂病性の受動 的認知態勢の症例 (
1)
No.性刺 辛齢 発 症年齢 発 作 出 現*# 発 作 の 持 続 時 間 入梶貯 現 在 の 社 会適応 尭 作 中 の 知 ★ 変 容 体 験 発 作 中 の そ の 他 の 体(II動 面 、思 考 面 を含む ) 験 身 体 症 状随 伴 す る 発 作 の 好 発状 況 発 作 へ の 対 処 法 発 作 時 の 種 体外 路 症 状 林 寺 38罪 28 2023-24 数分-数時間 + アルバイト、未婚 て飛び込んでくるあらゆる方向から視覚俊が 自分の 目をめが け 加幸念4,注耳感 外出時 ベンチにJFをおろす - 暮症強迫症 ? 40罪 44 ー717- + *甘 、長期閉居、未婚 t事や手が 自分めがけて突進してくるように感じる 外出時 しゃがみ込む、帰宅する - 頒爺外iI牡iL症 41男 22 212ー 敢十分-数時間 + *雌.未婚 他 人の政が夜叉面のように見える、人の動きが早い、耳が敏感 な恐怖感.加古妄想,注有感 斉血衷自分だけが取り残されたよう 週末外泊時の夕食前 -就襟時 じっと立っている - 書 祉 薄fI依 存
表 9
非分裂病性の受動的認知態勢の症例 (
2)
知覚変容の特性
知 知 知覚の対象化の困難 関係の障害自己対外界 の 知覚変容のモダリティー No. 視 聴 皮 体 知 焦 疎 蘇 隻 隻 の覚 点 知 隔 力 強 強 転 対 化 覚 惑 感 膚 悼 度 減 産 導 象 の 対 現 . 圧 . 感 知 の 蓑 の 田 か 陣 象 実倒
隻 隻 隻 覚 大 増 性 非 難 ら 書 の 感 離 惑 被 39○
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曲 線 の 左 方 偏 俺
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図
2
運 動 と知 覚
視 点 の 固 定
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