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マルティメディアと経済学関係情報 (情報特集号)

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Academic year: 2021

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マルティメディアと経済学関係情報

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はじめに

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情報収集の第一歩

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情報収集の第二歩……クローズド・システムからオープン・システムへ……その 1

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情報収集の第二歩……クローズド・システムからオープン・システムへ……その 2

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情報収集の第三歩……クローズド・システムからオープンへ……その 3

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番外編

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結びにかえて

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1.はじめに 少し前に私は, I インターネットを使った経済学史というものを次には書いてみたいと思って いる J 渡辺 [1997J と述べたことがありました。それは半ば願望も含まれていましたが,そう いった機会がすぐに訪れることはおろか,具体的なスケデュールや内容まで考えていたわけで もありませんでした。今回『産業と経済J の編集委員会の企画がなければ,こうした考えを具 体化することもなかったかもしれません。その意味でこの企画に感謝しなければなりません。 イギリスのストラトフォド・アポン・エイヴオンはシェイクスピアの故郷ですが,彼の生家 の前には有名な彼の言葉を掲げたプレートがあります。いわし「賢者とはみずからの愚かさを 知る者だが,愚者はおのれの愚かさを知らない者である。」と。愚かであることに気がつく者は それを補うべく,学ばなくてはならないことを自覚するでしょう。また,シェイクスピアから 1 世紀半後になりますが,同じくイングランドの学者サミュエル・ジョンスンは,知識を 2 種 類に分け, 1 つはみずから知っていることとし,いま 1 つのこととして,どこに行けば知りた いものについての情報が得られるのかを指摘しました。知識それ自体もさることながら,それ を手にいれる方法が大切だと言っているのでしょう。以下で述べることも,諸君が教師はもち ろんのこと,他の誰にも依存しないで、,独力で必要な知識を子に入れるようになってもらうこ とを念頭においています。大学を卒業するということの意味は, 1 つや 2 つの免許や資格をと

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33-ることを超えて,どんな才能や能力が求められているのかを判断して自習できる,広い意味で (1) の一般的能力・技術を身につけているかどうかにあるといっても過言でないと思うからです。 講義やゼミでなにか課題を与えられた場合,またはもっと高度な動機から,自発的に何かを 調べたい時,特に恵まれた環境にあって自分や家族の所持する資料で満足のゆく結果が得られ ない場合には,誰でもまず図書館に行くでしょう。一昔前なら,カウンター近くにあるカード ボックスの前でいささか時間を費やしたものでしたが,今なら諸君は,まず図書館にある端末 を利用して館内の資料を検索し,運がよければ求める書物を書架に発見できるかも知れません。 そうでなかったとして,それからどうしますか? カウンターで司書の方に相談しますか。調 べ方が適切で、なかった場合,案外本学の図書館に所蔵されているにもかかわらず,そのデータ に到達できないこともあるからです。 しかし,残念なことに,やはり本学にはない! この論文は「経済学史」関係の情報に焦点 を当てながら,それから先のことを主として扱っています。本学にないからといってそこで調 査を止めることはありません。図書館を通じて資料を取り寄せる,あるいはもっと積極的に所 蔵する機関が判明するならみずから出向いて行くこともあっていいのです。ことによると世紀 の大発見が待っているかも知れません。あるいは,出かけなくとも極めて貴重で、得がたい資料 が最近では入手できる可能性ができてきました。いわゆるインターネットがその最たるもので す。それによると,地球の裏側のデータでも瞬時に手にすることもできます。 以下では,この件にかんする網羅的な情報を提供することではなく,実際にそのような道具 を使ってみることを示し,結果として諸君がその「方法」を身につけてくれることを念頭に書 かれています。あわよくば,誰も見つけていない資料を発見する「スリル J ,その難しさと到達 したときの「よろこびJ をも体験してもらえれば,この論文の価値はあったというものです。

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数年前から,大学生の勉学技術ということが論議され,その当否が云々されました。『知の技法』 というシリーズが次々と出され,今でもその新版が出されています。ここでこのシリーズの評価 を下すところではありませんが,私も昔のように (1昔」というのは年をとった証拠でしょうか) 職人が親方から盗み取るものであって,教えたりするものではないとは思っていません。一言す ることが許されるならば,すでに 4 冊を重ねたこのシリーズで,結局私にとって参考になったの は,第 1 冊目の第 3 部 「表現の技術J で書かれている, 1議論とはなにか j , 1論文とはなにか j , 「発表はどのようにするのか j , 1 いわゆるプレゼンテーションの技術j , 1調査の方法」といった 事柄や,第 2 冊目の第 V 部 「論理の技法j 1卒業論文をどう書くか」や,最近出された第 4 冊目 の最後の第 V 部 出会いと表現 「大学で学ぶということ j ,位のものでした。それ以外のものは, いわゆる一般教養といえば思い浮かべられるような平板な内容が排除され,むしろ最先端の問題 が生の形で提出されていて,自分の学生時代にこうした講義に出会えればとは思いましたが,あ まりに斬新かつ先進的で, とても私が日常的に実践できそうにはありませんでした。こうした点 からすれば,森 [1995J の方が,思い切って大学生活全般にわたるガイドを示したものといえる かもしれません。

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34-なぜ網羅的な情報を示さないのかと言えば,まず第一に,参考文献にも示しますが,この種 の情報は最近特に変化の速度が速く,雑誌や単行本といった書物の形になるとすでにそれが流 行遅れになってしまっているという傾向があること, (ですからこの種の関連書籍は,出版され るとすぐにアウト・オブ・デイトとなることもないでもありません。私はこの種のものを,割 り切って情報のダイレクトリとして利用しています。そうした書籍としては,ハーン [1996J を参照してください。手軽なものとしては新田・中山 [1997J も参照のこと。立花 [1997J は インターネットの最前線を知るのに最適の書物です。)おそらく私のこの論文も発表される頃に はすでに陳腐なものになっているだろうと思います。本稿で示した URL にアクセスしたが,失 敗したではないかといった苦情に対して,ここであらかじめお断りをしておきます。 他方においては,若くて柔軟な頭の持ち主である学生諸君の方がこの種の情報にずっと早く 精通していると言う事実を一度ならず目撃していることにもよっています。時々研究室に訪れ る学生諸君の中には, リポートの作成にインターネットを縦横に駆使している例が見られます が,彼らの話を聞いていると殊にその感を強くします。 以下,構成という点では,基本的に前稿を踏襲し,資料収集の具体的方法を示します。 '-、ー で資料というのはいつも講義で扱う文献よりは少し広い意味で、使っています。

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情報収集の第一歩...・ H ・. .前回とのつなぎ…・ まず初歩的ですが,経済学史ならずとも,通常の学問領域では情報が雑誌論文と単行本に分 けられることは渡辺 [1997J に述べた通りです。前稿で述べたツールについては今回それを前 提としています。つまり,旧来型ツール(各種の書誌類,具体的に言えば,国立国会図書館編 (日外アソシエーツ刊) r雑誌記事索引.1,経済資料協議会『経済学文献季報.1, r経済評論J 末 尾の「経済学文献月報J ,大阪市大経済研究所『季刊経済研究』末尾の「経済学文献四季報」な ど)は,情報が書籍という固定した形をとっており,少なくとも月・年単位での時間的経過が なければその更新はありません。形が変化しませんから, じっくり関連項目を探しながら,思

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つまり,必ずしも雑誌や書物に限らず,写真やビデオなどの画像や場合によっては音声メデイ アも含んだマルティメデイアと考えてください。講義を担当していて,近頃特に感ずることは, 世の中の「進歩 or 変化? J の速度が非常に速いことに関係するのでしょうが,私たち教員と諸君 が共有できる領域がどんどん小さくなっていることと,書物よりも画像・映像,聴覚よりも視覚を 通じたコミュニケーションの方が成立しやすい, ということです。決して十分なものとは考えて いませんが,私は講義にスライドを使用しています。あれがあるのとないのとでは,進行状態が まったく異なってくるように思います。今後も改良を加えつつ視覚を,できれば五感を重視した 講義を追求したいと思っています。 マルティメデイアとは,文字どおり「多様なメディア(表現)J であり,文字や数値だけでなく, 画像や写真,音声やビデオ動画まですべてがデジタル化されることによって,同じように扱うこ とを可能とする技術であり,情報の分野においてもっとも重要な技術の一つである。高橋三雄

[1997J

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55ページ。

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35-いを巡らせ,場合によっては期待していなかったものを発見したりという利用の仕方ができま す。思わぬ発見は非常に大切なことですから,この旧来型ツールの価値がなくなったわけでは ありません。学問では目先の変化に惑わされてはならず,長い時間の流れの中で物事を処理す るべきなのですから,今なおきわめて有力な手段です。誤解なきょうに。 ただ,それらはどうしても活字情報ですので,資料のインフ。ットからいわゆるパブリッシュ までにある程度の時聞がかかります。最新の,今月出されたばかりの雑誌や単行本を探すのに は適していない。テンポの速くなってしまった現代においては,少し不便なことも否めない。 データの更新は改訂版が出た場合に可能だとしても,基本的にはクローズド・システムにとど まるという d性格を持っています。

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情報収集の第二歩……クローズド・システムからオープン・システムへ……その 1 落語では,真打ち・名人が登場する前に若い芸人がいわばその場を盛り上げるために前座と して芸を披露します。まだ座が暖まったとも思えませんから,ここで,クローズドとオープン の中間的道具を見ておきましょう。 『平凡社世界大百科事典』・『小学館日本大百科事典』・『マイクロソフ卜・エンカルタ』・『国会 図書館蔵書目録 rJ ・『日本書籍総目録』・『雑誌記事索引』・『オックスフォード辞書』・『ゴール ドスミス・クレスコレクション・カタログ』などについて。 前回紹介したように,典型的なクローズド・システムである書籍情報ではないが,マルティ メディアの中には,十分なオープン・システムにはなっていないものとして CD-ROM があり ます。クローズド・マルティメディアとでも言えましょうか。例えば,地図や辞書・百科事典, 白書類の分野でよく見られますが,ここで問題にしている「文献目録J にもこの傾向が見られ ます。かつては家庭に備え付けられていた 20, 30冊からなる大型百科事典が最近どんどん CD­ ROM になっていますが,確かにスペースをとらない・検索が速いという点で利用価値がありま すし,場合によっては関連する情報が画像や映像や音声という形で引き出せるものもあります。 図書館にも少しずつですが導入されていますので,チャレジして見てください。 試みに,学史の講義では必ず聞かされるアダム・スミスを,数種の百科事典で調べてみまし た。……① スミスに関する限り,私は平九社の事典がベストだと思います。スミスについて過不足ない 説明があるのみならず,学史の流れを示す関連項目や,他の古典派経済学者の項目にも漏れが ありません。とりわけ,最近研究され始めたジェイムズ・ステュアートもすでに独立項目とし て採用されていました。小学館の事典も,スペースこそは平凡社に及ばないものの,コンパク

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トな説明でスミスを知ることができます。他の独立項目に『国富論』があるせいでしょうが, スミスの説明が彼のもうひとつの主著『道徳感情論j に傾斜していることが特徴と言えるかも しません。製作された時間という点から言えば,ここで、いう 3 者の中ではおそらくもっとも新 しい事典ということになるのでしょうが,マイクロソフト社の事典におけるスミスの説明は, もっとも古典的で、あるが,反面斬新さに欠けるように思わます。スミスの経済学研究を,彼の 倫理学や法学から分離独立したもの捕らえるのは認めるとしても,彼こそが経済学という学問 の創設者と言う評価については,現代の研究状況からすれば少し硬直的な印象が否めません。 総じて,百科事典と言うものは時間をかけてじっくり製作するべきものであって,そうした 観点から言えばもっとも古いものの方が,古いがゆえにかもしれないが,信頼に値すると言う のが私の結論です。私もいつのまにか保守的になっているのかもしれませんね。学生諸君自ら が事典を引いてくださることを望みます。物事を手っ取り早く知るのにはこれが便利で、はあり ますが,やはり万能ではありません。百科事典はやはり百科事典。先ほどの長所が同時に短所 ともなります。新しい情報に欠けるという点です。その点を自覚して使う必要があるというこ とになるでしょう。 一般の場合でもそうでしょうが,ゼミナールなどの課題が今述べた百科事典で片付くなどと いうことは実際には稀なことでしょう。百科事典はいわば答えが与えられているメディアです が,そんなレストランの定食のような答えで間に合うわけがありません。そうではなくて,諸 君自身が格闘した答が要求される場合の方が多いと思います。様々な資料を収集して組み合わ せ,自分なりの答を出すとすれば,書籍や雑誌と言った加工材料にあたることになります。 資料と言うものを手に入れることには, 2 つの意味があります。 1 つは文字どおり自分専用 のものとすること,永久に自分のものにするには,代償を払ってその所有者になればよいでし ょう。もっと言えば購入すればよいのです。最近の学生諸君は書物を購入することに極端に消 極的です。ゼミナールのテクストを購入していないとこぽされる担当教員も少なからずおられ ます。いずれにせよ,そうした資料が購入可能かどうかを調べなくてはなりません。書物とい う形をとった資料の中には古書と言うものもあります。望むらくは,古書まで入手しようとい う学生に登場してもらいたいところですが,この点はここでしばらく棚上げにしておき,代価 を払えば現在手に入れることが可能なものを調べるものとして, r 日本書籍総目録j があります。 図書館のカウンターの後ろに並んでいますので,司書の方にお願いして閲覧してください。(後 述しますが,これはインターネット上で検索することができます。)これは,出版された年数に かかわらず(つまり,出版された年が今年であろうが, 5 年前であろうが)出版元に存庫して いる書籍のリストです。経済的に余裕があり,是非とも手に入れたい書籍の場合,諸君はまず これを参照してから書店に赴くべきでしょう。わざわざ遠くの書店まで出かけて行って,その 本はもう子に入りませんと言われることが避けられます。講義やゼミの課題以外でも是非利用

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37-すべき道具です。 次に,代価を払ってまでと言わなくとも,すでに市場から消えてしまった資料でも,大学生 なら子に入れなくてはならないことが少なからずあるでしょう。これは先に述べた資料を子に 入れる第 2 の場合にあたります。資料を一時的に利用する,手っ取り早く言えば借りることで す。図書館はこうした要求に応えることを任務の一つにしています。過去の資料の保存です。 図書館と言っても,本稿では本学図書館に資料がない場合を想定しているのですから,学外図 書館,そのうちで最も信頼に値するものは国立国会図書館でしょう。国立国会図書館に所蔵さ れている単行本については, 1985年までは冊子の形態で目録が出されていましたが,現在では 第 2 次世界大戦以降 (1948年以降)現在に至るまでのデータが CD-ROM になっており,容易 に検索できます(本年10 月からは 2 ヶ月ごとのデータ更新)0 (またそれ以前の単行本について も明治時代出版のものについては CD-ROM 化されています。大正時代以降も早晩条件が整う ことと思われます)。このいわゆる J

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(NDL CD-ROM

Line 雑誌記事索引 遡及版 1985-1989) 。それ以前については,今のとこ ろ旧来型の冊子情報,つまり国立国会図書館編『雑誌記事索引』が昭和23年以降についての雑 誌記事をカバーしていますので,それに依存しなければなりません。 NDL 遡及版についてはそ のカレント版が出されるはずですので期待を持ちましょう。(昭和23年よりも以前の雑誌記事に ついて調べたい場合には,調べることはできますが,少し専門的になりますから,所属するゼ ミの先生に尋ねて下さい。) また雑誌記事のなかで読みたいものがあれば,国会から複写を取り寄せるのでもよいですが, 『学術雑誌総合目録j (これは欧文編と和文編の双方があります)を調べると,その雑誌が,全 国のどこの大学に,何巻何号が所蔵されているのかすぐに分かりますので,諸君の近所の大学 なら直接おもむくこともできます。案外本学に所蔵されていることもあります。

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ついでながら,国立国会図書館が1954年以来作成してきた『新収洋書総合目録 Union

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j には,国会以外の有力地方図書館,大学図書館に受入れられた洋書のデー タが集積されていましたが,後述するような事情によるのかもしれないのですが,現在その存在 意義が問われるものとなっていると考えられます。

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ここで, r 日本書籍総目録.1 r雑誌記事索引 J などのツールのケース・スタデイとして,国立 国会図書館の CD-ROM 検索をしてみましょう。 この場合に限ったことではありませんが, ものを探す場合,警察官や刑事が事件の容疑者を 探すのと同様で,はっきりしたデータを持っていなければなりません。著者は誰か,書名は何 か,出版社はどこか,出版年はいつか,などと言ったことをあらかじめはっきりさせておくこ とは言うまでもないことです。ファジーな検索ができないことはありませんが,それは上級者 のすることです。基礎がしっかりしていてこそ,ハナレ技も可能なのです。急がば回れと言う ではありませんか。 少し古いものですが,水田洋著『社会思想、史の旅』を探してみましょう。 先ほどの J-Bisc の昭和 1 ・ 2 期編といフのを立ち上げ,書名でも著者名でも入力してみてくだ さい。日本評論新社, 1956年刊,社会科学双書, 206ページ,図版入りの 19 センチサイズの書物で あることがたちどころに判明します。もっと古い書物でもなんら違いなく利用できます。 ・・・・・・② また,

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1985-1989 も検索してみましょう。 ・…・・③ 講義でも話しましたが,ジェイムズ・ステュアートの主著『経済の原理』は,最近でこそ研 究者の中ではある程度言及されるようになりましたが,それまでは経済学を専門に勉強した人 でもジョン・スチュアート・ミルと混同することも珍しくありませんでした。ましてやその著 作の日本語訳においておや,でした。『原理J の邦訳はそうした内外の研究状況に比べるとまだ 部分的ながら存在したのですが,その全訳の兆しが見えたのがこの時期でした。著者名でステ ュアートを入れてやると,この時期に該当するものが 9 点ヒットしますが, r 原理』の後半部分 である第 3 編の邦訳が「大阪経大論集」の 1989年 5 月号で完成したことが分かります。ご承知 のように,これらは 1998年春,名古屋大学出版会から全訳版として公刊されました。 念のために付言しておきますが,学内ならともかく,以下に述べるはずの他の学外資料の場 合と同様に,学外資料の取り寄せには,当然のことながらいく分かのコスト(郵送料程度です が)がかかることに留意して下さい。詳細は図書館のカウンターで聞いてください。 ここらあたりまでなら,なんら新しいことはなし前回の延長線上にあるとも言えます。

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情報収集の第二歩……クローズド・システムからオープン・システムへ……その 2 CD-ROM 検索に触れたついでに,本学図書館にある 2 つの道具を使ってみましょう。図書館 の 1 階には参考書を置いである部分がかなりの面積を占めていますが,時々なにがあるか探検 してみてください。色々な辞書をや地図年鑑などがあり,いわば知への入り口となっています。 どんな辞書があるのかを説明してもけっこう面白い(現在の辞書は言うに及ばず,最初の英語 辞典であるサミュエル・ジョンソンの『英語辞典.1,これについても講義で触れましたね。 oat

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-麦の定義が,イングランドでは人聞が,スコットランドでは家畜が食する穀物,ときわめてジ ョンソンの偏見に満ちたものとなっている。それもあります。また,図書館には英語ではない, スコットランド語の辞書もあります? )のですが,その紹介は又の機会として,英語の意味を 正確に調べる場合必ず参照すべき辞書であるいわゆるオクスフォドの New

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αry は,冊子本の状態ですと全13巻ですが, CD-ROM だとわずかに 1 枚に収まっています。 軽いので関連する項目を引くにも容易で、,また書棚に行き来する必要がありません。 1 階の検 索コーナーのパソコンにはすでにこれを調べるためのソフトがインストールされていますから, カウンターからオクスフォド辞書を借り出し,なにか調べましょう。 ……④ 経済学部ですから, í経済」に相当する英語を引きます。パカにするな,ですか? まあ待っ てください。調べるべき単語として economy と入力し, enter を押してください。この単語の 語源が,ラテン語・ギリシア語の何に相当するかに始まり,大きく 4 つの意味についてさらに 細目にわたりつつ,その意味の歴史的変遷がたどられています。私たちの学ぶ「経済学J は,

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economy もっと簡単には economics と言いますが,1.の 3. に political economy が 独立項目となっています。これがフランス語の翻訳であり,本来家計を扱った economy が国民 経済レヴェルにまで拡大して political economy という科学となったと言うことが書いてあり ます。このオクスフォド辞書が編纂された頃までの用例の第 1 を見てください。綴りがおかし いのですが,

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-読でき,プリントアウトできることになったからです。日本の大学の場合,ともすれば古くか らある大学に資料が偏在することになり,新設大学の場合なかなか資料の蓄積が既設大学に追 いつかないという面がありましたが,その点では経済学部に所属する私のような研究者の場合 には,こうした状況が出現したことが大革新に思えました。カタログの上で文献をチェックし た上で、マイクロフィルムを所蔵する大学に行けば,いわゆる古典と称される経済学文献が閲覧 できるのですから。ただ,カメラや録音テープと同様に,マイクロフィルムは巻き取ってリー ルに整理した状態にありますから,利用者は自分の求める文献がどのリールに収めてあるのか を正確に知っていないと,大変な時間のムダを費やすことになります。そのため,マイクロフ ィルムを利用するには,リール番号を同定するために Cambridge や Harvard からすでに出さ れているものとは別のカタログを要することになりました。これはなかなか手間なことだ、った のですが,最近 Primary

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Media というところから膨大なカタログを 1 枚の CD-ROM にしたものが売り出され,本学にも最近所蔵されるに至っています。これを使えば当該文献の リール番号はたちどころに判明します。一度この威力を体験してみてください。 たとえば,すぐ前で言及したジェイムズ・ステュアートの著作を調べてみましょう。ステュ アートは 1773年にデナムの姓を引き継ぎましたから,人名辞典を引く場合には Denham で引い た方が能率的です。ステュアートという名前はかなりありふれた名前ですので,それだけのエ ントリでは再び絞込みをかけなければならないからです。それでもこのカタログの中には Denham でキャッチされる著作が頻出します。少し先を急いで、彼がペンネームで発表した小冊 子を検索しましょう。 1769年彼は Robert Frame の名で『ラナーク州の利益』というパンフレ ットを出しています。検索項目に Frame と 1769年を入れてみましょう。 Consider,α tions

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Lαnαrk… 1769. が出てきました。この マイクロフィルムを調べたければ, 0920 というリールの中に 10512 というブックナンバーで収録 されており,全体で75ページ前後の書物である,ということが判明します。このデータを持っ て近畿地区(今のところ奈良県のどの大学にも所蔵されておりません)のこのマイクロフィル ムを所蔵する大学図書館に行けば閲覧,望むならばコピーができるというわけです。

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情報収集の第三歩……クローズド・システムからオープンへ…… いよいよ本論です。以下に紹介するものは,データが絶えず更新されている点が特徴です。 具体的にはインターネットを通じて入手する情報ですが,オープン・システムと呼んで、いいでし ょう。ここではインターネットそれ自体について細かいことまで云々する場所ではありません ので,最低限のことに言及することにして,詳細はクロル [1995J や中村 [1997J の参照を希 望しておきます。石橋・遠山・柴田 [1998J は,インターネットを通じた全体としての経済学 L め

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41-入門書としてバランスのとれたものです。今後はこの種の書物が各論各分野に広がり,それぞ ( 5 ) れの専攻に応じてその実態に応じた利用が試みられるようになるでしょう。 まずどこからデータを入手するのかを先に述べましょう。 雑誌情報について,和文についてならまず大阪市大経済研究所のサイト (http://sm1.

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(経済学文献目録)は, 1994年 8 月から経済研究所に受け入れられた, 国内刊行の雑誌資料約 1500誌(詳細はこのサイトの採録誌一覧を参照してください。)に掲載さ れた経済学関係の論文を主題ごとに分類(分類一覧)しています。但し,単行本情報は収録し ていません。使ってみると,少し重たいという感じがする(端的に言って時聞がかかる,この 意味は大きい,たとえば,後述するアンカヴァなどと比較してみよ)のと,掲載雑誌を調べる ために今一度クリックしなければならない点に不満が残りますが,それは利用者の声によって 今後改善されることと思います。 練習問題として,本学の服部茂幸先生が最近発表された論文を探してみましょう。全文検索 というところで,先生のお名前 服部茂幸 をインプットすれば 7 点の候補論文があることが 分かります。その 2 番目をクリックすると,瀬地山敏・倉都康行・服部茂幸複雑系と 経済学(特集) .経済セミナー

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といった情報が判明します。 服部先生が,社会で活躍されていることが知実にわかるでしょう。 次に,欧文雑誌の場合は Uncover があります。ここは検索だけなら無料です。私の場合,研 究テーマで、ある J

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この種の情報を調査した結果は伊藤 [1998J で知ることができます。この論文では外国のサイ トの場合,利用時聞が日本との時差のため通常と異なることまで細かく示してあり,所蔵機関に おいていつからいつまでの資料が検索できるのかにも詳しい記述があって便利です。これについ ては,本稿脱稿間際に,本学図書館の司書・村上幸二さんからのご教示を得ました。記して感謝 いたします。

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) こうした経済関係の専門雑誌に限らず,いわゆる一般雑誌についても検索サイトがあるはずで

すが,それについてはたとえば諸君のゼミナールの先生に尋ねてみてください。 (7) 同種のものに,

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単行本のうち日本国内のものについては,前述したように『日本書籍総目録J のインターネ ット版 Books.

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(http://www.books.or.jp/) によれば,現在日本で入手できる,つまり店 頭には並んでいない場合もあるが購入することができる約 53万冊の書籍が検索できます。 ・・・⑦ ただし,今話題になっている新刊書の入力は,どうしても遅れる傾向にありますので,新聞

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(12)

43-や週刊誌で見たベストセラーなどを手に入れたい場合なら,一般書店のホームページにアクセ (8 ) スしたほうがよいかもしれません。 E1';o-1'M ,,--.-.---.--,. )yイ削D 磁調匝@ 表示包) ;'/\>:lJ冶) Co.ml'!ll.刑制wω ヘル内虫

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たとえば, Steuart でエントリすると,グラスゴウのスキナーの著作はもとより,最近の『原 理j のリプリント版各種,それに小林昇先生の 1967年の英語の論文や名古屋大学出版会から出 された『最初の経済学体系.l,さらに来春ラウトレッジから刊行予定の Tortajada 編ステュアー ト・グルノーブル・コロックの報告集までもがキャッチできました。 前述した書店の情報では,丸善のホームページはどうでしょうか?

(http://www.maruzen.

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.jp/) 書籍の入手までに時間がかかる(これはこの会社の顔のようなものだと思って付き合っ ています。その点が不満なら,それ以外の書店を見つけて使用すべきでしょう。)のですが,な にしろ検索だけの利用なら無料という点は魅力です。ここからこの書店が在庫している,洋和 書が検索,そして望むなら購入できます。店頭には並んでいない少し前に出された書物が,旧 定価のまま倉庫に眠っていることもないとは限りません。

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また,国会図書館のホームページでは過去 1 年分に国会図書館に所蔵された書籍の検索ができ るので, Books と併用が可能ですし,前述のようにそこから借り出すことももちろんできます。

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学生諸君には必ずしも必要で、はないのかもしれませんが,外国で出された単行本を購入したい 場合, Amazon もありますが,ここではその名前を記すにとどめます。 (1

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青山ブックセンター(入会無料)のサイト (http://www.aoyamabc.co.jp/),本が好きな人に は分かることなのですが,本というものはそれを選択するまでのプロセスにも楽しみが伴なうも のです。目当ての本を探していて,偶然隣の棚に面白そうな本を見つけることもあります。いわ

(13)

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-・E・・E・-百璽皐;:a誌E・E・・E・・E・ -おさがしの商品はこちらでしょうか T 該当デ_,旨から更に条件を絞り込みたい場合は下のキーをご利用下さい. 薄fでヨ 市砂込み勝 │ ヒット件数 15 6/15 ジェントルマンと科学蜜書名:世界史リフレット 著編者'大野誠 出版社山)1 1出版社 刊行年。 1998.5 ISBN: 4-634-3434Cト1 MBN:MJ98(沼7491 大きさ等 21cm 82p 金額・¥729

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ベージ 「選,3;ー盤以止J そこで,最近面白く読んだ小冊子,大野誠著『ジェントルマンと科学.1,山川世界史リブレッ ト 34, 1998年刊を検索してみました。前に示したのがその結果です。 他の分野でもそうですが,あるサイトに行けば関連サイ トへのリンクが張られているのが通 例ですから,一度こうしたページにアクセスすれば,芋づる式に情報が集まります。さらに進 んで洋書で古書まで探索するという人には,

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BookFinder を紹介しておくのにとどめます。 これについては,検索エンジンなどで探索してください。 きて,インターネットを通じた新機軸のっちで,従来とは異なり大変便利になったものの一つ

が,以下に紹介する学術情報センターの Webcat です。 http://webcat.nacsis.ac.jp/ それまで

の学情といえば,お役所仕事の典型のようなもので,使い物にならなかったのですが,現在こ のサイ トからは学情に登録している(つまり日本全国の大学短大を中心とした)研究機関の所 蔵する図書と雑誌についての情報が,無料で検索できます。ですから,たとえ本学図書館に所蔵 していない単行本や雑誌であっても,単行本なら現物が数週間,雑誌ならば当該記事のコピーが 取り寄せられるというわけです。従来なら所蔵していると思われる機関にまず文献照会を行い, 貸し出しないしはコピーサーヴィスに応じることを確認してからだ、ったこの種の利用が,飛躍 ゆる検索ツールばかりをさわっていると,この点の楽しみが半減しますが,そういう人なら,こ こはアクセスしてみてもよいサイトかもしれません。 (11) もちろん,ここにも問題が残っています。つまり,ここで検索できるのは学情に登録している ものに限られるという点です。経験的に分かるのですが,過去にその機関で利用したことがある 文献が,その機関の何らかの事情で学情にインプットされていない場合, Webcat ではヒットしな いのです。インプットは人力に頼るもので過去にさかのぼってデータ入力するのはどうしても後 回しになるし,そうなればずっとそのままになる傾向があるのでしょう。

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(14)

45-的に単純かつ迅速となりました。 洋雑誌などは,現在国内の大学によってかなりの雑誌が定期 購読されていますので,上述のアンカウ、、アーによって最新情報をキャッチして,コピーサーヴイ スは国内の機関に依頼するというのが私のやり方です。このサイトの利用は図書館でも最も多 いものの一つでしょうから,練習は省略します。各自チャレンジしてみてください。ー・…⑨ 6. 番外編 これまでは,いわば誰にでも利用可能な汎用メニュですが,最後にいささか私の研究テーマ に偏した感もないではないホームページをいくつか紹介しておきます。 経済学史学会 http://society.cpm.ehime-u

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html)ですが,生まれた年齢の順番に並んだ思想家について クリックすれば,関係情報が子に入ります。場合によってはそこから別のサイトにジャンプす ることも可能です。スミスの先輩, D. ヒュームの情報を得ることができます。 右頁は北海道教育大学の大学院生が作成したスミス関係研究文献目録です。学生諸君もこう した作品を作成して卒業研究の成果とするのはいかがで、しょうか? 僕は大いに評価します。 赤間道夫のホームページ

http://www.cpm.11.ehime-u.ac.jp/AkamacHomePage/

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ここは私同様に経済学史学会に属する先生のページです。ここからは,いわゆる e-text が夕、、 ウンロードできます。スミスやマルサス, リカードはもちろん,経済学史や社会思想史に登場 するかなりの人物の主要著作が原文で手に入ります。もちろんその利用は各人に委ねられると ころなのですが。 …・・・⑬ 本学でも 10 月 1 日から学内 LAN がスタートしましたので学内からでも可能ですが,ここで

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ournals と いうものです。これはノ f ーミンヌゲム, リーズ,マンチェスタ,オクスフォドの大学図書館が協 力して建設中の,文字どおりのネット上の新聞図書館です。ただ新聞と言ってもカレントなも のではなく, early つまり過去の新聞です。歴史研究においては第 1 次資料が大切ですが,我が 国に関することはともかく,外国に関することは現物を持っているその国の研究にどうしても 後塵を拝することになってしまいます。資料の確認に大変な手聞を要するからです。しかし, 日本の経済成長が生み出した円高の時代にかなりの原資料が国内に所蔵されるようになり,状 況は大きく改善しましたが,それでも資料の偏在はいかんともし難いものがあります。そうし たなかで, ILEJ は, 6 つのコアジャーナル (Annzω1

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Queries) をまずデジタル化し,インデックスを検索することを通じて必要なページ を取り出すことができるようにしたものです。 Gentleman 包 Magazine は 18世紀のイギリスを 研究する者にとっては基礎的な資料で,奈良県内の大学にも現物を所蔵する所があり,図書館 長の紹介状を持参すれば閲覧(ただしフォトコピーはおろか,筆写すら筆記用具までチェック

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ですから,前稿で触れた雑誌,

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Literature が提供する EconList のような サーヴィスは今回割愛しました

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A digitallibraryof18也 and 19也 Centuryjournals

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を受けた上で可能という大時代的な管理がなされています。貴重な書画骨董の扱いですね。)で きますが,実際の利用者の便宜という観点から見れば,疑問を感じる面もありました。 試しに,講義でも触れたステュアート王朝の復興運動である ]acobites を号|いてみました。 ほ、くが検索した限りでは 5 項目がヒット,そのうちの一つを選択すると,該当ページが画像と してダウンロードできました。それは,まさしくぽくたちが現物のフォトコピーを撮るのとす 分変わりません。今後上に挙げた 6 つの雑誌以外に採録が拡大するはずですので,本学のよう な後進私学にとっては朗報と言わなければならないでしょう。

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結びにかえて 以上で,私がどのようにマルティメデイアを利用しているかを中心として,情報検索の具体 例を示してきましたが,ハウツーの提示を通じて言いたかったことは次の 2 つです。それは第 一に, r情報化」と言われ始めて久しいのですが,私について言えば,情報化の波が活字情報に ついてもかなりの程度まで進行しており,私が利用したさまざまな方法がいわば「使える道具」 となっているということ。そして第二に,従来型の文系と理系の垣根がコンビュータという道 具を介在することによって限りなく低くなって来ていると言うことです。私はもともといわゆ る理系の出身ではないし,文系といっても今から何百年の前の問題を専攻しているものに過ぎ ません。「経済学史」などは先端的分野とはとても言えない領域ですが,上述のようにそれは私 の研究方法にも確実に影響を与えつつあるのが理解されたことと思います。かつてのようにコ ンビュータは理系のものであって,文科系学部には図書館さえ充実しておればよいといった考 えがないでもありませんが,いくつかの大学ですでにそフなりつつあるし,外国の大学で少し 調査を行ったことがある人なら理解できるはずですが,従来型の図書館といわゆる情報関係の 施設設備とは今日それこそ限りなく融合する方向をとっており,学術情報センター的なあり方 が一つの方向を示しているように思われます。 付録として文献探索シートをつけました。本文中の①~⑬を参考に利用していただければ幸 いです。 参考文献 アリアドネ『調査のためのインターネット j ,ちくま新書, 1996年。 石橋太郎・遠山弘徳・柴田透著『はじめようインターネットで経済学t 日本評論社, 1998年。 伊藤民雄「インターネットと書誌情報j , r図書館雑誌j vol. 92-no. 9

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1998年 9 月。 奥井博『インターネット活用術j (岩波科学ライブラリー 44) ,岩波書店, 1996年。 クロル/村井純訳『インターネット ユーザーズガイド 改訂版J オーム社, 1995年。 小林康夫・船曳建夫編『新・知の技法j ,東京大学出版会, 1998年。 高橋三雄『パソコンソフト実践活用術』岩波新書534, 1997年 新田俊三・中山光太郎『社会経済のためのインターネット入門-URL アドレス 800付き -j ,時潮社, 1997年。 ハーン/ソフトパンク書籍編集部訳『インターネットイエロ一ページ 第 3 版』ソフトパンク, 1996 年。 藤田節子著『自分でできる情報探索j ,ちくま新書, 1997年。 中村正三郎編著『インターネットを使いこなそう t 岩波ジュニア新書283, 1997年。 森靖雄『大学生の学習テックニック j ,大月書店, 1995年。 経済学教育研究会『大学の授業をつくる j ,青木書店, 1998年。 立花隆『インターネットはグローパルプレイン J 講談社, 1997年。 渡辺邦博「経済学史j ,奈良産業大学『産業と経済』特別号「経済学・経営学を学ぶために j 1990年。 渡辺邦博「経済学史…・・・研究学習資料をどう集めるか…… j ,奈良産業大学『産業と経済 特別号「経 済学・経営学を学ぶために J 第 3 版j , 1997年。 - 49 ー

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付録文献検索シート 著者 記事名など 雑誌・書籍名(巻号) 出版年 説明 百科事典を引く ① J-Bisc で本を探す ② NDL で雑誌を調べる ③ 辞書を引く ④ 和文雑誌記事を調べる ⑤ 欧文雑誌記事を調べる ⑥ 和文図書を探す ⑦ 欧文図書を探す ⑧ 学術情報センターを使 ⑨ フ 経済学者の著書を入手 ⑬

参照

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ても情報活用の実践力を育てていくことが求められているのである︒

この 文書 はコンピューターによって 英語 から 自動的 に 翻訳 されているため、 言語 が 不明瞭 になる 可能性 があります。.. このドキュメントは、 元 のドキュメントに 比 べて

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つまり、p 型の語が p 型の語を修飾するという関係になっている。しかし、p 型の語同士の Merge

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 さて,日本語として定着しつつある「ポスト真実」の原語は,英語の 'post- truth' である。この語が英語で市民権を得ることになったのは,2016年