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ラット精索静脈瘤モデルにおける水素水の造精機能に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)

ラット精索静脈瘤モデルにおける水素水の造精機能

に及ぼす影響

著者

杉山 星哲

著者(英)

Sugiyama Seitetsu

学位名

博士(医学)

学位授与機関

川崎医科大学

学位授与年度

平成30年度

学位授与年月日

2019-03-14

学位授与番号

35303甲第678号

URL

http://doi.org/10.15111/00001951

(2)

氏 名 ( 本 籍 ) 学 位 の 種 類 学 位 授 与 番 号 学 位 授 与 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 杉山 すぎやま 星哲せいてつ ( 岡山県 ) 博士(医学) 甲 第 678 号 平成31 年 3 月 14 日 学位規則第4 条第 1 項該当 ラット精索静脈瘤モデルにおける水素水の造精機能に及ぼす影響 教授 栗林 太 教授 下屋 浩一郎 教授 八木田 佳樹 論文の内容の要旨・論文審査の結果の報告

生体内で発生した活性酸素(以下 ROS: Reactive Oxygen Species)は生存に必須である一方、 高い反応性のために組織障害の原因にもなる。例えば、殺菌に ROS は必須であるが、本申請論文 に記載されているように酸化ストレスにより発生した ROS は電子の高い反応性のために核酸、脂 質やタンパク質を変性させる。杉山氏の提出論文においては、ラット精索静脈瘤モデルを巧みに 利用することにより、ROS が造精機能を障害することとその障害が抗酸化作用のある水素水により 回復可能であることを明らかにした。即ち、精策静脈瘤により ROS が発生することと水素が ROS の除去剤として使用可能であることを明らかにし、更に水素水投与により造精機能が回復するこ とまで証明した。本論文にも記載されているように造精機能の障害は男性不妊の大きな原因であ り、これまで外科治療に依存していた精索静脈瘤の治療に対する水素水による治療法の可能性を 提言したことしたことは今後の臨床応用が期待できる。ROS は可視化の難しい研究であるが、本論 文では単調な解析方法に依存せず、様々な手法を取り入れて多方面からの解析を行っていること からも杉山氏の研究遂行能力の高さを示していると考えられる。即ち、形態の観察、免疫組織学 的染色方法や生化学・分子生物学的解析など多くの角度から解析を行い確かな実験結果を導い た。これらの結果は、本人が中心となって行った研究であり、本論文における十分な貢献度を有 すると考えられる。本論文は水素水に代表される抗酸化物質の造精機能における関与の意義を科 学的かつ論理的に記述し、考察においても、上記の各々の研究結果を丁寧に解析・解説してい た。更に、水素水の意義として、糖尿病やパーキンソン病との関連における考察等も加えてお り、杉山氏の幅の広い知見が伺えた。追加審査における本論文審査においても適切な内容である と判断した。 以上、本申請論文は精索静脈瘤における水素水の造精機能への役割を明らかにし、科学・医学 において重要な意義を持つ知見の公表を可能とする学位論文であると判断した。

(3)

学位審査会(最終試験)の結果の要旨 本学位論文提出者である杉山氏の解析から、精索静脈瘤において ROS が造精機能に障害を及ぼす ことが確固たるものであるとの結論を導いた。学位審査会の発表におけるイントロダクションにお いても、杉山氏が強調したい精索静脈瘤と ROS 産生との関連や ROS と水素との関わりを必要十分に 説明していた。大学院生や初期研究者にありがちな不要で冗長な説明は一切なく、杉山氏自身が行 った研究成果の高さと自信の表れの1つと考えられる。審査委員からも堅実な研究成果である、と の感想があり質疑応答に入った。杉山氏は審査委員からの全ての質問に短時間かつ明解に応答して おり、その内容も的を得たものであった。例えば、精索静脈瘤のない場合のコントロール実験や精 索静脈瘤モデル作成術後 12 週の時間軸に関する質問にも簡潔的確に返答ができていた。杉山氏の 応答の内容と態度からも、精索静脈瘤への水素水投与の解析結果と考察等の知見はすぐれており、 これまでの学外、国内外における研究経過の質問にも的確に解答しており、同分野の専門家の研究 内容にも目を向けながら自らの研究を遂行してきたことが伺えた。ROS の発生原因、産生酵素やメ カニズムは不明の部分が今でも多い中、例えば、酸化ストレスの可視化を 8OH-デオキシグアノシン の上昇により解析していた。その定量は分光光度計や蛍光顕微鏡等を駆使して多面的に解析を行う 等、ROS などの発生や組織障害に関する知識と探究心も優れており、杉山氏自身が今後継続するで あろう研究の展開にも期待が持てると判断した。更に、本研究から導ける結論や自身のデータの弱 点に関しても熟知しており、今後解決すべき課題も理解していた。 以上、本学位論文提出者である杉山氏の課題探求力や思考能力の高さは優れており、本学の学位 授与に値すると判断した。

参照

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