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中国のエネルギー事情と環境汚染問題

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Academic year: 2021

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(1)商経学叢 第42巻第2·3号 1995年11月 1925-1995. 中国のエネルギ ー 事情と環境汚染問題 野. 秀. 夫. 上. のである。. はしがき 部小平のいわゆる. `. 陳錦華•国家計画委員会主任は, 1994年 3月. 開催された中国石油投資会議で「中国政府はエ. ”. 南巡講話 一1992年 1. ネルギ ー 産業を対外開放し, 外国企業が海底石. -2月, 改革•開放を大胆にすすめること. 計. 油, 陸上石油, 石油化学, 電力, 石炭の各エネ. 画と市場はどちらも経済手段であり計画経済部. ルギ ー 分野に投資するのを歓迎する。 中• 長期. 分が多いか市場経済部分が多いかは社会主義と. のエネルギ ー 開発において石炭を基礎とし, 電. 資本主義の本質的な相違ではないこと―に. 力を中心とすると同時に石油, 天然ガス の開. よって. 中国の市場経済化にたいする根強いタ. 発そしてエネルギ ー の節約の両方を重視する. プ. ー. 視. 危険視が取り除かれた。 その結果同年. 10月の中国共産党14回全国大会は,「社会主義. 市場経済体制」を決定し. 社会主義の語を冠す. ことでエネルギ ー 不足を解消する」と述べた。 さらに「2000年の全国石油生産量を 1 億6,000 万トン以上,天然ガスは300億立方メ. ー. トル,発. るとはいえ. 経済体制としての全面的な市場経. 電 量 は 年 8 %以 上 の 伸 び, 毎 年新た に 出 力. 済化を容認したのである。 78年12月の第11期 3. 1,500万キロワット前後の発電設備を増設し,. 中全会以後つづけられてきた改革• 開放はこれ. により大きく前進し, 社会主義市場経済への道 を本格的に歩みはじめ, 史上稀な高度経済成長. 石炭生産は毎年3,000-5, 000トン増加させる 」. 計画であると述べた。. 中国のエネルギ ー 資源の主軸は石炭である。 エネルギ ー 構成が石炭に偏重しており, 一次エ. を現出させた。 急速な経済発展に ともなって中国のエネル. ネルギ ー 総消費量に占める石炭の比率は 7 割を. ギ ー 消費は増大した。 中国は経済発展に必要と. 超え, また電力源も75%が国内の石炭による火. するエネルギ ー 生産と消費を高め, エネルギ ー. 力発電である。 その需給構造が豊富な石炭埋蔵. 需要を充足させてきたものの, エネルギ ー 供給. 量に依存する体制は21世紀になっても変わりな. が不足することは歴然とした事実であり, これ. ぃ。 しかし石炭については輸送と環境問題が深. を省エネルギ ー 化をすすめることで解決してき. 刻化している。 とくに外部不経済としての公. た。 ただしそれも1991年までであり. 翌92年に. 害・環境汚染問題は無視できない状況に直面し. はエネルギ ー 需給は逆転した。 もともと中国は. ているのである。 大量の石炭の生産·燃焼は大. 高成長を維持していくうえでエネルギ ー 供給と 国内輸送体制の不備が最大のボトルネックとい. 気汚染や酸性雨, 地球温暖化につながる。 硫黄. われてきたが. それが現実化し, エネルギ ー 生. をとってみても問題が山積している。 小論で. 産の伸び率が92 年以降わずか 4 %以内の低水. は, 直面する中国のエネルギ ー 需給状況を概観. 準にとどまる一 方で. 工業生産の増大, モ. ー. タ. リゼ ー ションや家電製品の普及によってエネル. 含有率の高い石炭の洗炭の実施率の低さひとつ. したうえで一次エネルギ ー の主力である石炭が 与える環境汚染問題について検討を加えたい。. ギ ー 消費は着実な 増加をつづけ, 92年につい. に, エネルギ ー 総消費量が総生産量を上回った - 65 (261)-.

(2) 第42巻 第 2·3号. I. 換算で 10 億 9,170 万トン, この年総 消費量が総. 中国のエネルギー需給の状況. 生 産 量 をはじめて 上回った。 工業生産増大, モ ー タ リゼ ー ション, 家電製品普及などが理由. 中国が高度経済成長を維持していくうえでの. として考えられるが. いずれにしても92年の エ. ポトルネックのひとつに エ ネルギ ー 問題がある. ネルギ ー 需給の逆転現象と符合するように, 中. ことはす でに述べた。. 国の石油は約 1,000万トンの輸入超過に転じて. 1981-92年の間,. GNP. 成長率が年平均 8.8% 伸びたのにたいして, ネルギ. エ. いる。 おそらく21世紀までに石油輸入は 3,000. ー 生産量(標準炭換算)では年平均 4.4%. -5,000 万トンに達すると予測されている。 94. しか伸びていない。 その伸び率は 93年以降も 4%. 以内である。. エ ネルギ ー 問題は.. 年 に お け る 消 費 の燃料別シェア は. 石 炭. 中国が経. 75.0%.. 石油17.4%, 水力発電5.7%. 天然ガス. 済発展をつづけるうえでの足かせのひとつに. 1.9% であり,著しく石炭のシェアが大きい。 エ. なっている。. ネルギ ー 構成の特徴である石炭依存度の高さが ー. 需給構造は石炭依存の高い. わかるが. 石炭に集中しているのはいうまでも. ことが特徴であり, およそ 4 分の 3. 石油供給. なく. 石炭埋蔵 量が圧倒的に大きいからであ. の比率は20% を割っている. る。. 中国のエネルギ. は23-24%.. (70年代のビ ー クに. 80年代は23.8%,. 91年 19.2%.. 改革· 開放以後の 10数年間に, 中国の国民収. 92. 94年17.6% と年々その. 人総額をみると, 1980年に 3,688億元であった. 率を下げている)。 そこで当面は石炭に依存せ. のが 93年には 2 兆 4,882 億元になった。 むろん. ざるを得ず. 石炭が重要な供給源になってい. この数字はインフレ調整を行われなければなら. る。. ないが. それにしても約 6 倍の増加である。. 年18.9%,. エ ネルギ. 93年 18.6%,. ー. 消費量をみると,. 年代の 10年間の実質国民収入は 8. 76% (前半. 1992年に標準炭. 第1表 エネルギ一生産量と消費量 (単位:標準炭換算. 万トン) 年 1978. 1979 1980 1981 1982 1983. 1984 1985 1986. 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 出所). 構成比%. エネルギー. 生産総量 62,770 64,562 63,735 63,227 66,778. 原炭. 原油. 70.3 23.7. 梵 綜 2.9. 3.1. 構成比%. エネルギー. 消費総量 石炭. 33 3.8 42. 57,144 58,588 60.275 59,447. 4.8. 66,040. 22.7 71.3 21.8 72.2 20.7 72.7 20 0. 3.0 3.0 2.7. 2.4. 45. 21 0 20.9. 2.1 2.0. 45. 70,904. 75.3. 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0. 43. 4.4 4.5 4.6 4.8 4.7. 80,850. 75.8. 88,124 72.4. 21.3. 21 2. 91,266 72.6 21.0 95,801 73.1 20 4 101,639 74.1 19.3 103,922 74.2 19.0 104,844 74.1 19.2 107,256 74.3 18.9 111,263 73.8 18.6 118,729 74.6 17.6. 2.3. 2.1. 4.3. 4.8 5.6. 5.8. 石油. 70.7. 70.2 23.5 69.4 23.8 70.2 22 9 71.3 21 8. 71,270 71.6 77,855 72.4 85,546 72.8. 80. 62,067 73 7 18.9 74.2 18.1. 76,682. 75.8. 86,632 76.2 92,997 76.2 96,934 76.0 98,703 76.2 103,783 76.1 109,170 75.7 111,768 72.8 122,737 75.0. 17.4 17. I 17.2. 17.0 17.0 17. I 16.6. 17. I 17.5 19.6 17.4. 天然 ガス. 3.2. 3.3 3.1 2.8. 2.5 2.4 2.4. 2.2. 2.3. 2.1. 2.1 2.0. 2 I 2.0 1.9 2.0 I.9. 謡. 3.4. 36 4.0 4.5 4.9 5.3. 49 4.9. 4.7. 4.7 4.7 4.9. 5.1 4.8 4.9 5.6 5.7. 中国国家統計局編「中国統計年鑑 1995年」中国統計出版社, 1995年 8月,199頁。 - 6 6 ( 262)一.

(3) 中国のエネルギ ー 事情と環境汚染問題(上野) 9.98%,. 後半7 .56%) であったのにたいして,. しては0.58であり, 弾性値がかなり小さくなっ. 同時期の1次 エ ネルギ ー の消費量は, 標準炭換. ていることがわかる。 途上国での エ ネルギ ー の. 算で 80年 6 億 275 万トン, 85年 7 億 6,682 万ト. 対所得弾性値は1.0 かそれ以上を示すのが 一般. ン, 90年の 9 億8,703万トンに増加している(第. 的であるが, 中国は70年代後半からは1.0 をか. 表) 。 80 年 代 を通じ て の年平均増 加 率 は. なり下回っている。 この著しく低い値は エ ネル. 5.06%であった。 同時期の生産量は消費量とほ. ギ ー 需要構造に大きな変化を生じていることが. 3. ぽ同率であったが, 81-85年には生産量の伸び. わかる叱. 一. 般に エ ネルギ ー 所得弾性値は,. 好. が大きく, 後半の86-90年に消費量がしだいに. 況期には上昇するが,. 生産量よりも大きくなってきている。. 消費型産業の不振によって低下するといわれ. エ ネルギ. ー. 不況期には エ ネルギ ー 多. 総消費量の推移と経済成長 (国民. る。 ところが中国の場合, 80年代は高成長期で. 収人)とを比較すれば, 両者には密接な関係が. あるにもかかわらず極端に低い所得弾性値が測. あることが推察できる。 とくに エ ネルギ ー 消費. 定されるのは, その主要な原因が エ ネルギ ー 供. の対所得弾性値 (GNP の成長率で エ ネルギ ー. 給の絶対的不足にあるからである(2)。. 消費の成長率を割ったもの, 1前後の値になる. 中国の エ ネルギ ー 消費の産業部門別構成をみ. のが望ましい)によってその関連が推量でき. ると, 1994年には工業部門82.9%, 生活物資部. る。 文革の60年代後半から70年代後半にかけて. 門12.5%, 運輸通信部門4.6%, 農• 林• 水産部. の エ ネルギ ー 消費増加率はかなり高くなってい. 門4 .2%, 建築業部門1.1%, その他であり, 過. る。第 3 次 5 カ年計画期 (1966-70年) , 第4 次. 去のこの構成比率に大きな変化はない。 各産業. 5. カ年計画期 (1971-75年)には,. 消費増加率は 2 - 4. エ ネルギ ー. ポイント高く エ ネルギ ー 消. 費弾性係数も1より大きくなっているがその後 エ ネルギ. ー. 増加率と エ ネルギ ー 弾性値はともに. 低下していく。. 消費構成に占める比重が圧倒的に大きいが, エ 業部門内部でみると,. それが0.96であったのに比較して,. 後半の. 80年代前半. 後半のそれが0.69, 80年代10年間をとお. エ ネルギ ー 多消費部門で. ある菫化学工業部門が高く, ここから政府は近 年,. 1970年代前半の 5 年間の弾性値1.67, 0.49,. 部門の総消費量を第3表に示した。 工業部門の. ギ. ー. エ. ネルギ ー の利用効率の向上や省エネル. の実施をめざすための産業構造調整を重要. 視してきている。 輸送,. エ ネルギ ー ,. 原材料不足は, 繰り返し. 述べるように中国経済のボトルネックである。 第2表 中国の経済成長とエネルギー需給弾性値(I) 年 1983 1984 1985 1986 1987. 1988 1989. 1990 1991 1992. 1993 1994. 1 1 ネ 1 次ェネ 1 次エネ 経率 済 国 次 ーエ ネ ルギ 次 ーエ 消 ルギ ( ) ルギ ー 生 ルギ ー 消 % 生 % 加 加 増 増 % 費 総 生/成産年内長) 産 / 年率) / 年率) ( ( 産弾性値 費弾性値 ( 10.2 15.2 13.5 8.8. 6.7 9.2. 11.6. 99 3.0 3.6. 9.3. 6.1 2.2 09. 11.3 4.1 3.8 14.2 13.5 11.8. 5.0. 23. 4.2 6.6. 6.4. 7.4 8.1 5.4. 7.2. 7.3. 4.2 1.8 5.1. 5.2. 2.8 6.0. ) 出所 「中 国統計年鑑 1995」 206頁。. 0.66 0.61 0. 73 0 34 0.31. 0 44. 0.63 0.49. 0.60 0.61 0.62 0.65. 1.49 0.58 0.10. 1.02 0.47 0.55. 0.56. 0.51. 0.16 0.31. 0.37 0.21. とくに1990年代に入ってからは, 石炭, 石油, 電力いずれもが不足している。 石油についてみ ても原油の生産は伸び悩んでおり, 中国最大の 油田, 大慶油田は過剰生産がつづき増産は望め ない。 90年に人ってから新彊ウイグル自治区の タリム, トルファン地区の油田開発の推進が強 力にうたわれてはいるが, 生産量は未だ少な い。 深刻な エ ネルギ ー 不足をもたらした要 因 (1) 神原達「難題を抱える中国のエネルギー事情」 『中国ピジネス徹底研究』 (中央公論社), 1994年 7月, 94頁。 (2) 白砂堤津耶「中国のエネルギ ー 需要構造と問題 エネルギ ー の所得弾性値と需要関数の予測 点 」『経済と社会』(東京女子大学社会学会紀 要)第21号, 1993年 2 月, 39 頁。. - 6 7 (263)-.

(4) 第42巻. 第2·3号. 第3 表 部門別エネルギー生産量• 消費量 (単位:標準炭換算万トン) 目. 項. エネルギー供給量. 輸. 人. 出. 量. 差 在 庫 エネルギ ー 消費量 (I). (2). 1990年. 1991年. 1992年. 1994年. 61,557. 77,603. 96,138 103,922. 104,880 107,256. 3,058. 5,774. 100,195 104,844 2,022. 117,967 118,729 4,342. 量. 額. 619. H. 物 資 生産 部 門 ・農 • 林 • 水産業 ・エ 業. ・建 業 築 ・運輸 ・ 通信 ・商業・飲食・流通. 非物資 生産部門. (31 生 活 物 資 供給· 消費パランス 出所). 1985年. 63,735 261. 一次エネル ギ ー 生産量. 輸. 1980年. 60,275. 48,857 3,471 41,010 956. 2,902 518. 1,835 9,583. 1,282. 85,546 340. -2,509 76,682 60,894 4,045 51,068. 1,302 3,713 766. 2,470 13,318. 921. 1,310. 5,875. -3,219 98,703 79,431 4,852. 67,578 1,213 4,541 1,247 3,473 15,799. -2,565. 5,819 -852. 103,783 83,815. 5,099 71,413 1,278 4,756 1,269. 3,975 15,993. -3,588. 3,334. 5,633 -77 109,170 89,173 5,020 76,279 1,392 5,058 1,424 4,361 15,636. -4,290. 5,772. 668 122,737 101,781. 5,105 87,855. 1,349 5,625 1,847. 5,543 15,413. -4,770. 「中国統計年鑑 1995」200頁。. は, 急激な経済成長と重化学工業への傾斜のな. 大することが大きな課題となっており, そのため. かで価格政策に問顕があったこと, すなわち価. には原子力の開発水力発電の促進, 新規油田. 格統制が比較的きびしく安く抑えられたこと,. の開発石炭の生産拡大などが期待されている。. 設備の老朽化によるエネルギ ー 効率の低さ, 輸. II. 送能力の低さがあげられよう。 生産・消費両面においてエネルギ ー 大国であ. エネルギー資源の開発戟略. る中国が, 最近の中国経済の高成長と需要の急. 1.. 速な伸びによりエネルギ ー を海外に依存すると. 中国の原油生産は, 1994年は 1 億4,628万ト. なれば, 中国はもとより世界の需給バランスと. ン(うち海上油田648万トン)で世界第 5位であ. 価格に大きな影響をもたらすことは必然であ. る。 総生産量のうち72%が大慶.勝利· 遼河の. る。 その懸念はすでに石油で起こっている。 石. 3 大油田で占められてきた。 しかしこれら油田. 石油開発. 油供給能力に限界がみられ始めているという点. も老朽化し, 可採年数も残り少ないといわれ. である。 石油生産は1980年に 1 億トンの大台に. る。 大慶油田が59年 9月に試掘に成功してから. 乗ったものの, その後の10年間の伸びは 3 %,. 中国は大産油国への道を歩みだし, 60年代は石. この間の経済成長(8 -9 %)とのギャップは. 油開発は東北および華北地域に重点が移され. 拡がっている。 これを埋めるには既存の陸上油. た。 61年の山東省黄河河口の勝利油田, 63年の. 田だけでは限界があることから, 90年代に入り. 天津近郊海岸での大港油田の発見など主要油田. 西部地域 (タ リム, トルファン盆地) の新規油. の発見が相次ぎ, 60, 70年代を通じて石油生産. 田の開発と海上石油開発に力点を置いてきてい. は順調な伸びをみせた。 63年に石油の自給を基. る。 エネルギ ー における電力不足も深刻になっ. 本的に達成, 70年代初頭には石油輸出国になっ. ているが, これも基本的には石炭の輸送力が. た。 大慶油田は76年には生産5,000万トンの大. ネックとなっているからである。 また石炭基地. 台に乗せ, 以来この大台は維持されてきた1310. の環境問題も深刻になりつつある。 中国のエネルギ ー 問題はなによりも供給を拡. (3). 改革•開放以前の石油開発・輸出状況について/. - 68(264)-.

(5) 中国のエネルギ ー 事情と環境汚染問題(上野) 第 4表. 中国油田地域別石油生産状況. (単位:原油万トン・ 天然ガス億rrl). 1988年 1989年 1990年 1991年 1992年 1993年 1994年 慶 利 河 原. 大. 勝 遼 中. 新. 彊. 華. 北 港 林. 大 吉 河. 南 慶 漢. 長. 江 そ. 陸 海. の 他 ム) リ (タ (トルファン・ハミ) 上 (渤 (珠. (北. 油. 上 江 部. 田 油 口. 湾. 合 天. 然. ガ. 計 田. 海). 5,570 3,330 1,267. 5,562 3,350. 720 617. 5,555 3,335 1,335 698 640. 422 315. 408 341. 148 102 275. 143 93 324. N.A.. N.A. (40). N.A.. N.A.. 13,630. 13,675. 605. 548. 259. 255. 76. 95. (62). (41) ( 7). 他). (28). (13) (20). 計. 13,706. 13,770. ス. 202. 143. 沖). 5,562. 5,566. 5,601 3,090. 5,590. 1,360 630 680. 3,355 1,370 610 702. 3,346 1,385 581 730. 3,271 1,420 550. 383 355. 381 341. 390. 342. 405 335. 425. 164 77. 180 81. (89) (55). (160). N.A.. (55) (20). 196 87 807. (115). (141). 13,702. 13,738. 13,825. 13,920. 13,980. 501. 535. 252. 238. 146 83. 154 73 451. 366. 241. 143. (86). (94) (116). (31). (31). (26). 480. 230. 534. 387. (102) (258) (27). 13,845 13,979 14,212 147. 154. 157. 1,502 483 790. 760. 464. 460. 330. 213. 205. 655. (195). 648. 463. (92). (163). N.A.. N.A.. N.A.. N.A.. 14,383. 14,628. 158. 166. 注) その他の油田:玉門, 江蘇,青海, 四川,翼東, タリム, トルファン・ハミ等 出所) 木村真澄「中国の石油をめぐる動きについて」「石油の開発と備蓄J (日本石油 公団) 1995年4月 , 29頁。. これは従来の石油生産量からみて驚異的な数字. あり, 新規油田の開発と海上石油開発に力点を. であり, 大慶油田の20% 近くが, 国交正常化以. おかざるを得なくなった。 中国が石油採鉱開発に力を入れているのはタ. 後23年間, 安定して日本に供給されてきた。 (41. 1994年にいたるまでの石油および天然ガス. リム盆地 ジュンガル盆地,. トルファン ・ ハミ. の生産実績を第 5 表に示すが, 原油生産は80年. 盆地での石油開発である。 第 8. 数年の伸びは約 3%, 石油供給能力に限界がみ. 発展西部」すなわち大慶油田を含む東部での既 存油田の生産を維持しつつ, タ リムをはじめと. 大港の油田が微増しているものの, 勝利油田の. する西部内陸部未採鉱地域での新規採鉱•開発. 生産量の落ち込みが目立つ。 こうしたギャップ. を加速させようとするものであった。 こうして. を埋めるには, 既存の陸上油田だけでは限界が. いまや採鉱の主力としてタ リム, ジュンガル,. に 1 億トンの大台に乗ったものの その後の 10 られ始めた。 90年代に入ってから大慶, 遼河,. (1991-95年). 次. 5 カ年計画. に掲げられた政策は「 穏定東部,. トルファン ・ ハミ盆地を中心とした西部地域に /は. 拙稿「中国の石油開発・輸出をるめぐる諸問 題」「労働問題研究」 1977年6月, 97-119頁参 (4). 照。. 天然ガスは 67% が四川省で生産される。 李俊. 「区域能源供求格局及其因素分析」「跨世紀中国区 域経済発展問題J (方慕編). 中 国計画出版社. 1994年。 62頁。. 注目が集まっており, 外国資本をはじめて受け 入れて掘削する方式が採られることになった。 将来中国最大の石油生産地域となる可能性を秘 めているが, 未だ調査デ ー タ の絶対量に乏しく 正確な数値は殆どわかっていない。 93年のタ リ. - 69 (265)-.

(6) 第42巻 第 5表. 目. 項. 供. 消. 生 輸 輸 在. (1). (2). (3). 供給 • 出所). 給. 産 入 出. 量. 第2 · 3号. 部門別石油生産量 ・ 消費量 (単位 : 万 ト ン) 1990年. 1980年. 1985年. 8 , 794.5. 9 , 193 . 7. 1 1 , 435.0 12, 365.2 13 , 553.1. - 76 . 6 8 , 757.4 8 , 133.8 814.9 6 , 203.2. 244.6 9 , 168 . 8. - 40 . 8 78 3 - 52.8 11 , 485.6 12, 383.5 13 , 353 . 7 10 , 443.3 1 1 , 01 7 . 9 1 1 , 847.4 1 , 033 6 1 , 068.2 1 , 072 . 5 7 , 321 . 6 7 , 630.5 8 , 154 8 327.3 361 . 4 395 . 6 1 , 683 . 2 1 , 871.2 2 , 084 . 8 77 . 6 86.6 139 . 7 757.8 963.6 1 , 167 . 9. 差 庫 額 量 費 物資生産部門 ・ 農 • 林 • 水産 業 ・エ 業 ・建 業 築 ・運 輸 ・ 通 信 ・ 商業 ・ 飲食 · 流通 非物資生産部門 生 活 消 費 消費パ ラ ン ス. 175.2 911.5 29 . 0. 8 , 436 . 8 758.7 6 , 171.4 292 . 2 J , 176.4. 481.7 141.9 37 . 1. 38.1 506 . 1 225.9. 24.9. 284 4 - 50 . 6. 14, 878.9. 322.9. 360.8. - 18.3. 199.4. - 252.4. 14, 956.0 13 , 089 9 1 , 089.1 9 , 181 . 7 241.6 2 , 350.3 227.2 1 , 341.4 524.7. -77.1. 「 中国統計年鑑 1995」 202頁。 生産量について は第 4 表と若干異 な る 。. 第 6表. 日 量3 . 2 万 バ レ ル. で あ り 前年 に 比 べ て倍増 し て い る 。 2000年 に は. 1 , 500-2 , 000 万 ト ン と な り ,. 中国の海底油田 に つ い て は そ の 開発 の 動 き が 注 目 さ れ て い る 。 中 国 の 経済水域 は 300 万平方 ト ル に 及 び,. そ の海底 に は150-250 億. ト ン の 石油, 2 , 100 兆立方 メ. ー. ト ル の 天然 ガ ス. が埋蔵 さ れ て い る と い わ れ る 。 こ の な か で 南中. 原油 • 石油製品の輸出入 (単位 : 万 ト ン). 年. 1989. ( 油) 輸出量 原. 2 , 505. 大慶油 田 の 生 産の. 4 分 の 1 に な る と み ら れ て い る 15)0. ー. 1994年. 量 1 0 , 594 . 6 12 , 489.5 1 3 , 830 . 6 14, 099.2 14 , 209 . 7 14 , 608.2 90.0 82 . 7 755 . 6 1 , 249.5 2 , 124 7 2 , 903.3 量 量 1 , 806.2 3 , 630 . 4 3 , 1 10.4 2 , 930.7 2 , 859 . 6 2 , 380.2. ム 油 田 の生産量 は 160 万 ト ン ,. キロメ. 1 992年. 1991年. 474 (製品) - - - - - - - - - - - - --- - - - - - - - - - - - - - 326 ( 油) 輸 入量 原 545 (製品). 1990. 1991. 2 , 400. 2 , 260 481 - -.- . . - - -- . 392 597 320 465. 526. ·······. .... -. 1992. 1993. 2 , 151. 1 , 943 371. -.. 539. . . . 言-. 1 , 136. 778. l , 565 I , 754. 原 油 生 産 量 1 3 , 765 13 , 828 13 , 977 1 4 , 212 14, 383 出所) 「石油の開発と備蓄J (日本石油公団), 1995年 4 月 , 31頁。. 国海の海底資源 は, 石 油 の 可採埋蔵量が20-40 億 ト ン と さ れ, 南沙諸 島の 海底油 田 で は良質の 天然 ガ ス の 膨 大 な 埋蔵量が期待 さ れ て い る 16)0. は1 , 943 万 ト ン (原油) と な っ た 。 外貨獲得, 貿. そ の た め 関係国 と の 間 に領海を め ぐ る 問題 を 引. 易 バ ラ ン ス の維持 と い う 視点か ら 一定量の輸出. き起こ してい る。. は継続 さ れ る で あ ろ う が, 経年漸減傾向 に あ る. 石油 の 輸 出 は1973年 5 月 の対 日 輸 出 を手始め. こ と か ら,. こ れ は わ が国 へ の 輸出 に た い し て重. に 開始 さ れ, 85 年 に は 3 , 003 万 ト ン と ピ ー ク に. 大 な 問題 を も た ら す の で は な い か と 危惧 さ れ て. 達 し た が, そ れ以後 は 漸減基調 に あ り , 93年 に. い る 。 輸入に つ い て は, 南部沿海地域 で は ベ ト. 『国際貿易』 (日 本国際貿易促進協会) , 1993年 10 月 26 日 。 同 1995年 10 月 10 日 。 大慶油田 に つ い て は, 1960 年 以 後 13 億 4 , 900 万 ト ン の 原油, 660 億 5 , 000 立方 メ ー ト ルの天然 ガ ス を生産, 推定埋蔵 量 は 51 億 7 , 000 万 ト ン で あ る。 95 年 の 生産 量 は 5 , 600万 ト ン に達するが, 2000年 ま で年産 5 , 300 万 ト ン以 上を維持する計画で ある。 (6) 茅原郁生 「中国の エ ネルギ ー 戦略 は成功 す る か」 「世界週報j 1994年 5 月 10 · 17 日 , 31頁。 (5). ナ ム , 中東諸国か ら の原油, 石油製品 の輸入が 拡大 し て い る 。 93 年 に は 1 , 000 万 ト ン の 石油純 輸入国 に転 じ た。 2 , 000年 に は5 , 000 万 ト ン の輸 入が予測 さ れ て い る 。 そ の試算 の 前提 と し て, 2 , 000 年 ま で の 平均年間経済成長率8.5% と さ れ. て い る。. - 70 (26 6 )-.

(7) 中国のエネルギー事情 と 環境汚染問題(上野). 凡. 例. (!> : 7 大 隈 飢 ® : ● 讐 ,, 航 o : そ の 他の内飢. 出所. 2.. ). 第 1 図 中国の主要炭田 分布 「 ネ ル ギ ー ・ 資源」 ( ネ ル ギ ー ・ 資源学会) , 1994年 1 1 月 , 39頁。 エ エ 第 7 表 原炭生産量 • 石炭輸出量 (単位 : 100万 ト ン ). 石炭開発. 中国の石炭確認埋蔵量は約5 , 4 0 0 億トンとい われ, 世界の約1割を占め(可採埋蔵量は1,145 億トン)石油 ・ 天然 ガ ス に比べてはるかに豊富 である。 生産量は1978年の 6 億1, 8 0 0 万トンか ら93年は 1 1 億5 ,10 0 万 ト ンと倍増, 94年も 1 1 億 8 , 6 0 0 万トンで世界一の生産量を誇 っ ている。 また消費量も世界ーで中国経済の基礎を支え て いる。 石炭は中国の全エネルギ ー のなかの 4 分 の 3 を 占 めて おり最も重 要なエネルギ ー であ り, 21世紀以降も石炭依存体制に変わりない。 ただし豊富な生産高を誇 っ ているもののその可 採埋蔵量については622億トン, あと57年分の. 年. 原 炭 生 産 量. 石 炭 輸 出 量. 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994. 789 872 894 928 980 1 , 054 1 , 080 1 , 087 I , 1 15 l , 151 1 , 186. 7.0 7.8 9.8 13 . 5 16.3 15.3 17. 7 20 . 1 20 . 2 18. 7 24 4. 出所). 交流1994年 」 1995年 4 月 . 日中 協会 「 日 中 経 済 経 済 149頁。. 可採量しかないという説もある17)。 これについ ては諸説あるものの急速に自国の石炭を掘りつ くしつつある こ とは間違いなかろう。 石炭資源. の約 4 割を 占めている。 中国炭の種類は多く原料炭,. 一. 般炭, 無煙炭,. の賦存状況は華北 (6 0 %) と西北 (2 0 %) に偏. 褐炭な ど である。 総 生産量のう ち 無煙炭が約. 在する18)。 逆に需要地は東海沿岸に集中するた. 2 0 % の 2 低トン余, 弱 粘 結炭を含 む 原料炭が. め, 輸送は鉄道に依存しており, 鉄道貨物輸送. 48%の 5 億トン余, 褐炭は 4 %の4 , 0 0 0 万トン, 残りが一 般炭である191。 原料炭については水洗. (7) 同上論文, 30頁。 (8) 李俊, 前掲論文,. 62-63頁。 Sun Jingzhi (ed.), The Economic Geography of China, Oxford Univ. Press, 1988, pp. 90- 97.. (9) 市川衛門 「中国の石炭産業 と 対外輸出」 「 日 中 経協 ジ ャ ー ナ ル」 ( 日 中経済協会), 1994年12月 . 2 頁。. - 7 1 ( 267 )-.

(8) 第42巻 第 8表. 順 位 1. 2. 3 4. 5 6. 7 8. ,. 10 11. 12. 13 14. 15 16 17. 主要炭鉱別生産量お よ び灰分表 (年産1 ,000万 ト ン 以上) 1992年. 炭. 鉱名 地域. 大 同 平頂山 鶏 西 鶴 岡 開 洪 陽. 泉. 西 山 淮 北 徐 州 阜 新 双鴨山 晋 城 充 州 峰 々 淮 南 鉄 法 七台河. 第 2·3 号. 華北 中南 東北 東北 華北 華北 華北 華東 華東 東北 東北 華北 華東 華北 華東 東北 東北. 省. 生産量 (万 ト ン). 山 西 省 河 南 省 黒龍江省 黒龍江省 河 北 省 山 西 省 山 西 省 安 徽 省 山 東 省 遼 寧 省 黒龍江省 山 西 省 山 東 省 河 北 省 安 徽 省 遼 寧 省 黒龍江省. 3,072. 1,818. 1,806 1,740 1,727 1,600 1,519 1,424 1,340 1,310. 灰 炭. 原( % ). 7.78. 22.23. 21.74. 17.44 25 70 18.25 17.29 22.69 20.20. 20.69. l,147 1,085. 16 . 38. 1,078. 17 69 20 . 89 30.78. 1,085. 1,038 1,019 1,004. 16 . 46 17 57. 18.45. い も か な り す す ん で い る nm。 石 炭 を 質的 に み る と 泥炭, 褐炭, 亜歴青炭 歴青炭, 分. 項 供. 消. 生 輸 輸 在 (I). (2) (3). 供給 出所). 給. 目 産 入. 出. 量. 量 量 量 額. 精( % ). 差 庫 量 費 物資生産部門 ・ 農 • 林 · 水産業 ・エ 業 ・建 業 築 ・運 輸 ・ 通 信 ・ 商業 ・ 飲食 ・ 流通 非物資生産部門 生 活 物 資 • 消費パ ラ ン ス. 10.43. 11.27 10.28. 10.01. 11.16 9.95 9.47 8.72. 10.67. 11 . 44. 9.95. 62,601.0. 82,776.6. 199.0 632.0 61,019.0. 230 7. 43,848 4 556 . 0. 1,934.4 455 2 1,091.2. 11,574.0. 1,591.5. 87 . 228 4. 777.0 � 3,905.5 81,603.0 64,399.1 2,208 . 6. ク ス化. 石 炭 生 産 の 主 体 は 主 に. 国 家 の 統 配 炭 鉱 有炭鉱 (1793) 2 億500万 ト ン , 郷鎮お よ び個 人 の 炭 鉱 (79 , 000) 3 億 8,000 万 ト ン の 3 つ の グ ル ー プが存在 し て い る 。 し か し 個人経営 を 含 め た郷鎮炭鉱の場合 は, 増産 に は大 き く 寄与 し て い る も の の, 違法, 無許可炭鉱が多 く , 事故 も 多 い な ど の 問題点を 抱 え て い る 叫 1994年 の 輸 出 量 は 約 2 , 400 万 ト ン で 前年比約 500万 ト ン 増 の 大 幅 な 伸 び を 示 し た 。. し か し生. 産量の 2 % を 占 め る に す ぎず, 世 界 の 石炭貿易 量 4 億1 , 000 万 ト ン の 約 5 - 6 % を 占 め る に す. ( 単位 : 万 ト ン). 1990年. 1991年. 102,221.0. 105,820.8. 107,988 3 200.3 I, 729.0 - 4,238.5 105,523.0. 2,307.1. 2,160.0. 437.6. 738.2. 1,058.3. 15,624.4. 16,699 . 7. 1,173 . 6. コ ー. コ ー. (628) 4 億5 , 800万 ト ン , 地方政府 に 所属す る 公. 58,613.3. 1,579.5. ク ス 用 炭が冶金用. 学工業 の 発展 に 寄与 し て い る な ど で あ る ouo. 86,842.9 2,095 . 2 81,090.9. 531.9. ー. ク ス の 生産 に 用 い ら れ, 冶金工業 と. 部門別石炭生産量 · 消費量 1985年. 61,009 . 5 48,344 . 3 1,550 . 3. る 性質 の 石炭 を さ ま ざ ま な 石炭転化技術 に応用 し て い る。 た と えばコ. 1980年 62,015.0. ク ス製. 造猜青炭 お よ び無煙炭 と 多 岐 に わ た る が. 異 な 炭. 出所) 「日中経協 ジ ャ ー ナ ル」 ( 日 中経済協会) 1994年 12 月 , 4 頁。. 第 9表. コ ー. 1,980 . 4. - 3,302.0. 1992年. 1994年. 109,498.7. 123,192.8. 123 0 1,966 . 3 -296 . 0 114,084 . 8. 120 . 9 2,419.4 1,501.2. 108,740 . 6. 111,638.0. 91,935.7 2,124 9 86,358.7. 97,319.3 1,768.3 92,250.5. 136.8 2,000.1 - 1,057 . 0 110,432 . 0. 432.3. 466.4. 2,024 8 995.0. 1,875 9 958 2. 16,452 . 2 -4,611.2. 14,780.6. 2,044.1. 1,984.8. -4,586.1. 123,990.1. 128,532 . 2. 112,951 . 3 I,783.0 107,769.9 504 . 5 1,873.4. 1,020.4 2,534.0. 13,047.0. -5,339.5. 「中国統計 年鑑 1995」 201頁。 生産量, 輸出量について は第 7 表と若干異 な る 。. QO) Kate Hannan, China, Modernisation and the Goal of Prosperity, Cambridge Univ. 1995, p. 195.. 闘 郭樹オ 「中国で の石炭利用技術の現状と 展望」 「エネ ル ギ ー ・ 資源J (エネルギ ー ・ 資源学会) /. /'1994年 3 月 , 43頁。. n::,. 「 日 中経済交流 1994年ー一 「信頼の危機」 克 服への試練一J ( 日 中経済協会), 1995年 4 月 , 143頁。. - 72 (268)-.

(9) 中国の エ ネ ル ギ ー 事情 と 環境汚染問題 (上野) ぎない。 いずれにしても 75-80% が一般炭で 日. 設備の廃棄も考えれば. 相当期間電力不足は解. 本, 韓国, 台湾 香港などア ジア向けが大半を. 消されないであろう。 火力発電と水力発電の比. 占める。 対 日 輸出はその多 く が 日 中長期貿易取 り決めによるもので9 1 -95年の数量枠は一般炭. 率は 6 : 1 となるが,現在30万キロワ ッ トの新し. 原料炭140-180万トンとなっ. 費量は全国平均約 430 グラムで世界平均より110. 250-350万トン,. い火力発電でも1 キロワ ッ ト時当たりの石炭消. ている(13。 中国炭の輸出の問題点は, ①異物混. グラム多いとされるo�o. 入, ②品位の不安定, ③デリバリ ー の不安定な. 電源開発の増強としてこんにち注目されてい. どがあ げられている。 中国としては石炭輸出量. るのは, 世界最大の水力発電となる三峡 ダムで. の増大を計画しているものの, 今後の国内の需. ある。 世紀の大工事として長江の中流をせきと. 要動向に大き く 左右されてこよう呪. める ダム建設に着手しているが成果を期待でき るのは来世紀になる。 火力 (石炭) 発電に代わ. 電カ エ ネ ルギ ー. 3.. る原子力発電は未だ重要な役割を担うまでには. 深刻な電力不足がつづいているのは経済成長. いたっていない。 運転がすでに開始されている. が電力の伸びを大き く 上回っていることによ. のは, 浙江省秦山原子力発電所 1 号機と広東省. る。 そのため中国は発電所建設投資を最優先し. 大亜湾原子力発電所1,. てきた。 現状の必要電力量からみて全国で 3 億. 発 l 号機は加圧水型軽水炉 = PWR, 電気出力. キロワッ トといわれるが, 発電設備容量を1 億. 30万キロワッ. 4,000万キロワ ッ. から 2,000年まで. 7 号機までの建設も計画されている。 大 亜 湾 1 , 2 号機はフランスの技術による PWR 型原. いう計画である。 そのため年間に 1,000万キロ. 子炉 2 基 (出力各90万キロワッ ト) の送電が開. ワ ッ ト以上の設備が増強されてはいるが, 老朽. 始されている。. 2. (1990年). トで送電開始されており, 同 2 -. 億4 , 000万キロワ ッ トに増加させようと. には. ト. 2 号機である。 秦山原. 2000年までに建設を開始するの. 第10表 部門別電力生産量• 消費量 (単位 : 億 キ ロ ワ ッ ト ). 項. 供. 生 水. 輸. 輸 消. (I). 火. 目 量. 給 力. 産. 力. 発. 入 出. 発. 量. 量. 電. 電 量. 量 費 物資 生産部門 ・農 • 林 • 水産業 ・エ 業 ・建 業 築. 出所). 非物資 生産部門 生 活 消 費 「中国統計年鑑. 1985年. 1990年. 3,006.3. 4,117.6 4,106.9. 6,230.4. 3,006.3. 582.1 2,424.2. 923.7. 3,183 2 11.1. 0.4. (一). ・運輸 ・ 通信 ・ 商業 · 飲食 ・ 流通. (2) (3). 1980年. 3,006.3 2,832 3 270.0 2,471.9 47.1. 4,117.6 3,773.4 317.4 3,283.4. 26.5. 16.8 68.8. 105.2. 6,212.0. 1,267.2 4,944 . 8 19.3 0.9 6,230.4. 5,547.2 426.8. 71.2 63.4. 4,873.3 65.0 105.9. 121 7. 202.4. 38 0. 222.5. 1991年. 1992年. 1994年. 6,804.0. 7,589 2. 9,260.4. 6,775.5 5,524.6 31.1. 7,539.4 1,324 7 6,214.7 49.8. 6,804.0 6,021.4 479.8. 7,589.2 6,682.7 522.4. 239 0. 266 . 5. 1,250 9. 2.6. 76.2. 5,260.2 74.2 117.2 90.0. 480.8. 543.6. 5,830.4 82.5 136 . 1 111.3 640.0. 9,280.8. 1,821.6. 7,459.2 18.5. 38.9. 9,260.4 8,006.5 530 6 6,983.0 149 7 164.0 179.2 386.9. 867.0. 1995」 203頁。. (13) 同上論文, 144頁。 (14) 戸根康彦 「中国の石炭事情」 『 日 中経協 ジ ャ ー ナ ル』 1 995 年 1 1 月 , 1 4頁。. (15) 「国際貿易J 合併号。. - 73 (269)-. 1991 年 12月 3 1 日 ,. 1992年 1. 月. 7. 日.

(10) 第42巻 第 2 · 3 号 は, 秦山原子力発電所 2 号機 (PWR 60万kW 2 基), 同 3 号機 (70 万kW 2 基), 大亜湾 2 期原子 ー. ガ ス 要 合成 カ ス. 力発電所 (PWR 90万kW級 2 基),遼寧省瓦房店 温詑子サイト (PWR 100ガkW 2 基)であるが,. ....' ".,' e·s • ,I( •. それは電力設備の約 2 %にすぎない 。. 皿. ;ガ:. 9. ー. ル. 改革 • 開放後の中国経済の急激な 成長とエネ ルギ ー 消費の増加は, 中国国内のみならず, 日. ', ー→ ,-ti LJ\ ' ' .� � → . ,と :. 一. の大量排出によっ. ニ. ぅ OQ 。 たとえば S02 排出抑制と し て, ①石灰添. 所での脱硫や洗炭による脱硫, ⑤石炭•水混合. ス. E. セ :.� う. ノ. ___., ,,,.... コ ー ク ス. c - - ―`. チ レ バt成品 セ. .. 燃"カ ス. “ ’ ー ル ーロ正→ ア ル カ ン (燃集l) ' .. ....燃". 心 心 血, , . ',) ( ふ る ', '. て 国 土 全 体 の 約 29%に 害が及ん で い る と い. 善 ②天然ガスヘの燃焼転換, ③石炭燃焼発電. ·-. : 点 ,__ セ ミ , _ , , L_,. 増大させ,硫黄酸化物一S02 (二酸化硫黄)なら. 化成品. ー. :ー �: -� :::. カ ー パイ ト → ア. し て消費の伸びは, 一方で汚染物質の排出量を. 加石炭による煉炭や豆炭の利 用 燃 焼効率の改. 呵. 呂 瞑6. での環境問題をひき起こ し ている。 石炭生産そ. .. デ製 べ / ゼ ノ → ペ ン ゼ ン . ト ル エ / , キ ノ レ ノ. コークス. 本をはじめとするア ジア諸国あ るいは地球規模. (燃料). が ―― 燃 料 ガ ス . 釦i ガ ス. ス. 環境汚染の深刻化. びに NOx (窒素酸化物). • アルカン. ....: iiiYI. : 楼 ;.. 痕化油一—. )--- J:.,.紐•;. •. 7. . ノ. ー. ル. カ ス ft血. 灰鷺また" ( カーポン. ,----. . . _ ___}----- ..,,関紐.. 第2 図 中国の石炭化学工業の現状 出所) 「 エ ネ ル ギー ・ 資源」 ( エ ネ ルギ ー ・ 資源学会), 1994 3 月 , 42 頁。 年. 系 (CWM) 燃焼による燃焼効率の改善など考 え ね ばならないのにa�. 環境汚染 対策は あ まり. 酸化硫黄とも日本と比較 し てもかなり高い値を. にも遅れている。 酸性雨の主要原因物質であ る. 示 し ている。 ここからエネルギ ー 構造を改 善. の排出 量では年間 1 , 500- 2 , 000 万. し , 煙鷹 工業汚染, 発動機駆動車両の排気ガ. トンにも及ぶと推定され叫 中国の近隣諸国へ. スなど コ ントロ ー ル し ていかなければ環境汚染. の越境汚染は深刻である。 中国における S02, NOx の著 し い高さは,. とくに大気汚染はますます深刻化 し てこよう。. S02 · NOx. ー スト1 0 都市の中に北京,. 中国の石炭工業レベ ルを高めるには高効率の. 西安, 藩陽. 炭鉱の建設が必要で ある。 先端的技術を採用 し. が入っている09 ことでもわかる。 その硫黄酸化. て石炭生産を改善 し , 経済的にも効率的な環境. 世界のワ. ー. 物の高さは, エネルギ 消費の 4 分の 3 を石炭. 汚染のない石炭転化利用の研究開発がつよく求. が占めていること, その石炭の硫黄含有率がと. められている。 このように石炭利用率の高い中. くに高いこと, エネルギ ー 利用効率が極端に低. 国にとって, まず石炭利用技術の研究開発と実. いことなどに起因 し ている。 石炭の排出 量, ニ (1�. 『北 京週報」 ( 日 本語版), 1995 年 1 月 24 日 , 7 頁。 (17) 坂本和彦 「深刻化す る ア ジ ア の環境問題—東 ア ジ ア の大気汚染 と 酸性雨―」 『エ ネ ル ギ ー ・ 資 源」 ( エ ネ ル ギ ー ・ 資源学会), 1994年11月, 44頁。 (1� 同上論文, 38-39 頁。. (19) Richard L. Edmonds, China's environment : problems and prospects, Denis Dwyer ed., China, the Next Decades, Longman Scienti­ fie & Technical, 1994, p. 173.. 用化は不可避の課題で ある。 当面開発に力点が おかれるのは叫 ①硫黄分低減の ための選炭お よび成型炭などの加工技術, ②高効率燃焼およ び排煙処理技術, ③中小型ガス化技術などの石 炭 2 次加工技術ということになろう。 こう し た エネルギ ー 効率の向上による省エネルギ ー 化は (20) 『 日 中経済交流 1994年 「信頼の危機克服 への試練—�』 ( 日 中経済協会) 1995年 4 月 , 148 - 149 頁。. - 74 ( 270 )-.

(11) 中国の エ ネ ル ギ ー 事情 と 環境汚染問題 (上野) 汚染防止対策の大きな柱 に なっている。. が多岐 に わ たるが. すで に石炭から合 成ガスを. 脱硫技術 については,燃焼中 に ポイラー 内で 脱硫が行われる流動床式の小型, 中型ボイラ. ー. の普及がみられるものの四 資金面での制約か. 製造し. ついでア ン モ ニア (山西化学肥料工場 など) ま たはメ タ ノ. ー. ル (山東省 ・ 魯南化学肥. 料工場など) の生産が行われている。 ま た メ タ. ら本格的な脱硫装置を導入しているとはいえな. ン化されたものは. 都市ガスの生産段階 に入っ. い。 こん にち脱硫装置が設置されているのは,. ている。 コ. 洛瑣発電所(四川省, 36 万キロワット), 白馬発 電所(同, 7 . 5万キロワット)の 2 カ所だけであ. コ. ー. クスの生産能力も多く, 最大の. ー クス製造所である鞍山製鉄所化工総合工場. をはじめとして, 全国の コ ベン. ソ. ー. ー. クス生産能力は約. ル類精製能力約600. るが, 高硫黄分の石炭を使用している石炭火力. 6 , 000万トン / 年,. 発電所における環境対策設備は直接電力生産に. 万トン / 年といわれる呪 多 岐 に わ た る石炭転. 結びつかないということが消極的な理由 に なっ. 化技術が今後一層 向上すること に よ って, 環境. ている。 日 本との技術協力, すなわちわが国通. 汚染が予防される方向 にあるといえ よ う。. 産省が打ち出し た 発展途上 国 に 対するエネル ギ ー, 環 境 技 術 に 関 す る 総 合 支 援 策 で あ る C!2I の一 環として, 低 コ スト 「Green Aid Plan 」. かつ簡便な方式の脱硫黄装置の設置が目指され ている。. 1979年 に「国家環境保護法」(試行)が制定さ. れて以後 87年の 「大気汚染防止法」 , 89年の 「環境保護法」(試行) の改正など80年代 に環境. 関連法が整備され た 。 しかし90年代に 入り. 経 済発展に 伴う環境汚染はますます深刻化し た。. 中国各地で生産される石炭の性状は, 泥炭, ー. 経済活動の活発化と汚染 防止措置とのア ンバラ. クス製造用 歴青. ンスは環境の悪化を深めていることから 法改正. 炭およ び無煙炭など多種 に わ た っており, それ. 作業も進展し,95年 に は改正 「国家環境保護法」. 褐炭, 亜濡青炭, 歴青炭, コ. ぞれが石炭転化技術 に 応用されているが, その 現状をみると, まず コ. ー. クス製造とガス化がエ. が制定され, さ ら に改正「大気汚染防止法」な ど関連法の整備がすすんでいる。 環境汚染 の深. 業化した生産技術としての特徴をなしている。. 刻化, 国際義務の履行の必要性, 社会主義市場. 第 2 図 に 示される よ う に , 石炭の直接液化が研. 経済体制への対応などの見地から, 中国の環境. 究開発段階とされ (直接液化 に 適する石炭資源. 関連法改正の必要性は緊急課顕となっている。. が豊富), 低温乾留技術が研究開発段階からエ. 国務院の直属機関となった 国家環境保護局を中. 業化への試験段階 に入っているといわれる四゜. 心とし た 環境 行 政 の充実が はかられている四. 石炭のガス化 については, ガス化方法の開発. 飢) 『 日 中経済交流 1993年― —段 と 深 ま る 経済 の 相 互補完関係—」 ( 日 中経済協会) 1994 年 4 月 , 185 頁。 四 同上論文, 186頁。 四 郭樹オ, 前掲論文, 41 頁。. 段階にあるといえ よ う。. CU) 郭樹オ, 前掲論文, 41 頁。 (25) Richard L, Edmonds, op. cit. p. 1 74.. - 75 ( 27 1 )-.

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