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-第3学年
国語科学習指導案
1 単 元 世界の民話を読もう 「木かげにごろり」「吉四六話」 2 本単元の指導の立場 (1) 児童の実態 本学級の子ども達は、読書や読み聞かせが大好きで、どこの国の話とは意識することなく、さまざ まな国の民話や昔話を読んだり聞いたりしてきている。前単元「ゆうすげ村の小さな旅館」では、場 面の移り変わりや登場人物の様子・気持ちを読み取りながら、物語のあらすじをまとめる活動に取り 組んでいる。 しかし、叙述に立ち止まり、言葉の意味や語感などから想像を広げて読んだり、物語や民話のおも しろさを感じ取ったりすることは、十分であるとは言えない。 (2) 教材の価値 教材文「木かげにごろり」は、朝鮮半島に伝わる民話であり、お百姓たちが機転を利かせて欲張り な地主を懲らしめる話である。時の経過や木かげの伸びた場所の変化がとらえやすく、場面の移り変 わりが理解しやすい。また、地主に知恵を働かせてたくましく立ち向かう痛快さや、地主とお百姓た ちの問答の繰り返し、リズム感のある会話文など民話独特のおもしろさが多く盛り込まれている教材 である。(価値性)また、人物の気持ちを吹き出しに書いて考えたり、日本の民話と比べ読みしたり しながら、共通する民話のおもしろさを考えることができる。(活動性)いろいろな世界の民話を読 み、読書の幅を広げるとともに、民話のおもしろさを紹介する活動へとつなげることができる教材で ある。(多様性) (3) 指導の構え 本単元の指導にあたっては、「木かげにごろり」と日本の民話である「吉四六話」を比べ読みする ことで民話のおもしろさをとらえるとともに、世界のいろいろな民話を読んでおもしろさを紹介する 活動を通して、幅広く読書しようとする態度の育成をねらいとしている。 また、知恵を使って立場が逆転する展開や、文章表現(繰り返し)、語り口(言葉の響きやリズム) などの民話のおもしろさを考える力を育成するために、さぐる段階に次のような「情報を使いこなす 活動」を2サイクル位置付ける。 【情報をつかむ活動】 教材文を音読し、場面の移り変わりや登場人物同士(地主とお百姓たち、庄屋さんと吉四六さ ん)の関係を、叙述や挿絵から手掛かりをつかむ。 【情報を基に自分の考えをつくり・表す活動】 登場人物の様子(行動・会話など)から、庶民が知恵を働かせるユーモラスさ、威張っていた 地主・庄屋の困り果てる様など、人物の立場の変化を読み取り、考えを交流する。 【新たな情報を活用する活動】 おもしろかったところを見つけ、それぞれの作品のおもしろさについてまとめる。 特に本時指導にあたっては、「木かげにごろり」と「吉四六話」のおもしろかったところを交流す ることで、知恵を使って立場が逆転する展開や、文章表現(繰り返し)、語り口(言葉の響きやリズ ム)などのおもしろさの共通点を見い出し、国は違っても共通する民話のおもしろさがあることに気 付くことができるようにする。 3 目 標 (1) 民話のおもしろさに関心を持ち、いろいろな世界の民話を幅広く読んだり、特徴が伝わるよ うに分かりやすく紹介したりしようとする。 (2) 登場人物の行動や心情を読み取り、逆転という展開や、文章表現(繰り返し)、語り口(言 葉の響きやリズム)などから、民話のおもしろさを考えることができるようにする。 (3) 叙述(時・場所・行動・会話)に着目して登場人物の気持ちを推察したり、自分が見つけた 民話のおもしろさをまとめたりすることができるようにする。 (4) 根拠をはっきりさせて自分の考えを話したり、互いの考えの相違点や共通点を考えながら聞 いたりすることができるようにする。2 -4 単元の展開(全16時間) 段階 配時 学習活動と内容 主にねらう読解力 教師の支援 1 二つの民話(「木かげにごろり」「吉四六話」) を読み比べ、単元のめあてを立てる。 ○情報をもとに、 ○学習への興味関心 で ○民話とは何か知る。 学習課題をつか を高めるために、 ○二つの民話を読み、感想を話し合う。 み、読む力 いろいろな国の民 あ ② ・民話のおもしろさ 話を紹介し、その ・共通点 ・相違点 など 中の二つの作品を う 「木かげにごろり」と「吉四六話」を読んで 読み聞かせする。 おもしろかったところを伝え合おう。 2 「木かげにごろり」と「吉四六話」を読んで、 ○関係を対比的に読 おもしろさをまとめる。 み取ることができ (1)「木かげにごろり」を読む。 ○地主とお百姓た るように、表にま ① ○とてもよくばりな地主と働き者のお百姓たち ち、庄屋さんと とめることを示す の関係を対比的にとらえる。 吉四六さんの様 さ とてもよくばり 働き者 子が分かる叙述 ○叙述に基づいて読 横取りする 仲良く暮らす を、「行動」「会 み取ることができ うとうといねむり 汗びっしょり 話」に着目して るように、地主と ③ ○地主とお百姓たちの様子(行動・会話・心情) 取り出す力 庄屋さん、お百姓 を読み取る。 たちと吉四六さん ぐ ① ○おもしろかったところを見つけ、「木かげに ○取り出した叙述 に色分けして線を ごろり」のおもしろさについてまとめる。 に即して、想像 引き、吹き出しに ・威張っていた地主をこらしめたところ しながら読む力 書く活動を取り入 ・同じ会話が繰り返されるところ など れる。 (2)「吉四六話」を読む。 ○民話のおもしろ る ③ ○庄屋さんと吉四六さんの様子(行動・会話・ さを考え、表現 ○おもしろさを多面 心情)を読み取る。 する力 的にとらえること ① ○おもしろかったところを見つけ、「吉四六話」 ができるように、 のおもしろさについてまとめる。 学習プリントや掲 ・庄屋さんをとんちで困らせたところ 示物を振り返る。 ・同じ会話が繰り返されるところ など 3 「木かげにごろり」と「吉四六話」のおもし ふ ろさを交流し、共通点をまとめる。 ○ストーリー展開 ○おもしろさの共通 ○おもしろさの共通点を話し合う。 や、文章表現な 点を考えることが か ・展開のおもしろさ ど、二つの民話 できるように、内 ① →知恵やとんちを使っている のおもしろさの 容ごとに整理して め 立場が逆転している 共通点を見い出 板書する。 本 ・文章表現のおもしろさ →繰り返し す力 る 時 ・語り口のおもしろさ →言葉の響き、リズム感のある会話文 4 いろいろな世界の民話を読み、おもしろかっ ○進んでいろいろ ○幅広くいろいろな い たところをポスターで紹介する。 な本を読み、必 本を読むことがで (1)いろいろな世界の民話を読む。 要な情報を取り きるように、多く か ④ (2)民話のおもしろさが伝わるように、紹介す 出す力 の本を準備する。 る内容を考えて、工夫してポスターを作る。 ○取り出した情報 ○工夫したポスター す (3)ポスターを使って発表し合い、今後の読書 を文章や絵、発 が作成できるよう 活動へとつなげる。 表で表現する力 に形式を例示する
3 -5 本時の主眼 ○ 「木かげにごろり」と「吉四六話」のおもしろかったところを交流する活動を通して、知恵を 使って立場が逆転する展開や、文章表現(繰り返し)、語り口(言葉の響きやリズム)など、二 つの民話に共通するおもしろさを見い出すことができるようにする。 【内容】 ○ 自分が見つけた民話のおもしろさを交流し、二つの民話のおもしろさを比べながら読む力を身 に付けることができるようにする。 【読解力】 6 準 備 学習プリント 挿絵 短冊カード 前時までの学習掲示物 7 本時の展開(45分) 段階 学 習 活 動 と 内 容 主 な 支 援 1 「木かげにごろり」と「吉四六話」のあらすじを ○あらすじをとらえることができる で 振り返り、本時のめあてをつかむ。 ように、前時までの学習プリント 【情報をつかむ活動】 や学習掲示物を振り返る。 あ 「木かげにごろり」と「吉四六話」を読み比 《つかませたい情報》 べて、おもしろかったところを伝え合おう。 ・あらすじや登場人物のやりとり う ・それぞれの作品のおもしろさ 2 二つの民話のおもしろかったところを話し合う。 【情報を基に考えをつくり・表す活動】 ○おもしろかったところを交流する。 ○多くの子が発言し、多様な考えを 木かげにごろり 吉四六話 引き出すことができるように、事 さ ・とてもよくばりな地 ・怒っていた庄屋さん 前に学習プリントから子どもの考 主が頭をかかえてへた があきれて、口がふさ えを把握しておく。 りこんだところ がらなかったところ ・木かげに入ったごち ・吉四六さんが火事で ぐ そうまでお百姓たちの もないのに、知らせに ○「ふかめる段階」でおもしろさの ものになっていったと 行く練習をしたところ 共通点を考えることができるよう ころ に、内容(展開、文章表現、語り ・地主「こりゃあ、~」 ・吉四六さん「火事で 口)ごとに整理して板書する。 る とお百姓たち「地主様、 ご ざ り ま す る 」「 火 事 ~」という会話が繰り じゃ」の会話が繰り返 返されているところ されているところ ・「ごろり、ごろり」「ご ・「ござりまする」「ド ろりん、ごろりん」と ンガラ、ドンガラ」と いう言葉 いう言葉 3 二つの民話のおもしろさを比べ、共通するおもし ろさを見い出す。 【新たな情報を活用する活動】 《身に付けさせたい読解力》 ふ ・展開のおもしろさ ・おもしろさを比べながら読む力 か →知恵やとんちを使っている 立場が逆転している ・二つの民話のおもしろさの共通点 め ・文章表現のおもしろさ→繰り返し を見い出す力 る ・語り口のおもしろさ →言葉の響き、リズム感のある会話文 など 4 本時学習をまとめ、読書活動へと広がる次時学習 ふ への意欲を高める。 ○共通するおもしろさを見い出すこ り 「木かげにごろり」も「吉四六話」も、知恵やとんちを使 とができたかを振り返るように助 か って相手をこらしめているところや語り口のおもしろさな 言する。また、他の国の民話を紹 え どが似ていました。他の国の民話にも同じようなおもしろ 介し、次時学習への意欲を高める る さがあるか読んでみたいです。 ことができるようにする。