Ȍᆅሱʘ˂ʒȍ
ҌᮁࢍᚐȾɛɞᜊбɑȴȸȢɝȾȝȤɞᆅሱڨ֖
A Research Report of Revitalization of Hakodate Town Planning
by Local Government
Hakodate city is the third largest city in Hokkaido and one of the most popular cities for tourist in Japan, because of its exotic atmosphere of town and the rich gourmet foods. It has a long history of being in the forefront modernizing Japan starting from the end of Tokugawa Shogunate. The traditional district has been preserved since it was built in the Meiji era. The policies of the municipal government over the last 40 years is the main reason of Hakodate’s popularity with tourist.
It is useful to study how they have built up the excellent brand image of Hakodate city.
ᴮᴫɂȫɔȾ 函館市は北海道を代表する都市で、札幌、旭川に次ぐ人口(225,609人、2019年11月)を 有している。古くから港町として繁栄し、水産業が主要産業の一つであったが、現在では観 光関連の経済規模も大きく、主要産業となっている。函館山夜景、五稜郭、金森レンガ倉庫 街などの豊富な観光資源に加えて、海産物を代表とする食文化も大きな魅力として多くの 観光客を惹きつけている。但し、それだけでは安定した観光客の維持は困難で、函館市は 1982 年の第1次計画、1994年からの第2次計画、2004年からの第3次計画および2014年か らの第4次計画と40年近く長期的に観光客誘致施策に取り組んでいる。観光客誘致におい て函館市の果たした役割は大きく、その内容を理解することは有意義であると考える。 ᴯᴫҌᮁࢍᜊбɁး 函館市は北海道の最南端の中堅都市で津軽海峡を挟んで青森県と面している。観光の観点 からみると位置的には利点も有るが、不利な点もある。大都市の札幌からは JR の特急で約 3時間40分、高速バスで約5時間10分、航空機で約40分と遠距離に位置する。この距離では、
根 尾 文 彦
Fumihiko Neo
札幌と組み合わせた観光旅行は限定的になる。一方、小樽市は札幌から JR 快速で約30分の 距離に位置し、札幌からの日帰り観光客が圧倒的に多い。2017年の小樽市観光入込客数806 万人のうち宿泊客数は僅か76万人と1割に達していない。その点、函館市は札幌とは異な る観光圏を形成しているといえる。 利点としては本州に近いこともあり、2010年東北新幹線新青森駅開業、2016年北海道新 幹線の新函館北斗駅開業により観光客数も大幅に増加した。首都圏、関東圏からの JR 利用 の入込客数が大幅に伸びたことが理解できる。広域な観光促進施策が望まれる昨今は、青森 県、岩手県と連携した観光施策も積極的に展開している。豊富な観光資源に恵まれて古くか ら人気観光地に位置づけられていたが入込観光客数においては伸び悩んでいた。 2013年からの観光入込客数の推移(図表1)を見ても分かるように、様々な外的要因に より変動はあるものの基本的には緩やかな増加傾向にある。過去最高は北海道新幹線新函館 北斗駅が開業した2017年度の561万人である。2017年度の観光入込客数は525万人の実績で、 これは北海道内では、札幌、小樽、旭川に次いで4位であった。但し、宿泊者数においては 357 万人で2位、宿泊率は68%で第1位であった。観光旅行において最も消費額が高い宿泊 の比率が高いことは地域経済に及ぼす貢献度が高いことを意味する。2012年度の観光消費 額は1,025億円で、一次、二次波及効果を含めた生産波及効果では1,530億円であった(2013 年函館市観光基本計画)。これは函館の主力産業の水産業における漁業協同組合取扱高にお いて2017年度が167億円(2018年度函館市統計書)であったことと比較しても圧倒的に大き な数値といえる。 図表1 函館市観光入込客数 456 433 459 411 450 482 484 495 561 525 526 0 100 200 300 400 500 600 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 新幹線新青森駅開業 新型インフルエンザ 東日本大震災 函館/台北線就航 アリーナオープン 北海道新幹線開業 バニラエア就航 万人 資料:函館市観光部観光企画課
図表2 2017年度道内都市別観光入込客数・宿泊者数 市町村 入込客数 (万人) 市町村 宿泊者数 (万人) 宿泊率 (%) 市町村 宿泊 延べ数 (万人) 平均 泊数 札幌市 1,527 札幌市 779 51 札幌市 1,308 1.68 小樽市 806 函館市 357 68 函館市 434 1.22 旭川市 536 釧路市 140 27 釧路市 154 1.09 函館市 525 登別市 130 32 登別市 131 1.01 千歳市 524 帯広市 85 31 倶知安市 127 2.24 釧路市 524 小樽市 76 9 帯広市 114 1.35 登別市 405 洞爺湖市 69 24 小樽市 94 1.42 洞爺湖市 293 旭川市 66 12 旭川市 89 1.17 帯広市 270 北見市 65 44 富良野市 73 1.06 喜茂別市 258 上川町 62 33 上川町 72 1.10 資料:函館市観光部観光企画課 函館市における2018年度の月別観光入込客数(図表3)では、ピークは5月と8月で4 月から10月が多く、冬の11月から3月は減少する。特に極寒の1月から3月は大幅な減少 となる。観光地特有の季節性波動が大きく表れていることが理解でき、この対策が望まれる。 函館市の対応施策は次項で述べることとする。 函館を訪問する観光客を道内及び道外で比較すると道外が70%であるが、道内客も30% を占めており、道内客においても観光旅行目的地となっていることが分かる。 図表3 2018年度月別観光入込客数 3月 2月 1月 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 44 63 55 58 62 41 45 35 40 27 26 30 0 10 20 30 40 50 60 70 万人 資料:函館市観光部観光企画課 国内観光客においてはリピーターが60%と高いことが観光客数の維持に繋がっているこ とが理解できる。外国人観光客においては90%が初めての訪問であり、リピーターとして
の今後の再訪問が充分期待できる。旅行形態としては宿泊客が60%を占めることが函館市 の経済に好影響を与えている点も見逃せない。 図表4 2017年度観光客の特性 宿泊客・日帰り客 宿泊 日帰り 道内客・道外客 道内客 道外客 訪問回数・国内観光客 リピーター 初めて 資料:函館市観光部観光企画課 訪問回数・外国人観光客 初めて リピーター 60 40 70 30 60 40 10 90 2017年度の満足度調査においては国内観光客、外国人観光客ともに満足度は高く、国内 観光客は94.3%が満足している。外国人観光客においては88.9%が再訪問の希望があること から、訪問者の大半が満足していることが分かった。国内外を問わず観光客の大半が訪問に 大変満足しており、これが長い期間にわたって人気観光地として続いている最大の要因であ る。 では函館観光をどうして選んだのかと問いに関しては次のような結果となった。国内観光 客は1位・グルメ、2位・函館山夜景、3位・歴史的建造物、4位・北海道新幹線開業、5 位・温泉であった。外国人観光客においては、1位・函館山夜景、2位・グルメ、3位・歴 史的建造物、4位・温泉、5位・雪となっている。国内、海外観光客の両者にとってグルメ と函館山夜景は絶対に欠かせない2大ポイントであることが分かる。北海道全体が食の宝庫 として知られているが、その中でも函館のグルメ度は非常に高いと思われる。筆者も何度か 訪れているが、その度に特に海鮮物の質の高さには驚かされている。外国人観光客にとって 夜景が1位になっているのは権威のある国際的観光ガイドブックであるミシュラン・グリー ンガイド・ジャポンにおいて函館山からの眺望が三つ星を得たことが影響していると考えら
れる。五稜郭跡、元町地区の坂道など6箇所が二つ星、ハリストス正教会、函館港の散策な ど14箇所が一つ星を得ており市内全体が高評価を得ている。 図表5 2017年度満足度調査 9.8 1 0.4 再訪問意向・外国人観光客 ぜひ来たい 来たい わからない あまり来たくない 資料:函館市観光部観光企画課 来たくない 5.4 0.2 0.1 65.0 42.2 29.3 46.7 函館の印象・国内観光客 とても良い 良い 普通 あまり良くない 良くない ᴰᴫҌᮁࢍᜊбژట႕ 1982年から始まった第1次観光基本計画においては「恵まれた自然遺産と豊かな人文資 源の保全と活用」をテーマとして観光資源の掘り起こしを主題とした。1994年からの第2 次基本計画においては「きらめきとふれあいの国際観光都市・函館」として観光の産業化を 確立した。2004年からの第3次基本計画においては「観光文化のあるまち・函館」として 観光文化のまちづくりを目指した。そして現在進行中の2014年からの第4次基本計画では 次の施策に取り組んでいる。 ®ǽࢳȞɜɂȫɑȶȲቼᴱඒᜊбژట႕Ɂᝥᭉ 観光市場の見通しは人口減少に伴う国内観光市場の減少、アジアを中心とした海外観光市 場の拡大、および国内外ともに個人旅行客層の伸びを見込んで次の4つの課題に取り組んで いる。 ①滞在型、通年型観光の実現 体験型観光の充実、冬季観光の充実 ②受け入れ環境の充実 多言語表記、インフラ整備、災害時対策 ③国際化への対応 「コト消費」コンテンツの整備、フリーWi-Fi の整備 ④ポスト新幹線時代への対応
縄文遺産を活用したブランド形成 ®ǽ႕Ɂژటᦉ ①基本理念 人・まち・文化の宝石箱 新・国際観光都市 函館へ ②基本方針 交流・にぎわいの創出 おもてなし・満足度の向上 国際化の促進 ®ǽᴲȷɁɷ˂ʹ˂ʓ 次の5つをキーワードとして今後の観光促進を推進する計画を設定した。 この計画に対する具体的な施策内容は次の4項で述べることとする。 ①函館ブランド、②プロモーション、③ホスピタリティ、④もう一泊したいまち、⑤ MICE である。これらを確実に推進するために具体的な目標値を設定した。 ®ǽࢳ࣊ɁᄻൈϏɁᜫް ①観光入込客数 2012年度、450万人 㱺 550万人 ②交流・にぎわいの創出として平均宿泊数の増加 2012年度、1.16泊 㱺 1.26泊 ③おもてなし、満足度の向上として函館の印象について「とても良い」の回答率の向上 2012 年度、60.6% 㱺 80% ④国際化の推進として外国人宿泊数の増加 2012年度、17.9万人 㱺 30万人 ᴱᴫҌᮁࢍɁᜊбஃኍ 基本計画の5つのキーワードに沿った実際の施策は次のとおりである。 ®ǽҌᮁʠʳʽʓɁढ ①「恋人たちのまち函館」ブランドの確立 港、坂道、教会が織りなす函館特有の町並みを活かし、若い恋人たちの聖地としてのイ メージを定着させる。 ②フェスティバルタウンの形成 各種のイベントを体系化・組織化し、いつもイベントで人々が集い活気のある「フェス ティバルタウン」としてのブランドを構築。 ®ǽյሗʡʷʬ˂ʁʱʽ ①冬季観光客誘致の推進
・観光客入込数において冬季を夏季の50%まで増やす ・冬季の観光コンテンツ(イベントなど)を一体的に PR する ・期間限定の「食」に関するメニューの創出 ②中国、台湾、東南アジアでのプロモーションの強化 ③中国向け観光 PR 動画の作成と配信 ④函館ロケの誘致 ・映画やドラマのロケ誘致と支援 ・ロケめぐりなどを通じた新たな観光客誘致 ®ǽʥʃʞʉʴʐɭɁտ˨ ①観光ボランティアガイドの人材育成 函館市には4つのボランティアガイド組織がある。 観光ボランティア育成セミナーを開催(2019年度は北海道国際交流センターにて8回 実施)し、観光に関する業務知識、ホスピタリティの心得などの研修を実施。 ②ホスピタリティ意識の醸成 講演会、セミナーを開催して醸成を図る ③外国人観光客への対応強化 ・観光地説明看板の多言語化 ・無料 Wi-Fi ・コンタクトセンターの開設 これらの施策については後ほどの外国人観光客湯地活動にて詳細を述べる。 ®ǽɕșˢลȪȲȗɑȴ ①他都市との連携 ・青函圏観光会議の開催 函館、青森、弘前、八戸の4都市で周遊観光を促進する ・北海道ロマンチックロード 函館、札幌、登別の3都市が連携した周遊プランを創出する ・新幹線沿線地域や北秋田地域との連携 近隣県だけでなく広域観光ルートの形成において教育旅行を誘致する ®ǽÍÉÃÅ ① MICE の誘致 ・首都圏や札幌市の学会、協会への開催誘致活動の推進 ・開催を検討している団体などへの情報提供、視察の受入れ ・商談会などへの参加
伝建地区地図 資料:函館市 ② MICE の開催実績 ・MICE の開催実績は次のとおりである。 図表6 MICE 開催実績 2014 2015 2016 2017 2018 件数 67 73 88 66 79 人数 24,015 30,390 55,267 47,205 47,790 資料:函館市観光部観光企画課 2015年に新しく函館アリーナがオープン し大型の MICE 開催が可能になった。メイ ンアリーナとサブアリーナの2棟からなり 3,860m2の広さを誇る。 ᴲᴫධխᄑ႔˶ɒȻЫ႔ఞࢿ႔ͤፋᄑ࣮ᣲ࿎Ᏸίސ٥Ԗ 函館市の大きな魅力の一つに異国情緒あふれる美しい町並みが挙げられる。港、坂道、歴 史的西洋文化建造物と一般住居が織りなす固有の町並みが人々を惹きつけている。函館は古 くから天然の良港として知られ、海産物交易の集散地として繁栄してきた。江戸幕府はロシ アの南下の脅威に対応するため直轄領として奉行所を設置し、明治以降は開拓使函館支庁が 置かれるなど、北方における政治、経済、文化の中心地となってきた。函館が大きく変化し ていくのは開国により諸外国文化が流入し、幕末期の安政6年(1859)に函館港は長崎、横 浜とともにわが国最初の対外貿易港に指定されたことが大きく影響した。領事館が新築され たり、キリスト教会が建てられるなど、異国情緒の町並みが形成された。しかし、明治11 年(1878)、12年(1879)の二度の大火の復興 事業により、函館市の市街地の構造は大きく変 化し、防火線街路として基坂、二十間坂を幅約 36m に整備するなど整然とした街並みが形成さ れ、異国の文化を吸収して独自の文化が発達し た歴史的な町並みには多くの重要な建築物が保 存されている。 元町末広町地区一帯は2000年に国から北海 道では唯一の伝統的建造物群保存地区(以降は 函館アリーナ
伝建地区と略す)に指定された。伝建地区は函館山山麓から港へ向かう傾斜地に広がる西部 地区の東端に位置している。旧税関敷地から元町公園に至る幅36m、長さ270m の坂道であ る基坂から、旧函館区公会堂の一画、さらにハリストス正教会の一画を経て大三坂を下り、 港近くの煉瓦倉庫群の一角に至る延べ1.5km のコの字形の町並みである。 ®ǽίސ٥ԖɁ࿑ॴ 保存地区は、重要文化財の旧函館区公会堂や函館ハリストス正教会復活聖堂などの文化財 建造物をはじめとして、明治から昭和の初期にかけて建築された和風、洋風、和洋折衷様式 の建築物が立ち並び、函館らしい伝統的な町並みを形成している。区域の特性により次の二 つに分類することができる。 ⑴ 旧函館区公会堂周辺および函館ハリストス正教会復活聖堂周辺地域 この地域は、かつての政治、文化の中心地であったことを表す旧イギリス領事館や旧 日本銀行函館支店などの洋風公共建築物や外国文化の流入を象徴するビザンチン様式の 函館ハリストス正教会やゴシック様式の函館カトリック元町教会や和風の重要文化財大 谷派本願寺函館別院などの異なる宗教建築物などが建ち並んでいる。また、この地域は 一般民家においても洋風、和風および1階が和風で2階が洋風の異なる意匠を組み合わ せた函館特有の和洋折衷の住宅などが混在しており、独自の風景を醸し出している。 ⑵ 金森倉庫群周辺の地域 かつての港町としての繁栄を偲ばせるレンガ造りの倉庫街(明治40年、1907年代) が建ち並び、反対側の二十間坂通りに面しては、煉瓦造りで左右対称の外観をもつ旧函 館郵便局をはじめ函館の歴史と文化を伝える和洋折衷の元海産商の住宅などが保存され ている。 ハリストス正教会周辺 資料:函館市 金森レンガ倉庫群周辺 資料:函館市 これらの保存地区の物件数は次のとおりである。 ①保存する物件としては伝統的建造物のうち建築物65棟、工作物12件の計77件
図表9 2018年度国・地域別外国人宿泊客数 宿泊客数 (人) 割合 (%) 前年比 (%) 台湾 259,278 47.1 93.4 中国 115,620 21.0 139.7 タイ 45,729 8.3 144.8 香港 20,941 3.8 98.4 マレーシア 20,794 3.8 112.7 シンガポール 20,267 3.7 124.0 韓国 20,092 3.6 82.2 アメリカ 10,236 1.8 137.1 インドネシア 9,373 1.7 142.8 その他 28,433 5.2 187.7 合計 550,763 100.0 109.7 資料:函館市観光部観光企画課 図表7 外国人観光客数推移 12.8 15.6 11.7 17.9 28.8 34.6 39.7 40.5 50.2 55.1 0 10 20 30 40 50 60 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 資料:函館市観光部観光企画課 2018 万人 図表8 外国人季節別宿泊客数 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 2014 2015 2016 2017 2018 資料:函館市観光部観光企画課 4∼9月 万人 ②傾斜地の敷地を反映して石垣を中心とする環境物件25件 ③公開している建築物数31棟(通年)うち有料施設6棟、営業店舗等25棟 ᴳᴫᜪஓ۶̷ّᜊб๊Ӧ 2018年の訪日外国人観光客数は3,119万人と初めて3千万人を超えて、2009年から4.6倍、 2013 年からの5年間でも3倍と急激に拡大した。函館市においても同様に大幅に拡大した。 2018 年度は55.1万人と過去最高を記録し、2009年から4.3倍、2013年からの5年間で1.9倍 であった。函館市を訪れる外国人観光客においては、国内観光客と異なり外国人観光客数 は4∼9月の春・夏期よりも10∼3月の秋・冬期の方が多い。これは台湾、中国、タイを 中心とするアジアからの訪日客数が圧倒 的に多く、旅行目的の上位に雪が挙げら れることが起因する。2018年度の外国人 宿泊客数は約55.1万人であったが、そのう ち台湾が圧倒的に多く約25.9万人で全体の 47%を占める。2位の中国(約11.6万人、 21%)、3位のタイ(約4.6万人、8%)の 上位3ヶ国で76%を占めた。 台湾が圧倒的に多い理由として挙げられ るのは、台湾と函館の直行便が週12便と 多数の就航便があることである。また伸び 率が高いのは中国、タイ、シンガポール、 インドネシアである。人数は多くないがア
函館市ガイドブック 函館市交通案内マップ メリカからも伸びている。日本全体では2位の韓国は7位で約2万人と多くない。 函館市の外国人誘客活動は2000年頃から積極的に実施してきた。市、市議会、経済団体、 観光団体のトップが集結し海外の旅行博覧会や商談会等へ参加し、現地自治体、旅行会社等 の関連団体へ積極的に誘致活動を行った。過去19年の間に実施したトッププロモーション 活動回数は次のとおりである。台湾18回、韓国12回、上海6回、北京5回、広州4回、天 津2回、香港4回、タイ5回、シンガポール3回と長きにわたってアジア中心に活動を実施 してきた。また、各国の旅行会社、メディア、ブロガーを招へいし函館の魅力を実体験して もらい、自国での発信に繋げていった。 多言語対応においても積極的に取り組んでいる。公 式観光情報サイト「はこぶら」は7言語対応している。 外国人用の公式サイトは「TRAVEL HAKODATE」と 称して英語、簡体字、繁体字、韓国語、タイ語、マレー シア語、インドネシア語の7言語対応している。また、 外国語観光パンフレット、ガイドマップは先ほどの7 言語に加えてロシア語対応している。また、2017年 からは観光客からの直接の電話やメールでの相談を受 ける窓口「HAKODATE Tourist Call Center」を開設し ている。電話は英語対応、メールは英語、繁体字、簡 体字にて対応している。 Web サイトや情報発信対応だけでなく直接相談で きる窓口はやはり安心できるものである。また外国人 観光客にとって病気や怪我は非常 に不安な要因であるが、その緊急 時にも対応できる通訳者派遣窓口 「HELP DESK」を2015年から設置 している。有料であるが24時間 対応で対応言語は英語、中国語(繁 体字、簡体字)、韓国語、ロシア語、 タイ語、タガログ語、ミャンマー 語、フランス語の9言語である。 また、2018年からは緊急時の119 番通報時にも多言語通訳サービス を導入しており、対応言語は英語、
中国語(繁体字、簡体字)、韓国語、タイ語、インドネシア語、ネパール語、ヒンディー語、 タガログ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語の12言語である。このように様々な対 応策が外国人観光客にも受け入れられて着実な増加に繋がっている。 ツーリストコールセンター フリーWi-Fi マップ ᴴᴫȝɢɝȾ 函館市は2019年度地域ブランド調査において堂々の第1位であった。地域ブランド調査 は全国約3万人の消費者が国内1,000の市町村の魅力度、イメージ、観光意欲、居住意欲、 産品購入意欲など約80項目にわたって行う調査である。2位の札幌、3位の京都を抑えて の1位である。過去においても2014年からの5年間でも1位が4回、2位が1回と全国 No. 1 のブランド力を誇る。 何故これほどまでに魅力があるのか。幕末から続く西洋文化に培われた固有の雰囲気をも つ町並み、北国が持つ独特のさわやかなイメージ、恵まれた海産物や酪農製品を主とする豊 富な食、朝市の活気、中堅都市の賑わいなど、人が住んで誇りに思う要素に溢れている。 但し、今ある観光資源に満足するだけでなく、より多くの訪問客に満足していただくた めに行政と市民が一体となって誘客活動を推進していることが全国 No. 1のブランド力に繋 がっていると思われる。 今後においても更なるブランド力強化と訪問客数の増加に向けて、国内観光客の冬場の集 客対策、市街地の整備、特に駅前周辺の道路の整備による美しいまちづくりなどの課題に取 り組むことが望まれる。
Վᐎ୫စ ・函館市の観光について(2019年8月、函館市観光部観光企画課) ・外国人観光客の現状(2019年8月、函館市観光部観光企画課) ・函館市元町末広町伝統的建造物群保存地区の概要(函館市 都市建設部まちづくり景観課) ・函館の歴史的町並み(函館市都市建設部まちづくり景観課) ・ 株 式 会 社 ブ ラ ン ド 総 合 研 究 所 ニ ュ ー ス リ リ ー ス(2019年10月21日 )https://news.tiiki.jp/data/ upload/2019_newsrelease1021rewrite.pdf