− 183 − 日本および韓国の少年マンガにおけるオノマトベの対照研究 新ヰ・領域教育専攻 言語系コース(国語) 林ななみ 1. 研究の目的 オノマトペの豊富さは日本語の鞘敷の一つで あり,特にマンガで、は多くのオノマトベが使用 されている。現在,日本のマンガ文化の流行で, 多くの国で日本のマンガが翻?訳されている。オ ノマトベが少なし官吾においては, 日本語で豊 富に使用されるオノマトベをどのように翻訳す るか, という点が問題となり得るため,オノマ トベの対照研究が特に盛んに行われている。 韓国語は, 日本語と同様にオノマトベが豊富 で,その数は日本語よりも多いと言われる(李 2012:271など)。そのため,日本語のマンガが 韓国語に翻訳された場合,オノマトベも韓国語 のオノマトペに翻訳される。韓国語では,日本 語のオノマトベを,他の品詞などで代用して翻 訳する必要がないことなどから,マンガにおけ る日韓オノマトペの対照研究はあまり行われて こなかっ
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4,また,オノマトペ辞典に関しても, 英語,中国語, ドイツ語には, 日本語とのオノ マトベの対照辞典が出版されているが,韓国語 には, 日韓対照オノマトベ辞典のようなものは 柄主しなしL このような点から考えても, 日韓 のオノマトペ比較の研究は遅れていることがわ かる。 そこで本研究では, 日本およひ韓国のマンガ におけるオノマトベの対照研究を行うことにし た。2
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論文の構成 第1
章 はじめに 第2章 先行研究 指導教員 田中大輝 第3章 日本および韓国のマンガにおけるオ ノマトベの対照 第4章 今後の課題 3. 論文の概要 第1
章では,まず,研究の背景として, 日本 のマンガにおけるオノマトペが海外でどのよう に翻訳されているか,また研究対象である韓国 ではどのように翻1
訳されているかにつし、て概観 した。次に, 日本語オノマトベの基礎的事項, 韓国語オノマトベの基礎的事項をまとめ,日韓 オノマトベの辞書比較を行った。 第2章では,本研究に関わる先行研究を3つ 紹介した。田守 (2002) は,オノマトベを慣習 的オノマトベと臨時的オノマトベに二分し,マ ンガに使用されているオノマトベは,慣習的オ ノマトベを代用した臨時的オノマトベが多し、こ とを指摘した。李 (2012) は,日韓少女マンガ における感情を表す擬態語の対照研究を行った。 韓国語のオノマトベは日本語のオノマトベに比 べ,身体音倒立の変化を細かく描写したオノマト ベが多く,活発な母音交替・子音交替が細かい 変化の描写を可能にしていることを明らかにし た。浜野 (2014) は,日本語オノマトペの音が 持っている意味を独自の基準(CV
タイプ,c
v
c
v
タイプ〉から明らかにした。これは,各− 184 − 音がどこに位置するかlこよって意味が異なると したものである。以上の先行研究が本研究の礎 となっている。 第3章では,日本語およひ韓国語のマンガに おけるオノマトペの調査分析を行った。対象と するマンガ