Title
粥状動脈硬化におけるアポトーシスのメカニズムと病態生
理学的意義 - LDLレセプターノックアウトマウスを用い
た検討 -( はしがき )
Author(s)
鷹津, 久登
Report No.
平成9年度-平成10年度年度科学研究費補助金 (基盤研究
(C)(2) 課題番号09670707) 研究成果報告書
Issue Date
1998
Type
研究報告書
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/377
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
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し
が
き
細胞死はネクローシス(necrosis)とアポトーシス(apoptosis)に分類される。心筋細
胞にはアポトーシスはないとされていたが、最近、虚血による心筋細胞死(心筋梗塞)
にネクローシスに加えてアポトーシスもかなり含まれることが報告された。しかし、梗
塞心筋細胞死にアポトーシスが含まれるか否かについては重大な矛盾がある。これまで
梗塞による心筋細胞死をアポトーシスとする報告は全てDNA
fragmentationの生化学
的検索、すなわちDNAladderおよび光顕レベルでのin situ nick endlabeling
(TUNEL)の所見に基づいている。他方、アポトーシスの最も重要な同定法である電顕
による超微形態の観察はアポトーシスではなくネクローシスの像のみが報告されている。
電顕でアポトーシスの心筋細胞がみられない説明としては、アポトーシス心筋細胞は限
局して梗塞組織に存在するため、採取された電顕模本には含まれることが稀なためでは
ないかという説がある。この矛盾を解決するためには、同一心筋細胞で超微形態とDNA
fragmentationを同時に観察する必要がある。そこで、光顕レベルのTUNELで用いて
いるdUTPブロープを用いて免疫電顕を行えば、同一梗塞心筋細胞の超微形態とDNA
fragmentationを同時に観察できると我々は考えた。
以上の背景から、本研究では以下の2点を検討した。
1)アポトーシスの超微形態とDNAfragmentationの関係を明らかにするために電顕
的in
situ nick endlabeling法を開発すること。
2)上記方法を用いて、ウサギの心筋梗塞モデルを対象に心筋梗塞にみられる心筋細胞
のDNA fragmentationが超徴形態的にもアポトーシスを意味するかどうかを明らかに
すること。
研究組織
研究代表者:竹村元三 (岐阜大学医学部附属病院助手)
研究分担者:野田俊之 (岐阜大学医学部講師)
研究分担者:藤原久義 (岐阜大学医学部教授)
研究経費
平成9年度
平成10年度
2、300千円
1、300千円
3、600千円
はしがき
細胞死はアポトーシス(apoptosjs)すなわちprogrammedcelf
deathとネクローシ
スにわかれる.粥状動脈硬化病変ではマクロファージや平滑筋細胞が内膜に集族し,脂
質を貪食した後,死ぬ.その結果放出された脂質はコレステリン結晶となリPlaqueを
形成する.plaqueを取り囲む内膜組織が破裂(rapture)すれば,血栓を形成し心筋梗塞
を生じる.このPJaque
raptureも内膜構成細胞の死によって誘導される.このような
と卜の動脈硬化病変の細胞死はアポトーシスではないかとされる.しかし,動脈硬化巣
でアポトーシスの生ずるメカニズムならびにその病態生理学的意味,すなわちアポトー
シスの冗進は粥状動脈硬化を抑制するか否かは不明である.
近年,マウスの粥状動脈硬化モデルとしてLDLレセプターノックアウトマウスが開発
された.マウスには各種アポトーシス関連因子の抗体がありこれらの関連因子の出現、
消退を観察することができ、またアポトーシスのinhibitorやacceleratorを用いた実
験が可能である.このマウスの粥状動脈硬化モデルを用いれば粥状動脈硬化におけるア
ポトーシスのメカニズムと病態生理学的意味を検討することが可能と思われる.
研究組織
研究代表者:鷹津久萱(岐阜大学医学部講師)
研究分担者:竹村元三(岐阜大学医学部助手)
研究分担者:藤原久義(岐阜大学医学部教授)
(研究協力者:国鳥明久
研究経文
平成9年度
平成10年度
計
2,100千円
1,100千円
3,200千円