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拍動流体糖環の組織灌流への効果 : 新しく開発した乳幼児用体外循環装置を用いた実験的研究

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Academic year: 2021

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146 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

(49) ナガ セ ユウ ゾウ

永瀬裕三(昭和2

医学博士 乙第1127号

平成2年10月19日

学位規則第5条第2項該当)博士の学位論文提出老)

拍動流体循環の組織灌流への効果 「新しく関発した乳幼児用対外循環装置を用いた実験的研究一 (主査)教授 今井 康晴 (副査)教授 門間 和夫,香川 順

論 文 内 容 の 要 旨

目的 特殊技術を必要とする乳幼児の体外循環を,だれで も一定した条件で操作できることを目的としたコン ピュータ制御による体外循環装置を開発し,その装置 による拍動流動体外循環の組織三流効果を定常流動体 外循環と実験的に比較検討した. 対象と方法 雑種犬12頭(8~16kg)を用い,拍動流群をP群(n= 6),定常流群をS群(n=6)とし,体外循環を送血 量10ml/kg/minで120分間行い,その時の血行動態,腎 組織PtCO2,血漿renin活性を測定し両群問の比較検 討を行った.体外循環装置は当施設で開発したロー ラー型拍動流ポンプ(トノクラ社製PSα一120)を使用 し,コンピュータ(NEC PC・9801)を用いて体外循環 を制御した. 結果 体外循環からの離脱は全例可能であった.P群では 体外循環開始後120分でも36.2±2.4mmHgの脈圧が えられた.全身血管抵抗は体外循環の開始後30分でP 群は0,99±0.15mmHg/ml/kg/minから0.66±0,03 mmHg/ml/kg/minに有意(p<0.05)に低下し, S群 では0.99±0.16mmHg/ml/kg/minから0.74±0.09 mmHg/ml/kg/minに低下した.両群間には有意差は なかった.全身酸素消費量は体外循環に伴う変化はな かった.腎動脈流量;は体外循環により両群とも低下し た.S群で減少傾向を示したが有意差はなかった. PtCO2は両群とも体外循環により上昇した. P群での 上昇は少なかったが両三間に有意差はなかった.

PtCO2とPvCO2との差は体外循環開始後30分でP群

が1.9±4.4mmHgから9.2±6.OmmHgに, S群が 0.2±3.7mmHgから15.6±8.7mmHgとなり,S群の 変化に有意差があった(p<0.05).S群では120分後で 21.3±9.9mmHgと増大した.血漿renin活性は,体外 循環三値に対する比でS群で60分後有意(p<0.05)に 上昇した.120分後ではP群が0,91±0.16とS群より 有意に低回(p<0.05)であった.水分・酸塩基平衡に は両寸間に差はなかった. 考察 P群において,脈圧は30~40mmHgが得られ,開発 した体外循環装置によって十分な脈圧が得られたと考 えられた.全身血管抵抗値,全身酸素消費量,腎動脈 流量,腎組織PtCO2において,両群間に有意差は認め られなかったが,P群において腎動脈流量の減少が少 なく,腎組織PtCO2の上昇が少なかったことは組織灌 流において拍動流が有利である可能性が示唆された. 、組織読流の指標の一つと考えられるPtCO2とPvCO2 の差はS群が増大傾向にあり組織灌流に問題のある 可能性が提起された.血漿renin活性でP群が有意に 低値であったことは,P群における腎組織灌流が良い 状態に保持されていることを示すものであると考えら れた. 結論 新しく開発したコンピュータ制御体外循環装置を用 いて安全な体外循環が可能であり,その装置による拍 一756一

(2)

147 動流体外循環において十分な脈圧が確保できた.腎動 脈流量,腎組織PtCO、において拍動流の有用性が示唆 され,血漿renin活性において拍動流の組織灌流にお ける優位性が示された.

論.文審査の要旨

先天性心疾患の外科治療の進歩により,対象となる患者の低年齢化,低体重化が進み,更に新生児期で庵複 合心奇形に対する根治手術が施行される傾向になりつつあるため,長時間の体外循環を安全に維持し得る乳児 期専用の人工心肺装置の開発が求められている. 本研究は,早稲田大学,東京電機大学との共同研究で新しく開発したcomputer制御による乳児用拍動流体 外循環装置を用いて,腎の組織灌流に及ぼす体外循環の影響を,定常流との比較において検討したもので学術 的に価値ある研究である. 主論文公表誌 拍動流体外循環の組織灌流への効果一新しく開発し た乳幼児用体外循環装置を用いた実験的研究一 東京女子医科大学雑誌 第60巻 第4号 315-323頁(平成2年4月25日発行) 副論文公表誌

1)Computer-assisted automatic cardiopu1-

monary bypass system for infants (コン ピュータ補助による乳児用自動人工心肺装 置)

Prog Artif Organs ISAO:918-922,1983

2)12ヵ月未満乳児開心術の補助手段 日小児外会誌 20(5):939-945,1984 3)完全大血管転位症に対するJatene手術後の心

機能

日胸外会誌 33(4):455-460,1985 4)鈍的外傷による心室中隔破裂に対する早期1手 術治験例 日胸外会誌 34(7):1029-1034,1986 一757一

参照

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