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時価で譲渡したものとみなされ所得税が課税され かつ その所得税は相続税の課税価格の計算上被相続人の債務として控除されていることにより 所得税と相続税の負担の調整は済んでいますので この特例の適用は受けられません 2 取得費に加算される金額平成 26 年度の改正前は 相続財産である土地等の一部を譲渡し

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(1)

第十六章 相続財産に係る譲渡所得の課税

の特例

(措法39)

 相続税の課税の対象となった相続財産を、相続又は遺贈(贈与者の死亡により効力の生ずる贈与を

含みます。以下この項において同じ。

)により取得した後一定の期間内に譲渡した場合の譲渡所得の計

算については、相続税額のうち一定の金額を、その譲渡した資産の取得費に加算して、その資産の譲

渡所得金額の計算上控除することができます。これを「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」とい

い、相続税と所得税の負担の調整を図ることを目的として設けられた制度です。

 なお、この特例により譲渡資産の取得費に加算される金額は、従来は、

「譲渡した資産について課さ

れた相続税相当額」とされていましたが、平成5年度の改正により、譲渡した資産が土地又は土地の

上に存する権利(以下「土地等」といいます。

)である場合は、

「土地等について課された相続税相当

額」とされ、譲渡資産以外の土地等について課された相続税相当額も含めて取得費に加算することが

できることとされました。その後、平成26年度の改正により、平成27年1月1日以後は、

「譲渡した土

地等に対応する相続税相当額」とされ、その資産の区分にかかわらず、その譲渡をした資産に対応す

る相続税に相当する金額として計算した金額とすることとされました。また、平成6年度の改正によ

り、この特例の適用期限が延長され、相続の開始があった日の翌日から相続税の申告書の提出期限の

翌日以後3年(改正前は2年)を経過する日までの譲渡について適用されることになりました。また、

平成15年度の改正では相続時精算課税制度の創設に伴う所要の調整のための改正が行われました。

1 特例の適用要件

 この特例は、次に掲げる要件のすべてを満たしている場合に適用できます。

(1) 適用を受けることができる者

 適用を受けることができる者は、相続又は遺贈(死因贈与を含みます。以下「相続等」といいます。

により財産を取得した個人で、その相続等により取得した資産を譲渡した年の12月31日において、確

定している相続税額がある場合、又は、その資産を譲渡した年の12月31日より後に相続税の申告書の

提出期限が到来するため、12月31日現在において確定している相続税額がない場合にあっては、相続

税の申告書の提出期限までに相続税額が確定した場合に適用が受けられます(措通39-1)

 この場合において、農地等の全部の贈与又は非上場株式等の贈与を受けたことにより、贈与税の納

税猶予の特例の適用を受けていた者で、贈与者が死亡したことによってその農地等又は非上場株式等

を相続により取得したものとみなされた者も、適用を受けることができます(措法39①)

(2) 適用が受けられる資産

 相続税の課税価格の計算の基礎に算入された資産で、その相続等に係る被相続人の死亡の日の翌日

からその相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年を経過する日までの間に譲渡された資産につい

て、この特例の適用が受けられます。

 この場合の資産には、次のものが含まれます。

イ 上記(1)により相続により取得したものとみなされた農地等又は非上場株式等

ロ 相続等により財産を取得した者が、その相続等の被相続人から、相続開始前3年以内に贈与を受

けた財産で相続税の課税価格に加算されたもの

ハ 相続時精算課税の適用を受けた贈与財産で相続税の課税価格に加算されたもの

 ただし、相続(限定承認をしたものに限ります。

)又は包括遺贈(限定承認をしたものに限ります。

により取得した財産については、被相続人又は遺贈者について、所得税法第59条第1項の規定により

(2)

時価で譲渡したものとみなされ所得税が課税され、かつ、その所得税は相続税の課税価格の計算上被

相続人の債務として控除されていることにより、所得税と相続税の負担の調整は済んでいますので、

この特例の適用は受けられません。

2 取得費に加算される金額

 平成26年度の改正前は、相続財産である土地等の一部を譲渡した場合の譲渡所得の金額の計算上、

取得費に加算して控除できる金額は「その者が相続したすべての土地等に対応する相続税に相当する

金額」とされていましたが、平成26年度の改正により、平成27年1月1日以後に開始する相続又は遺

贈により取得した資産の譲渡については、

「その譲渡をした土地等に対応する相続税に相当する金額」

とされました。

 これにより、相続財産を譲渡した場合におけるその譲渡をした資産の譲渡所得の金額の計算上、本

制度により取得費に加算される金額は、その資産の区分にかかわらず、その譲渡をした資産に対応す

る相続税に相当する金額として計算した金額とすることとされました(措法39①)

(1) 取得費に加算される金額の計算方法

 取得費に加算される金額は、次の①に掲げる相続税額に②に掲げる割合を乗じて計算した金額とな

ります。ただし、その計算した金額が、その資産の譲渡所得に係る収入金額から本制度の適用がない

ものとした場合のその資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額を控除した残額に

相当する金額を超える場合には、その残額に相当する金額とし、その収入金額がその合計額に満たな

い場合には、その計算した金額は、ないものとされます(措令25の16①)

① 譲渡をした資産の取得の基因となった相続又は遺贈に係るその取得をした者の相続税法の規定に

よる相続税額で、その譲渡の日の属する年分の所得税の納税義務の成立する時(その時が、その相

続税申告書の提出期限内における相続税申告書の提出の時前である場合には、その提出の時)にお

いて確定しているもの

② ①に掲げる相続税額に係る①に規定する者についての相続税法第11条の2《相続税の課税価格》

に規定する課税価格(同法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》又は第21

条の14《相続時精算課税による相続税額》から第21条の18までの規定の適用がある場合にはこれら

の規定により課税価格とみなされた金額とし、同法第13条《債務控除》の規定の適用がある場合に

は同条の規定の適用がないものとした場合の課税価格又はみなされた金額とします。

のうちにその

譲渡をした資産のその課税価格の計算の基礎に算入された価額の占める割合

(注1) 上記①の相続税法の規定による相続税額は、同一の被相続人(租税特別措置法第70条の6第1項《農地 等についての相続税の納税猶予等》に規定する被相続人をいいます。)からの相続又は遺贈による財産の 取得をした者のうちに同条第1項の適用を受ける者がある場合には、同条第2項に規定する納付すべき相 続税の額とされ、相続税法第20条《相次相続控除》、第21条の15第3項《特定贈与者からの相続又は遺贈 により財産を取得した者の相続時精算課税に係る贈与税の税額の控除》又は第21条の16第4項《特定贈与 者からの相続又は遺贈により財産を取得しなかった者の相続時精算課税に係る贈与税の税額の控除》の規 定により控除される金額がある場合には、相続税法の規定による相続税額又はその納付すべき相続税の額 にその金額を加算した金額とし、同法第19条《相続開始前3 年以内に贈与があった場合の相続税額》の規 定の適用がある場合には、同条の規定により控除される贈与税の額がないものとして計算した場合のその 者の納付すべき相続税額に相当する金額とするとされています。なお、国税通則法の附帯税に相当する金 額は除くこととされています(措法39⑥、措令25の16①③)。 (注2) 上記①の相続税額は、納税義務の成立する時後において、その相続税額に係る相続税につき修正申告書 の提出又は国税通則法第24条若しくは第26条に規定する更正があった場合には、その申告又は更正後の相 続税額とされます(措令25の16②)。 (注3) 上記の(注2)の場合においては、既に取得費加算の特例を適用して申告した資産の譲渡に係る譲渡所 得について修正申告又は更正後の相続税額又は異動後の課税価格の合計額を基礎として取得費に加算す

(3)

べき金額を再計算することになります。この場合、税務署長は、その譲渡所得について修正申告書の提出 がある場合を除き、国税通則法第24条又は第26条の規定により更正をすることになりますが、国税通則法 第70条《国税の更正、決定等の期間制限》に規定する更正をすることができる期間を超えて更正すること はできません(措通39-10)。 (注4) 相続税の課税価格(相続税法第19条又は第21条の14から第21条の18までの規定がある場合には、これら の規定によりその課税価格とみなされた金額をいいます。)の計算の基礎に算入された資産を同一年中に 2以上譲渡した場合の(1)の規定により計算される譲渡資産に対応する部分の相続税額は、その譲渡をし た資産ごとに計算しますので、たとえ、譲渡した資産のうちに譲渡損失の生じた資産があり、その譲渡損 失の生じた資産に対応する部分の相続税額をその資産の取得費に加算することができない場合であって も、その相続税額を他の譲渡資産の取得費に加算することはできません(措通39-5)。 (注5) 相続税の課税価格の計算の基礎に算入された資産の譲渡につき、所得税法第58条《固定資産の交換の場 合の譲渡所得の特例》又は租税特別措置法第33条、第33条の2、第35条第1項《居住用財産の譲渡所得の 特別控除》(同条第3項の規定により適用を受けた場合に限ります。)、第36条の2、第36条の5、第37条、 第37条の4若しくは第37条の5《収用等の場合及び居住用財産の買換え等の特例、特定事業用資産の買換 え等の特例、既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え等の特例》(以下 「交換の特例等」といいます。)の規定の適用を受けた場合において、その資産のうちの一部について譲 渡があったものとされる部分又は同法第35条第3項の規定の適用対象とならない部分があるときは、取得 費に加算される金額は、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に掲げる算式により計算した金額を(1)の② の算式の分子の金額とみなして計算した金額になります(措通39-6)。 イ 交換差金等がある交換について所得税法第58条の規定の適用を受けた場合 取得した交換差金等の額 譲渡資産の相続税の課税価格の計 算の基礎に算入された価額(以下 「相続税評価額」といいます。) ×取得した交換 差 金 等 の 額+ 交換取得資産 の 価 額 ロ 収用等による資産の譲渡又は特定資産の譲渡について措置法第33条、第36条の2、第36条の5又は第 37条の5の規定の適用を受けた場合 譲渡資産の譲渡 による収入金額- 代替資産又は買換 資 産 の 取 得 価 額 譲渡資産の相続税評価額 × 譲渡資産の譲渡による収入金額 ハ 交換処分等による譲渡について措置法第33条の2第1項の規定の適用を受けた場合 取得した補償金等の額 譲渡資産の相続税評価額 × 取得した補 償金等の額+ 交換取得資産 の 価 額 ニ 特定資産の譲渡について措置法第37条又は第37条の4の規定の適用を受ける場合 譲渡があったものとされる 部分に対応する収入金額 譲渡資産の相続税評価額 × 譲渡資産の譲渡による収入金額 ホ 相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋又はその敷地等の譲渡につき措 置法第35条第3項の規定の適用を受けた場合 譲渡資産のうち同項の規定の適用対象 とならない部分に対応する収入金額 譲渡資産の相続税評価額 × 譲渡資産の譲渡による収入金額 (注6) 代償金を支払って取得した相続財産を譲渡した場合におけるこの特例の規定により譲渡資産の取得費 に加算する相続税額については、次の算式により計算するものとされています(措通39-7)。 B 譲渡をした資産の相 続税評価額 B - 支払代償金 C ×A+C 確定相続 税額 × その者の相続税の課税価格(債務控除前)A ※ 「確定相続税額」とは、(1)の①に掲げる相続税額をいい、(1)の②に規定する場合にあっては、 同②の規定による相続税額をいいます。 (注7) 譲渡所得の基因となる株式(株主又は投資主となる権利、株式の割当てを受ける権利、新株予約権(新

(4)

投資口予約権を含みます。)及び新株予約権の割当てを受ける権利を含みます。以下(注7)において同じ。) を相続等により取得した個人が、その株式と同一銘柄の株式を有している場合において、本章の特例適用 期間内に、これらの株式の一部を譲渡したときには、その譲渡については、相続等により取得した株式の 譲渡からなるものとして、本章の規定を適用することができます(措通39-12)。

(2) 第二次相続人が第一次相続に係る相続財産を譲渡した場合の取得費加算額の計算

 相続等により財産を取得した個人のうち取得費加算の特例の適用を受けることができる者(以下

(2)において「第一次相続人」といいます。

)について、その特例の適用が受けられる期間(以下(2)

において「特例期間」といいます。

)内に相続が開始した場合において(以下(2)においてその相続を

「第二次相続」といいます。

、その第二次相続により財産を取得した相続人又は包括受遺者(以下(2)

において「第二次相続人」といいます。

)が特例対象資産(第一次相続人の相続税の課税価格の計算の

基礎に算入された譲渡所得の基因となる資産をいいます。以下(2)において同じ。

)を第一次相続(第

一次相続人が特例対象資産を相続等により取得したときの相続をいいます。以下(2)において同じ。

に係る特例期間内に譲渡した場合には、第一次相続人が死亡する直前において取得費に加算できる金

額(以下(2)において「第一次限度額」といいます。

)を第二次相続人が承継しているものとみなして

取得費加算の特例を適用して差し支えないものとされます(措通39-11)

① 上記の場合において、本章の規定により譲渡した特例対象資産の取得費に加算する金額は、次の

算式により計算した金額とされます。

C 譲渡した特例対象資産に係る取得費加算額 =A× B (注) 算式中の符号は、次のとおりです。  Aは、第二次相続人の適用限度額をいい、次の計算式1により算出した第一次限度額を基に、次の計算式 2により算出します。 (計算式1) 第一次相続に係る特例対 象資産の価額の合計額      第一次相 続に係る 相続税額 × 第一次相続に係る相続税 の課税価格(債務控除前)      - 既に適用を 受けた取得 費加算額 =第一次 限度額 (計算式2) 第二次相続人の第二次相続に係る相続税 の課税価格の計算の基礎に算入された特 例対象資産の価額の合計額 第一次 限度額×第二次相続に係る相続税の課税価格の計 算の基礎に算入された特例対象資産の価 額の合計額 =第二次相続人の適用限度額  Bは、第二次相続に係る相続税の課税価格の計算の基礎に算入された特例対象資産の価額の合計額  Cは、第二次相続に係る相続税の課税価格の計算の基礎に算入された特例対象資産である譲渡資産の価額

② 相続税の申告義務がないことなどにより、その第二次相続に係る相続税の申告書の提出がない場

合における上記①の計算は、その第二次相続に係る相続税の課税価格の計算の基礎に算入すべき特

例対象資産の価額を基に行うものとされます。

③ その特例対象資産は、第二次相続人が第二次相続により取得した資産でもあることから、取得費

加算額の計算に当たっては、第一次相続に係る金額を基として行うか、又は第二次相続に係る金額

を基として行うかは、譲渡した特例対象資産ごとにその資産を譲渡した第二次相続人の選択したと

ころによります。

(注) 措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第7項の規定により、同条第1項に規定する課 税価格の計算の基礎に算入された資産には、相続又は遺贈による当該資産の移転につき所得税法第60条の 3第1項《贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例》の規定の適用を受けた資産 は含まれませんが、同項の規定の適用を受けた資産であっても、次に掲げるものは、措置法第39条第1項 に規定する課税価格の計算の基礎に算入された資産に含まれます(措通39-14)。

(5)

   ① 所得税法第60条の3第4項ただし書《所得税法第60条の3第1項の規定の適用を受けた資産の取得価 額の付替計算の不適用》の規定の適用を受ける次に掲げる有価証券等 イ 同条第1項の規定の適用を受けた被相続人に係る相続の開始の日の属する年分の所得税について 確定申告書の提出及び決定がされていない場合における有価証券等 ロ 当該相続の開始の日の属する年分の譲渡所得等の金額の計算上有価証券等の当該相続の時におけ る価額に相当する金額が総収入金額に算入されていない当該有価証券等 ハ 同条第6項前段《受贈者等が帰国をした場合等の課税の取消し》(同条第7項の規定により適用す る場合を含みます。)の規定の適用があった有価証券等 ※ 当該有価証券等の譲渡をした日以後に所得税法第60条の3第6項前段の規定の適用があったこ とにより、同法第151条の3第1項《非居住者である受贈者等が帰国をした場合等の修正申告の特 例》の規定による修正申告書の提出又は同法第153条の3第1項《非居住者である受贈者等が帰国 をした場合等の更正の請求の特例》の規定による更正の請求に基づく更正があった者は、措置法第 39条第4項第2号の規定により、当該修正申告書の提出又は更正があった日の翌日から4か月を経 過する日までに更正の請求をすることにより、同条第1項の規定を適用することができます。    ② 所得税法第60条の3第4項本文の規定が適用されないこととなった有価証券等 ※1 「所得税法第60条の3第4項本文の規定が適用されないこととなった有価証券等」については、 所得税基本通達60の3-4《国外転出をする場合の譲渡所得等の特例に関する取扱いの準用》を参 照してください。 ※2 当該有価証券等の譲渡をした日以後に遺産分割等の事由が生じたことにより、所得税法第151条 の6第1項《遺産分割等があった場合の修正申告の特例》の規定による修正申告書の提出又は同法 第153条の5《遺産分割等があった場合の更正の請求の特例》の規定による更正の請求に基づく更 正があった者は、措置法第39条第4項第3号の規定により、当該修正申告書の提出又は更正があっ た日の翌日から4か月を経過する日までに更正の請求をすることにより、同条第1項の規定を適用 することができます。

3 確定申告後に相続税額が異動した場合

(1) 加算額の再計算をする場合

 取得費加算の特例の適用を受けたのち、相続税額について再調査の請求に係る決定及び審査請求に

係る裁決又は判決により異動が生じた場合は、異動後の相続税額を基礎として取得費に加算すべき金

額の再計算を行います(措令25の16②、措通39-9)

(注1) 上記の場合において、税務署長は、その譲渡所得について修正申告書の提出がある場合を除き、国税通 則法第24条又は第26条の規定により更正をすることになりますが、国税通則法第70条に規定する更正をす ることができる期間を超えて更正することはできません(措通39-10)。 (注2) この特例の適用を受けた個人が相続税法第32条の規定による更正の請求を行ったことにより相続税額 が減少した場合において、その相続税額が減少したことに伴い修正申告書を提出したこと又は更正があっ たことにより納付すべき所得税の額(※)については、所得税に係る国税通則法第2条第8号に規定する 法定納期限の翌日からその修正申告書の提出があった日又はその更正に係る同法第28条第1項に規定す る更正通知書を発した日までの期間は、同法第60条第2項の規定による延滞税の計算の基礎となる期間に 算入しません(措法39⑨)。 ※ 上記の納付すべき所得税の額は、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれに掲げる金額が限度となり ます(措通39-15)。 イ 相続税法第32条に掲げる事由以外の他の相続税に係る事由による相続税額の異動に伴う所得税の 額の異動がある場合 次の◯イ又は◯ロのうちいずれか低い金額 ◯イ 所得税の修正申告書を提出したこと又は更正があったことにより納付すべき所得税の額(以下 「所得税の修正申告等により納付すべき所得税の額」といいます。) ◯ロ 当該他の相続税に係る事由がないものとして計算される「納付すべき所得税の額」 ロ 「納付すべき所得税の額」の異動以外の他に所得税に係る事由による所得税の額の異動がある場合   次の◯イ又は◯ロのいずれか低い金額

(6)

◯イ 所得税の修正申告等により納付すべき所得税の額 ◯ロ 当該他の所得税に係る事由がないものとして計算される「納付すべき所得税の額」 ハ 相続税法第32条に掲げる事由以外の他の相続税に係る事由による相続税額の異動に伴う所得税の 額の異動があり、かつ、「納付すべき所得税の額」の異動以外の他の所得税に係る事由による所得税 の額の異動がある場合 次の◯イ又は◯ロのいずれか低い金額 ◯イ 所得税の修正申告等により納付すべき所得税の額 ◯ロ 当該他の相続税に係る事由及び当該他の所得税に係る事由がないものとして計算される「納付す べき所得税の額」

(2) 加算額の再計算をしない場合

 資産の譲渡の日の属する年の12月31日又はその資産の取得の基因となった相続若しくは遺贈に係る

相続税の申告書の提出期限のうちいずれか遅い日を経過した後に行われた相続税の申告又はその遅い

日を経過した後に行われたその相続等に係る相続税の決定に対する修正申告書の提出又は更正があっ

た場合については、相続税額に異動が生じても加算額の再計算は行いません(措通39-8)

 2の(1)に規定する課税価格の計算の基礎に算入された資産の譲渡について2の(1)の規定を適用

することにより、

その譲渡をした者のその譲渡の日の属する年分の所得税につき所得税法第153条の2

《国外転出をした者が帰国をした場合等の更正の請求の特例》第1項各号に掲げる場合に該当するこ

ととなる場合には、それぞれ次の①~③に定める日まで税務署長に対し、更正の請求をすることがで

きます(措法39④)

資産の譲渡をした日の属する年分の確定申告期限の翌日から相続税申告期

限までの間に相続税申告書の提出(以下「相続税の期限内申告書の提出」

といいます。

)をした者(確定申告期限までに既に相続税申告書の提出をし

た者及び当該相続税の期限内申告書の提出後に確定申告書の提出をした者

を除きます。

相続税の期限内申

告書の提出をした

日の翌日から2か

月を経過する日

資産の譲渡をした日以後に相続又は遺贈に係る被相続人(包括遺贈者を含

みます。

)の相続の開始の日の属する年分の所得税につき所得税法第60条の

3《贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得の特例》第6

項前段の規定の適用があったことにより、同法第151条の3《非居住者であ

る受贈者等が帰国をした場合等の修正申告の特例》第1項の規定による修

正申告書の提出又は同法第153条の3《非居住者である受贈者等が帰国をし

た場合等の更正の請求の特例》第1項の規定による更正の請求に基づく国

税通則法第24条又は第26条の規定による更正(その請求に対する処分に係

る不服申立て又は訴えについての決定若しくは裁決又は判決を含みます。)

があった者

修正申告書の提出

又は更正があった

日の翌日から4か

月を経過する日

資産の譲渡をした日以後にその相続又は遺贈に係る被相続人(包括遺贈者

を含みます。)の相続の開始の日の属する年分の所得税につき所得税法第

151条の6《遺産分割等があった場合の修正申告の特例》第1項に規定する

遺産分割等の事由が生じたことにより、同項の規定による修正申告書の提

出又は同法第153条の5《遺産分割等があった場合の更正の請求の特例》の

規定による更正の請求に基づく更正があった者

修正申告書の提出

又は更正があった

日の翌日から4か

月を経過する日

4 この特例の適用を受けるための申告手続

 この特例の適用を受けるためには、資産を譲渡した日の属する年分の確定申告書又は非居住者への

相続等の場合のみなし譲渡特例取消しの場合に提出される修正申告書(所得税法第151条の4《相続に

より取得した有価証券等の取得費の額に変更があった場合等の修正申告の特例》第1項の規定により

(7)

提出するもの)に、その適用を受けようとする旨を記載するとともに、次に掲げる書類を添付して、

その提出期限内に納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(措法39②、措規18の18①)

① 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)

② 相続の開始があった日及びその相続に係る相続税の申告書を提出した日、その譲渡資産の取得費

に相当する金額に加算する金額の計算等の明細書、相続税額、課税価格の資産ごとの明細等(相続

財産の取得費に加算される相続税の計算明細書(616ページ)参照)

 このように相続財産に係る譲渡所得の課税の特例は、申告を要件として認められることになってい

ます。しかし、確定申告書を提出しなかったこと、又は確定申告書に所要事項の記載若しくは必要な

書類の添付がなかった場合でも、確定申告書を提出しなかったこと等について税務署長においてやむ

を得ない事情があると認められたときは、この特例の適用が受けられます(措法39③)

参照

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