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容量法による水蒸気吸着測定技術め改善(第2報)

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(1)

NDC 431.87

容量法による水蒸気吸着測定技術め改善(第2報)

三 浦 和 久・谷 岡

(昭和56年4月30日受理)

Improvement in the Technique of the Volumetric Water−Vapour Adsorption Measurement (Part 2)

Kazuhisa MivRA and Mamoru TANIoKA

(Received April 30, 1981)

 In the application of the method proposed in the previous papers to real water−vapour adsorption measurements it has been found to be confronted with a few difficulties as follows :

1) lt takes long time to determine a full absorption isotherm.

2) Severa! samplings are indispensable to obtain a fuli adsorptien isotherm so that the measurement will be at−

 tended with sampling errors.

3)  lltLe cha.nges.. in the surface properties of the sample may be involved in consequence of the repetition of  ad$orptien/desorption cycles.

So in this paper, the authors give the new method based on the conventional volumetric method, which has the blank test as an improvement to determine the full adsorption isotherm of water−vaper on the used grease and the used oil.

By means of this method the precise and accurate adsorptien isotherm of water−vapour on the zinc oxide powdery sample is obtained without the above−mentioned difficulties.

1.緒

 著者らは,先に,容量法吸着装置の活栓部に使用されて いる種々のグリースならびにオイルマノメーター作動オイ ルが水蒸気をその圧力に依存して吸着あるいは脱離するた め,水蒸気吸着量の測定に大きな系統的誤差が生じること

を確認した1,2)。

 ζのような情況を改善するため,従来の容正法吸着測定 を多重間接測定システム3)として捉え,誤差論的に評価し 直し,これに基づいて,より精確な測定方法を提案した が,この方法では,1つのfull adsorption isothermを測 定する.ために,①従来の,連続的にdoseを加えて行く方 法に比較して数十倍にも及ぶ時間を要する,②1つのサン プリングでは全圧力領域にわたる吸着量を測定できないた め,測定の中途で何回かサンプリングし直さなければなら ず,このために吸着媒試料の不均一性等に起因する誤差が 不可避的に伴う,③吸着媒表面への繰り返し吸着がその表

面状態の改質を誘起する可能性があるかも知れない,の以 上3点が問題になり,その実用化への障壁となっていた。

そこで,著者らは,比較的短時間でfull adsorption iso−

thermが測定可能であるという利点を持ちながらも,その 累積的手法のゆえに高圧側での測定精度が落ちる恐れがあ るとして,一旦は退けた従来の方法に再検討を加え,新た にこの方法に対応するblank testを測定システム中に導入 した。この改善によって,吸着八田のグリース塗布部なら びにマノメーター作動オイルへの永蒸気のfull adsorption isothernを得ることができるようになり,従来の方法を用 いても,試料吸着媒への吸着量と系内グリースおよびオイ ルへの吸着:量との分離が全圧力領域にわたって可能になっ

た。

2.装置の概要ならびに測定方法

容量法吸着測定装置は,先報1・2)で使用したものと全く 同一のものであるので詳細に触れないことにする。.

(2)

津山高専紀要第19号(1981)

今回は,著者らの用いている各種真空材料,とり分けグ リースとマノメーター作動オイルについて最も水蒸気吸着

能力の小さなものを選ぶ意味もあって,Table 1および Table 2に挙げた材料を適時交換して使用した。

Table 1 Characteristics Qf the used vacuum−greases.

Silicone−grease  SH−111 Shori high−vacuu皿    grease

Apiezon L

ulti皿ate pressure*

  (Torr)

2×10−6

10−6

10−6

water−vapour adsorbability

   ( × 10−5 mole)

above 3.50

2. 20

1. 65

re皿arks obtained from Dow−Corning Co.

obtained from

Showa−Rikagaku Co., Ltd.

*) at room temperature

 Table 1には,グリースの名称,最高到達真空度ならび に25[。C]で,20.2[Torr]の平衡水蒸気圧(ちなみに,25

[。C]の飽和水蒸気圧は23.8[Torr]である)においての,

著者らの測定した水蒸気吸着量を示している。.

 シリコーン・グリースは,一般には,耐久力が大きく,

油への溶解性,粘度の温度依存性ともに小という4),すぐ れた特性を持つものであるが,Table 1に挙げたシリコー ン・グリース(これはDow Corning Co.の製品を東レ・シ

リコーンK.K.が代理市販しているものである)の水蒸気吸 着能力は3っの中で最高であり,これを用いる場合には,

吸着媒試料の表面積によっては最大±50%程度:のばらつき

を算出吸着量に与える結果になる恐れのあることは先報2)

でも論じた所である。昭理高真空用グリース(昭和理化学 機械K:.K:.製)およびApiezon Lグリースは,いつれも鉱油 系で,生ゴムとワセリンまたはタールの分溜物によって調 製されているものである。Apiezon Lを用いた場合の最高 到達真空度に関しては資料が見当らなかったが,著者らの 測定で8.0×10−6[Torr]まで到達可能であることを確認

している。これらのグリースの諸特性を考慮して,著者ら はApiezon Lを最も水蒸気吸着測定に適したグリースとし

げへあ  ひ  もい

し越!リアこO

Table 2 Characteristics of the used manometer−oils.

\.。躍臨

Lion A

Electron B2

Electron B

alkylnaphthalen・e

distilled portions from mineral oil

ultimate pressure   (Torr)

specific gravity

ca.1×1O−6(160C)s)

2. 1 × 10−6 (210C) s)

2・1x10−6(210C)5)

O. 902

O. 872

O. 869

water−vapour adsorbability

(×10−5mole)

2, 65

1. 50

1.95

re皿arks

side chain carbon; 16A.18,6)

Diffusion pump oil A  Lion Fat cfli Oi! Co., Ltd.

tciffusion pump oil B2, B Sodenshi Co., Ltd.

 Tabl 2には, Tabl 1とほぼ同要領にて,オイルマノメ ーター作動オイルについての各種特性を示している。Lion Aはライオン油脂工業K.K製,エレクトNンB, B2の2つ のオイルはどちらも宗電子工業K:K製である。Table中,

比重と水蒸気吸着量(Table 1のものと同条件)について は著者らの測定による。この調査の結果。エレクトロンB2 オイルをマノメーター作動オイルとして使用することにし

た。

 容量法で従来から行なわれている吸着量の測定は,吸着 媒試料に連続的に吸着剤のdoseを加えて行くことによって 行なわれ,ある平衡圧での吸着量は累積的に求められるよ

うになっている。この方法の具体的な操作手順は,先報2・

7)ならびに多くの実験書B,9)に記載されており,ここでは 省略したいが,水蒸気を吸着剤とする場合にこの方法で得

られるadsorption isothermは,試料とグリースおよびオ イルへの水蒸気の同時吸着に相当するものであって試料の みへのものではない(以後,本報告において,試料,グリ ース,オイルの3者へのfull adsorPtion isothermを測定 する実験をA測定と略称する)。著者らの提案する新しい 形のblank testは,このときのグリースおよびオイルへ の水蒸気吸着量を求める操作(以後,本報告において,.こ のblank・testをB測定と略称する)であり.,この結果水蒸

(3)

容量法による水蒸気吸着測定技術の改善(第2報) 三浦・谷岡

気のグリースおよびオイルへのfu11 adsorption isotherm を知ることができる所に,その意義を有するものである。

したがって,.その操作手順ならびに条件は,先行したA測 定と全く同様で,ただ試料吸着媒の入っていない空の試料 管に水蒸気をdoseして行く所が異なるのみである。

 また,試料吸着媒の推気,試料の表面積測定等は先報1,7)

と全く同条件で行なっている。

3.実験結果ならびに考察

3.1. 界面まで含んだ相律による検討

 第2項で具体的に述べた著者らの方法は,界面まで考慮 した相律1。)によっても支持される。S. Ross等によれば,

界面を考慮に入れた相律は次式によって表わされる。

    P−t−F=C十2÷i

XIOS 20

︵oるε︶で8τ8カくコ◎∈噌   ー15  0

5

at 2ss.2K

ここで,P, FおよびCは元来の意味を持つものであり,

iが界面の数を表わしている。

A測定では,成分の数Cは水蒸気,試料吸着媒,グリース ならびにオイルの合計4であり,相については,水蒸気の 気相,試料吸着媒の固相,グリースの固相,オイルの液 相,かつ水蒸気と試料吸着媒との界面における吸着相,水 蒸気とグリースとの界面および水蒸気とオイルとの界面に おけるそれぞれの吸着相の合計7つの相があり,P=7と なる。界面の数iについては,水蒸気と試料吸着媒とで形 成される界面,同様にして水蒸気とグリースおよびオイル

とで形成される2つの界面の合計3つとなる。したがっ て,上式よりF=2すなわち温度と圧力とが決まれば系の 状態が決まる。換言すれば,各吸着媒への水蒸気吸着量が 決まることになる訳である。

        次に,A測定と同一の条件で行なうB測         定では,同様に考えて,C・=3,P=5,

 o  O 2 4 6 8 10 12 14 16 18

         Equili brium pressu陀(Tbrr)

Fig.1 Adsorption isotherm of water−vapour on the grease and the oil    under the condition of one dose in 20 minutes at 298K.

   O or  e points; on Silicone−grease, [] or 一 points; on Apiezon    L grease.

   In the both cases, Electron B2 is used as the manometer oil. Sili−

   cone grease is found to adsorb rnuch more water−vapour than    Apiezon L grease, and that grease is improper to the usage in    water−vapour adsorption measurements.

      9ti1

       0/!

       9/fo       .9/e       A       ノ       /8/o

.4ごンノA〈

i=2となる。したがってこの場合も上 式からF・・ 2となり,温度と圧力が決ま れば,それぞれの吸着媒すなわちグリー スとオイルへの水蒸気吸着量は決まるこ とになる。

以上のことから,試料,グリースおよび オイルへの水蒸気のfull adsorption iso・

thermより,グリースおよびオイルへの 水蒸気のfull adsorPtion isothermを差

し引けば,原理的に試料のみへの水蒸気 のfull adsorption isothermカs得られる

ことが支持される。

 3.2.Blank testの結果と実際の運用  Fig.1には,吸着山内の各活栓部にシ リコーン・グリースを塗った場合と,そ れに替えてApiezon Lを用いた場合につ いて,それぞれB測定を行ない,得たと ころのグリースおよびオイルへのfull adso「Ption isothermを示す。どちらの場 合もマノメーター作動オイルはエレクト

ロンB2である。この図が示す通り,シリ コン・グリースは多量の水蒸気を吸着す るため,このものの使用は避けた方が望 ましい。すでに第2章で述べたように,

著者らの装置ではApiezon Lを用いてお り,以下では,このApiezoロしについて の調査結果のみを記すことにする。

 Fig・2は, Apiezon しについて,そC1?

塗り替え,dosingの回数およびdose・dose 間の時間(これはA測定では吸着平衡時

(4)

津山.高専紀要第19号(1981)

︵o酬oE︶

 Xlo5 20

15

 10芒コOF司   5で8﹂9紹く

at 298.2 K

一.ptrL−ecp.esptreo[rbsPAC!Cb

    二

一IPts pm

oLg91ee E::=二一_一_⊥_一__一_一_L」

  O 24 6 8 10 12 14 16 18

      Eicluitibrium pressure ( Torr )

Fig.2 influence of the grease−recoating and the dosing interval upon    the adsorptiQn isotherm of water−vapour on Apiezon L and Elec−

   tron B2.

   A or [] points; before the  grease−recoating under the condition    of one dose in 20 minutes. e or M points; after the grease−

   recoating under the same condition as before the recoating.

   O or V points form the isotherms under the condition of one    dose in 40 minutes.

   According to these data, no significant difference is observed    and the isother皿is found to be reproducible.

間に対応する)等の条件の変化が,その水蒸気のfull ad・

so「Ption isothermに及ぼす影響を示したものである。

この調査の結果,グリースの塗り替えの前後でisotherm はほとんど変化せず,またdoseにかける時間の長短もiso−

thermに影響しないことが確認された。

 著者らは,B測定で得たグリースおよびオイルへの水蒸 気のfull adsorption isothermを実際に運用するた.めに,

そのisother皿曲線が平衡圧の関数として表現され得ると 考え,吸着量を圧力についての多項式で近似している11)。

ただし,.isothermの形状は,各圧力領域で微妙に変化して いるので,全圧力領域にわたって1つの関数で近似するこ とは適切でなく,幾つかの分割領域について近似すること

が望ましい。

 試料吸着媒への真の水蒸気吸着量は,

このようにして決めた圧力の多項式に,

そのときの平衡圧を代入して得たグリー スおよびオイルへの吸着量を,A測定で 求めた吸着量より差し引くことによって 得られ,最終的に試料への水蒸気のfUll adsorPtion isothermが得られる。

 この多項式近似は,偏に電子計算機の 賜物であり,さらに決定した多項式を記 憶させ,任意の圧力での吸着量を即座に 出力させることを可能にしたのは,偏に 関数電卓(著者らはシャープE L5100を 使用)の発達による所大であることを付 記しておく。

 3.3。この方法の実用性の検証  著者らが先報1・2)で提案した方法は,

グリースとオイルの影響を除き,多重間 接測定システムとしての容量法吸着測定 においての精度と正確さを維持すること に主眼点を置いたものであったが,この 方法に従う場合は,1っのfull adsorp・

tion isothermを得るのに多数回の吸着・

脱離を同一の試料に対して行なわねばな らず,吸着母野によっては水分子の繰り 返し表面衝突による表面状態の経時変化 が誘起される場合もあり得るということ については全く考慮していなかった。そ こで,著者らは一旦退けた従来からの方 法に再検討を加え,新たに,この従来の 方法と全く対応するblank test(B測定)

を考案し,結局,Fig.3に示すような多 重間接測定システムとして捉え直すこと にした。この方法が先報1・2)で示した方 法と本質的に異なる所は,先報での方法はisotherm上の

1点を1回の測定で求めていたのに対し,この方法は1回 の測定でfull adsorption isothermを得ることが可能であ るとした点にある。しかも,Fig.2が示すところによれ ば,B測定は,常にA測定後に行なう必要はなく,適切に 行なえば良いことも判明しており,先報で提案した方法よ

りもはるかに省力化されたものとなっている。

 今回提案した方法と,先報で提案した方法とで,それぞ れ独立に測定した酸化亜鉛粉末上への水蒸気のsecond ad−

sorption isothermをFig.4として示す。

この図より明らかなように,両方法によるisothermは,こ の圧力領域で充分に一致していると云える。このことは,

(5)

容量法による水蒸気吸着測定技術の改善(第2報).三浦・谷岡

Indtrect measuTement or the dead    volume Vdo.

DSrect measurement er pressure Pi and letthand mentscus dep.

ression蹴(.叫co閥t・, Vi貫va瞬 rieble ). 

Pi(Vi手HまS÷Vdo)電聡RT

   ぜ ユ ロロもユロロ ゆまロソほ

Indirect measurement of the volume   ot the sampXe tube Vde.

1)trect meaeurement ef preesure Pi and ユefもha皿d m日ni8cu5 dOP−

ression肚 (叫co廻七., Vi;▼乳一 . ri旦big )●

Pi(Vi寺His+VdoやVdεゆ言晦RT

Evaluation of Vds

n{1エアgot mea5uτemθn七 〇f tho 肌塞PP噛 Hemontal vo1㎜o V8up.

工hdireCt mβa5urome孔t of 七hg aO昌or−

垂箔禔B斌 i80thgr曲10f鵬ter讐vaPOU『 on 狽?U 区rea50 and tho oi1●

@       (B一凹gasur。皿・夏の D孟rect moa5uroπ旧nt of prg88囎9

o↓ and ■of七haud mθni8cu8 dgPで9−

T610鳳 肚 ( n3con8t., V18varia−

b撃潤@ 9

D吐τect mea8uremerl七 〇f pro55U冨 9 モ?≠獅№〟@due to tho adsorp七ion

@ ( Vi寺Vdo一一一r■φVi+Vdo乎V8up ) Pi(VユやHオS千Vdo十V8uP)冨nRT

Thg Oquatio皿 of tho 5tato

@     of a ga3

㎞ユua七ion of V3up

  α■uation of tho full ad50η一 狽ワ。 加oth白rm

Po工yロ。囮1nal epproximatton

■ndirgot mθa8辱remg睡む of thθ ad50や層 . 狽P0皿 i50the珈10f 冒ator−vapour on tho D8a皿Plo。

Diroct mgasurement of prθ5昂urθ cha層 re dug to tho ad50rptlon o  the Wamp18, 轟ho grga60.aa6.tho Oiユ●

@        (A−Mea8ure鵬nt》

恥e  equation  of  th日  gtatg  of

@        a gag

Evaluatlo皿 of the fu11 8d50「pしion 奄W0thorm of watgr−vaPO囎 O  セho Ta孤P■◎, 禽he grea50  恥d t血。 oi1・

Compεngation

Do亀。㎜三na七ion of tho 」弛■1 ad80rP畠 狽奄盾氏@ま80tber旧 of 冒at6警一▼apour on Dtho 6amp1日

Fig.3 Flow−chart of the improved conventional volumetric method (proposed in this paper) as the    multiple system of indirect measurements.  IJhis system consists of five sub−systems of the    indirect measurement.

X165

  10︵蜜︒E︶だコ︒毒

5

08﹂8ηく

at 298.2 K

︒イ   U

  

@ ^︒

  

@ @!罵

  

@ @ 

@ @ノ 5   ..トP.  10 ︵誉938ち∈︶だコoE可で⑤ρ﹂8引く

  OOwwt 681012140

      Equiti brium pr2ssur2 (Torr )

Fi,ff..4 Comparison of the two adsorption isotherms of water−vapour on    the ZnO powdery sample through both the method proposed in    the previous papers (一D一) and the method proposed in this    paper (一〇一, 一e一). Definitely all isotherms coincide to    prove this method to be as effective as the method proposed in    the previous papers.

   Besides, the specific surface area of the sample is determined to    be 4. 48 [m2/g] by the aqthors.

今回提案した方法が精度の上でも問題な く,full adsorption isothermを決定す る方法として充分に有効かつ実用的であ ることを支持するものであると考えられ

る。

4.結

 著者らは,先に提案した方法12)に従 う場合には,緒言で触れたような3つの 困難が生じることを憂慮し,従来からの 累加的に吸着量を決定して行く方法に:再 検討を加え,この測定システムの中に,

グリースとオイルへの水蒸気のfu11 ad−

sorption isothermを従来の方法と全く同 手順で求めるblank testを導入すること

によって,試料吸着媒への真のfull ad−

sorPtion isothermが測定可能であること を見出し,これを検証した。加えて,装 置内に用いている真空材料もできるだけ 水蒸気吸着能力の小さなものを選んだ。

この結果,Fig.3に示す多重間接測定シ ステムが容量法吸着測定システムとして は最も有効で実用的なものであることを 確認した。

 Fig.2に示すApiezoコしおよびエレク トロンB2のfull adsorption isothermも,

(6)

津山高専紀要第19号(1981)

水酸化カリウムの温水溶液7)つついて四塩化炭素4)による 系内の洗浄によって,残留していたシリコーン・グリース を除去したところ,全圧力領域にわたって洗浄前のY3程度 の吸着量を示すものとなった6現在では,著者らは,でき るだけ大きな試料管を用いるなどの工夫をして多くの試料 をとり,A測定の段階でグリースとオイルによる寄与をで きるだけ小さいものとし,上で述べた一種のcompensation を施して,完全に試料だけに対する水蒸気吸着が行なえる ようになった。

 終りに,本研究と関連して,終始,有益な御助言を賜っ た岡山大学理学部化学科教授森本哲雄先生,同助教授長尾 真彦先生,ならびに,惜しみない御援助を頂いた本校教授 杉山魏先生に心より謝意を申し上げます。

         文     献

1)三浦和久,谷岡 守;津山工業高等専門学校紀要,第  14号(1976),73

2)三浦和久,谷岡 守;応用物理,46(1977),589 3)谷岡 守,三浦和久;真空,17(1974),37 4)日本化学会編;実験化学講座1,基礎技術1(下),

 (昭44),33,丸善

5)石井 博;電試彙報,17(1953),697 6)石井 博,中山勝矢;真空,2(1959),192

7)三浦和久,谷岡守;津山工業高等専門学校紀要,第  11号(1973),37

8)慶伊富長;吸着,(昭45),共立出版

9)久保輝一郎,水渡英二,中川有三,早川宗八郎;粉体  (理論と応用),(昭43),丸善

10) S. Ross, J. P. Oliver ; On Physical Adsorption, (1964)

 interscience Publishers

11)赤坂 隆;数値計算(応用数学講座第7巻),(昭42),

 コロナ社

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