アントレプレナーシップ教育における 「イノベーション」 の意義
−長崎ブレークスルーを中核としたグローバル・アントレプレナーシップ教育−
松島 大輔
キーワード:グローバル・アントレプレナーシップ教育、(越境型)イノベー ション、長崎ブレークスルー、お互いフォーラム、ジョブ理論
.要旨
本論は、アントレプレナーシップ(起業家精神)教育における「イノベー ション」の概念について考察を進める。特に越境型イノベーションを前提と した、グローバル・アントレプレナーシップ教育の在り方について問題提起 を行うべく、長崎大学を中核に取り組んでいる、グローバル・アントレプレ ナーシップ教育プログラム、「長崎ブレークスループロジェクト」参加学生 を中心とした学生の「イノベーション」意識を分析し、学説史的な「イノベー ション」概念と、「イノベーション」意識との比較分析を行う。これによっ て、アントレプレナーシップ教育の確立と普及の一助としたい。
.問題設定
アントレプレナーシップ教育において、これまでイノベーションの意義の 徹底と、その困難性については、これまで先行研究でも指摘されている 。 そもそも、「イノベーション」はどのように定義されてきたのか。これまで 多くの論者によってイノベーション概念が定義され様々な議論が展開されて きた。ここでは、特に、イノベーションの本質である形態(静か動か)、組 織と個人、および企業と市場という関心事項を導きの糸とし、先行研究、学 説を渉猟し、イノベーション概念を交通整理する。
イノベーション概念化の嚆矢は、シュムペーターの『経済発展の理論』に 遡る。このなかで、「循環」から区別された経済「発展」を措定し、発展は 新機軸(イノベーション)によってもたらされるとしている。ここではシュ ムペーターの議論から、イノベーションをめぐる つの機能について、その
表 :イノベーションとイノベーションでないもの
イノベーション イノベーションでないもの シュムペーター 発展
経済が自分自身の中から生み 出す経済生活の循環の変化の ことであり、外部からの衝撃 によって動かされた経済の変 化ではなく、「自分自身に委 ねられた」経済に起こる変化
循環
経済生活を年々歳々本質 的に同一軌道にある
チ ャ ン ド ラ ー(シ ュ ム ペーター)
創造的革新
従来の慣行や手順を打ち破っ てイノベーションを成し遂げ ること
適応的順応
個人にせよ企業にせよ、
大きな変化を経験しなが らも、従来の慣習から抜 け出していない状況 チャンドラー 企業家あるいは経営者 マネジャー
ポーター ポジショニング戦略 オペレーション効率
クリステンセン 破壊的技術 持続的技術
ゴビンダラジャン イ ノ ベ ー シ ョ ン・イ ニ シ ア ティブ
パフォーマンス・エンジ ン
ゴビンダラジャン ニューコ(NewCo) コアコ(CoreCo)
出典:各文献から著者作成
役割について論究し、今後の研究仮説を導出する。
第 にシュムペーターにとって、イノベーションを生み出す主体は、定義 的に「企業者」であり、発展を牽引する企業者から、循環の過程にとどまる 段階で、その性格が喪失するとされる。「したがって【企業者】が一度創造 された企業を単に循環的に経営していくようになると、企業者としての性格 を喪失する」 。こうした発展と循環の二項対立は、イノベーションかイノ ベーションではないかをめぐる論点として、これまでの論者によって、通奏 低音のように現れてくる(以下の表 参照)。
シュムペーターは、「新機軸」(イノベーション)とは、単に「新結合」と は言わず、「新結合の遂行」といっている 。ここでは、実行に焦点を当てて いるという点を強調しておきたい。つまり多くの先行研究が指摘している通 り、イノベーションは、単なるアイディア、発想ではなく、実行、遂行を伴 うものであるという点である。「一般に、ビジネスの世界は新しいアイディ
アで満ちあふれている。足りないのはむしろ実行力である」 、「科学的な知 識だけを使ったイノベーションは、隔離メカニズムとしては弱い。科学的な 知識に顧客からのフィードバックや自社事業から収集した独自の情報が組み 合わせて生まれたイノベーションならば、強い隔離メカニズムとなる」 。 カール・E・ワイクのいう戦略とイノベーションもこれに該当する。「アイ ディア・チャンピオン(アイディアの熱心な擁護者)と呼ばれていようが、
これらの人々には皆、彼らの必要な行為のなかに戦略に類似のものが体現さ れている」 、「実行こそが分析であり、実施こそが戦略策定である」 。そ の意味で、ワイクの顰を習えば、イノベーションを生成する別の様式は、「イ ノベーションの代替物」と形容できるかもしれない。今後の研究におけるイ ノベーションの検討過程として、ポランニーの「創発」 とワイクの「イナ クトメント」 を導きの糸として、イノベーションにおける行動原理を検討 していく。
静態的定常から逸脱した動態こそがイノベーションの本旨であるとすれば、
このような動的状況を生み出す環境こそがイノベーションの条件であるとい える。マイケル・E・ポーターが戦略論の文脈で語っているとおり、「オペ レーション効率の継続的改善は、卓越した収益性を実現するための必要条件 である」が、「通常それは十分条件にはならない」 。この点、現下の日本企 業を取り巻く環境において、「過剰適応(overadaptation)」 に陥っている可 能性がある。自らの陳腐化が進み、クリステンセンのいう「イノベーション のジレンマ」に陥っていることから、新たなイノベーションを興す必要性が 提起され、特に、越境型イノベーションを目指したグローバル・アントレプ レナーシップ教育が期待される。
【仮説 :「静」(分析・観察)より「動」(行動の協調)】
【補助仮説 方法としての新興アジア仮説】
新興アジアは、日本に比べ完成されたシステムが存在しておらず、構 築する破壊的なイノベーションを形成する可能性が高いのではないか。
第 の類型として、シュムペーターは、「慣行の領域の外に出る」ことを 目指す機能、人間類型として、「指導者類型」を措定する。この指導者類型 は、「企業者類型」との関係で必ずしも定義付けているわけではないが、こ こでは、シュムペーターの「指導者類型」を「企業者類型」の特殊な類型と
して、より広義の意味でとらえてみていく。「新しい事態に対しては指導が 必要となってくる。・・・彼がその軌道を変更しようとするときには、潮流 に逆らって泳ぐことになる。以前は支柱であったものが、いまや障害になる。
熟知していた与件がいまや未知のものとなる。常軌の活動の限界にきたとき には、多くの人々は立ち往生し、そうでないものもまったくばらばらの程度 で進むに過ぎない」 。ここでいう「指導者機能」は、始まる前は否定され、
成功されると不要になっていくという、特殊な機能である。シュムペーター が、「企業者類型」とは別に、「指導者類型」を措定した理由が重要になるか もしれない。大きくは、革新的なシステムの変更を含意するものとしてイノ ベーションを位置付けるということ、そして、これらを牽引するため行動論 が念頭にある。
シュムペーターが言明している通り、「発明家あるいは一般に技術者の機 能と企業者の機能とは一致しない」 。この点を敷衍して、多くの論者が言 及している、GM における「空冷式エンジン開発問題」を検証する。フリー マンの『スローン・コンセプト』でも取り上げられているとおり、GM 内部 での空冷式エンジンの開発は、研究開発と事業をめぐる組織内のイノベー ションに向けた対立の一端であり、従来の「水冷式エンジン」に対し、ケッ タリングが開発を進める、「空冷式エンジン」の導入をめぐり、社内の方針 が混乱し、約 年半にわたって GM 全体が混乱した 。フリーマンの分析に よれば、「工学設計」を優先させ「企業としての目的」を忘れたことがこの 問題の本質であるとされている。
またスローン自身も、「自動車市場がかつてない活況にわくなか、水冷式 モデルを改良して競争に打ち勝つことに神経を集中していった」 。その教 訓として、「①エンジニアリングに関する事業部と本社の役割、②製品の改 良と長期的な開発、をそれぞれ峻別しなければならない」 と指摘している。
この事例に関し、チャンドラーは、「本社スタッフが助言役としての機能を うまく果たせていない」 と指摘しており、その反省から GM が、 年以 降、「ライン組織とスタッフ組織、事業部と事業部の意思疎通が密になるよ うに、事業部横断的な委員会(全社委員会)を設置」 したと分析する。
これらの議論を総合すると、イノベーションを提供する組織環境について、
いくつかの示唆を得ることができる。まず、技術より市場という考え方であ る。例えば、同旨の意味で、レビットは、「創造的破壊」の重要性を強調す
る。「会社の絶えざる成長を脅かす、もう一つの危険とは、トップ・マネジ メントが技術の研究開発を進めさえすれば、利益は間違いないと思い込んで しまうことである」 、(エレクトロニクス産業の最大の危険は、)「R&D に 無関心なことではなく、あまりに注意を向けすぎるということ」 だという。
GM のケースは、イノベーションとは、「技術革新」であるという巷間流 通している誤解について再考を迫る意味でも重要である。また可視化された 課題やニーズを見つけるという単純な作業ではなく、シュムペーターのいう
(指導者類型を特徴づける)「事物を見る特殊な方法―・・・確固たる事物 をつかみ、その真相を見る意志と力を意味する・・・−」であり、こうした 方法を確立することが、実践的なアントレプレナーシップ教育に示唆を与え る。この点、クリステンセンの言う、破壊的イノベーションに向けた「顧客 が特定の「用事」を片付けるために製品を「雇う」」 や「カギとなる分析単 位は、顧客ではなく状況」 は、特にグローバル・アントレプレナーシップ に向けた越境型イノベーションの創造に応用可能であり、今後検討していく 予定である 。
【仮説 :「技術」より「市場」】
【補助仮説 :三段階メソッド(ニーズを見つけ、課題解決を構築し、
持続可能な仕組みをつくる)】
当該地域の潜在的な課題やニーズを可視化し、例外状況であるイノ ベーションに導き、これを公知して普及させ、システム構築を牽引する 指導者機能に着目する仮説
第 に、イノベーション(新結合)生成の環境として、「資本家」、「銀行」
を定義し、彼らの旧結合から新結合への金融的機能、信用仲介の機能を強調 する。シュムペーターは、特に、「一般に新結合は必要とする生産手段をな んらかの旧結合から奪い取ってこなければならない」 という点を強調する。
「旧いものは概して自分自身のなかから新しい大躍進をおこなう力をもたな い・・・鉄道を建設したものは一般に駅馬車の持主ではなかった」 。この 場合、企業の規模によって、イノベーションへの影響は起こりうるのだろう か?すなわち、イノベーションに最適なのは、大企業か中小企業か?
ペンローズは、「未利用の生産的サービスは、企業家精神に富む企業にとっ ては同時に革新への挑戦課題であり、拡大の誘因であり、また競争優位の源
泉でもある。それらは、企業内部での資源の新結合、すなわち、革新の導入 を促す」 としたうえで、「シュンペーターのいう「創造的破壊」のプロセス は、大企業を破壊してきたのではなく、逆に、大企業をますます「創造的」
たるように駆り立ててきたのである」 と大企業に軍配を上げている。また レビットも、「大企業は実は、イノベーションを促進する風土がある。経済 基盤が広く、アイディアを実現させるためのスタッフも多数に上るため、リ スクを分散できる」 とし、大企業の未利用資源の活用やリスク分散の観点 を強調する。
他方、「企業家的活動は、専有の可能性が高く、隔離メカニズムが高いと ころで促進される。その領域は必ずしもイノベーションにたいする社会的報 酬がもっとも高いところではなく、イノベーションにたいする個人的報酬が 存在するところである」 という観点に立てば、そもそもイノベーションを 興すかどうかはあくまで個人であり、その期待利益の独占にあるという見立 ても可能である。他方で、組織内でイノベーションに期待できない場合、個 人はどのようにふるまうのだろうか?リチャード・P・ルメルトによれば、
「プロジェクトが拒否されたり、成功にたいして与えられる名声が権力をも つ上司と折半されるのをみて、企業家的マネジャーは機会があればその企業 をでて、自分でそのプロジェクトを続行したいと考える」 という分析もあ る。
イノベーションを生み出すのは組織か、個人か。例えば安田総子によれば、
「シュンペーター・マークⅠ vs.シュンペーター・マークⅡ」 の争いと形 容し、前者が個人を中核とした新興企業による機動性がイノベーションに最 適と主張し、後者は、リスクテークの力として大企業によるイノベーション の優位性を強調している。
野中郁次郎・竹内弘高によれば、「「組織的知識創造」の技能・技術こそが 日本企業成功の最大の要因」 であり、「組織的知識創造とは、組織成員が作 り出した知識を、組織全体で製品やサービスあるいは業務システムに具現化 すること」 であり、「日本企業の連続的イノベーションの特徴は、この外部 知識との連携」 であり、「個人の自発的行動とグループ・レベルでの相互作 用がないかぎり、組織それ自体では知識を創ることはできない」 としてい る。ここで、野中・竹内のいう「知識創造」が、そのまま、「イノベーショ ン」と読み替えることができるか、という定義の問題もある 。
たしかに、野中・竹内が、「暗黙知」に着目したことは興味深い。しかし、
これら暗黙知の共有という発想が果たして可能なのかどうか。「泳ぎ方」な る暗黙知が、組織で共有できるか、という議論にもつながる。マイケル・ポ ランニーによれば、暗黙知の形成は、「おしなべて孤独な営みであるという 意味合いにおいて、個人的な行為である」 とされる。
その意味で、組織と個人の二項対立を昇華させていく方法として、組織を 越えたイノベーション可能性を示唆するメザニンレベルでの連携の可能性も 見つけ出される。ポーターのクラスター論はこうした現状について新しい問 題提起を行う。「クラスターがイノベーションや生産性の成長という点でも たらすメリットは、現時点での生産性という点でのメリットよりもさらに重 要かもしれない」とし、いくつかのメリットを挙げている(表 参照)。
これらは、従来の組織によるイノベーションでも、また、その課題を超克 するために登場した完全なオープンイノベーションの議論とも違う、中間的 な位相にあるといえる。その意味で、中小企業やベンチャー企業のような個
表 :クラスターのイノベーション効果
クラスターのメリット 内容 理由
市場情報獲得効果 新規顧客ニーズを明確かつ 迅速につかめる
顧客と関係する企業の立地 集積があり、関連産業企業 からも情報提供を受けられ る。
生産情報獲得効果 技術やオペレーション、製 品提供といった面で新しい 可能性に気づきやすくなる
クラスター内企業からいち 早く情報提供がうけられる
マネジメント能力構築効 果
イノベーションの必要性や チャンスを見抜き、柔軟性 に基づく迅速な対応ができ る
ヒト、モノ、カネに関して、
クラスター内で動員可能
実験効果 試作実験を行うためのコス トが安く、本格的なコミッ トメントまでの時間をコン トロールできる
クラスタ ー 内 の 企 業 の リ ソースを活用でき、支援に 関する情報も豊富に入手可 能である
差別化効果 差別化 クラスター内のピアプレッ
シャー(競争と協力)
出典:(ポーター( b) )より著者作成
人単位が主としてイノベーションを牽引する主体と、大企業によるイノベー ションとのちょうど中二階的な位置づけにあるといえるだろう。
組織と市場という二項対立を越えたイノベーションの可能性として、クラ スターの効果は、越境型イノベーションにおいても大きな効果を上げること が期待される。多くの日本企業、特に中小企業の新興アジア進出において、
現在、クラスター間連携を進める動きが進められている。自治体の海外展開 支援や、多くの地方銀行や信用金庫など新興アジア各地での支援体制の強化 はその証左である 。
以上から得られる示唆として、これまでのイノベーション生成そのものの 主体である企業者と、それを支援する銀行家、資本家の位置づけが大きく変 わることも大きな特徴かもしれない。この点、越境型マッチングの本質とし て、新興国における不完全な市場・制度を取り上げることができる。タルン・
カナとクリシュナ・G・パレプの『新興国マーケット進出戦略―「制度のす きま」を攻める』によれば、新興市場とは、まさに「専門的仲介者が不在ま たは機能不全である」 が定義になる。この議論の延長上に、新しい市場仲 介、市場創造そのものに視点を当てることによって、「リバース・イノベー ション」が成立する根拠を示すことが目的になる。「リバース・イノベーショ ンは発明からではなく、忘れることから始まる。・・・富裕国でうまくいっ た支配的論理から手放なさなくてはならない」 。仲介機能を介し、越境型 イノベーションを喚起し、一つのシステムとして生成していくという意味で、
「(越境型)イノベーションはマッチングである。」という議論を展開してい く。これは、これまでの一対一の相対の「マッチング」ではなく、金融など 諸々の仲介機能を提供し、あたかもクラスターを形成するかたちでマッチン グしていく(Clustering)という意味で、新しい「マッチング」として定義 していく予定である。
【仮説 :「組織」より「個人」】
【補助仮説 :マッチングとはイノベーションである】
以上のシュムペーターを中心とした各論者のイノベーションに関する議論 を踏まえ、本研究では、研究仮説として、以下のようなイノベーションの定 義を検証していくことにしたい。その要素は五つである:
)既存の経済的社会的課題、ニーズに対し、
)暗黙知を介し(で全体を再構成・包括理解して)
)既存の技術、ノウハウの組み合わせを変え
)パラダイムが変わるような新たなシステムを構築していく
)動的プロセスの総体
.グローバル・アントレプレナーシップ教育におけるイノベーション意識 の分析
長崎大学では、現在、グローバル・アントレプレナーシップ教育の取り組 みとして、「長崎ブレークスループログラム」を実践している。このプログ ラムに参加する学生を中心に、 年 月、長崎大学学生を対象としたイノ ベーション意識調査を行った 。この結果に関し、計量ソフト JMP を用い て計量分析を行った結果は以下の通りである。
⑴ 図 、図 にみるように、性別、文理の所属学部の属性と、イノベーター 意識との相関関係は認められない。
図 JMP による計量分析結果①:性別とイノベーター意識の相関関係
⑵ 他方、日本人学生と留学生については、イノベーター意識と相関関係が 認められ、留学生の方がイノベーター意識を持っている(図 参照)。こ れは、日本に留学するというアクションが一つの新しい行動を生み出して おり、或いは、イノベーター意識と海外展開の相関性を確認することがで きる。
⑶ さらに、図 にみるように、イノベーター意識による海外展開志向は相 関関係が認められる。これはイノベーションを目指す意識と海外展開を目 指す志向が、同じ方向を向いているということであり、仮説 の動的な対 応としてのイノベーションのあり方や、仮説 の市場を見る姿勢、さらに は仮説 の個人の役割の重要性を示唆しているといえるだろう。
⑷ イノベーター意識と起業志向は相関性が強い(図 )ものの、中小企業 志向、地元企業志向、民間企業志向、公務員志向との相関関係は認められ ない。この点はむしろ仮説の通りと得るが、特に仮説 に掲げた、イノベー ションにおける組織の力より、個人の力、という仮説を補強するものであ る。
図 JMP による計量分析結果②:文理所属学部とイノベーター意識の 相関関係
図 JMP による計量分析結果④:海外展開志向とイノベーション意識 の相関
図 JMP による計量分析結果③:留学生と日本人学生のイノベーター 意識の相関
図 JMP による計量分析結果⑥:主成分分析の結果
図 JMP による計量分析結果⑤:起業志向とイノベーター意識の相関
⑸ さらに、イノベーションの定義について、主に、 つの主成分を取り上 げ、主成分分析を行った(図 )。その結果、それぞれ、①指導力系、② 最先端技術・技術追加系
③ノーベル賞受賞者の反対系、④雑駁系、⑤特許系、⑥新機軸・ビジネスモ デル系、⑦ iphone 系、と分類してみることができる。
図 における上位 つの主成分について、先行する学説史と比較してイノ ベーションの定義と意識を比較していく。
①イノベーション意識において、「指導力系」が第 位に位置づけられて おり、これは仮説 の個人の役割を強調するものである。シュムペーター 以来の「指導者類型」といえる。
②「最先端技術・技術の追加」を強調する意識は、逆に、技術力を強調し、
仮説 の技術より市場、という発想からの乖離が認められる。これらは、
従来の「技術革新」型のイノベーション意識が一般に浸透していること を物語っている。この点、今後のアントレプレナーシップ教育において、
イノベーションに対してどのような認識を共有するかに関し示唆を与え る。
③最後に、イノベーション意識について、第 位の成分は、ノーベル賞の
図 JMP による計量分析結果⑦:クラスター分析の結果
表 イノベーションの定義に基づく長崎ブレークスルーの上位 プロジェク トの分析
既存の経済 的社会的課 題、ニーズ に対し
暗黙知を介 し(で全体 を再構成・
包 括 理 解 し)
既存の技術、
ノウハウの 組み合わせ を変えて
パラダイムが 変わるような 新たなシステ ムを構築して いく
動的プロセスの総 体
歯科 中国におけ る中間層の 台頭、長崎 における歯 科の過剰供 給
歯科技工・
衛生士のノ ウハウ(特 におもてな し)
観光業、IT 産業との連 携
歯科技工の輸 出
DEJ(Dental Ex- cellency of Ja- pan)の 創 設、テ ストマーケティン グによるデンタル ツーリズムの創造 ような最先端の研究成果とイノベーションの関係には逆相関が認められ ていることから、仮説 のダイナミズムとしての応用科学、エンジニア リングに力点を置くイノベーションの定義に肉薄する。
また、図 にみるように、イノベーション意識については、 つの大きな 集団を確認できる。今後これら異なるイノベーション意識の集団に対して、
アントレプレナーシップ教育を通じ、イノベーションに向けた認識を形成し ていく作業が重要になっていく。これら集団に応じた教育メソッドの展開に ついては、今後の課題としたい。
.長崎ブレークスルーにおけるイノベーション類型
長崎ブレークスルーは、 年 月 日に発足した。支援企業の海外展開 について、参加学生の各チームに分かれ、 年間の支援企業への長期インター ンシップを通じて、まずは現地の課題を発見したうえで案件形成を進め、資 金調達を進めて実際の事業化を実現していくという形態のグローバル・アン トレプレナーシップ教育プログラムである。
年度には、 チームが編成され、以下の通りのプロジェクトが検討さ れた。このうち、イノベーションを興したといえるプロジェクトは、上位 つのプロジェクトといえる。これらがちょうど上記 つのイノベーション類 型と共有する部分を有する。
この つを先に学説史的な整理のなかで挙げたイノベーションの定義に照 らして分析すれば以下の表 の通りとなる。
消防 自動車
インドシナ 半島の森林 火災(HEIZ
:煙 害)、
日本国内の 岩盤規制
消防システ ム の 提 供
(消火術や 消防団の輸 出)
平時におけ る農業への 転用
消防団の輸出 と防災至上主 義への挑戦
技術協力による段 階的アプローチ
(地域間連携によ る巻き込み)
カーコー ティング
中 間 層 の ニーズ(遮 熱、保温、
ほこり対策 等)、日 本 市場の飽和
ナノレベル のコーティ ング技術の 指導
職業訓練校
( ITI ) と の連携
機能性サービ スの提供と人 材育成提供
AOTS(海外技術 者 育 成 奨 学 金 制 度)との連携
出典:著者作成
表 長崎ブレークスルー上位 プロジェクトの抱える国内市場の課題
国内市場 新天地効果
歯科 飽和状態 巨大マーケット
消防自動車 消防法の厳しい規制 消防法はあるが製造規制の無い 世界
カーコーティング 取引先の固定 新たな取引先との連携
出典:著者作成
表 長崎ブレークスルー プロジェクトに関するイノベーション類型主成分分析
名称 対象地域 概要 分類 結果
さるく 中国×インバウンド 長崎市街地(南山手)における 新たなさるく観光
② ④ × 以上みるように、補助仮説 の課題・ニーズの確認については、「ジョブ理 論」の観点から極めて典型的な事例となる。
補助仮説 が念頭におく日本国内市場の課題はどのように見いだすことがで きるだろうか。以下の表 でこれを示す。
これらを先のイノベーション意識に関する主成分分析の結果と照らし合わせ ることによって、長崎ブレークスルーの つのプロジェクトに関し、どのよ うなイノベーション意識がイノベーションの生成に寄与するのか、成功する のか、について分析する。これを示したものが、表 である。
伊王島 中国×インバウンド 伊王島再生計画の支援 ② ⑥ × 歯科 中国×インバウンド 歯科技工士・衛生士による海外
ビジネス展開
① ⑥ ○
ベトナム紹介 WEB
ASEAN 日本人向けベトナム紹介 WEB ⑥ ⑦ ×
技能実習 ASEAN 新制度導入に伴う技能人材の受 け入れ
⑥ ×
消防自動車 ASEAN 消防システムの ASEAN 展開 ⑥ ○ カーコーティ
ング
インド カーコーティングビジネスのイ ンド展開
①
⑦
⑥ ○
酒 インド 長崎県産酒のインド展開 ⑥ ×
日本語学校 インド 日本語学校のインド進出 ④ ×
出典:著者作成
表 長崎ブレークスルー プロジェクトのマッチング事例 事例
おもてなし さるく 伊王島 歯医者 消防自動車
人材育成 技能実習 消防自動車 カーコーティン グ
日本語学校
体験型観光 さるく 伊王島 歯医者 酒
出典:著者作成
補助仮説 について、「マッチングはイノベーションである」という仮説に どのように対応するだろうか。 年 月 日の長崎ブレークスルー最終投 資コンペ、「ビジネスくんち」では、イノベーションに至らないプロジェク トをどのようにしてイノベーションを興すか、マッチングとしてのイノベー ションが提案されることとなった。つまりは、いくつかのプロジェクトを集 めるという発想である。これこそが現実的なアントレプレナーシップ教育、
イノベーション教育の醍醐味であろう(表 )。
.結語
日本ではなじみの薄いグローバル・アントレプレナーシップ教育について、
長崎ブレークスルーでは海外ビジネスに向けた長期インターンシップを通じ てその実践に取り組んでいる。本論で分析したとおり、アントレプレナーシッ プ教育において、イノベーション意識の多様性が、その後の現実的なイノベー
ション生成にどのように影響を及ぼすかは興味深いテーマである。特に、こ れまでの先行研究がとらえているイノベーションなるものの具体像に、実際 に肉薄できる案件形成を進めていく必要がある。また、アントレプレナーシッ プを巡る教育や支援にあたっては、現在共有されているイノベーション意識 からのマインドセットが重要になる。
イノベーションの生成を意識した、アントレプレナーシップ教育において、
「ジョブ理論」を活用しつつ、動態としてのイノベーションをめざし、これ の生成に寄与する人材の育成が求められる 。特に、グローバル・アントレ プレナーシップ教育を巡っては、海外の新興市場を活用する方法論としての 有効性を理解しつつ、翻って、日本の課題を解決する方法としても機能する ことを理解することができる。
越境型イノベーションへの階梯を通じ、「指導者類型」を発揮し、技術志 向から市場志向へのコペルニクス的認識転換が図られること、そのためにグ ローバル・アントレプレナーシップ教育が期待される役割は大きい。
最後に、グローバルなクラスター化を通じ、新たな新結合を目指すマッチ ングは、実は、海外とのグローバルなイノベーションだけでなく、国内にお ける新しい連携への化学反応を興すことに注目すべきである。これこそが、
真の地方創生に適う。
当てはまる
どちらかといえば当てはまる どちらかといえば当てはまらない 当てはまらない
8.3%
14.2%
38.3%
39.2%
件の回答
妥当である どちらかといえば 妥当である どちらかといえば 妥当でない 妥当でない
「技術革新」
0 20 40 60 80
「新機軸」 「最先端技術」
どちらかといえば そう思う どちらかといえば そう思わない 馬車から鉄道
0 20 40 60 80 100
トースターから 加湿式高級トースター
携帯電話から iphone
第1位 第2位 第3位 第4位
0 山中伸弥 20 40 60 80
スティーブ・ジョブズ ジャック・マー 伊藤博文
参考 イノベーションに関する意識調査(アンケート)結果一覧
問 .自分はイノベーターだと思いますか?当てはまるものを選んでください。
問 .「イノベーション」の日本語の訳語について、それぞれの言葉に関して教えてください。
問 .次の変化について、「イノベーション」に当てはまる変化はどちらだと思いますか?そ れぞれ当てはまるものを答えてください。
問 .次の 名について、「イノベーター」だと思う順番をつけてください。
当てはまる どちらかといえば当てはまる どちらかといえば当てはまらない 当てはまらない
0 特許 20 40 60 80 100
変革 ノーベル賞 MBA
良い どちらかといえば良い どちらかといえば悪い 悪い
2018年 現在 0 20 40 60
現在〜
2020年まで
2020〜2030年
(皆さんの修行時代)
2030〜2040年
(皆さんの熟成期)
2040〜2050年
(皆さんの完成期)
2050〜2060年
(皆さんの収穫期)
2060年以降
興り易い
どちらかといえば興り易い どちらかといえば興り難い 全く興らない
21.7%
36.7%
37.5%
件の回答
問 .次の概念について、イノベーションに関連深いと思うか、当てはまるものを答えてく ださい。
問 .現在、そして今後の日本経済の将来について、段階的にどうなると思いますか?ご自 身の考えを答えてください。
問 .日本は、諸外国に比べ、イノベーションが興り易い環境にあると思いますか?当ては まるものを選んでください。
大手民間企業 中小・
中堅企業
地元企業 公務員・
電力等 公営企業
大学院 等への 進学 起業する 実家事業
を継ぐ
医者、公認 会計士等の 資格業
当てはまる どちらかといえば当てはまる どちらかといえば当てはまらない 全く当てはまらない
0 20 40 60 80
働きたい
どちらかといえば働きたい どちらかといえば働きたくない 全く働きたくない
7.5%
18.3%
40%
34.2%
件の回答
男性 女性 44.1%
55.9%
件の回答
文系 80% 理系
20%
件の回答
問 .今後、皆さんは、どのような組織で活躍したいと思いますか?現段階でどの程度考え られるか、当てはまるものを選んでください。
問 .将来、社会人として、母国(生まれた国)以外で働きたいと思いますか?当てはまる ものを答えてください。
問 .ご自身についての質問です。性別を教えてください。
問 .ご自身についての質問です。所属学部を教えてください。
日本人学生 留学生 64.2%
35.8%
件の回答
件の回答 中国( ) 韓国( ) 台湾( ) イタリア ベトナム ベルギー マレーシア
問 .ご自身についての質問です。当てはまるものを選んでください。
問 .問 .で留学生と答えた方は、どちらの国のご出身ですか?国名を記入してください。
参考文献
アルフレッド P・スローン,Jr.(有賀裕子訳)( )『〔新訳〕GM とと もに』ダイヤモンド社
アルフレッド D・チャンドラー,Jr.(有賀裕子訳)( )『組織は戦略 に従う』ダイヤモンド社
アンリ・フリーマン(アーサー・D・リトル・ジャパン訳)( )『スロー ン・コンセプト 組織で闘う:「会社というシステム」を築いたリーダー シップ』英治出版
エディス・ペンローズ(日高千景訳)( )『企業成長の理論(第三版)』
ダイヤモンド社
カール・E・ワイク「戦略の代替物」(石井淳蔵他訳)( )『競争への挑 戦 革新と再生の戦略』白桃書房
カール・E・ワイク(遠田雄志訳)( )『組織化の社会心理学〔第二版〕』
文眞堂
栗島浩二( )「大学におけるアントレプレナーシップ教育の現状と課題」
Journal of the Faculty of Management and Information Systems, Prefec- tural University of Hiroshima, 2012 No.4, P 131-138
クレイトン・クリステンセン(伊豆原弓訳)( )『イノベーションのジレ ンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』翔泳社
C.クリステンセン他(櫻井裕子訳)( )『イノベーションの解』翔泳社 C.クリステンセン他(櫻井裕子訳)( )『イノベーションの最終解』翔
泳社
ジョセフ・A・シュンペーター(塩野谷祐一、東畑精一、中山伊知郎訳)
( )『経済発展の理論―企業者利潤・資本・信用・利子および景気の 回転に関する一研究〈上〉〈下〉』岩波書店
セオドア・レビット(有賀裕子訳)( )『T.レビット マーケティング 論』ダイヤモンド社
タルン・カナ、クリシュナ・G・パレプ(上原裕美子訳)( )
『新興国マーケット進出戦略―「制度のすきま」を攻める』日本経済新聞出 版社
ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル(渡部典子訳)『リバー ス・イノベーション』( a)ダイヤモンド社
ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル(吉田利子訳)『イノベー ションを実行する』( b)NTT 出版
ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル(酒井泰介訳)『ストラ テジック・イノベーション』( )翔泳社
野中郁次郎( )『企業進化論』日本経済新聞社
野中郁次郎、竹内弘高(梅本勝博訳)( )『知識創造企業』東洋経済新報 社
マイケル・E・ポーター(竹内弘高訳)( a)『競争戦略論 I』ダイヤモン ド社
マイケル・E・ポーター(竹内弘高訳)( b)『競争戦略論 II』ダイヤモ ンド社
マイケル・ポランニー(高橋勇夫訳)( )『暗黙知の次元』ちくま学芸文 庫
安田総子( )「個人を分析単位とするイノベーションおよびアントレプ レナー研究の台頭:スター・サイエンティスト、社会起業家から戦略的ア ントレプレナーシップまで」『商学論究 ( ), ‐ 関西学院大学商 学研究会』P. ‐
リチャード P・ルメルト「理論と戦略と企業家精神」(石井淳蔵他訳)
( )『競争への挑戦 革新と再生の戦略』白桃書房
リチャード P・ルメルト(村井章子訳)( )『良い戦略、悪い戦略』日 本経済新聞出版社
JMP ソフト https://www.jmp.com/ja̲jp/home.html( 年 月 日現在)
タイ王国公益法人お互いフォーラム https://otagai.asia/( 年 月 日現 在)
ロイター記事( 年 月 日)
https://jp.reuters.com/article/fomm-yamada-idJPKBN1D007V
( 年 月 日現在)
注
栗島( )
【 】は著者挿入。シュムペーター( )P.
シュムペーター( )P. 、P.
チャンドラー( )P.
チャンドラー( )P.
通常の循環と発展の違いは、オペレーション効率化と戦略の違いに近似 する(ポーター( a)P. )
「オペレーションの継続的改善は、卓越した収益性を実現するための必 要条件である。だが、通常それは十分条件にはならない。オペレーショ ン効率を頼りに、長期にわたって競争に勝ち続けた企業はほとんど存在 しない」(ポーター( a)P. )
「 年にわたる目覚ましいオぺレーション効率の向上の結果、多くの企 業は利益の減少に悩まされている。(中略)企業を模倣と同一性へと導 いていった。」(ポーター( a)P. )
クリステンセン( )P.
ゴビンダラジャン他( a)P.
ゴビンダラジャン他( )P.
シュムペーター( )P.
レビット( )P.
ルメルト( )P.
ワイク( )P.
ワイク( )P.
ポランニー( )P. ‐ ワイク( )P.
ポーター( a)P.
野中( )P.
シュムペーター( )P. ‐ シュムペーター( )P.
フリーマン( )P. ‐ スローン( )P.
スローン( )P.
チャンドラー( )P.
チャンドラー( )P.
レビット( )P.
レビット( )P.
クリステンセン( )P.
クリステンセン( )P.
松島大輔( )、「越境型イノベーションの生成と展開」、九州経済学 会発表レジュメ
シュムペーター( )P.
シュムペーター( )P.
この点、今後の課題として、日本企業による海外展開の限界、従来の企 業グループ別新興アジア進出(取引関係前提型垂直的進出)から、現在 進行している新しい進出(クラスター型水平的新興アジア進出)につい て考察を行う。
ペンローズ( )P.
ペンローズ( )P.
レビット( )P.
ルメルト( )P.
ルメルト( )P.
安田( )P.
野中・竹内( )P.
野中・竹内( )P.
野中・竹内( )P.
野中・竹内( )P.
日本のイノベーションの限界、すなわち「日本型イノベーション」とい うものが、こうしたプロセス改善を前提した「持続的イノベーション」
に留まるという総括も可能である。
ポランニー( )P.
ポーター( b)P. ‐
特に著者は、 年よりタイと日本を中心に、イノベーションに向けた クラスター効果、特にクラスター間のリンケージという社会実験を進め てきた。
タルン&パレプ( )P.
ゴビンダラジャン( a)P.
長崎大学学生を対象に、イノベーションに関する意識調査
実施期間: 年 月 日〜 日 対象:
NICE キャンパスプログラム・「長崎ブレークスルー(グローカル人材 育成)」(聴講生を合わせて 名)、
長崎大学全学モジュール II 科目・「稼ぐ観光」(学生 名)
長 崎 大 学 グ ロ ー バ ル プ ラ ス コ ー ス・「NAGASAKINOVATION」(
名)
留学生科目・「日本企業論」(学生 名)
JMP は、計量分析ソフトであり、開発者 John Sall にちなんで、 Johnʼs Macintosh Project から命名された。その URL は以下の通りである:
https://www.jmp.com/ja̲jp/home.html
既に、タイ王国公益法人お互いフォーラムの実践はこうした取り組みの 一例である:
https://otagai.asia/( 年 月 日現在)
(国際教育リエゾン機構 教授)