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Yoshiaki YOKOYAMA KinsakuINAMURA(ReceivedOct.8,1976)

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(1)

質問紙法からの「からだの調子」(2)

Ups and Downs of Human Vitality,,

from the Questionnaire Method

横 山 義 昭・稲 村 欣 作

Yoshiaki YOKOYAMA KinsakuINAMURA

(ReceivedOct.8,1976)

目   次

Ⅰ は じ め に

ⅠⅠ方     法 HⅠ質問 と 結果

Ⅳ 考     察

Ⅴ ま   と  め

Ⅵ 文     献

Ⅰ は じ め に

「からだの調子」,からだの働きのうちで,これ程学問的説明の少ないものは例がなかろう。生理 学でも心理学でもその解析はごくわずかであるJ■「からだの調子」は,疲労や疾病の前兆と混同され ることがある。その原因は,それらの現象と調子の悪い時にみられる現象に重複があるためと考え られる。だが,「からだの調子」についてみれば,調子の悪い時の説明だけでは片手落である。

生体において,疲労は内外の環境変化に即応する防御反応の役割を持っているプ・3■しかし,「から だの調子」は即応性を持たず,その役割は持ち得ないと考えられる。これを生体における機能変動の 面からみると,疲労は生体の定常的なレベルをも変え得るdynamicな変動であるということができ

る。また一万,「からだの調子」は定常的なレベルでのstaticな変動であるということもできる。した がって両者は,概念の上で明確に区別されるべきである。

「からだの調子」を探究することは重要なことである。人は本来,それを体験的によく知っている のかもしれない。また,感覚的判断の万が正しいのかもしれない。しかし,誰でもが納得のいく筋 道で,それを明らかにすることは必要なことである。それは日常生活の指針に役立つであろうし,

運動処方などの基盤にもなるであろう。さらに重要なことは,生体に関する各種の測定値を評価す る上で,その尺度に基準を与えることであろうJ

人の「からだの調子」は,性周期その他で説明される動物の運動活性リズム4 5・6に相当するもの と考えられる。それは,各個体で有機的にtotalされた生理学的な機能変動17であるともいうことが できる。しかし人の場合は心理学的な要素も大きく,単に生理学で意味するphysicalなactivityとは いえない面がある。とはいえ,ほとんどの人が日常「からだの調子」を体験し,それを表現している8 以上,その知覚内容は,生理学的事象と結びついているはずである。

さて,この「からだ」という言葉の意味を,行動の統合体としての個体におけば,「からだの調子」

は個体内変動である。だからその探究は,心理学における個人差の領域に入る。また,その意味に

(2)

人格の要素を入れなければ,生物リズムという生理学の領域に入る。さらにそのリズムと外界との 関連を問題にすれば,生気象学の領域に入り込む。このように「からだの調子」は,ひとつの学問だ けでは把えきれないものと考えられるよ■

総合科学といわれる体育学では,動作や運動の解析を中心とした分野をkinesiology9)という。ま たその動作の基礎である姿勢および運動時のsettingの解析をstasiology10)という。さらに前者では,

その動作や運動にかかわる生理学的事象の解析も行なわれている31■その解析と同様にみれば,「から だの調子」の探究は人が動作や運動をしない定常的状態か,および日常生活の平常状態における生理 学的事象の変動を解明するstasiologyということができる。

「からだの調子」のような漠然とした現象の解析では,生理学的実験をただちに適用することはで きない。その第一歩は,心理学でよく用いられる質問紙法による。前報では,「からだの調子」の概 観を知るため,記述式を主体とした質問紙調査を行った㌔■今回は,その感じた内容や表出された事 項の一般特性をより明確にするため,質問事項の再検討をし,男女428名の学生を対象に調査を行

った。その結果,前回と同様ではあるが,より明確な結果を得たので報告する。

ⅠⅠ 方      法 1.日   時

昭和49年6月,昭和50年6月,10月 2.対   象

静岡大学学生(男174名,女254名 年令19才)

3.質   問

回答法は自由記述を主体とし,それを予測できるものは選出式を使用した。また前回の質問項 目を再検討し,日常会話で「からだの調子」について語った人の範囲,述べた言葉に対する質問を 追加した。また本人における調子の良い時悪い時の期間,およびその規則性についての質問も加

えた。

4.整理方法

まず記述方式の回答では,言葉が異っても内容が同じものを同回答とみなした。その回答は最 も適確に内容を表現しているもので代表し,その頻度を算出した。また,ひとつの質問項目に対 する回答数は特に制限しなかったので,同一人が2種類以上の回答をする場合があった。ここで はそれらを全部含めてある。頻度を算出した後,男女別に比の差の検定をし、それらに差がある かどうかをみた。

本文では,(イ)(ロ)卜)で選択式の回答を示し,イ)ロ)ハ)で記述式の回答を示す。()内の数字は,男女 あわせた頻度である。

ⅠⅠⅠ質 問 と 結果

A−1人は日常生活において,「今日はからだの調子が良い」とか「どうも今日は調子が悪い」とか 言うことがあI)ますが,これまでに,自分以外の人がそのようなことを言ったのをあなたは聞い

たことがありますか。

(イ)何回もある(59.8%)

(ロ)時たま聞いたことがある(39.0%)

卜)一回もない(1.2%)

※卜)に○印をつけた人はAの質問をとばしてBについて記入して下さい。

A−2 それを言った人の性別は次のどれにあてはまりますか。

(3)

(イ)男だけ(8.4%)

(ロ)女だけ(4.4%)

ト)男が多く女が少ない(21.3%)

巨)女が多く男が少ない(35.8%)

(ホ)男女同じくらい(27.3%)

〔弓 無記入(2.8%〕

A−3 その人の年令は何オぐらいですか。複数の場合には人数の多い年令範囲で。

(イ)10才以下(0.2%)

(ロ)11才〜20才(50.7%)

卜)21オ〜30オ(5.4%)

巨)31才〜40才(5.6%)

(ホ)41才〜50才(27.5%)

「弓 51才〜60オ(2.8%)

(ト)61オ以上(1.6%)

(刃 無記入(6.2%)

A−4 その人はどのように言いましたか。その一例を想い浮べてその言葉を具体的に書いて下さ

い○

イ)体が熱ぼいし,だるくて調子がおかしい よ(26.5%)

ロ)頭が重く,痛くてすっきりしない(15.6%)

ハ)肩がはるし,こるなあ(6.7%)

ニ)胃の調子が悪いよ(5.1%)

ホ)今日はなんとなく調子悪いよ(18.7%)

へ)カゼをひいちゃって調子悪いよ(3.6%)

ト)睡眠不足の為に調子悪いなあ(4.4%)

チ)疲れやすいなあ(3.1%)

リ)何もする気になれないよ(2.9%)

ヌ)今日は気分がよく調子いいぞ(4.7%)

ル)その他(8.7%)

○生理で調子よくないね

○天気が悪いと体の調子が変だよ

B−1今度はあなた自身についての質問です。あなたはこのような「からだの調子」の良し悪しを 感じたことがありますか。

(イ)いつも感じる(26・4%)        卜)全く感じない(1.4%)

(ロ)時たま感じる(72.0%)        巨)無記入(0.2%)

断」に○印をつけた人はこれで終りです。(イ)(ロ)に○印をつけた人は以下を記入して下さい。

B−2 あなたはその調子の良し悪しを,どのような時に感じますか。具体的に書いて下さい。

イ)朝起きた時(41.2%)

ロ)食事の時(11.2%)

ハ)運動の時(19.7%)

ニ)授業,勉強の時(10.1%)

ホ)歩いている時(4.1%)

へ)登校,下校の時(3.1%)

ト)乗り物に乗っている時(2.6%)

チ)その他(8.0%)

○なにもしない時

○朝トイレの中で

○友達と話している時

B−3 調子の良い時と悪い時とをくらべて,あなたの場合はどちらの期間が長いですか。

(イ)調子の良い時(55.6%)      卜)同じくらい(23.6%)

(ロ)調子の悪い時(17.8%)      巨)無記入(3.0%)

B−4 あなたの「からだの調子」では,調子の良い時と,悪い時それぞれどのくらいの長さで続き ますか。その日数または時間を書いて下さい。

イ)半  日

調子の良い時

(7.3%)

調子の悪い時

(8.5%)

(4)

ロ)1  日 ハ)2〜3日 ニ)4−5日

ホ)1週 間 へ)2 週 間

ト)1カ 月

(20.0%)

(31.8%)

(15.0%)

(14.1%)

(7.3%)

(4.5%)

(37.4%)

(41.9%)

(4.1%)

(6.1%)

(1.6%)

(0.4%)

B−5−(1)あなたは,自分の「からだの調子」の変り万について,何か規則性(例えばリズムとか周 期)があると思いますか。

(イ)あ る(24.8%)

(ロ)な い(22.2%)

卜)わからない(53.0%)

B−5−(2)(イ)に○印をつけた人で,それがどんな規則性かを書ける場合,それを具体的に書いて 下さい。

イ)食事,睡眠による1日周期(12.3%)

ロ)授業,クラブによる1週間周期(17.9%)

ハ)生理による1カ月同期(17.0%)

ニ)季節による1年単位(5.6%)

ホ)天候による周期(3.8%)

へ)わからない(43.4%)

B−6 あなたが「からだの調子」という,その「からだ」という言葉はどういう意味ですか。

(イ)身体面だけの調子(20.3%)      卜)精神面と身体面の両方を含む(76.7%)

(ロ)精神面だけの調子(1.4%)       巨)無記入(1.6%)

B−7 その調子の良い時と悪い時における,あなたの身体の状態と精神の状態はどんなふうです か。特徴的なことをいくつか書いて下さい。

(1)調子の良い時 身 体 面

イ)疲れがなく残らない(9.7%)

ロ)体が軽い感じである(32.6%)

ハ)活動的になる(14.0%)

ニ)食欲がある(7.8%)

ホ)機敏に行動することができる(5.4%)

へ)胃腸の働きがよい(3.0%)

ト)目の調子がよくなったように感じる(2.8%)

精 神 面

イ)さわやかで明るい気分である(14.3%)

ロ)人とよくおしゃべりしたくなる(7.2%)

ハ)気分がスッキりしている(12.9%)

ニ)注意力,集中力がよくなる(6.1%)

ホ)なんでもやる気がある(18.1%)

へ)物事をよく考えることができる(11.6%〕

ト)おちついている(3.2%)

(2)調子の悪い時

チ)頭がスッキリしている(4.6%)

リ)自分の思い通りに体が動く(8.4%)

ヌ)朝の目覚がよい(4.3%)

ル)別になにも感じない(3.7%)

ヲ)その他(3.7%)

○ヒフのつやがよい

○熱がない

チ)陽気で楽しい気分になる(19.0%)

リ)根気が続く(2.3%)

ヌ)充実感を感ずる(2.3%)

ル)その他(3.0%)

○素直になれる

○別になにも感じない

(5)

身 体 面

イ)体がだるい(29.0%)

ロ)体が重い(8.7%)

ハ)頭が重く痛い時もある(12.3%)

ニ)疲れるし,疲れが回復しない(7.8%)

ホ)消化器官が調子悪い(6.1%)

へ)肩がこる(2.6%)

卜)よくねむれない(7.0%)

精 神 面

イ)なにもする気がしない(22.3%)

ロ)イライラする(12.7%)

ハ)誰ともしゃべりたくなく,1人になりた い(9.2%)

ニ)ゆううっである(15.0%)

ホ)集中力がなくなる(6.2%)

へ)悲観的になり思いつめる(11.1%)

チ)食欲がない(3.3%)

リ)動きが鈍い(5.9%)

ヌ)動くことがおっくうである(8.6%)

ル)目が疲れたり,充血する(3.0%)

ヲ)その他(5.7%)

○顔色,ハダのつやが悪い

○生理になっている

ト)1つのことに神経質になる(5.5%)

チ)不気嫌になり,おこりっほい(3.4%)

リ)考えがうまくまとまらない(6.4%)

ヌ)空自状態でぼんやりしている(3.4%)

ル)その他(4.8%)

○悩みごとがある

○根気が続かない

B−8 あなた自身の調子の良し悪しを判断する場合,あなたは「自分が調子が良い」ということ,

あるいは「自分が調子が悪い」ということを,

その基準を書いて下さい。

イ)普通の状態で良くも悪くもない時と比べ て(25.1%)

ロ)調子の良い時を普通の状態と考えて,そ れを基準としている(4.3%)

ハ)調子の良い時を基準(13.3%)

ニ)調子の悪い時を基準(0.7%)

自分のどういう状態とくらべて判断していますか。

ホ)不 定(32.7%)

○ただなんとなく気分によって

○前日の状態と比べて

○今までの経験により へJ わからない(11.1%)

ト)無記入(12.8%)

(6)

C−1男女別の回答頻度       単位:%

質 問

答 性 別

イ ロ ハ ホ へ ト チ リ ヌ ル ヲ

A  −   1

男 6 3 .8 34 . 5 1 .7 女 5 7 .1 4 2 .1 0 . 8

A  −   2

男 19 .5 0 . 6 4 5 . 4 8 . 6 2 1 . 3 4 .6 女 0 .8 7 .1 4 . 7 5 4 .3 3 1 . 5 1 . 6

A  −   3

男 0 . 6 5 1 .2 4 . 0 6 .3 2 3 . 0 5 . 2 1 .1 8 . 6 女 0 5 0 .4 6 .3 5 . 1 3 0 . 7 1 . 2 2 .0 4 .3

A  −   4

男 2 3 . 0 8 .1 9 . 6 4 . 5 2 8 .1 3 . 0 3 .0 5 .2 3 . 7 5 . 9 5 .9 女 2 8 . 0 18 .8 5 . 4 5 . 4 14 .7 3 . 8 5 .1 2 .2 2 . 5 4 . 2 9 .9

B  − 1

男 3 1 . 6 6 7 . 8 0 . 6 0 女 2 2 . 8 7 4 . 8 2 .0 0 . 4

B  −   2

男 4 2 .5 1 1 . 9 2 0 .0 1 3 .1 1 . 9 1 .2 0 . 6 8 .8 女 4 0 .3 10 . 6 19 . 5 8 . 0 5 . 7 4 .4 4 . 0 7 . 5

B  −   3

男 4 4 .8 26 .5 2 4 . 7 4 .0 女 6 3 .0 1 1 . 8 22 . 8 2 .4 B − 4

良 い 期 間

男 10 . 2 1 7 .0 32 . 2 17 . 0 1 3 .5 8 . 4 1 .7 女 6 . 2 2 1 .1 3 1 . 7 14 . 3 14 .3 6 . 8 5 . 6 B − 4

悪 い 期 間

男 9 .5 2 7 . 0 46 . 0 4 . 8 7 .9 4 . 8 0 女 8 .2 4 1 . 0 4 0 .5 3 . 8 5 . 5 0 .5 0 . 5

B − 5 − ( 1 )

男 3 1 . 0 19 . 6 4 9 .4 女 2 0 .5 24 . 0 5 5 .5

B − 5 − ( 2 )

男 13 . 0 20 . 4 0 3 .7 3 . 7 5 9 .2 女 1 1 . 5 1 5 .4 34 . 6 7 .7 3 . 9 2 6 . 9

B  −   6

男 2 3 . 0 2 .8 7 3 . 6 0 .6 女 18 . 5 0 . 4 78 . 7 2 . 4 B − 7

身 体 面

良 い 時

男 7 . 4 4 2 . 0 17 .3 5 . 6 1 .2 1 . 9 2 . 5 4 .9 8 . 6 1 . 2 6 . 2 1 . 2 女 11 . 0 2 7 . 6 12 .3 9 . 0 7 . 6 3 . 6 3 . 0 4 .3 8 .3 6 . 0 2 . 3 5 . 0

0 . 5 B  −   7 男

女 男 女 男 女 男 女

10 .8 4 . 8 6 . 6 7 .2 19 . 7 15 . 6 4 . 2 2 5 . 1 2 .4 1 . 8 1 . 8

精 神 面

良   い 時 16 .2 8 .5 16 . 3 5 .5 17 .3 9 .5 2 . 6 15 . 6 2 .3 2 . 6 3 . 6 B  −   7 3 6 . 4 1 0 .3 7 . 7 6 .6 4 .1 3 . 6 7 . 7 3 . 6 8 . 7 1 0 .3 0 .5

身 体 面

悪 い 時 2 5 . 7 8 .1 14 .3 8 . 3 6 .9 2 . 3 6 .7 3 .1 4 . 7 7 . 8 4 .0 8 .1 B  −   7 2 6 .7 1 1 . 0 5 .8 18 . 3 7 .3 8 . 4 6 . 8 1 . 0 7 . 9 5 . 8 1 . 0

精 神 面

悪 い 時

B − 8

2 0 .0 18 . 5 2 9 . 7

13 . 6 0 . 6 6 .8

11 .0 17 . 3 10 . 5

1 3 . 4 0 1 .2

5 . 6 38 . 2 28 . 9

1 2 . 7 8 .1 13 . 3

4 . 8 17 .3 9 . 6

4 .5 5 . 6 2 .1 6 . 7

(7)

Cニー2 男女別頻度の有意差検定結果(ズ2検定による)

質 問 性別  答 ズ2 − (1 ) P  < ズ2 − ( 2 ) P  <

A  −  1 男 10 0 .6 6 0 .0 0 1 ※■※

女 12 9 .6 0 0 .0 0 1 ※.※

A  −  2 男 1 0 4 .8 4 0 .0 0 1 ※※

女 2 6 9 .0 4 0 .0 0 1 ※※

A  −  3 男 27 1 .5 0 0 .0 0 1 ※※

女 6 8 2 .5 2 0 .0 0 1 ※※

A  −  4 男 10 3 .0 8 0 .0 0 1 ※. ※ 1 16 .2 2 0 .0 0 1 ・ ※※

女 2 3 9 .9 3 0 .0 0 1 ※※ 2 8 2 .4 3 0 .0 0 1 ※:※

B  −  1 男 1 1 8 .2 5 0 .0 0 1 ※※

女 2 1 5 .2 6 0 .0 0 1 ※※

B  −  2 男 16 3 .5 8 0 .0 0 1 ※※ 1 19 .8 3 0 .0 0 1 ※・※

女 男

17 4 .8 1 0 .0 0 1 ※※ 2 2 1 .5 4 0 .0 0 1 ※:※

B  −  3 13 .5 2 0 .0 0 5  ※

女 1 13 .2 5 0 .0 0 1 ※:※

B − 4

良 い 期 間

B − 4

悪 い 期 間

男 2 2 .59 0 .0 0 1 ※=※

女 男

6 1 .4 7 0 .0 0 1 ※※

7 1 .3 3 0 .0 0 1 ※※

女 2 5 6 .4 3 0 .0 0 1 ※※

B − 5 − (1 ) 男 2 3 .7 3 0 .0 0 1 ※※

女 5 0 .18 0 .0 0 1 ※※

B − 5 − ( 2 ) 男 女

18 .4 6 0 .0 0 5  ※ 2 0 .4 3 0 .0 0 1 ※※

B  −  6 男 1 3 9 .2 8 0 .0 0 1 ※※

女 男

2 6 2 .59 0 .0 0 1 ※※

B − 7

身 体 面 ・良 い 時

2 54 .2 0 0 .0 0 1 ※※ 10 5 .0 2 0 .0 0 1 ※※

女 男 女

17 4 .5 3 0 .0 0 1 楽※ 14 9 .4 2 0 .0 0 1 ※:※

B − 7

精 神 面 ・良 い 時

9 5 .5 2 0 .0 0 1 ※薫 1 13 .9 4 0 .0 0 1 ※※

1 12 .6 5 0 .0 0 1 ※二※ 1 2 4 .83 0 .0 0 1 ※※

B − 7

身 体 面 ・悪 い 時

男 1 9 7 .9 0 0 .0 0 1 ※・ ※ 2 30 .4 2 0 .0 0 1 ※※

女 2 34 .9 2 0 .0 0 1 ※※ 2 8 3 .3 7 0 .0 0 1 ※※

0 .0 0 1 ※※

B − 7

精 神 面 ・悪 い 時

男 9 4 .5 2 0 .0 0 1 ※:※ 12 0 .3 5

女 1 14 .4 7 0 .0 0 1 ※. ※ 15 1 .5 4 0 .0 0 1 ※※

B  −  8 男 1 14 .4 5 0 .0 0 1 ※※

女 110 .9 6 0 .0 0 1 ※≡※

注;この検定では回答が無記入のものをとりのぞいた

B−5−(2)とB−8の「わからない」という回答はとりのぞいた ズ2−(1)は回答・「その他」の頻度を含まないで検定した

ズ」(2)は回答.「その他」の頻度をいれて検定した

日は0・1%,薫は0.5%のレベルで有意

(8)

Ⅳ 考     察

まず各質問における頻度について,男女別にズ2検定を行なった。その結果は,C−1とC−2の 掛)で高い有意水準を示している。この意味は,各(イ)(ロ)卜)という回答の頻度が,その質問の回答数 全体で等しくないということである。各質問項目の中で,例えば(イ)より(ロ)が大きいというような推 定ではない。ここで全ての質問項目において有意差が得られたことは,各質問に対する回答はまる

きりヂタラメではなく,「からだの調子」についてのある特性をもっていることを示している。

Aは,日常会話における「からだの調子」についての質問項目である。A−1では,98・8%の者が,

自分以外の人から「からだの調子」という言葉を聞いているo A−2とA−3の結果によると,それ を聞く場合は友達関係あるいは家族関係の人から聞くことが多いと思われる。A−2の回答では,

男子は男子から,女子は女子から聞くことが多い0 またA−3では回答者と同年令に近いもの,お よび両親の年令に近いものが多い。さらに,11オ以上の者はほとんど「からだの調子」に関する言葉 を日常会話で口にしていると思われる。A−4からその代表的な言葉は,「体が熱ぽいし・だるくて 調子がおかしいよ」「頭が重く,痛くてすっきりしないよ」などである0それらには,疲労の自覚症状や 疾病の前兆の時にみられる現象を示す言葉が多い。これらAの質問項目の結果から,人は誰でも

「からだの調子」を日常生活の中で体験し表出しているといえるであろう。またその体験は,10才を 過ぎてから始まると推察できる。

Bは,自分自身の「からだの調子」に関する質問項目である。B−1では,98・4%の者が,自分自 身で「からだの調子」を感じている。感じる時は,B−2より朝起きた時,運動,食事,授業,勉強 の時である。この結果より,「からだの調子」はなにもしない時にはあまり感じないということがで

きる。「からだの調子」を感じる為には,精神的なものでも身体的なものでも何かをしなければなら ないようである。ここでは,なになにの時とひとまとめにしたが,その内容には何かをする前後と その最中が含まれている。それを分けて考えると,おそらく何かをしている時にはそれがうまくい

くかどうかの内観,あるいはその結果で「からだの調子」を感じ,何かをした後ではその結果,すな ゎちperformanceの良し悪しでそれを感じているのではないかと思われる。また,人が何かをする 前はその準備として緊張し,多かれ少なかれ自己のからだを内省する。人は,それによっても「から だの調子」を感ずるのであろう。すなわち,人が「からだの調子」を感ずる為には、自己のからだに対 する内省か,あるいは何らかのperformanceが必要と思われる。その前者は能動的に,後者は受動 的にそれを感じた場合であろう。

B−3では,55.6%の者がからだの調子」は良い時の万が長いと答え,23・6%の者が同じくらい いと答えている。また,B−4より,「からだの調子」の良い時は比較的期間の長い項目における頻 度が多い傾向を示し,悪い時は比較的期間の短い項目における頻度が多い傾向を示している0 これ は,B−3の結果と一致している。B−5−(1)では,75・2%の者がからだの調子」の変り万に規則 性がない,あるいはわからないと答えている。さらに24・8%の者があると答えているが,B−5−

(2)より,その中の43.4%の者がわからないと答えている。また,あると答えた者でも規則性とその 要因を明確には答えられないでいる。その少ない回答の中ではあるが,授業やクラブ活動による1 週間固執食事や睡眠による1日周期が多くみられる。このことは,人がからだの調子」を周期的

に感じる場合,生活環境やそれに伴った行動など外因的要素が大きく影響することを示している。

ここで興味あることは,女子だけの場合34.6%の者が生理による1カ月周期であると答えている0 すなわち,女性の性同期は「からだの調子」と関連が深いものと思われる。

さて,「からだの調子」は,各人の中で有機的にtotalされた機能変動であるから,精神的なそれと

身体的なものとがあるわけではない。B−6の結果はそれを裏づけている。しかし,それでは回答

(9)

しにくいど考え,B−7の質問では便宜的に分けて質問した。B−7の結果から,「からだの調子」

を感ずる指標は主として次に示すものと考えられる0まず身体面では,(1)体が重い軽いという感じ,

(2)体のだるさ,(3)体の運動活性とその感じ,(4娠労,(5)食欲,(6)頭が重い軽いという感じと痛さ,

などであると考えられる。精神面では,(1)積極性,(2)気分のすがすがしさと楽しさ,(3)集中九(4)

対人関係の具合,(5)思考力,などと考えられる。この結果より,身体の面の(5X6)と精神面の(4)と(5)

が,前回の結果に新らしく加わることが明らかになった。

B−8では,11・1%の者が自己の「からだの調子−」における判断の基準をわからか、と答えている。

また,回答なしは12・8%もある。さらに,32・7%の者が基準となるものを感じてはいるが,その内 答は不定である。したがって,56・6%の者が目安なしに自己の「からだの調子」を判断しているとい

うことになる。「からだの調子」という現象がいかにマクロなものであるか理解できるであろう。

ところで,A−4の回答には調子の良い時の状態を示す言葉が少ない。これは,調子の良い時に はあまI)「からだの調子」についての感じを持たず,悪くなると平常から違うので感じるものと思われ る。すなわち判断の基準は悪い時を良い時に対比して行なわれていることを示している。このことは,

A−7の回答中に「別に何も感じない」というものが含まれていることからもうなずける。気分がさわや かで活動的な良いと感ずるような状態は,そう毎日続くことではなし㌦ とすると,B−8における,調 予の良い時とは普通の状態を意味すると読み変える必要がある。したがって,「からだの調子」の判 断の基準は自己のからだを内省した内容,あるいは何かをしたperformanceにおける普通の状態であ ろうと推察される。個人個人の「からだの調子」における判断の基準をはっきりさせることは,その 人がからだ」の自己調整を行なうにあたっての,大切な示標となるはずである.。

Ⅴ ま   と  め

「からだの調子」は,日常生活の中で人誰しもが体験する,からだの働きの変化である。男女,年 令にかかわりなく互いに口にしたり聞いたりしている。また人が,その規則性を感じる時には,外 的要素がその要因として働いていると思われる。ただ,女性の場合には性周期に伴った規則性を感

じる者が3分の1程度みられた。

「からだの調子」の表出された現象を,身体的側面および精神的側面からみると,その感じる指標 となるものは,身体面では「体が重い軽いという感じ」「体のだるさ了からだの運動活性とその感じ」

「疲労」「食欲」「頭が重い軽いと頭痛」である〇また精神面では,「積極性」「気分のすがすがしさと楽し さ」「対人関係の具合」「思考力」「集中力」である。また,「からだの調子」の判断は,非常に漠然とした もので半数はその基準を把握していない。しかし,把握できている人の回答かJ)みると,それは各 個人における普通の状態であろう。

潤筆にあたり,本調査に御協力をいただいた,本学教養部梅沢トシ助教授,および資料整理に御 協力いただいた海野茂雄君に,深甚なる謝意を表します。

Ⅵ 文     献

1・稲村欣作;平沢弥一一一部;精神身体機能の定常時系列における長周期リズム,静岡入学教養部研究報告、No9,

115−126,1974

2・勝カ所次;疲労,保健体育学満座IH,425−475,1957 3・精銅道夫;疲労,生理′羊大系刀,937−975、1970

4・Richter,C・P・;Periodic phenomenain man and animals,Endocrinology and human beheviour,

284−294,1968 0xford U.P.

5・鈴木酎右はか;雄ウズラの生植内分秘系の臼内リズムとその発現の尤周要件,最新医学、第28巻6〜∴

(10)

1084−1090,1973,最新医学社

6.拝し昌次郎;作間軌 日本生理学雑誌,VOl.33,No.1〜2,126−134,1971 7.間日直幹,内薗耕二;生理学大系Ⅰ、1−56,1968

8.横山義昭、稲柵次作;質問紙法からの「からだの調子」,静岡大学教養部研究報告,No・11,163−169・1975 9.告畑虎彦;キネシオロジーについて,スポーツ拙筆講座,8,7−17,1965,大修館書店

10.平沢弥灘;Stasiology(1)〜(7),静岡人,?:教養部研究報告,No・5〜11,1969−1975

11.小林寛道;体刑汗究の現状と深凰 キネシオロジーを申し、として、月例研究会報告告,日本体育学会来会支部大会,

3−8,1975

参照

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