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長崎大学工学部研究報告 31 56 平成131 95

落水線 図 を用 いた非点源汚濁負荷流 出量 の予測 と受水域 に及 ぼす影響 の評価

野 口 正 人* ・樋渡 智則**

大石 真伸***・脇坂 辰也*

元培****

PollutantRunoffAnalysisUsingthe

DigitalElevationModelandEvaluationoftheQualitativeEffectsona RecelVlngWater

by

MasatoNOGUCHI*,ToshinoriHIWATASHI**

MasanobuOISHI***,TatuyaWAKISAKA*andWonBaePARK****

Seadykeissometimesconstructed,soonepartofbayhasbeenenclosed.ThiskindofsituationisalsoobservedatIsal1ayaOf Nagasaki,thatisabigprojectOfconstructionofseadykeandreclamation.Inordertomakecleantheenclosedwaterbodies, integratedmanagementbasedonriversandwatershedshouldalsobeemphasized.Onthisviewpolnt,pollutantrunoffanalysisby meansoftheDigitalElevationModel(DEM)hasbeencarriedout,andhow tomakeavailablethewaterenvironmental managementhasbeendiscussed,consideringtheenvironmentalchangesaroundattheenclosedseaarea.

FollowlngtOthepurposedescribedabove,inthispaper,runoffrateofnitrogenfromthewatershedhasbeenestimated,uslngthe two‑dimensionalmodelofpollutantrunoffbyDEM.Eventhoughparameterincludedin仙emodelshouldbeidentifiedbasedona lotoffielddata,ithasbeenshownthatproposedmodelmightbeusefulforthepredictionandcontrolofnon‑polntpollutant sourcesdistributedoverthewatershed,andalsofortheevaluationofthequalitativeeffectsonarecelVlngWater.

KeyWolds:Po)JuEaLt7(nJnOLr,GIS,DEM,maEhemaLJ'catmodel,m'tTOget),enYjrot)met)(a)manageL77ent,eI)closedwaterbody

1.は じめに

受水域 の良好 な水環境 を達成す るため には、様 々な 配慮が必 要 とされることは言 うまで もない。長崎県の 諌早湾では、締切 り干拓事業が水環境 に及はす影響 に ついて大 いに関心が持 たれてお り、調整池やその周辺 では、主 として夏季 に、富栄養化現象 を始め とした水 質悪化が懸念 されている。 この ような閉鎖性水域の水 質変化 に影響 を及ぼす要 因 としては、流域か らの外部 負荷 と水域内での内部生産等が考 え られるが、前者 は 直接 的に影響 す るとともに、後者 を誘発 し間接 的 に も 影響する もの と推測 され る。そのため、閉鎖性水域 の 水質 を清澄 に保 つためには、「流域水 質管理」を十分 に 行い、流域か ら未処理で放出 される汚濁負荷流 出量 を 極力抑制 しなければな らない。近年 、都市化 に伴 い、

汚濁負荷流 出量 に対す る非点源汚濁負荷流 出量の占め る割合が増大 して きている。 したが って、流域水質管 理 を適切 に行 う上で、流域 内 に分布す る非点源汚濁負 荷発生源の空間的 ・時間的 な分布 を評価する とともに、

流域か らの汚濁負荷流 出 を量的 ・質的 な両側面で明 ら か にす るこ とが重要 となっている。そのため には、現 在 の流域 や水域 の水環境 を正確 に評価 し、将 来の水環 境 の変化 を適切 に予測す るこ とがで きるモデルを構築

してお く必要がある。

上述 された ことか ら、本論 では、流域情報 を活用す る とともに、落水線図 を用 いて、流域 か ら水城へ流入 す る雨水 な らびに汚濁負荷の流 出量 をで きる限 り正確 に予測す ることがで きる流 出解析 モデルの構築 を試み た。以下では、流域水管理 を進展 させ るための流域情 平成1210月27日受理

* 社会開発工学科 (DepartmentofCivilEngineering)

** 大学院修士課程社会開発工学専攻 (Graduatestudent,DepartmentofCivilEngineering)

*** 吾妻町役場 (AzumaTownHall)

****済州道発展研究院 (C叫 uInstituteofDevelopment,Korea)

(2)

96 野口 正人 ・樋渡 智則 ・大石 真伸 ・脇坂 辰也 ・朴 元培

報 としてGIS(GeographichformationSystem)デー タを活 用することを考 え、標高データを基 に して落水線図 を 作成 した。ただ し、通常の落水線図の作成法では どう して も、考慮す る平均地盤高 と局所的 な河床高 との差 で求め られ る流域 に誤差が入 ることが避 け られない。

この種の閉嵩 は、流域か らの汚濁負荷流出量の評価 を 精度良 く行 ってい く上で大 きな影響 を有 している。 し たがって、 この間蔦 について検討 した後、雨水 な らび に汚濁負荷の流出量 をphysicallybased"に算定 し得 る モデルの開発 を試みた。併せて、実流域への適用例 と して、干拓締切 り堤防の建設 により今後の水環境 開港 が大 きな関心事 になっている調整池の水質変化 を取 り 上げた。なお、流域か らの汚濁負荷流出が調整池の水 質変化 に及 ぼす影響 につ いて簡単 に検 討 す るため、

1999年のデータを用いて考察がなされた。

2.本明川と練早湾の締切 りの概筆

諌早湾干拓事業 は、諌早市 及び周辺 の4町(高来町、

森山町、愛野町、吾妻町)を中心 とする諌早湾の湾奥部 を延長が7,050mの潮受堤防で締切 り、締切面積35.5km2

の汚臭部の一部 をさらに内部堤防で締切ることにより、

新 しく18.4km2の土地 と17.1km2の調整池 を達成 しよう とす る ものである。本事業の本来の 目的は、潮受堤防 の建設 によ り周辺地域 を高潮の自然災害か ら守 り、同 時 に、調整池 内部 の水 を北 部 と南部 の両排水 門で標 ‑1mの水位 に制御 し、同地域の排水不良や洪水被害

を防 ごうとする ものである。

しか し、一方では大規模構造物の建造 により、種 々 の面で諌早湾地域の環境 変化が避け られない。いずれ に して も、潮受墳防の建設前 は締め切 られていなかっ

[1)諌早湾調整池流域の概要図

た諌早湾 の湾奥部が現在では、非常 な閉鎖性水域 とな り、水質悪化が不可避的である もの と思われる。その ため、望 ま しい水環境 を少 しで も維持 し、新 しい形で 創造 してい くためには、背後 に広がる流域 での水管理 が益 々重要性 を帯びて くることになる。

ところで、本地域 には長崎県唯一の一級河川である 本明川 と数本の二級河川が流入 していた。 しか し本事 業が完成 し諌早湾調整池が機能す るようになれば、 こ れ らの河川は本明川水系 として総合的に管理 されるこ とにな り、益 々、水域 と流域 とが一体的 に環境面で も 管理 され る必要性が増大する。 そのため、本論で取 り 上げ られ るような流域か らの汚濁負荷流出予測 を精度 良 く行い、その種 の情報 を有効 に生か した十全 な流域 管理が望 まれている。 なお、本論で取 り上げ られた検 討は、多少 とも、【図‑1】に示 された諌早湾調整池の水 質を良好 な ものにしようとの意図の下で行われた。

3.流域情報の収集 と整理

(1)GlSデータを用いた点濠 ・非点源汚濁負荷の評価 非点源汚濁負荷 は流域の様 々な社会的 ・自然的な活 動の影響 を受 けて発生 し、水域 に流出す ることによ り 水質汚濁 を引 き起 こす。 この ような複雑な形態の もと、

実流域での水量 ・水質予測 を行 う場合、対象地域の地 形、地質 ・土質、植生や、降雨時系列 といった流域情 報 をいか に評価す るかが重要 な間麓 になって くる。 こ れ らの流域情報 を適切 に把適 し、流域水質管理 に不可 欠な信頼性の高い情報 を得 るため、流域のデー タを共 通の基盤 で利用で きるように標準 メッシュを基 に した デー タの蓄積が望 まれる。近年、流域情報 を取得する 手段の一つ としてGIS(GeographicInformationSystem) ー タの有効性が広 く認識 される ようになった.本論で は国土数値情報の標高デー タによ り流域の幾何形状 を 表現 し、後述の落水線図 を作成す ることにより流出解 析 を進め る。 なお、データの整備 は、国土地理院刊行 の地形図(1/25,000)によ り土地利用状況 を分類 し、それ ぞれ3次 メ ッシュのサ イズ(緯度 方 向:231m、経度 方 :292m)で行われた。

本論で取 り上げ られた ように、降雨 に伴 う水域への 汚濁流送 を考慮す る際、流域 に分布 している点源 ・非 点源汚濁負荷の状況 を把撞す ることが重要 となって く る。点源汚濁負荷 としては各家庭や工場か らの排水等、

非点源汚濁負荷 としては降下粉塵、あるいは水田や田 畑か らの余分 な肥料等が考え られる。 この ような流域 情報 を把撞することは当然重要であるが、非点源汚濁 負荷はその性質 によ り正確 に把握することは困難であ る。 【2】、【3】は、得 られたデータをもとに諌早

(3)

落水線 図 を用いた非点源汚濁負荷流出量の予測 と受水域 に及ぼす影響の評価 97

2】諌早湾流域の標高

3】諌早湾流域の土地利用分類

表‑1】土地利用分類別面積 土地利用分類 面耕 (kn2)

都市域 121.2 山林 111.2 果樹園 14.3

水域 40.7

水田 45.4

畑地 23.7

合計 256.5

湾調整池流域 の標高 と土地利用の状況 を図化 した もの であるが、本論では、 これ らの情報 を用いた汚濁負荷 流出の算定が試み られた。因み に、図の太線は調整池 に対 して措かれた流域界である。 また、【表‑1】は 【図‑

3】に示 された土地利用分類 に対 して、それぞれの面積 をメッシュ両横の合計 として計算 された ものである。

(2)対象湘削 こおける落水線の作成

落水線図は流 出現象 を物理的に扱 うために流域 を細 分化 し、雨水は各格子点の周囲8方向の うち、最急勾配 に流れる と考 えることで、流域全体の雨水流出経路 を 決定 しようとした ものである。本方法では、流域が メ ッシュで覆われることにより、GIS等で得 られた流域デ

一 夕の取 り扱 いが容易 になる.数値穂高デー タにより 落水線図 を作成すれば、広範囲にわたる水系網が 自動 的に作成 される利点がある。

落水線図は数値標高 デー タを用いることに より、雨 水 を以下の規別により流下 させることで作成 される。0 1) 当該 メッシュの標高 と周辺8メッシュの標高 とを比

較 し、最 も低いメッシュに流下 させる。

2) 最 も低 いメッシュが複数ある場合には、その各 々 のメッシュで周辺8メッシュの平均地盤高が最 も低 い方のメッシュへ流下 させる。

3) 当該 メ ッシュの標高 と最 も低 いメッシュの標高 と が等 しい場合は、各 々の周辺8メッシュの平均地 盤高 を求め、最 も低い方へ流下 させる。

4) 当該 メッシュが周辺8メッシュの標高 より低い場合 (窪地 になってい る場合)、水の流出が表現で きな くなる。それを避 けるために、周囲8メッシュの最 も低い地盤高 より5皿高い地盤高に修正 し、強制流 出させ る (窪地処理)0

図4】諌早湾流域の落水線図 (修正前)

図‑5】諌早湾流域の落水線図 (修正後)

(4)

98 野口 正人 ・樋渡 智則 ・大石 其伸 ・脇坂 辰也 ・朴 元培

[4】は、諌早湾調整池流域 に対 して作成 された 落水線図 を表 している。図中の濃い細線は地形図を元 に描かれた調整池の流域界 を、薄い太線は落水線か ら 求め られた分水界 を示 している。求め られた落水線図 を参照すれば、地形図 と比較 して も一部の下流域 を除 いてはは正確 な地形の表現が されていることが確認で きる。ただ し、本明川河口付近(A点)では河道網が実際 の もの とは異 なってお り、 また流域界 と落水線の分水 界 とが一致 していない箇所(B、C、D点)が見 られるOこ の主 な原因 としては、落水線が平均地盤高 を基 に して 措かれるのに対 し、河川は河床の高低に沿 って流れる ため、低平地ではこれ らの両者が必ず しも一致 してい ないことが上げ られる。 この ような場合に対 して、 よ り正確 な落水線 を措 こうとすれば、流域 をより細分化 することや、実河道の位置 データを考慮 した形で作成 す ることなどの方法が考 え られる。前者はデー タ量の 増加 に伴い計算時間が膨大 にな り、必ず しも合理的な 方法 とは言えない。 したが って、後者の方法 によって 修正 を行 うもの とし、【5】にその結果 を示す。図か ら明 らかなように一都の修正 によって落水線図の流域 界、流下方向はかな り正確 なものにな り、以下の計算 に係 る計算精度 を飛躍的 に向上 させ ることがで きる。

定量的な評価 を行 うために、修正前後 において調整池 に対する流域両横の比較 を行 った。その結果が 【2 に示 されている。表か らも明 らかなように、修正後の 落水線で決め られる流域面積は実際の もの と近似 した 値になっていることがわかる。

以下では、ここで作成 された落水線図 を用いて雨水 流出量や、汚濁負荷流出量 を算定することを試みた。

2】調整池に対する各流域面積の比較

桝 面

.檀(血り (血り娯差,(%) 地形図による流域界 213.58

落水線の分水界(胞 抑 ‑ 183.ll 30.47(I.4.26%)

4.流れの基礎方程式とその解法 (1)流れの基礎方揮≡好一

61の ような2次元平面流 として流れを解析する 場合、以下の(1)‑(3に示す よう.な質量 と運動量のそれ ぞれを保有 させる基礎方程式 を解かなければならない。

普 ・ Uh)を (vh)r‑i (1)

%h十%'EIU2h'・毒 (E2t'Vh,Iih讐 十号 (2)

% h・か Uvh'牛か N2h,‑管 十号 (3) ここにUYはそれ ぞれもy*方向への平均流速がま 水練、,Ei降雨強鼠 L'tは 遠敷息 Hは水位T 油,,㌔

それぞれx,y軸方向へのせん断応力I.,E 2,8,は運動 量 に対する補正係数である。 この種の樽係式は流れの 中に溶 け込んでいる汚濁物質の質量においで も満足 さ れなければならない。

警 十

cuh, cvn, (4) ここで、Cは汚濁沸度、41),4叫ま表面 と底面 を通過する 単位時間あた りの汚濁量、.・ ど,は汚帝の移流量 に 対する補正係数である。

2次元平面流 を解 く場合、一浪的に1)‑(4)式の基礎

tl Sl

6】2次元平面流の概要図

方程式が取 り上げ られる。 もちろん、2次元以外で解析 する場合には、基礎方程式の形 も変わって くる。以下 では、落水線 を用いることにより、2次元平面流の運動 方程式 を簡便的に解析する方法 を採用 した。すなわち、

時間方向の差分計算 に用い られる時間間隔で雨水の流 動 を考慮 し、質量保存則を成立 させ ようとする もので ある。

(2)落水線を用いた数値解法

先に述べた落水線図 を用いて、まず雨水流出量の算 定 を行 っ た 。 そ の 流 出横 柵 は雨 水 を与 え る過 程 (q(0)=Q(0)+Rain(dayH と雨水 を移動 させ る過 程 (Q(1)=Q(1)+Q(0))に分解 し、繰 り返 し操作 により、流出 評価地点での流出量 を算定 した(Q(day)=Q(day)+Q(1)) その際、雨水 を移動 させる方向 を落水線方向 とし、移 動圭 を河床勾配 により決定する もの とした。 また、汚 濁負荷流出量の算定は、剥稚 ・沈降を考慮 し、物理的

(5)

落水線図 を用いた非点源汚濁負荷流出量の予測 と受水城 に及ぼす影響の評価

>ePJu)TE3 0000000000000一〇Lr)lr721

98SJC)TIStepJ1)嶋E3 0000000000000002086 00020 PLJOL[666L

OCJ6[666L

9L/6/666L

ZJ6]666L

6LJeJ666L

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11]6661

a/666L

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OLJ9[666L

ZJSJ666L

CLJSJ666L

61JPJ6661

Sl666L

LJfJ666L

7】流量 と日汚濁負荷量の計算結果

にその流 出機構 を実現象 に近 い形で行 うこととした。

この際、剥離す る割合は土地利用状況、せん断応力 を 考慮 し、沈降は仮想 した粒子の沈降速度 を考慮 して評 価 された。 (pload(0)=Pload(0)+PhakPtin)。以下は雨水 流出 と同様 な繰 り返 し計算 を行い、流域か らの非点源 汚濁負荷流出量 を算定 した。 【7】に実測値である 日 雨量(mm/day)と数値 モデル に よって計算 された流 量 (m3/see)、 日汚濁負荷量(kg/day)を表す。 この結果は、流 量 に関 しては概 ね妥当である と考 え られるが、剥牡 の 程度 を表す係数の評価 を十分 に行 えるだけの流域での 水質観測結果が存在 しない。そのため、結果の妥当性 を調整池の水質変化 との比較で検討することとする。

5.yt地の水質変化の予測

上述 された ように、調整池の水質変化 を明 らかに し ようとす る際、調整池内部での水質変化の状況 につい て検討する必要がある。そこで、平成11年度(1999年)

1】の調整池のSll地点 において計測 された水質指 (T‑N,T‑P,COD,SS,DO)の 日変化 を 【8】に示す。 3)

oLx(LPkT14(JPuJート(L一ヒ)SS OLX(lJ4kT.(lPuJま 1080。(lJaE)SS SJZLJ666L

SJ666L

SJOLJ666L

SJ6[666L

SJBJ666L

SJ6661

SJ9[6661

SJSJ666L

SJ666L

SJq6661

S/N666LSJLJ666L

99

(lPLAJXX)C,

35302520150504

(L

P∈XX)9.(lPuJXX)LE7050LO03

3 2

2115

0

8】諌早湾調整池で計測 された

T‑N,T‑P,COD,SS,DOの 日変化

この図 を見 ると6月下旬か ら7月上旬の期間 と10月上旬 の期 間に、高濃度 の濁 質流入が観察 された。 ここに、

前者は梅雨期の降雨による もの と容易に察せ られるが、

後者 については降雨の影響 ばか りとは言えない。調整 池の水質 を悪化 させ る要因には、前述 された ような降 雨の直接 的あ るいは間接 的影響 や、生物活動 の影響、

また、風波 の影響、等 々が考え られる。いず れに して も調整池の水賓が汚濁の外部負荷 だけで説明 し得 ない ことは自明の ことであ り、既 に調整池 に持 ち込 まれて いる内部負荷の影響 を も同時 に評価す る必要があるこ とは当然である。 ここでは、この種の制約 を十分 に理 解 した上で、前述 された方法で求め られた汚濁負荷で 計算 された調整池の水質 をsll地点で計測 されたモニ タ リング結果 と比較することとした。 なお、流域か らの 外部負荷 として計算結果 による非点源汚濁負荷 に加 え て、点源汚濁負荷の概略値 を諌早市のデー タをもとに 予測 し、‑定借 として加 えることとした。それ らの外 部負荷 を、調整池が完全混合 システムである として計 算 した結果 を 【9】 に表す。 【9】にプロッ トされ た記号 は観測値 を表 してお り、実線 は計算値 を示 して いる。【9】 を見る と、両者は全体的には似か よって いる ものの、同時 に水質変化 を十分 には表現 で きてい

(6)

100

(一)Ni

野口 正人 ・樋渡 智則 ・大石 其伸 ・脇坂 辰也 ・朴 元培

SJOLJ666L

SJ6]666L

SJeJ666L

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SJ9]666L

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SJ666L

9】調整池の仝窒素濃度 における検測値 と 計算値の比較

ない箇所 も見 られる。 この原 因 として考 えられるこ と は、前述 された とお りである。 ともあれ、流域の非点 源汚濁負荷が外部負荷 として未処理の ままに水域 に流 入することは極力、抑制する必要がある。

今後、 より妥当 な汚濁負荷流出量の算定のためには、

実河川での水質変化 を計算 し戟測値 との比較 を行いモ デルに含 まれたパ ラメー タを適切 に同定 し、流出機構 を更 に実現象 に近づ けなければな らない。 また、調整 池の正確 な水質変化 を予測す るためには、内部状況 を 把握 し、モデルに取 り込んでい く必要がある。

6.おわ りに

本論で取 り上 げ られた ような閉鎖性水域 を有す る流 域では、「流域水質管理」が良好 な水環境 を実現 してい く上で非常 に重要になる。そのため、流域の状態 を定 常的 に監視 し、水域の水質変化 に及ぼす影響 を定量的 に評価す ることが欠かせ ない。 これ らの 目的 を果 たす 手段 の一つ として、流域か らの汚濁負荷流出量の予測 手法 について検討 した。得 られた結果 を箇条書 きで示 せば以下の ようである。

1) 流域水質管理 を効果的 に進め る上で、棟高デー タ よ り求め られ る落水線図 は、その特徴 を十分 に把

撞 して利用すれば、流域情報 をまとめ るにあたっ て有効であることが示 された。

2) 流域水質管理 を進めるにあたって、流域 を覆 う2 元の メ ッシュを基本 に して整理 されたGISデー タ は、流域 か らの汚濁負荷流 出量予測 をHphysically basedHな観点で行 う際 に活用 されることが再確認 さ れた。

3) 前項 で述べ られた作業 を行 ってい く上で、流域 の 土地利用 に応 じて非点源汚濁 の剥簾の程度 を評価 する こ とが重要 になる。本論 では、地表面 に作用 する流 れのせん断応力 に比例 させた形で剥従量の 算定 を行 ったが、調整池の全窒素の平均 的な時間 変化 を概ね表現 していることが示 された。

4)捷象 されたモデルは、GISデー タを活用 した流域水 質管理 に遺 してお り、流域 の都市化が水域の水質 変化 に及ぼす影響 を定量的 に評価するこ とがで き る特徴 を有 している。

謝辞

本研究 を行 うにあたって、 農水省諌早湾干拓事務所 の水質調査 結果 を参考 に させて戴 いたこ とを記 して、

深甚の謝意 を表 します。 また、西田渉詐師 (現在、IHE Delftに滞在 中)、妻相♯助手や、青 田光氏 (長崎大学 大学院) らの河川工学研究室の学生諸氏 にはデー タ処 理等で 日頃か ら種 々ご支後 を戴いた。記 して感謝の意

を表 します。

参考文献

1)加藤敏治,鈴木知,山下祥弘,小牧健二:流域水循環モデ ル化 に関する一考察,水利科学,p.22,1999.

2)M.Noguchi,W.Nishida,andY.Mizuno:Predictionof NitrogenousPollutantRunoffduetoStom water.In暮. Sym.IntegratedEnvironmentalManagement,Nagasaki Uniy.&KangwonNat.Uniy.,2(X沿.

3)15回諌早湾干拓地域環境調査委月余資料:締切後の 調整池水質,2(X氾

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参照

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