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ベラ科魚類の運動活動リズムに関する研究

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

ベラ科魚類の運動活動リズムに関する研究

西, 源二郎

https://doi.org/10.11501/3086580

出版情報:Kyushu University, 1991, 博士(農学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

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VII. 要 約

本州、|中部以南の沿岸で比較的普通に見られるベラ科魚類のうち,

ニシキベラ Thalassoma cupid ( Temminck et Schlegel ) , オハ グロ ベラ P teragogus flagel 1 ifer a ( Valenciennes), イトベラ S uezichthys graci 1 i �(Steindachner), ホン ソメワケベラ L abro i - des d imidiatu s (Valenciennes) , ホンベラ H al ichoere s tenui-

s p i n n i � (Günther ) , イトヒキベラ C irrhilabrus t e m m in c k ii Bleeker の6種を対象として, 種々の実験条件の下で飼育し, それ

らの運動活動を記録し, 運動活動リズムの内因性の有無を明かに し, イトベラとホンベラについては潜砂習性と運動活動リズムとの 関連についても検討した. また, ニシキベラ, オハグロ ベラ, ホン ベラについては, 網膜運動反応の内因性についても検討した. 結果 を要約すると以下のようになる.

1 . 運動活動リズムの内因性

ニシキベラ:LD区の全実験( 4回) に共通して, 本種の日周活 動は, ほとんど連続して活動が記録される活動期と, 活動のほとん ど記録されない休止期にほぼ区別することができた . 本種はLD条 件下で光周 期に同調した明瞭な明期活動型の活動リズムを示した が, 活動は明期中に限られることはなく, 暗期中にも活動すること

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が認められた . L L区の5回の実験のうち, L L条件終了まで活動 リズムを持続した例が2回, L L条件下で途中まで活動リズムを持 続した例が2回, L L条件になると直ちに活動リズムが消失した例 が1回であった . 活動リズムを持続した4回の実験では活動期の開 始時刻はいずれも毎日規則正しく前進した . 毎日の平均前進時聞は 21-66分であった . L L条件後のLD条件下では, 活動リズムが光 周期に直ちに同調することはなく, 移行期が存在した . D D区の5 回の実験のうち, D D条件下で本種の活動は明かに抑制されたが,

D D条件終了まで活動リズムを持続した例が2回, 活動がほとんど 現れず活動リズムが消失した例が3回であった . 活動リズムを持続

した例では活動期の開始時刻はいずれも前進した( 10- 22分) . 活 動リズムが消失した例では光周期を再びLD条件にすると活動リズ ムが復活したが, それが直ちに光周期に同調することはなく, 移行 期が存在した .

オハグロベラ:LD区の全実験( 4回)において, 本種の日周活 動は活動期と休止期に明僚に区別できた . L D条件下の本種は, I倍 期にはほとんど全く活動せず, 光周期にほぼ一致した明瞭な活動リ ズムを示すことが明らかになった . L L区の2回の実験において,

本種はLL条件になると直ちに連続して活動するようになり, 活動 リズムはLL条件下で消失することが分った. L L条件後のLD条

件下では, 光周期に一致する活動リズムが直ちに復活し, 移行期は 存在しなかった. D D区の2回の実験において, D D条件になると 本種の活動は強く抑制され, 全く活動が認められなくなり, 活動リ ズムはDD条件下で消失した . D D条件後のLD条件下では, 光周

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期に一致する活動リズムが 直ちに復活し, 移行期は存在しなかっ た .

イトベラ: L D区の全実験( 4回)に共通して, 本種の日周活動 は, 活動期と休止期に明瞭に区別することができた . L D条件下の 本種は光周期に同調した明瞭な明期活動型の活動リズムを示し, 活 動は明期中に限られ暗期中に活動することは全く認められなかっ た. L L区の全実験( 4回)で, L L条件下の本種は, L L条件終 了まで活動リズムを持続した . 活動期の開始時刻はいずれも毎日規 則正しく前進した . 毎日の平均前進時聞は13-21分であった . L L 条件後のLD条件下では, 活動期の開始時刻は点灯時刻に直ちに一 致し, 暗期中の活動は全く認められなかった . D D区の全実験( 5 回)で, D D条件下で本種の活動は強く抑制されて, ほとんど全く 活動が認められなくなり, 活動リズムはDD条件下で消失した . D

D条件後のLD条件下では, 活動期の出現と共に活動リズムが復活 したが, 活動期の開始時刻は点灯時刻より遅れており, 活動リズム が光周期に直ちに同調することはなく, 移行期が存在した.

ホン ソメワケベラ:LD区の全実験( 4回)に共通して, 本種の 日周活動は, 活動期と休止期にほぼ区別することができた . L D条 件下の本種は光周期に同調した明瞭な明期活動型の活動リズムを示 したが, 活動は明期中に限られることはなく, 暗期中にも活動する ことが認められた . L L区の7回の実験のうち, L L条件終了まで 活動リズムを持続した例が4回, L L条件になると直ちに活動リズ ムが消失した例が3回であった . 活動リズムを持続した4回の実験

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のうち, 2回の実験では活動期の開始時刻は毎日徐々に前進し(7

53分), 残る2回の実験では活動期の開始時刻は毎日徐々に後退し た(11, 108分) . L L条件後のLD条件下では, 活動リズムは光 周期に直ちに同調し, 移行期は存在しなかった . L L条件になると 活動リズムが消失した3回の実験でも, 光周期を再びLD条件にす ると活動リズムが復活し, 活動リズムは光周期に直ちに同調し移行 期は存在しなかった . D D区の5回の実験のうち, D D条件下で本 種の活動は明かに抑制されたが, D D条件終了まで活動リズムを持 続した例が3回, 活動がほとんど現れず活動リズムが消失した例が 2回であった . 活動リズムを持続した実験では活動期の開始時刻は いずれも前進した(19-24分) . D D条件後のLD条件下では, 活 動リズムが光周期に直ちに同調することはなく, 移行期が存在し た . 活動リズムが消失した実験では光周期を再びLD条件にすると 活動リズムが復活したが, 活動リズムは光周期に直ちに同調し, 移 行期は存在しなかった .

ホンベラ:LD区の全実験( 4回)に共通して, 本種の日周活動 は, 活動期と休止期に明瞭に区別することができた . L D条件下の 本種は光周期に同調した明瞭 な明期 活動型の活動リズムを示した が, 活動は明期中に限られることなく, 暗期中にも活動することが 認められた . L L区の全実験( 4回)で, L L条件下において本種 は, L L条件終了まで活動リズムを持続した . 活動期の開始時刻は いずれも毎日規則正しく前進した . 毎日の平均前進時聞は16-30分 であった . L L条件後のLD条件下 では, 活動リズムが光周期に直 ちに同調することはなく, 移行期が存在した . D D区の全ての実験

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で, D D条件下において本種は, D D条件終了まで活動リズムを持 続した . 5回の実験のうち, 4回の実験では活動期の開始時刻は毎

日徐々に後退し( 4 -18分), 残る1回の実験では活動期の開始時刻 は毎日約21分前進した . D D条件後のLD条件下では, 活動リズム

が光周期に直ちに同調することはなく, 移行期が存在した .

イトヒキベラ:LD区の全実験( 4回)に共通して, 本種の日周 活動は活動期と休止期にほぼ区別することができた . L D条件下の 本種は光周期に同調した明瞭な明期活動型の活動リズムを示した . 活動はほとんど明期中に限られたが, 1実験では暗期中にも活動 す ることが認められた . L L区の4回の実験のうち, L L条件終了ま で活動リズムを持続した例が2回, L L条件になると直ちに活動リ ズムが消失した例が2回であった . 活動リズムを持続した実験では 活動期の開始時刻は毎日徐々に前進した( 7 ,53分) . L L条件後の L D条件下では, 活動リズムは光周期に直ちに同調し, 移行期は存 在しなかった . L L条件になると活動リズムが消失した2回の実験 でも, 光周期を再びLD条件にすると活動リズムが復活し, 活動リ ズムは光周期に直ちに同調し移行期は存在しなかった . D D区の4 回の実験のうち, D D条件下で本種の活動は明かに抑制されたがD D条件終了まで活動リズムを持続した例が1回, 活動がほとんど現

れず活動リズムが消失した例が3回であった . 活動リズムを持続し た実験では活動期の終了時刻は毎日約39分前進した . D D条件後の LD条件下では, 活動リズムが光周期に直ちに同調し, 移行期は存 在しなかった . 活動リズムが消失した実験では光周期を再びLD条 件にすると活動リズムが復活したが, 活動リズムは光周期に直ちに

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同調し, 移行期は存在しなかった .

2. 6種の運動活動リズムの内因性の比較

運動活動と生物時計との結び付きの強さは, ホンベラで最も強 く, これに次いでイトベラに強い結合が認められ, この2種にニシ キベラ, ホン ソメワケベラが続く. イトヒキベラはこれらよりもや

や弱く, オハグロベラが最も弱いと考えられた. これら6種の夜間 休息場所は種によって相違し, 遮光性の最も強い場所に休息するの

は夜間砂中に潜るホンベラとイトベラ, 次いでニシキベラとホン ソ メワケベラである. 休息場所の遮光性が比較的弱いのがイトヒキベ ラで, 最も弱いのは全く砂に潜らないオハグロベラである . これら の休息場所の遮光性の強弱は運動活動と生物時計の結び付きの強弱

と一致する. 砂に潜らない習性のベラよりも砂に潜る習性のベラで 運動活動と生物時計の結び付が強かった結果は, この概日リズムの 適応機能を具体的に示す一例と考えられる.

一方, 暗状態による活動の抑制は, オハグロベラとイトベラが最 も強い活動抑制を受け, イトヒキベラがこれに次ぎ, 暗条件でも活 動の継続が見られたニシキベラ, ホン ソメワケベラは活動抑制が比 較的弱く, ホンベラは暗状態による活動抑制の最も弱い種であると 判断された. このことから, ベラ類のL L , D D両条件下における 活動リズムの継続性における種間の相違は, 種聞の運動活動と生物 時計との結び付きの強弱と, 暗状態による活動抑制の強弱との相互 関係によって決まるものと理解される .

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3. 潜砂習性と運動活動リズム

底砂を全て除去した状態(底砂除去実験)と, 透明アクリルペレ ッ ト(2X2X3mm )を敷設した状態(アクリルペレ ッ ト敷設実験)を 設定して, イトベラとホンベラの活動を記録した .

イトベラの底砂除去実験:LD区の全実験(4回)に共通して,

本種は明 ・ 暗両期を通じて活動し, 休止期を明瞭に区別するのが困 難な場合が多かった . しかし, 活動頻度の高い状態が明期にほぼ一 致して現れ, 活動リズムは存在した. L L区の全ての実験(4回) で, L L条件下におい て本種はほとんど1日中連続的に活動するよ

うになり, 活動リズムは消失した. L L条件後のLD条件下では,

暗期中の活動が低下し活動リズムが復活した . D D区の4回の実験 うち, D D条件下で不明瞭ながらLD条件下とは逆転した活動リズ ムが継続した例が2回, 全体的に活動が抑制されて, 活動リズムが 消失した例が2回であった. D D条件 後のLD条件下では, 共に 活動リズムが復活した .

イトベラのアクリルペレ ッ ト敷設実験:LD区の全実験(4回) に共通して, 本種の日周活動は, 活動期と休止期に明瞭に区別する ことができた. L D条件下の本種は光周期に同調した明瞭な明期活 動型の活動リズムを示し, 活動は明期中に限られ暗期に活動するこ とは全く認められなかった. L L区の全実験(4回)において, 本 種はLL条件になると直ちに連続して活動するようになり, 活動リ ズムは消失した. L L条件後のLD条件下では, 活動リズムが直ち

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に復活した . D D区の全実験( 5回)で, D D条件下で本種の活動 は強く抑制されて, ほとんど全く活動が認められなくなり, 活動リ ズムはDD条件下で消失した . D D条件後のLD条件下では, 活動 期の出現と共に活動リズムが復活した

ホンベラの底砂除去実験:LD区の全実験( 4回)に共通して,

本種は明 ・ 暗両期を通じて活動し, 休止期を明瞭に区別するのが困 難な場合が多かった . しかし , 活動頻度の高い状態が明期にほぼ一 致して現れ, 活動リズムは存在した . L L区の全実験( 4回)で,

L L条件下において本種は連続的にほとんど1日中活動するように なり, 活動リズムは消失した . L L条件後のLD条件下では, 暗期 中の活動が低下し活動リズムが復活した . D D区の2回の実験のう ち, D D条件下で不明瞭ながら活動リズムが継続した例が1回, 全 体的に活動が現れて, 活動リズムが消失した例が1回であった . D D条件後のLD条件下では, 共に活動リズムが復活した .

ホンベラのアクリルペレ ッ ト敷設実験:LD区の全実験( 4回) に共通して, 本種の日周活動は, 活動期と休止期に明l僚に区別する ことができた . L D条件下の本種は光周期に同調した明瞭な明期活 動型の活動リズムを示したが, 活動は明期中に限られることなく,

暗期中にも認められた . L L区の全実験( 4回)で, L L条件下に おいて本穫は連続的にほとんど1日中活動するようになり, 活動リ ズムは消失した . L L条件後のLD条件下では, 暗期中の活動が低

下し活動リズムが復活した . D D区の全実験( 4回)で, D D条件 下において本種は, 活動期と休止期の見られる明瞭な活動リズムを

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DD条件終了まで持続した .

4. 潜砂習性と運動活動リズムとの関連

イトベラとホンベラは, 底砂を除去したLD条件下では暗期にも 活動が継続して休止期が消失した . 同じくDD条件下でも活動が継 続して休止期が明瞭でない場合が多かった. この2種が完全な休息 状態を得るためには, 暗条件に加えて底砂の存在が必要であること が確かめられた. 底砂を除去すると恒明状態では連続的に活動し活 動リズムが消失した. これは主観的な休止相である時間帯に底砂に 潜ることができず, かつ明状態の継続によって活動刺激をうけ, 運 動活動を継続させたものと思われる.

砂の代わりにアクリルペレ ッ トを敷設した実験において, L D条 件, D D条件下で両種は底砂を敷設した実験と同様の結果を示し た. 暗条件下では両種にとってアクリルペレ ッ トが明らかに底砂と しての役割jを果たしているものと考えられた . 同実験のLL条件下 において, 両種ともに連続的に活動して活動リズムが消失してお り, 底砂を除去したLL条件下と同様な結果が得られた. すなわ

ち, 主観的な休止相にアクリルペレ ッ トに潜入しでも, アクリルペ レ ッ トがその中に潜入した両種に対して暗状態を作りだすことが出 来なかったため, 運動活動が連続し, 休止期を現わすことがなかっ たものと考えられる.

本研究の結果LL条件下の2種は, 底砂のある条件下においての み砂中に潜入して光を遮ることによって内因性の活動リズムを維持 しているのであり, 底砂の無いまたはアクリルペレ ッ トを敷設した

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光を遮ることのできな い条件下では, 光によ る刺激を受けて活動リ ズムを消失しており, 運動活動に対する光刺激作用の影響は運動活 動に対する生物時計の影響よりも強いと判断される. イトベラとホ

ンベラにお いては, 生物時計が直接結び付いているのは運動活動そ のも のではなく, 潜砂行動であ ると考えられる.

5. 網膜運動反応

ニシキベラの網膜運動反応:LD条件下における網膜の明順応状 態(08:30から 14:30 までの3回の平均)の網膜指数は10.3であっ た. 暗I11貢応状態( 20:30から 02:30までの3回の平均)の網膜指数 は20.4となった. すなわち, 明 ・ 暗両I1頃応状態聞には著しい差があ り? 明瞭な日周リズムが見られた . 明け方の05:30 の網膜指数は,

暗期にもかかわらず11 . 2と低下した . L L条件下における 08:30か ら14:30 までの3回の網膜指数の平均は11 . 9で, L D実験の明I1頃応 状態の網膜指数と大きな差は見られなかった . L D条件の暗期に相 当する20:30から 02 :30までの3回の網膜指数の平均は13. 1でやや 上昇しているが, 昼間の網膜指数との差は小さく, 暗順応状態の網 膜指数とは大きな差が見られ, 逆に明I1頃応状態の網膜指数に近い値 になっている.

ホンベラの網膜運動反応:LD条件下における網膜の明順応状態 の網膜指数は11 . 2であった . 暗順応状態の網膜指数は16 . 2となっ た . 明 ・ 暗両順応状態聞には明らか な差があり, 明瞭な日周リズム が見られた . 明け方の05:30 の網膜指数は, 暗期 にもかかわらず

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10. 8と低下した . L L条件下における 08:30から14:30 までの3回 の網膜指数の平均は1 1 6で, L D実験の明JII員応状態の網膜指数と大 きな差は見られなかった . L D条件の暗期に相当する20:30 から

02:30までの3回の網膜指数の平均は13.2でやや上昇しているが,

昼間の網膜指数との差は小さく, 暗順応状態の網膜指数とは大きな 差が見られ, 逆に明順応状態の網膜指数に近い値になっている .

オハグロベラの網膜運動反応: L D条件下における網膜の明JI頃応 状態の網膜指数は13.7であった . 暗順応状態の網膜指数は27.4とな った . 明 ・ 暗両順応状態聞には著しい差があり, 明|僚な日周リズム が見られた . 明け方の05:30 の網膜指数は, 暗期にもかかわらず 21.6と低下した . L L条件下における 08:30から14:30 までの3回

の網膜指数の平均は13.2で, L D実験の明111貢応状態の網膜指数と大 きな差は見られなかった . L D条件の暗期に相当する20:30 から 02:30までの3回の網膜指数の平均は17. 2で昼間の網膜指数よりは やや上昇しているが, 暗順応状態の網膜指数とは大きな差が見られ た .

6 . ベラ科魚類3種の網膜運動反応の 内因性

LD実験において, 点灯30分前の05:30 にニシキベラおよびホン

ベラの網膜が暗期中でありながらほぼ明111貢応状態になっており, オ ハグロベラの網膜が明111貢応への移行状態を示したのは, 夜明け後の 活動開始の準備と考えられる . これは, 3種の網膜運動反応が内因 性の生物リズムに支配されていることを示唆している . L L実験に

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おいて, ニシキベラおよびホンベラの20:30から 02:30までの網膜

指数は, 08:30-14:30 の網膜指数との差が小さく, L D実験の様な 網膜指数 の大きな変化は見られず, L L条件下では網膜運動反応が

消失したものと考えられる . オハグロベラのLL実験においては,

20:30から 02:30までの網膜指数は, 08:30-14:30 の網膜指数より はやや上昇しているが, 暗順応の網膜指数とは著しい差が見られ,

L L条件下では網膜運動反応が継続しているとは判断できなかっ た . これは, 3種の網膜運動反応にとっては生物リズムの支配より も, 光刺激の方が強く作用するためと考えられる .

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四. 謝 辞

本研究を行うに当たり, 終始懇切なご指導と本論文の校闘を頂い た九州大学農学部教授板沢靖男博士に深謝の意を表したい . また,

一連の研究推進に当た って終始有益なご助言とご指導を頂いた東海 大学海洋研究所教授鈴木克美博士, 網膜運動反応の研究についてご 指導をうけた元東海大学海洋学部教授田村 保博士に感謝する.

また, 暖かい励ましと援助をうけた東海大学海洋研究所所長松前 仰博士, 同海洋学部長永井 彰博士, 同海洋科学博物館長井上元男 博士に感謝する. さらに, 本研究に取り掛かる機会を与えられた故

市原忠義博士に感謝する.

活動記録装置製作について援助を受けた東海大学海洋学部中村朗 講師, 東海大学海洋科学博物館学芸員佐藤猛氏, データ分析につい て援助を受けた同石橋忠信氏, 供試魚の採集と実験に協力された同 阿部秀直氏, 同舟尾隆氏ほかの諸氏にもお礼申し上げる. 本研究の ホン ベラの潜砂習性に関する部分は阿部秀直氏との共同研究であ る. また, 本研究費用の一部は東海大学海洋研究所研究費, 東海大 学総合研究機構研究奨励補助金, 東海大学学位論文作成のための援 助金をうけた.

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