心理学の情報源と心理学イメージの関連
−自己認識欲求の観点からの検討−
泊 真児 論文要旨
本研究では,自己認識欲求の観点から心理学専攻以外の学生たちの心理学の情報源と心理学 イメージの関連を検討することを目的とした。共通教育科目の心理学Ⅰ受講生260名を対象に,
心理学に関する情報源,心理学イメージ,自己認識欲求を測定し,これらの関連性を検討し た。その結果,生き方に関する自己認識欲求や不思議現象認識欲求が高いほど,メンタリスト
Daigoの登場番組を情報源とし,心理学を神秘的で,不思議で,オカルト的なものとしてイメー
ジしていることが分かった。また,客観的な自己認識欲求やネガティブな自己情報回避欲求が 高いほど,民放番組の「ホンマでっかTV」や心理学者やカウンセラーが登場する映画やドラ マを心理学の情報源とし,心理学を科学的で生活に役立つ学問とイメージしていることが示さ れた。以上の結果に基づき,占いや心理テスト等への関心から大学での心理学講義に期待を寄 せる大学生に対する教養教育「心理学」のあり方を論じた。
キーワード:自己認識欲求,心理学の情報源,心理学イメージ,心理学教育,通俗心理学
A study on the relationship between information of psychology and images of Psychology.
− from the viewpoint of self-recognition need −
Shinji TOMARI Abstract
The purpose of this study was to investigate the relationship between information of psychology and images of psychology, from the viewpoint of self-recognition need. Two hundred and sixty undergraduates completed the questionnaires regarding information of psychology, images of psychology, and self-recognition need. The results showed that: (1) self-recognition need significantly associate with information of popular psychology such as "Mentalist Daigo," "Honma-dekka TV".
(2) self-recognition need and escape from negative information need were positively associates with scientific, useful images of psychology. The implications of these findings for liberal arts education were discussed.
Key words:self-recognition need,information about psychology,images of psychology, psychology education,popular psychology
1.問題と目的
本研究は,心理学専攻以外の学生たちが受講する共通科目「心理学」において,初回講義の 受講生が心理学に関する情報をどこから入手し,それが心理学イメージの形成とどのように関 連しているかについて明らかにすることを目的とする。その際,自分のことや不思議なことを 知りたいという欲求の観点から検討することも合わせて目的とする。
心理学ブームと言われて久しいが,現在でもテレビ番組や雑誌等のメディアにおいて,占い や心理テスト,血液型性格判断,メンタリズム等といった通俗的心理学ないし「不思議現象」(菊
池, 1995)と呼ばれる事柄がよく取り上げられる。筆者が担当する共通科目(いわゆる,一般
教養科目)「心理学」の講義においても,初回オリエンテーション時のアンケートで受講理由 や授業で聴きたい話題を尋ねると,「心理学を学ぶと人の心が読めるようになると思って受講 した」,「占いはどの程度信憑性があるのか知りたい」,「血液型と性格の関連が知りたい」等の 回答が寄せられる。これらの回答を2回目の講義で紹介しながら,現状の心理学の知見で説明 できることとそうでないことを切り分け,また,未検討のテーマについては,どのようにすれ ば科学的・実証的に検証することができるかという視点で問題提起する予定であると伝える。
例年,数名の学生は,講義を通して自分が期待する解が得られそうもないと感じるのか,この 時点で脱落する。一方で,大半の学生は自分が抱く心理学イメージと実際の心理学とのギャッ プを埋めるべく履修を継続していく。東・橋本・加藤・藤本(1994)論文の考察でも示唆さ れているように,大学生にとって心理学という学問は“科学”として捉えられていないか,あ るいは,科学性と非科学性が混在した学問分野として位置づけられていることが影響している 可能性が考えられる。
心理学はとても誤解されている学問(今野,2000)という指摘があるように,大学で心理 学を学ぶようになる前の心理学イメージと実際とのギャップに戸惑い驚く学生は少なくない
(アエラ発行室,1994)。今野(2000)が,教育・心理・心身障害学を専攻する新入生198名 を対象に心理学に関する情報の入手源や心理学イメージを調べた結果,テレビの情報番組やバ ラエティ番組が最も多い回答であったことが報告されている。心理学イメージについては,心 理学に「人間的な」,「科学的な」,「医学的な」,「社会に役立つ」イメージを持つのと同程度の 割合で,「神秘的な」イメージも抱かれているという結果を示している。しかしながら,実際 に大学で学ぶ心理学の講義では,そうした通俗心理学的な情報源やイメージに合致するような 内容はほとんど扱われない。よって,今野(2000)が指摘するように,情報番組やバラエティ 番組で描かれる偏っていて不正確な情報が,相手の心を読める等の誤った心理学イメージの形 成に寄与すると考えられる。ただし,今野(2000)では,具体的にどのような心理学情報源 がどのような心理学イメージの形成と関係しているかについて,踏み込んだ分析結果は呈示さ れていない。
ところで,大学の教養科目で心理学を受講したいという動機にはどのようなものがあるだろ うか。例えば,吉村・望月(2000)は,受講動機の回答件数が多いものから順に,自己理解,
他者理解,真理の追求,自己変革,生き甲斐,悩みの解決,物事の存在理由の追求を挙げてい る。また,谷口・金綱(2013)は,心理学専攻生の専攻志望動機や専攻への期待を調べている。
その結果,志望動機には自分自身や身近な人がいじめや不登校を経験したことやその問題解決 を図りたいことが含まれ,専攻への期待には自他理解や生き方の発見,悩み等の問題解決が含
まれることを示している。すなわち,心理学を学びたいという動機の主なものは,生き方や悩 みも含む自分自身のことが知りたい,他者や人間関係のことを理解したい,そして,物事の存 在や真理の追求がしたい,等であると考えられる。こうした関心テーマは,具体的には,占い や心理テスト,血液型性格判断,心霊現象や超能力の存在への関心といった形で,心理学受講 生のニーズの中に立ち現れてくることになる。
堀野・上瀬(1994)は,青年期には成人としての自己確立が求められる結果,自我同一性 の混乱や自己概念の不安定さが生起し,自分を知りたい・理解したいという欲求,すなわち,
自己認識欲求が喚起されやすいことを指摘している。そして,自己認識欲求が喚起されると,
自己情報収集行動が生起することが理論的・実証的に確認されている(上瀬,1992;上瀬・
堀野,1995など)。例えば,上瀬(1992)は,自己認識欲求の喚起に伴って自分に関する否定 的情報を知りたくないというネガティブ情報回避欲求が生起すると予測し,これらの欲求が手 近な心理学関連情報の収集行動と結びつくことを確認している。すなわち,自己認識欲求が高 いほど雑誌心理テストや専門家の心理テスト,自己にとってネガティブな結果も含む心理テス トへの参加意欲が高く,ネガティブ情報回避欲求が高いほど自己にとってネガティブな結果も 含む心理テストへの参加意欲が低いことが示されている。雑誌やテレビの心理テスト,占いや 手相,専門家によるカウンセリング等をやってみたいという肯定的な関心は,自己認識欲求喚 起による自己情報収集行動の一貫として説明されるのである。堀野・上瀬(1994)によれば,
雑誌やテレビによる心理テストの利用は,いつでも一人で手軽にできる上,自己に否定的結果 が出た場合でも情報の信頼性が低いために,その内容を無視することが出来るからだと考察さ れている。その心理的背景要因は3つあり,対人関係の不適応感,恋愛に関する不満,将来展 望の不安定が自己認識欲求の喚起をもたらし,対人関係の不適応感がネガティブ情報回避欲求 の喚起をもたらすという形で,それぞれ関連していることが明らかにされている(上瀬,1992)。 以上の知見より,自己認識欲求が喚起されやすい青年期の大学生にとって,心理学講義の履 修も自己情報収集行動の一形態だとすれば,受講者の特徴は大きく2つに分かれると考えら れる。1つは,Trope(1975)のSelf-assessment理論やSwann(1983)のSelf-verification理 論で想定されるような,自己の能力や自己概念について正確に把握できるような客観的情報を 求める人たちである。もう1つは,Tesser & Campbell(1982)のSelf-evaluation maintenance
modelで想定される自己評価の維持・高揚に動機づけられた人たちである。前者のタイプの人
たちは,心理学を科学的・実用的なものとして期待・イメージしているだろう。一方で,後者 のタイプの人たちは,日常生活上の不安や不適応感によりネガティブな自己情報回避欲求が喚 起された結果として,心理学を神秘的,オカルト的,あるいは生活や人生に役立つ実践的なも のとしてイメージしているだろう。ただし,両タイプとも心理学の情報源は専門的な情報より も手近な情報番組などから得ていることが予測される。なぜなら,正確な科学的知見に基づく
「心理学」情報は,自己にとって不都合な否定的情報を決定的に呈示する可能性を有するから である。よって,以上の予測を検証するためにも,心理学情報源への接触のあり方や心理学イメー ジを形成する背景要因の1つとして,自己認識欲求の高さとの関係を分析することが重要である。
一方,菊池(1995)や遠藤(2002)が示しているように,占いや心理テスト,血液型性格 判断,心霊現象などの通俗的心理学ないし不思議現象への関心は,そのまま精神世界や心理学 への関心と繋がっている。こうした通俗的心理学や不思議現象への関心は,どのような実態に
あるのだろうか。松井(1997)は,占いや超能力等の不思議現象について信じているか否か を首都圏の高校生から無作為抽出した900名を対象に3回調査を行っている。その結果によ ると,女子高校生の3〜4割が占いや血液型性格判断を信じ,男子の4〜5割がUFOを信じ,
男女共に2〜3割が超能力を,4〜5割が霊を信じているという結果が報告されている。また,
松井(2001)では,首都圏在住の18歳〜69歳までの成人男女1026名を無作為抽出して同様 の調査が行われた結果,2〜3割の人々が「霊」の存在を信じ,1〜4割の男性が「UFO」を,
年代を問わず2〜3割の女性が「血液型性格判断」を信じていることが明らかにされている。
こうした不思議現象を信奉する心理的背景として,20,30代の若い人々における不安傾向と 賞賛獲得欲求の強さが影響していることが示されている。すなわち,自分の性格や生き方,将 来に不安を抱えている者や周囲の人から注目を集めて目立ちたいと望む者は,心理学に実用的 な処方箋的イメージを抱いていたり,神秘的で魔術的な力を期待するようなイメージを抱いて いることが予測される。
以上の知見を総合的に考えると,共通科目「心理学」講義の受講希望者の心理的背景要因には,
自己認識欲求と不思議現象認識欲求が存在していると考えられる。そこで,本研究では,これ らの欲求を測定する尺度を構成し,欲求を高く持つ人々が,心理学に関する情報をどこから入 手し,それがどのような心理学イメージの形成と結びついているかについて具体的に明らかに することを目的とする。仮説は,以下の通りである。
仮説1 :自己認識欲求が高い群は,心理学に関する情報を,客観的・専門的な情報源よりも 情報・娯楽番組等の通俗心理学的な情報源から得ているだろう。
仮説2 :自己認識欲求が高い群には,心理学を科学的・実用的なものとしてイメージする者と,
神秘的・オカルト的なものとしてイメージする者がいるだろう。
仮説3 :ネガティブ情報回避欲求が高いほど,心理学を神秘的,娯楽的,あるいは生活や人 生に役立つ実践的なものとイメージし,テレビの情報娯楽番組やバラエティ番組を 心理学の情報源としているだろう。
仮説4 :不思議現象認識欲求が高いほど,心理学の情報源としてバラエティ番組や映画・ド ラマの心理学者,メンタリストDaigo等の通俗心理学を利用し,心理学を神秘的 でオカルト的なものとしてイメージしているであろう。
2.方法
被調査者 沖縄県内の4年制私立大学の学生であり,共通科目「心理学Ⅰ」の初回講義オリ エンテーションを受講した279名である。この内,正式に履修登録した260名 を最終的な有効回答者(女性135名,男性125名)としてデータ分析に用いた。
質問紙構成 本研究で使用した質問項目は,以下の通りである。
自己認識欲求および不思議現象認識欲求の測定 共通科目「心理学Ⅰ」の授業では,知覚,学習,
記憶,脳・神経,認知,感情の6領域の話題が主に提供されている。これをふまえ,授業が提 供する話題内容と自己認識欲求および不思議現象認識欲求の項目内容が示す側面とを照らし合
わせて項目を選定・作成した。自己認識欲求については,上瀬(1992)による自己認識欲求 尺度を構成する2つの下位尺度の項目(自己認識欲求14項目とネガティブ情報回避欲求7項目)
の中から,上記の基準をもとに,それぞれ9項目と5項目を用意した。採用しなかった項目は,
例えば,「自分には責任感があるのか」「自分の性的魅力はどのくらいか」「異性と上手く付き合っ ているかどうか」「家庭の経済的地位」「出身高校の今の評判」等である。
不思議現象認識欲求を測定する4項目については,松井(2001)より“占い系”から2項目「占 いは,なぜ当たるのかについて知りたい」と「血液型によって性格が異なるのかどうか知りたい」
を採用し,“疑似科学系”と“第四グループ”から2項目「UFO(未確認飛行物体)は,本当 に存在するのか知りたい」と「不思議現象(霊,超能力等)は,すべて科学で説明できるのか 知りたい」を用いた。
以上の計18項目について,各項目内容が自分の考えとどのくらい一致しているかを,「5.一 致している」〜「1.一致していない」までの5段階で評定を求めた。なお,具体的な項目内 容についてはTable 1に,項目10「他の人が,自分について言うことは的外れなことが多い」
以外の17項目を示している。
心理学に関する情報源 共通科目「心理学Ⅰ」の受講生が,一体どのような情報源から心理学 に関する情報を得ているかを把握するために,今野(2000)を参考に11項目からなる心理学 の情報源を設定した。その際,心理学の情報源として頻繁に学生の話題に上ることが多いテレ ビ番組や雑誌等を4つに分けた。すなわち,民放テレビ番組の「4. ホンマでっかTV」,「9. メ ンタリストDaigoが登場するメディア」,「8. 心理学者やカウンセラーが出てくる映画やテレ ビドラマ」,そして「5. それ以外のテレビの情報番組やバラエティ番組の心理学コーナー」で ある。これら以外の項目は次の通りである。1. 家族の話,2. 高校の先生の心理学に関する話,
3. 家族や高校の先生以外の人の心理学に関する話や講演,6. 心理学の専門的な本,7. 受験雑 誌の心理学関係の記事,10. 心理学科や心理学専攻がある大学案内やパンフレット,11. その他。
以上の項目について,情報源として利用しているもの全てを多重回答形式で選択するよう求め た。なお,「11.その他」は全回答件数の8%を占めたが,ネット,マンガ,該当なし等,回答 が様々であったため,本研究の分析からは除外している。
心理学のイメージ 心理学のイメージについても,今野(2000)を参考に16項目を設定し,
情報源と同様に心理学イメージとして該当するもの全てを多重回答形式で選択するよう求め た。具体的な項目内容は,1. 人間的な,2. 科学的な,3. 合理的な,4. 神秘的な,5. 医学的な,
6. 数学的な,7. 文学的な,8. 動物学的な,9. 生物学的な,10. 不思議な,11. あたたかい,12.
つめたい,13. 生活(人生)に役立つ,14. 社会に役立つ,15. オカルト(魔術・超自然)的な,
16. その他,である。なお,「16. その他」は2件のみのため,分析には用いていない。
上記の他に,「心理学Ⅰ」の講義を履修しようと思った理由について,自由記述で回答を求 めている。これについては,本論文での分析対象にしないため省略する。
調査の実施手続き 4月の第1回目講義のオリエンテーションの後,講義終了前15分間程度の 時間をとり,集団実施の状況で上記質問紙への回答を求めた。質問紙の回収はその場で行った。
なお,出欠確認の関係から質問紙には記名を求めたが,調査実施前に次の3点を念入りに伝え た。「1. 記名は単なる出欠確認の目的であること,2. 質問紙への回答は科目の成績評価とは一 切無関係であること,3. それゆえ,率直にありのまま回答してほしいこと」である。
上述した質問紙調査とは全く独立に,講義が終了した6ヶ月目の時点における成績評価(優,
良,可,不可)と性別の情報を調査データに加味して,統計的なデータ解析の対象とした。
3.結果
自己認識欲求および不思議現象認識欲求の尺度構成
自己認識欲求および不思議現象認識欲求を尋ねる18項目について,回答の“一致している”
を5点とし,以下4点から1点までの点数を各評定値に与えた。これらについて,因子分析(主 因子法・プロマックス回転)を行った。いずれの因子についても因子負荷量が0.35未満だっ た1項目(項目10:他の人が,自分について言うことは的外れなことが多い)を除き,再度 因子分析を行った結果,最終的には,固有値の減衰状況(4.25,1.93,1.62,1.38,1.15,1.08
…)と因子の解釈可能性から4因子の抽出が妥当と判断された。その結果をTable 1に示す。
Table1 自己および不思議現象認識欲求に関する 17 項目の因子パターン行列 n = 260
F1 F2 F3 F4 M SD
F1: 生き方に関する自己認識欲求(α=.77)
q1x12 今後どのように生きていくべきかについて知りたい .89 -.04 -.10 .00 4.21 1.03
q1x9 自分に合った生き方が知りたい .68 .11 -.10 .03 4.50 0.90
q1x16 これからの人生で,自分には何ができるのか知りたい .65 .05 .10 -.09 4.45 0.84
q1x14 自分がしたいことを見つけたい .64 -.12 .04 -.05 4.44 0.94
q1x7 どうすれば経済的に豊かな生活ができるか知りたい .40 .03 -.07 .04 4.37 0.85
q1x13 血液型によって性格が異なるのかどうか知りたい .36 .04 .29 .13 3.47 1.50
F2: 客観的な自己認識欲求(α=.71)
q1x1 自分の本当の性格について知りたい .00 .79 -.02 .08 4.37 0.89 q1x3 自分の社交的な能力が、どのくらいあるのか知りたい -.09 .66 .01 .01 4.43 0.81 q1x5 自分の容姿は,同年代の人と比べてどの程度魅力があるの
か知りたい .06 .49 .00 .00 3.43 1.18
q1x11 自分が家族や周囲の人からどう見られているか知りたい .19 .49 -.01 -.08 3.90 1.12
q1x6 自分についての悪口でも,真実だったらできるだけ聞きたい -.07 .39 .04 -.36 3.93 1.07 F3: 不思議現象認識欲求(α=.62)
q1x17 UFO(未確認飛行物体)は,本当に存在するのか知りたい -.06 .00 .78 .01 3.51 1.44 q1x18 不思議現象は、すべて科学で説明できるのか知りたい -.04 -.05 .68 -.01 3.89 1.26
q1x15 占いは,なぜ当たるのかについて知りたい .20 .15 .35 .03 3.45 1.45
F4: ネガティブな自己情報回避欲求(α=.55)
q1x8 自分に関する、よくないうわさは聞きたくない .06 -.15 .01 .59 2.96 1.26 q1x4 自分のことについて,人の評価を聞くのは怖い -.03 .25 -.07 .58 3.28 1.30 q1x2 自分のことについて,知りたくない部分がある -.10 .00 .08 .48 2.64 1.25
因子間相関 F1 .56 .28 .14 F2 .28 -.05 F3 -.06
Table 1に示す因子分析の結果より,各因子に因子負荷量の高い項目を中心に因子の解釈を 行った。第1因子には,“今後どのように生きていくべきかについて知りたい”,“自分に合っ た生き方が知りたい”等の自己の生き方に関する項目が高く負荷していたことから,「生き方 に関する自己認識欲求(以下,説明の便宜上,生き方自己認識欲求と短縮した名称を用いる)」 と命名された。第2因子には,“自分の本当の性格について知りたい”,“自分の社交的な能力 が,どのくらいあるのか知りたい”等,他者と比べての自分の姿,周りの人から見た自分の姿 など客観的に自己を認識したいという項目の負荷量が高いことから,「客観的な自己認識欲求」
と解釈・命名された。さらに第3因子は,“UFO(未確認飛行物体)は,本当に存在するのか 知りたい”,“不思議現象は,すべて科学で説明できるのか知りたい”等の負荷量が高かったこ とから,「不思議現象認識欲求」と命名された。第4因子は“自分に関するよくないうわさは 聞きたくない”,“自分のことについて,人の評価を聞くのは怖い”の項目が高く負荷しており,
自分についてのネガティブな情報を得たくないという項目で構成されている。よって,「ネガ ティブな自己情報回避欲求」と命名された。
上記で作成した4つの下位尺度の信頼性を確認するために,Cronbachのα係数を算出した 結果,「生き方自己認識欲求」ではα=.77,「客観的な自己認識欲求」ではα=.71,「不思議現 象認識欲求」ではα=.62,「ネガティブな自己情報回避欲求」では,α=.55という値が得られた。
第3,第4因子は項目数が3項目と少ない関係もあり,α係数がいずれも.70未満のやや低い 値であるが,分析には耐えうるレベルにあるものと見なし,以後の分析では,各下位尺度に負 荷する項目をそれぞれ単純加算した上で平均値を求め,4つの下位尺度得点として使用した。
以後の分析を進める前に,自己および不思議現象認識欲求尺度の4下位尺度得点について,
性差が見られるかどうか平均値の差の検定を行った。その結果,「生き方自己認識欲求」につ いては有意な性差(F(1,258)=14.08, p<.001)が見られ,女子(M=4.38, SD=0.57)の方が男
子(M=4.06, SD=0.78)よりも平均値が高かった。また,「客観的な自己認識欲求」について
は,性差が有意傾向(F(1,258)=2.72, p<.10)ではあるが,女子(M=4.09, SD=0.65)の方が男
子(M=3.95, SD=0.74)よりも平均値が高かった。第3因子と第4因子については,有意な性
差は認められなかった。ただし,性差が見られなかった不思議現象認識欲求尺度を項目単位で 多変量分散分析すると,「項目15:占いは,なぜ当たるか」は女子の方が男子よりも有意に平 均値が高く(F(1,252)=13.55, p<.001),「項目17:UFOの存在を知りたい」については,有意 傾向ながら男子の方が女子よりも平均値が高いことが示された(F(1,252)=3.28, p<.10)。「項 目18:(霊や超能力等の)不思議現象」に有意な性差は見られなかった。
自己認識欲求,心理学の情報源,心理学のイメージという三者の関連性を検討するに当たり,
自己および不思議現象認識欲求尺度の4下位尺度得点について平均値を境に高低群に分けて性 の要因とのクロス集計および χ2検定を行った。その結果をTable 2-1〜2-4に示す。
これより,生き方自己認識欲求( χ2 (1) =7.84, p<.01),客観的な自己認識欲求( χ2(1)=4.97, p<.05),ネガティブな自己情報回避欲求( χ2 (1)=4.25, p<.05)において人数の偏りは有意で,
いずれも女子学生の方が男子学生より欲求の高い群に多いことが示された。そこで,以後の分 析では,性別に自己認識欲求,心理学の情報源,心理学のイメージの三者の関連性を検討した 結果を示すこととする。
自己および不思議現象認識欲求の高低と心理学の情報源の関連の検討
自己および不思議現象認識欲求尺度の4下位尺度の高低群の変数と,心理学の情報源との関 連を検討するためにクロス集計を行い, χ2検定および残差分析を行った。なお,心理学の情報 源の測定項目にある「その他」と「10. 心理学科や専攻の大学案内やパンフレット」については,
回答数が少ないため分析から除外した。以下,女子学生を対象にした分析結果をTable 3-1〜
3-7に示す。
Table2-1 性別と生き方自己認識欲求の高低の関連に関する クロス集計表およびχ2乗検定の結果
生き方自己認識欲求 合 計
性 別 低 群 高 群
女 子 度 数 48(59.2) 87(75.8) 135 調整済み残差 -2.8** 2.8**
男 子 度 数 66(54.8) 59(70.2) 125 調整済み残差 2.8** -2.8**
合 計 度 数 114 146 260
注:カッコ内の数値は期待値を示す。χ2(1)=7.84**
** p <.01
Table2-3 性別と不思議現象認識欲求の高低の関連に関する クロス集計表およびχ2乗検定の結果
不思議現象認識欲求 合 計
性 別 低 群 高 群
女 子 度 数 79(76.3) 56(58.7) 135 調整済み残差 -0.7 0.7
男 子 度 数 68(70.7) 57(54.3) 125 調整済み残差 0.7 -0.7
合 計 度 数 147 113 260
注:カッコ内の数値は期待値を示す。χ2(1)=0.45 n.s.
Table2-2 性別と客観的な自己認識欲求の高低の関連に関する クロス集計表およびχ2乗検定の結果
客観的な自己認識欲求 合 計
性 別 低 群 高 群
女 子 度 数 58(67.0) 77(68.0) 135 調整済み残差 -2.2* 2.2*
男 子 度 数 71(62.0) 54(63.0) 125 調整済み残差 2.2* -2.2*
合 計 度 数 129 131 260
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)=4.97*
* p <.05
Table2-4 性別とネガティブな自己情報回避欲求の高低の関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果
ネガティブな自己情報回避欲求 合 計
性 別 低 群 高 群
女 子 度 数 53(61.3) 82(73.7) 135 調整済み残差 -2.1* 2.1*
男 子 度 数 65(56.7) 60(68.3) 125 調整済み残差 2.1* -2.1*
合 計 度 数 118 142 260
注:カッコ内の数値は期待値を示す。χ2(1)=4.25*
* p <.05
Table3-1 生き方自己認識欲求の高低と心理学の情報源の関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
ホンマでっか TV 合 計 生き方
自己認識欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 15(9.6) 33(38.4) 48 調整済み残差 2.4* -2.4*
高 群 度 数 12(17.4) 75(69.6) 87 調整済み残差 -2.4* 2.4*
合 計 度 数 27 108 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 5.89*
* p <.05
Table3-2 生き方自己認識欲求の高低と心理学の情報源の関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果 (女子)
メンタリスト Daigo 合 計 生き方
自己認識欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 39(33.8) 9(14.2) 48 調整済み残差 2.1* -2.1*
高 群 度 数 56(61.2) 31(25.8) 87 調整済み残差 -2.1* 2.1*
合 計 度 数 95 40 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 4.23*
* p <.05
Table 3-1および3-2より,生き方自己認識欲求の高群ほど「ホンマでっかTV」( χ2(1)=5.89, p<.05)や「メンタリストDaigo」( χ2(1)=4.23, p<.05)を心理学の情報源として利用している ことが示された。また,Table 3-3より,客観的な自己認識欲求の高群ほど「心理学の専門書」
( χ2(1)=4.39, p<.05)を情報源とし,Table 3-4より,不思議現象認識欲求の高群ほど「メンタ リストDaigo」( χ2(1)=6.01, p<.05)を情報源としていることが示された。さらに,Table 3-5
〜3-7より,ネガティブな自己情報回避欲求の高群は「TVの情報・バラエティ番組」と「映 画・ドラマの心理学者」を情報源として利用する人数の偏りが有意で,期待値よりも多く(順 に, χ2(1)=6.35, p<.05; χ2(1)=6.33, p<.05),「心理学の専門書」を情報源として利用する者は期 待値よりも有意に少ない( χ2(1)=9.22, p<.01)ことが明らかとなった。
同様の分析を男子学生データに行った結果を,Table 4-1,4-2に示す。これより,男子学生
Table3-4 不思議現象認識欲求の高低と心理学の情報源の関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
メンタリスト Daigo 合 計 不思議現象
認識欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 62(55.6) 17(23.4) 79 調整済み残差 2.5* -2.5*
高 群 度 数 33(39.4) 23(16.6) 56 調整済み残差 -2.5* 2.5*
合 計 度 数 95 40 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)=6.01*
* p <.05
Table3-6 ネガティブな自己情報回避欲求の高低と心理学の情報源の 関連に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
心理学の専門書 合 計 ネガティブな自己
情報回避欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 38(44.4) 15(8.6) 53 調整済み残差 -3.0** 3.0**
高 群 度 数 75(68.6) 7(13.4) 82 調整済み残差 3.0** -3.0**
合 計 度 数 113 22 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)=9.22**
** p <.01 Table3-3 客観的な自己認識欲求の高低と心理学の情報源の関連
に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
心理学の専門書 合 計 客観的な
自己認識欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 53(48.5) 5(9.5) 58 調整済み残差 2.1* -2.1*
高 群 度 数 60(64.5) 17(12.5) 77 調整済み残差 -2.1* 2.1*
合 計 度 数 113 22 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)=4.39*
* p <.05
Table3-5 ネガティブな自己情報回避欲求の高低と心理学の情報源の 関連に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
TV の情報番組・バラエティ 合 計 ネガティブな自己
情報回避欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 41(34.2) 12(18.8) 53 調整済み残差 2.5* -2.5*
高 群 度 数 46(52.8) 36(29.2) 82 調整済み残差 -2.5* 2.5*
合 計 度 数 87 48 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)=6.35*
* p <.05
Table3-7 ネガティブな自己情報回避欲求の高低と心理学の情報源の 関連に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
映画・ドラマの心理学者 合 計 ネガティブな自己
情報回避欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 35(27.9) 18(25.1) 53 調整済み残差 2.5* -2.5*
高 群 度 数 36(43.1) 46(38.9) 82 調整済み残差 -2.5* 2.5*
合 計 度 数 71 64 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)=6.33*
* p <.05
で客観的な自己認識欲求の高群ほど「高校教員の心理学の話」(χ2(1)=3.60, p<.10)を情報源 とする傾向が見られ,不思議現象認識欲求高群の男子ほど「家族の話」を情報源として利用す ることは有意に少ない(χ2(1)=4.93, p<.05)ことが示された。
自己および不思議現象認識欲求の高低と心理学イメージの関連の検討
自己および不思議現象認識欲求4下位尺度の高低群の変数と,心理学イメージの関連を検討 するためにクロス集計を行い,χ2検定および残差分析を行った。なお,心理学イメージの測定 項目にある「その他」は,回答数が少ないため分析から除外した。以下,女子学生を対象に分 析した結果をTable 5-1〜5-9に示す。
Table4-2 不思議現象認識欲求の高低と心理学の情報源の関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
家族の話 合 計
不思議現象
認識欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 52(56.3) 14(9.7) 66 調整済み残差 -2.2* 2.2*
高 群 度 数 53(48.7) 4(8.3) 57 調整済み残差 2.2* -2.2*
合 計 度 数 105 18 123
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 4.93*
* p <.05
Table5-2 生き方自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
生活(人生)に役立つ 合 計 生き方
自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 34(26.7) 14(21.3) 48
調整済み残差 2.7** -2.7**
高 群 度 数 41(48.3) 46(38.7) 87 調整済み残差 -2.7** 2.7**
合 計 度 数 75 60 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 7.04**
** p <.01
Table5-4 客観的な自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
科学的な 合 計
客観的な 自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 35(28.8) 23(29.2) 58
調整済み残差 2.2* -2.2*
高 群 度 数 32(38.2) 45(38.8) 77 調整済み残差 -2.2* 2.2*
合 計 度 数 67 68 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 4.67*
* p <.05 Table4-1 客観的な自己認識欲求の高低と心理学の情報源の関連
に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
高校教員の心理学の話 合 計 客観的な
自己認識欲求 情報なし 情報あり
低 群 度 数 64(60.6) 5(8.4) 69 調整済み残差 1.9 † -1.9 † 高 群 度 数 44(47.4) 10(6.6) 54
調整済み残差 -1.9 † 1.9 †
合 計 度 数 108 15 123
注:カッコ内の数値は期待値を示す。χ2(1)= 3.60 †
† p <.10
Table5-1 生き方自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
科学的な 合 計
生き方 自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 31(23.8) 17(24.2) 48
調整済み残差 2.6** -2.6**
高 群 度 数 36(43.2) 51(43.8) 87 調整済み残差 -2.6** 2.6**
合 計 度 数 67 68 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 6.66**
** p <.01
Table5-3 生き方自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
オカルト(魔術・超自然) 的な 合 計 生き方
自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 46(41.2) 2(6.8) 48
調整済み残差 2.5* -2.5*
高 群 度 数 70(74.8) 17(12.2) 87 調整済み残差 -2.5* 2.5*
合 計 度 数 116 19 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 6.05*
* p <.05
Table 5-1〜5-3より,生き方自己認識欲求の高群ほど心理学を「科学的な」( χ2(1)=6.66, p<.01),「生活(人生)に役立つ」( χ2(1)=7.04, p<.01),「オカルト(魔術・超自然的)な」( χ2(1)=6.05,
p<.05)学問としてイメージしていることが明らかとなった。続いて,Table 5-4と5-5より,
客観的な自己認識欲求の高群ほど心理学に「科学的な」( χ2(1)=4.39, p<.05)イメージを抱き,「不 思議な」イメージは持っていない( χ2(1)=5.13, p<.05)ことが示された。また,Table 5-6〜 5-8より,不思議現象認識欲求の高群ほど心理学を「神秘的な」( χ2(1)=5.45, p<.05),「生活(人生)
に役立つ」( χ2(1)=3.23, p<.10),「オカルト(魔術・超自然的)な」( χ2(1)=4.28, p<.05)イメー ジの学問として捉えていることが分かった。そして,Table 5-9より,ネガティブな自己情報 回避欲求の高群は心理学を「あたたかい」( χ2(1)=3.22, p<.10)学問としてイメージしている 者が少ない傾向にあることが明らかとなった。
Table5-6 不思議現象認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
神秘的な 合 計
不思議現象 認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 67(61.4) 12(17.6) 79
調整済み残差 2.3* -2.3*
高 群 度 数 38(43.6) 18(12.4) 56 調整済み残差 -2.3* 2.3*
合 計 度 数 105 30 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 5.45*
* p <.05
Table5-8 不思議現象認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
オカルト(魔術・超自然) 的な 合 計 不思議現象
認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 72(67.9) 7(11.1) 79
調整済み残差 2.1* -2.1*
高 群 度 数 44(48.1) 12(7.9) 56 調整済み残差 -2.1* 2.1*
合 計 度 数 116 19 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 4.28*
* p <.05 Table5-5 客観的な自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連
に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
不思議な 合 計
客観的な 自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 24(30.5) 34(27.5) 58
調整済み残差 -2.3* 2.3*
高 群 度 数 47(40.5) 30(36.5) 77 調整済み残差 2.3* -2.3*
合 計 度 数 71 64 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 5.13*
* p <.05
Table5-7 不思議現象認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
生活(人生)に役立つ 合 計 不思議現象
認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 49(43.9) 30(35.1) 79
調整済み残差 1.8 † -1.8 † 高 群 度 数 26(31.1) 30(24.9) 56
調整済み残差 -1.8 † 1.8 †
合 計 度 数 75 60 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 3.23 †
† p <.10
Table5-9 ネガティブな自己情報回避欲求の高低と心理学イメージの 関連に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(女子)
あたたかい 合 計
ネガティブな自己 情報回避欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 42(45.5) 11(7.5) 53
調整済み残差 -1.8 † 1.8 † 高 群 度 数 74(70.5) 8(11.5) 82
調整済み残差 1.8 † -1.8 †
合 計 度 数 116 19 135
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 3.22 †
† p <.10
同様の分析を男子学生データに行った結果を,Table 6-1〜6-6に示す。まずTable 6-1,6-2 より,生き方自己認識欲求の高群ほど心理学を「不思議な」( χ2(1)=3.98, p<.05),「オカルト(魔 術・超自然的)な」( χ2(1)=2.89, p<.10)学問としてイメージしていることが明らかとなった。
また,Table 6-3,6-4より,客観的な自己認識欲求の高群では,心理学を「神秘的な」( χ2(1)=2.74, p<.10),「生活(人生)に役立つ」( χ2(1)=5.15, p<.05)学問としてイメージしていることが示 された。さらに,Table 6-5,6-6より,不思議現象認識欲求の高群ほど心理学を「社会に役立つ」
( χ2(1)=3.56, p<.10),「オカルト(魔術・超自然的)な」( χ2(1)=5.49, p<.05)イメージの学問 として捉えていることが分かった。
Table6-2 生き方自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
オカルト(魔術・超自然) 的な 合 計 生き方
自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 58(54.4) 8(11.6) 66
調整済み残差 1.7 † -1.7 † 高 群 度 数 45(48.6) 14(10.4) 59
調整済み残差 -1.7 † 1.7 †
合 計 度 数 103 22 125
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 2.89 †
† p <.10
Table6-4 客観的な自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
生活(人生)に役立つ 合 計 客観的な
自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 46(39.8) 25(31.2) 71
調整済み残差 2.3* -2.3*
高 群 度 数 24(30.2) 30(23.8) 54 調整済み残差 -2.3* 2.3*
合 計 度 数 70 55 125
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 5.15*
* p <.05
Table6-6 不思議現象認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
オカルト(魔術・超自然) 的な 合 計 不思議現象
認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 61(56.0) 7(12.0) 68
調整済み残差 2.3* -2.3*
高 群 度 数 42(47.0) 15(10.0) 57 調整済み残差 -2.3* 2.3*
合 計 度 数 103 22 125
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 5.49*
* p <.05 Table6-1 生き方自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連
に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
不思議な 合 計
生き方 自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 43(37.5) 23(28.5) 66
調整済み残差 2.0* -2.0*
高 群 度 数 28(33.5) 31(25.5) 59 調整済み残差 -2.0* 2.0*
合 計 度 数 71 54 125
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 3.98*
* p <.05
Table6-3 客観的な自己認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
神秘的な 合 計
客観的な 自己認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 63(59.6) 8(11.4) 71
調整済み残差 1.7 † -1.7 † 高 群 度 数 42(45.4) 12(8.6) 54
調整済み残差 -1.7 † 1.7 †
合 計 度 数 105 20 125
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 2.74 †
† p <.10
Table6-5 不思議現象認識欲求の高低と心理学イメージの関連 に関するクロス集計表およびχ2乗検定の結果(男子)
社会に役立つ 合 計 不思議現象
認識欲求
イメージ なし
イメージ あり 低 群 度 数 47(41.9) 21(26.1) 68
調整済み残差 1.9 † -1.9 † 高 群 度 数 30(35.1) 27(21.9) 57
調整済み残差 -1.9 † 1.9 †
合 計 度 数 77 48 125
注:カッコ内の数値は期待値を示す。 χ2(1)= 3.56 †
† p <.10