• 検索結果がありません。

南東部アフリカ5カ国

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "南東部アフリカ5カ国"

Copied!
102
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

南東部アフリカ5カ国

ICT ブロードバンド基盤ネットワーク 調査報告書

(マラウィ、モザンビーク、南アフリカ、

ザンビア、ジンバブエ)

2010 年 3 月

財団法人 海外通信・放送コンサルティング協力

( JTEC )

この事業は、競輪の補助金を受けて

実施したものです。

http://ringring-keirin.jp

(2)

i

目 次

要約 ... 1

1 章 はじめに ... 7

1.1. 調査概要 ... 7

1.2. 調査の目的 ... 8

1.3. 調査内容 ... 8

1.4. 調査実施日程 ... 8

2 章 アフリカのICT ... 9

2.1. アフリカのICT市場 ... 9

2.2. アフリカのICT市場と調査5カ国の位置付け ... 10

2.2.1. 固定電話市場と調査5カ国の位置付け ... 10

2.2.2. 携帯電話市場と調査5カ国の位置付け ... 11

2.2.3. インターネット市場と調査5カ国の位置付け ... 12

2.3. コネクト・アフリカ・サミット(2007年10月) ... 13

2.4. 海底光ファイバケーブルリンクの構築の動き ... 15

2.5. 南部アフリカ開発共同体(SADC) ... 17

3 章 各国の一般情報 ... 20

3.1. マラウィ共和国 ... 20

3.2. モザンビーク共和国 ... 23

3.3. 南アフリカ共和国 ... 25

3.4. ザンビア共和国 ... 28

3.5. ジンバブエ共和国 ... 31

4 章 各国のICT市場 ... 34

4.1. マラウィ共和国 ... 34

4.1.1. 政策・規制機関... 34

4.1.2. 通信事業者 ... 34

4.1.3. ICT政策 ... 34

4.1.4. ユニバーサルサービス政策 ... 38

4.1.5. 通信市場 ... 38

4.1.6. ブロードバンドネットワーク整備状況 ... 39

4.1.7. ICT利用公共サービス ... 41

4.1.8. ICT分野の人材育成 ... 42

4.1.9. ICT分野の課題 ... 42

4.2. モザンビーク共和国 ... 43

4.2.1. 政策・規制機関... 43

4.2.2. 通信事業者 ... 43

4.2.3. ICT政策 ... 43

4.2.4. ユニバーサルサービス政策 ... 45

(3)

ii

4.2.5. 通信市場 ... 45

4.2.6. ブロードバンドネットワーク構築・整備状況 ... 46

4.2.7. ICT利用公共サービス ... 48

4.2.8. ICT人材育成 ... 48

4.2.9. モザンビークのICT市場の課題 ... 49

4.3. 南アフリカ共和国 ... 49

4.3.1. 政策・規制機関... 49

4.3.2. 通信事業者 ... 49

4.3.3. ブロードバンド政策 ... 53

4.3.4. ユニバーサルサービス政策 ... 54

4.3.5. 通信市場 ... 54

4.3.6. ブロードバンドネットワーク整備状況 ... 55

4.3.7. 電子政府 ... 56

4.3.8. ICT分野の人材育成の現状 ... 57

4.3.9. 南アフリカのICT分野の課題 ... 58

4.4. ザンビア共和国 ... 58

4.4.1. 政策・規制機関... 58

4.4.2. 通信事業者 ... 58

4.4.3. ICT 政策 ... 59

4.4.4. ユニバーサルアクセス政策 ... 60

4.4.5. 通信市場 ... 61

4.4.6. ブロードバンドネットワーク整備状況 ... 62

4.4.7. ICT利用公共サービス ... 64

4.4.8. ICT分野人材育成 ... 65

4.4.9. ザンビアのICT市場の課題... 65

4.5. ジンバブエ共和国 ... 66

4.5.1. 政策・規制機関... 66

4.5.2. 通信事業者 ... 66

4.5.3. ICT政策 ... 66

4.5.4. ユニバーサルサービス・アクセス政策 ... 67

4.5.5. 通信市場 ... 67

4.5.6. ブロードバンドネットワーク構築・整備状況 ... 68

4.5.7. ICT利用公共サービス ... 69

4.5.8. ICT分野人材育成 ... 70

4.5.9. ジンバブエのICT分野の課題 ... 70

5 章 ビジネス機会の整理とICT活用型ODAの提案 ... 71

5.1. ビジネス機会の整理 ... 71

5.1.1. 通信市場の現状... 71

(4)

iii

5.1.2. ビジネス機会の整理 ... 72

5.2. ICT活用型ODAの提案 ... 73

5.2.1. ODAへのICT活用例 ... 74

6 章 提言 ... 76

添付資料 1 調査日程詳細 ... 79

添付資料 2 質問票 ... 84

添付資料 3 コネクトアフリカの目標 ... 88

添付資料 4 SADCのインフラ開発プログラム ... 90

参考文献 ... 94

(5)

iv

図一覧

図 1.1-1 調査対象国の位置 ... 7

図 2.2-1 人口100人当りの固定電話加入者数 ... 10

図 2.2-2 人口100人当りの携帯電話加入者数 ... 11

図 2.2-3 人口100人当りのインターネットユーザ数 ... 12

図 2.4-1 ミッシングリンク ... 16

図 2.4-2 地域別回線使用料金(US$/100Kbps) ... 16

図 2.5-1 海底ケーブル(EASSy) とSRIIの接続状況 (ソース:SADC) ... 19

図 3.1-1 マラウィ及び周辺国 ... 21

図 3.2-1 モザンビーク及び周辺国 ... 23

図 3.3-1 南アフリカ及び周辺国 ... 26

図 3.4-1 ザンビア及び周辺国 ... 29

図 3.5-1 ジンバブエ及び周辺国 ... 32

図 4.1-1 MTLの光ファイバーケーブルネットワーク ... 41

図 4.2-1 TDMの光ファイバーケーブルネットワーク ... 47

図 4.3-1 Infracoの光ファイバーケーブルネットワーク ... 56

図 4.4-1 ザンビアの国内基幹ネットワーク ... 64

図 4.5-1 ジンバブエの国内基幹ネットワーク ... 69

(6)

v

表一覧

表 3.1-1 主要経済指標(マラウィ共和国) ... 22

表 3.2-1 主要経済指標(モザンビーク共和国) ... 24

表 3.3-1 主要経済指標(南アフリカ共和国) ... 28

表 3.4-1 主要経済指標(ザンビア共和国) ... 30

表 3.5-1 主要経済指標(ジンバブエ共和国) ... 33

表 4.1-1 マラウィの固定電話、携帯電話及びインターネットの普及状況 ... 39

表 4.2-1 モザンビークの固定電話、携帯電話及びインターネットの普及状況 ... 46

表 4.3-1 新しいライセンスフレーム ... 50

表 4.3-2 南アフリカ共和国の固定電話、携帯電話及びインターネットの普及状況 ... 55

表 4.4-1 ザンビアの固定電話、携帯電話及びインターネットの普及状況 ... 62

表 4.5-1 ジンバブエの固定電話、携帯電話及びインターネットの普及状況 ... 68

(7)

vi

略語

略語名

WSIS World Summit on the Information Society NEPAD The New Partnership for Africa's Development

TICAD Tokyo International Conference on African Development MVNO Mobile Virtual Network Operator

MNP Mobile Number Portability

MTR Mobile Termination Rate

IMT-2000 International Mobile Telecommunication 2000

GSM Global System for Mobile Communications

GPRS General Packet Radio Service

UMTS Universal Mobile Telecommunications System WiMAX Worldwide Interoperability for Microwave Access

BWA Broadband Wireless Access

EDGE Enhanced Data GSM Environment

EV-DO Evolution Data Only

SADC Southern African Development Community

AU African Union

COMESA The Common Market for Eastern and Southern Africa OECD Organization for Economic Co-operation and Development,

DAC Development Assistance Committee

OAU Organization of African Unity

G8 Group of Eight

EU European Union

WTO World Trade Organization

WSSD the United Nation World Summit on Sustainable Development

GEAR Growth, Employment and Redistribution

HIPC Heavily Indebted Poor Countries

GDP Gross Domestic Product

GNP Gross National Product

GNI Gross National Income

HIV Human Immunodeficiency Virus

AIDS Acquired Immuno-Deficiency Syndrome

MRCRA Malawi Communications Regulatory Authority e-HMIS Electronic Health Management Information System

GIS Geographic Information System

(8)

vii

UNESCO United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization

WB World Bank

HP Home Page

AfDB African Development Bank

ECG electrocardiogram

(9)

1

要約

1章 はじめに

本章では調査の概要を記述している。

2008年5月、第4回アフリカ開発会議(TICAD- IV)、同7月、北海道洞爺湖サミットが開催 され、日本政府は、「成長の加速化」、「人間の安全保障の確立」及び「環境・気候変動問題対処」

の3つの優先事項を促進させるため、対アフリカ政府開発援助を今後5年間で倍増することを表 明した。

これらの優先事項を実現するには政府ベースの支援と民間企業の活動が重要であるが、特に民 間企業にとって必要とされるアフリカの市場に関する情報が少ない。弊財団ではこのような背景 を踏まえ、同年に財団法人JKA の支援をうけ、東アフリカ 5カ国において情報通信分野の市場 動向調査を実施した。同調査により各国で中国資金による光ファイバーネットワーク構築プロジ ェクトが進行中であることや、一方で光ファイバーネットワークが存在しない国もあることが明 らかになった。

今回の調査は昨年度の調査に続くもので、南東部アフリカ諸国において情報通信分野の市場動 向調査を行なうものである。

調査対象国とした国は、マラウィ共和国、モザンビーク共和国、南アフリカ共和国、ザンビア 共和国、ジンバブエ共和国(アルファベット順)である。

本調査の目的は、対象国のICTブロードバンド基盤ネットワークの整備状況を中心としたICT 市場動向を把握することであり、もって我が国産業界によるビジネス機会拡大及びODA による 支援可能性の検討に資することを狙いとしている。

2章 アフリカのICT

本章ではアフリカのICT市場の現状を記載している。

アフリカは9億強の人口を有し世界の14%を占めているが、国内総生産(GDP)では世界の2%

にすぎない。世界のGDPが60兆USドル(2008年WB)であるのに対して、アフリカは約 1兆 USドルである。GDPに関する世界とアフリカの比率はICTセクターでも同様であり、さらなる 発展が必要となっている。

アフリカのICTセクターの特徴は、固定電話及びブロードバンド通信加入者が極めて少ないこ とである。世界には12億強の固定電話加入者があるのに対して、アフリカはGDPと同様その2%

程度である。世界のブロードバンド加入者(2008年ITU)は4.1億に達したが、アフリカは100万 (2.4%)以下である。ブロードバンド通信加入者が少ない理由として、高額な料金及びコンピュー タ利用率の低さがある。ブロードバンド通信は電子政府や電子商取引の中心となるツールであり、

アフリカの将来の発展のために不可欠のものである。

アフリカのインターネット利用者は、世界のインターネット利用者(2008年、15.9億)に対して、

5,000 万(3.1%)である。固定電話及びブロードバンド加入者のシェアに比較すると、アフリカの

インターネットユーザのシェアは高く、これは公共のアクセスポイントやインターネットカフェ

(10)

2 が利用されているためと言われている。

アフリカでは固定電話の緩慢な伸びに対し携帯電話は急速に増加している。携帯電話サービス 用ネットワークの構築費用が比較的安くサービスエリアの拡大が容易であること、競争市場であ ること、貧困者のニーズに対応したビジネスモデルであるプリペイドカードが導入されているこ となどが、ここ10年間アフリカにおいてブームを巻き起こした理由である。世界の27億の携帯 電話加入者の 7.2%がアフリカとなっており、この数値は固定電話加入者、ブロードバンド加入 者、インターネット利用者数と比較すると大きく上回っている。

全世界の通信市場の伸びは年 5%となっており、特に携帯電話及びブロードバンド利用者は、

今後5年間は年10%に及ぶと言われている。アフリカではSEACOMなど多くの海底ケーブルの

利用が5年以内に可能となりこの伸び率に貢献すると想定される。

アフリカ国外の政府の動きとしては、インド政府が、セネガルに地球局を置き、53カ国をつな

ぐ15,000万US ドルの無償のPan-African E-Networkプロジェクトを推進している。5つのイ

ンドのトップクラスの大学とアフリカの大学、12 のインド専門病院とアフリカの病院を接続し、

それぞれ高等教育及び専門治療に役立てようとしている。

競争環境は、48か国中15カ国が競走政策に移行または移行中であり、まだ遅遅としているが、

ナイジェリアでは5番目の通信事業者が事業拡大、ケニアでは4番目の通信事業者及び3番目の 移動体通信事業者が登録され、ルワンダでは3番目の通信事業者の参入が計画されている。また、

ナイジェリア、ガーナ、ジンバブエは、政府の持ち株比率を下げるなどの動きも出ている。

さらに、ケニア、ウガンダ、タンザニア、ルワンダなど政府主導で、国家のバックボーンを整 備し、中央政府と地方政府、学校、病院、地方の諸機関をつなぐ動きがあり、東アフリカ共同体 では、5カ国の首都をつなぐ地域用基幹ネットワークの構築に向けた動きがある。

3章 各国の一般事情

本章では、各国の特徴を理解するために各国の一般事情を紹介している。

4章 各国のICT市場

(マラウィ共和国)

固定電話加入者は極めて少なく、また携帯電話加入者数(普及率:12%)は増加しているもの の世界の平均(普及率:59.62%)に比べ大幅に低い水準にある。また、インターネットの利用者 数(普及率:2.13%)も世界平均(普及率:23.74%)に比べ大幅に低い水準である。これら現在 の指標を世界平均レベルへ高めることが課題である。

都市間をつなぐ基幹ネットワーク整備は2010 年中に終了予定であり、またこのネットワーク はモザンビークやタンザニアを経由して海底ケーブル(SEACOM、EASSy)につながる。都市 部には人口の約20%(約220万人)が居住しており、ブロードバンドサービスの利用が可能とな るが、残りの80%(約960万人)へのブロードバンドサービスの提供が課題である。

途上国に共通な課題として、教育分野では教師の質及び量の向上、医療分野でも同じく医療関

(11)

3

係者の質及び量の向上がある。途上国では、ICTはそれらの不足を補う道具として利活用が可能 である。

その他、入出国管理や通関業務のシステム化が必要とされている。適正な入国審査や課税がで きる様、地方の行政機関から中央にデータを集める仕組みの構築が課題となっている。

電力の安定供給が課題である。今回滞在中の首都Lilongweのホテルでは毎日停電を経験した。

また現地JICA事務所からは、電化率は7%、年間平均停電日数が50日との情報を得た。

(モザンビーク共和国)

固定電話加入者は極めて少なく、また携帯電話加入者数(普及率:19.68%)は増加しているも のの世界の平均(普及率:59.62%)に比べ大幅に低い水準にある。また、インターネットの利用 者数(普及率:1.56%)も世界平均(普及率:23.74%)に比べ大幅に低い水準である。マラウィ と同様、これら現在の指標を世界平均レベルへ高めることが課題である。また、データ通信料金 の低価格化も課題と言われている。

都市間をつなぐ基幹ネットワーク整備は 2010 年中に終了予定である。都市部には人口の約 37%(約790万人)が居住しており、ブロードバンドサービスの利用が可能となるが、残りの63%

(約1,350万人)へのブロードバンドサービスの提供が課題である。

(南アフリカ共和国)

南アフリカは、今回対象国の中では経済的に突出しており、1人当りGNIは5,720USDとな っている。しかし、ICT分野では以下のような課題が存在する。

固定電話加入者は極めて少なく(普及率:8.91%)、世界平均(普及率:18.88%)を大幅に下 回っている。一方、携帯電話加入者数(普及率:90.6%)は、世界の平均(普及率:59.62%)を 上回っている。また、インターネットの利用者数(普及率:8.43%)は、世界平均(普及率:23.74%)

に比べ大幅に低い水準である。一般的には、一人当たり GNI と通信サービスの普及率には強い 相関があるが、南アフリカでは携帯電話のみが強い相関を示しているものの、固定電話とインタ ーネットは他の開発途上国のレベルにある。従って、これら指標を世界平均レベルへ高めること が課題である。

地方での教育・医療サービスの向上はこの国でも課題と考えられる。特に教育分野では地方教 員の質や教材の質が問題であり、ICT利用によりそれらの向上が可能である。

(ザンビア共和国)

固定電話加入者は極めて少なく、また携帯電話加入者数(普及率:28.04%)は増加しているも のの世界の平均(普及率:59.62%)に比べ大幅に低い水準にある。また、インターネットの利用 者数(普及率:5.55%)も世界平均(普及率:23.74%)に比べ大幅に低い水準である。これら現 在の指標を世界平均レベルへ高めることが課題である。

都市間をつなぐ基幹ネットワーク構築・整備を行ない、また近隣国のネットワークとの接続を 実現し、海底ケーブル(SEACOM、EASSy)を利用できるようにすることが寛容である。また、

(12)

4

地方部には人口の約65%(約775万人)が居住しており、これらの人々へのブロードバンドサー ビスの提供も課題である。

(ジンバブエ共和国)

政治体制の問題で今は外国からの支援が得られず、ICT 市場は停滞していた。2009 年の初め に米ドルが流通するようになり、通信事業者はドル収入を得ることが可能となった。この時期か ら外国のベンダーが通信機器の販売を初めている。政府間支援は未だない。ジンバブエはこのよ うな状況にあり以下の課題を有している。

固定電話加入者は極めて少なく、また携帯電話加入者数(普及率:13.28%)は増加しているも のの世界の平均(普及率:59.62%)に比べ大幅に低い水準にある。また、インターネットの利用 者数(普及率:11.40%)も世界平均(普及率:23.74%)に比べ大幅に低い水準である。これら 現在の指標を世界平均レベルへ高めることが課題である。

既存の光ファイバーケーブル伝送路は首都ハラレからザンビア国境までのルートのみであり、

しかも老朽化してきている。光ファイバーケーブルによる国内基幹ネットワークの構築が課題で ある。

同国では、人材の海外流出が非常に大きな問題となっており、人材育成で外国の支援を必要と している。

5章 ビジネス機会の整理とICT活用型ODAの提案

(ビジネスの可能性)

・ 調査5カ国では、都市部はMANの構築が実施されており、政府機関、企業、がそれを利用

している。一方、一般利用者用アクセスネットワークのブロードバンド化は今後の事業分野 となっている。

・ 調査5カ国では、地方ネットワークの大容量化をこれから行う。光ファイバーケーブルまた

はマイクロ波伝送システムのニーズがある。

・ ジンバブエは資金難から、光ファイバーケーブルによる基幹伝送路の大容量化ができていな い。従ってビジネスの機会がある。

・ 南アフリカは、TelcomSA の光ファバーケーブルが老朽化しており、新たなケーブルが必要

になっている。

・ 調査5カ国では、既に第3世代携帯電話(3G及び3.5G)サービスを提供している国や今後 提供しようとしている国がある。また今後3.9Gや第4世代へとサービスは高度化していく。

・ 調査5カ国では、通信事業者は既存ネットワークの一部機能をIP 機器に替える作業を進め ている。

・ ICTの利活用の増加に伴い、そのサービスの安定かつ安全な提供が重要となる。通信機器や アプリケーションを安全に設置する場所として、データセンターの構築が必要である。

・ 調査5カ国では、今はネットワークの大容量化のみに関心が集まっている。大容量ネットワ

(13)

5

ークには大量かつ重要な情報が流れることになり、従来の運用管理システムの高度化及び従 事者の意識改革が必要である。

・ 各国のICT政策では、ICTによる行政・医療・教育サービスの向上、ICTによる農業・観光 業等支援、その他環境保全、防災等ほぼ全ての社会・経済活動でICTを利活用することを掲 げている。これを実現するには、資金の他、最適システムの開発、現地に適したサービス提 供のためのアプリケーション及びコンテンツの開発、またICT高スキル人材の育成(ソフト ウェアの自製を前提)が必要となる。つまり、最適システムの開発、最適アプリケーション 及びコンテンツの開発、及びICT高スキル人材の育成に関する事業が想定される。

(ICT活用型ODAの提案)

教育・医療分野支援へのICT活用

教育分野へのICT活用は、地方でブロードバンドの利用が可能となった場合、例えば、地方の 先生もそこにいながら研修に参加できる。質の高い教材もネットワーク経由で提供される。

保健医療の分野では、住民への情報提供、保健医療従事者の育成の他、地方住民への保健医療 サービス向上が期待できる。

新マスタープランの作成

ICTを我が国の現在の支援活動に円滑かつ効果的に導入するには、セクターの課題解決の全体 像を示す新たなマスタープランが必要である。従来のマスタープランと異なる点は、ICTの活用 が重要な柱となるところである。ICT活用を前提としたプロジェクトの目標値は、従来の方法を 前提に設定された目標値(例、いつまでに、どこの地域で、何人の教師・医療関係者を育成する)

を上回る数値が期待できる。このマスタープランの作成にはICT技術者がメンバーに加わること になる。

ICT組込み型技術協力プロジェクト

地方の教育・保健医療サービス向上が課題であり、複数の地方拠点での技術協力プロジェクト の実施が要求されている。このニーズに対応する方法がブロードバンドを利用したICT組み込み 型技術協力プロジェクトであり、地方を含む複数拠点を対象としたプロジェクトを計画できる点 が特長である。複数の拠点間のブロードバンドネットワークを利用して、これら拠点間でマルチ メディア情報を使い、情報提供、人材育成、あるいは医療分野では診断などが可能となる。ICT 組込み型技術協力プロジェクトと従来のプロジェクトの違いは、重要な活動の一つとしてICTの 活用が追加されるところである。

6章 提言

提言1 顧客ニーズの把握体制強化

日本企業(商社、ベンダー、通信工事会社、ソフトウェア開発会社等)が、共同で情報収集の

(14)

6

出先機関をアフリカに設けることを提案する。個々の企業が現地事務所を設置するのは経費の負 担が大きく現実的でなく、共同で情報収集のしくみを設置するという考えである。中国企業が政 府の支援を受けながらアフリカでのプレゼンスを高めている中で、日本企業が個々に情報収集し ていては対抗できない現状がある。ここは日本が一つになって情報収集するしくみが必要である。

日本企業がまとまれば日本政府の資金援助も期待できる。

提言2 官民共同による我が国技術、製品の現場試験の実施

日本で利用実績のある光アクセス方式にGE-PONがある。これを海外で使うようにうなれば、

日本の企業が製品を納入できることになる。アフリカの各国ではこれから光アクセス方式を導入 する。これは一例ではあるが、日本の技術・製品の良さを、現地での現場試験を通じて相手に知 らしめるのは、とても効果的である。提言として、この現場試験段階に必要な資金援助を政府に お願いするものである。

提言3 我が国企業によるICT利活用事業への参加

各国のICT政策では、ICTによる行政・保健医療・教育サービスの向上、ICTによる農業・

観光業等支援、その他環境保全、防災等ほぼ全ての社会・経済活動で ICTの利活用を掲げてい る。この分野の事業はこれから始まる。また我が国では、既に日本の企業が国内で取組んでい る分野でもある。アフリカでこの種の事業を展開するのは容易ではないが、事業規模としては とても大きく、我が国のICT関連企業がこの事業分野に積極的に参加することを提言する。

提言4 ICT組込み型技術協力プロジェクトによるICT利活用事業参入への支援

技術協力プロジェクトに、我が国企業がICT利活用事業を展開するためのパイロットプロジェ クトの役割を担わせるという提言である。アプリケーション開発やコンテンツ開発は単に物を納 入すれば完了するのではなく、前段にその国の問題点や習慣等、多くのことを知ることが要求さ れる。これはわが国企業にとって大きな負担である。そこで、ICT組込み型技術協力プロジェク トをパイロットプロジェクトと位置づけ、同プロジェクト実施の中で、全国で事業展開するため の問題点を明らかにする。

(15)

7

1 章 はじめに

1.1. 調査概要

2008年5月、第4回アフリカ開発会議(TICAD- IV)、同7月、北海道洞爺湖サミットが開催 され、日本政府は、「成長の加速化」、「人間の安全保障の確立」及び「環境・気候変動問題対処」

の3つの優先事項を促進させるため、対アフリカ政府開発援助を今後5年間で倍増することを表 明した。これらの優先事項を実現するには政府の支援と民間企業の活動が重要であるが、特に民 間企業にとって必要とされるアフリカの市場に関する情報が少ない。

弊財団ではこのような背景を踏まえ、同年に財団法人JKA の支援をうけ、東アフリカ5カ国 において情報通信分野の市場調査を実施した。同調査により各国で中国資金による光ファイバー ネットワーク構築プロジェクトが進行中であることや、一方で光ファイバーネットワークが存在 しない国もあることが明らかになった。帰国後はその報告会を実施したが、参加者からは、今後 も継続して現地情報を入手して欲しいとの要望がだされた。

今回の調査は昨年度の調査に続くもので、南東部アフリカ諸国において情報通信分野の市場動 向調査を行なうものである。

調査対象国とした南東部アフリカ諸国は、マラウィ共和国、モザンビーク共和国、南アフリカ 共和国、ザンビア共和国、及びジンバブエ共和国(アルファベット順)である。

図 1.1-1 調査対象国の位置

マラウィ

モザンビーク ザンビア

南アフリカ

ジンバブエ

(16)

8

1.2. 調査の目的

本調査の目的は、南東部アフリカ5カ国のICTブロードバンド基盤ネットワークの整備状況を 中心とした ICT 市場を把握することであり、もって我が国産業界によるビジネス機会拡大及び ODA支援の検討に資することを狙いとしている。

1.3. 調査内容

南東部アフリカ5カ国において下記情報を収集し、報告書を作成した。

(1) ICTブロードバンド基盤ネットワーク整備状況 (2) その他

・ICT政策

・ICT利用状況(電子商取引、遠隔医療、遠隔教育、電子政府等)

・ICT人材育成状況

1.4. 調査実施日程

現地調査は2009年11月15日から12月16日の間に実施し、政府の関係機関及び通信事業者 を訪問し(添付資料1 調査日程詳細)、質問票(添付資料2質問票)により情報収集を行った。

(1) ザンビア

・期間:2009年11月16日から11月20日

・訪問先:通信運輸省(MCT)、規制機関(CA)、通信事業者(Zamtel)、

日本大使館、JICA (2) ジンバブエ

・期間:2009年11月21日から11月25日

・訪問先:通信省、規制機関(POTRAZ)、通信事業者(TelOne、NetOne)、

日本大使館 (3) マラウィ

・期間:2009年11月26日から12月2日

・訪問先:情報・市民教育省、規制機関、通信事業者(MTL、Zain)、

JICA (4) モザンビーク

・期間:2009年12月3日から12月8日

・訪問先:運輸通信省(MTC)、通信事業者(TM)、

日本大使館、JICA (5) 南アフリカ

・期間:2009年12月9日から12月14日

・ 訪問先:通信局(DOC)、通信事業者(Telkom S.A.、iBurst)、

JICA

(17)

9

2 章 アフリカの ICT

2.1. アフリカの ICT 市場

アフリカは9億強の人口を有し世界の14%を占めているが、国内総生産(GDP)では世界の2%

にすぎない。世界のGDPが60兆USドル(2008年WB)であるのに対して、アフリカは約 1兆 USドルである。世界とアフリカのGDP比率はICTセクターでも同様に見られ、さらなる発展 が必要となっている。

アフリカのICT市場の特徴は、固定電話及びブロードバンド通信加入者が極めて少ないことで ある。世界には12億強の固定電話加入者があるのに対して、アフリカはGDPと同様その2%程 度である。世界のブロードバンド加入者(2008年 ITU)は4.1 億に達したが、アフリカは100 万 (2.4%)以下である。ブロードバンド通信加入者が少ない理由として、高額な料金及びコンピュー タ利用率の低さがある。ブロードバンド通信は電子政府や電子商取引の中心となるツールであり、

アフリカの将来の発展のために不可欠のものである。

アフリカのインターネット利用者は、世界のインターネット利用者(2008年、15.9億)に対して、

5,000 万(3.1%)である。固定電話及びブロードバンド加入者のシェアに比較すると、アフリカの

インターネットユーザのシェアは高く、これは公共のアクセスポイントやインターネットカフェ が利用されているためと言われている。

アフリカでは固定電話の緩慢な伸びに対し携帯電話は急速に増加している。携帯電話サービス 用ネットワークの構築費用が比較的安くサービスエリアの拡大が容易であること、競争市場であ ること、貧困者のニーズに対応したビジネスモデルであるプリペイドカードが導入されているこ となどが、ここ10年間アフリカにおいて増加している理由である。世界の27億の携帯電話加入

者の 7.2%がアフリカとなっており、この数値は固定電話加入者、ブロードバンド加入者、イン

ターネット利用者数と比較すると大きく上回っている。

全世界の通信市場の伸びは年 5%となっており、特に携帯電話及びブロードバンド利用者は、

今後5年間は年10%に及ぶと言われている。アフリカではSEACOMなど多くの海底ケーブルの

利用が5年以内に可能となりこの伸び率に貢献すると想定される。

アフリカでの外国政府の動きとしては、インド政府が、セネガルに地球局を置き、53カ国をつ

なぐ15,000万US ドルの無償のPan-African E-Networkプロジェクトを推進している。5つの

インドのトップクラスの大学とアフリカの大学、12のインド専門病院とアフリカの病院を接続し、

それぞれ高等教育及び専門治療に役立てようとしている。

競争環境は、48か国中15カ国が競走政策に移行または移行中であり、まだ遅々としているが、

ナイジェリアでは5番目の通信事業者が事業拡大、ケニアでは4番目の通信事業者及び3番目の 移動体通信事業者が登録され、ルワンダでは3番目の通信事業者の参入が計画されている。また、

ナイジェリア、ガーナ、ジンバブエは、政府の持ち株比率を下げるなどの動きも出ている。

さらに、ケニア、ウガンダ、タンザニア、ルワンダなど政府主導で、国家のバックボーンを整 備し、中央政府と地方政府、学校、病院、地方の諸機関をつなぐ動きがある。[11、13、16]

(18)

10

2.2. アフリカの ICT 市場と調査5カ国の位置付け

2.2.1. 固定電話市場と調査5カ国の位置付け

アフリカの固定電話加入者は、54 か国中 6 各国、アルジェリア、エジプト、モロッコ、ナイジ ェリア、南アフリカ、チュニジアに集中し、ほぼ 80%を占める。また、固定電話サービスのエリ アは主に都市部で地方は稀である。

図 2.2-1 は、 アフリカの 100 人当りの固定電話加入者数を示している。今回の調査対象国の 値はいずれも世界平均より低いが、アフリカの中では南アフリカ及びジンバブエは上位に位置し ている。

(データ:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database)

図 2.2-1 人口100人当りの固定電話加入者数 南アフリカ

ジンバブエ

マラウィ

ザンビア

モザンビーク

世界平均

(19)

11

2.2.2. 携帯電話市場と調査5カ国の位置付け

図 2.2-2は、アフリカの 100 人当りの携帯電話加入者を示している。今回の調査対象国の中で、

南アフリカのみが世界平均を上回っている。他の 4 カ国はアフリカの中でも低い数値となってい る。

(データ:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database)

図 2.2-2 人口100人当りの携帯電話加入者数

世界平均 南アフリカ

ジンバブエ

マラウィ ザンビア

モザンビーク

(20)

12

2.2.3. インターネット市場と調査5カ国の位置付け

図 2.2-3は、アフリカの 100 人当りのインターネットユーザ数を示している。調査対象国の5 カ国はいずれも世界平均より低い。アフリカの中ではジンバブエ及び南アフリカが高い位置にあ り、ザンビアは中ほど、そしてマラウィ及びモザンビークは低位置にいる。

(データ:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database)

図 2.2-3 人口100人当りのインターネットユーザ数 ザンビア

モザンビーク

南アフリカ

マラウィ

世界平均 ジンバブエ

(21)

13

2.3. コネクト・アフリカ・サミット(2007 年 10 月)

アフリカ43カ国の代表、ITU、the African Union、the World Bank Group、及びUnited Nations Global、Alliance for ICT and Development は、2007 年10 月29 日から10 月 30 日 に亘って、ルワンダのキガリにおいてコネクト・アフリカ・サミットを開催した。同 サミットでは、世界情報社会サミット(WSIS)で合意されたデジタル・デバイドの解消を図る ためのインターネットへの接続性の向上や2015 年までに極度の貧困を根絶することを目標 にしたUN Millennium Development Goal の実現に向けたICTの活用に関する合意がなさ れた。

目標設定の前提として次の課題が共有されている。

アフリでブロードバンドインターネットの恩恵を享受するためには次の課題を解決する必 要がある。

・バックボーンの不足により、グローバルインターネットへの接続ができておらず、IXを相 互に接続し、ルーラルへの接続を図ることができない。

・ICTに関する潜在的な技術者が不足している。

・独自のアプリケーションやコンテンツの作成ができない。

・地域と調和したICT政策や法制度の整備がすすまない。

課題解決のために以下の目標が設定された(添付資料3 コネクトアフリカの目標)。

Goal 1. アフリカ各国のすべての首都および主要都市をブロードバンドインフラで相互接

続し、2012年までには世界の他地域との接続を強化する。

Goal 2. 2015 年までにアフリカの村落をブロードバンド ICTサービスに接続するようま ずコミュニティー・テレセンターや村落電話のような既存施設を優先実施する。

Goal 3. ブロードバンドサービスに広くアクセスできるようサービスや技術に対する許認

可や複数のブロードバンド無線アクセス事業者に対する周波数の割り当てなど、

主たる法制度を整備する。 IXP(Internet exchange point)を設置し、国際イン ターネットへの接続を競えるようにする。

Goal 4. 知識産業に要求される緊急のICT 技術の開発を支援する。 2015年までに各地 域のICTセンターのネットワークの設立を通して ICTの能力開発を行い、また、

学術と産業間の調整を図りながら、センターを結合する広いネットワークを完成 する。

Goal 5. インターネットの安全性に対する枠組みを含む国家的ICT戦略を2012年まで立 ち上げ、電子政府、電子教育、電子商取引、電子医療サービスなどのアプリケー ションをアクセス技術を駆使して、2015年までに広く可能にする。

これらのゴールに到達するため、合計550億ドルの拠出を行うことに合意した。この合意 には、次のような投資計画が含まれている。

・ 移動体事業者のGSM Association は既に近年Sub-Sahara地域への350億ドルの投資 に加え、2012年までの間に、既存のネットワークの拡大とアップグレードに500億ドル

(22)

14 の投資を上乗せする。

・世銀グループは過去5年間の10億ドルの投資を2012年までに倍増し、20億ドルとする とともに、高速インターネットへの参入事業者への融資を継続する。またこの約束は最近、

アフリカ開発銀行と連携したアフリカ東部および南部諸国の地方の情報インフラ拡充のため の投資とIFCの融資による東部アフリカ海底ケーブルシステム(EASSy)への投資を含ん でいる。

・EUは、国際接続を行うアフリカ縦断ネットワークの建設支援を表明し、EUの信用基金(EU trust fund for Africa) は約1億ユーロの無償資金協力と2億6000万ユーロの借款を2007 年から2008年までに行ったが、2008年末までに基金を上乗せする。この基金は国境をまた ぐ地域活性化のためのプロジェクトに使用される。またEUはITUの法規制再構築のために 6百万ユーロを拠出する。

・アフリカ開発銀行は次の3年間は 60%を ICTなどインフラに対して投資を行うことを表 明するとともに、6,500 万ドルをRASCOM と EASSyプロジェクトに投資することを表明 している。

・ITUとアジア開発銀行は、アフリカ全土のすべての首都と主要都市を結ぶブロードバンド インフラの構築と他地域への接続を 2012 年までに行うために、フィジビリティ調査を行う とともに、法規制や政策面でのICT投資に関する促進を行うことを表明した。

以上のように、アフリカ各国はコネクト・アフリカ・サミットにおいて、ブロードバンド ICTインフラの構築がアフリカ全体のICT環境を構築するための重点課題であるとの認識に 立っており、各国間の接続、アフリカ他地域との接続、そして都市と地方との接続を今後強 力に促進していくものと考えられ、ブロードバンド世界トップのインフラを構築した我が国 の貢献がアプリケーションも含めて、可能となるのではないかと推測される。

現在アフリカ全体のICT 分野の開発は、NEPAD13がITU やWBG 等国際機関の支援を うけて開発計画を策定し、それを各地域及び各国が具体化し実施するしくみとなっている。

現在のアフリカ各国間及び国際間の情報転送は、外国企業が所有する衛星通信システムに 依存しており、その結果インターネットのエンドユーザーの利用料金が高くアフリカの経済 発展やグローバル経済への参加の足かせとなっている。インターネット・アクセス・コスト の削減、ネットワークの高速・広帯域化、及び信頼性向上が求められている中、NEPAD Head of State and Government Implementing Committee(HSGIC)は、これらの課題を解決する ため2003 年3 月9 日にICT インフラストラクチャー・プログラムを最優先プジェクトと して採択した。同プログラムは、東部アフリカ地域の海底ケーブル敷設、アフリカ東・南部 地域の地上系 ICT ブロードバンド・ネットワーク構築、及びアフリカ中・西部及び北部地 域の ICT ブロードバンド網構築より構成されている。アフリカでは、現在このプログラム を実現するための行動が各地域及び各国で実施されている。

(23)

15

2.4. 海底光ファイバケーブルリンクの構築の動き

アフリカの大容量国際伝送路としての海底ケーブルは、南アフリカをハブとして西側を経 由し、ヨーロッパへ至るルートと南アフリカからモーリシャスを経由してシンガポールに至 るルートがあり、ルート上の主要国に陸揚げされている。しかしながら、図 2.4-1 に示す如 く、タンザニア、ケニア、ソマリヤを経由する部分がアフリカの大容量ブロードバンドリン クを構成するうえで、欠如しており、これがミッシングリンクと呼ばれていた部分であった。

衛星による伝送路は、トランスポンダのレンタル料が高いことから、国際通話料金が割高とな ること、あるいはブロードバンドインターネットのトラヒックに対応できるほどの容量が確保で きないなどの問題があり ICT の導入が進展しない大きな問題となっている(図 2.4-2)。結果と して、これが経済発展を阻害する要因になっており、増加するインターネットトラヒックに備え るために早急に光ファイバ海底ケーブルリンクを完成させることが必要となっていた。

そこで2003年、ルート上の各国通信事業者と世界銀行グループ(WBG)及びアフリカ開

発銀行(AfDB)が必要資金を分担し、このミッシング部分の光海底伝送路の建設するため、「東

部アフリカ海底ケーブルシステムプロジェクト(EASSy)」を当初2007年の運用開始を目途 に立ち上げた。その後、既設部分との接続費用の問題など調整が遅れたが2008年3 月から 建設がスタートしており、2009年3月時点では、運用開始は2010年となっている。工事規 模は総延長 9,300Km、2 芯ファイバーケーブルで寿命は 25 年としている。伝送方式は DWDM14、2 波長10 Gbpsで、最大32 波長 320Gbps まで拡張可能である。システムの 建設コストは 2 億ドルであり、南アフリカのムツンジン(Mtunzin)から、ポートスーダン

(Port-Sudan)までの間を、モザンビーク、タンザニア、ケニア、ソマリア、ジブチ、エリト

リア及びスーダンを経由する。また、このケーブルは沿岸国のみでなく、ボツワナ、ブルン ジ、エチオピア、レソト、マラウイ、ルワンダ、ウガンダ、ザンビア及びジンバブエの内陸 国もこのケーブルを利用することになっており、まさにブロードバンドICTの大動脈の建設 をすすめることとなった。

この計画がもたらすメリットは、次のようなものが挙げられる。

1) アフリカに対する高速、広帯域接続能力を実現

2) 帯域制限により制限されていた新サービスや製品の非制限化 3) マクロレベルでの地域の社会・経済開発への貢献

4) ユニットコスト(初期及び運用コスト)の削減、利益の増加、エンドユーザー料金の低廉 化

5) 外国企業所有の電気通信設備(衛星)への支払削減 6) 自ら所有する設備による直接ルートの提供、

7) インターネット・サービス・プロバイダーや携帯電話事業者の広帯域ニーズの充足 8) 地域の良好なコミュニケーション環境によるアフリカ内貿易の拡大

陸揚げの都市及び国は次のとおりである。

Port Sudan(ス―ダン)、Dibouti(ジブチ)、 Mogadishu(ソマリア)、Mombasa(ケニア)、

(24)

16

Dar es Salaam(タンザニア)、Moroni(コモロ)Toliary(マダガスカル)Maputo(モザ ンビーク)、Mtunzini(南アフリカ)

図 2.4-1 ミッシングリンク

図 2.4-2 地域別回線使用料金(US$/100Kbps)

(25)

17

2.5. 南部アフリカ開発共同体(SADC)

アフリカには、いくつかの地域経済協力機構が存在しているが、今回の調査対象国は南部アフ リカ開発共同体(SADC)に属している[1]。

(1) 設立経緯

1980年4月1日に南部アフリカ開発調整会議(SADCC)として発足し、当時は、南部アフリカ 諸国が、アパルトヘイト体制下の南ア旧政権の経済的支配から脱却することを目的としていた。

アパルトヘイト関連国内法の撤廃等、南アの民主化に伴い、1992年「南部アフリカ開発共同体

(SADC)」に名称を変え、1994年南アも加盟国として迎えた。以後、経済統合・共同市場を標 榜し、更に紛争解決・予防のための活動も開始している。

(2) 目的(SADC条約に記載)

経済成長の促進及び貧困削減、地域統合、平和と安全の維持・促進、自立的発展の促進、国家 間及び域内の戦略・計画の調整、域内資源の保護と効果的活用、域内の歴史的・社会的・文化的 連携の強化等。

(3) 加盟国

南部アフリカの14ヶ国: タンザニア、ザンビア、ボツワナ、モザンビーク、アンゴラ、ジン バブエ、レソト、スワジランド、マラウィ、ナミビア、南アフリカ、モーリシャス、コンゴ(民)、

マダガスカル

(4) 議長国

1年ごとの輪番制。2007年8月のSADC首脳会議がザンビアで開催され、同国が議長国に就任。

副議長国は南アフリカ。事務局はボツワナ首都ハボロネに所在。

(5) 予算(域内からの分担金及び域外からの拠出金)

SADCは加盟各国からの分担金の他、EC等域外のドナーから拠出金を得ている。

(6) 組織

SADCの最高意思決定機関の首脳会議(年1回開催)を始め、閣僚会議、常設委員会(次官級)、

政治・防衛・安全保障機構、SADC事務局、SADC国別委員会、SADC裁判所等が存在する。

(7) SADC 地域情報通信基盤プロジェクト(SADC Regional Information Infrastructure (SRII) Project)

SADCは、道路、電力、鉄道、港湾、水、通信等のインフラ開発を行なっている(道路及び電 力は、添付資料4 SADCのインフラ開発プログラム参照)。通信インフラ開発について以下に

(26)

18 記載する。

SRII プロジェクトは、SADC メンバー間をつなぐ光ファイバーケーブル基幹ネットワーク構

築プロジェクトであり、その80%が完了している。

SADC地域情報インフラ計画

SADCプロジェクトは3つの段階、短期、中期、長期に分割されており、短期は伝送路のデジタ ル化、中期・長期はデジタル化された伝送路の拡大である。2009 年時点で計画の 80%が完了し ている。現在のSRIIにおける未接続のリンクは以下のとおりであるである。

アンゴラ: ナミビア国境

ザンビア経由EASSy接続

ボツワナ: ジンバブエ経由モザンビーク(ベイラ)

ザンビア経由タンザニア(ダルエスサラーム)

マラウィ: モザンビーク(ベイラ)

タンザニア(ダルエスサラーム)

ザンビア: ジンバブエ経由モザンビーク(ベイラ)

ナコンデ/ツンデュマ(Nakonde/Tunduma)経由タンザニア(ダルエスサラーム)

ジンバブエ: モザンビーク(ベイラ)

南アフリカ(ムツンジニMtunzini)

コンゴ民主共和国(DRC): カビンダ経由ルアンダ ルブンビシ経由ルサカ

図 2.5-1は、海底ケーブル(EASSy) とSRIIの接続図である。

(27)

19

図 2.5-1 海底ケーブル(EASSy) とSRIIの接続状況 (出典:SADC)

(28)

20

3 章 各国の一般情報

本章では、各国の特徴を理解するために一般情報を記載する。

3.1. マラウィ共和国

(1) 地形・気候・人口

マラウィはアフリカ大陸南東部に位置し、東部は二アサ(マラウィ)湖に面し、北部はタンザ ニア、東部及び南部はモザンビーク、西部はザンビアにそれぞれ国境を接している(図 3.1-1参 照)。

マラウィの面積は 11.8万平方キロメートルであり(北海道と九州をあわせた面積)、1,428 万 人の人口を擁している(世銀HP、2008年)。首都のリロングウェは標高1100mの高地にあり、

約190万人が居住しており、人口の19%が都市部に住んでいる。出生時平均余命は43歳となっ ている(CIA HP、2008年)。

高等教育総就学率は25.7%、成人識字率(15歳以上の人口比)は71.8%である(JICA主要指 標一覧2007年)。

マラウィの気候は、亜熱帯気候に属し、11月から4月までの雨季に725~2500ミリの雨がまと まって降る。5月から8月は冷乾季で平均気温が 17~27度と、比較的過ごしやすい気候となり、9 月から10月にかけては特に暑く、気温が25~37度にまで上昇する。標高は37mから3002mに至る。

(マラウィ在日大使館HP、CIA HP、外務省各国地域情報HP)。

(29)

21

図 3.1-1 マラウィ及び周辺国

(出典:CIA-The World Factbook )

(2) 歴史

1891年英保護領、1964年英国より独立。

南アフリカと外交関係を持つ等独自の路線をとっており、他のアフリカ諸国より反発が あったが、近年周辺諸国との関係も改善した。これを機にアフリカ連合(AU)や南部アフリカ 開発共同体(SADC)の場等で積極的な外交活動を展開している(外務省各国地域情報HP)

(3) 民族・言語・宗教

主要部族はチェワ族、トゥンブーカ族、ンゴニ族、ヤオ族。言語はチェワ語、英語(以上公用 語)、各部族語である。人口の約 50%がキリスト教、その他イスラム教、伝統宗教である(外務 省各国地域情報HP)。

(30)

22 (4) 経済状況

マラウィの職業別労働力構成比率は90%が農業従事者である。たばこ、茶、砂糖、木綿、コー ヒー、ピーナッツ、木工品、繊維製品が主な輸出品である(表 3.1-1主要経済指標参照)。

近年、天候に恵まれ農業生産が非常に好調であったことや、主要輸出産品であるタバコ買い付 け価格が安定していること、また政府の肥料助成金制度が功を奏して、好調な経済実績を示して いる。経済成長率は、2007年8.6%、2008年9.7%(2009年「年次経済報告書」)と高い成長率 を記録した。インフレ率においては、2008年8.7%と2007年に引き続き一桁台を達成している。

マラウィ政府の今後の開発課題としては、貧困削減に資する持続的経済成長を達成するための農 業分野の生産性の拡大、経済インフラ整備や小規模ビジネスの復興策が求められている(外務省 各国地域情報HP)。

表 3.1-1 主要経済指標(マラウィ共和国)

1. GNI (2008年世銀) 4,100百万米ドル 2. 一人当たりGNI (2008年世銀) 290米ドル 3. 経済成長率 (2009年年次報告) 9.7%

4. 産業別GDP構成比率 (2008年) 農業:39.2%、工業:16.8%、サービス:44.0 5. 職業別労働力構成比率 (2003年) 農業:90%、工業/サービス:10%

6. 貿易総額 (2007年世銀)

輸出 4.64億ドル

輸入 10.79億ドル

7. 主要貿易 産品

輸出 たばこ、紅茶、砂糖、衣料・繊維製品、ナッツ 輸入 食料品、機械/輸送機器、石油製品、消費材 8. 主要貿

易相手国

2008年)

輸出 南アフリカ10.8%、エジプト 9.8% ジンバブエ8.7%、米国 7.4% オランダ 7% ロシア 5.8%、ドイツ 5.7%

輸入 南アフリカ 35.7%、 インド 8.1%、中国 7.2%、 タンザニア 5.8%、 米国 4.5%

(出典:外務省各国地域情報 HP、JICA 主要指標一覧【マラウィ】2009、CIA-The World Factbook2009)

(5) 我が国の経済協力

日本の援助実績(2008年度まで累計)は、有償資金協力 331.49億円(2008年度 なし)、

無償資金協力 519.12億円(2008年度 13.25億円)、技術協力実績 313.52億円(2007年度

14.88億円)であった。2007年度の無償資金協力では、深井戸給水施設の建設、灌漑施設の復旧、

幹線道路の整備などが行われている。

一方、主要援助国(2006年、単位:百万米ドル)の状況は、

①英(170.94) ②米(64.02) ③ノルウェー(50.26) ④独(23.83) ⑤日本(23.38)で ある(外務省各国地域情報HP)。

(31)

23

3.2. モザンビーク共和国

(1) 地形・気候・人口

モザンビークは南半球の南東部アフリカに位置し、その東部はインド洋に面し、北部はタンザ ニア、北西部はマラウィとザンビア、西部はジンバブエ、南西部はスワジランドと南アフリカに それぞれ国境を接している(図 3.2-1参照)。

モザンビークの面積は約79.9万平方キロメートル(日本の約2.1倍)、約2,140万人の人口を 擁している。首都はマプト、人口約145万人、都市人口は37%である。出生時平均余命は42歳 である。

高等教育総就学率は1.5%(2005年)、成人識字率(15歳以上の人口比)は44.4%である(JICA 主要指標一覧2007年)

熱帯性・亜熱帯性気候。気温は11月から4月にかけて高く 、22~31度C、5月から10月の

気温は13-24度Cである(モザンビーク在日大使館HP、外務省各国地域情報HP)。

図 3.2-1 モザンビーク及び周辺国

(出典:CIA-The World Factbook )

(32)

24 (2) 歴史

1629年ポルトガルの支配権確立、1975年独立。

非同盟主義。独立以来ソ連、東独等東側諸国との関係が深かったが、1983年以降経済開発支援 の必要性から積極的な西側接近外交を展開。南部アフリカ開発共同体(SADC)メンバー。英連 邦加盟(1995年11月)。ポルトガル語諸国共同体加盟(1996年7月17日創設)。東南部アフ リカ共同市場(COMESA)からの脱退(1997年1月)(外務省各国地域情報HP)。

(3) 民族・宗教・言語

マクア・ロムウェ族など43部族。言語はポルトガル語。宗教はキリスト教(41%)、イスラ ム教(17.8%)、原始宗教(外務省各国地域情報HP)。

(4) 経済状況

1990年代後半には平和の定着とともに毎年6%前後の経済成長を遂げ、南アフリカ等からの 投資も活発化し、アルミ精練、マプト回廊計画、ベイラ回廊計画などの大規模プロジェクトが 実施されている。

2000年、2001年と連続した洪水災害により経済は打撃を受けたが、2001年後半には、復興 のためのインフラ修復事業や好調な外国直接投資を背景に回復基調を取り戻し、現在では年7

~8%の経済成長を遂げている(外務省各国地域情報HP)。

主要経済指標は、表 3.2-1のとおり。

表 3.2-1 主要経済指標(モザンビーク共和国)

1. GNI (2007年世銀) 71.4億米ドル 2. 一人当たりGNI (2007年世銀) 330米ドル 3. 経済成長率 (2007年世銀) 7.3%

4. 産業別GDP構成比率 (2007年) 農業:27.6%、工業:25.7%、サービス:46.7%

5. 職業別労働力構成比率 (1997年) 農業:81%、工業:6%、サービス:13%

6. 総貿易額 (2008)

輸出 26.53億ドル

輸入 34.58億ドル

7. 主要貿易 産品

輸出 アルミニウム、海老、金、カシューナッツ、綿、砂糖、柑橘類、

木材、重電機器

輸入 機械製品、車両、燃料、化学、金属製品、食料、繊維 8. 貿易相手国

(2008)

輸出 南アフリカ 17.3%、イタリア 14.9%スペイン11.4%ベル ギー 11.1%、英国 5.3%、中国4.9%、ジンバブエ4.6%

輸入 南アフリカ 34.3%、 オーストラリア 8.4%、 中国 6.1%、米 国 5%

(出典:外務省各国地域情報HP、JICA主要指標一覧【モザンビーク】2009、CIA-The World Factbook2009)

(33)

25 (5) 我が国の経済協力

日本の援助実績は、円借款(2007 年度まで、EN ベース)33.49 億円、無償資金協力(2007 年度まで、ENベース)694.69億円、技術協力実績(2007年度まで、JICAベース)77.05億円。

2007年度の無償資金協力では、保健人材、教員の養成機関の整備、計画、道路及び橋梁の整備計 画などが実施された。

主要援助国(2006年:OECD/DAC)(単位 百万ドル)は、①米(108.85)②日本(106.83)

③英(99.36)④スウェーデン(91.75)⑤デンマーク(71.07)(外務省各国地域情報HP)。

3.3. 南アフリカ共和国

(1) 地形・気候・人口

南アフリカはアフリカ大陸の南端に位置し、インド洋と大西洋に面し、北部はナミビア、

ボツワナ、ジンバブエ、北東部にモザンビーク及びスワジランドと国境を接している。また、内 陸にレソト王国が独立している(図 3.3-1参照)。

南アフリカの面積は122万平方キロメートル(日本の約3.2倍)、4,790万人(2007年:世銀)

首都はプレトリア(行政府)、ケープタウン(立法府)、ブルームフォンテン(司法府)。人口の

61%は都市部に居住している。出生時平均余命は50歳である。

高等教育総就学率は15.4%(2006年)、成人識字率(15歳以上の人口比)は88.0%である(JICA 主要指標一覧2007年)。

南半球に位置するため、9月から2月が春から夏であり、秋と冬は3月から8月である。天候 は温暖だが、冬のケープタウンは摂氏16度、夏のキンバリーは摂氏33度にもなる。降雨量は夏 に多いが、ケープ地方は地中海式気候のため、冬によく雨が降る。平均降雨量はキンバリーで414 ミリメートル、亜熱帯気候のダーバンでは1,000ミリメートル。また、平均日照時間は、ロンド ン3.8時間、ローマ6.4時間、ニューヨークの6.9時間に比べ、世界で最も長い8.5時間である

(南アフリカ在日大使館HP、外務省各国地域情報HP)。

(34)

26

図 3.3-1 南アフリカ及び周辺国

(出典:CIA-The World Factbook )

(2) 歴史

1652年 オランダ、ケープ植民地設立。

1910年 「南アフリカ連邦」独立。

1961年 英連邦から脱退し共和制移行(「南アフリカ共和国」成立)。 1991年 アパルトヘイト関連法の廃止。

1994年 初の全人種参加型の総選挙を実施。

1994年5月の全人種参加型選挙によるマンデラ政権誕生後、同年中にアフリカ統一機構(OAU)

及び南部アフリカ開発共同体(SADC)への加盟、英連邦への再加盟を果した他、国連総会の議 席を20年振りに回復。

現在は、外交方針として、(イ)AU及びその諸機関の強化を優先し、特にNEPAD(アフリ カ開発のためのイニシアティブ)推進及びSADC(南部アフリカ開発共同体)の政治・ 経済統 合を重視する、(ロ)アフリカ諸国との開発パートナーシップ促進のために、南ア開発パートナ ーシップ庁を設立し、また、アフリカ大陸の復興・開発、特に、紛争解決に向け協力していく、

(ハ)南南協力強化を継続する、(ニ)G8、EUとの戦略的パートナーシップ強化を継続する、

(ホ)WTOドーハ開発ラウンドの早期妥結に向け積極的役割を担っていくことを挙げている。

南アは、アフリカ地域のリーダーとして外交面でもリーダーシップを発揮しており、コンゴ

(民)、コードジボワール、スーダン、及びブルンジにおける紛争解決や平和の定着にも積極的 に取り組んでいる。また、2002年8月~9月には持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)

の開催国となった。また、2008年に政権側の反対勢力への政治的圧迫などにより情勢が不安定化 したジンバブエに対しても、積極的な仲介を行った(外務省各国地域情報HP)。

(35)

27 (3) 民族・宗教・言語

英語、アフリカーンス語、バンツー諸語(ズールー語、ソト語ほか)の合計11が公用語。 宗 教は、キリスト教(人口の約80%)、ヒンズー教、イスラム教。

民族は、黒人(79%)、白人(9.6%)、カラード(混血)(8.9%)、アジア系(2.5%)(外務 省各国地域情報HP)。

(4) 経済状況

南アフリカは、サブサハラ・アフリカの全GNPの3割以上を占め、アフリカ経済を索引して いる。南ア経済は、19世紀後半にダイヤモンド、金が発見されて以降、鉱業主導で成長し、これ によって蓄積された資本を原資として製造業及び金融業が発展していた。近年ではかつての主力 産業であった鉱業(1990年の対GDP比9.7%)の比率が減少を続けている一方、金融保険(1990

年の対GDP比は14.5%)の割合が拡大している。2006年のGDP部門別内訳は、農業2.7%、

鉱工業30.9%、サービス業66.4%であり、先進国同様、南ア経済は第三次産業の割合が高くなっ

ているが、貿易構造は、鉱物資源輸出への依存が依然として高い。なお、輸入では先進国からの 機械類の比率が高い。

1997-1998年には内需の縮小と世界経済の低迷の影響から南ア経済は停滞したが、1999年に

入ると景気は回復し始めた。しかし、2002年以降、南ア経済は高金利とランド高に苦しみ、成長 率は鈍化傾向を示した。南ア準備銀行は2003年に5.5%の利下げを実施し、プライムレートも

11%まで下落したが、ランド高(1ドル=6~7ランド)は是正されず、輸出産業の業績悪化によ

り、2003年の経済成長率は、前年の3.6%を大きく下回る1.9%(1998年(0.8%)以降で最低 の伸び)まで落ち込んだ。しかし、景気の低迷は2003年第2四半期で底を打ち、その後金融政 策の大幅な緩和もあり内需が回復し、2007年の経済成長率は5.1%となっている。

南アは、1996年に金融政策・貿易の自由化、財政の健在化、諸規制の撤廃を掲げたマクロ経済 戦略「成長・雇用・再分配(GEAR)」を策定し、以後、自由化による経済成長路線を歩んでい る。他方、失業は依然として大きな社会問題となっており、1997年の21%以降、20%を越える 高い水準で推移している(2006年は25.5%)(外務省各国地域情報HP)。

主要経済指標は、表 3.3-1のとおり。

図 2.2-1  人口 100 人当りの固定電話加入者数  南アフリカ ジンバブエマラウィザンビアモザンビーク 世界平均
図 2.2-2 は、アフリカの 100 人当りの携帯電話加入者を示している。今回の調査対象国の中で、
図 2.2-3 は、アフリカの 100 人当りのインターネットユーザ数を示している。調査対象国の5 カ国はいずれも世界平均より低い。アフリカの中ではジンバブエ及び南アフリカが高い位置にあ り、ザンビアは中ほど、そしてマラウィ及びモザンビークは低位置にいる。
図 2.4-2  地域別回線使用料金(US$/100Kbps)
+7

参照

関連したドキュメント

[106]

--- 国際的な資金洗浄・テロ資金供与対策の遵守の改善: 継続プロセスの対象から除外される国・地域 ウガンダ

SACMEQ (200⓹) SACMEQ country report, The SACMEQ II Project in Malawi: A Study of the Conditions of Schooling and the Quality of Education. UNESCO (200⓹) Education for All

Furthermore, in the second half of the late period, at the new stage of Shibahara A site, it changed to a colony having flat land type dwellings paved with stones, open

40 500 マスマク・ フォートレス 国立博物館 3 2 4 539 537 522 550 1 8 5 7 6 1 2 4 3 5 主要商業施設及び地域開発 地図 開業済みの主要商業施設 総合賃貸面積 ( 平米) 概要

In response to an influx of Nikkei Brazilian workers in the area, the public schools have created special classes for Nikkei children, hired full-time interpreters for

After the end of World War II (colonial emancipation), Japanese people suddenly returned to Japan. As Koreans moved to and live in those areas, their Japanese