問題と目的
平成 25 年に行われた国民生活基礎調査によると,本 邦の女性の尿失禁有訴率は16.1%であり,65 歳以上では 44.2%にまで増加する.尿失禁とは,国際禁制学会 (International Continence Society:ICS)において「尿が 不随意に漏れるという愁訴である」と定義している.本 間ら 1)は,尿失禁の有訴率は男性よりも女性に多いと報 告している.それは,膀胱を支える骨盤底筋や靭帯,尿 道括約筋の解剖学的な相違,妊娠や出産よる骨盤底筋の 損傷の影響など様々な要因による2).本間ら 1)は,尿失 禁を含む排尿の問題で,生活に影響があると回答した者 の中で実際に医療機関を受診している者は18.0%に過ぎ ず,特に女性の受診率が低い傾向にあったことを報告し ている.尿失禁はそれ自体が直接生命に関与することが ほとんどないため軽視されやすく,適切な治療がなされ ていないのが現状である.しかし,尿失禁は尿路感染症 や要介護状態に繋がるリスクを孕むことに加え(平井ら, 2009),自尊感情の低下などといった心理的問題や,排尿 の問題のために身体的・社会的活動の制限を引き起こす ことで,生活の質(Quality of Life:QOL)を阻害する ことが懸念されている(道川ら,2008).尿失禁は主に, 腹圧性尿失禁,切迫性尿失禁,混合性尿失禁に分類され, その中で最も一般的なものは腹圧性尿失禁で,骨盤底筋 の脆弱化,あるいは協調運動の障害によって生じる可能 性が示唆されている. 尿失禁の治療の一つに骨盤底筋トレーニングが挙げ られ,軽症例では,30~40%程度で尿失禁の改善があった と報告されている(Wells et al., 1991).骨盤底筋トレー ニングは骨盤底筋の筋線維を肥大させ,尿失禁の非侵襲 的な治療として有効とされている.骨盤底筋群はハンモ ック状の筋であり,その収縮は骨盤開口部周囲の引き締 めと,頭側への引き上げからなる 3).しかし,この正し い骨盤底筋の収縮は難しく,女性の30%以上が腹圧性尿 失禁に対する初診の際に随意的に骨盤底筋を収縮させる ことができないと報告している3).骨盤底筋群の随意的 な収縮が困難な原因として,骨盤底筋群の感覚フィード バ ッ ク が 不 足 し て い る 場 合 が あ る こ と を 示 唆 し た (Tries.,1990).不十分な感覚フィードバックを補償する ためにバイオフィードバック(biofeedback;BF)が用いら れており,骨盤底筋トレーニング (Pelvic Floor Muscle Training : PFMT )群と比較して BF を用いた PFMT 群 の方がより尿失禁が治癒,改善したと報告している (Herderschee et al.,2011).しかし,平川ら(2013)は, PFMT を行う際に理学療法士などの医療専門家が支援 することでBF を伴わない PFMT 群と BF を伴う PFMT 群との間に有意差はなかったと報告している4). また,骨盤底筋は姿勢制御において体幹筋と協働する 深層筋である. 例えば,椅子からの立ち上がりのような 随意運動を開始する前に,それに伴う姿勢の変化を予測 し,この動作に先行して体幹を安定させるために腹横筋 などの体幹筋が収縮し,腹腔内圧を高めるといった筋収 縮が生じ,これを予測的姿勢制御という.このような腹 腔内圧が上昇する動作の際に尿禁制(排尿が制御されて いる状態)を保つためには骨盤底筋の収縮のタイミング や強度が適切にコントロールされなければならない.し かし,経腟分娩や加齢による変化が骨盤底筋群の収縮の タイミングの遅延や,筋力の低下を引き起こし尿失禁を 生じさせる可能性がある.そこで本研究では,適切な骨 盤底筋トレーニングと姿勢制御を取り入れた運動プログ ラムの検討を目的に介入調査を行うこととした. 研究1. 尿失禁と QOL の関連 目的 骨盤の安定化を図るための腹横筋トレーニングと感覚 の手がかりとなる情報を提供するような骨盤底筋群の事 前収縮の再学習を促す運動プログラムを考案,実践し, 尿失禁の改善,QOL の改善を図ることである. 方法 1) 被験者 地域の健康づくり教室の2グループ(福岡県糟屋郡志 免町,福岡県嘉麻市)の運動習慣のある 65 歳以上の女 性24 名,平均年齢は 73.2±4.3 歳であった.尿漏れの有 無により尿失禁あり群(10 名)と尿失禁なし群(14 名) に分類した.尿失禁あり群における尿失禁のタイプは, 腹圧性尿失禁が4 名,切迫性尿失禁が 3 名,混合性尿失 禁が3 名であった.尿失禁者の自覚的尿失禁量は全員「少 量」であり,比較的尿失禁は軽症の集団であった.
女性の尿失禁改善のための姿勢制御に着目した運動プログラムの検討
キーワード:尿失禁,骨盤底筋トレーニング,姿勢制御,運動プログラム,腹横筋 行動システム専攻 松浦 明子2) 倫理的配慮 本研究の目的,試行,危険性および被験者の権利につ いて説明を行い,書面で参加の同意を得た.本研究は九 州大学大学院人間環境学研究院健康・スポーツ科学講座 の倫理委員会により承認された(課題番号:201810) 3) 測定項目 QOL や自覚的な尿失禁症状について International Consultation on Incontinence Questionnaire-short Form (ICIQ-SF), 及びKing’s Health Questionnaire (KHQ)を用いて評価を実施 した.ICIQ-SF は自覚的な尿失禁症状・QOL の質問票 であり,合計スコアは21 点である.KHQ は尿失禁に特 異的なQOL 質問票で,「全般的な健康感」,「生活への影 響」,「仕事・家事の制限」,「身体的活動の制限」,「社会 的生活の制限」,「個人的な人間関係」,「心の問題」,「睡 眠・活力」,「重症度評価」の9 領域,21 の質問項目から なり,それぞれの領域についての計算式をもとに0〜100 点に点数化された.ICIQ-SF,KHQ のどちらも点数が高 値である程尿失禁によってQOL が低下していることを 示す. 4) 統計処理 尿失禁あり群と尿失禁なし群の ICIQ-SF ,KHQ の得 点は,対応のないt 検定を用いて比較した.有意水準と 有意傾向はそれぞれ5%未満と 10%未満とした. 結果 尿失禁あり群と尿失禁なし群の2 群の ICIQ-SF と KHQ の得点を図1に示した.
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p<0.05 図1 ICIQ-SF と KHQ の得点 考察 本研究では,地域の運動教室に通う集団を対象とし, 尿失禁の有無とQOL との関わりについて、尿失禁に特 異的なQOL の質問票を用いて検討を行った. 本研究の主な知見は,比較的軽度の尿失禁者において もICIQ-SF と KHQ の得点が高く有意差があり,QOL の低下がみられたことである.特に,「生活への影響」, 「仕事・家事の制限」,「身体的活動の制限」,「心の問題」 においてICIQ-SF と KHQ の得点が高く有意差があり, QOL の低下がみられたことである.本間ら3)の大規模な 排尿に関する疫学的研究において,排尿の問題を抱えて いながら病院に行かない理由として68.2%が「困ってい ない」と解答していた.しかし,今回の被験者である比 較的軽度の尿失禁がある者に,尿失禁に特異的な QOL 調査を実施したところ,尿失禁がない者と比較して ICIQ-SF と KHQ の得点が高く有意差がみられた.つま り,実際に軽度の尿失禁者においてもQOL の低下を生 じさせる可能性が示唆された.本研究では尿失禁のある 被験者から,「外出先ではトイレの位置が気になってしま ったり,長時間トイレに行くことができない空間にいる ことを避けてしまったりする」との発言を得た.この発 言から尿失禁が活動を制限する一因となっていた可能性 が考えられる.しかし,尿失禁に対する不安感から外出 等の活動を自ら制限しており,日常生活に制限を感じな がら実際に外出ができない訳ではないため,先行研究で は多くの人が「困っていない」と感じた可能性がある. 軽症の尿失禁者では,「仕事・家事の制限」や「身体的 活動の制限」のQOL が低下しており,日常的な活動が 制限されることで身体活動量の低下を引き起こす可能性 が考えられる.また,軽度の尿失禁者においても排尿の 問題のために不安を感じたり,情けなく感じたりと「心 の問題」においてもQOL の低下があった.平井ら(2009) は,尿失禁が要介護認定と関連があると報告しており, 尿失禁による不安感や日常的な活動や交通機関の利用と いった活動が制限されることによる活動量の低下が,長 期的な経過をたどることで要介護認定を受けることにつ ながる可能性があると考えられる. 研究 2.PFMT と姿勢制御を取り入れた運動の検討 目的 本研究の目的は,運動習慣のある高齢女性の尿失禁改 善のための適切な骨盤底筋トレーニング(PFMT)と予 測的姿勢制御を取り入れた尿失禁改善に向けた運動トレ ーニングを考案することである. 方法 1) 被験者 地域の健康づくり教室の2グループ(福岡県糟屋郡志 免町,嘉麻市)の参加者の中で,尿失禁の経験のある65 歳以上の女性10 名,平均年齢は,73.2±4.3 歳であった. そのうち,8 週間の中で 6 回以上運動教室に参加し,運 動前後での評価が実施できた8 名を対象とした. 2) 倫理的配慮 本研究の目的,試行,危険性および被験者の権利につい て説明を行い,書面で運動プログラムへの参加の同意を 得た.本研究は九州大学大学院人間環境学研究院健康・スポーツ科 0 10 20 30 40 50 60 n=14 n=10*
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学講座の倫理委員会により承認された(課題番号:201810). 2) 実験手順 尿失禁改善のための運動プログラムを 1 時間/週 1 回 で,8 週間実施した.自主トレーニングを想定し,毎週 1 つの運動を追加,指導した.被験者への運動指導は全 て理学療法士が行った.初回 (1 回目)と 8 週間の運動介 入後の9 週目(9 回目)に評価を実施した. 3) 運動プログラム内容 骨盤底筋トレーニング(PFMT)と骨盤底筋の事前収 縮を促しながらの体幹筋の運動を組み合わせたプログラ ムを作成した.第1 週目では,骨盤底筋群の働きや機能 の説明を行い,骨盤底筋群の収縮を促した.下肢屈曲位 による背臥位にて「骨盤底筋群を引き上げるように」,「臀 筋が硬くならないように」と口頭での指導とともに,触 診しながら骨盤底筋群の収縮の指導を行った.被験者自 身にも骨盤底筋群の収縮に注意を促した.運動プログラ ムの序盤には骨盤底筋群の収縮に意識を向ける課題を実 施し,運動プログラムの終盤には骨盤底筋群の収縮と共 に徐々に負荷が上がる運動や細かい骨盤底筋群と体幹筋 群のコントロールを必要とする運動を取り入れた. 4) 測定項目 ⑴ 尿失禁の重症度評価 尿失禁症状は,初期(1−2週目),中間(4−5週目), 最終(7−8 週間)の尿失禁回数で評価した. ⑵ 体幹筋の筋活動 ① 測定課題 下肢挙上や咳嗽といった事前に骨盤底筋群や体幹筋 群の収縮が生じる2つの課題を用いて,評価した.下肢 挙上動作では筋活動開始時間を測定し,咳嗽動作では, 左右の被検筋の筋活動開始時間の差を測定した. 【課題1】両下腿遠位部に 1kg の重錘を負荷した状態で, 素早く片足を持ち上げる.下肢動作側の足底が3cm 挙上 するように指示し,左右交互に2 回ずつ測定した. 【課題2】咳嗽を促した.事前に練習を行い,2 回測定. ② 使用機器とデジタル処理 被検筋は内腹斜筋と腹横筋の融合部(上前腸骨棘から 約2 cm 内下方)とし,表面電極には Ambu® BlueSensor M(M-00-S,株式会社メッツ社製)を用いた.課題 1・2 で は平均値を算出し代表値として用いた.課題1では,動 作開始を測定するために重心動揺計(AO-M4, 株式会社 アプライドオーフィス社製)を用い,得られた表面筋電 図(EMG)は,増幅装置(AO-AMP1, 株式会社アプライド オーフィス社製)を用い,計測・制御ソフトウェアDate Acquisition System Laboratory (DASYLab®9.0,株式会社ピーアンド エーテクノロジーズ社製)にて記録された. ⑶ QOL 評価 本研究1でも用いたICIQ-SF,KHQ を実施し,介入 前後での尿失禁症状を評価した. 5) 統計処理 尿失禁回数については,初期,中間,最終で繰り返し のある1要因分散分析(One-way repeated ANOVA) を用いた.有意な主効果が認められた場合Bonferroni 測定を用いた.他の評価には,対応のあるt 検定を用い た.また,有意水準と有意傾向はそれぞれ5%未満と 10%未満とした. 結果 ⑴尿失禁の重症度評価 ①尿失禁の頻度による評価 尿失禁回数の変化を図 2 に示した.棒グラフは尿失 禁の平均回数,折れ線グラフは各被験者の尿失禁回数の 変化を示した. # #p<0.10 図2 運動プログラム前後での失禁回数の変化 ⑵ 腹横筋の事前収縮の測定 咳嗽時の左右の腹横筋と内腹斜筋の融合部での筋活動 開始時間の差において,最終評価時では開始時間の差が 減少し,有意差がみられた(t(7)=2.38,p<0.05). ⑶ QOL 評価 運動プログラム開始前と運動プログラム終了後の ICIQ-SF と KHQ の得点を図3に示した. #p<0.10 *p<0.05 図3 運動プログラム前後での QOL の変化 0 1 2 3 4 5 6 7 1-2 4−5 7-8 0 10 20 30 40 50 60
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# #考察 本研究では,軽度の尿失禁のある者に対して,姿勢 制御に着目した8 週間の運動プログラムを実施すること で,尿失禁に対する効果を検討した. 本研究の主な知見は,運動プログラム介入後に⑴尿失 禁回数が減少し,有意傾向であった.⑵運動介入後,咳 嗽時における左右の腹横筋群の筋活動開始時間の差が減 少し,有意差があった.一方で,⑶下肢挙上動作におけ る腹横筋と内腹斜筋の融合部での筋活動の収縮開始時間 は,より早いタイミングで開始されたが,有意差はみら れなかった.⑷軽度の尿失禁のある者においても運動介 入によって尿失禁に特異的なQOL の向上が有意にみら れた. 骨盤底筋群の事前収縮を用いた姿勢コントロールプ ログラムを取り入れた運動トレーニングによって,腹横 筋群の筋活動開始時間が是正され,尿失禁の改善や治癒 につながった可能性が考えられる.腹横筋と骨盤底筋群 は共同筋であり,間接的に骨盤底筋群の働きを測定する 指標となる.また,骨盤底筋は姿勢制御において体幹筋 と共同する深層筋であるが,このタイミングの差が骨盤 底筋の収縮に影響を与える可能性がある. 尿失禁の回数は最終評価時に減少し,有意傾向が見ら れた.運動プログラム初期では骨盤底筋群の収縮の感覚 入力を理学療法士の触診と結果のフィードバックを基に 実施したが,中間評価時には,尿失禁を改善するまでの 運動学習が得られていなかったことが考えられる.学習 がなされるまでの過程として,認知段階(初期相),連合 段階(中間相),自動化段階(最終相)があると報告して いる(Fitts et al.,1967).運動プログラム開始時は,認知 段階であり何を行うかを理解し,言語的に戦略を考えて いる段階であった.中間評価時の4 週目以降からは徐々 に,被験者から「だんだん動かし方がわかるようになっ てきた」との発言も聞かれるようになり,どのように行 うかを試行錯誤している連合段階に移行したと考えられ る.しかし,最終相である自動化段階に達するまでは 1000 回以上の繰り返しの運動の実施が求められるため, 8 週間の運動期間が必要であったと考えられる 下肢挙上課題では両腹横筋群の活動に有意差が見ら れなかった.これは,実験時の下肢に装着した重りが被 験者の筋力や体力レベルに比べて小さかったことが原因 として考えられる.おもりの重さが軽いことで腹横筋の 体幹―骨盤帯への安定性の貢献度が低い可能性がある. また,運動プログラムの内容も,自主トレーニングとし て実施するため,安全性を考慮して作成したことで,臥 位で行うものが多く,骨盤底筋群にかかる負荷量が十分 でなかった可能性がある. 咳嗽時に左右の腹斜筋群の筋活動の開始時間の差 は有意に減少した.これは,骨盤底筋群への感覚入力が より行われたことで,骨盤底筋群の収縮が得られやすく なったためだと考えられる.骨盤底筋群の収縮が弱い女 性は,咳嗽時に骨盤底筋群の事前収縮が困難であったと 報告している5).尿失禁がある者は,骨盤底筋群の収縮 が,尿失禁のない者と比較しても弱いことがわかってお り,今回の運動プログラムを実施したことによって,骨 盤底筋群の事前収縮が促進されたと考えられる. また,今回,8週間の運動プログラムが継続できた理 由として,尿失禁以外にも,「腰痛が軽減した」,「便秘 が治り,服薬に頼らなくてもよくなった」との声も聞か れており,被験者にとって日常的な身体的な問題が解決 できたことも要因の一つだと考えれられる.尿失禁が改 善するまでには時間がかかるため,他の効果を実感しな がら行えたことが運動プログラムの継続に繋がったと考 えられる. QOL においても,尿失禁以外の健康問題が解決され たことで,自覚的な健康度にも改善がみられた.尿失禁 の回数が減少することで,不安感が軽減し,身体活動や 社会的活動の制限の軽減につながったと考えられる. 今回の研究では,軽度の尿失禁者を対象とした8 週 間の運動プログラムであったが,姿勢制御を目的とした 運動を実施することで尿失禁の改善の可能性が示唆され た. 主要引用文献 1) 本間之夫, 柿崎秀宏, 後藤百万, 武井実根雄, 山西友 典, 林邦彦(2003): 排尿に関する疫学的研究.日本排 尿機能学会誌, 14⑵:266-277.
2) Rortveit G, Daltveit AK(2003): Urinary
incontinence after vaginal delivery or cesarean section. N Engl J Med. 348: 900‒907.
3) Kegel AH(1952): Stress incontinence and genital relaxation. Ciba Clin Sympos, 2: 35–51.
4) Hirakawa T, Suzuki S, Kato K(2013):
Randomized controlled trial of pelvic floor muscle training with or without biofeedback for urinary incontinence. Int Urogynecol J. 24: 1347–1354. 5) Peschers UM, Voduŝek DB, Fanger G, Schaer
GN, DeLancey JOL, Schuessler B(2001):Pelvic muscle activity in nulliparous volunteers. Neurourol Urodyn. 20(3):269-275.