吸着式冷凍機用吸着材料の高密度化Development of Densifled Adsorbent for Adsorption Rrefrigeration
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(2) 特集:熱 エ ネ ル ギ ー変 換 ・貯 蔵 材 料. で 吸着 材 を加 熱 す る こ とで容 易 に 再 生 させ る こ と. 駆 動 型 のた め電 力 消 費 が 極 め て少 な く騒 音 や 振 動. が で き る.脱 着 再 生 過 程 で は,外 部熱 源 に よ る加. も少 ない,な. 熱 で脱 着 した 高 圧 の 吸着 質蒸 気 が凝 縮器 に移 動 し. と好 環 境 性 を併 せ 持 つ 熱 源 機 器 と言 え る. こ の よ うな魅 力 的 な 特 徴 を有 し,実 用 化 後 約20. て凝 縮 し,凝 縮 液 は蒸 発 器 に 戻 され る.こ の時 発 生す る凝 縮 熱 は温 熱 と して利 用 可 能 で あ る.. 年 が 経 過 しよ うと して い る 吸着 式 冷 凍 機 で あ るが. こ の よ うな 原 理 で 作 動 す る最 も 単 純 な 単 段 式 AHPシ. ステ ム を図2に 示 す.AHPで. どが挙 げ られ,高 い省 エ ネル ギ ー性. 残 念 な が ら広 く普 及 す る に は 至 っ て い な い.こ れ. は吸 着 と脱 着. は,年 間3,000台 前 後 の 出 荷 台 数[5]を誇 る吸 収 式. 再 生 の2つ の操 作過 程 が 不 可 欠 なた め,冷 熱 や 温. 冷 凍 機 に比 べ て,吸 着 式 冷 凍 機 が 大型 で 重 い 装 置. 熱 を連続 的 に取 り出 す た め に は2器 以 上 の吸 着 熱. に な る こ と と価 格 が 高 い こ とに 起 因 して い る.つ. 交 換 器(吸 着 器)を 用 意 し,そ れ ぞ れ で 吸 着 と脱. ま り,吸 着 式 冷 凍 機 で は,① 吸収 液 が 循環 す る吸. 着 再 生 を交 互 に繰 り返 す こ とに な る.な お,現 在. 収 式 冷 凍 機 とは 異 な り,固 体 吸着 材 を固 定 層 と し. 実 用 化 され て い る シ リカ ゲ ル/水 系 吸 着 式 冷 凍 機. て利 用 し,複 数 の 吸 着 熱 交換 器 に よ る吸着 と脱 着. や これ を利 用 した シス テ ム はイ ン ター ネ ッ ト上 で. 再 生 の 交互 バ ッチ 操 作 を行 うた め に 大 量 の 吸 着材. 閲 覧 す る こ とが で き る[3,4].. を 必 要 とす る,② 圧 損 が 少 な い 大 型 の 蒸 気 バ ル ブ ・蒸 気 ダ ンパ が 不 可 欠 で,吸 着熱 交 換器 内 に も 蒸 気 の移 動 流 路 を確 保 しな けれ ば な らな い,③ 固 体 吸着 材 充填 層 の 有 効 熱 伝 導 率 は 一 般 的 に 小 さ く, 吸着 熱 の 除 去 と再 生 熱 の供 給 を迅 速 に行 うた め に は大 き な伝 熱 面積 が 必 要 で あ る,④ 吸 着熱 交 換器 内 の伝 熱 促 進 を 図 るた め の 吸 着材 の 微 粒化 ・塊 状 化 や 吸着 材/熱 交 換 器 の一体 化 は コス ト上 昇 を も た らす,な. ど改 善 を図 るべ き問題 点 が あ る. 表1吸. 図2単. 着 式 冷 凍 機 の 開発 課 題. 段 式 吸 着 ヒ ー トポ ン プ シ ス テ ム. 2.2特 徴 と問 題 点 吸着 式 冷 凍 機(ヒ ー トポ ンプ)の 特徴 は,① 吸 着 材 と吸着 質 が,圧 縮 式 ヒー トポ ンプ の フ ロ ン系, ア ンモ ニ ア 系 冷 媒 お よび 吸 収 式 冷凍 機 の 臭 化 リチ ウム 吸収 剤 に 比 べ て環 境 負 荷 が 小 さ く,安 全 で 装 置 材 料 の腐 食 の心 配 が少 な い,② 未 利 用 低 温 廃 熱 を駆 動 熱 源 に利 用 で き,特 に80℃ 以 下 の 熱 源 利 用 で は 吸収 式 冷 凍 機 に 比 べ て熱 効 率 が 高 い,③ 熱 源 温度 お よび 熱 量 の変 動 に よ る熱 変換 性 能 の 変 化 が 比 較 的 少 な い,④ 低 温 ・減 圧 下 で の 物 理 吸 着 操 作 の た め 吸 着 材 や 吸着 質 の 劣 化 が 殆 どな く メ ンテ ナ ンス フ リー で あ る,⑤ 装 置 構成 お よび 内 部 構 造 が 単 純 で あ る,⑥ 数 分 の 起 動 時 間 で 定 格 運 転 が で き (吸 収 式 冷 凍 機 で は 立 ち上 が りに 数 十 分 を 要 す る),即 時 の運 転 停 止 も可 能 で あ る,⑦ 原 則 的 に熱. 伝 熱2006年7.月. ―21―. J.HTSJ,Vbl.45,No.192.
(3) 特 集:熱 エ ネ ル ギ ー 変 換 ・貯蔵 材 料. こ の よ うな 問 題 点 を 踏 ま え,吸. 着式冷凍機 を広. 極 め て 細 く,か さ 密 度 は0.05〜0.159/cm3と. く 普 及 させ る た め に 取 り組 む べ き 開 発 課 題 と し て. 性 炭(0.35〜0.65g/cm3)に. は 表1に. ACFは. 列 挙 す る項 目 が 考 え ら れ る.. 着材充填層の伝熱性能 の改善. 図 る た め に は,表1か. ら も わ か る よ う に,吸. の 蒸 気 有 効 吸 着 量(冷. 凍 機 の操 作 温 度 範 囲 に お け. せ,吸. 着材. 性 を 有 して い る.そ しつ つACFの. 増大さ. 4.1高. リカ ゲ ル,ゼ. 提 供)を. 選 定 し,以. 下 の手 順 でそ の 高 密. 度 化 を 行 っ た.原 料 繊 維 を 直 径17mmの. オ ラ イ ト,活. 筒 鋳 型 に 入 れ,40MPaの っ,20K/minの. の 粒 径 や 形 状,. 洋紡績. 金 属製 円. 圧 力 で 機 械 的 に 圧 縮 しつ. 速 度 で400℃. ま で昇 温 加 熱 す るホ. 吸 着 質 種 に も よ る が 充 填 層 の 有 効 熱 伝 導 率 は0.1 〜025W/(m・K)と 低 く ,熱 交 換 面 と の 接 触 熱 伝 達. 得 た(通. 係 数 も20W/(m2・K)程. ッ トプ レ ス 法 に よ り高 密 度 のACF前. 系 の バ イ ン ダ を 添 加 す る 手 法 が 採 られ る が,バ. 度 に と ど ま る.. この 問題 を 改 善す る た め に 国 内外 に お い て これ ま で に,有. 機 系 接 着 剤(酢. 酸 ビ ニ ル[6],エ. 常,活. ポキ シ. 本 法 で は バ イ ン ダ 無 添 加).次. に,こ. 成 形 体 を 不 活 性 雰 囲 気 下 で900℃. 固 定 化,膨. 張 化 グ ラ フ ァ イ ト[8]や 発 泡 金 属(銅,. 昇 温 加 熱 し て 炭 化 し,引. 面 上 へ の ゼ オ ラ イ ト層 の 合 成[10],ア. 泡銅 表. 炭 酸 ガ ス 賦 活 処 理(炭. ル ミニ ウ ム. 孔 の 発 達)を 密 度ACF成. イ ト層 の 化 学 的 接 合[11],有. を 製 造 し た.. 機 系バ イ ンダ 添 加 に. のACF前. 駆. ま で10K/minで. き 続 き,同. 温 度 で2時. 間. 材 の ガ ス化 反 応 に よ る微 細. 施 す こ とで 繊 維 が高 度 に密 集 した 高. プ レ ー ト上 へ の 水 酸 化 ア ル ミ ニ ウ ム に よ る ゼ オ ラ. よ る 活 性 炭 の 高 密 度 塊 状 化[12],粒. イ. ン ダ の 添 加 は 細 孔 の 閉 塞 を も た らす 場 合 が あ る.. よる シ リカ ゲル 粒 子 の金 属 伝 熱 面 へ の へ の ゼ オ ラ イ トの 担 持,発. 駆成 形体 を. 性 炭 の 塊 状 化 を 行 う場 合 に は 有 機. 樹 脂[7])に. ニ ッ ケ ル)[9]中. 高. 製造方法. 料 と し て フ ェ ノ ー ル 樹 脂 繊 維(東. (株)ご. りわ け 後 者 の 吸 着 材 充 填 層 の 伝. 性 炭 な ど の 粒 状 吸 着 材 の 場 合,そ. 密 度ACFの. ACF原. 充 填 方 法等 の 工 夫 に よっ て 低 減 す る こ と. 熱 性 能 に つ い て は,シ. 々 は この特 性 を 生 か. 密 度 化 を 試 み た.. 着 材 充 填 層 内 の 伝 熱 抵 抗 お よ び 吸 着 材/. が 重 要 で あ る.と. こ で,我. か さ密 度 を増 大 させ る た め に,三 浦. らが 開 発 し た ホ ッ トプ レ ス 法[16]に よ りACFの. 熱 交 換 面 の 接 触 熱 抵 抗 を,吸 着 材 の 形 体(微 粒 状, 塊 状)や. 着速度. も速 い な ど吸着 式 冷 凍 機 の吸 着 材 に 求 め られ る特. 着 熱 交換 器 へ の 充填 量 を 相対 的 に減 らす こ. と と,吸. 均細. 直 接 開 口す る 構 造 を と る た め,. 吸 着 容 量 が 大 き く(比 表 面 積 が 大 き い),吸. 吸 着 材 開発 の観 点 か ら吸着 式 冷凍 機 の小 型 化 を. る 最 大 吸 着 量 と 再 生 時 残 留 吸 着 量 の 差)を. 比 べ て 小 さ い.し か し,. そ の 極 細 の 繊 維 表 面 に 無 数 の 細 孔(平. 孔 径1〜3㎜)が 3.吸. 粒状活. 形 吸 着 材(HD‑ACF:High. Density ACF). 状 お よび 繊 維. 状 の 活 性 炭 の 混 合 成 形 に よ る プ レー ト化[13],な ど の 検 討 が 行 わ れ て い る. 一方 ,著 者 ら は,低 級 ア ル コ ー ル 系 吸 着 式 冷 凍 機 に 適 用 す る 吸 着 材 と し て,ア. ル コー ル 蒸 気 を 大. 量 か つ 迅 速 に 吸 脱 着 し 得 る 活 性 炭 素 繊 維(ACF: Activated Carbon. Fiber)に 着 目 し,そ の 構 成 繊 維 が. 高 度 に 密 集 す るACF成. 形 吸 着 材 の 製 造 に 取 り組 図3製. ん で い る[14,15].. 造 した 高 密 度ACFの ACF,(b)フ. 4.活 脱 臭,VOC除 るACFは,セ. 性炭素繊維の高密度化 去,浄. 水,調. ル ロ ー ス,フ. ク リ ロ ニ ト リル(PAN),ピ. 湿 等 に 利 用 され て い ェ ノ ー ル 樹 脂,ポ. ー パ ー,ク. 伝 熱2006年7月. 状ACF(東. 一 次 繊 維 径 は10〜30μmと. み1.0mm,重. 量111mgの あ っ た.ま. 直 円盤 状 た,か. フ ェ ノー ル 樹 脂 系 フ ェ ル ト. 洋 紡 績(株)製KFフ. 倍 に 達 した.な. ―22―. の比較. られ たHD‑ACFは. 終 的 な 製 造 収 率 は0.37で. さ 密 度(0.769/cm3)は. ェ ル ト,ハ ニ カ ム な ど の 多 様 な 形 状 に 加. 工 さ れ て い る.ACFの. 示 す よ う に,得. 径13.6mm,厚 で,最. ェ ル ト状ACFと. 本物性. 図3‑(a)に. リア. ッチ 系 の原 料 繊 維 を 炭. 化 ・賦 活 処 理 す る こ と で 製 造 さ れ,ペ ロ ス,フ. 4.2基. 写 真(a)HD‑. ィ ル タ)の12.7. お,図3‑(b)はHD‑ACFと. J―HTSJ,Vbl.45,No.192. 同重量.
(4) 特 集:熱. の フ ェ ル ト状ACFを. エ ネ ル ギ ー 変 換 ・貯 蔵 材 料. 比 較 した も の で あ る.. 図4に,本HD‑ACFのSEM写. 増 大 し,そ. 真 と窒 素 吸 着 法. に よ り評 価 し た 細 孔 径 分 布 を 併 せ て 示 す.SEM写 真 よ り,HD‑ACFは20μm前. の 変 化 傾 向 は比. 粒 状 活 性 炭(GAC:. Grallular Activated Carbon)の. メ タ ノー ル 吸 着 系 で. も 同 様 に 確 認 され た.ま. 後の繊維 が高密度に. 集 合 し た 状 態 で あ る こ と が 観 察 さ れ る.ま. の 後 緩 や か に な る.こ. 較 材 料 の フ ェ ル ト状ACFや. た,HD‑ACF/メ. タ ノー. ル 系 の 吸 着 平 衡 に は 温 度 依 存 性 が 認 め られ,吸. た,本. 着. 材 料 に 形 成 され た 微 細 孔 の ほ と ん ど は 半 径3nm. 温 度 が 上 昇 す る に した が い 蒸 気 吸 着 量 は 明 確 に 減. 以 下 で,一 般 のACFと. 少 す る.つ. 同様 に ミ クロ 孔 が 非 常 に 発. 達 し て い る こ と が わ か る.そ 次 の 通 りで あ る:BET比 容 積0.440cm3/g,平. の 他 の 細 孔特 性 値 は. 表 面 積1061m2/g,細. は,系. の よ うな 特 性 を 示 す 吸 着 系 で. 内 の 圧 力 を 下 げ,さ. らに 吸 着 材 の 温 度 を 上. 昇 させ る こ とで 効 果 的 に 吸 着 材 の 再 生 が 可能 に な. 孔. 均 細 孔 径0.92nm.な. ま り,こ. る こ と が 直 感 的 に 理 解 で き る.. お,ホ. トプ レス と そ の 後 の 炭 化 ・賦 活 処 理 に 関 わ ッ る操 作 条 件 の 調 整 や 賦 活 剤 の 変 更 な ど に よ りHD‑ACF の 基 本 物 性 を 制 御 す る こ と が で き る.. 図5HD‑ACFの 5‑2吸. メ タ ノー ル 蒸 気 吸 着等 温線. 着速 度. 吸 着 式 冷 凍 機 で は,冷 COP(CoefHcient 図4HD‑ACFの 5(HD‑ACFの. 細 孔 径 分 布 とSEM写. 量/投. 真. of Performance,. 入 エ ネ ル ギ ー 量)が. クル 時 間 が 決 め られ,通 ア ル コ― ル 蒸 気 吸 着 特 性 と. 含 め た 活 性 炭 は疎 水 性 の 細 孔 表 面 を有. に 至 る こ と は な く,吸. 着 速 度 が著 し く遅 く な る 直. 本 研 究 で は,磁. 系 の 選 定 に は,図5に. 気 浮 遊 天 秤(RubothermMSB)を. と も に,平. ACFの. す る こ と が 重 要 で あ る.. タ ノ ー ル). タ ノ― ル 蒸 気 吸 着 平 衡. 図5に,30〜80℃. メ タ ノ ー ル 蒸 気 吸 着 等 温 線 を 示 す.な. 比 較 し て 示 す.な. お,横. 軸の. /メ. 気 圧 に 対 す る 吸 着 平 衡 蒸 気 圧 と 定 義 さ れ,φ 一1の. ACFの. 時,圧. 量 が 増 大 し,数. 力 は そ の 温 度 に お け る 飽 和 蒸 気 圧 と な る,. は,い. り,本HD‑ACFの. る.こ. メ タ ノー ル 蒸 気 吸 着 量. ず れ の 温 度 に お い て も 低 相 対圧 域 で 急 激 に. 伝 熱2006年7月. お,吸. は そ れ ぞ れ30,15DCと. 相 対 圧 φは 吸 着 温 度 に お け る メ タ ノー ル の 飽 和 蒸. 図5よ. ア ル コー ル 蒸 気 吸 着 量 の 経. 時 変 化 を,フ ェ ル ト状ACFを. に お い て 実 測 し たHD‑ACFの. 動吸着. 衡 に至 る までの 過 渡 的 変 化 傾 向 を把 握. 図6に,HD‑ACFの. 蒸 気 に 対 す る 基 礎 的 吸 着 特 性 の 評 価 を 行 っ た.. た が っ て,作. 示 す よ うな吸 着 平衡 関 係 と. 利 用 す る 重 量 式 吸 着 景測 定 装 置 を 使 用 して,HD‑. 5.1メ. 分 か ら十 数 分 で 吸. 着材 が 真 に蒸 気 吸 着 平 衡 状 態. 前 で 操 作 が 打 ち 切 られ る.し. タ ノー ル,エ. 熱 取出. 最 適 と な る よ うに サ イ 常,数. し ア ル コ ー ル 吸 着 に 適 した 材 料 の ひ と つ で あ る,. 低 級 ア ル コ ー ル(メ. COP=冷. 着 過 程 と脱 着 再 生 過 程 が 切 り換 え られ る.つ ま り, 実 際 の 操 作 で は,吸. 吸着式冷凍機への適用性 ACFを. 熱 の 取 り 出 し量 と 熱 効 率. 用 い た場 合 の 結 果 と. 着 温 度Tadsと 蒸 発 温 度 τ,, した.本. 図 よ り,HD‑ACF. タ ノ ー ル ・エ タ ノ ー ル 系 で は,フ 場 合 と 同 様 に,操. 作 開 始 後,速. ェ ル ト状 や か に吸 着. 分 で吸 着平 衡 に近 づ く こ とが わか. の こ と は,ACFの. 特 徴 の ひ とつ で あ る速 い. 吸 着 速 度 が 高 密 度 化 を 施 し た 場 合 で も確 保 さ れ る. ―23―. J―HTSJ,Vol.45,No.192.
(5) 特 集:熱 エ ネ ル ギ ー 変 換 ・貯 蔵 材 料. こ と を 示 し て お り,HD‑ACF/ア. ル コ ール 系 が 吸. 着 式 冷 凍 機 の 有 望 な 作 動 吸 着 系 に な り得 る と考 え られ る ひ と つ の 判 断 材 料 と言 え る. な お,HD‑ACFの ル ト状ACFに. ア ル コー ル 蒸 気 吸 着 量 が フ ェ 比 べ て 少 な い こ とが 認 め られ る が,. こ れ はHD‑ACFの (BET比. 比 表 面 積 や 細 孔 容 積 がACF. 表 面 積1909m2/9,細. 平 均 細 孔 経0.90nm)よ る.現. 在,4.1節. 直 し,ア. 孔 容 積 積0.863cm3/9, り小 さい た め と考 え られ. に 示 したHD‑ACF製. 造 条 件 を見. ル コ ー ル 蒸 気 吸 着 に よ り好 適 な 細 孔 構 造. を 有 す る 高 密 度ACFの. 調 製 に 継 続 的 に 取 り組 ん. で い る. 図7HD‑ACF/メ. タ ノー ル 系 の 吸着 量 一. 温度線 図 再 生 過 程 を 再 生 温 度7,g=700C,凝. 縮 温 度Tcnd=. 30℃ で 操 作 す る 場 合 は,同 様 に70℃. の 吸着 等 温 線. とTsv=30℃. の 波 線 の 交 点 か ら再 生 時 最 小(残. 吸 着 量9ml.=0.137kg‑MeOH/kg‑(HD‑ACF)が れ る.ゆ. え に,こ. 留) 得 ら. の操 作 温 度 条 件 で の有 効 蒸 気 吸. 着 量 は △g=gmax‑gmin=0.104kg‑MeOH/ kg‑(HD‑ACF)と. な る.. 有 効 蒸 気 吸 着 量 が 見 積 も られ れ ば,着. 目吸 着 系. の 冷 熱 生 成 能 を 次 式 に よ り評 価 す る こ とが で き る. 図6HD‑ACFお. よ び フ ェ ル ト状ACFの. ア. CEw=△9・. ル コール 蒸 気 吸 着 量 の 経 時 変 化 5.3冷. こ こ で,CEw[J/kg]は. 媒蒸 気 有 効 吸 着 量 と冷 却 効 果 の 算 出. 生 成 量(一. 着 目す る 吸 着 系 の 吸 着 式 冷 凍 機 へ の 適 用 性 は, 冷 凍 機 操 作 温 度 範 囲 を カ バ ー す る 図5の. △Hev(1). れ る)を. よ うな吸. る.つ. 吸 着 材 単 位 重 量 当 た りの冷 熱. 般 に 冷 却 効 果(CoolingEffect)と 表 し,△Hev[J/kg]は. ま り,こ. 言わ. 冷 媒 の蒸 発 潜 熱 で あ. こ で の冷 却 効 果 に はサ イ クル 中 で. 着 等 温 線 に基 づ い て 平 衡 論 的 に定 量 評 価 す る こ と. 実 際 に冷 媒 が凝 縮 温 度 か ら蒸 発 温 度 ま で変 化 す る. が で き る.な. 際 の 顕 熱 量 は 考 慮 され て い な い.ま. (圧 力)以. お,こ. こで 紹 介 す る評 価 法 で は温 度. 外 の 操作 因 子 や 装 置 条 件 を考 慮 してい. 換 器 の 所 要 容 積 を 検 討 す る 場 合 に は,次. 吸 着 量 一温 度 線 図 に ま とめ直. し た も の を 示 す.図. 中の横 軸 に は飽 和 水 蒸 気 温 度. 度(吸. 軸:飽. 和 蒸 気 圧Psv)を. 着 温 度Tadsも. ラ メ ー タ と し た.本. CEvを. タ ノー ル 系 の 実 測 吸 着 平. 衡 デ ー タ(図5)を. v(副. と り,吸. パ. 図 に 基 づ い て,例. 着. え ば,吸. 伝 熱2006年7,月. な る.一. 5.4操. 作 温 度 条 件 と冷 却 効 果 の 関 係. 上 記 の 手 順 に 従 い,HD‑ACF,フ GACの. ェ ル ト状ACF,. そ れ ぞ れ の 吸 着 材 と,冷 媒 と し て メ タ ノ ー. ル を 組 み 合 わ せ,吸 着 過 程:Tabs=30℃,7Tev=10℃,. 発温度. 方,脱. 算 出 す る と便 利 で あ る.. こ こ で ρb[kg/m3]は 吸 着 材 の か さ密 度 を 表 す.. 10℃ で 操 作 さ れ る場 合 のHD‑ACFに 対す るメタノ ー ル 蒸 気 の 最 大 吸 着 量9 maxは,30℃ の吸 着 等 温 線 と71v=10℃ の 波 線 の 交 点 か ら 求 め られ,qmax= 0.241kg‑MeOH/kg‑(HD‑ACF)と. 式 によっ. CE。=ρb・CEw(1). 着材層温 Ts. し く は 脱 着 再 生 温 度7reg)を. 式 冷 凍 機 の 吸 着 過 程 が 吸 着 温 度30℃,蒸. 着熱交. て 吸 着 材 の 見 掛 け の 単 位 体 積 当 た りの 冷 却 効 果. な い こ と に 注 意 し て い た だ き た い. 図7に,HD‑ACF/メ. た,吸. 脱 着 再 生 過 程:71,g=70℃,Tcnd=30℃. の温 度 条 件. で 吸 着 式 冷 凍 機 を 作 動 さ せ た 場 合 の 冷 却 効 果CEw, CEvを. 着. 求 め た 結 果 を 表2に. フ ェ ル ト状ACFに. ―24―. 示 す.. 比 べ てHD‑ACFの. メ タ ノー. J.HTSJ,Vbl.45,No.192.
(6) 特 集:熱 エ ネ ル ギ ー変 換 ・貯 蔵 材 料. ル 蒸 気 有 効 吸 着 量 △gは 少 な く,そ のCEw値 の 場 合 の56%に. と ど ま る.し. 6.お. わ りに. 吸 着 式冷 凍 機 は周 囲環 境 温 度 に比 較 的 近 い 低 温. か さ密 度 が 他 に. 廃 熱 を 駆 動 源 に 利 用 し て 有 用 な 冷 熱 を 取 り出 し得. り の 冷 却 効 果CE.は,HD‑ACFの 比 べ て 大 き い た め に,ACF系. はACF. か し,単 位 体 積 当 た. の7.1倍,GAC系. の. る 魅 力 的 な 熱 源 機 器 で あ り,今. 後 の 更 な る省 エ ネ. 1.9倍 と な り,吸 着 材 の 高 密 度 化 が 吸 着 式 冷 凍 機 の. ル ギ ー化 の 推 進 に は欠 かせ な い技 術 の ひ とつ に挙. 装 置 容 積 の50〜60%を. げ られ る.本. 占め る吸 着 熱 交 換 器 の小. 型 化 に 極 め て 有 効 で あ る こ と が わ か る.. 稿 の 表1に. 例 示 した技 術 的課 題 が 改. 善 ・解 決 さ れ 吸 着 式 冷 凍 機 が 社 会 に 広 く普 及 す る こ と を 切 望 す る.. 表2冷. 却 効 果 の比 較 参 考 文献 [1]化 学 工 学 会 エ ネ ル ギ ー 部 会 編,亀 加 藤 之 貴 編 集,骨. 山 秀 雄 監 修,. 太 の エ ネ ル ギ ー ロ ー ドマ ッ. プ,化 学 工 業 社(2005). [2]Miller,E.B.,RefrigeratingEng.,17‑4(1929)103. 注)GAC:BET比. 表 面 積1045m2/9,細. cm3/g,平. 孔 容 積0.459. [3]株. 均 細 孔 経0.88nm. [4]エ. 図8に,HD‑ACF/メ. 式 会 社 前 川 製 作 所 ホ ー ム ペ ー ジ. http://www.mycomj.cojp/. タ ノー ル 系 に お け る吸 着. http://www.eneserve.cojp/. 材 体 積 基 準 の 冷 却 効 果CEvに 及 ぼす 蒸 発 温 度 お よ. [5】 社 団 法 人 日本 冷 凍 空 調 工 業 会 ホ ー ム ペ ー ジ. び 再 生 温 度 の 影 響 を示 す.な お,7』dSと7袖 は夏 場 で も確 保 可 能 な 冷 却 水 の 温 度 と して30℃. ネ サ ー ブ 株 式 会 社 ホ ー ム ペ ー ジ. http://www.jraia.orjp/frameset‑statistic.html. を選択. [6]渡. した.本 図 よ り,蒸発 温 度 と再 生 温 度 の い ず れ か,. 辺 藤 雄,小. 正 信,化. も しくは両方 が 上昇す るに ともな って冷 却効 果. [7]井. 37回. の上 昇 に よ り吸 着 過 程 にお け る冷 媒 メ タ ノー ル の. OlO4.. 蒸 気 圧 が 上 が り,HD‑ACFへ. の蒸 気 吸 着 量 が 増 大. 前 純 也,汲. 田 幹 夫,架. 谷. 学 工 学 論 文 集,20‑3(1994)339.. 上 誠 司,井. CEvが 増 大 す る こ とが わ か る.こ れ は,蒸 発 温 度. 塚 淳,尾. 上 哲,小. 林 敬 幸,化. 学 工 学会 第. 秋 季 大 会 研 究 発 表 講 演 要 旨 集,(2005). [8] Poyelle, F. et al., Ind. Eng. Chem. Res, 38-1 (1999) 298. [9] Guilleminot, J. J. et al., Heat Recovery System & CHP, 13-4 (1993) 297.. す る た め に,ま た,脱 着 再 生 過 程 で は 再 生 温 度 の 上 昇,つ ま り,吸 着 材 の 温 度 が 上 昇 す る と冷 媒 の 脱 着 が よ り一 層 進 行 す るた め に,い ず れ の 場 合 も 1サ イ クル 中で の 冷 媒 蒸 気 移 動 量 が増 大 す る こ と. [10] Bonaccorsi, L. et al., Micropor. Mesopor. Mater., 91 (2006) 7.. に起 因す る.. [11] Restuccia, G. et al., Proc. Int. Sorption Heat Pump Conf. '99, (1999) 343. [12] Tamainot-Telto, Z. and Critoph, R. E., Int. J. Refrig., 20-2 (1997) 146. [13]金 森 道 人,葛 谷 正 信,辻. 山 弘 一,渡. 辺 藤 雄,松. 田仁 樹,架. 本 聡 一 郎,栢. 原 義 孝,化. 学工学論文. 集,244(1998)131.. 図8冷. [14] Kumita, M. et al., J. Chem. Eng. Japan, 36-7 (2003) 812. [15] Kumita, M. et al., Proc. 10th APCChE Cong., (2004) 2G-11. [ 16] Miura, K. et al., Carbon, 38 (2000) 119.. 却 効 果 に及 ぼす 蒸 発 温 度,再 生 温 度 の影 響. 伝 熱2006年7月. ―25―. J.HTSJ,Vbl.45,No.192.
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