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岡﨑 ひとみ 論文内容の要旨

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Academic year: 2022

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(1)岡﨑. ひとみ 主. 論文内容の要旨 論. 文. Influence of composition and powder/water ratio on adhesion strength and initial viscosity of powder-type denture adhesives based on CMC-Na and PVM-MA CMC-Na と PVM-MA から成る粉末タイプ義歯安定剤の接合力と初期粘度に 組成と粉液比が及ぼす影響 岡﨑ひとみ、吉田和弘、江越貴文、村田比呂司. Dental Materials Journal (in press). 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 (主任指導教員:村田 比呂司 教授). 緒. 言 義歯安定剤の臨床的意義に関しては多様な論争点があるが、近年、本剤の使用によ る義歯の維持力や満足度の向上など、種々の有効性が評価されるようになった。義歯 安定剤のうち、ホームリライナーを除く義歯粘着剤は使用について国際的なコンセン サスが得られている。主成分は水溶性ポリマーであり、唾液を吸収することで高粘性 層が生じて、義歯と口腔粘膜間の接合力が向上する。義歯安定剤のアクリル樹脂に対 する接合力は義歯の維持・安定の指標となり、初期粘度は使用者による操作性と床下 粘膜での広がりに影響を及ぼすと考えられる。 本研究では、より基礎的な検討を行うため粉末タイプ義歯安定剤に焦点をあて、基 本的組成と粉液比(P/W)が接合力、初期粘度に与える影響について検討した。. 対象と方法 粉末タイプ義歯安定剤の基本的成分であるカルボキシメチルセルロースナトリウ ム(CMC-Na)とメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体(PVM-MA)を選択した。 粉末は CMC-Na と PVM-MA を、100:0、75:25、50:50、25:75 および 0:100 の 5 種類の 割合で配合したものを用いた。粉液比は 0.125、0.250、0.375、0.500 の 4 種類とし、 蒸留水を用いて、粉と水を 30 秒間自動練和機(スーパーらくねる Fine、ジーシー社.

(2) 製)で混和し、20 種類の材料を作製した。 接合力は万能材料試験機(EZ Test、島津製作所)を用いて測定し、接合間距離を 0.1 mm と 0.5 mm の 2 種類に規定した。クロスヘッドスピード 5 mm/min で引張り試 験を行い、最大接合力を算出した。測定は各試料 5 回ずつ行った。統計処理は 3 元配 置分散分析を用いた。 初期粘度の測定はストレス制御式レオメーター(AR-G2、TA インスツルメント社 製)を用いて行った。治具は直径 20.0mm のフラットプレートを使用し、ギャップは 1.0 mm とした。測定温度 23.0 ℃の条件下で、ずり速度 0.1~100 sec⁻¹で測定を行い、1 sec⁻¹の粘度を比較、検討した。統計処理は 2 元配置分散分析を用いた。. 結. 果 接合力に関しては、接合間距離、粉液比、組成のすべての因子およびその交互作用 に有意差を認めた(p<0.0005)。寄与率は組成が 59.1%と最も高く、次いで粉液比が 19.8%、接合間距離が 8.3%だった。接合間距離が小さく、粉液比が大きく、CMC-Na の割合が大きいほど接合力は大きくなった。接合間距離 0.1mm において、CMC-Na のみの試料では 60 kPa を超える大きい値を示し、PVM-MA のみの試料では 1kPa 以下 の値しか示さなかった。 初期粘度についても、すべての因子およびその交互作用に有意差を認めた (p<0.0005)。寄与率は組成が 42.2 %と高く、粉液比は 37.7 %だった。粉液比が大き く、CMC-Na の割合が大きいほど初期粘度は大きくなった。 初期粘度が低い領域では、初期粘度が増加するにつれて接合力は増加した。しかし、 高粘度になると、接合力は初期粘度との相関を認めなくなった。. 考. 察 接合力と粘度は義歯の維持安定性、ならびに操作性に大きな影響を及ぼす。義歯の 難症例が増えるにつれ、義歯安定剤の需要は高まるものと考えられる。しかしながら、 義歯床への接合力が高く、安定した粘度を示す理想的な粉末タイプ義歯安定剤はいま だ存在していない。本研究より、CMC-Na と PVM-MA の割合および粉液比が粉末タ イプ義歯安定剤の接合力と初期粘度に影響することが示された。CMC-Na の割合が 大きいほど、また粉液比が大きいほど、接合力と初期粘度は高い数値を示す傾向にあ ることがわかった。またどちらの性質も組成による影響が大きかった。また義歯安定 剤の粘度が高くなるほど、接合力も高くなる傾向であるが、粘度が高すぎる場合はそ の効果が減少することがわかった。 本研究で得られた知見は、理想的な接合力および粘度を有する粉末タイプおよびク リームタイプ義歯安定剤の開発に貢献すると考えられる。 (備考)※日本語に限る。2000 字以内で記述。A4 版。.

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