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金属表紙2012年07月

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(1)

日本の主要産業における

レアメタル原料調達フロー調査

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 環境・エネルギー部

清水 孝太郎・大澤 拓人・高橋 渓

はじめに

自動車産業や電気電子機器産業といった我が国を代表する製造業は各種レアメタル使用部品を多用しており、今日 これら部品なくして最終製品の生産を行うことが難しい状況である。これらレアメタルの供給途絶は、最終製品にお ける生産縮小や、設計変更などの対応を迫られることになり、中長期的な経営ダメージを受けることになる。 例えばレアアースの場合、2010年夏∼秋に中国政府が実施した輸出許可枠の大幅削減、また実質的な禁輸措置によ り、原料の計画的調達が不透明となっただけではなく、相場も暴騰したため、レアアースを直接的、間接的に消費す るメーカーは混乱に陥った。レアアース以外にもタングステン、アンチモン、インジウムなどといった中国への供給 依存度が高いレアメタルが存在しており、我が国製造業における中国への工場移転や、中国からの原料調達は加速す る方向にある。 我が国製造業の原材料調達リスクを正しく見積もるためには、このようなイベントの発生度合いを正しく見積もる 必要がある。これがないと過剰なリスク対策投資/未熟なリスク対策を招いてしまう。これまで日本国内のサプライ チェーンについては把握されてきたが、現状では中国への工場移転や中国からの原料調達等が拡大する方向にあるた め、国内産業における被害範囲の特定も再び難しくなりつつある。 本調査は、JOGMECより委託を受け、自動車産業及び電気電子機器産業においてレアメタルを使用する部素材を取 り上げながら、それに含まれるレアメタルの国際的な物質収支フローを整理したほか、原料調達の点では我が国のレ アメタル部素材メーカーに対して比較優位を有する資源国のレアメタル部素材メーカーの強みや国際競争力を分析 し、レアメタルに関する国際物質収支フローの変化する可能性や新たな調達リスクについて分析したものである。我 が国における適切な原料調達リスクマネジメントの一助となれば幸いである。 なお、本調査で対象としたレアメタル部素材は、以下のとおりである。調査対象としては、原料供給が中国等の特 定国に偏っているもので、また我が国を代表する製造業(自動車製造業や電気電子機器産業)にとって必要不可欠なも のに注目した。 触 希土類磁石 ○ ○ ネオジム(Nd)、ジスプロシウム(Dy) ○ 粉 光 蛍 光学ガラス ○ イットリウム(Y)、ランタン(La) 二次電池(NiMH) ○ ミッシュメタル中のランタン(La) 硬 燃 液晶パネル(ITO) ○ インジウム(In) 化合物半導体(InP) ○ インジウム(In) 化合物半導体(Ga系) ○ ガリウム(Ga) 対象とした レアメタル部素材 関連する最終製品産業 含有するレアメタル 自動車 電気電子 機器産業 イットリウム(Y)、ユウロピウム(Eu)、 テルビウム(Tb) ) C ( ム ウ リ セ ) ( ン テ ス グ ン タ ) S ( ン モ チ ン ア e ○ 媒 煙 排 W ○ 具 工 超 b ○ 剤 難

レポート

日本の主要産業におけるレアメタル原料調達フロー調査

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1. 我が国及び主要資源国におけるレアメタ

ル素材産業の構造と原料調達の動向

1-1. 排煙触媒分野 セリウム酸化物(セリア、CeO2)は酸素吸蔵機能を 有し、自動車排ガス等を対象とした三元触媒の性能を 高める目的で助触媒として添加される。酸素透過性を 持つジルコニウム酸化物(ジルコニア、ZrO2)をセリア に添加すると触媒浄化率が向上することが知られてい るため、一般的に助触媒として使用される際には、セ リアとジルコニアの固溶体が使用される。 排ガス触媒に用いられるセリウム(Ce)について、 日中間における物質収支フローの推計結果をみると、 原料となる混合希土・酸化セリウムの調達について、 日本は中国に強く依存していることがわかる(図1)。 一方、排ガス触媒中に含まれて移動するセリウムをみ ると、我が国から中国への移動が多い(ただし本推計 では手法上の限界もあり、必ずしもセリウムだけの推 計にはなっていない可能性も残されている)。 2009年における中国の酸化セリウム(HS:284610) の純輸出率1は+72%であるが、排ガス触媒(HS: 381512)の純輸出率は−59%となっている。同様に日 本の純輸出率をみた場合、セリウム化合物で+32%、 排ガス触媒(HS:381512)で−9%となっている。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられるが、排ガス触媒の供給面では必ずしも国際 的な強さを発揮していない可能性がある。 ジルコニア系助触媒メーカーとしては、我が国の第 一稀元素化学工業とローディア(本拠地はフランス) (日本における関連会社として阿南化成)が世界的に著 名である。三元触媒メーカーは、助触媒メーカーから 助触媒を購入し、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウ ム(Rh)等の貴金属と組み合わせて三元触媒に仕上げ る。三元触媒メーカーとしては、世界的にジョンソン マッセイ、BASF、ユミコアの3社が著名であり、3社 とも中国のほか世界各地で生産を行っている(図2)。 1 ※本調査では、その国が生産している商品の国際的な競争力を測る簡易な手法として「純輸出率」を採用した。プラスであれば海外品の輸入よりも国 産品の輸出が多いことになり、国際競争力を備えた商品であるとみなしている。 純輸出率=(輸出額-輸入額)÷(輸入額+輸出額) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するセリウム純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。 図1. 日中間の物質収支フロー概要(排煙触媒分野)

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黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図2. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (排煙触媒分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-2. 希土類磁石分野 希土類磁石にはNd-Fe-B磁石、Sm-Co磁石等が存在 する。その中で生産量が最も多いNd-Fe-B磁石には、 磁石粉末を焼結させた焼結磁石と磁石粉末を樹脂で固 めたボンド磁石が存在する。Nd-Fe-B磁石のレアアー ス(希土類)成分は、金属地金または鉄合金として日本 に輸入されている。レアアース成分には、ネオジム (Nd)のほか、ネオジムとプラセオジム(Pr)の合金で あるジジムが使用されることもある。高温保磁力を向 上させるため、用途によっては一部ネオジムを置換す るかたちでジスプロシウム(Dy)が添加されている。 希土類磁石に用いられるネオジム等について、日中 間における物質収支フローの推計結果をみると、原料 となる金属地金(ネオジム、ジジム中のネオジム、ジ スプロシウム)、また鉄合金の調達について、日本は 中国に強く依存していることがわかる(図3)。 2009年 に お け る 中 国 の レ ア ア ー ス 金 属(HS: 280530。金属ネオジムなどもここに含まれる。)の純輸 出率は+98%であり、金属製磁石(HS:850511。Nd-Fe-B磁石などもここに含まれる。)の純輸出率は+30% となっている。同様に日本の純輸出率をみた場合、レ アアース金属で−96%、金属製磁石で+59%となって いる。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられ、最近はNd-Fe-B磁石の供給面でも強さを発 揮しつつあるものとみられる。なお中国の国内市場を みた場合、高級用途向けの日本製品とそれ以外用途の 中国国産品とは棲み分けが発生しているようであり、 技術面等では依然として格差が存在するものとみられ る。 Nd-Fe-B焼結磁石は日立金属が基礎特許及び関連特 許を有しており、日系資本では日立金属に加え、日立 金属とラインセンス契約を締結しているTDK、信越 化学の3社がNd-Fe-B焼結磁石のメーカーである(図 4)。なお、TDK及び信越化学以外にも中国、英国、ド イツ、フィンランドなどに日立金属とライセンス契約 を締結しているメーカーが存在しており、中国では北 京中科三環高技術や寧波韻昇などが著名である。 Nd-Fe-Bボンド磁石はマグネクエンチ(Magnequench: カナダNeo Material Technologiesの社内カンパニー)が 原料パウダーの製造を寡占している。マグネクエンチ はGM(General Motors)の社内カンパニーとして発足し た企業であるが、1995年に中国有色金属と北京中科三 環高技術等により買収され、現在は製造拠点の中心を 中国天津に移している。中国以外ではタイのコラット に製造拠点を有する。 最近の動向としては、中国の輸出抑制政策を背景に 原料調達の安定化を図るため、磁石メーカーが中国国 内に磁石工場を建設する例が増加している。すでに TDKやダイドー電子が中国に拠点を構えている。 Nd-Fe-B磁石の用途の一つとしてハードディスク (HDD)中のボイスコイルモーター(VCM)とスピンド ルモーターがあるが、磁気ヘッドを操作するVCMに は磁力の大きい焼結磁石が、薄型・小型であることが 要求されるスピンドルモーターには加工性に優れるボ ンド磁石が使用される。 我が国においてNd-Fe-B磁石の市中スクラップ回収 は、現状商業的に行われているものはほとんど存在し ないが、磁石の加工工程で発生する工程内スクラップ は回収されてリサイクルに回されている。従来、回収 された工程内スクラップは中国の工場に戻してリサイ クルされていたが、中国の輸出抑制政策を受けて現在 はベトナムのリサイクル拠点でもリサイクルされるよ うになってきている。また、日本国内でリサイクルし ようとする動きが始まっている。

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(資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するネオジム純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。

図3. 日中間の物質収支フロー概要(希土類磁石分野)

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図4. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (希土類磁石分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-3. 蛍光粉分野 蛍光体には、様々な種類が存在するが、レアアース を使用するものとして蛍光灯用の三波長蛍光体、PDP 用蛍光体、LED用蛍光体等がある。生産量の大半を三 波長蛍光体が占める。蛍光体はその種類によって原料 が異なるが、イットリウム(Y)、ユウロピウム(Eu)、 テルビウム(Tb)等の酸化物が原料として使用されて いる。 蛍光体に用いられるイットリウム、ユウロピウム、 テルビウムについて、日中間における物質収支フロー の推計結果をみると、原料となるこれら酸化物の調達 について、日本は中国に強く依存していることがわか る(図5)。 2009年 に お け る 中 国 の レ ア ア ー ス 化 合 物(HS: 284690。酸化イットリウム、酸化ユウロピウム、酸化 テルビウムなどもここに含まれる。)の純輸出率は+ 74%である。同様に日本の純輸出率をみた場合、− 54%となっている。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられるが、三波長蛍光体の供給面では我が国が強 さを発揮しているものとみられる。なお中国の国内市 場をみた場合、高級用途向けの日本製品とそれ以外用 途の中国国産品とは棲み分けが発生しているようであ り、技術面等では依然として格差が存在するものとみ られる。 中国には、蛍光体製造量500∼1,000t/年程度の中規 模の蛍光体メーカーが多く、レアアースを使用しない ハロリン酸カルシウム蛍光体のほか、レアアースを使 用する三波長蛍光体も製造を行っている。三波長蛍光 体メーカーとしては、江門科恒実業、彩虹集団電子、 杭州大明蛍光材料の3社が製造規模も比較的大きいも のと見られる(図6)。 蛍光灯製造の生産プロセスなどで発生する蛍光体の 工程内スクラップは、発生源である自社工場内で再び 原料として戻されることが多い。最近では蛍光灯に使 用されている三波長蛍光体をリユースしようとする取 り組みも見られる。 (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するイットリウム、ユウロピウム、テルビウムそれぞれ純分の移動量(2009年におけるマテリアル・ トン)を推計したものである。 図5. 日中間の物質収支フロー概要(蛍光粉分野)

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図6. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (蛍光粉分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-4. 光学ガラス分野 光学ガラスの原料には高純度のレアアース酸化物が 使用される。種類としては酸化ランタン(La2O3)が最 も多く、その他には酸化ガドリニウム(Gd2O3)や酸化 イットリウム(Y2O3)等を少量使用する場合がある。 球面レンズの場合、レアアース酸化物等を含む原料 を調合、溶解させた後、レンズ形状にプレス成形して、 光学ガラスメーカーからレンズメーカー(研磨・加工 を担当)に供給されている。レンズメーカーはそれを 研磨加工の上、レンズとして仕上げるのが一般的であ る。非球面レンズの場合、光学ガラスメーカーはプリ フォーム材と呼ばれる低融点ガラス素材をレンズメー カーへ供給し、プレス成形を行った後にレンズへと仕 上げることが一般的である。 光学ガラスに用いられるイットリウムとランタンに ついて、日中間における物質収支フローの推計結果を みると、原料となる酸化イットリウムや酸化ランタン の調達について、日本は中国に強く依存していること がわかる(図7)。光学ガラス(部品状態のもの)そのも のについても一部は中国からの供給に依存している可 能性がある。 2009年 に お け る 中 国 の レ ア ア ー ス 化 合 物(HS: 284610。酸化イットリウム、酸化ランタンなどもここ に含まれる。)の純輸出率は+72%であり、光学レンズ (HS:900211。光学レンズなどもここに含まれる。)の 純輸出率はわずかに+1%となっている。同様に日本 の純輸出率をみた場合、レアアース化合物で+32%、 光学レンズで+57%となっている。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられ、最近は光学レンズの供給面でも強さを発揮 しつつあるものとみられる。なお中国の国内市場をみ た場合、高級用途向けの日本製品とそれ以外用途の中 国国産品とは棲み分けが発生しているようであり、技 術面等では依然として格差が存在するものとみられ る。 中国では、主に軍需企業が光学ガラスの製造を行っ ており、中国南方工業集団(同じ組織として中国兵器 装備集団)傘下の成都光明光電や、中国北方工業集団 (同じ組織として中国兵器工業集団)傘下の北方光電が 有力企業である(図8)。 (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するイットリウム、ランタンそれぞれ純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計 したものである。 図7. 日中間の物質収支フロー概要(光学ガラス分野)

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図8. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (光学ガラス分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-5. 二次電池(ニッケル水素電池)分野 ニッケル水素電池の負極材にはミッシュメタル(分 離精製前の混合希土を還元して得られた金属地金)を 原料とする水素吸蔵合金が使用される。一般的に水素 吸蔵合金用ミッシュメタルには包頭等で産出する軽希 土を主成分とするレアアース鉱石が使用される。 二次電池に用いられるミッシュメタル中のランタン について、日中間における物質収支フローの推計結果 をみると、原料となるミッシュメタルの調達について、 日本は中国に強く依存していることがわかる(図9)。 一方、中間原料である水素吸蔵合金やレアメタル部素 材であるニッケル水素電池については、日本からの輸 出が多い。 2009年における中国のレアアース金属(HS:284690。 ミッシュメタルなどもここに含まれる。)の純輸出率 は+74%であり、その他蓄電池(HS:850780。ニッケ ル水素電池などもここに含まれる。)の純輸出率は− 9%となっている。同様に日本の純輸出率をみた場合、 レアアース金属で−54%、その他蓄電池で+79%とな っている。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられるが、ニッケル水素電池の供給面(自動車用 や乾電池タイプのもの一切含めてのグロス量)では我 が国が強さを発揮しているものとみられる。 中国企業にも厦門タングステン業、珠海金峰航電源 科技、遼寧鑫普能源集団等、水素吸蔵合金メーカーが 多数存在している(図10)。 (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するランタン純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。 図9. 日中間の物質収支フロー概要(二次電池(ニッケル水素電池)分野)

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図10. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (二次電池 (ニッケル水素電池) 分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-6. 超硬工具分野 超硬工具の部料として使用される超硬合金は、炭化 タングステンと結合剤(バインダ)であるコバルトとを 混合して焼結したものである。 超硬工具に用いられるタングステンについて、日中 間における物質収支フローの推計結果をみると、原料 となるタングステンの調達について日本は中国に強く 依存していることがわかる(図11)。中間原料である APT、三酸化タングステン、タングステン粉末、タン グステンカーバイドについては中国からの輸入が多 い。 2009年 に お け る 中 国 の タ ン グ ス テ ン 酸 塩(HS: 284180。三酸化タングステンなどがここに含まれる。) の純輸出率は+98%、その他炭化物(HS:284990。タ ングステンカーバイドなどがここに含まれる。)の純輸 出率は+94%、超硬工具類(HS:820900。刃先交換工 具などもここに含まれる。)の純輸出率は+8%となっ ている。同様に日本の純輸出率をみた場合、タングス テン酸塩−97%、その他炭化物で−70%、超硬工具類 で+52%となっている。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられ、最近は超硬工具の供給面でも強さを発揮し つつあるものとみられる。なお中国の国内市場をみた 場合、高級用途向けの日本製品とそれ以外用途の中国 国産品とは棲み分けが発生しているようであり、技術 面等では依然として格差が存在するものとみられる。 超硬工具メーカーとしては、世界的にサンドビック (本拠地はスウェーデン)、ケナメタル(本拠地は米国)、 イスカル(本拠地はイスラエル)が著名である。我が国 においては、住友電工ハードメタル、三菱マテリアル、 タンガロイなどが主な企業である。中国企業の場合、 株洲硬質合金集団、自貢硬質合金等の超硬工具メーカ ーが主だったメーカーである 中国にも日系超硬工具メーカーの製造拠点が存在す るものの、ここでは最終加工工程が中心であり、超硬 工具に用いられる超硬合金そのものは日本で製造して 輸出しているものが多いとみられる(図12)。 (注)図表中の数値は、本分野に関連するタングステン純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。

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日本の主要産業におけるレアメタル原料調達フロー調査

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図12. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (超硬工具分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-7. 難燃剤分野 難燃剤は、大きく臭素系、リン系、無機系に分類す ることができる。樹脂の種類によって使用する難燃剤 は異なる。三酸化アンチモンは、単独では難燃性の賦 与効果がないが、臭素系難燃剤と組み合わせることで 臭素系難燃剤の難燃効果を高める働きをする(ハロゲ ン基を構造中に有する樹脂の場合、臭素系難燃剤は不 要である)。 難燃剤に用いられるアンチモンについて、日中間に おける物質収支フローの推計結果をみると、原料とな るアンチモン金属の調達について、日本は中国に強く 依存していることがわかる(図13)。一方、難燃助剤そ のものである三酸化アンチモンについても中国からの 輸入が多い。 2009年における中国のアンチモン塊(HS:811010。 アンチモン金属などがここに含まれる。)の純輸出率 は+94%、アンチモン酸化物(HS:282580。三酸化ア ンチモンなどがここに含まれる。)の純輸出率は+91% となっている。同様に日本の純輸出率をみた場合、ア ンチモン塊で−83%、アンチモン酸化物で−35%とな っている。 中国は原料供給のみならず、汎用中間原料の供給全 般について強さを発揮しているものとみられる。 中国の大手企業は、アンチモン鉱石の採掘から、製 錬(地金製造)、三酸化アンチモンの製造まで行ってい る(図14)。大手企業としては、湖南有色金属傘下の錫 鉱山閃星アンチモン業、湖南辰州鉱業、広西有色金属 集団傘下の広西華錫集団などがある。 (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するアンチモン純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。 図13. 日中間の物質収支フロー概要(難燃剤分野)

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図14. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (難燃剤分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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1-8. 液晶パネル(ITO)分野 液晶パネルの透明電極にはITO(酸化インジウムス ズ)が使用される。原料となるインジウムは、主に亜 鉛製錬の副産物として一次生産されており、中国では 鉛製錬、錫製錬からも副産されている。日本の場合、 ITOターゲット廃材等からのリサイクルが盛んに行わ れている。 液晶パネルに用いられるインジウムについて、日中 間における物質収支フローの推計結果をみると、原料 となるインジウムの調達について、日本は中国に強く 依存していることがわかる(図15)。また、レアメタル 部素材である液晶パネルについても中国からの輸入が 多い。 2009年 に お け る 中 国 の そ の 他 卑 金 属 塊(HS: 811292。インジウム金属などがここに含まれる。)の純 輸出率は+35%、テレビ(HS:852872。液晶パネルを 用いたテレビなどはここに含まれる。)の純輸出率は+ 100%となっている。同様に日本の純輸出率をみた場 合、その他卑金属塊で−70%、テレビで−73%となっ ている。 中国は原料供給のみならず液晶パネルの供給という 点でも強さを発揮しているものとみられる。ただし、 液晶パネル供給については中国国内にある外資企業 (韓国、台湾など)からの供給が多いものとみられる。 中国のインジウムメーカーとしては、一次生産者と して湖南有色金属傘下の株洲冶煉集団、広西有色金属 集団傘下の広西華錫集団、株洲科能新材料等が存在す る。また二次生産者としては南京中ゲルマニウム科技 が存在する(図16)。 2006年から始まった輸出抑制政策やカドミウム公害 の発生を受けて中国におけるインジウム生産量は減少 傾向にあるとされる。特に二次生産は、2007年に再生 加工業への優遇政策が取り消されたことで、二次生産 大手であった南京中ゲルマニウム科技がラオスへ拠点 を移転させている。 ITOターゲット材のメーカーは中国にも存在してい るが、生産量は小さいとみられている。ただし、近年 中国国内で相次いで大型液晶パネル工場が建設されて いるため、中国国内の需要増に対応して今後中国でも 生産量は増える可能性がある。 (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) (注)図表中の数値は、本分野に関連するインジウム純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。 図15. 日中間の物質収支フロー概要(液晶パネル(ITO)分野)

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日本の主要産業におけるレアメタル原料調達フロー調査

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図16. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (液晶パネル (ITO) 分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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日本の主要産業におけるレアメタル原料調達フロー調査

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1-9. 化合物半導体分野 インジウム系の化合物半導体としては、InP(リン化 インジウム)が商業的に生産されている。ただし、化 合物半導体の中で主流ではなく、光通信用高速素子等 の一部用途に限られている。InPはチョクラルスキー 法等によって単結晶が作製され、ウェハー基板とされ た後、他の化合物半導体をエピタキシャル成長させて 出荷される。エピタキシャル成長のために使用される 素材としては、TMI(トリメチルインジウム)等の有機 金属化合物を使用するのが一般的である。 ガリウム系の化合物半導体としては、GaP(リン化 ガリウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)、GaN(窒化ガリウム) が存在する。原料となるガリウム(Ga)は、主にアル ミニウム製錬の副産物として一次生産されており、化 合物半導体の製造工程で発生するスクラップからのリ サイクルも行われている。 GaP、GaAsは各種高性能電子デバイスのほか、緑色 LEDや赤色LEDの基板としても使用されており、エピ タキシャル成長によって様々な化合物半導体を積層さ せている。青色LEDに使用されるGaNについては、現 在のところGaN基板の使用は主流となっておらず、サ ファイヤ基板やSiC(炭化ケイ素)基板上にGaNを積層 させる方法が一般的である。なお、気相法によってエ ピタキシャル成長させる場合には、TMG(トリメチル ガリウム)等の有機金属化合物を用いる。 化合物半導体に用いられるガリウム、インジウムに ついて、日中間における物質収支フローの推計結果を みると、原料となるインジウムやガリウムの調達につ いて、日本は中国に強く依存していることがわかる(図 17)。一方、レアメタル部素材である化合物半導体に ついては日本からの輸出が多い。 2009年 に お け る 中 国 の そ の 他 卑 金 属 塊(HS: 811292。ガリウム金属、インジウム金属などがここに 含まれる。)の純輸出率は+35%、プロセッサ(HS: 854231。化合物半導体を用いたプロセッサなどはここ に含まれる。)の純輸出率は−69%となっている。同様 に日本の純輸出率をみた場合、その他卑金属塊で− 70%、プロセッサで+19%となっている。 中国は原料供給という点で強さを発揮しているもの とみられるが、化合物半導体の供給面では必ずしも国 際的な強さを発揮していない可能性がある。 インジウム系の化合物半導体について産業構造をみ ると、InP等の化合物半導体は高付加価値用途での利 用に限られているため、中国での生産は多くないと考 えられる(図18)。 ガリウム系の化合物半導体について産業構造をみる と、中国におけるガリウムメーカーとしてはアルミニ ウム業界大手の中国アルミニウム業が5ケ所に生産拠 点を有する一次生産者として存在する(図19)。このほ か、南京金美ガリウム業やMCPグループ(本拠地はベ ルギー)の中国現地法人などがガリウムの二次生産を 行っているものとみられる。 (注)図表中の数値は、本分野に関連するガリウム、インジウム純分の移動量(2009年におけるマテリアル・トン)を推計したものである。

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日本の主要産業におけるレアメタル原料調達フロー調査

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(注) 黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図18. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (化合物半導体 (In系) 分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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日本の主要産業におけるレアメタル原料調達フロー調査

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黒の実線は取引関係を示し、赤の破線は出資関係を示す。着色したものは色が濃いほど有力企業であることを示す。 「EL」 とあるのは中国政府から 輸出許可を受けている企業を示す。2012年1月段階における各種公開情報を参考に整理している。 図19. 日本と中国におけるレアメタル素材産業の構造 (化合物半導体 (Ga系) 分野) (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成)

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2. 主要資源国における関連政策動向

2-1. レアアース関連 中国政府がレアアースを重視するようになったのは 1950年代からである(図20)。その後1970年代に入って レアアースに関連する政策担当部署として、国務院に 希土指導小組(稀土 小 )が設置された(表1)。 1980年代後半からは中国におけるレアアース関連政 策の動きにも変化が見られるようになり、レアアース 鉱山の無秩序な開発や乱掘を防ぐ目的でE/L(Export License:輸出許可証)発給制度が設けられた(図21)。 レアアース鉱山の生産を管理するのではなく輸出量を 管理しようとしたことについて、当時中国には無数の 採掘者が存在しており、生産活動を直接管理すること は難しいと判断された可能性がある。また当時はレア アース需要の過半数が国外需要であったため、輸出を 管理するほうがむしろ効率的であると判断された可能 性もある。 1990年代半ばから中国におけるレアアース生産は世 界最大となり、国務院希土指導小組も国務院国家発展 改革委員会希土弁公室(国家 展和改革委 会稀土 公室)へと改組されている。同室には主に中国の希土 類産業に関する発展戦略や計画の策定、それに基づく 関連政策の立案および実施、国内生産計画の立案、技 術革新、大型プロジェクトおよび外資プロジェクトに 関する許認可、希土類産業界に関する調査研究などの 役割が与えられた。 2000年以降、世界におけるレアアース供給のほぼ全 量を中国が押さえるに至り、レアアース産業の上流部 門を独占することで国際相場へ強い影響力を発揮させ ようとする動きが加速した。 その後、レアアース市場の過熱を受けた中国国内に おける不法採掘の拡大を取り締まる目的のほか、おそ らく輸出抑制に対する日米欧等の反発をかわすことも 兼ねて2006年以降は国内生産の管理にも着手している (表1、図22)。 中国は中央政府による強力なリーダーシップのも と、レアアース資源の管理、またこれを産業の発展に 結び付けようとする動きを加速させる目的で2011年5 月に「希土類産業の持続的健全な発展に関する政府指 針(国 院 于促 稀土行 持 健康 展的若干意 见)」を公布した(表2)。年間生産量10数万tの資源に 中央政府自らが関与する政策を打ち出すのは異例のこ とである。 同指針の特徴としては、①これまで個別に実施され ていたレアアース各種政策について一定の統一的方向 性を示したこと、②産業界における管理監督の重要性 を示したこと、③レアアース産業における違法行為の 取締強化が重要であると示したこと、④レアアース産 業の構造改革が重要であると示したこと、⑤レアアー スの備蓄や高付加価値産業を発展させるための研究開 発を促進すべきと示したこと、⑥政府・業界団体によ る指導を強化すべきと示したことを挙げることができ る。 2012年3月に日米欧からWTOあて仲裁申請が出てい るが、今後は水際での輸出管理ではなく、企業再編や それら企業の生産管理を通じた動きに変化するものと みられる。 (資料:清水・太田「希土類資源から見る中国の現状と今後」(日本希土類学会第29回討論会(2012年5月15日)発表資料)を一部改変) 図20. 中国におけるレアアース・タングステン関連政策の動向

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表1. 中国におけるレアアース関連政策動向の経緯 ト ン イ ポ 向 動 策 政 期 時 重点的に研究開発を進める分野として政府首脳(周恩来総理な ど)がレアアース関連分野を重視 政府首脳による重要性の認識浸透 1975年 国務院希土指導小組(国务院稀土领导小组)を設置 希土類政策に関する専門部署の設置 1991年1月 タングステン・錫・アンチモン・イオン吸着鉱レアアースの国 家保護性鉱種指定に係る通知 (国务院关于将钨、锡、锑、离子型稀土矿产列为国家实行保护 性开采特定矿种的通知) 希土類鉱石の生産に関する国家管理強化 1992年1月 鄧小平(邓小平)氏南巡講話 「中东有石油,中国有稀土(中東には石油があるが、中国には レアアースがある)」との発言。 政府首脳による重要性の認識浸透 1992年3月 レアアース輸出管理法(稀土出口管理办法) 希土類素材の輸出に関する国家管理強化 1998年 レアアースE/L発給制度(稀土出口配额制) 希土類素材等をE/L(輸出許可証)発給制度の対象品目に指定 希土類素材の輸出に関する国家管理強化 2002年4月 外国企業投資方向の指導規定(指导外商投资方向规定) 外国企業の参入規制強化 外国企業投資レアアース業管理暫定規定 2002年8月 (外商投资稀土行业管理暂行规定) 外国企業が有する高度技術の導入促進 2003年8月 鉱産資源政策白書(中国的矿产资源政策白皮书)の発表 希土類の輸出構造改善 2004年1月 税率調整に関する通知 (调整稀土等出口货物退税率的通知) 希土類素材の輸出引き締め 2005年5月 税率調整に関する通知 (调整部分商品进出口暂定税率的通知) 希土類素材の輸出引き締め(増値税還付廃止) 2006年3月 国民経済社会発展第11次5ヶ年計画(国民经济和社会发展第十 一个五年规划) 希土類資源の保護強化・国内産業の高度化 2006年4月 ・レアアース採掘総量資源指標 (钨矿稀土矿开采总量控制指标) 希土類鉱石の生産に関する国家管理強化 輸出入関税税率調整に関する通知 (调整部分商品进出口暂定税率的通知) 希土類素材の輸出引き締め(輸出関税の課税開始) 2006年希土生産計画会議(稀土生产计划工作会议)@包頭市 希土類鉱石の生産に関する国家管理強化 2007年1月 希土工業中長期発展計画(稀土工业中长期发展计划) 希土類産業の高度化戦略の策定 2007年10月 2007年希土生産計画会議(稀土生产计划工作会议)@広州市 希土類鉱石の生産に関する国家管理強化 2007年12月 包鋼稀土公司(包钢稀土公司)による希土類関連企業(包鋼集 団出資企業)の国有財産権購入 希土類産業の再編促進(内蒙古) 2008年1月 (调整部分商品进出口暂定税率的通知) 希土類素材に関する輸出引き締め(輸出関税の税率引き上げ) 2008年4月 2008年希土生産計画会議(稀土生产计划工作会议)@赣州市 希土類鉱石の生産に関する国家管理強化 2008年6月 江西銅業集団(江西铜业集团)による冕寧地区(四川省凉山彝 族自治州冕宁县)希土類採掘権取得 希土類産業の再編促進(四川) 希土類産業の管理機能を工業情報化省(工业信息化部)に移転 希土類産業の管理強化 中国五鉱集団公司(中国五矿集团公司)による贛州市との協力 協定締結、五鉱贛州稀土股份有限公司の設立。 希土類産業の再編促進(江西) 2008年8月 中国有色鉱業股份有限公司(中国有色矿业股份有限公司 )によ る中色南方稀土公司の設立。 希土類産業の再編促進(広東) 2008年12月 工業情報化省の主催による中国レアアース協会(中国稀土行业 协会)設立準備会合 希土類産業の管理強化 2008年12月 年の関税調整に関する通知 (2010年关税实施方案的通知) 希土類素材に関する輸出関税の品目( NdFeB磁石の中間原料である鉄合金)を追加(輸出引き締め) 2009年4月 2009年希土生産計画会議(稀土生产计划工作会议)@包頭市 希土類鉱石の生産に関する国家管理強化 中国政府工業情報化部による「2009∼2015年希土工業発展計 画」改定に向けた動き(関連講演での言及) 希土類産業の管理強化 レアメタルの管理強化を目指した省庁連絡会議(稀有金属管理 部际协调机制)を工業情報化省が主催 希土類等の非鉄資源管理強化に向けた政府内の連携強化 レアアース関連企業を集めたレアメタル管理会議(稀有金属管 理工作座谈会)を工業情報化省が主催 希土類産業の管理強化 2009年12月 工業情報化省の主催による中国レアアース協会(中国稀土行业 协会)設立準備会合(事務所の設置) 希土類産業の管理強化 工業情報化省にて希土類産業への参入許可条件を検討(稀土行 业准入条件研讨会) 希土類産業の管理強化 2010年3月 希土類産業関係者を集めた希土類業界管理強化会議(加强稀土 行业管理工作座谈会)を工業情報化省が主催 希土類産業の管理強化 本年第2回目のE/L発給を実施。前年比4割の大幅減。 希土類素材の輸出引き締め 尖閣諸島問題を受けた実質的なレアアース禁輸措置を実施(五 鉱商会等からの口頭指示、海関当局による積荷全量検査など) 希土類素材の輸出引き締め・対外的経済制裁手段としての利用 2011年の関税調整に関する通知 (2011年关税实施方案的通知) 希土類素材に関する輸出関税の品目を細かく設定して管理を強化(輸出引き締め) 工業情報化部内にレアアース関連政策を中心的に担う「レア アース事務局(稀土办公室)」が設置される。 希土類関連政策の統一 国務院から「希土類産業の持続的健全な発展に関する政府指針 (国务院关于促进稀土行业持续健康发展的若干意见)」を公布 希土類関連政策の統一 輸出抑制的な政策について日米欧から協議申請 (WTO紛争解決機関への通報) 需要家からの反論 2012年4月 中国レアアース協会(中国稀土行业协会)設立 希土類産業の管理強化 2008年7月 2006年11月 2009年8月 1950年代 2010 2009年11月 2010年2月 2010年7月 2010年9月 2010年12月 2011年2月 2011年5月 2012年3月 タングステン 輸出貨物還付 輸出貨物還付 輸出入関税税率調整に関する通知

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(出典:中国商務部) (出典:中国国土資源部) 図21. 中国政府(商務部)公布によるレアアースの年間輸出枠の推移(1997年~) 図22. 中国政府(国土資源部)公布によるレアアースの年間生産計画(2006年~) 䡆

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表2. 希土類産業の持続的健全な発展に関する政府指針 (国 于促 稀土行 健康 展的若干意 )の概要と政策実施の現状 指 針 で 掲 げ て い る 主 な 政 策 方 針 政 策 実 施 の 現 状 ( 1 )指 導 理 念 − レ ア ア ー ス 産 業 の 持 続 的 か つ 健 全 な 発 展 ( 2 ) 基 本 原 則 − 資 源 ・ 環 境 保 護 の 促 進 、政 策 違 反 行 為 へ の 罰 則 、技 術 水 準 の 高 度 化 、企 業 の 整 理 ・ 統 合 の 促 進 、採 掘 ・ 生 産 の 総 量 規 制 徹 底 、国 内 外 市 場 へ の 販 売 に 関 す る 管 理 強 化 ( 3 ) 発 展 目 標 − 南 方 イ オ ン 吸 着 鉱 の 採 掘 企 業 を 上 位 3 社 で シ ェ ア 80%までに集約、 高付加価値化をもたらす機能材料の開発、 関連法令 の 制 定 ・ レ ア ア ー ス 産 業 に 関 す る 地 方 政 府 ・ 各 部( 省 庁 )レ ベ ル の 政 策 は こ れ ま で に も 存 在 し て い た が 、2 0 1 1 年 5 月 に は 中 央 政 府( 国 務 院 )が 直 接 指 導 す る テ ー マ に 格 上 げ さ れ た 。 ・ 技 術 水 準 の 低 い 企 業 や 中 小 企 業 の 淘 汰 を 政 策 方 針 に 掲 げ て お り 、2 0 0 7 年 ご ろ か ら 中 央 国 営 企 業 に よ る 買 収 ・ 合 併 が 拡 大 。 ・ 生 産 管 理 を 強 化 す る 観 点 か ら 採 掘 権 を 付 与 す る 企 業 の 絞 込 み 、生 産 調 整 な ど も し ば し ば 実 施 す る よ う に 。 ( 4 )レ ア ア ー ス 産 業 へ の 参 入 規 制 管 理 監 督 ( 5 )指 令 性 生 産 計 画 に よ る 生 産 管 理 ( 6 )レ ア ア ー ス 輸 出 企 業 の 審 査 強 化 ( 7 )レ ア ア ー ス 輸 出 の 管 理 強 化 ( 8 )関 連 税 収 の 確 保 ・ 価 格 調 整 措 置 の 導 入 ( 9 )関 連 法 規 の 遵 守 ・ 執 行 の 徹 底 ・ レ ア ア ー ス 産 業 の 参 入 条 件 が 2 0 1 2 年 に 工 業 情 報 化 部 か ら 公 布 さ れ る 見 込 み 。 ・ 強 制 力 の あ る「 指 令 性 生 産 計 画 」を 定 め 、レ ア ア ー ス の 採 掘 量 を 各 省 レ ベ ル で 制 限 し て い る( 2 0 0 7 年 ご ろ か ら )。 ・ E /L 枠 付 与 企 業 に の み レ ア ア ー ス 製 品 の 輸 出 が 許 可 さ れ て お り( 1 9 9 8 年 か ら )、 前 年 実 績 や 環 境 基 準 の 遵 守 状 況 に 基 づ き 審 査 が 行 わ れ て い る 。自 由 貿 易 の 原 則 に 反 す る と し て 、現 在 、日 米 欧 等 と 係 争 中 。 ・ 正 規 採 掘 品 で あ る こ と を 証 明 す る「 専 用 領 収 書 」制 度 を 導 入 し( 現 在 四 川 省 な ど で 部 分 試 行 )、 生 産 お よ び 輸 出 を 指 令 性 生 産 計 画 に 連 動 さ せ る 動 き が 出 て い る 。 ・ 輸 出 許 可 枠 の 転 売 監 視 や 国 内 税 コ ー ド と 貿 易 品 目( H S )コ ー ド と の 統 一 化 を 図 り 、国 内 制 度 に よ る 輸 出 管 理 を 行 お う と す る 動 き が 今 後 出 て く る 可 能 性 が あ る 。 ス 産 業 に 法 行 為 の ( 1 0 )違 法 採 掘 と 採 掘 計 画 超 過 に 対 す る 取 締 強 化 ( 1 1 )製 品 生 産 計 画 の 超 過 に 対 す る 取 締 強 化 ( 1 2 )環 境 汚 染 に 対 す る 取 締 強 化 ( 1 3 )違 法 輸 出 と 虚 偽 の 通 関 手 続 に 対 す る 取 締 強 化 ・ 工 業 情 報 化 部( 工 业 信 息 化 部 )が 中 心 と な っ て 、指 令 性 計 画 に 則 っ た 生 産 が 行 わ れ て い る か ど う か の 監 視 が 行 わ れ る よ う に な っ て い る ( 月 次 ・ 年 次 統 計 の 実 施 )。 ・ 20 12 年 、一 部 の 企 業 に つ い て は 環 境 影 響 評 価 の 審 査 を ク リ ア し て い な い と し て 、E /L 枠 の 発 給 が 一 時 的 に 認 め ら れ な い 状 況 が 発 生 し て い る 。 ・ 税 関 当 局 で は レ ア ア ー ス の 通 関 審 査 を 強 化 し て お り 、H S コ ー ド の 振 替 や 複 数 港 か ら の 分 散 輸 出 を 監 視 し て い る 。ま た 、税 関 当 局 で 把 握 し て い る 価 格 よ り も 低 い 価 格 で の 輸 出 が 行 わ れ よ う と す る 場 合 に は 通 関 を 許 可 し な い 状 況 が 発 生 し て お り 、自 由 貿 易 の 原 則 に 反 す る と し て 、日 米 欧 等 と 係 争 課 題 に な る 可 能 性 あ り 。 ス 産 業 の 産 業 構 造 ( 1 4 )レ ア ア ー ス 採 掘 企 業 に 関 す る 整 理 統 合 の 促 進 ( 1 5 )レ ア ア ー ス 分 離 精 製 量 の 管 理 強 化 ( 1 6 )レ ア ア ー ス 業 界 の 合 併 ・ 再 編 成 の 推 進 ( 1 7 )企 業 に お け る 技 術 革 新 の 強 化 ・ レ ア ア ー ス 鉱 山 の 採 掘 権 を 新 規 に 交 付 す る こ と は 原 則 中 止 し て お り 、既 存 の 採 掘 権 に つ い て も 有 力 国 営 企 業 に 集 約 さ せ る 動 き が 加 速 ( 特 に 内 蒙 古 、江 西 省 等 )。 ・ 新 た な レ ア ア ー ス 分 離 精 製 工 場 の 設 立 は 、実 質 上 、有 力 国 営 企 業 グ ル ー プ に 属 し て い る 企 業 に 限 定 さ れ る よ う に な っ て き て い る ほ か 、 老 舗 の 分 離 精 製 工 場 を 再 編 す る こ と で 新 た な 大 規 模 工 場 に す る ケ ー ス あ り 。 ・ 明 文 化 さ れ た 法 令 等 は 確 認 さ れ て い な い が 、工 業 情 報 化 部 に お い て レ ア ア ー ス 業 界 の 企 業 整 理 に 向 け た 案 が 検 討 さ れ る / さ れ た 可 能 性 が あ る 。 ・ 採 掘 ・ 生 産 の 主 軸 に な り つ つ あ る 有 力 国 営 企 業 を 中 心 に 、環 境 汚 染 の 要 因 と な る 旧 式 の 採 掘 、抽 出 技 術 な ど か ら 新 式 技 術 へ の 切 り 替 え が 行 わ れ て い る 。 ・ 下 流 産 促 進 ( 1 8 )レ ア ア ー ス の 戦 略 的 備 蓄 の 実 施 ( 1 9 )レ ア ア ー ス 応 用 技 術 の 研 究 開 発 ・ 一 部 、 生 産 調 整 な ど も 意 図 し な が ら 、政 府 備 蓄 お よ び 民 間 備 蓄 が 行 わ れ る よ う に な っ て い る( 政 府 か ら 補 助 金 が 支 給 さ れ て い る 可 能 性 も あ り )。 ・ 新 た な 備 蓄 概 念 と し て 「 地 中 備 蓄 ( 鉱 床 を 開 発 せ ず に そ の ま ま に す る こ と : 资 源 ( 地 )储 备 ) 」 を 取 り 上 げ 、 新 規 の 鉱 山 開 発 を 原 則 停 止 し て い る 。 ・ 研 究 開 発 分 野 で は 、引 き 続 き 新 た な 機 能 材 料 の 開 発 や 技 術 水 準 の 向 上 に 向 け た 研 究 が 行 わ れ て い る 。分 離 精 製 に 関 す る 技 術 な ど 、中 国 が 世 界 の ト ッ プ を ゆ く 技 術 分 野 に つ い て は 技 術 流 出 を 抑 制 す る 政 策 が 打 ち 出 さ れ る 可 能 性 も 。 良 好 な 産 境 の 形 成 ( 2 0 )業 界 内 の 協 調 ・ 調 整 機 能 を 促 す た め の し く み づ く り ( 2 1 )レ ア ア ー ス 産 業 の 発 展 に 向 け た 責 任 及 び 役 割 分 担 の 明 確 化 ( 2 2 )関 連 政 策 を 実 現 す る た め の 国 民 理 解 の 浸 透 促 進 ・ レ ア ア ー ス 産 業 に 関 係 す る 政 策 を 全 国 統 一 的 に 実 施 す る た め 、 工 業 情 報 化 部 に 「 稀 土 弁 公 室 ( レ ア ア ー ス 事 務 局 ) 」 が 設 置 さ れ た ( 2 0 1 1 年 )。 従 来 、発 展 改 革 委 員 会 に も 同 様 の 事 務 局 が 設 置 さ れ て お り 、そ こ が レ ア ア ー ス 関 連 政 策 の 立 案 、実 施 を 担 っ て い た が 、今 後 は 工 業 情 報 化 部 が そ の 役 割 を 担 う こ と に 。 ・ 指 令 性 生 産 計 画 の 制 定 、生 産 や 輸 出 の 監 視 、中 国 レ ア ア ー ス 協 会( 中 国 稀 土 行 业 协 会 )の 設 立 は 工 業 情 報 化 部 の 所 管 と さ れ て い る 。 ・ 省 庁 間 の 役 割 分 担 と し て 、 レ ア ア ー ス 政 策 の 対 外 的 な 説 明 、 理 解 促 進 は 工 業 情 報 化 部 、 商 務 部 、 情 報 管 理 局 ( 国 务 院 新 闻 办 公 室 ) の 担 当 、レ ア ア ー ス の 輸 出 管 理 は 発 展 改 革 委 員 会 の 担 当 、レ ア ア ー ス の 備 蓄 は 発 展 改 革 委 員 会 、財 政 部 、国 土 資 源 部 の 担 当 、各 種 関 連 税 は 財 政 部 の 担 当 、資 源 探 査 や 採 掘 の 総 量 規 制 は 国 土 資 源 部 の 担 当 、環 境 影 響 評 価 の 審 査 は 環 境 保 護 部 の 担 当 、貿 易 摩 擦 等 へ の 対 応 は 商 務 部 の 担 当 、通 関 検 査 の 取 締 は 質 検 総 局( 国 家 质 检 总 局 )の 担 当 と さ れ て い る 。 ・ レ ア ア ー ス 産 業 の 発 展 に 向 け た 各 種 政 策 を 確 実 に 衆 知 徹 底 さ せ る た め 、今 後 は 中 央 政 府 各 当 局 の 連 絡 、ま た 地 方 政 府 と の 連 絡 を よ り 密 に す る た め の 取 り 組 み が 活 発 に な る と 見 込 ま れ る 。 (出典:清水・太田 「希土類資源から見る中国の現状と今後」 (日本希土類学会第29回討論会 (2012年5月15日) 発表資料) )

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2-2. タングステン他関連 中国は自国に豊富な非鉄金属資源を活用しながら、 自らの経済発展に結びつける方針を明確に打ち出して おり、タングステン、アンチモン、錫などもそうした 資源の一つに組み込まれている。こうした政策の基本 方針は、鉱産資源政策白書(中国的 源政策白皮  2003年)や第11次五ヵ年計画(2006∼2011年)など に確認できるが、すでに1990年代からその前段階の動 きが存在する(表3)。 先述のレアアース同様、中国政府は付加価値の低い 原材料の輸出を中心とする産業構造から付加価値の高 い製品の輸出を中心とする産業構造への移行促進を目 指し、レアアースほどに顕著な政策は認められないも のの、輸出管理の強化および国内生産の管理強化を積 極的に進めている。2000年代に入ってから、国内の付 加価値税である増値税の還付撤廃、輸出関税の賦課を 行っているほか、超硬工具向け中間原料となるタング ステン、難燃助剤の原料となるアンチモン、液晶パネ ル用透明電極の原料となるインジウムなどは全てE/L 発給制度の対象品目とされている。タングステンの場 合、2002年以降逓減傾向にあったが、ここ数年15,000 t前後で推移している(図23)。輸出許可枠を付与され ている企業の多くは、資本力を備えた国営企業が多く、 生産活動などについても政府の指導を受けながら行っ ているものと見られる。(図24)。 (資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成) 表3. 中国におけるタングステン関連政策動向の経緯 1991年1月 タングステン・錫・アンチモン・イオン吸着鉱レアアースの国家保護性 鉱種指定に係る通知 (国务院关于将钨、锡、锑、离子型稀土矿产列为国家实行保护性 开采特定矿种的通知) タングステン、錫、アンチモン、イオン吸着鉱レアアース(主 に重希土類)を「国家保護性鉱種」に指定 鉱石生産に関する国家管理強化 2001年 タングステンE/L発給制度(钨品出口配额制) タングステン素材等をE/L(輸出許可証)発給制度の対象品目に 指定 素材輸出に関する国家管理強化 2002年4月 外国企業投資方向の指導規定(指导外商投资方向规定) 外国企業による投資プロジェクトを奨励、許可、制限、禁止の4 項目に分類 外国企業の参入規制強化 2004年1月 輸出貨物還付税率調整に関する通知 (调整出口货物退税率的通知) 輸出増値税還付撤廃(精鉱・くず類) 素材輸出の引き締め(実質的な輸出価格引き上げ) 2005年1月 輸出貨物還付税率調整に関する通知 (调整出口货物退税率的通知) 輸出増値税還付撤廃(フェロタングステン) 素材輸出の引き締め(実質的な輸出価格引き上げ) 2005年5月 輸出貨物還付税率調整に関する通知 (调整部分产品出口退税率的通知) 輸出増値税の還付引下げ(APT・WCなどの中間製品) 素材輸出の引き締め(実質的な輸出価格引き上げ) 2005年8月 加工貿易禁止商品目録(加工贸易禁止类商品目录) タングステン精鉱に関する国外からの受託加工の禁止 中国以外の鉱石に関する精錬引き受けの禁止 2005年12月 産業構造調整指導目録(产业结构调整指导目录) タングステンに関する新規の鉱山・精錬事業を禁止 国内資源の保護 2006年1月 輸出貨物還付税率調整に関する通知 (调整部分产品出口退税率的通知) 輸出増値税の還付引下げ(APT・WCなどの中間製品) 素材輸出の引き締め(実質的な輸出価格引き上げ) 2006年4月 タングステン・レアアース採掘総量資源指標 (钨矿稀土矿开采总量控制指标) 年間採掘総量を政府が制御するための指標を設定開始(鉱石生 産量の枠として59,060tを設定) 鉱石生産に関する国家管理強化 2006年9月 輸出貨物還付税率調整に関する通知(调整部分商品出口退税率和 增补加工贸易)による輸出増値税の還付撤廃 素材輸出の引き締め(実質的な輸出価格引き上げ) 2006年11月 輸出入関税税率調整に関する通知(调整部分商品进出口暂定税率 的通知)による輸出関税の課税開始 素材輸出の引き締め(輸出関税の課税開始) 輸出入関税税率調整に関する通知(调整部分商品进出口暂定税率 的通知)による輸出関税の課税率引き上げ 素材輸出の引き締め(輸出関税の税率引き上げ) 加工貿易禁止商品目録(加工贸易禁止类商品目录) タングステン中間製品について国外から原料を受け入れて受託 加工することの禁止 中国で生産された高加工度製品の販売促進 2007年6月 輸出入関税税率調整に関する通知 (调整部分商品进出口暂定税率的通知) 輸出関税の課税率引き上げ 素材輸出の引き締め(輸出関税の税率引き上げ) 2008年1月 輸出入関税税率調整に関する通知 (调整部分商品进出口暂定税率的通知) 輸出関税の課税率引き上げ 素材輸出の引き締め(輸出関税の税率引き上げ) 輸出入関税税率調整に関する通知 (调整部分产品出口 税的通知) 輸出関税の課税率引き下げ(APT・WCなどの中間製品) 輸出関税に関する海外からの圧力回避か? 2007年1月 2009年7月

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3. まとめ

本調査では中国への依存度が高いレアメタルを対象 として分析を行ったが、レアメタルに限らず、原材料 の調達に関して潜在的な供給不安を払拭できなけれ ば、原材料の安定確保が可能な国・地域へと生産プロ セスの移転が加速する可能性があることに目を向ける 必要がある。我が国の製造業はいわゆる「六重苦」と言 われる円高問題や高い法人税率などといった問題のた めに海外移転せざるを得ないという指摘が存在する が、こうした原材料の供給不安も海外移転を加速させ る要因になり得ることに留意する必要があるだろう。 けることにもなりかねず、結果として関連する基礎的 な研究も停滞するおそれがある。 中国を最大の貿易相手国とする我が国にとって同国 と円滑な貿易関係を維持することは重要な問題である が、巨大市場としての魅力や安価で手頃な原材料の供 給源としての中国ばかりを見ていると、産業や研究開 発面で大きな課題を抱えてしまうことにもなる。中国 が国際的な協調路線から逸脱すること(一次産品の輸 出抑制的な政策など)の不利益を理解、浸透させてい くための対話やリスク低減のための措置(中国への依 存度を下げる原材料調達など)を実施していくことが 図23. 中国政府(商務部)公布によるタングステンの年間輸出枠の推移(2002年~) 図24. 中国政府(国土資源部)公布によるタングステンの年間生産計画(2006年~) (出典:中国商務部) (出典:中国国土資源部) 䡆

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