芳香族炭化水素の光化学反応に関する研究 : NO+O₂+hν系における高沸点生成物質の同定
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(2) 2 の同定に成功した31。. :機種:島津LKB9000型. しかし反応の結果減少した量に比べて,その分解生. カラム:Silicone OV−11%,撞体Chromosorb. 成墨:はその一部でしかなく,物質収支を明らかにする. WAW 60/80 meshガラス製3mmφ×2m. まで至っていない。この間に未知の物質が含まれるこ. 漏度;カラム 昇温50。C→180。C,6。 C/min,. とが推定される。ここで報告するのは,芳香族炭化ズく. インジェクション180。C,セパレーター200σC,. 一十NO十〇酵hり系の気相光化学反応によって生成. イオン源270。C. される沸点!50∼300。C程度の物質を探索した結果で. キャリアーガス:He 20 m♂/min. ある。同定はGC−MSにより,芳香族炭化水素の光. イオン化電圧:20eV(TIC描出)一70 eV(走査時). 化学反応を解明する最初の段取りとして行ったもので. 加速電:圧13・5kV, トラップ電流:60μA. ある。. フィルター1120Hz,スリット:出口 0.1mm. 2.実 験 2−1実験方法 光照射実験は,気相反応を静的方法で行なった。同 定を容易にするため,試料濃度はやや高い濃度に設定 した。. コレクター0,2mm 2−3 同定および定量法. 一般にはえられたMSスペクトルから既知のデータ (Registry of Mass Spectral Data,」OHN WILE. &SONS等)にもとずいて分子式を求めるが, この ようにして判明しない多くの未知成分を含んでいた。. α)試料および初期設定濃度. これらはスペクトルからいくつかの分子式を推即し,. 芳香族炭化水素=トルエン,エチルベンゼン,筑一. 標準試料のスペクトル,保持時間と比較の上で決定す. プロピルベンゼン,o, m, P一キシレン及びベンズ. ることにした。ただ入手できた標準試料は一部であっ. アルデヒド. たため,他は前の方法で分った朋裂様式等を基礎に類. 各1000ppm. 推して分子式を決めた。なお,本実験の範囲では定量. 一酸化窒素:. に関しては簡略な方法で生戒量を推冠することに止め. 定量用標準ガス(ガスクロ工業鞘町95%以上). た。すなわち各物質ごとに,反応容器から濃縮管への. 1000ppm. 捕剛率とT王C検出感度を求めるべきであるが,生成. 酸素:. 物質の同定とその大約の生成比を求めることに重点を. 高純度酸素ガス 1気圧. 置き,他は次報以下で扱うことにした。大体の濃度の. (2)反応容器. 巨安については,凝集率はいずれも芳香族誘導で構造. ∬ パイレックス製真空びん. が類似しているので同等とし,金て0.5と晃積り,. (3)光源. TICに対する感度は。一目トロァニソールで求めた値. ブラックライト(N£C製 FL20BL)20Wx8. を用いて算出した。. 本. (4)照射装置. 立方体型容器(0.45mxO。451n×0.5m)の内に,. 3.実験結果 各試料からの生成物を示すTICクロマトグラム事. ブラックライトを4本づっ,両面に配置し,反応容器 をその中心につるした。照射室内の渦度は,30土2。C. ④. δ. である。. <. ①. (5>照射時間. ⑥ δ 箋. さ. ⑨. ヨ. く. δ. ⑦. 1∼5時間照射する。ただしトルエンの唖蝉だけ8. ヨ. <. 時間の暗反応を行なった。. 2−2分析力法. 忌. 照射後の容器内生成物質を,容器を加熱,真空ポン. ②. プで吸引し,液体酸素で冷却したガラス製U呼野に濃. /⑤. ⑧. 縮した。U字管は一部ガラス繊維をつめ,まわりを電. 熱線で密に巻いたものである。GC−MSはキャリアー ガスHeを三方コックで流路を切り換えてこの濃縮管 へ通し,同時に200。C程に加熱して捕集成分を導入し. た。GC−MSの使用条件は以下の通りである。. ぎ く. 図1トルエン5hr照射.
(3) 3. 表1 トルエン生成物 ピーク. ②. ③. ④. ベンズ. ひニトロ. o一ニトロ. m一ニトロ. @アルデヒド. @フェノール. @トルエン. @トルエン. CHO. OH ?NO2. ①. ヤ 号. ⑥. ⑦. P一二トロ. ひニトロー。一. 2一ニトローP一. @トルエン. Nレゾール. Nレゾール. ⑤. CH3. CH3 奄mO・. CH3. 冝B。、. OH. NO Q…. 走ッ02. キNO2. 9. Q. 0.2. 一. 3hr.. 6. 0.5. }. 5hr.. 6. 1. 一. . 1hr.. 暗反応 @8hr.. ①. 77. CHO. 6. 2. 一. 1. ㎜. 一. 5. 1. 1. 2. 1. 105 106 100. 51. tェノール. OH. キNO2 z02. 50. OH. mO2. PCH’. @ NO2. 5. 5. 5. 8. 8. 1. 7. 一. 一. 一. 一. 2. 一. 3. . ⑥ OH c恥. 芽. 77. 153. 150. 100. 50. 150. 100. 139. ②. OH 向NO2. 100. 65. ⑦ OH. 153. ㊥Nα CH3. 77 52. 107. 39. 0. 30. 150. 100. 50. 0. 100. 50. 123136 150. 1∼7に,同定結果と濃度(ppm単位)を表1∼7. 91. ④置,α. に,代表的成分のMSスペクトルをピーク番号で示. 137. す。ピーク番号はTICク・マトグラム上に①∼⑰ま. 65. で通して示す。. 39 o. 4,6一ジニトロ [。一クレゾーノ. 2. 0. 100. ⑨. 107. 0. 100. 2,4一ジニトロ. bH3. 光照射. 1000. ⑧. 1) トルエン(表1,図1,①②④⑥⑦⑧⑨)生戒 50. 150. 100. 物のうち側鎖のメチル基の酸化を示す ①ベンズア. ⑧ Oli. ◎NO2. 184. 100 NO2. 50. 10G. 150. 20Q.
(4) 4. ⑨ OH. Nα◎c臨 100. 198. 翼02. 5i. 105. 121. 168. 0. 100. 50. 150. 200. ルデヒド,ベンゼン環のユトロ化による③④⑤ o,. ただけで,ベンズァルデヒド,ニトワフェノール類は. m,p一ニトロトルエンは容易に購定できた。ニトロト. 検出されなかった。. ルエンはm,P一異性体が分子イオンM(m/e王37)M−. 2)エチルベンゼン(表2,図2⑩⑪⑬⑭⑮⑯⑱). 46(m/e9!)のピークが強いのに対し, o一異性体は・. ⑩はエチル基のα位が酸化されたアセトフェノンで. これらは弱く,OHの離脱したM−17(m/e120),シ. ある。M−15(m/e 105)が強い。メチル基の離脱し. クロペンタジエニルイオン(m/e65)が顕著である。. たM級5はエチルベンゼン誘導体全般に特徴的に現わ. 他はいくつかの異性体が考えられ検討を要した。試薬. れる。β位が酸化されて出来るフェニアルセトアルデ. (爽京化成製)を入手し,スペクトル,GC保持時閲. ヒドは検出されなかった。⑪⑫は。,p一フエノールで. を比較したところ,②は。一ニトロフェノール,⑦は. 少量生成されている。⑬はニトμエチルベンゼン,⑯. 2一ニトロー1レクレゾール,⑧は2,をジニトロフェノ. はニトロァセトフェノンでいずれもm一(あるいはP一). ール,⑨は4,6一ジニトロ幻一クレゾールと完全に∼. 異性体である。生成量の多い⑭⑮は,6一ニト・一〇一エ. 致した。いずれも水酸墓とその。位にニトロ基が置. チルフニノール,2一ニトローP一エチルフェノールと考. 換されたニトロフェノール類であり,強い分子内水素. えられる。ニトロクレゾールと同様iのフラグメンテー. 結合を形成し,他の異性体より揮発性,保持時間が短. ションで,M(m/e 167), M−15(m/e 152)が強い. い。そのスペクトルは分子イオンを強く示している。 ⑩. 2,4一ジニトロフェノールは,o一ニトロフェノールが. 豪. さらにニトロ基に対しm一位にニトP化されたもので. く. ⑰. ⑭. ある。⑥は。一ニトロトルエンのすぐ後で分離してい. ⑬.. ⑮. ないが,スペクトルの強度から判断して。一ニトロト. ルエンよりずっと多量に生成されている。この物質は. 閃. 4,ぴジニトロー。一クレゾールの前身である6一ニトロ. ⑪ ⑫ ⑱. ー。汐レゾールと考えられる。スペクトルは2一ニト. ⑯. ローP一クレゾールと比較して分子イオン(m/e153). 1,. が弱く, フェニルカチオン(m/e77)が強い。なお 暗反応では,ニトロトルエン餐異性体が少量生成され. エチルベンゼン 5hr照射. 表2 エチルベンゼン生成物 ピーク. ヤ 号. ⑩. ⑪. ⑫. ⑬. アセト. 。一エチル. P一エチル. m一ニトロエチ. @7エノン. tェノール. tェノール. 泣xンゼン. CH3 PC需0. OH. ?。・H・. OH. ?C2H5. C2}{5. 冝C。,. ⑭. ⑯. 6一ニトロー。一. 2一ニトローP一. Gチルフェ/. Gチルフェノ. 黹. [ル. OH. NO. キNO2. ⑯ m一二トロア. Zトフェノン. CH3. @l. b讐0. 冝C。、. b2H5. 光照射. ⑰. ⑱. 4,6一ジニトロ. 2,ひジニトロ. [0一エチル7. [p一エチルフ. Gノール. Fノール. OH mO. OH. キαH5. ル命NO2 C2H5. @ NO2. 3hr.. 1.9. }. 一. LO. 4.3. 2.9. 一. 0.9. }. 5難r.. 3.6. 0.7. G.7. 2.4. 6.0. 5.0. G.3. 3.3. 0.7.
(5) 5. ⑩ CH3. ⑬ C2H5. と皿o ユ00. 向,α. 105. ㊨. ユ5ユ. 100 77 105. 7779. 120. 0.. u. 150. が,相対的に2一ニトローP一エチルフェノールの方が,. 向。・H・・. 107. この傾向が大きい。⑰⑱は⑭⑮がさらにニトロ化され た4,6一ジニトロー。一エチルフェノール,2,6一ジニト ローP一エチルフェノールであろう。. 122. 91. 77. 0. 100. 50. ⑪ QH 10 「. 136. 0. 150. 100. 50. 134. 3) プロピルベンゼン(表1,図3 ⑳㊧⑳) プロピルベンゼンもエチルベンゼンと同様な生成物. 50. 150. }00. ⑭・ 100. であった。⑳はエチルフェユルケトンでプロピル基の. ??. 152. 167 91. 77. 0. 200. 150. 100. 50. ⑮ OH. 研. 100. 152. C2H5 il;7. 0. 50. ⑯ 100. 100. 200. ユ5D. ぎ呈も. 150. 向,。,. 9ユ. 165 o. 50. 100. 150. ⑱ OH 100. 瞼¢α. 197. 212. C2H5. 0. 50. 100. 150. 200.
(6) 6. α位が酸化されている。⑲⑳は。一ニトロフェノ_ル,. ⑲. δ. δ. ヨ. ヨ. ;く. 2,礁ジニトロフェノールでトルエン,エチルベンゼ ンより生成量は多い。⑳はm一ニトロプロピルベンゼ. く⑳. c旨⑳. ン㊧は6一ニトロー。一プロピルフェノール,㊧は2一ニ. ⑳. トローP一プロピルフェノール,㊧は4,6一ジニトロー。. 1⑳. ⑳. 一プロピルフェノール,⑳は2,6一ジニトローP一プロピ. 1. i. ルフェノールと考えられる。 4)キシレン(ii隻4,5,6,図4,5,6⑳⑳⑳⑳⑳$⑳㊥. 1. ⑭). キシレンの。,m, P各異性体からトルアルデヒ. ㎝ 箋. ド,ジメチルニトロベンゼン,ニトロジメチルフェノ. 図3. 5hr照射. n一プPピルベンゼン. ール,ジメチルキノン等が生成された。⑳⑳⑳は。,. 表3n一プPピルベンゼン生成物 ピーク. ⑳. ⑳. ⑲. n番号. o一ニトロ. エチルフェ. m一ニトロプロ. tェノール. jルケトン. sルベンゼン. C2H5. OH. U。。. ?NO2. U. 光照射. C3H7 冝C。,. ⑳. ⑳. 6一ニトロー0一. 2一ニトローP一. vロピルフェ. vロピルフェ. mール. mール. dHNO㊨c・H・. ⑳. ⑳ 2,4ザニトロ. 4、6一ジニトロ [O一フ’ロピル. tェノール. OH ノNO2C3H7. ⑳ 2,6一ジニトロ F一ひプロピル. tェノール. tェノール. OH. OH ・。. OHNQ珍NO2. mO2. @ 渓02. @ C3H7. ー02. D。3H7. 3hr.. 0.7. 1.1. 1.2. 7.2. 4.8. 0.3. 1.8. 0.3. 5hr,. 2.3. 5.3. 1.3. 5.5. 3.6. 0.7. 2.8. 一. ⑳. ρ・臨 C瓢0 105 77. 100. ㊨. 134 0. 100. 50. 100. ⑳ oH NO・. 200. 150. 152. 揩b・H・. 181. 0 50 100 150 200. IOO. ⑯ oH Nα 揩m(必. C3H7. 197. 91. 226 o. 50. 100. 15⇔. 200.
(7) 7. 野. §. く. 史. ⑳. @. ⑳ ⑳. ⑳. ⑫⑱ 1. ⑳ 冒 く. ぎ. 図6p一キシレン3hr照射. く. 図40一キシレン3hr照射. 従った。生成量が多かったのは, o一キシレンから⑳. 8. 2一ニトロー5,6一,⑳2一ニトロー4,5一,m一キシレンから. 毛. ⑲2一ニトロー4,6一,P一キシレンから喰2一ニトロー3,6一. ⑲. と推定されるニトロジメチルフェノール類であった。. ⑭. そのスペクトルは分子イオンと(m/e167)とトロピ. δ. 1斗. リウムイオン(m/e91)が強く示されているが,量 的には置換基の位置によって微妙に変化する。置換基. ⑯. がベンゼン環の片翫に集中すると,分子イオンは不安 定で,そのピークは弱くなると考えられる。その他ベ ⑳. ⑳ ⑯. ンゼン環の酸化を示す⑳㊧⑪ジメチルキノン類が少量 生成された。. 5) ベンズアルデヒド(表7,図7). ii. ⑮o一ニトPフェノール,⑰2,4一ジニトロフェノ 罫. ール,及び⑳安息香酸が顕著に生成した。生成物は容. く. 器三瀬に茶かっ色に付着し,一部針状結晶となってい. 図5 m一キシレン 3hr照射. た。安息香酸は生成量が多く,テーリングが激しかっ. m,P一トルアルデヒドで芳香族アルデヒド特有のM,. M−1ピークを強く示している。⑪⑫頓⑳⑳のジメチ ルニトロベンゼンの同定は,メチル基の0位がニトロ. 化されたのはOHが離脱しM−17が強いという法則に. た。. 4. 反応機構に関する考察 本実験で明らかにされた生成物質を分類すると,側. 表40一キシレン生成物 ピーク. ヤ 号. ⑰. ⑱. ⑳. o一トルアル. 2,3一ジメチ. 2一ニトローP一. fヒド. 泣Lノン. Nレゾール. OH. CHO ?CH3. キNO2CH3. ⑳. ⑳. ⑫. ⑳. 2一ニトロ. 2,3一ジメチ. 3,をジメチ. 2一ニトロ. [5,6一ジメチ. 泣jトロベ. 泣tェノール. 塔[ン. 泣jトロベ 塔[ン. 泣tェノール. :渉. NO2. NO2 ?、。,CH3.. [師一ジメチ. 0}… bH庫NO2 CH3. 光照射 3hr。. 5.5. 0.6. 5.8. 6.7. 0.7. 2.8. 3.4.
(8) 8. 表5 m一キシレン生成物 ピーク. ⑳. ⑭. ⑳. ⑳. ⑳. ⑱. 田ぜルアル. 2,6一ジメチル. 2,6一ジメチル. 2,4一ジメチル. 3,5一ジメチル. ヤ 号. jトロベンゼン. Lノン. fヒド 『. CHO. 劔 0 0. NO2. 5.3. 1.1. 0.6. キ。恥. jトロベンゼン. NO2 ョCH3. jトロベンゼン. NO2. f㎝. 2一二トロ [4,6一ジメチ. 汲Vエノール. OH チ瞼 CH3. 光照射 3kr.. 0.8. 17. 0.7. 表6P一キシレン生成物 ピーク. ヤ 号. ⑳ 野トルアル. 2,5一ジメチル. fヒド. Lノン. CHO. ¥CH」. O. 2一ニトロ. 2,4一ジニトロ. 4,6一ジニトロ. [3、6一ジメチ. [3,6一ジメチ. [0一クレゾー. 泣tェノール. 泣tェノール. cH. CH. bH黛α{3. ⑳. ⑳. ⑫. ⑳. NO. Q NO2. ⑳ CHO 91. 100. 120119. ン NO2. @ 0. 光照射. @ 向。}{3. 0. 」. T0 100 3hr.. 14. 0.8. 1.8. OH. 91. ll:◎Nα. 100、. 150. L8. 0.6. l 167. i. 。LL」一 5.. 100. @ 餐02 77. 105. 普@ CH3 CH3. 10G. O. 134. 一 200. 150. ゆ0. 151. ⑫ 饗0・. 105. 。、陣〕. 79. 77. C赫3. o. 0. 100. 5G. !50. ⊥. 79. 1.. 160. 50. oH. cH、◎ぬ. 門. 167. cH3 91. 0. 50. 100. 150. 200. 150.
(9) 9. 鎖のα位の酸化によるべンズァルデヒド,アセトフェ. o Clh 揩bH・ 100. ノン等芳香族アルデヒド,ケトン類,ベンゼン環のニ. 136. お 6s. トロ化によるニトロトルエン,ニトロキシレン等,ニ. 108. トロベンゼン類,とくに生成量が多かった水酸基,ニ トロ基に置換されたニトロクレゾール,ジニトロクレ. ゾール等ニトロフェノール類に分けられる。少量生成. o. 50. 100. ⑳. 150. 物としてエチルベンゼンからエチルフェノール,キシ. OH c出 艪mα. roO. α{3. 0. 167. 91. 100. 50. 200. ユ50. ⑫ 0薮. 。喧留1. 100. 91. 167 0. ⑲. 150. 100. 50. olI. CH. 100. D曾1. 212. 177. 195. NO2. 149. i 0. 50. 100. 2GO. 150. 表7ベンズアルデヒド生成物 吋. o. 三⑰. ヨ. …く. ピーク番号. ⑰. ⑯. ⑮. 一 oヨ. 駅. O∋<. ⑮. <. o一ニトロ. ⑯. 安息香酸. tェノール. 2,4一ン.一ロ u ・ ノー.、ン 」T. COOH. OH. キNα. OH. スNαNO2. 光照射 『i. *. 響冥 く. 3hr.. 13. 図7 ベンズアルデヒド 3hr照射 *テーリングが激しい.. 4.
(10) 10. レンからベンゼン環の酸化を示すジメチルキノン類が. ドから生成された0一ニトロフェノールは,側鎖の離. 認められた。. 胞伴う・・ニルラジ・・レ(◎)・・ら購の罷. 以上の生成物を反応機構を通して説明するには,. で説瞬される。. 0,0H等反応性ラジカルの芳香族に対する役割,お. 生成量の多かったのは,m一キシレンからの2一ニト. よび中闘体の構造を明らかにしなければならない。さ. ロ畷,6一ジメチルフェノールであった。これは矢印の. しあたっては,0,0Hラジカルが芳香族に対して付. 位置が2つのメチル基に対し,o一, P一位に絹拙し,. 加反応となるか,水素引き抜きとなるかが問題とな. この位置が水肥引き抜きに対し。一,P一配向性によっ. る。. て活性化されていると考えられる。. BonannoらはO(3P)原子とベンゼンの反応を 詳細に研究し4),0原子のベンゼン環への付加,フェ. CH3. 軌.. ノールの生成を報告している。しかし今回の実験で は,フェノール類はエチルベンゼンから少量生成され. 量. たのが認められただけで,ほとんどの生成物は水素を. ニトロフェノール類はさらにニトロ化されやすく,. 引き抜かれている。ここでは,Hechtらによって最近. 照射5時間では,4,6一ジニトロー。一クレゾール等,ジ. まとめられた反応機構5}を参考に,水素引き抜きを開. ニトロ化念物がかなり生成されている。. 始とするラジカル反応機構を推定してみた。トルエン. 以上芳香族炭化水素の光化学生成物について,その. を例に,ベンズアルデヒド,2一ニトP−P一クレゾール. 反応機構を考察したが,芳香族系の光化学上の駐質は. について示す。. 光化学スモッグ発生以来追求してきたことであるか ら,上記に加えて今まで,明らかにして来た反応機構. (i)ベンズアルデヒド. ◎・隅. 一H. @・距. ◎一。胆α. ・◎一・瞭. @・晒・・N・. σ・比・…α. ◎・磁…α. ◎・…Hα. を整理して示すと,つぎの四通りとされる6’。 トルエ ンを例に列記しておく。. ①ベンゼン北開裂反応:アルキルベンゼン自体は 300μm以上の光を吸収しない。したがって一次光分解. でなく,NO2光分解によって生ずる0原子,または 03とベンゼン環の反応に伴う開裂であると考えられ る。生成物質として低分子のアルデヒド,ケトンが認 められる。. 〔ii>2一ニトローP一クレゾール. ・掘《》 」・臨《i>・ ・翫. si>・+軌 一画匝ンα・. ・翫. 翼ソ・…一・比《〉・・徽. CH3. 向一CrH・ 1一鴛職IC臨 ②側鎖の開裂反応=生成物質として硝酸メチル,2一. ・蝋至〉一・…伍一・臨《i>嚥. ・ @・ 塾 《翻 ニトロクレゾールの生成については,他にニトP三. 一→フェノール化,あるいはフェノール化→斗トロ 化 と二段階をへて生戒する過程も考えられる。しか しクレゾールは検出限界以下,ニトロトルエンもニト. ニトロフェノールをあげることができる。これらは, メチルラジカル,フェニルラジカルを経由し,硝酸エ ステル化する。2一ニトロフェノールは中閾体礪酸フェ ニルが転移し生成されたと推定できる。2,4一ジニト ロフェノールはさらにニトロ化されるとされる。. δぐち=諜畿畿 鐸02. ロクレゾールよりずっと少量しか生成されず,二段階. ③側鎖の酸化反応:トルエンからは,ベンズァルデ. の過程は認めがたい。上に示した転移を含む過程は,. ヒドを生ずる。酸化反臨では,0原子による酸化,O. 硝酸フェニルが不安定であるとすれば,十分可能であ. Hラジカルによる水素引き抜きの過程が考えられる。. ろう。. ベンズアルデヒドは安息香酸へ進み,また㍗ニトロ. またトルエン,プPピルベンゼン,ベンズアルデヒ. フェノールを生成する。.
(11) 11. H. 本実験では高濃度領域小容蚤容器条件を対象とし. 6一〔参. たので,さらに低濃度での量的評価を行うとともに,. C}{3 C=0. 光化学スモッグ被害時の大気中存在量との対比によっ. て,スモッグ現象への寄与を明らかにする必要があ ①ニトロ化,ニトPフェノール化:ベンゼン環のニ. る。ただこの実験濃度に関しては,都市大気中の低濃. トロ化生成物としてのニトロトルエンは生成量は少な. 度をもってすべきであるという単純な意見は賛同し難. い。ニトロフェノール類の方が生成量が多く,反応容. い。それは作用が認められ程度の光化学反応は不可能. 器壁面上に茶褐色に付着して認められる。. であり,実際濃い排気ガスが次第に薄って行く途中の 段階で反応の引金が引かれることが現実に近いと考え. CH:{ CH3・. 向一軋・一. られるからである。なお,今までの実験の範囲では,. 生成物質の比率に濃度条件の差は出てないことを付記 する。. 確認された芳香族光化学生成物は種々の生理作用を CH3 CH3 CH3. 有するものが多い。とくにニトロフェノール類は毒性 が強く7’, 口渇,発汗,体温上昇,脈博頻迫町の症状 があり,さらにジニトロクレゾールの最:高作業場濃度. が0.2mg/m3と低いのが特徴である。これらは重症. 5.問 題 点. 被害との関連で注目すべきであり,光化学実験結果と 大気中濃度の把握を平行して実験中である。. 芳香族炭化水素の光化学反応において生成する多数. 参考 文 献. の誘導体を同定することができた。本報では今までの 分について示したが,これによって芳香族光分解の幾. つかの方向がわかる。それらは,ベンゼン環開裂反 応,側鎖の開裂反応,側鎖の酸化反応およびニトロ 化,ニトpフェノール化反応である。しかし,本件の. 1)加藤竜夫,花井義道,堀本能之,加地浩成1横浜 国大環境科学研究センター紀要1,37(1974) 2)」.MHeuss, W. A.αasson=Environ. Scl,. TechnoL 12,1109(1968). 主要課題の一つである物質牧支については,依然とし. 3)神奈粗県大気汚染報告 第15報(1973). て未解決となった。すなわち,低沸点分解成分に続い. 4)R,A. Bonanno, P. Kim:」, Chem. Phys,57,. て,高沸点範囲の誘導体においても,生成物総量は原 芳香族減少量の10%を超える結果はえられなかった。. このことは前記の分析条件ではまだ全部の異性体を確 めてないこと,また光化学反応生成物の多くはさらに 重合等に進み,今まで測定された分はその途中の中間 生成物,あるいは技分かれ生成物を見ているに過ぎな いことも考えられる。いずれにしても・今後の課題とし て主反臨を確定する作業が残された。. 4(1972) 5)T.A。 Hecht, J. H. Seinteld:Environ. Sci.. Techno1,8,327(1974). 6)加藤竜夫,花弁義道:大気汚染全国協議会第15回 総会講演,昭和49年11月(千葉). 7)堀口博:公害と毒・危険物有機編,P666, 三共出版.
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