第60回 月例発表会(2003年6月) 知的システムデザイン研究室 自己組織化マップ(SOM) 金美和
1 今月の研究内容
• SOM の学習 • NCGA の比較2 自己組織化マップ(SOM)
T.Kohonen によって提案されたニューラルネット ワークの一種である自己組織化マップ(Self Organiz-ing Maps:SOM)について調査した.SOM は多次元の データを二次元平面に反映するため,データ同士の関係 が人間にとって直感的に理解しやすくなる.Fig. 1 に, 入力データが n 次元の場合の SOM の概念図を示す. ࡑ࠶ࡊጀ ജጀ : : : :P O ȁOP Fig. 1 SOM の概念図 2.1 アルゴリズム Step1:ネットワークの初期化 入力層とマップ層の間の重みωの初期値をランダム に設定する. Step2:入力ベクトルの入力 入力層に入力ベクトル x = (x1, x2, x3, · · · , xn) を入力する. Step3:距離の計算 マップ層では,各ノードの重みベクトルと入力ベク トルとの距離を計算する.基本的に距離としてユー クリッド距離が用いられる.マップ層m番目のノー ドと入力ベクトルとの距離を式 (1) に示す. dm = n i=1 (xi− ωmi)2 (1) Step4:最小ノードの選択 dmが最小となるノードを選択し,このノードを勝 ちノードとする. Step5:重みの学習 勝ちノードとその近くのノードが,式 (2) に基づい て重みが更新される. ∆ωmi = ηh(m, m∗)(xi− ωmi) (2) ここでh(m, m∗) は近傍関数と呼ばれ,式 (3) で表 される. h(m, m∗) = exp(−|m − m ∗|2 σ2 ) (3) σ は学習と共に小さくなる.そのため,h(m, m∗) の範囲は Fig. 2 に示すように,学習の初期は広く, 進行と共に狭くなっていく.η は正の定数である. Fig. 2 勝ちノードの近傍ノード Step6:ステップ 2 へ戻る ステップ 2∼ステップ 5 の動作を繰り返して,重み を学習していく. 自己組織マップでは,式 (2) によって勝ちノードとそ の近傍ノードは全て入力ベクトルに近づく.学習の初期 には近傍関数h(m, m∗) によって多くのノードが近傍と 見なされるため大まかなマップが形成される.そして学 習の進行と共に,近傍と見なされるノードの数は少なく なる (Fig. 2).そのため局所的な微調整が進む.こうし て特長の近いノードはよりそばに,特徴の異なるノード はより遠くに配置される.3 NCGA 比較の課題
現在までの研究結果から,設計変数の数が多い場合 に,自作 NCGA はオリジナル NCGA よりも探索性能 が低いことが確認された.その原因としては,染色体が 長くなった場合の交叉もしくは突然変異のメカニズムが 異なっているためであると考えられる.よって具体的な 相違点を見つけ出し,引き続き性能調査を行う必要が ある.参考文献
T.Kohonen,「Self-Organizing Map」, Springer (1997)