荻 原 能 男 (受理月日昭和40年8月31日)
On Water-Hammer with Floating Water Intakes.
YoshioOgihara Synopsis, In this paper, next points are shown both theoretically and experimentally when the water−hammer actions occur on the pipe line having the floating water intake tower. (1) How deform the water−hammer actions by the float motions? (2) How moves the float of the intake tower by the water−hammer actions? Consequently water−hammer pressures decrease rapidly by the motion of the float, and the motion of the float depends on the pressure, not on the flow velocity at the intake.まえがき
農家では水田の一部を貯水池にして水を暖めて田ん ぼへ引水する工夫が以前よりあった。ところが最近の ように農業用水も考えに入れた大ダムや,大きな貯水 池が出来ると,この貯水池の表面温水をどのようにし て引水するか工夫されなければならない1)。温水取水 塔はその表面の暖い水を引水するために考えられたも のであるが,その構造が浮子によって取水口が水面近 くに常にあるようになっていて,急激な外力たとえば 水撃圧などによって危険な運動をするのではなかろう かと云う疑問と,その浮子の運動によって導水管内に 異常な水撃作用が生じて,管路と取水口を破壊してし まいはしないかと思われる。このような点について今 日その一部が完成したので報告することにした。第1章水撃圧の基礎方程式
まず温水取水口の浮子の運動によって,導水管路 の水撃作用はどのように変化するか計算することにす る。 §1.基礎方程式 摩擦を近似的に考えて,高次の微少項を無視した水 撃圧の基礎方程式は次のようになる。2)・3)・4) V:導水管内の平均流速 H:導水管内の圧力水頭 X :貯水池から流下方向に向って管軸にそって とった距離軸 t :時間 9 :重力の加速度 a :水撃圧の波速 C :抵抗を表わす係数 なる文字を用いると。一様単一管路においては, 運動方程式は ⊥旦乙=_」旦イγ 9 ∂t ∂x 連続の方程式は a2∂γ ∂H 9 ∂x ∂t となる。 §2.境界条件の1 ………… i1) ………… i2) 温水取水塔の浮子の部分,すなわち貯水池から管路 への流入口における境界条件は次のように考える。今 図一一1のD点の圧力水頭をHDとすると, 図一一1 浮 子 HDby+z一叢一ρ1左l v ・…・……・(3) ここに図一1に用いる記号文字の他にfiは流入損 失係数である。一般に水撃現象では速度水頭V2/2g,と定tw 1は定常量として無視してHD =Oとして取扱 っているが,浮子の存在を表すためには,
HDナ∫・陽1γ
の右辺二項は無視することが出来ない。一方平均流速 γは管内を水が流下する場合が正,逆流する場合が負 と考えているのであるが,図一1のように鉛直方向の 流速の場所的変化を運動量の変化として全部浮子が吸 収して浮子に働く外力と考えられる場合には,申立位 置からのツの変位量はρAlVlV(ρは流体の密度, ・4は管路の断面積)に静的には比例するものと考えら れるので,近似的に式(3)で与えられる境界条件は 次のように考えられる。(δは補正係数) HD−{2δ9ρA−fi}」芸Lγ一一1妾1γ …………(4)
この関係は,急閉塞の水撃圧のような場合には,初 期管内平均流速Voなどの定数を用いて次のように線 型化することが出来る。H 一橿γ …一…(5)
図一2 境界条件の線型化
この線型化は,図一2L示すように水撃作用に対して 浮子の存在を強調するような働きをもっている。 §3.境界条件の2 管路未端の弁の位置で,弁をT時間かMって急開塞 したとして,図一3に示す直線的な流速変化を仮定す る。5)図一3 弁の境界条件
§4・初期条件 初期条件を次のようにする。盟蕊}
Vo, H。はいずれも定数である。 §5.基礎方程式の解 ・・・・・・・・・… @(6) 基礎方程式(1),(2)を境界条件式(5)および 図一3と初期条件式(6)のもとに解く。 まず式(1),(2)を時間tについてラプラス変換 をとり,そのパラメーターをsとすると6)。竃;曇つ一(7)
ここに,V, Hは各々V, Hを時間tについてラプ ラス変換した像関数である。又式(5)のラプラス変 換式は fi(SeO)一島一一昔玩…)…・……・・(8) 図一3のラプラス変換式は V(s, L)一÷一芸,(・一・一司…・…・…・(9)となる。又HeとVeの間には
昨一プ髪 …………(・・)
なる関係があるものとして摩擦抵抗を無視し, c=O として,式(7),(8),(9)を整理すると次のよう な関係式が得られる。 L−x ぷ v(・・x)・¥・−v°(1云…一τ8){eaL十x
s 十m2e a3L十x
5 3L一工 5 _M2 e a _M4 e a5L十x
s5L−x
s 十m4 e α 十m6 e a 一・………・・ p……(・・) 祢,x)一旦+ユ%(1−e”’ Tss∫2)
o・」宍・
ここに s 9 」≧竺5 −M2 e a3L十x
s3L−x
s _m2 e a 十m4e a 5L十x 5 −m6¢ a5L−x
5 十M4 e a 一……・’ 秩c p……(・2)m・−lf.£1 …………(・3) k..Lt・ .__._.(14) 2a f=fi−2δgρA ◆・・・・・・・・… (15) 一般にfVoに比較して波速aは大きい値であるた めkは1/100以下の小さい値になる。したがってM2 の値は1に非常に近い値であって f>0 の時 M2<1 f<0 の時 M2>1 となる。式(11),(12)よりわかるようにm2>1の 時には水撃圧は不安定になるので注意しなければなら ない。式(11),(12)の特別な場合として,浮子の直 下の流速V(t,0),および弁の位置の水撃圧H(t,L) を弁の閉塞時間T→0の場合について求めると。 L 7(s,・)一乎{・一(・+め・−7s
_ii主5 _旦s
+M2(1+M2)ea 一ηz4(1+M2)ea +M6(、+M2)躍・一….……..}….⑯ 2L 五Q・L)一苧+砦{・−2m・e−’k−S 4L 6L +2m4e”2ieS .2m・・一’iFS+…・……・・} ・・・・・・・・・… (17) 一yV( t’°) 号y・12Ya
L___1 Wt2 aρ.5 Hoロo 図一一4 V(t,o), H(t, L) Timeぽ
尤 となる。これより水撃作用は等比M2の等比数列的な 減衰をすること,その減衰の原因は温水取水口の浮子 にあることがわかる。(この場合,摩擦その他の抵抗 は全部無視してある。)そしてV(t,0),H(t, L)の 大略の波形は図一一4に示すとおりになる。 26.水撃圧の減衰率 浮子のある場合の水撃作用は,管路抵抗を無視して 図一4に示される減衰をすることが判明した。そこで 管路抵抗による摩擦減衰と比較する。管路抵抗による 減衰率は式(1)のcによって表わされ,その波形は 次式で示される7)。 H(t,x)==4Le,V−・。一ず§ (一・)n g n−°γ(2n+1)2π2−c2L2/a2 ×・i・{2芸1・f}・i・{馳2。+・)・π・一。・L・/a…} ・……・…・(18) すなわち減衰はexp(−ct/2)なる指数関数的にな っている。 図一5 減 衰 一方式(17)で示される水撃圧は近似的に次のよう にして指数関数的に表わすことが出来る。図一5にお いて水撃圧の正圧波の中心を通る包絡線をf(りとす’ ると,波の減衰比rは, r−f(t+些 a)/f(t)≒・+辮)竺 となる。したがってこれを積分してその定数をfoと. すると, f(t)一パ是(1−「)t ..…._(、9> となる。式(18)の減衰率cに相当するc’を式(19) より求めると ・’=差(1−r) 一方図一5より,r=1−2m2+2m4なる結果が得られ るので, 〆一」㌢(・−m・) ・・……・…(2・〉 一般にはfVe/2aは1に比較して小さいのでct≒穿・ …………(2・〉
として良い。あとで説明するように,浮子のために生. ずる減衰率〆は管路抵抗による減ft率 Cに比較して 小さく,無視出来る場合が多い。c’の値はfの値の正 負によって,その符号が変化するので,c「の値が負の 場合には水撃圧は発散して危険になるように考えられ るが ‘十c’<0 となった場合に水撃圧は不安定現象になるのであっ て,実験によるとこのような現象は起らない。第2章 浮子の運動
前章において温水取水口の浮子によって水撃圧がど166
のようになるか調べた結果,圧力波の波形,波速など には関係がなく,圧力の減衰についてほとんど無視出 来る程度の関係しかないことがわかった。そこでここ では普通の急閉塞水撃圧によって浮子がどんな運動を するかを調べる。 §1.浮子の運動の基礎方程式 図一一1,図一6を参考にして使用する記号文字を次 のようにする。 Yl t
M
9
初D
v
H
C2 : B(y、): A : 図一一6 浮子の吃水深さ 時間 浮子およびその附属品で浮子と共に運 動するものの全質量 重力の加速度 水の単位重量 浮子の直下の呑口管の内径 呑口管内のY均流速 浮子の直下における水撃圧を水頭で表 わしたもの,=H(t,0) 抵抗力の係数 浮力 浮子の水平断面積 Ptiは鉛直下向きが正であることを考えに入れて運 動の方程式を導くと,M畿+C・砦+B(ツ・)+乎D・H
_竺D・1Vlv_Mg=0
2 29 ・…・……・ i22) ・“……… i23) とおき,Yoは浮子が静止している時の中立位置とし, 浮子の形状は柱状とすれば となるので B(y1)=xvAor i =wAツo十w・4ツ =ルtg+ωAツ θ・=竺L M ・・・・・・・・・…@(24)167
なる文字を用いて運動方程式(22)は次のように整理 することが出来る。 農+γ・裂+θ・y一η1 Vl V−・rlgH・…・・(25) §2.基礁方程式の解と強糊振勲. 式(25)の一般解は次式であたえられる。 、,一ツ(・)e−’;Fr‘ 。・・ ・・t+{か(・) +ツ 求i・)}.一去γ’一一誓∫1.一去・Q㌔』政泌
+e∫:e一丁・(t−2) sinα(t−z)砕)晒)d・’ ・・・・・・・・・… (26> ここに 4 である。右辺の第一項,第二項は浮子の自由振動を・ 第三項は水撃圧による強制i振動を,第四項は水撃作用 の流速変化による強制振動を表わしている。自由振動 の周期丁は, 7,=_旦== 2π ......・・・… (27>α〆普一舞
’ であたえられる。 さて式(26)においてPt(0)=0, y「(0)=Oとおく と強制振動の項のみ残って,そのラプラス変換式は次 のとおりである。 Y(s)一一f+欝+、,2+議捻
……・…“(28> ここに,ぶは変i数tの変換パラメーPt ・一,ツ, H, 1γlVはそれぞれ, Pt, H, lVlVの像関数であ る。 水撃作用の減衰を考えに入れなくて, H,lVIV の関数形を考えると図一7のとおりであって・そのラ プラス変換式は次のようになる。 L 3L lVlγ(・)」子{・−2・一:Zi−s +2・一::2i’s ヅ(・)一(筈)t。=o ・・一θ・−1γ・一睾一姦 5L ぷ 一2e a 7L +2・一 ∞d・…・…・}・…・・…(29)㎡
MV
T’珊e 協 3旅 輪 £ 0 鼇u go H 了 T @l | 3㎏ τ㎞e 0 │Ho 1協 1 @1 @1ロ
5% 、 尤 2丁 図一7 1VlV, H (x=O) L 3L 脳一孕{eTs−e−・Ts}{・一万㌧・−i「s+二苧一二子+……寸………(3・)
ここに,2Tは水撃圧が浮子に作用している時間であ って,理論的には0であることが式(12)から判明す る。したがってここでは非常に小さい値として式(30) を次のように変形する。 L 3L 爾一2H。T{・−iS −e−;i“s 5L +・一π5−・……・…・}…・…・…・(3・) 式(29),式(31)を式(28)へ代入して逆変換すると,叫毒一嘉ご一}
−2ηV・2O。(一・)・5(’(Z”12“1)L)〔γ・姦・ 2。−ir(t−2=1L) αVγ2十4α2 ×・i・{・(・−2”ご1L)+β}〕 −2η9ソ三。{(一・)・S(・−2力言1勾×二丁γ(t−≡L)血㊤禦の}
…………(32) なる強制振動の解が求まる。ここに β=tan−1(2α/γ) … …… …(33) ぷ(t.一一 e)=0……t〈ξの時168
=1……t≧ξの時 である。第3章 実 験
以上説明した理論を確かめて,さらに改善する意味 で実験を行った。 §1.実験設備 実験設備は大略図一一8に示すとおりであって次のよ うなものである。 “占. η 蒙一 一 一 @ 1 A 尽 ミ 柄 φ80cπ 一 一の 三” L=%.45縄 図一8 管路略図誓誘 芸:笥
論三;:::鵠…<34>
材料日本鋼管白パイプ
浮子は図一9に示すとおり,六角柱であって ¥{tt m Pt 図一9 浮 子塁平断錫1蕊/
・・・・・・・・・… (35>高 さ 、37mm/
浮子とベルマウスの間融40mmは変えることが 出来る。35 O栖、 舎 35 200 柘 表一一1 浮子の運動の減衰率計算表 No. 単位onm 図一一一・10 ベノレマウス ベノレマウスの形状は図一10に示した。 水撃圧の測定は急閉塞用の弁の上流0.74mのとこ ろで圧力ヘッドを管路に設置して,動歪測定器とヴイ ジグラフとにより電気的に測定した。又浮子の運動は 図一11に示すように,カーボンブラシを用いて2・5mm Y1 Y2 Y2/Y1 1 2 3 4 5 6 4.82cm 3.90 3.90 4.10 3.48 3.30 1.90cm 2.10 1.90 1.90 1.55 1.10 0.394 0.539 0.487 0.464 、O.. 445 ト 0.333 Σ 2.662 mean O.444 図一11 w・1㎡ 間融の端子の上を浮子に直接接続したブラシが滑動し て,各端子への接続抵抗を変化させることによって, ヴィジグラフに浮子の位置を明示させた。浮子の運動 は直線的にヴィジグラフの記録紙に表われるように設 計した。使用した測定器は 圧力ヘッド 共和電業 PHA−3A 新興通信 PR/30 動歪測定器 新興通信 DS6/RJ オッシログラフ 三栄測器 §2.浮子の固有振動数と減衰 管路の流量2を0にして, 30kg/cm2 30kg/cm2 ヴィジグラフ FR−102型 浮子を手で上下に動か して自由振動をさせて,周期,固有振動数を測定した 結果次の結果が得られた。
塁動魏 漂蕊}……〈36)
誓銑 t
o 浩 図一12 振動の減衰率は図一12に示すとおり,第一波と第二 波の波高の比より計算した。(表一1参照) 一方浮子の自由振動は式(26)の第一項,第二項で あたえられ,その包絡線は 一ご・t y=:yoe となる・@.or2−f・T・
.. 一==e Yl したがって表一1の値を用いて,減衰率γは log(Y2/Ori)_ 4 1090.444 4 γ=一了 1。9。 一一〇.8850.4343 =:3.67sec−i ・・・・・… …・・(37) となる。 §3.水撃圧の減衰率 温水取水塔の浮子のために管路内に生ずる水撃圧の 変化は波形,波速に関係なく減衰率にその影響が表わ れて来ることを第一章で説明した。ここではその減衰 率について調べる。図一13のように正圧の波高と時間 (H,,H2,………’bt2,………)を測定して・その値 を半対数方眼紙へとって減衰率を求めた。 図一13水撃圧の波形 H(t,L) その一例を図一一・14に示してある。図において縦軸の PはwHに相当し,圧力の波頂の申心を結ぶ曲線は, .一..!ct H==Ho e 2 と考えて,両辺の対数をとって整理すると, c=4・61{1。gH,。−1。gH} …………(38) t ここで{log He 一一lo9 H}=1に相当するtを図上で 測定してcを計算してある。図一14に示すように減衰169
e.5
o
KSIcm2
Φ αヨ68
◎ o. 768 ◎ o. s49 平胡c= o. s6zo
!2,sses
町写
Pt、1 2 3 4 5
図一一14 8,4 seNN
°。㊧
ソs
、θ旬
6 7 8 9
水撃圧の減衰率C
⇔%
②
6.05
宰 ’et 、o
A
ee ’o 〃 !2 ’3 14 古計算図
表一2 水撃圧の減衰率‘sec−1 浮子重量 3.58kg (その1) 表一一3 水撃圧の減衰率c sec−1 (その2) No. 1 2 3 4 5 6 平均値7
8
平均値 浮 子 と べノレマウス の 間 融 4.Ocm 〃 〃 〃 〃 〃 〃 浮なし 〃 〃 ① 0.368 0.355 0.403 0.369 0.394 0.416 0.384 0.412 0.404 0.408 ② 0.768 0.710LO48
1.025 0.744 0.824 0.853 0.775 0.744 0.760 ③ 0.549 0.524 0.632 0.583 0.563 0.607 0.576 0.559 0.562 0.561 平均c劃⇒平均蛙率①+誓+③i平均値
0.562 0.530 0.696 0.659 0.567 0.616 0.605 kg 12.65 kg 3.58 、当乞34・・S94 ・・43S ・・4S3 ・・S7Sl ・・SS7 17・・Sl …2・・486−・・365−・…6−・・36・1 ・・527 4・・1・・34S ・・912 ・・46・・…4 1・・4i ・・633 9・・1・…−S ・・SIS ・・419 ・・4111 ・・547 14・・1・・937 ・・4SS ・・513 ・・36S ・…Sl ・…3 0.582 0.570 0.576 率は初期と未期とで相当の差がある。しかも初期減衰 率の方が小さい値を示しているのはManning型の抵浮子なし1Ω94軌567凱387Ω49ロ・51 ・…4
抗則とは反対の性質をもっていることになる。 このようにして求めた減衰率は表一一2のように図一 14の初期減衰率①,末期減衰率②,平均減衰率③の平 均を求めること。表一3のように更らにその平均値の平均を求めることに申心をおいて整理した。その結果 測定値のばらっきが相当大きいことが理解される。 表一3の浮子重量が3.58kgの場合について浮子とべ ノレマウスの間融と減衰率Cについてグラフにすると, 図一一一15のとおりであって,浮子による減衰率〆=fVe /L……式(21)……が表われていることが理解される。
c
Zil\牛=
O.S O−O
o.4 −t sec 0 5 /0 (SC”V 浮δ・と×ルマウスの向隔図一15 減衰率の変化
24・浮子の運動にっいて 浮子の運動の理論解については,第2章において説 明した。ここでは実験値と理論値とを比較して理論式 を検証することになる。実験は浮子の種類をかえ,各 々の浮子について浮子とベルマウスとの間融を三段階 に変化させて,又その各々について流量を十回前後変 化させ急閉塞の実験を行って浮子の運動を電気的に水 撃圧の波形と同時測定をしたものである。 浮子の運動の初期条件は実験の時には式(26)に示 すy(0)=0,ツ’(0)=0として,式(32)の強制振動 のみ測定することになる。 式(32)と実験値との比較の一例をここに示すこと にする。実験に表われた数値は, 流 量平均流速
波 速 初期理論圧力 浮子の減衰率 9 =7.651/sec Vo=152.Ocm/sec a=1,240m/sec(実測) Ho=aVo/9=192 m γ =3.67Sec−1 流入管断面積 AP=38.5 cm2 (ベノレマウス管の内径 7.Ocm) 浮子の質量 M=3,580 gr 浮子の周期 To=0.885 sec であって,これ等の数値を式(32)へ代入してその振 動波形と実測波形とを比較することにする。 式(32)の第一項は流速変化による浮子の運動を表 わす項であって実験値を入れて係数を定めると,初期 定常項を除いて次のようになる。 eo Or ==Σ(一一1)n+iS{t−O.0616(2n+1)}〔4.62 n.aO _4.77。−1・84{t−O・0616(2n+1)} ×sin{7.11(t−O.0616(2n十1))十1.32}〕・・・… (39) 図一一一16にこの式(39)の波形を実測波形と重ねて示 してある。その波形は非常に異って一致しない。 次に式(32)の右辺第二項は圧力変化による浮子の 運動を表わす項であって,圧力の作用時間2Tを測定 することが出来ないので初期振巾y・より逆算すると, 2ηgHo T Yo= α なる関係より2T一η…鑑ツ・ ……’(4°)
実測値を入れると 2T−28駕。。・ec(y・’…) 実測の結果ツo=4.75cmであるので 1 2T≒ sec 6,000 となる。そして式(32)の右辺第二項は co pt=−4.75Σ(−1)nS{t−−O.0616(2n十1)} ntO ×。−1・84{t−O・0616(2n+1)} ×sin〔7.11{t−O.0616(2n十1)}〕 ・・・・・・・・・… (41) と表わされる。この式(41)による波形は実測値と非 常に良く一致している。(図一一16参照) 猟200H
索験圧力波H
L,t) t 0讐7
’∼ 、@’ 、 C’ { 波2
’{ 、 ^ \〉_二⊇L 、 3 − 、 、、 sec. o ,’ 、、 ! 、 t {、 , 一 2 !、 _’3
ノ5ec、■●’5工
〈4h t 0 t 2 図一一16 浮子の振動波例 (Q二7.651/sec, V=1.52m/sec)3
secこのことより,浮子の運動は流速変化によるのでは なく,圧力変化によっているものと判定されよう。別 に圧力変化をともなわない静的な流速変化を与えて, 浮子の運動を調べた結果,浮子はほとんど移動しない ことが確かめられている。このことは更に裏付けする ことが出来る。式(32)の第一項はVo 2に比例しHo =a Ve/gなる関係よりまたHe 2に比例することを, また第二項はHeに比例することを示している。そこ で実験の結果はどうであろうか,図一17に示されるご とく,浮子の初期振巾ッoはほぼH。に比例している ことが判断される。このことからも浮子の運動は式 (32)の第二項,すなわち圧力変化による浮子の運動を 示す項に関係が強いと考えられる。 杭