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役割語の知識の発達について : 小学生を対象としたアンケート調査の結果報告

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Academic year: 2021

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(1)Title. 役割語の知識の発達について : 小学生を対象としたアンケート調査の結 果報告. Author(s). 馬場, 俊臣; 小松, 美愛. Citation. 北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編, 67(2): 1-16. Issue Date. 2017-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/8171. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(人文科学・社会科学編)第67巻 第₂号 Journal of Hokkaido University of Education(Humanities and Social Sciences)Vol. 67, No.2. 平 成 29 年 ₂ 月 February, 2017. 役割語の知識の発達について ―― 小学生を対象としたアンケート調査の結果報告 ――. 馬場 俊臣・小松 美愛 北海道教育大学札幌校日本語学研究室. Development of knowledge on Role Language in children : the results of a questionnaire survey for primary school children. BABA Toshiomi and KOMATSU Michika Department of Japanese Linguistics, Sapporo Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 本研究では,小学校2年生,4年生,6年生及び大学生を対象とした役割語知識調査(役割 語からイメージする性別,年齢,人物像に関するアンケート調査)を行い,役割語の知識に関 して小学校段階で学年による違い(発達差)が見られることを明らかにした。おおよそ,2年 生で「拙者…でござる,俺…だぜ,僕…だよ,まろ…でおじゃる,おら…だ」,4年生で「わ たくし…ですわ,わし…じゃよ,わたくし…ざます」,6年生で「あたし…だ,自分…であり ます」の役割語発話例が大学生の回答とほぼ同じ傾向を示しており,遅くともそれぞれの学年 で大学生とほぼ類似の知識が獲得されていると推測した。また,「わたし…です,わらわ…な のじゃ」の役割語発話例については,2年生~6年生の回答は大学生の回答と異なった傾向を 示しており,6年生でも大学生とほぼ類似の知識は獲得されていないと推測した。本研究で指 摘した小学校段階での役割語の知識の実態や発達差に関しては先行研究では明らかになってお らず,本研究の調査結果は意義のあるものである。. 1.はじめに 日本語母語話者は,(1)の「わたくし」「わ」,(2)の「わし」「じゃ」のような話し方から,それぞれ上 品なご婦人や男性の老人を思い浮かべる。金水敏(2003)は,このような「特定のキャラクターと結びついた, 特徴ある言葉づかい」( : ⅵ), 「現実に存在する・しないにかかわらず,いかにもそれらしく感じてしまう 言葉づかい」(同書前袖)を「役割語」と呼び,(3)のように定義している1。. 1.

(3) 馬場 俊臣・小松 美愛. (1) わたくしは,りんごが好きですわ。1 (2) わしは,リンゴが好きじゃよ。 (3) ある特定の言葉づかい(語彙・語法・言い回し・イントネーション等)を聞くと特定の人物像(年 齢,性別,職業,階層,時代,容姿・風貌,性格等)を思い浮かべることができるとき,あるいは ある特定の人物像を提示されると,その人物がいかにも使用しそうな言葉づかいを思い浮かべるこ とができるとき,その言葉づかいを「役割語」と呼ぶ。(金水敏2003 : 205) 金水(2003)では,役割語は「言語上のステレオタイプ」( : 35)であるとし,「我々は,役割語の知識をど こから,どのようにして得ているのであろうか?」( : 39)という「謎」を提示し,上瀬由美子(2002)を参 照しながら(4)のような「一応の説明」( : 45)を示している2。 (4) デヴァイン3によれば,社会に一般的に普及しているステレオタイプに関する知識は「ステレオ タイプ的知識」あるいは「文化的ステレオタイプ」と呼ばれ,我々が妥当性を批判的に検討できな い幼少期に,養育者や周囲の環境から獲得するという。(中略)デヴァインのモデルに従うならば, 役割語とは基本的に文化的ステレオタイプであり,それは主として幼少期に形成されるということ になる。(中略)ここで,「養育者や周囲の環境」とは,たとえば親が読み聞かせる昔話や童話,そ して子供自身が読む絵本,漫画,児童読み物,頻繁に目にするテレビやビデオの子供向けアニメ, ドラマの類であろう。 (中略)そういった作品を繰り返し繰り返し受容することで,子供の知識の 中に文化的ステレオタイプが強固に刷り込まれていくのである。( : 44-45) 「役割語」の研究は,金水(2003)以後,役割語全体の理論的研究や個々の役割語の記述的研究(成立や実 態など)に関する研究のほかに,獲得・発達研究,対照研究,翻訳研究,キャラクタ論,ジェンダー論,言 語接触・ピジン研究,メディア研究,日本語教育などさまざまな領域・観点で研究が深められてきている4。 本稿で行う役割語の知識の獲得・発達に関する研究も重要な研究課題ではあるが,研究はあまり多くはな い状況である。 本稿では,小学生を対象とする,役割語の知識(役割語からイメージする性別,年齢,人物像)に関する アンケート調査の結果を報告し,その実態を示すことを目的とする。具体的には,小学生は役割語の知識を どの程度持っているのか,また,その知識に関して学年による違い(発達差)があるのか,学年による違い があるとすればどのような要因が関与しているのか,ということを明らかにする。本稿の調査の規模は小さ く地域も限定されてはいるが,類似の調査は管見の範囲では見当たらず,ささやかな知見ながらこうした実 態を報告することは,今後の役割語の研究の発展にとって意義のあることだと考えられる。 以下,2節で主に役割語の知識の獲得・発達及び役割語に関する意識調査を行った先行研究を概観したあ と,3~5節で調査方法,集計結果,分析・考察を示し,6節でまとめを行う。. 2.先行研究 まず,役割語の知識の獲得・発達に関する先行研究を取り上げるが,先行研究の数は少なく,管見に入っ 1  金水敏(2016)では,「「言語共同体の多くの成員」が持つ「社会的・文化的グループと結びつけられた話し方」につい ての知識を役割語として規定しなおし,また役割語が用いられる際には他のステレオタイプも同時に呼び覚まされることを 基本とする」( : 177)としている。 2  引用個所の記述は上瀬由美子(2002 : 65-66)を参照している。 3  Devine, P. G. (1989)。 4  金水敏(2011),金水敏(2013),金水敏(編)(2007) ,金水敏(編) (2011)参照。. 2.

(4) 役割語の知識の発達について. た菅さやか(2011),金水敏(2013),菅さやかほか(2015)の概要を紹介する。 菅さやか(2011)では,役割語の知識が何歳頃から獲得されるのかを明らかにするために,3歳児と5歳 児の2群を対象として,5種類の役割語の音声刺激(発話)と人物のイラストとの対応を求めるという実験 を行い, 「3歳児に比べ5歳児は役割語をよく理解している」という結果を得ている5。 金水敏(2013)は役割語研究に関する講演記録であるが,その一部で(5)のように言及し,小学生低学年 で役割語の知識が身についていることを指摘している。 (5) ( 「関西人,老人,男の子,武士,田舎もの,お嬢様」のそれぞれの話者のタイプに対応する役 割語を見分けることができるかということに関して――引用者注記)「これがどれぐらいの年齢か らできるかというと,小学校低学年で十分できますよね。後でちょっとご紹介しますが,やり方を 変えると,5歳くらいでできるようになります。(中略)どこからこういう知識を得るかというと, (中略)マンガとか絵本とか,そういったものから知識を得ているわけです。(金水敏2013 : 111) 菅さやかほか(2015)では,音声の抑揚が役割語理解の重要な手掛かりとなることを検証するため,幼児 (平均年齢5歳)及び大学生を対象として,4種類の役割語の音声刺激(抑揚あり/抑揚なしの各2種類) と人物のイラストとの対応を求めるという実験を行い,「音声の抑揚がある場合には,抑揚がない場合に比 べて,幼児も正しく話し手のカテゴリーを認識できていた」「男性カテゴリーの役割語については,発達と ともに,音声の手がかりがなくとも話者の推定ができるようになる(中略)ことが示唆された」( : 575)と いう考察を行っている。 以上のように,役割語の知識は,5歳頃までには獲得できることが先行研究で示されている。しかし,役 割語のそれぞれの種類がすべて5歳までに獲得できるのか,役割語の種類によって獲得の時期が異なる可能 性はないのかなど,明らかにすべきことも多く残されている。 次に, 役割語に関する意識調査を行った先行研究として,鄭惠先(2007),宿利由希子(2012),福井恵(2015) を取り上げる。 鄭惠先(2007)は,日本語と韓国語の役割語の対照研究の一つとして「意識調査から見る役割語に対する 意識差」 ( : 72)というテーマを取り上げ,日本語母語話者と韓国語母語話者の間でのそれぞれの母語の役 割語に対する意識の違い,及び日本語母語話者と韓国人日本語学習者の間での日本語の役割語に対する意識 の違いについて調査分析を行っている。日本語母語話者に対する意識調査に絞って概要を示す。調査対象者 は53名(10代~30代,関西地域及び九州地域)である。調査方法・内容は①漫画(日本語原作5種類,韓国 語原作5種類)の登場人物のイラストのイメージを選択肢から複数回答させる,②漫画の登場人物のイラス トと,それぞれの登場人物が用いている言葉づかいとを対応させる,というものである。②の結果に関して は日本語原作5種類の「正解率」は「平均89.6%」であり,「役割語に対する共通知識化が日本語母語話者の ほうでより進んでいる」( : 87)ことを指摘している。 宿利由希子(2012)は,日本語教育の立場から,日本語母語話者と日本語学習者の間での日本語の役割語 に関する意識(イメージ)の違いを調査している。日本語母語話者に対する意識調査に絞って概要を示す。 調査対象者は103名(20代~60代,東北地方出身者87名,東北地方以外出身者16名)である。調査方法・内. 5  菅さやか(2011)の研究は,金水敏(2013)に紹介されている。「幼児ですから,こういう絵を見せて,音声を聴かせま す。こういう音声を聴かせて,「今どの人がしゃべった?」というように指ささせるわけですよね。三歳ではほとんどでき ません。何をやっているかというのがよくわかってない。五歳になるとほぼ完璧にできます。これは三歳と五歳の間に大き な変化が,つまり話し手の類型というものがあって,話し方と対応している,まさしく役割語の知識というのがその間に形 成されて身についていくということがわかっております。 」 (金水敏2013 : 101-100). 3.

(5) 馬場 俊臣・小松 美愛. 容は,①キャラクタ(男性5種類,女性5種類)のイラストと,キャラクタの名称(新卒社員系,ぶりっこ 系など)とを対応させる,②各キャラクタのイラストに対するイメージを,14項目の評価語対(「子供っぽ い-子供っぽくない」など)を提示し5段階で評価させる,③各キャラクタのイラストと,それにふさわし い役割語(自称詞・文末表現)とを対応させる,というものである。③の結果に関しては「予想した結果と ほぼ同様の回答をした」( : 92)とまとめている。 福井恵(2015)の調査は,本稿のアンケート調査の作成の際の見本とさせていただいており,やや詳しく みていく。日本語教育の立場から, 「役割語を日本語教育において扱う」( : 107)ための準備として,「日本 語母語話者は役割語によって話し手の人物像に関する何らかの情報を受け取っているのかを調査し,受け 取っているとすればその認識の仕方の傾向をつかむことを目的」( : 107)にして,日本語母語話者に対する アンケート調査を行っている。調査対象者は30名(20代,大学生,関西地域)である。調査方法・内容は, 13種類の「役割語発話例」について,それぞれ①思い浮かぶ人物の性別,年齢を選択肢から選択させる(複 数回答可) ,②思い浮かぶ人物の「外見,性格,イメージ,地位,職業など」( : 121)を自由記述させる, というものである。 13種類の役割語発話例を(6)に示す。「役割語度」 (金水敏2003 : 67-69)の高いものから低いものまで「代 表的な役割語をまんべんなく選出」( : 110)したものである6。 (6) a 拙者は,りんごが好きでござる。 b わたくしは,りんごが好きですわ。 c 俺は,りんごが好きだぜ。 d わしは,りんごが好きじゃよ。 e あたしは,りんごが好きなの。 f 僕は,りんごが好きだよ。 g まろは,りんごが好きでおじゃる。 h あたしは,りんごが好きだ。 i わたしは,りんごが好きです。 j わらわは,りんごが好きなのじゃ。 k わしは,りんごが好きなのだよ。 l わたしは,りんごが好きだわ。 m あたしは,りんごが好きやねん。 得られた回答を, 「年齢」 「 ,性別」 , 自由記述の「職業・階層(以下, 職業・階層をあわせて社会的属性とする) ・ 時代・容姿/風貌・性格」 , 「場面・地方」 ( : 111)別に分析している。分析結果から「年齢」及び「性別」に 関しては各発話の回答数の分布を示したうえで「役割語は常に人物像の年齢・性別を特定しているわけではな く, 役割語ごとにその特定の度合いに違いがあるのではないかということが指摘できる」 ( : 114)と述べている。 自由記述の回答に関しては,それぞれの回答が「社会的属性」「時代」「容姿風貌」「性格」「場面」「地方」 のどのカテゴリーに属するかを分類した7うえで各役割語発話例の「カテゴリー別回答者数の割合(該当回 6  abgjは役割語度が最も高く「標準語ではない」 「+時代や社会的な背景を限定する」という基準に合致する「①」段 階のものであり,dkmは役割語度がその次に高く「標準語ではない」という基準に合致する「②」段階のものであり,c efhlは役割語度がその次に高く「標準語である」 「+私的な話体である」 「+男女の区別がある」という基準に合致する 「③」段階のものであり,iは役割語度が最も低く「標準語である」 「+公的な話体である」 「+男女の特徴を基本的に持た ない」という基準に合致する「④」段階のものである(福井恵2015 : 111) 。 7  「複数のカテゴリーに該当する可能性のある回答(忍者,かわいい,上品など)は,該当するカテゴリー全てでカウント. 4.

(6) 役割語の知識の発達について. 答者数/総回答者数,単位%) 」 ( : 115)を示し,「回答者が想起する人物像のカテゴリーは発話例によって 異なる傾向」があり「回答が最も集中するカテゴリーの種類」によって「3つのサブグループ」に大きく分 かれる( : 115)としている。(7)にそのサブグループを示す。 (7) サブグループ①:主に社会的属性カテゴリーを想起する……a・b・g・j サブグループ②:主に性格カテゴリーを想起する……c・e・f・h・i・k サブグループ③:その他……d・l・m さらに,これら3つのサブグループと役割語度の高低とにおおまかな関連が見られ,役割語度が極めて高 い発話例は社会的属性(さらに加えて性格) ,次に役割語度が高い発話例は年齢・地方,これより役割語度 が低い発話例は性格を想起するというおおまかな傾向が見られる( : 118)としている。 福井恵(2015)は,以上の分析を通して, 「ある役割語によって日本語母語話者が人物像のどういう側面 を最も想起しやすい傾向があるかという点において,役割語にはいくつかのタイプが存在する可能性がある という結論が得られた」( : 118)としている。 以上の先行研究から分かることは,役割語と人物(キャラクタ)のイラストとの対応という調査方法では 日本語母語話者ではほぼ一致が見られるのに対し,役割語ごとに想起する人物像のイメージを回答させると いう調査方法では役割語によって一致するものとしないものがあり,またどのような側面(カテゴリー)を 想起するかに関して役割語によって違いがあるということである。 役割語の獲得・発達の実態を詳細に調査するためには,役割語と人物(キャラクタ)のイラストとの対応 という調査方法ではなく,それぞれの役割語の性格の違いを反映させることができる福井恵(2015)の調査 方法がより適していると考えられる。 本稿では,福井恵(2015)の調査方法及びアンケート調査票の形式をほぼ踏襲して調査を行う。. 3.調査方法 本調査に先立って,役割語発話例の選定の目安を得るとともに,調査の回答形式が小学生にも実施可能で あることを確認するために予備調査を行った8。予備調査の結果,福井恵(2015)を参考にして作成した質問・ 回答形式による質問紙調査票9(図1参照)は小学2年生でも回答可能であることが確認できた。 また,本調査で用いる役割語発話例は,(8)の15種類とすることとした。それぞれについて「せいべつ」 「ねんれい」 「見た目,性格,イメージ,仕事など」の回答を求めた。①~⑩までは福井恵(2015)が用い た役割語と同じである10。さらに,イメージされる人物(キャラクタ)が特徴的・限定的であると予想され る役割語度の高い発話例を5種類(⑪~⑮)追加した11。. している」(福井恵2015 : 114)とのことである。 8  2015年7月に札幌市立A小学校の2年生31名,4年生29名,6年生26名を対象に,小学校の教室で調査を実施した。回答 記入の前に回答方法の簡単な説明を行った。調査時間は約20分である。 9  実際に用いた調査票(小学生対象のみ)では,全ての漢字に振り仮名を付けている。 10 調査票全体の発話例が多くなりすぎないように,福井恵(2015)のm,e,lを除いた。 11 福井恵(2015)の分類に準じて,追加した⑪~⑮の役割語度の高低を示すと次のようになる。なお,①~⑮の配列は調査 票の配列順である。役割語度の高低のものが混じるように配列したため不規則になっている。 ⑪⑭⑮:役割語度が最も高い。「標準語ではない」 「+時代や社会的な背景を限定する」 ( 「①」段階) ⑫⑬:役割語度がその次に高い。「標準語ではない」 ( 「②」段階). 5.

(7) 馬場 俊臣・小松 美愛. 次の①~⑮のセリフはどんな人が話しているでしょうか? その人の性別(男・女・わからない) と年齢(0才~9才,10才~19才など)には( )にぜったいに○をつけてください。そのとき,い くつかあてはまると感じたときは,その全てに〇をつけてください。 また,①~⑮のセリフを話している人は,どんな見た目や性格,イメージや仕事をしていると思い ますか? なんでも自由に,できるだけたくさん書いてください。 わからないときは,何も書かな くていいです。 ①「拙者は,りんごが好きでござる。 」 せいべつ ( )男・( )女・( )わからない ねんれい ( )0才~9才・( )10才~19才・( )20才~29才・( )30才~39才 ( )40才~49才・( )50才~59才・( )60才以上・( )わからない 見た目,性格,イメージ,仕事など. ②「わたくしは,りんごが好きですわ。 」. (以下省略). 図1 質問紙調査票(見本). (8) ① 拙者は,りんごが好きでござる。 ② わたくしは,りんごが好きですわ。 ③ 俺は,りんごが好きだぜ。 ④ わしは,りんごが好きじゃよ。 ⑤ 僕は,りんごが好きだよ。 ⑥ まろは,りんごが好きでおじゃる。 ⑦ あたしは,りんごが好きだ。 ⑧ わたしは,りんごが好きです。 ⑨ わらわは,りんごが好きなのじゃ。 ⑩ わしは,りんごが好きなのだよ。 ⑪ 自分は,りんごが好きであります。 ⑫ おらは,りんごが好きだ。 ⑬ 僕は,りんごが好きでちゅ。 ⑭ わたしは,りんごが好きであるよ。 ⑮ わたくしは,りんごが好きざます。 本調査は,2015年10月に,札幌市立B小学校及びC小学校の2年生(各93名,111名,計204名),4年生(各 111名,113名,計224名),6年生(各121名,150名,計271名)を対象に行った。予備調査と同様に,小学 校の教室で調査を実施した。回答記入の前に回答方法の簡単な説明を行った。調査時間は約20分である。 さらに,小学生の役割語の知識がどの程度大人の持つ役割語の知識と共通するのか,その比較のための資 料を得る目的で,2015年10月に札幌市内のD大学の学生50名を対象として,同一の調査を,一人ないし複数 人の調査対象者ごとに同様の方法で行った。調査時間は約20分である。. 6.

(8) 役割語の知識の発達について. 4.集計結果 まず,性別,年齢,(自由記述欄の回答に基づく)人物像12のそれぞれについて集計結果を示す。 表1,表2,表3が,それぞれ性別,年齢,人物像の回答の集計結果である。 性別については「男」 「女」の両方を選択した場合は「男女両方」として集計している。年齢については 複数回答であるため回答者数と回答数の合計とは一致しない。人物像については自由記述欄の回答を,福井 恵(2015)の方法に準じて集計を行った。すなわち,得られた回答の記述それぞれについて,社会的属性(職 業・階層) ,時代,容姿風貌,性格,場面,地方,その他(既存キャラクタ名など)のいずれのカテゴリー に属するかを判断し,役割語発話例ごとにその頻度(回答数)を集計している。なお,複数のカテゴリーに 該当する可能性のある回答は,該当する複数のカテゴリーそれぞれでカウントした。例えば,「侍」は社会 的属性及び時代のそれぞれのカテゴリーでカウントしている。複数回答となるため回答者数と回答数の合計 とは一致しない。なお,「その他(既存キャラクタ名など)」は本調査で新たに追加した分類項目である。 表1 性別の集計結果. ①. ②. ③. ④. ⑤. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 男 189 215 267 50 女 6 0 0 0 男女両方 3 0 0 0 わからない 6 9 4 0 男 6 3 1 0 女 181 213 262 50 男女両方 3 0 1 0 わからない 14 8 7 0 男 191 218 267 50 女 8 3 3 0 男女両方 2 0 0 0 わからない 3 3 1 0 男 160 190 243 49 女 25 15 8 0 男女両方 9 12 11 1 わからない 10 7 9 0 男 198 221 266 49 女 2 1 0 0 男女両方 1 1 4 1 わからない 3 1 1 0. ⑥. ⑦. ⑧. ⑨. ⑩. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 男 159 173 211 41 女 13 12 12 1 男女両方 4 6 8 2 わからない 28 33 40 6 男 20 10 7 0 女 160 185 242 49 男女両方 4 10 8 1 わからない 20 19 14 0 男 15 13 15 0 女 176 182 185 15 男女両方 2 23 47 28 わからない 11 6 24 7 男 132 103 96 5 女 35 84 131 37 男女両方 8 9 12 5 わからない 29 28 32 3 男 136 174 217 45 女 45 19 18 1 男女両方 7 17 24 3 わからない 16 14 12 1. ⑪. ⑫. ⑬. ⑭. ⑮. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 男 91 152 206 41 女 47 26 8 0 男女両方 17 13 18 2 わからない 49 33 39 7 男 186 200 239 45 女 3 5 13 2 男女両方 5 16 12 3 わからない 10 3 7 0 男 173 184 240 43 女 10 16 4 0 男女両方 5 11 9 4 わからない 16 13 18 3 男 35 58 104 43 女 145 131 114 0 男女両方 4 8 16 4 わからない 20 27 37 3 男 15 5 5 0 女 167 209 258 49 男女両方 8 2 3 1 わからない 14 8 5 0. 12 以下,「人物像」という用語は,性別・年齢以外の自由記述欄に記載された回答に限定して用いる。. 7.

(9) 馬場 俊臣・小松 美愛. 表2 年齢の集計結果. ①. ②. ③. ④. ⑤. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 0~9 8 12 15 4 10~19 18 28 35 9 20~29 74 84 104 18 30~39 78 101 142 25 40~49 29 25 60 13 50~59 21 10 34 9 60~ 12 8 15 3 わからない 7 8 15 5 0~9 15 8 8 1 10~19 43 52 70 14 20~29 87 102 127 26 30~39 41 61 84 16 40~49 15 47 60 16 50~59 16 24 40 11 60~ 14 14 14 7 わからない 6 6 9 1 0~9 20 35 45 10 10~19 101 158 197 31 20~29 61 84 102 19 30~39 44 24 22 6 40~49 23 15 13 3 50~59 2 2 4 2 60~ 1 1 1 2 わからない 2 2 4 1 0~9 12 2 0 0 10~19 11 5 1 0 20~29 12 4 0 0 30~39 13 2 1 0 40~49 14 1 3 0 50~59 53 47 53 4 60~ 168 204 252 48 わからない 10 2 5 0 0~9 137 143 165 28 10~19 76 126 152 28 20~29 22 35 45 18 30~39 10 14 18 7 40~49 4 9 14 4 50~59 3 8 12 3 60~ 3 2 1 1 わからない 2 0 1 0. ⑥. ⑦. ⑧. ⑨. ⑩. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 0~9 101 110 135 24 10~19 31 36 47 8 20~29 21 23 22 4 30~39 22 18 37 7 40~49 16 16 20 5 50~59 15 15 20 2 60~ 16 16 18 0 わからない 22 27 31 6 0~9 70 57 47 7 10~19 70 100 158 41 20~29 57 66 82 20 30~39 29 27 31 7 40~49 20 11 13 0 50~59 9 5 6 0 60~ 3 7 3 1 わからない 10 7 12 1 0~9 52 53 50 3 10~19 79 105 154 25 20~29 82 114 173 33 30~39 27 39 85 23 40~49 10 21 54 17 50~59 10 9 32 13 60~ 0 3 14 8 わからない 6 4 15 8 0~9 12 14 28 14 10~19 29 32 46 17 20~29 31 35 62 14 30~39 28 40 49 10 40~49 33 38 49 12 50~59 36 34 36 5 60~ 47 45 37 4 わからない 16 29 57 9 0~9 6 1 1 0 10~19 10 8 1 0 20~29 11 10 6 0 30~39 12 10 4 0 40~49 35 31 35 4 50~59 98 116 142 28 60~ 158 178 218 41 わからない 7 8 11 3. ⑪. ⑫. ⑬. ⑭. ⑮. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 0~9 45 27 13 2 10~19 61 69 89 18 20~29 60 76 139 34 30~39 33 56 85 16 40~49 23 20 30 5 50~59 12 12 6 0 60~ 11 4 3 0 わからない 21 32 30 3 0~9 124 137 164 32 10~19 80 88 118 27 20~29 36 38 49 10 30~39 20 25 28 4 40~49 19 19 25 6 50~59 16 19 19 5 60~ 9 7 8 2 わからない 11 7 13 0 0~9 195 216 263 50 10~19 15 19 23 6 20~29 7 12 14 4 30~39 12 18 22 5 40~49 2 6 5 5 50~59 3 3 4 3 60~ 0 0 1 1 6 10 5 3 わからない 0~9 26 24 23 1 10~19 65 81 106 16 20~29 65 73 95 18 30~39 31 39 52 11 40~49 20 23 36 8 50~59 14 20 26 3 60~ 6 12 10 1 わからない 21 30 55 15 0~9 10 2 2 0 10~19 16 10 7 2 20~29 35 24 21 4 30~39 60 73 90 19 40~49 98 126 155 36 50~59 65 83 103 21 60~ 14 25 32 5 わからない 14 16 15 0. 表3 人物像の集計結果. ①. ②. ③. ④. ⑤. 8. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 社会的属性 84 172 199 43 時代 68 148 197 40 容姿風貌 98 98 68 9 性格 68 43 45 10 場面 30 13 18 6 地方 1 0 3 0 その他 0 2 2 1 社会的属性 51 126 109 36 時代 2 4 1 0 容姿風貌 88 127 101 25 性格 65 83 73 16 場面 6 20 11 2 地方 1 0 1 0 その他 1 2 1 1 社会的属性 21 38 24 6 時代 0 1 0 0 容姿風貌 84 128 121 26 性格 62 117 131 28 場面 15 36 33 4 地方 0 1 1 0 その他 1 6 5 1 社会的属性 16 30 30 7 時代 1 3 3 0 容姿風貌 53 80 52 12 性格 45 49 65 14 場面 14 18 25 6 地方 3 1 1 2 その他 1 0 2 2 社会的属性 7 12 14 4 時代 0 0 0 0 容姿風貌 43 59 56 25 性格 55 85 95 29 場面 23 39 17 7 地方 0 0 0 0 その他 0 0 2 0. ⑥. ⑦. ⑧. ⑨. ⑩. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 社会的属性 36 74 62 22 時代 20 26 38 15 容姿風貌 63 64 69 5 性格 35 49 45 7 場面 8 25 18 2 地方 0 5 3 0 その他 14 36 74 26 社会的属性 14 16 10 4 時代 1 2 1 0 容姿風貌 48 96 73 17 性格 42 105 103 35 場面 12 20 11 5 地方 0 1 6 2 その他 2 2 1 3 社会的属性 20 28 26 6 時代 0 2 0 0 容姿風貌 38 50 31 12 性格 51 83 75 17 場面 12 45 42 28 地方 1 0 0 0 その他 0 0 1 0 社会的属性 33 74 61 25 時代 24 35 40 21 42 9 容姿風貌 42 63 性格 28 54 48 8 場面 3 10 18 4 地方 1 4 0 2 その他 1 9 12 4 社会的属性 17 36 20 12 時代 6 4 15 0 容姿風貌 42 62 33 11 性格 38 56 50 13 場面 10 17 29 6 地方 4 4 3 0 その他 0 3 8 0. ⑪. ⑫. ⑬. ⑭. ⑮. 回 答 数 学 年 2年生 4年生 6年生 大学生 回答者数(n) 204 224 271 50 社会的属性 26 64 74 21 時代 5 4 15 1 容姿風貌 45 50 38 14 性格 41 65 58 19 場面 15 34 36 9 地方 1 1 2 0 その他 2 3 5 6 社会的属性 6 20 8 4 時代 3 10 10 0 容姿風貌 43 63 52 14 性格 47 65 45 12 場面 12 21 17 11 地方 6 20 58 22 その他 5 30 40 13 社会的属性 1 7 8 0 時代 0 0 0 0 容姿風貌 45 53 50 12 性格 35 40 33 11 場面 16 26 39 16 地方 0 0 0 0 その他 7 3 3 3 社会的属性 34 30 21 2 時代 8 6 0 0 容姿風貌 47 86 26 11 性格 38 58 33 8 場面 8 17 28 12 地方 5 15 43 19 その他 1 3 0 2 社会的属性 57 118 98 28 時代 2 0 0 0 容姿風貌 67 68 75 16 性格 42 51 57 15 場面 5 6 10 7 地方 0 1 1 0 その他 9 29 54 9.

(10) 役割語の知識の発達について. 5.分析・考察 5.1 性別,年齢,人物像の回答の全般的傾向 性別,年齢,人物像のそれぞれの回答の全般的な傾向を大きく見ていく。 まず性別の集計結果である表1で,各学年の回答数が最も多い回答(網掛け部分)を見ていくと,2年生, 4年生,6年生,大学生ともにほぼ同じ回答に集中していることが分かる。①③④⑤⑥⑩⑪⑫⑬は「男」の 回答が最も多く,②⑦⑮は「女」の回答が最も多い。ただし,⑧は小学生では「女」の回答が最も多いのに 対し大学生では「男女両方」の回答が最も多い。⑨は2年生と4年生では「男」の回答が最も多いのに対し 6年生と大学生では「女」の回答が最も多い。⑭では小学生では「女」の回答が最も多いのに対し大学生で は「男」の回答が最も多い。全体的に大きくみると,調査に用いた役割語の性別の区別の知識は小学生でも おおよそ獲得しているようである。ただし,大学生とまったく同じというわけではない。「男」「女」「男女 両方」 「わからない」の回答数の分布の詳細を見ると違いがある。詳しい分析は次項で行う。 次に,年齢の集計結果である表2で,各学年の回答数が最も多い回答(網掛け部分)を見ていくと,性別 と同じく,2年生,4年生,6年生,大学生ともにほぼ同じ回答に集中しやすいことが分かる。同数及び数 名の違いを無視して大きく見ていくと,⑤⑥⑫⑬は「0~9」,③⑦⑭は「10~19」,②⑧⑪は「20~29」,① は「30~39」 ,⑮は「40~49」,④⑩は「60~」の回答が最も多い。ただし,⑨は2年生,4年生,6年生, 大学生で最も多い回答が異なっている。全体的に大きくみると,調査に用いた役割語の年齢の区別の知識は 小学生でもおおよそ獲得されているようである。ただし,大学生とまったく同じというわけではない。性別 と同じように,各回答数の分布の詳細を見ると違いがある。詳しい分析は次項で行う。 最後に,人物像の集計結果である表3で,各学年の回答数が最も多い回答(網掛け部分)を見ていく。人 物像の回答は,性別及び年齢の場合とは異なり,2年生,4年生,6年生,大学生でほぼ同じ回答に集中す る又はしやすいという傾向は見られない。⑤のみ2年生~大学生で「性格」の回答が最も多くなっているが, それ以外はすべて異なっている。特に目立つ違いは,2年生で⑤⑧⑫以外は「容姿風貌」の回答が最も多く なっていることである。これに対して,大学生では「容姿風貌」及び「時代」の回答が最も多くなっている 役割語発話例はなく, 「社会的属性」 「性格」 「場面」「地方」「その他」のいずれかの回答が最も多くなって おり回答が多様になっている。全体的に大きくみると,調査に用いた役割語の人物像の知識は性別及び年齢 と比べて余り小学生では獲得されていないようである。 ただし,性別及び年齢の回答と人物像の回答との上記のような傾向の違いが実態を反映したものであると 即断することは危険であるかもしれない。調査方法が影響している可能性もある。性別及び年齢に関しては 選択式回答であり,人物像に関しては記述式回答であった。小学生特に低学年では,選択式回答に比べて記 述式回答では正確な回答を得ることが相対的に難しいことが考えられる。それが影響した可能性も否定はで きない。このような問題点を考慮しつつ,各回答数の分布の違いについて次項で詳しい分析を行う。 5.2 統計的検定に基づく学年による違い 2年生,4年生,6年生のそれぞれの回答数の分布と大学生の回答数の分布との間に違いがあるかどうか を確かめるために,フィッシャーの正確確率検定を行った。フィッシャーの正確確率検定は分割表の行と列 のカテゴリーが独立であるかどうかを調べる検定である。例えば,2年生と大学生とで,性別の回答数の分 布の偏りに統計的にみて有意な違いがあるかどうかを調べることができる。2年生―大学生,4年生―大学 生,6年生―大学生のそれぞれの組み合わせについて,性別(2×4分割表),年齢(2×8分割表),人物像(2 ×7分割表)ごとに,フィッシャーの正確確率検定を行った13。. 9.

(11) 馬場 俊臣・小松 美愛. 表4が検定結果の一覧である。13 表4 性別・年齢・人物像の正確確率検定の結果 発話例 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮. 性 別 2年生 4年生 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 p<.05 p<.01 p<.01 p<.01 p<.01 p<.01 n.s. p<.01 p<.05 n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 p<.01 p<.05 n.s.. 6年生 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 p<.01 n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 n.s.. 発話例 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮. 年 齢 2年生 4年生 n.s. n.s. p<.05 n.s. n.s. n.s. p<.01 n.s. p<.01 p<.05 n.s. n.s. p<.01 p<.05 p<.01 p<.01 p<.01 p<.01 n.s. n.s. p<.01 p<.05 n.s. n.s. p<.05 n.s. p<.05 n.s. p<.05 n.s.. 6年生 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 n.s. n.s. n.s. n.s. p<.05 n.s. n.s.. 発話例 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮. 人 物 像 2年生 4年生 p<.01 p<.05 p<.05 n.s. n.s. n.s. n.s. p<.05 n.s. n.s. p<.01 p<.01 p<.05 n.s. p<.01 p<.05 p<.01 p<.01 n.s. n.s. p<.05 n.s. p<.01 p<.01 p<.05 p<.05 p<.01 p<.01 p<.05 n.s.. 6年生 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. p<.01 n.s. p<.05 p<.05 p<.05 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s.. 表4に基づいて,大学生との有意差(5%以下)が見られるか否かを基準にして,性別,年齢,人物像ご とに,役割語発話例をグループ分けすると,表5のようになる。各グループに該当する役割語発話例の番号 を「役割語発話例」の欄に記載している。 表5 役割語発話例のグループ分け グル ープ. 特徴. A. 2年生と大学生,4年生と大学生,6年生と大学生の組み合 わせで,それぞれ有意差が見られない。. B. 4年生と大学生,6年生と大学生の組み合わせでのみ,それ ぞれ有意差が見られない。. 役割語発話例 性別 年齢 ①拙者…でござる ① ②わたくし…ですわ ③俺…だぜ ③ ⑤僕…だよ ⑥まろ…でおじゃる ⑥ ⑩ ⑫おら…だ ⑫ ⑬僕…でちゅ ② ④わし…じゃよ ④ ⑩わし…なのだよ. ⑮わたくし…ざます. ⑦あたし…だ C. 6年生と大学生の組み合わせでのみ,有意差が見られない。. D. 2年生と大学生,4年生と大学生,6年生と大学生の組み合 わせで,それぞれ有意差が見られる。. E. A~D以外. 人物像. ⑪自分…であります. ⑧わたし…です ⑨わらわ…なのじゃ ⑭わたし…であるよ. ⑭ ⑮ ⑤ ⑦ ⑨ ⑪. ⑧. ⑬. 13 統計R(ver.3.3.1)のfisher.test関数を利用した(両側検定) 。なお,p値の記載は煩瑣を避け省略する。. 10. ③ ⑤. ② ⑦ ⑪ ⑮ ①. ⑫ ⑬ ⑭ ⑥ ⑧ ⑨ ④ ⑩.

(12) 役割語の知識の発達について. 表4・表5に基づいて,性別,年齢,人物像の結果がどの程度一致するかを大まかに見ると(9)のように なる。 (9) 性別,年齢,人物像ともに一致:③⑧⑮ 性別,年齢のみ一致:①④⑥⑦⑪⑫ 性別,人物像のみ一致:⑤⑨ 年齢,人物像のみ一致:② 性別,年齢,人物像すべて不一致 ⑩⑬⑭ 性別と年齢の結果が一致する役割語発話例は9種類(③⑧⑮,①④⑥⑦⑪⑫)あり一致しやすい。しかし, 性別と人物像の結果が一致するのは5種類(③⑧⑮,⑤⑨)であり,年齢と人物像の結果が一致するのは4 種類(③⑧⑮,②)であり少ない。さらに,表5の結果から,性別及び年齢に関する役割語の知識は比較的 早く獲得されやすい傾向にあるのに対して人物像に関する役割語の知識は遅れて獲得されやすい傾向にある ことが窺える。ただし,この傾向の違いは,5.1で指摘した回答方法の違いが影響している可能性もあり うる。 5.3 学年の違いと役割語発話例の特徴 表5のA~ Dのそれぞれのグループごとに,性別・年齢・人物像のいずれか2つ以上で該当している役割 語発話例14についてその特徴をおおまかに見ていく。 Aグループでは,性別・年齢・人物像で該当する③,性別・年齢で該当する①⑥⑫,性別・人物像で該当 する⑤を取り上げる。これらの役割語発話例は,遅くとも2年生の段階で大学生とほぼ同様の知識が獲得さ れていると推測できる。 『ド 「③俺…だぜ」は,野性的・攻撃的な男性15を想起しやすいと想定した役割語発話例である。例えば, ラえもん』 (1969年16)の「剛田武(ジャイアン)」(乱暴者の小学生)が用いている17。 「①拙者…でござる」は武士や忍者を想起しやすいと想定した役割語発話例である。『忍者ハットリくん』 (1964年)を始めとして18さまざまな漫画・アニメなどで用いられている。 「⑥まろ…でおじゃる」は,公家を想起しやすいと想定した役割語発話例である。『おじゃる丸』 (1998年) の主人公「坂ノ上おじゃる丸」(5歳の貴族の男の子)が用いる特徴的な言葉である。 「⑫おら…だ」の「おら」は田舎者を想起しやすい役割語(金水敏(編)2014 : 59-62)であるが,小学生, 大学生ともに,性別と年齢の回答は「男」「0~9」が最多であり,クレヨンしんちゃんシリーズ(1990年) の主人公「野原しんのすけ」19をイメージしたと思われる回答がほとんどである。 「⑤僕…だよ」は, 「俺」に比べて相対的に弱々しい男性を想起しやすいと想定した役割語発話例である。. 14 小松美愛(2016)に示した役割語発話例の分類と若干の違いがある。これは, 分類の方法や基準の違いによるものである。 小松美愛(2016)では主に各回答の百分率の異同に基づいて分類しているが,本稿では統計的検定の結果に基づいて分類し ている。 15 以下の人物像の記述に関しては金水敏(編)(2014)も参考にした。 16 以下,漫画やアニメの原作の初出年を示す。初出年の調査に当たっては「作品データベース:アニメ,漫画,映画等の評 価・情報DB」(http://sakuhindb.com/)(2016年8月閲覧)も利用した。 17 役割語発話例と同様の発話(一人称代名詞及び文末表現)があることを筆者(小松)が漫画やDVD等の作品で確認して いる。以下,挙げている作品名・人物名に関しても,同様に確認している。 18 「拙者」の項(金水敏(編)2014 : 110-111)参照。 19 人物名は,小学生,大学生ともに調査用紙の人物像の自由記述欄に記載されていた。. 11.

(13) 馬場 俊臣・小松 美愛. 例えば, 『ドラえもん』(1969年)の「野比のび太」(気弱で怠け者の小学生)が用いている。 以上取り上げたAグループの役割語発話例が使われている漫画やアニメはいずれも極めて有名な漫画,ア ニメであり,それらの主要登場人物が使用しており,2年生にも広く親しまれていると思われる。こうした メディアの影響によりこれらの役割語の知識は,2年生段階ですでに大学生とほぼ同様に獲得されていると 推測できる。 Bグループでは,性別・年齢・人物像で該当する⑮,性別・年齢で該当する④,年齢・人物像で該当する ②を取り上げる。これらの役割語発話例は,遅くとも4年生の段階で大学生とほぼ同様の知識が獲得されて いると推測できる。 「⑮わたくし…ざます」は金持ちの奥様や気取った母親を想起しやすいと想定した役割語発話例である。 自由記述欄の回答には『キテレツ大百科』(1974年)の「尖貴子」(トンガリを溺愛する派手好きで見栄っ張 りな母親)や『ドラえもん』(1969年)の「骨川スネ夫の母」(スネ夫を溺愛する自慢好きな母親)が挙げら れていた。 「④わし…じゃよ」は老人や博士を想起しやすいと想定した役割語発話例である。例えば『名探偵コナン』 (1994年)の「阿笠博士」 (工藤家の隣に住む自称天才科学者)やポケットモンスターシリーズ(1996年) の「オーキド・ユキナリ」(カントー地方のマサラタウンにいるポケモン研究者)が用いている20。 「②わたくし…ですわ」はお嬢様やお姫様を想起しやすいと想定した役割語発話例である。自由記述欄の 回答にはプリキュアシリーズ(2004年)の「四葉ありす」(四葉財閥のお嬢様)・「円亜久里」(大人びた小学 4年生)や『カードキャプターさくら』(1996年)の「大道寺知世」(落ち着きがあるさくらの同級生)が挙 げられていた。 以上取り上げたBグループの役割語発話例が使われている漫画やアニメはいずれも有名な漫画,アニメで あるが,Aグループに比べると全体的にやや脇役の人物である。また,Aグループに比べて小学校低学年で はやや接しにくい可能性もある。こうしたことが回答結果に影響した可能性がある。 Cグループでは,性別・年齢で該当する⑦⑪を取り上げる。これらの役割語発話例は,遅くとも6年生の 段階で大学生とほぼ同様の知識が獲得されていると推測できる。 「⑦あたし…だ」は活動的・生意気な女性を想起しやすいと想定した役割語発話例である。『ドラえもん』 (1969年)の「ジャイ子」(元は乱暴者の女の子。後に乙女らしい女の子)が用いている。「あたし」に関し ては「わたし」との区別がつきにくかった可能性がある。低学年・中学年の小学生では「あ」と「わ」の一 音の違いによる人物像の印象の違いがまだ捉え切れていない可能性がある。 「⑪自分…であります」は軍人(兵卒)を想起しやすい役割語発話例である。自由記述欄の回答にはガン ダムシリーズ(1979年)の「ジオン公国軍」(地球連邦軍に敵対)や『ケロロ軍曹』(1999年)の「ケロロ」 (ケロロ小隊の隊長)が挙げられていた。低学年・中学年の小学生にとってはやや特別な人物像とも思われ る。 Dグループでは,性別・年齢・人物像で該当する⑧,性別・人物像で該当する⑨を取り上げる。これらの 役割語発話例は,6年生の段階になっても大学生とほぼ同様の知識は獲得されていないと推測できる。 「⑧わたし…です」は,福井恵(2015)は「標準語である」「+公的な話体である」「+男女の特徴を基本 的に持たない」という最も役割語度の低いものに位置付けている( : 111)。性別についても男性的・女性的 いずれにも偏らず「中立的」に位置付けられる(金水2003 : 135)。しかし,今回の小学生の結果は異なって いた。小学生では「わたし」は女子が使用することが多い。そのため,小学生は「わたし」の使用は「女」 20 人物名は,小学生,大学生ともに調査用紙の人物像の自由記述欄に記載されていた。. 12.

(14) 役割語の知識の発達について. と意識していることが多いと考えられる。しかし,大学生では,社会人の男性も「わたし」を使用すること を知っており男子学生も就職活動などでは「わたし」を使用している。そのため,大学生の回答は「男女両 方」で比較的高い年齢層の回答となったと考えられる。「わたし…です」は現実でも使用されており,日常 生活での言語使用が回答に大きく影響したと思われる。 「⑨わらわ…なのじゃ」はお姫様・女王様21を想起しやすいと想定した役割語発話例である。自由記述欄 の回答には『おじゃる丸』 (1998年)の「おかめ姫」 (貴族の娘でおじゃる丸の婚約者)や『ONE PIECE』 (1997 年)の「ボア・ハンコック」 (女海賊で海賊団船長)が挙げられていた。『おじゃる丸』や『ONE PIECE』 などの漫画やアニメは小学生も見ており,また,これらの作品以外でもこの役割語はよく使われていると思 われる。そのため,小学生の段階で大学生の回答と同様の傾向となることが予想されるが,結果はそうでは なかった。 小学生の回答が大学生と一致しにくい傾向になった理由の一つの可能性として, 「④わし…じゃよ」 との混同の可能性が挙げられる。「④わし…じゃよ」は「男」の回答の割合が高いが, 「⑨わらわ…なのじゃ」 も2年生・4年生では「男」の回答の割合が高くなっている。年齢の回答でも両者は「60~」及び「50~ 59」の回答が相対的に多くなっている。このように「わし…じゃよ」と混同され「高齢の男性」の人物像を イメージした可能性もありうる22。 以上の分析のいずれにも該当しないのは⑩⑬⑭である。 「⑩わし…なのだよ」は老人や博士を想起しやすいと想定した役割語発話例である。自由記述欄の回答に は, 『名探偵コナン』 (1994年)の「阿笠博士」(工藤家の隣に住む自称天才科学者)やポケットモンスター シリーズ(1996年)の「オーキド・ユキナリ」(カントー地方のマサラタウンにいるポケモン研究者)が挙 げられていた。⑩に関して発達差を捉えられなかったのは,特に人物像の回答に関して2年生・4年生の回 答と大学生の回答との間に有意差が見られなかったのに対し,6年生の回答と大学生の回答との間に有意差 が見られたことによる。2年生,4年生,大学生では「社会的属性」「容姿風貌」「性格」の回答が多いのに 対し,6年生ではこの3つに加え「場面」の回答も多い。理由は不明である。 「⑬僕…でちゅ」は,赤ちゃんを想起しやすいと想定した役割語発話例である。自由記述欄の回答には, 『それいけ!アンパンマン』(1975年)の「あかちゃんまん」(物怖じしない優しい心を持った赤ちゃん)や クレヨンしんちゃんシリーズ(1990年)の「野原ひまわり」(赤ちゃん)が挙げられていた。⑬に関して発 達差を捉えられなかったのは,特に年齢の回答に関して4年生の回答と大学生の回答との間に有意差が見ら れなかったのに対し,2年生・6年生の回答と大学生の回答との間に有意差が見られたことによる。2年生, 6年生の回答は大学生の回答に比べると「0~9」の回答が相対的に多い。理由は不明である。 「⑭わたし…であるよ」は外国人・中国人を想起しやすいと想定した役割語発話例である。大学生の自由 記述欄の回答には,『らんま1/2』(1987年)や『銀魂』(2004年)が挙げられていた。⑭に関して発達差を捉 えられなかったのは,性別では2年生・4年生・6年生の回答と大学生の回答との間に,年齢では2年生の 回答と大学生の回答との間に,人物像では2年生・4年生の回答と大学生の回答との間に,それぞれ有意差 が見られ三者とも異なっていたことによる。前述のとおり,全体的に見ると,性別及び年齢に関する役割語 の知識は比較的早く獲得されやすい傾向にあるが,⑭の結果は大きく異なっていた。2年生・4年生・6年 生の性別の回答では「女」の回答がそれぞれ最多である23のに対し,大学生の回答では「男」の回答が最多. 21 『〈役割語〉小辞典』の「わらわ」の項の説明に「この項目では,女王様やお姫様,魔女,巫女など,他者を従わせる立場 にある女性が用いる一人称代名詞(〈女ことば〉〈お姫様ことば〉 )を取り上げる。 」とある(金水敏(編)2014 : 208) 。 22 この指摘は北海道教育大学札幌校幸坂健太郎先生から頂いたものである。 23 ただし,4年生,6年生と学年が上がるにつれ「男」の回答も増えている。. 13.

(15) 馬場 俊臣・小松 美愛. である。小学生は,おそらく「わたし」 「よ」の言葉から「女」の発話を思い浮かべやすかったものと思わ れる。⑭の「わたし…であるよ」は,外国人・中国人を想起しやすい役割語としてはその知識の獲得が遅い 傾向にある可能性がある。. 6.おわりに 本稿で行った小学生及び大学生対象の役割語知識調査(役割語からイメージする性別,年齢,人物像に関 するアンケート調査)の結果から,役割語の知識に関して小学校段階で学年による違い(発達差)が見られ ることが明らかとなった。大きくまとめると,2年生で「①拙者…でござる」「③俺…だぜ」「⑤僕…だよ」 「⑥まろ…でおじゃる」「⑫おら…だ」,4年生で「②わたくし…ですわ」「④わし…じゃよ」「⑮わたくし… ざます」 ,6年生で「⑦あたし…だ」「⑪自分…であります」の役割語発話例が大学生の回答とほぼ同じ傾向 を示しており,遅くともそれぞれの学年で大学生とほぼ類似の知識が獲得されていると推測できる。また, 「⑧わたし…です」 「⑨わらわ…なのじゃ」の役割語発話例は2年生~6年生の回答は大学生の回答と異なっ た傾向を示しており,6年生でも大学生とほぼ類似の知識は獲得されていないと推測できる。ただし,この ような発達差をどのような基準で区分するかは更に慎重に検討する必要がある。 また,いくつかの役割語発話例について発達差に関係する要因を推測した。ただし,その要因については 十分な分析をすることはできなかった。5.3で,質問紙の自由記述欄に記載があったキャラクタ名を手が かりに考察を行ったが,調査の段階で,役割語発話例から具体的に思い浮かべるキャラクタの固有名詞を書 いてもらいそれに基づいて分析をするとより詳しいことが分析できたかもしれない。今後の課題としたい。 また,性別及び年齢の回答の傾向と人物像の回答の傾向に違いが見られ,性別及び年齢に関する役割語の知 識は人物像に関する知識に比べると早く獲得されやすい傾向にある可能性があることも指摘した。ただし, この違いは選択式か記述式かという回答方法の違いが影響している可能性があるため回答方法の再検討も必 要である。さらに,本稿では小学生のみを対象としているが,6年生段階でも大学生と回答が異なっている 役割語発話例については中学生,高校生の段階で調査を行う必要がありやはり今後の課題として残されてい る。 本稿で行った調査は規模及び地域が限定されており,また上記のような問題点や検討すべき課題は残され ているが,本稿で指摘した小学校段階での役割語の知識の実態や発達差に関しては先行研究では明らかに なっていない。ささやかな実態報告ではあるが,本研究の調査結果は今後の役割語の研究の発展にとって意 義のあるものであろう。. 参考文献 上瀬由美子(2002)『ステレオタイプの社会心理学――偏見の解消に向けて――』サイエンス社. 金水敏(2003)『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』岩波書店. 金 水 敏(2011)「「 役 割 語 」 研 究 の 展 望 」(The 13th EAJS International Conference at Tallinn University, Estonia/ 24 August, 2011)(http://skinsui.cocolog-nifty.com/sklab/files/tallinnlecturekinsuihandout.pdf) . (2016年1月閲覧) 金水敏(2013)「役割語研究の10年―日本大学国文学会講演記録―」 『語文』147,日本大学国文学会,pp.112-94. 金水敏(2016) 「役割語からみた日本語とキャラ」 (日本語文法学会第16回大会発表要旨 パネルセッション 日本語とキャラ) 『日本語文法』16(1),日本語文法学会,p.177. 金水敏(編)(2007)『役割語研究の地平』くろしお出版. 金水敏(編)(2011)『役割語研究の展開』くろしお出版.. 14.

(16) 役割語の知識の発達について. 金水敏(編)(2014)『〈役割語〉小辞典』研究社. 小松美愛(2016)「役割語からイメージする人物像――小学生を対象とした調査に基づいて――」 (2015年度卒業論文要旨集) 『札幌国語研究』(21),北海道教育大学国語国文学会・札幌,p.98. 宿利由希子(2012)「キャラクタのタイプと役割語に関する意識調査報告―《私たち》タイプに注目して―」 『言語科学論集』 (16),東北大学大学院文学研究科言語科学専攻,pp.85-96. 菅さやか(2011)「役割語獲得に関する心理学的基盤」(公開シンポジウム「役割語・発話キャラクタ研究の展開」 2011年2 月6日 大阪大学大学教育実践センター講義管理棟) (発表資料) . 菅さやか,松井智子,金水敏(2015)「音声の抑揚が役割語理解に及ぼす影響の発達的比較」 『日本発達心理学会第26回大会発 表論文集』,日本発達心理学会第26回大会委員会,p.575. 福井恵(2015)「役割語のイメージと認識―日本語母語話者に対するアンケート調査から―」 『言語コミュニケーション文化』 12(1),関西学院大学大学院言語コミュニケーション文化学会,pp.107-121. Devine, P. G. (1989) "Stereotypes and prejudice: Their automatic and controlled components", Journal of Personality and Social Psychology, 56, pp.5-18. 鄭惠先(2007)「日韓対照役割語研究―その可能性を探る―」金水敏(編) 『役割語研究の地平』くろしお出版,pp.71-93.. 参考資料 おじゃる丸:犬丸りん(1998)『おじゃる丸』第1話,NHK教育テレビジョン. 犬丸りん(1999) 『おじゃる丸』第90話, NHK教育テレビジョン. カードキャプターさくら:CLAMP(1996) 『カードキャプターさくら①』講談社. ガンダムシリーズ:富野由悠季(1985)『機動戦士Ζガンダム』第38話,名古屋テレビ. 富野由悠季(1987) 『機動戦士ガン ダムⅠ』角川書店. キテレツ大百科:藤子・F・不二雄(1996)『キテレツ大百科』第323話,フジテレビ. 銀魂:空知英秋(2009)『銀魂』第153話,テレビ東京. クレヨンしんちゃんシリーズ:臼井儀人(1992) 『クレヨンしんちゃん①』双葉社. 臼井儀人(2008) 『クレヨンしんちゃん』 第1976話,テレビ朝日. ケロロ軍曹:吉崎観音(2004)『ケロロ軍曹』第1話,テレビ東京. それいけ!アンパンマン:やなせたかし(1989)『それいけ!アンパンマン』第27話,日本テレビ. ドラえもん:藤子不二雄(1974) 『ドラえもん1』小学館. 藤子不二雄(1974) 『ドラえもん2』小学館. 藤子不二雄(1975) 『ドラえもん6』小学館. 藤子不二雄(1984) 『ドラえもん』小学館. 藤子・F・不二雄(2006) 『のび太の恐竜 2006』東宝. 忍者ハットリくん:藤子不二雄Ⓐ(1981)『忍者ハットリくん』第1話,テレビ朝日. 藤子不二雄Ⓐ(2004)『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』東宝. プリキュアシリーズ:東堂いづみ(2013) 『ドキドキ!プリキュア』第28話, 朝日放送・テレビ朝日. 東堂いづみ(2013) 『ド キドキ!プリキュア』第41話,朝日放送・テレビ朝日. ポケットモンスターシリーズ:湯山邦彦(総監督) (1997) 『ポケットモンスター』第1話, テレビ東京. 湯山邦彦(総監督) (1997)『ポケットモンスター』第2話,テレビ東京. 名探偵コナン:青山剛昌(1994)『名探偵コナン①』小学館. 青山剛昌(1996) 『名探偵コナン』第1話,読売テレビ・日本 テレビ. らんま1/2:高橋留美子(1988)『らんま1/2④』小学館. 高橋留美子(1989)『らんま1/2』第15話,フジテレビ. 高橋留 美子(1989)『らんま1/2』第16話,フジテレビ. ONE PIECE:尾田栄一郎(2009)『ONE PIECE〝王の資質〟 』集英社. 尾田栄一郎(2009) 『ONE PIECE』第421話,フ ジテレビ. (* 作者・原作者等(出版年・放映年・公開年) 『タイトル』話数,出版社・主要放送局・配給等を記載した。) 謝辞 アンケート調査にご協力下さいました札幌市立小学校の先生方及び児童の皆さま,北海道教育大学学生の皆さまに感謝 致します。 付記 本稿の内容は小松美愛の北海道教育大学平成27年度卒業論文『役割語からイメージする人物像――小学生を対象とした. 15.

(17) 馬場 俊臣・小松 美愛. 調査に基づいて――』に基づくものである。馬場は小松の卒業論文指導教員として指導に当たるとともに,小松の卒業論文の 内容に基づきながら本紀要論文の草稿を作成した。草稿作成の段階で馬場が先行研究の一部を補うととともにフィッシャーの 正確確率検定による分析を行った。草稿に対する小松の意見に基づき修正を加え原稿が完成した。本学の紀要の規定上,教員 が第一著者になる必要があるため馬場が第一著者になっているが, 本稿の調査及び分析考察内容は実質的に小松の研究である。 ただし,本稿に不十分な点があるとすれば,それは指導に当たった馬場の責に帰する。. (馬場 俊臣 札幌校教授) (小松 美愛 平成27年度卒業生). 16.

(18)

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