数値流体解析および風洞実験による各非定常空気力係数を用いた
長大箱桁吊橋のフラッター解析に関する比較検討
A STUDY ON FLUTTER ANALYSIS OF LONG-SPAN SUSPENSION BRIDGES USING STEADY AND UNSTEADY AERODYNAMIC FORCES OBTAINED BY CFD AND WIND TUNNEL TESTS
田邨拓海1) 黒田眞一2) 山内邦博3) 松田一俊4) 佐藤弘史5) 森内 昭6) Takumi TAMURA1), Shinichi KURODA2), Kunihiro YAMAUCHI3),
Kazutoshi MATSUDA4), Hiroshi SATO5) and Akira MORIUCHI6)
ABSTRACT
Computational fluid dynamics (CFD) has been expected to contribute to investigating the flutter characteristics of long-span bridges instead of wind tunnel tests. This paper deals with applicability of CFD for predicting steady and unsteady aerodynamic forces of long-span bridge decks. The steady and unsteady aerodynamic force coefficients for a rectangular cross section with a side ratio of 1:33.3, four twin-box decks with different opening lengths and two long-span suspension bridge decks were calculated by a numerical simulation based on two-dimensional RANS. The calculated values were compared with wind tunnel test results to evaluate the accuracy of the computation. It was found that they were in good agreement. Then multi-modal flutter analysis was carried out using the calculated values, and the results were compared with ones using the measured values. As a result, the flutter speeds calculated by the CFD data agreed well with those by the experimental data.
Key Words: Flutter analysis, CFD, RANS, Wind tunnel tests, Unsteady aerodynamic forces
1. はじめに 数値流体解析(CFD)は,構造物設計等の実務への本格的な活用に向けて解析精度の信頼性向上,解析時間の 短縮,低コスト等の条件が整いつつあり,これまで主な検討手法であった風洞実験との相互補完的な運用が本格化 しつつある.実際,橋梁の耐風設計実務におけるツールとして,風洞実験だけでなく CFD も用いられる事例1),2)が増 えてきており,実験値と解析値の整合性の確認や風洞実験における対風応答現象の解釈に活用されている.従来, 風洞実験の計測値である桁の三分力係数や非定常空気力係数をCFD で解析的に評価する研究3)-7)が活発に行わ れており,さらに最近はCFD および風洞実験で得られた各空気力係数を長大橋梁三次元骨組解析モデルに入力し たマルチモードフラッター解析によるフラッター風速の比較検討8),9)も行われている. このような背景を踏まえて,本研究は CFD より得られた構造基本断面 5 種類および長大吊橋箱桁断面 2 種類の 三分力係数・非定常空気力係数を長大吊橋解析モデルに適用したフラッター解析を実施し,別途風洞実験で計測し 1) 大日本コンサルタント株式会社 (研究当時九州工業大学大学院生)(〒451-0045 名古屋市西区名駅 2-27-8) 2),3) 株式会社IHI 技術開発本部技術基盤センター 調査役,主任研究員(〒235-8501 横浜市磯子区新中原町1) 4) 九州工業大学大学院 工学研究院 建設社会工学研究系 教授 (〒804-8550 北九州市戸畑区仙水町 1-1) 5),6) 株式会社IHI インフラシステム 技術顧問,取締役 (〒108-0023 東京都港区芝浦 3-17-12)
た各空気力係数を用いて解析したフラッター風速との比較検討を行うことにより,CFD より得られた各空気力係数の 妥当性を検証することを目的としている.さらに長大吊橋のフラッター特性を特徴づけるフラッター風速付近における モード別空力減衰や桁の水平たわみ・ねじれ間の構造連成についても考察を加える. 2. 検討方法 2.1 長大吊橋解析モデルと桁断面形状 フラッター解析の対象は,図-1 に示す 4 つの規模の長大吊橋三次元骨組解析モデルとした.各解析モデルの呼 称は中央支間長を用いて表現した.また,CFD および風洞実験を行った 7 種類の桁断面形状を表-1 に示す.二平 板は,開口幅を変化させた 4 種類とした.なお,実橋の補剛桁形状を想定した箱桁A および箱桁 B の断面形状は, 車両用防護柵やウィンドスクリーンがない主構のみの架設時を対象とした.各解析モデルの構造諸元等は4.1 で述べ る. 2.2 空気力係数の定義 桁の三分力係数は,風の流れ方向を基準にして以下の式で定義した. 𝐷𝐷𝐷𝐷 =12 𝜌𝜌𝑉𝑉2𝐶𝐶 𝐷𝐷𝐴𝐴𝑛𝑛 𝐿𝐿𝐷𝐷 =12 𝜌𝜌𝑉𝑉2𝐶𝐶𝐿𝐿𝐵𝐵 𝑀𝑀𝐷𝐷 =12 𝜌𝜌𝑉𝑉2𝐶𝐶𝑀𝑀𝐵𝐵2 ここで,Ds:抗力(N/m),Ls:揚力(N/m),Ms:空力モーメント(Nm/m),ρ:空気密度(kg/m3),V:風速(m/s),An:投 影面積(m2/m),B:桁幅(m),CD:抗力係数,CL:揚力係数,CM:空力モーメント係数 また,桁の非定常空気力係数は以下の式で定義した.CFD および風洞実験とも定常振動時において桁に作用す る非定常空気力を評価した. 𝐷𝐷𝑢𝑢= 𝜋𝜋𝜌𝜌𝐵𝐵2𝐴𝐴𝐴𝐴𝜔𝜔2{(𝐶𝐶𝐷𝐷𝐷𝐷𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖)𝐵𝐵𝐷𝐷+(𝐶𝐶𝐷𝐷𝐷𝐷𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖)𝐷𝐷 +(𝐶𝐶𝐷𝐷𝜉𝜉𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝐷𝐷𝜉𝜉𝑖𝑖)𝐵𝐵𝜉𝜉} 𝐿𝐿𝑢𝑢= 𝜋𝜋𝜌𝜌𝐵𝐵3𝜔𝜔2{(𝐶𝐶𝐿𝐿𝐷𝐷𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝐿𝐿𝐷𝐷𝑖𝑖)𝐵𝐵𝐷𝐷+(𝐶𝐶𝐿𝐿𝐷𝐷𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝐿𝐿𝐷𝐷𝑖𝑖)𝐷𝐷 +(𝐶𝐶𝐿𝐿𝜉𝜉𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝐿𝐿𝜉𝜉𝑖𝑖)𝐵𝐵𝜉𝜉} 𝑀𝑀𝑢𝑢= 𝜋𝜋𝜌𝜌𝐵𝐵4𝜔𝜔2{(𝐶𝐶𝑀𝑀𝐷𝐷𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝑀𝑀𝐷𝐷𝑖𝑖)𝐵𝐵𝐷𝐷+(𝐶𝐶𝑀𝑀𝐷𝐷𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝑀𝑀𝐷𝐷𝑖𝑖)𝐷𝐷 +(𝐶𝐶𝑀𝑀𝜉𝜉𝐷𝐷+ 𝑖𝑖𝐶𝐶𝑀𝑀𝜉𝜉𝑖𝑖)𝐵𝐵𝜉𝜉} ここで,𝐷𝐷𝑢𝑢:非定常抗力(N/m),𝐿𝐿𝑢𝑢:非定常揚力(N/m),𝑀𝑀𝑢𝑢:非定常空力モーメント(Nm/m),𝜌𝜌:空気密度(kg/m3), B:桁幅(m),An:投影面積(m2/m),𝜔𝜔:円振動数(rad/s),𝐷𝐷:鉛直たわみ変位(m),𝐷𝐷:ねじれ変位(rad),ξ:水平たわみ 変位(m),CXYZ:非定常空気力係数(換算振動数k=fB/V の関数,f:振動数1/s),V:風速(m/s)) ただし,水平たわみ変位に伴う係数は0 とし,水平たわみ速度に伴う係数は,準定常理論を用いて算出した. (a)1000m級吊橋 1120 365 490 1975 +177 (b)1500m級吊橋 1550 625 625 2800 +233 (c)2000m級吊橋 +304 3493 735 2023 735 (d)2800m級吊橋 +366 2800 1085 4970 1085 +59 +366 ±0 50 28 +58 +304 ±0 43 52 47 +58 +233 ±0 27 +35 +177 26 42 ±0 (1) (2) (3) (4) 図-1 フラッター解析対象の長大吊橋解析モデル(単位:m)
表-1 桁断面形状と CFD 解析条件・風洞実験条件 2.3 CFD 解析手法・風洞実験手法 流れ計算には二次元RANS コードを用いた.詳細は文献 を参照されたいが,手法の概要は次の通り である.計算アルゴリズムは擬似圧縮性解法に基づき,対流項の差分スキームに五次精度風上差分, 粘性項に二次精度中心差分,時間積分には二次精度の陰解法が用いられている.時間方向の陰的離散化か ら生ずる代数方程式の解法にはunfactored line-relaxation が用いられ,乱流モデルには k-ωSST モデルが用 いられている時間積分の無次元時間刻みは,全てのケースにおいてtU/B = 0.01 とした.図-2 に二次元 RANS 計 算に用いた計算格子の例を示す.なお,箱桁A については,図-2(c)に示すように U リブを省略するなど張出し部形 状を簡略化している. 箱桁A(架設時) 箱桁B(架設時) 二平板(開口率 11,20,27,33%) 一平板 B D B D B D B D B0 B1 B1 桁断面形状 記号 CFD 風洞実験 B 0.400m D 0.012m 風速 V PV レイノルズ数 Re=VD/ν 6.0×10 6.6×10 迎角 α GHJ -15~+15deg.(1deg.ピッチ 換算振動数 k=fB/V 0.049~0.195 0.030~0.500 レイノルズ数 Re=VD/ν 6.0×10 1.0×10~1.6×10 鉛直たわみ振幅 η/B 同左 ねじれ振幅 θ GHJ 同左 迎角 α GHJ GHJ B 0.45,0.50,0.55,0.60m B1 P B0 P D 0.012m 風速 V PV レイノルズ数 Re=VD/ν 1.3×10 6.6×10 迎角 α GHJ -15~+15deg.(1deg.ピッチ) 換算振動数 k=fB/V 0.049~0.195 0.034~0.303 レイノルズ数 Re=VD/ν 1.3×10 2.5×10~1.6×10 鉛直たわみ振幅 η/B 同左 ねじれ振幅 θ GHJ 同左 迎角 α GHJ GHJ B D 風速 V レイノルズ数 Re=VD/ν 2.8×10 迎角 α 0, ±3, ±5deg. 換算振動数 k=fB/V 0.049~0.195 レイノルズ数 Re=VD/ν 2.8×10 鉛直たわみ振幅 η/B ねじれ振幅 θ GHJ 迎角 α 0, ±3, ±5deg. B 0.676m D 0.071m 風速 V PV レイノルズ数 Re=VD/ν 3.1×10 9.7×10 迎角 α 0, ±3, ±5deg. -15~+15deg.(1deg.ピッチ) 換算振動数 k=fB/V 0.049~0.195 0.061~0.391 レイノルズ数 Re=VD/ν 3.1×10 8.3×10~8.1×10 鉛直たわみ振幅 η/B 同左 ねじれ振幅 θ GHJ 同左 迎角 α 0, ±3, ±5deg. 0, ±3, ±5deg. 風洞実験と 同断面形状 B/D 風洞実験と 同断面形状 風洞実験と 同断面形状 桁幅 桁幅 桁高 三分力係数 非定常 空気力係数 桁高 三分力係数 非定常 空気力係数 桁総幅 桁幅 開口幅 桁高 三分力係数 非定常 空気力係数 項目 桁幅 桁高 三分力係数 非定常 空気力係数
(a)二平板(開口率 20%) (b)箱桁 A (c)同左(張出し部詳細) (d)箱桁 B 図-2 計算格子の例 風洞実験では,ロードセルを用いて空気力を計測した.非定常空気力の計測では,加振振幅を一定に保ちながら 風速を変化させたため,レイノルズ数が変化するのに対し,CFD ではレイノルズ数を一定にしたまま換算風速のみを 変化させている.風洞実験は,株式会社IHI の構造物安定性風洞(測定胴断面:高さ 2.5m×幅 1.5m)で行われた. 表-1 にCFD 解析条件および風洞実験条件を示す. 3. 三分力係数と非定常空気力係数 3.1 三分力係数 図-3 に三分力係数についてCFD に よる解析値と風洞実験値の比較結果の 一部を示す.解析値のみである(c)箱桁 A 以外の(a) 一平板,(b) 二平板(開口 率 27%)および(d) 箱桁 B において, CFD から求めた抗力係数 CDが,風洞 実験値に比べ若干小さい傾向にある. この点以外については解析値と実験値 の整合性がほぼ得られている. 3.2 非定常空気力係数 非定常空気力係数の中でフラッター 安定化に寄与すると報告されている 14)
CLηi,CLθr,CMηi,CMθiの4つの非定常空
気力係数について,解析値と実験値の 比較結果の例を図-4 に示す.断面辺 長比B/D=33.3 の一平板の迎角 0 度に おける解析値および実験値は,平板理 論値とほぼ一致していることから,CFD および風洞実験の各手法は定量的に 十分妥当であると判断できる.図-4(b) 二平板(開口率27%)の CMθiに関して, 迎角の増加に伴い負値から正値にシフ トする迎角が,実験値に比べCFD の方 が少し小迎角側にあるものの各断面と も解析値と実験値の整合性は,ほぼ確 保できていると思われる. -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 -3 -2 -1 0 1 2 3 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 迎角(deg.) CD (a) 一平板 -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 迎角(deg.) CD 図-3 桁の三分力係数の比較 CFD C●D C▲L C■M 風洞実験 〇 △ □ -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 迎角(deg.) CD CL,CM (b)二平板(開口率 27%) -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 迎角(deg.) CD CL,CM (d)箱桁 B CL,CM CL,CM (c)箱桁 A
(a) 一平板
(c) 箱桁 A
図-4 非定常空気力係数の比較(その1) (b) 二平板(開口率 27%,Theodorsen は平板理論値(二平板))
CLηi CL θ r CMηi CMθi
CFD
風洞実験 -8 -6 -4 -2 0 2 4 6 8 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -25 -15 -5 5 15 25 35 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -1.5 -1 -0.5 0 0.5 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodosen -2 -1 0 1 2 3 4 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -8 -6 -4 -2 0 2 4 6 8 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° Theodorsen -25 -15 -5 5 15 25 35 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° Theodorsen -1.5 -1 -0.5 0 0.5 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° Theodorsen -2 -1 0 1 2 3 4 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° TheodorsenCLηi CL θ r CMηi CMθi
CFD
風洞実験 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -10 -5 0 5 10 15 20 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -1 -0.5 0 0.5 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -2 -1 0 1 2 3 4 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 2.5° 3.0° 5.0° Theodorsen -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° Theodorsen -1 -0.5 0 0.5 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° Theodorsen -2 -1 0 1 2 3 4 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° Theodorsen -10 -5 0 5 10 15 20 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数 k=fB/V 0.0° 3.0° 5.0° 7.0° 10.0° TheodorsenCLηi CL θ r CMηi CMθi
CFD
-3 -2.5 -2 -1.5 -1 -0.5 00.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen 0 2 4 6 8 10 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -0.75 -0.5 -0.25 00.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 00.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen(d) 箱桁 B 図-4 非定常空気力係数の比較(その2) 4.フラッター解析 4.1 解析条件 図-1 に示したフラッター解析対象の長大吊橋モデルに関する構造諸元,無風時固有振動数および無風時固有振 動モードをそれぞれ表-2,表-3 および図-5 に示す.構造減衰(対数減衰率)はすべてのモードについてδ=0.02 とし た.気流傾斜角は 0 度,平均風速鉛直分布のべき指数は 1/7 とし,風速は中央支間中央の桁高度における数値で 代表させた.フラッター解析を行う各風速において,逐次荷重増分法による静的風荷重を載荷させた状態で 50 次ま での固有値解析を行い,得られた固有振動モード,固有振動数を用いてマルチモードフラッター解析を行った.有風 時における桁の三分力係数および非定常空気力係数は,桁の各部材要素の迎角に近い つの係数データを線 形補間して算出した.長大補剛トラス橋に比べ長大箱桁吊橋のフラッター特性は,静的風荷重によるねじれ変形量 が比較的小さいため,静的変形の影響を受けにくいものの16) ,17),図-4 に示す非定常空気力係数の迎角依存性があ る程度認められたため,本研究のフラッター解析では有風時の固有振動モードおよび固有振動数を用いることにした. 表-2 吊橋解析モデルの構造諸元
CLηi CL θ r CMηi CMθi
CFD
風洞実験 -3.5 -3 -2.5 -2 -1.5 -1 -0.5 00.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen 0 2 4 6 8 10 12 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -0.75 -0.5 -0.25 00.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -0.75 -0.5 -0.25 0 0.25 0.5 0.75 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -3.5 -3 -2.5 -2 -1.5 -1 -0.5 00.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen 0 2 4 6 8 10 12 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -0.75 -0.5 -0.25 00.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen -0.75 -0.5 -0.25 0 0.25 0.5 0.75 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 換算振動数k=fB/V 0.0° 3.0° -3.0° 5.0° -5.0° Theodorsen 1000 m級吊橋 489.7+1120+364.7 1-Box 1/8.62 25.5 12.2 1327 1.20 100.0 5.60 1500 m級吊橋 625+1550+625 1-Box 1/9.35 27.4 14.5~19.1 1547~2032 1.90~2.63 73.0~90.7 4.4~5.6 2000 m級吊橋 735+2023+735 2-Box 1/8.99 43.3 20.5/2-Box 2869/2-Box 1.56/Box 50.0/Box 1.00/Box2800 m級吊橋15) 1085+2800+1085 1-Box 1/10.2 28.0 18.2 2470 2.70 100.0 9.70 剛度 鉛直曲げ [m4] 水平曲げ [m4] ねじり [m4] 解析モデル スパン割 [m] サグ比 単位長さ当たり 質量 [t/m] 極慣性モーメント [t・m2/m] ケーブル 間隔 [m] 箱桁 形式 1000 m級吊橋 0.243~0.263 2.30~2.48 0.004 0.041 1500 m級吊橋 0.325~0.328 2.70~2.73 0.009~0.016 0.073~0.128 2000 m級吊橋 0.550 4.78 0.0025 0.022 2800 m級吊橋15) 0.590 4.60 0.006 0.044 断面積 [m2/cable] 単位長さ当たり質量 [t/m/cable] 断面積 [m2/cable] 単位長さ当たり質量 [t/m/cable] 解析モデル メインケーブル ハンガーケーブル
表-3 無風時における主要振動モードの固有振動数 なお,図-5(a)のねじれ対称 次モード値が,塔位置で でない理由は,桁が連続桁であり,さらに左右の 側径間長が異なるためと考えられる. 4.2 2000m 級吊橋解析モデルを対象とした解析結果 CFD から求めた空気力係数を用いたマルチモードフラッター解析から得られたフラッター風速(VF)CFD と風洞実験 から求めた空気力係数によるフラッター風速(VF)EXPとの比較検討を行った.対象とした解析対象モデルは,4 種類の 中でスパン長がほぼ中間的な2000m 級吊橋解析モデルとし,表-1 に示す 7 種類の桁断面の三分力係数および非 定常空気力係数を使用した.風速と応答対数減衰率の関係図を図-6 に示す.(f)箱桁 A のケースを除く 6 ケースに おいて,CFD による空気力係数を用いた風速と応答対数減衰率との関係(記号〇)は,風洞実験による空気力係数 を用いた結果(記号△)とほぼ同様の傾向にあることが分かる.フラッター風速の比(VF)CFD /(VF)EXPは,1.03~1.09 と なった.従来の研究によると,上島ら 6)が行った扁平な二箱桁断面の 2 モードフラッター解析結果の風速比は,0.84 ~1.06 であり,平野ら7)による二箱桁断面の2 モードフラッター解析結果の風速比は 0.95, 0.98 となっている.一方, Montoya et al.8)が行った長大斜張橋解析モデルによるマルチモードフラッター解析結果の風速比は 0.87~1.04, Helgedagsrud et al.9)による長大吊橋解析モデルによるマルチモードフラッター解析結果の風速比は,1.07,1.08 であ る.よって,従来の研究と同様に,本研究においても CFD による空気力係数を用いて解析したフラッター風速は,良 好な精度で予測できていると考えられる. 4.3 フラッター風速(VF)CFDと(VF)EXPの差の要因 図-6 よりフラッター風速の比(VF)CFD /(VF)EXPが1.03~1.09 となり,CFD から求めた空気力係数を用いたフラッター 風速(VF)CFDの方が高くなった.そこで,フラッター風速の比が最も高い図-6(d)のケースを対象に,(VF)CFD の方が高 い要因について(e)のケースと対比しながら考察する. 使用空気力係数の組合せとして△(三分力係数:実験値,非定常:実験値)と□(三分力係数:CFD,非定常:実験 値)を比較する.(d)の場合,風速 50m/s まで,(e)の場合,風速 60m/s まで△と□は,ほぼ一致している.よって,三分 力係数の違いが応答対数減衰率に与える影響は小さいと判断される.したがって,図-6 右下表の風速比の差は,主 として非定常空気力係数の違いに起因すると考えられる.しかし,(d)の場合,60m/s において△と□に差異が生じた. この原因は,図-7 に示すように60m/s における桁のねじれ変形量について,(d)の場合 CFD による三分力係数で求 ① 対称1次モード 0.0862 (1) 0.0512 (1) 0.0462 (1) 0.0325 (1) ② 逆対称1次モード 0.205 (8) 0.111 (5) 0.106 (4) 0.0535 (2) ③ 対称1次モード 0.0974 (3) 0.0845 (3) 0.0764 (2) 0.0621 (4) ④ 逆対称1次モード 0.0865 (2) 0.0797 (2) 0.0811 (3) 0.0559 (3) ⑤ 対称1次モード 0.317 (23) 0.200 (11) 0.132 (7) 0.126 (12) ⑥ 逆対称1次モード 0.323 (24) 0.220 (17) 0.138 (8) 0.140 (19) 振動数比 = ⑤ / ① 3.66 2.37 ねじれ 鉛直たわみ 1000m級吊橋 1500m級吊橋 2000m級吊橋 水平たわみ 固有振動モード 単位:Hz,括弧内数値はモード次数 1.73 2.03 2800m級吊橋 -1 0 1 -1 0 1 -1 0 1 -1 1 (a) 1000m級吊橋 (d) 2800m級吊橋 (c) 2000m級吊橋 (b) 1500m級吊橋 鉛直たわみ 対称1次モード ねじれ 対称1次モード 489.7 1,120 364.7 625 1 550 625 735 2 023 735 1 085 2 800 1 085 図-5 各吊橋解析モデルの無風時固有振動モード
図-6 フラッター解析結果(2000m 級吊橋解析モデル,気流傾斜角 0 度,空気力係数の組合せ変化) めた数値と風洞実験による係数で求めた数値とで 約 4.4deg.の差があるのに対し,(e)の場合,その差 は比較的小さいことにある.そのため,(d)における △と□の非定常空気力係数は,いずれも風洞実験 値を用いているが,桁ねじれ変形量が大きく異なる ため,フラッター解析に用いられる非定常空気力係 数が異なり,応答対数減衰率に差が生じたと推察さ れる.ここで,風速 60m/s における桁のねじれ変形 量が大きく異なる要因としては,図-3 において三分 力係数の解析値と実験値の整合性がほぼ得られて いると述べたが,厳密には両者には若干の差異が 認められること,さらに長大吊橋三次元骨組解析モデルを用いた逐次荷重増分法による静的変形解析では,幾何学 的非線形による複雑な剛性変化が伴うことが挙げられよう. このようにフラッター解析においては,計測精度・解析精度の高い非定常空気力係数を使用するだけでなく,迎角 の関数である非定常空気力係数を的確に選択するためには,桁のねじれ変形を精度良く算出すること,すなわち三 分力係数の計測精度・解析精度の確保も重要である.とくに風荷重による静的変形が大きくなる傾向にある長大橋の (b)二平板(開口率 11%) (e)二平板(開口率 33%) (g)箱桁 B (c)二平板(開口率 20%) (a)一平板 (d)二平板(開口率 27%) (f)箱桁 A -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答対数減衰率 風速(m/s) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答対数減衰率 風速(m/s) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答対数減衰率 風速(m/s) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答 対数減衰率 風速(m/s) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答対数減衰率 風速(m/s) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答対数減衰率 風速(m/s) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 0 10 20 30 40 50 60 応答対数減衰率 風速(m/s) 風速比 ①CFD ②風洞実験 ①/② (a) 一平板 (b) 二平板(開口率11%) (c) 二平板(開口率20%) (d) 二平板(開口率27%) (e) 二平板(開口率33%) (f) 箱桁A ー ー (g) 箱桁B 使用空気力係数 フラッター風速(m/s) 0 2.5 5 7.5 10 12.5 15 0 20 40 60 80 100 ねじれ (de g. ) 中央径間中央の桁高度における風速(m/s) 三分力係数 (風洞実験) 三分力係数 (CFD) (d)二平板(開口率 27%) (e)二平板(開口率 33%) 図-7 中央支間中央の桁ねじれ変形量(2000m 級吊橋 解析モデル,気流傾斜角0 度) 記号 三分力 係数 非定常 空気力係数 〇 CFD CFD △ 風洞実験 風洞実験 □ CFD 風洞実験 0 2.5 5 7.5 10 12.5 15 0 20 40 60 80 100 ねじれ (d eg. ) 中央径間中央の桁高度における風速(m/s) 三分力係数 (CFD) 三分力係数 (風洞実験)
場合,その影響が大きいと考えられる. 4.4 CFD による空気力係数を用いたフラッター解析結果 CFD から求めた三分力係数および非定常空気力係数の妥 当性を踏まえた上で,7 種類の桁断面の空気力係数および 4 種類の長大吊橋解析モデルを対象にマルチモードフラッター 解析を行った.その解析結果をSelberg 式によるフラッター風速 と共に図-8 に示す.従来の研究と同様に中央支間長の増大と ともにフラッター風速は低下する傾向にある.2000m 級吊橋の フラッター風速が2800m 級吊橋のそれよりも低い理由は,両者 の構造諸元や振動諸元の違い,特に前者の振動数比 1.73 が 後者の 2.03 より小さいためと考えられる.また,二平板の開口率が高くなるほど,フラッター風速は高くなる傾向にあ る.これはフラッター応答に伴うねじれ振動時には 2 つの平板は,それぞれ鉛直たわみ変位も伴うことになるが,この 鉛直たわみ変位に起因した揚力成分が減衰力として作用することが主因である 18).さらに二平板の開口率が高くな る,すなわち二平板の間隔が拡がるほど鉛直たわみ変位も大きくなるので,減衰力も増大しフラッター風速が高まる. 4.5 フラッター風速付近におけるモード別空力減衰と水平たわみ・ねじれ間の構造連成 図-8 に示した各ケースのフラッター特性は,鉛直たわみ対称1 次モードおよびねじれ対称 1 次モードの 2 モード が主要モードとなる場合と他のモードも含んだマルチモードとなる場合に大別される.それぞれの例をフラッター風速 付近におけるモード別空力減衰として図-9 に示す.上下段のケースとも主要な空力減衰は,鉛直たわみ対称1次モ ードによる揚力(減衰力)とねじれ対称 1 次モードによる揚力(励振力)であるが,下段のマルチモードフラッターの場 解析モデル・空気力係数 風速 鉛直たわみ振動に伴う空力減衰 ねじれ振動に伴う空力減衰 2モード フラッター特性が強い ケース 50m/s (VF)CFD =49.6m/s 2000m 級吊橋 解析モデル 空気力係数: 二平板(開口率 20%) マルチモード フラッター特性が強い ケース 70m/s (VF)CFD =65.2m/s 1500m 級吊橋 解析モデル 空気力係数: 二平板(開口率 20%) 図-9 フラッター発現時のモード別空力減衰(CFD から求めた空気力係数) 風速 モード次数3(鉛直たわみ対称1次) モード次数11(ねじれ対称 1 次) モード次数14(鉛直たわみ対称 3 次) 0m/s 70m/s 図-10 構造連成(図-9 下段のケースの場合) -1 0 1 -1 0 1 -1 0 1 -1 1 -1 1 図-8 フラッター解析結果 [空気力係数(CFD)] f =0.0820Hz f =0.195Hz f =0.204Hz f =0.0845Hz f =0.200Hz -1 1 f =0.204Hz 桁鉛直たわみ成分 桁ねじれ成分 桁水平たわみ成分 減衰力 励振力 ■:揚 力 □:空 力 モーメント 空力減衰( 対数減 衰率) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 空力減衰( 対数減 衰 率 ) モード次数 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 空力減衰( 対数減 衰 率 ) モード次数 ⑪ねじれ対称1 次モード ⑫メインケーブル卓越モード(水平たわみ 成分・ねじれ成分あり) ⑭鉛直たわみ対称3 次モード ③鉛直たわみ対称1 次モード ②鉛直たわみ対称1 次モード ⑦ねじれ対称1 次モード 空力減衰( 対数減 衰率) 長大吊橋解析モデル 使用空気力係数 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 1000 m級 1500 m級 2000 m級 2800 m級 フ ラ ッ タ ー風速 [m /s] Selberg式 一平板 二平板(11%) 二平板(20%) 二平板(27%) 二平板(33%) 箱桁A 箱桁B
合,さらに鉛直たわみ対称 3 次モードのねじれ成分による揚力(励振力)等が付加される.同様の結果が中央支間 2500m の長大吊橋を対象とした既往の研究17)においても報告されている.図-10 にマルチモードフラッターの場合の 無風時と風速70m/s における 3 つの固有振動モード・振動数を示す.モード次数 14 の鉛直たわみ対称 3 次モード は,無風時では桁のねじれ成分および水平成分がほとんど認められない.しかし,風速 70m/s では中央支間中央点 の静的水平たわみ量が約11m となること,およびねじれ対称 1 次モードの固有振動数に近いことから,振動モードに 水平たわみ成分およびねじれ成分が生じている.これは松本ら19)が述べている構造的な連成作用と同様の現象であ ると考えられる.このねじれ成分が先述した図-9 下段の⑭鉛直たわみ対称3 次モードによる励振力を誘発している. 5. まとめ 本研究では,CFD より得られた三分力係数・非定常空気力係数を長大吊橋解析モデルに適用したマルチモードフ ラッター解析を実施し,別途風洞実験値である各空気力係数を用いて解析したフラッター風速との比較検討を行うこ とにより,CFD より得られた各空気力係数の妥当性を検証した.得られた知見は次のとおりである. (1) CFD より得られた三分力係数および非定常空気力係数について,風洞実験値との整合性がほぼ得られた. (2) CFD から求めた空気力係数を用いたマルチモードフラッター解析から得られたフラッター風速(VF)CFDと風洞実 験から求めた空気力係数によるフラッター風速(VF)EXPとの比は,(VF)CFD /(VF)EXP=1.03~1.09 となった.従来の 研究と同様に,本研究においても CFD による空気力係数を用いてマルチモードフラッター解析して得られたフラ ッター風速は,良好な精度で予測できている. (3) フラッター風速の推定精度を高めるには,非定常空気力係数の計測精度・解析精度の確保だけでなく,迎角の 関数である非定常空気力係数を的確に選択する必要性から,有風時の桁のねじれ変形を精度良く算出すること, すなわち三分力係数の計測精度・解析精度の確保も重要である. 参考文献 1) 井上 学,田中 剛,風間睦広,井澤竜生,大泉智史:オスマン・ガーズィー橋の耐風・制振,橋梁と基礎,Vol.51,No.6,pp.36-41,2017. 2) Ferri, G., Chiaracane, A., Lupi, F., Winkelmann, U., Borri, C. and Hoeffer, R.: Validated numerical simulation of aerodynamic and
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