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リン酸オクタカルシウム・コラーゲン複合体の骨再生能に関する電子線滅菌の影響とテリパラチド酢酸塩(副甲状腺ホルモン)の併用効果

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Academic year: 2021

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リン酸オクタカルシウム・コラーゲン複合体の骨再

生能に関する電子線滅菌の影響とテリパラチド酢酸

塩(副甲状腺ホルモン)の併用効果

著者

梶井 文彦

学位授与機関

Tohoku University

学位授与番号

11301甲第18225号

URL

http://hdl.handle.net/10097/00125125

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1 氏名(本籍地) 梶井か じ い 文 彦ふみひこ 学 位 の 種 類 博 士(医工学) 学 位 記 番 号 医工博 第65号 学位授与年月日 平成30年 3月27日 学位授与の要件 学位規則第4条第1項該当 研 究 科 、 専 攻 東北大学大学院医工学研究科(博士課程)医工学専攻 学 位 論 文 題 目 リン酸オクタカルシウム・コラーゲン複合体の骨再生能に関する電子線滅 菌の影響とテリパラチド酢酸塩(副甲状腺ホルモン)の併用効果 論 文 審 査 委 員 (主査)東北大学教 授 鎌倉 慎治 東北大学教 授 永富 良一 東北大学教 授 山本 雅哉 東北大学准教授 川下 将一 論 文 内 容 の 要 旨 第1 章 序論 現状の骨再生治療と自家骨移植について、そして過去に研究され実用化された人工骨について記し た。リン酸オクタカルシウム・コラーゲン複合体(OCP/Collagen)は既存の人工骨に比べ優れた骨 再生能を示し、その医療機器としての実用化は現状の骨再生治療に大きな貢献をもたらすと考える。 一方、医療機器の実用化に際しては日本、米国、欧州等、各国に定められた数々の規制をクリアする 必要があり、無菌性保証水準を満たすことが求められる。それらを満たすには熱処理・化学処理・放 射 線 処 理 な ど 様 々 な 物 理 化 学 的 な 処 理 を 伴 っ た 滅 菌 プ ロ セ ス を 経 る が 、 そ れ ら の 処 理 が OCP/Collagen の骨再生能に与える影響を検証することは重要であると考え、本研究の目的の一つと した(第2 章)。また、OCP/Collagen の持つ骨再生能をさらに向上させることにより、量的制限のあ る自家骨移植では治療が困難な疾患、あるいは既存の医療技術では治療ができないような難症例疾患 を治療することを可能にするため、OCP/Collagen の改良を目的とした研究を行った(第 3 章)。 第2 章 リン酸オクタカルシウム・コラーゲン複合体の骨再生能に関する電子線滅菌の影響 バイオマテリアルを医療機器として製品化する際には無菌性保証水準を達成することが必要であ り、電子線照射は医療機器を滅菌するために日常的に使用されている。しかし、OCP/Collagen のよ うな組織再生の足場となる細胞外マトリックスを含んでいる材料は照射による滅菌処理によって生化 学的および構造的改変を受けてしまう可能性がある。そこで、OCP/Collagen の電子線照射線量と骨 再生の関係を明らかにしようとした。異なる電子線照射量(単位:kGy)を照射した OCP/Collagen 15kGy および OCP/Collagen 40kGy を作製し臨界サイズのラット頭蓋冠欠損に埋入した結果、組織 学的形態計測においてOCP/Collagen 15kGy の骨再生が OCP/Collagen 40kGy に比べて移植後 4、 24 週で有意に多かった。また、埋入前の IR スペクトルにおいてはコラーゲンに関連するアミドⅢバ ンドを有するピーク位置にてOCP/Collagen 15 kGy と OCP/Collagen 40 kGy の間で異なっていたた め、異なる電子線照射線量がコラーゲンの構造変化を引き起こし骨再生能に影響することを明らかに

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2 した。 第 3 章 リン酸オクタカルシウム・コラーゲン複合体の骨再生能に関するテリパラチド酢酸塩(副甲 状腺ホルモン)の併用効果 OCP/Collagen 単独による骨再生能には限界があり、例えば、悪性腫瘍等による下顎骨区域切除な どの難症例に対して十分な有効性を示せる可能性は少ないと考えられる。従って、より高性能で信頼 性の高い骨再生材料の開発が期待されている。そこで副甲状腺ホルモン(Parathyroid hormone: PTH)に着目し、局所投与された「シグナル分子」としての PTH と「足場」としての OCP/Collagen を併用した際に、それらが骨再生能にどのような影響を与えるかを検討した。PTH の生物学的活性部 位に相当するテリパラチド(Teriparatide: TPTD)溶液として TPTD 溶液(1.0µg/0.1mL)と低濃度 TPTD 溶液(0.1µg/0.1mL)を調整し、それらを OCP/Collagen を滴下し臨界サイズのラット頭蓋冠 欠損に埋入した。埋入後 12 週時の組織学的形態計測の結果、TPTD 溶液を滴下した OCP/Collagen のいずれにおいてもTPTD 溶液を滴下しないものより有意に骨再生を促進することを明らかにした。 従って、OCP/Collagen に TPTD の添加することによって相乗的に骨欠損の修復をさらに加速させた と考えられる。 第4 章 総括 各章のまとめと、OCP/Collagen の実用化及び骨再生能向上に関する将来展望を述べた。電子線照 射と滅菌に関して、無菌性保証を優先するのであれば、より強い照射で確実な滅菌プロセスを選択す るのは容易であるが、骨再生能に影響があるのであれば電子線照射線量に配慮した慎重な検討が必要 である。バイオバーデンの低減や梱包形態による配慮の必要性も当然ながら、OCP/Collagen 自体に 改良を加えコラーゲン変性を低減させる研究の必要性も考えられる。また、OCP/Collagen と PTH と の局所併用によって、従来治療そのものが困難であった難症例や、自家骨移植の対象となる症例に適 用することで、骨採取に伴う侵襲を与えない骨再生治療の新たな選択肢を提供することが可能となる と考える。

参照

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