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調査の目的 パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱 ( 平成 26 年 6 月 24 日 ) 名簿販売事業者が販売した個人情報に起因する問題が継続して検討すべき課題とされる ベネッセ事案において漏えいした個人情報が名簿販売事業者を通じて転売され 他の事業者の事業活動に利用されていたことが問題視

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全文

(1)

名簿販売事業者における

個人情報の提供等に関する

実態調査報告

消費者庁 表示対策課 課徴金審査官 前・消費者制度課 企画官 笠原 慎吾 平成28年6月12日(日) 情報法制研究会 第4回シンポジウム

(2)

調査の目的

「パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱」

(平成26年6月24日)

⇒名簿販売事業者が販売した個人情報に起因する問題が継

続して検討すべき課題とされる

ベネッセ事案において漏えいした個人情報が名簿販

売事業者を通じて転売され、他の事業者の事業活動

に利用されていたことが問題視

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調査の目的

このように消費者被害・プライバシーに係る問題が指摘

される一方、名簿販売事業者による個人情報の流通・利

用実態は不明

名簿販売ビジネスの概要を把握するために、名簿販売

事業者等からのヒアリング調査を実施

本年3月25日に報告書を公表

公的機関が行った名簿販売ビジネスの実態に関する(お

そらく)初めての包括的調査

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調査方法

<ヒアリング対象>

名簿販売事業者 8社

一般事業者 11社

(名簿等の販促活動利用が想定される業種* *総合警備業、金融業、貴金属・衣料品販売業、結婚相談業、不動産業等

<ヒアリング実施時期>

名簿販売事業者 昨年8~9月

一般事業者 昨年9~10月

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調査結果

-名簿販売事業者-冊子 同窓会名簿 各種会員名簿等 電子データ① 通販利用者リスト 各種購買者リスト等 電子データ② イベント参加者 名簿、アンケート 回答者等 電子データ③ インターネット 掲載データ等 上記をデータベース 化し、特定の属性に より抽出・リスト化し たもの 住民基本台帳 データ (平成18年以前) 古書店、 廃棄物回収 事業者等 個人からの 持込み (各種名簿類、 廃業に伴う データ処分等) 同業者 (コンパイル データ、名 簿類の入手) 協力会社 (インターネット データの抽出等) コンパイルデータ (注) 名簿の閲覧・ コピーサービス データベース化、 データベースによる検索・ コンパイルデータの販売、 属性別ファイルの作成 データの加工・編集 住所の正規化、不着デー タの削除、統合(名寄せ)、 電話番号のチェック等 関連・付加サービス DM発送代行、 テレアポ代行等 データの転売 (仕入れ・小売) 入手経路 個人情報の種類 提供形態 データ提供先等 ≪事業者≫ (個人事業者を含む) * 販促目的に使用 ↓ (富裕層) 投資、呉服、宝飾、不 動産(マンション等)等 (シニア層・女性向け) 健康食品等 (新成人向け) 晴れ着、自動車教習所 (教育産業) 学習塾、学習教材 (通販事業者) ≪(例外的に)個人≫ (同窓生の消息探し等) ≪同業者≫ 名 簿 販 売 事 業 者 コ ン パ イ ル デ ー タ 等 ( 電 子 デ ー タ ) 冊 子 ・ 名 簿 コ ピ ー 等 (注)個人情報データベースから特定の属性(例:年代、居住地域、職業、購入履歴等)により個人情報を抽出・リスト化したデータ

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調査結果

–名簿販売事業者-<取り扱う名簿等>

取扱名簿冊子数は最多の事業者で15,000~18,000冊程度

データベース化した個人情報数は延べ6000万~1億件強が

多く、最多の事業者で3億件程度

年々、新たな名簿・データが出回らなくなり、既存リストも経

年により鮮度が低下している

<買取価格>

買取単価は、冊子形式が1冊7千~3万円程度

データ形式が1件当たり0.1~10円程度

概ね販売価格の半値

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調査結果

–名簿販売事業者-<取得時の手続>

事業者(同業者含む)から取得する場合

従来から取引があれば特段入手経路等の確認はしない

新規であればインターネットで事業内容等を確認したり、契約

書を締結するところもある

取引書類の保管や取引記録の管理は多くで行われている

個人から取得する場合

免許証等により身元確認するところもあるが、多くでは入手経

路等の確認や取引記録の管理はされていない

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調査結果

–名簿販売事業者-<提供先>

販促活動に利用する事業者

原則個人には販売しない

提供するデータ規模は数千~数万件程度が多い

以前に比べ顧客数は減少傾向にある

<提供価格>

提供単価は10~15円/件程度が相場

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調査結果

–名簿販売事業者-<提供時の手続>

固定顧客を含めて多くの場合特段の手続はない

新規顧客の場合に、目的外利用や転売を禁止する契

約書を締結するところもある

取引記録は管理されている

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調査結果

–名簿販売事業者-

消費者等からの苦情等は、直接又は販売先事業者を

経由。年間数十件程度が多い

本人から第三者提供・利用停止等の求めがあった場

合は、第三者提供を停止するだけでなく、データベース

からの削除や販売先への削除要請を行っている

8社はプライバシーマーク等を取得していない

ベネッセから漏えいしたリストは、数社が購入したほか、

売込みを受けたが購入しなかったとするところも

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調査結果

–一般事業者-資料請求用 データ 契約者情報 商品・サービスの 利用履歴データ等 その他の関連 情報(家族・趣味・嗜好等) 自社 ウェブサイト インターネット広告 (検索連動型広告、アフィリ エイト広告、比較サイト等) 自社等の商品・サービス の紹介(販促) グループ会社等との 共同利用、本人同意 を得た提供 (関連商品・サービスの案内、 保守・点検・付加サービス の提供等) その他 自社・グループ会社等で の商品・サービス向上の ための調査・分析等 入手経路・取得方法 取得情報、付加情報等 利用形態 【 】窓 口 で の 相 談 ・ 契 約 手 続 等 電 話 ・ メ ー ル 等 で の 問 い 合 わ せ 、 DM、ポスティング、 訪問営業のフィー ドバック 広告・宣伝 (TV、新聞、雑誌、 折込広告等) グループ会社等からの提供、共同利用 【 付加情報等】 自社の商品・サービス の提供 (契約管理、保守や問い 合わせ対応等) 既存顧客からの紹介 名簿販売事業者からの名簿等の入手

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調査結果

–一般事業者- 個人情報は、消費者からの相談・問い合わせの受付時や契約時に 本人から直接取得する場合がほとんど  インターネット広告の場合も、消費者を自社ウェブサイト等に誘導した 上で取得するもの  間接的な取得として、グループ会社等からの提供(本人同意取得済) やグループ会社等での共同利用、既存顧客からの紹介による取得も 一部ある  名簿販売事業者からの入手もこのタイプ  11社中1社が、名簿販売事業者から名簿(住民基本台帳データ)を購 入していると回答(そのほか、過去に購入していたとの回答が1社)  不特定多数へのDM送付等の販促活動を行っていないため、名簿を 入手する必要がないとするところが多い

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分析・考察

<名簿販売事業者の個人情報取扱いに係る法令遵守状況> 個情法の遵守を心掛けているとするが、実際の対応には不十分な面も  プライバシーポリシー等のウェブサイト上での記載について、①利用目的 に第三者提供を挙げていないところや、②オプトアウトによる第三者提供 に必要な法定記載事項がないところがある  本人からの苦情等や第三者提供・利用停止等の求めの受付は、直接自 社に来たものを除き、原則販売先で対応させているところが多い  古本屋等や廃業事業者による名簿・顧客リストの持込みは、第三者提供 に当たり得る(後者は廃業事業者から持込者への第三者提供) ⇒名簿販売事業者が、提供元が個情法ルールに則していないと知った 上で買い取ることは、適正取得義務(17条)に違反するおそれ  改正個情法で導入されるトレーサビリティ確保に関して、取得時・提供時 ともに、特に従来から取引のある事業者(同業者含む)については入手 経路等の確認が行われていない

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分析・考察

<名簿販売事業を取り巻く市場環境の変化と事業への影響> 主に以下の2つの要因により、名簿販売事業者の売上や顧客数は年々 減少している 1.法規制及びプライバシー意識の変化  個人情報保護法全面施行(平成17年4月)と住民基本台帳法改正法 施行(平成18年11月;住民基本台帳が原則非公開化)により個人情 報の取得・提供に一定の規制  プライバシー意識の高まりや相次ぐ個人情報漏えい事案により、消 費者・事業者ともに個人情報の提供・取得・利用がより慎重に 新たな名簿等の入手や情報鮮度の維持が困難になり、需要も減少

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分析・考察

2.インターネット・ICTの普及・進展に伴う市場環境の変容  インターネット等の普及が、自社ウェブサイト等による効率的な情報 提供、主体的に情報にアプローチする消費者行動、プル型広告ツー ルの定着を促進 ⇒企業のマーケティング戦略における個人情報の取得・利用形態が 変容  企業において、顧客情報等を重要な経営資源と位置付け、独自に入 手し囲い込む傾向なども強まる DMや訪問営業のために名簿販売事業者から個人情報を入手する ニーズが減少 個人情報の流通形態が構造的に変化し、従来型の名簿販売事業の市 場が縮小しているといえる

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今後の課題

関係各機関において・・・

一般事業者における名簿の購入実態のより精緻な把握

アンダーグラウンドで行われている個人情報売買の正確な

実態把握

データブローカーと呼ばれる新たなタイプの個人情報提供

ビジネスの動向の注視

(個情法は移管されたが)消費者庁としても・・・

個人情報にまつわる消費者被害の防止は消費者の権利利

益の増進・確保の観点から重要

引き続き、個人情報保護委員会等の関係機関と協力・連携

(情報共有)しつつ、必要な政策的対応を図っていく

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- ご清聴ありがとうございました –

<報告書本体>

消費者庁ウェブサイト

http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/other/pdf/160 325_consumer_system_other.pdf

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参照

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